以前、総合化学メーカーを中心に化学業界に関して取りあげました。
過去記事:化学系(1)
化学メーカーではさまざまな石油化学基礎製品、誘導品、製品がつくられています。
先の記事以外の化学メーカーではどのような開発がおこなわれ、どのような専門性が求められるのか特許情報からみていきます。
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
実際にどのような開発がおこなわれたのか特許情報に記載されています。
今回は、化学メーカー11社の特許情報からどのような開発がおこなれてきたのか、また、開発にどのような専門性が求められるのか読み解きました。
結論(概要)は以下の通りです。
・化学系分野(高分子化学、有機化学、分析化学、材料化学、電気化学、化学工学、応用化学、物理化学、生物化学など)
・材料系分野(材料工学、材料科学など)
・機械系分野(機械工学など)
・電気系分野(電子工学、電気電子工学など)
・物理系分野(応用物理学、物理工学、物理学など)
・薬学系分野(薬学、創薬化学、薬化学、薬理学など)
・食品系分野(食品科学、食品化学など)
・生物系分野(分子生物学、生物学、応用微生物学など)
- 1 業界サーチの概要
- 2 化学業界
- 3 サーチ結果
- 4 開発に求められる専門性
- 5 まとめ
1 業界サーチの概要
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
業界サーチは、業界における主要企業の特許情報から、その業界の企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。
特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。
すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。
2 化学業界
2.1 化学業界とは
ここでは、先の化学業界に関する記事と同様に、化学反応や物理的プロセスを利用して、さまざまな素材や製品を生産・開発する業界を意図します。
ただし、化学製品とそれ以外の製品(他事業の製品)の技術の区別はしていません。
2.2 サーチ対象
以下の化学メーカー11社を対象にしました。
(2)エア・ウォーター
(3)株式会社ダイセル
(4)JSR(※)
(5)ADEKA
(6)artience
(7)日産化学
(8)日油
(9)日本化薬
(10)高砂香料
(11)三洋化成
※JSRには特許出願人「ジェイエスアール株式会社」と「JSR株式会社」の情報を用いました。
2.3 使用プラットフォーム
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
3 サーチ結果
3.1 結果概要
開発イメージは下表のとおりです。
|
モノの開発 |
サービスの開発 |
|
|
個人向け |
|
|
|
法人向け |
・押出成形による多層構造の発泡樹脂製中空円管 |
・超高純度酸素を製造する方法 |
3.2 出願件数の推移
下図は化学メーカー11社の特許出願件数の推移です。

製品用途などが大きく違うこともあり、企業によって出願件数が大きく異なります。
縦軸スケールを変えたものも添付します。

出願件数の差はありますが、いずれの企業も毎年、特許出願をおこなっています。
そのような出願に関わる開発が日々おこなわれていることが推測されます。
3.3 開発の活発度
特許出願件数≒開発の活発度、だと考えるなら、
積水化学>JSR≒artience>三洋化成≒ダイセル≒日本化薬>日産化学>ADEKA>日油>エア・ウォーター>高砂香料
となります。
さらに直近5年(2019年-2023年)で見ると、その差は縮まり、
積水化学>artience>日産化学>三洋化成>日本化薬>ダイセル>日油>ADEKA>JSR>エア・ウォーター>高砂香料
です。
3.4 主な開発分野
各社ごとに特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。
各社の出願上位3つの技術分野を抽出して並べています(特許出願されていても、その企業の出願件数上位に入っていない技術分野は除外されています)。
各記号は発明の技術分類をあらわします。

分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)
植物ホルモンなどがこれに該当します。
日産化学がこの分野から多く出願Nています。
ベイキング前の穀粉または生地のその他の処理などがこれに該当します。
ADEKAがこの分野から多く出願しています。
マーガリンなどがこれに該当します。
ADEKAがこの分野から多く出願しています。
穀物誘導製品などがこれに該当します。
高砂香料がこの分野から多く出願しています。
有機活性成分を含有する医薬品製剤などがこれに該当します。
日油、高砂香料がこの分野から多く出願しています。
溶剤抽出などがこれに該当します。
エア・ウォーターがこの分野から多く出願しています。
ガス発生装置などがこれに該当します。
ダイセルがこの分野から多く出願しています。
架橋または加硫などがこれに該当します。
積水化学がこの分野から多く出願しています。
非平面形状を有する積層体などがこれに該当します。
積水化学、artience、日油がこの分野から多く出願しています。
特定の支持装置などがこれに該当します。
ダイセルがこの分野から多く出願しています。
精製などがこれに該当します。
高砂香料がこの分野から多く出願しています。
非環式飽和炭化水素などがこれに該当します。
エア・ウォーターがこの分野から多く出願しています。
重合方法などがこれに該当します。
JSR、日油、日本化薬、三洋化成がこの分野から多く出願しています。
アルデヒドまたはケトンのみの重縮合体などがこれに該当します。
エア・ウォーター、ダイセル、JSR、ADEKA、日産化学、日本化成、三洋化成がこの分野から多く出願しています。
他の環と縮合していないアントラセン核をもつ染料などがこれに該当します。
日本化成がこの分野から多く出願しています。
無機物質に基づくコーティング組成物などがこれに該当します。
artienceがこの分野から多く出願しています。
無機成分に基づく接着剤などがこれに該当します。
artienceがこの分野から多く出願しています。
建築材料などがこれに該当します。
積水化学がこの分野から多く出願しています。
偏光制御のための装置などがこれに該当します。
日産化学がこの分野から多く出願しています。
印刷表面の製造などがこれに該当します。
JSRがこの分野から多く出願しています。
燃料電池などがこれに該当します。
三洋化成がこの分野から多く出願しています。
3.5 化学メーカー11社の近年の開発トレンドと求められる専門の例
特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。
ここ10年のトレンドは以下のとおりです。
発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。
出願件数が少ない技術分野は除外しています。
発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。
関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。
特許は難解ですが、GeminiやChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。
(1)積水化学|開発トレンドと専門性

上図期間中、F16Lが最も多いです。次いでC09J、C08J、H01M、C03C、C08Lが多いです。
具体例として押出成形による多層構造の発泡樹脂製中空円管が挙げられます。
既存の軽量な発泡パイプは強度が不足し、強度を確保するために非発泡層を厚くすると重量が増加するという問題がありました。
これに対し、発泡層の内層と外層が共押出し積層された発泡性中空円管であり、発泡層が内層の外側に配置され、その厚さが4mmから15mmの範囲、また内層の肉厚が発泡層の30%から70%である構造により、配管の軽量化と高強度を両立させることが可能な中空円管が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7671337/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(ポリ塩化ビニル系樹脂の発泡挙動の解析および最適化、発泡剤の熱分解挙動やガス発生速度の分析、樹脂の溶融粘度や結晶化速度との相関関係の解明、異なる樹脂組成物(例えば、衝撃改質剤や加工助剤の配合比率)が発泡セルの形成や空隙率の勾配に与える影響の評価、共押出し時の各層の界面における樹脂の相互拡散シミュレーションおよび層間剥離を防ぐための分子設計)、機械工学(複合材料である発泡円管の物理的・機械的特性の解析および製品性能を最大化する構造設計、シミュレーションモデルの構築および発泡層の空隙率の勾配と肉厚が中空円管の曲げ強度、耐衝撃性、耐内圧性などの機械的物性に与える影響の評価、押出成形プロセスにおける樹脂の流動解析、金型内での温度分布や圧力変動が発泡セルのサイズや均一性に与える影響の予測、製造装置の金型や冷却システムの設計の最適化および安定した品質と生産効率を両立させるためのパラメータ(温度、圧力、引取速度など)の決定)
従来の配管接続技術では継手本体の色だけでは用途を識別しにくく、誤接続やそれに伴う接続不良のリスクがありました。
これに対して、内部に電熱線を持つポリオレフィン系樹脂製の電気融着継手と同じくポリオレフィン系樹脂製の樹脂管で構成された配管構造であり、継手本体と一体に形成された第一の識別部と、樹脂管本体の外面に一体成形された帯状の第二の識別部を備え、これらの識別部はそれぞれ本体部と1以上の色差を持ち、その色によって用途が識別でき、さらに、第一の識別部と第二の識別部は同系統の色(好ましくは10以下の色差)で構成されており継手と樹脂管の用途を容易に確認できるこれらの構成により、作業者は一目で適切な部材を選択できるため誤接続や施工不良を未然に防ぎ、作業効率と安全性が向上する配管構造が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7497495/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(押出成形プロセスにおける樹脂の挙動予測、識別部と本体部の層間接着性を確保するための材料設計および組成検討、ポリオレフィン系樹脂に顔料や添加剤を配合した際の相溶性や分子鎖の絡み合いの評価、識別部の色合いが安定して発現する組成の特定、異なる色の樹脂を共押出する際の界面剥離を防ぐための界面活性剤や接着助剤の効果の検証および最適な添加量の決定)、機械工学(配管の押出成形プロセスの条件の最適化、識別層の均一な厚みと幅を確保しつつ生産性を向上させるための装置および金型設計、押出機における温度プロファイル、スクリュー回転数、ダイスの形状、および引取速度が樹脂の流動性や識別層の寸法精度に与える影響の解析、多層押出成形における各層の流量バランスを制御する金型設計およびその後の冷却工程での寸法安定性を確保するための冷却槽の温度や滞留時間の最適化)
具体例として電子部品の貼り合わせに用いられる印刷が可能な紫外線硬化型粘着剤組成物が挙げられます。
従来の粘着剤は繰り返し印刷ができず、酸素下での硬化性や硬化後の接着性や保持性能に問題がありました。
これに対して、(メタ)アクリルモノマーと特定の高分子量光重合開始剤および(メタ)アクリル/スチレンブロック共重合体である熱可塑性樹脂を含有する組成物であり、光重合開始剤が重量平均分子量800以上で、Norrish I型開裂反応(カルボニル化合物に光を当ててカルボニル基の隣(α位)の炭素-炭素結合を均等に切断して2つのラジカルを生成する反応)に寄与するカルボニル基を1分子中に2つ以上持ち、湿気硬化性樹脂は含まれていないことで印刷に適した粘度と酸素存在下でも高い固形分率と適切なゲル分率を持つ硬化物をもたらし硬化後の接着性と保持性能を両立させることができる紫外線硬化型粘着剤組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7610764/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(粘着剤組成物中の各成分の分子設計および重合反応および最終的な物性(粘着性、保持性能)に与える影響の検討、高分子量の光重合開始剤が酸素阻害を抑制するメカニズムをラジカルの発生効率や拡散速度の観点から解析、(メタ)アクリル/スチレンブロック共重合体という特定の熱可塑性樹脂が粘着剤の粘度や硬化物のゲル分率にどう影響するかの調査に基づく最適な分子量やブロック比率の決定)、有機化学(光重合開始剤やモノマーの化学構造が光反応の効率や反応後の物性に与える影響の解明、Norrish I型開裂反応を起こす光重合開始剤の分子内カルボニル基の数と位置がラジカル発生量に与える影響の予測、組成物中の窒素含有ビニル化合物が酸素存在下での重合反応をいかに促進するかの分析およびより効率的な光硬化系の設計)
従来の粘着テープは研磨パッドのような粗い表面に充分な接着力を得られず、また、研磨時の摩擦熱による高温下でズレや剥がれが発生するという問題がありました。
これに対して、基材と(メタ)アクリル共重合体および架橋剤からなる粘着剤層で構成される粘着テープであり、粘着剤層中のゾル成分についてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)での分析の際、分子量10万以下の低分子量成分の割合5~75%、同時に分子量60万以上の高分子量成分の割合0.5~16%に調整されることで粘着剤層の凝集力と流動性が制御され、また、粘着剤層中の未反応(メタ)アクリルモノマーの含有量2.5重量%以下とされることで粘着剤のガラス転移温度を適切に保ち凝集力を向上させるこれらの技術的構成により、粘着剤層が粗面に食い込み接着力を発揮するとともに高温下でのズレや剥がれを抑制するせん断強度を実現する粘着テープが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7385053/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(粘着剤の基盤となる(メタ)アクリル共重合体の分子量や分子量分布、組成を制御する重合技術の確立、粘着剤層のゾル成分のGPC測定結果に基づき低分子量および高分子量成分の最適な比率の導出、重合開始剤の種類と量、連鎖移動剤の選択、重合時間や温度などの反応条件の検討、粗面への接着力と高温でのクリープ耐性の両立に最適なポリマー設計)、分析化学(粘着剤層の化学的および物理的特性の評価および性能と構造の関係性解明、GPCによる分子量分布や未反応モノマーの含有量測定、動的粘弾性測定装置を用いた貯蔵弾性率の評価などの物性値を正確に測定する分析プロトコルの確立、粘着剤の組成や製造条件の違いが粗面への接着力や高温でのせん断強度にどのように影響するかの解明)
具体例として電子機器のクッション材などに用いられる発泡体が挙げられます。
従来のクッション材は電子機器の狭額縁化に伴い幅を狭くすると、気泡数が減少し、高速な衝撃に対する耐久性が不足するという問題がありました。
これに対して、エラストマーおよびポリオレフィン樹脂を含有する発泡体であり、損失正接(tanδ)のピーク値0.25以上、ピーク温度-60〜15℃、平均気泡径140μm以下とされることで限られた幅内でも多数の気泡を確保し、衝撃吸収能を向上させ、また、23℃における貯蔵弾性率Pa以上により適度な硬度を保ち構造的な安定性を確保し、独立気泡率80%以上により気泡同士が繋がることなく衝撃吸収効果を高めたこれらの技術的特徴を組み合わせにより高速衝撃に対する耐衝撃性を持つ発泡体が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7733513/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(ポリマーの分子構造と物性との相関関係の検討、エラストマーとポリオレフィン樹脂の最適な組み合わせの決定、分子量や分子量分布を制御による損失正接(tanδ)のピーク値やピーク温度の調整、架橋密度や独立気泡率を高めるための電子線架橋や化学架橋の条件(照射量、架橋剤の種類と量など)の最適化)、分析化学(発泡体の物性値の解析、損失正接(tanδ)のピーク値やピーク温度、貯蔵弾性率の測定、発泡体の平均気泡径や独立気泡率の評価、発泡剤の分解温度や発泡体の熱特性の解析および製造プロセスの安定性確保の検討)
従来の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は自動車内装材などに使用されると高温下で分解物が放出され、不快な臭気成分が発生するという問題がありました。
これに対して、ポリオレフィン系樹脂、塩基性マグネシウムやステアリン酸カルシウムといった特定のII族元素化合物を含む組成物から製造される組成物であり、II族元素化合物はポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.7〜6.5質量部、平均粒子径30〜80μmであることで発泡剤を効率的に分解させて臭気の原因となる物質の生成を抑制し、また、この発泡体は独立気泡率80〜100%であることにより臭気成分の放出を閉じ込め、さらに、ポリエチレン系樹脂が炭素数6以上のハイヤーαオレフィンとエチレンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレンを含むことで発泡体の柔軟性と機械的強度を両立させるこれらの構成により、高温下でも臭気発生が少ない発泡体組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7518656/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(ポリオレフィン系樹脂の架橋挙動と特定のII族元素化合物および発泡剤の分解反応との相互作用の解析および最適化、II族元素化合物の種類や配合量、平均粒子径が電子線架橋時の架橋効率やその後の加熱発泡プロセスにおける気泡形成に与える影響の評価、ポリオレフィン樹脂の分解を抑制しつつ均一な架橋構造と独立した微細気泡を効率的に形成する製造条件の確立)、材料化学(臭気原因物質の生成メカニズムの解明、II族元素化合物による臭気抑制効果の化学的根拠を実証、発泡剤やポリオレフィン樹脂の熱分解によって発生する揮発性有機化合物の定性・定量的分析、II族元素化合物が特定の臭気物質を吸着または分解している可能性の検証、発泡体中の臭気成分量を最小化するための最適な組成の決定)
具体例として非水電解質二次電池用正極が挙げられます。
従来のリン酸鉄リチウムなどの正極活物質を用いた電池は電子伝導性が低く、高温環境下での劣化耐性が不十分でした。
これに対して、正極集電体とその上に形成された正極活物質層を有する非水電解質二次電池用正極であり、正極活物質層は一般式LiFe x M(1-x)PO4で表されるオリビン型構造の正極活物質を芯とし、その表面が導電性炭素で被覆された被覆粒子を含み、正極活物質層の総質量に対して0.5〜3.5質量%の導電性炭素を含み、空隙率が40%以下であることにより集電体と活物質層との密着性を高め、電子伝導パスが効率的に形成され、さらに、正極活物質の表面が導電性炭素で被覆されることで活物質自体の電子伝導性を改善して反応面積を確保しつつ活物質層全体の導電性も高めるこれらの技術構成により、電池の内部抵抗が低減され、高温下での活物質と電解液との副反応が抑制され、高温劣化耐性を発揮する非水電解質二次電池用正極が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7323690/15/ja
関連する専門分野の例:電気化学(正極活物質層の電子伝導性やイオン拡散特性、界面抵抗の評価および集電体被覆層や活物質被覆部が電池性能に与える影響の解析、正極の製造条件(プレス圧力や導電性炭素量など)が電荷移動抵抗や活物質層内のイオン伝導性にどう影響するかの評価および最適な正極構成の導出)、材料化学(正極活物質の材料設計からプロセス最適化までの検討、リチウム鉄リン酸塩の合成プロセスの調整に基づく粒子の大きさや形状、表面の導電性炭素被覆層の厚さや均一性の制御、構造的特徴が活物質層全体の空隙率や導電性パスの形成に与える影響の評価、電極の内部抵抗を最小化する組成と製造条件の確立)
従来の正極は電池のインピーダンスを十分に低減できず、エネルギー密度を高めることが困難でした。
これに対して、集電体とその上に形成された正極活物質層からなる正極であり、集電体被覆層と正極活物質粒子の表面を覆う活物質被覆部という二つの導電性炭素層を有し、集電体被覆層の厚さ(A)と正極活物質層に存在する粒子のメジアン径(B)の比率(A/B)が0.007以上0.050以下の範囲であることで活物質粒子と集電体被覆層の接触状態を改善してインピーダンスを低減し、活物質層内の導電性炭素含有量の調整により活物質層の体積密度を高めて高エネルギー密度とするにより、インピーダンスとエネルギー密度の両方を向上させる非水電解質二次電池用正極が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7194299/15/ja
関連する専門分野の例:材料化学(正極活物質粒子、集電体被覆層、活物質被覆部といった各構成要素の材料設計およびプロセス最適化、活物質粒子が効率的にリチウムイオンを吸蔵・放出できるよう組成や結晶構造の設計、活物質被覆部や集電体被覆層の炭素の種類、粒子のメジアン径(B)、被覆率、厚さ(A)などの制御に基づく活物質粒子間の抵抗や活物質と集電体間の接触抵抗を最小化する製造条件の確立)、電気化学(正極活物質層におけるイオン・電子の輸送特性や界面抵抗の評価および電気化学的な挙動解析、集電体被覆層の厚さ(A)と活物質層のメジアン径(B)の比率(A/B)が電荷移動抵抗や活物質層内のイオン拡散にどう影響の解析、低いインピーダンスと高いレート特性を実現する正極の構成と製造条件の導出)
具体例として合わせガラス用中間膜が挙げられます。
既存技術では紫外線吸収剤と金属塩を中間膜に添加すると、紫外線遮断性能と接着力は向上するものの中間膜が黄色く変色する黄変という問題がありました。
これに対して、1層または多層構造で、特定構造のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(式X12またはX13)と金属塩を含有し、水酸基部分にアルキル基などの任意の基(R1)が結合したことで水酸基と金属塩の反応を抑制し、接着力向上に必要な金属塩を多く添加しても黄変が発生しにくい合わせガラス用中間膜が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7154447/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規な紫外線吸収剤(式X)の合成経路の確立、合成した化合物の構造解析および既存のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と比較した熱安定性や光安定性の評価、核磁気共鳴や質量分析により合成された紫外線吸収剤の化学構造の確認、熱重量分析や示差走査熱量測定により紫外線吸収剤の耐熱性の評価および中間膜の加工温度に適しているかの確認)、材料工学(紫外線吸収剤や金属塩を中間膜基材であるポリビニルアセタール樹脂に均一に分散させるための配合設計、完成した中間膜の黄変抑制効果や接着力、紫外線遮断性能の評価し、自動車用や建築用など用途に応じた製品性能の最適化、押出成形機のスクリュー構成や温度プロファイルの最適化、均質な中間膜シートを製造する条件の確立)
真空脱気法での使用を前提とした既存の中間膜はニップロール法で製造すると空気の残存による気泡が発生しやすいという問題がありました。
これに対して、ガラス板と中間膜の間に残った空気を除去するための凹凸が表面に設けられた中間膜であり、凹部は底部が連続した溝形状で平行に規則的に並列し、溝形状の凹部の間隔Smに対する底部の回転半径Rの比率(R/Sm×100)が15%以上であることにより、ニップロールによる予備圧着時に凹部が容易につぶれて内部の空気を効果的に除去することができ、さらに、凹部の間隔Smが100〜300μmであることで脱気性を確保しつつニップロールの圧力で潰れやすいこの特定の凹凸形状により、ニップロール法を用いても気泡の発生を抑制できる合わせガラス用中間膜が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6859466/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(合わせガラス用中間膜の主成分であるポリビニルブチラール(PVB)などの高分子材料の分子設計と合成プロセスの最適化、PVBのモノマー比率(アセタール基量、水酸基量、アセチル基量)や重合度の調整による中間膜の機械的強度、耐熱性、ガラスとの接着性、可塑剤の保持能力などを制御、可塑剤や各種添加剤との相溶性や長期安定性の評価および最適な配合の確立)、機械工学(中間膜に特定の凹凸形状を効率的かつ精密に付与するための製造プロセスの設計・改良、製膜技術におけるロールの材質、形状、表面加工およびプロセス条件(温度、線速、プレス線圧)の検討、異なる硬度のロールの組み合わせやロール温度、線速、プレス圧力をパラメータとした最適な製造条件の特定)
具体例として成形用樹脂組成物が挙げられます。
従来の塩素化塩化ビニル系樹脂は成形時に融着部が弱く亀裂が生じやすい問題がありました。
これに対して、特定の割合で構成単位((a)~(c))を有する塩素化塩化ビニル系樹脂に塩化ビニル系樹脂およびアルデヒド基と末端メチル基を有する酸化ポリエチレンが溶融添加剤として配合された組成物であり、溶液NMRで測定される特定ピークの面積比(末端メチル基/アルデヒド基)が1~1000の範囲に調整されることにより熱融解性と融着強度を備え、成形体の表面に亀裂が生じにくい成形用樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7144533/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素化反応や溶融添加剤の酸化反応のプロセスの最適化、塩素化反応のメカニズムの解析、反応速度論に基づいたシミュレーションモデルの構築および特定の構成単位や付加塩素化量を制御するための最適なプロセス条件の導出、溶融添加剤の酸化プロセスにおいてNMRピーク比が所定範囲内となるように酸化条件(温度、圧力、酸素流量など)を精査およびアルデヒド基と末端メチル基の含有量の調整)、材料工学(樹脂組成物のレオロジー特性や成形時の挙動の評価および最終成形体の性能を引き出すための加工プロセスの確立、組成物の配合比率や分子構造が溶融粘度、ゲル化特性、熱融解速度などの特性に与える影響の評価、押出成形や射出成形などの様々な成形条件下で成形体の融着部の強度や表面平滑性の測定および優れた性能を発現させるための最適な成形条件(スクリュー回転速度、樹脂温度、保圧など)の導出)
従来の樹脂材料は硬化物の誘電正接が十分に低くなく、熱寸法安定性、伸び特性、曲げ特性、金属層とのピール強度といった機械的・物理的特性が不十分であるという問題がありました。
これに対して、熱硬化性化合物と特定の構造を有するイミド骨格含有マレイミド化合物とを含む樹脂材料であり、主成分として熱硬化性化合物(エポキシ化合物、ビニル化合物等)とマレイミド骨格を1個以上、イミド骨格を2個以上持ち、熱硬化性化合物と反応可能な官能基を持つイミド骨格含有マレイミド化合物が配合され、イミド骨格含有マレイミド化合物は柔軟性を有するダイマージアミンまたはトリマートリアミンに由来する骨格を持ち、マレイミド基の反応性を高めて硬化反応を進行させるため、得られる硬化物が低誘電正接、高熱寸法安定性、伸び・曲げ特性および金属層とのピール強度を実現する樹脂材料が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7474064/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(新規なイミド骨格含有マレイミド化合物の合成と構造解析および熱硬化性化合物との硬化反応のメカニズム解明、所望の分子量と官能基数を有するイミド骨格含有マレイミド化合物を効率的に合成するプロセスの設計、マレイミド基と熱硬化性化合物の官能基との反応速度や硬化挙動の評価、合成された化合物の分子量、分子量分布および構造の解析)、材料工学(合成した樹脂材料の硬化物の物性評価および電子材料としての性能を最適化するための配合設計および成形条件の検討、硬化物の熱寸法安定性(線膨張係数)やガラス転移温度の測定、硬化物の誘電正接の評価、樹脂材料の溶融粘度の測定および充填材の分散性を考慮した最適な成形条件(温度、圧力、時間)の検討、硬化物と金属層(銅箔など)との界面におけるピール強度試験および材料の配合や表面処理が接着性に与える影響の分析・評価)
(2)エア・ウォーター|開発トレンドと専門性

H01Lが最も多いです。次いでF17C、C01B、C08G、A01D、A61B、B67D、F25Jが多いです。
具体例としてSi基板上にSi化合物の半導体層が形成された半導体装置が挙げられます。
従来のSi基板上のワイドギャップ半導体デバイスはSiのバンドギャップが小さいために耐圧が低いという問題がありました。
これに対して、Si基板またはSOI基板上にSi化合物半導体層が形成された半導体装置であり、pn接合を構成するp型半導体層とn型半導体層を含み、このpn接合に逆バイアス電圧が印加されることで厚い空乏層を形成し、半導体装置の縦方向の耐圧を向上させ、また、Si基板の裏面に裏面電極が設けられてソース電極またはドレイン電極のいずれか一方と電気的に接続されることで基板の電位が固定され電気的動作の安定化が図られ、さらに、Si化合物半導体層がpn接合を挟むように他のn型半導体層または他のp型半導体層を含むことで基板へのサージ電圧印加時の破壊を防ぎ耐圧を向上させた半導体装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6781293/15/ja
関連する専門分野の例:材料科学(新規半導体材料の探索と評価および積層構造の最適化、Si化合物半導体層の結晶成長方法(MBE、CVD、LPEなど)の検討および高品質な層を形成する条件の確立、SiCやその他Si化合物材料のキャリア濃度やバンドギャップを制御する手法の探索、目標とする耐圧性能やデバイス特性を実現するためのドーピング技術の最適化、Si化合物半導体層とSi基板、窒化物半導体層との界面における格子不整合や熱膨張係数の違いに起因する欠陥を抑制するためのバッファ層の材料選定や成長条件の探索)、電子工学(各層の電位や電界分布の解析、ドレイン電極に高電圧が印加された際のpn接合部における空乏層の広がりの解析、半導体層の不純物濃度や膜厚の調整に基づく絶縁破壊電界を最大化するための構造設計、裏面電極の配置や電気的接続がデバイスのオン抵抗、スイッチング速度、熱特性に与える影響の評価および最適な電極構造や配線パターンの探索、高耐圧と低損失を両立するデバイス設計)
従来の技術ではGaN層の厚膜化により基板の反りやクラックが発生し、高耐電圧化に限界がありました。
これに対して、Si基板上に形成されたSiC層とその上に積層された複数の窒化物半導体層からなる化合物半導体基板であり、炭素を含むGaNからなる複数の第1の層(550nm~2000nm)とその間に形成されたAlNからなる第2の層を含む複合層構造により第1の層に圧縮歪みが導入され、基板とGaN層間の熱膨張係数差に起因する反りやクラックの発生を抑制することにより厚いGaN電子走行層を形成することが可能となり、高耐電圧を実現する化合物半導体基板が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6781095/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(エピタキシャル成長による半導体薄膜の形成とその結晶構造や組成の評価、GaN層、AlN層およびSiC層のそれぞれの成長条件(温度、圧力、ガス流量など)の検討および界面欠陥を最小化する手法の探索、複合層内の炭素濃度や各層の膜厚を精密に制御するための成長パラメータの最適化、導入された圧縮歪みの量や結晶欠陥の密度の評価)、応用物理学(半導体材料における量子力学的挙動の解析、GaN層、AlN層およびSiC層の各材料の電子構造のモデル化、電子走行層における二次元電子ガスの形成メカニズムやドーピング濃度とキャリア濃度の関係性の理論的予測、量子トンネル効果や熱電子放出といった高電界下でのキャリア輸送メカニズムの解析および絶縁破壊現象の物理的な原因の解明)
具体例として液体窒素の無菌化と液化をおこなう無菌液体窒素供給装置が挙げられます。
従来の装置、無菌化された窒素ガスを液化するために別途冷媒の液体窒素を必要とし、結果として液体窒素の収率が低いという問題がありました。
これに対して、液体窒素供給源と液体窒素および気化した窒素ガスを貯えるタンクを備えた装置であり、タンク内の窒素ガスはポンプで圧送され、除菌フィルタを通過して無菌化され、この無菌化された窒素ガスは第1熱交換器でポンプを通過する前の窒素ガスと熱交換して冷却され、さらに、第1熱交換器を通過した窒素ガスはタンク内の液体窒素に浸漬された第2熱交換器を通過する際に液体窒素と熱交換して液化し、無菌液体窒素となるこれらの構成により無菌化される前の液体窒素を冷媒として活用できるため、使用液体窒素に対する無菌液体窒素の収率を向上させることができる無菌液体窒素供給装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7558780/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(液体窒素と窒素ガスの物質収支およびエネルギー収支の解析およびシステム全体の熱効率を最大化する運転条件の特定、熱交換器の熱収支計算、ポンプの動力と効率の評価および各流路における圧力損失の評価、タンク内の液面制御や流体の流れのシミュレーションおよび液体窒素の供給量と無菌液体窒素の生成量との関係のモデル化、収率を最大化するためのプロセス制御ロジックの設計)、機械工学(液体窒素や窒素ガスを扱うポンプや熱交換器などの機器の設計・検証、極低温環境下で安定稼働するポンプの選定と性能試験、液体窒素を効率的に蒸発させるための熱交換器の熱伝達特性の最適化、第2熱交換器の伝熱面積を確保するためのフィン構造の設計、流路内の圧力変動を抑制するための流体解析)
具体例として圧力変動吸着法(PVSA)を利用した二酸化炭素回収装置が挙げられます。
従来の技術は吸着塔の運転圧力が低く二酸化炭素の回収率が不十分であるか、回収率向上のためのパージ工程でエネルギー消費量が大きいという問題がありました。
これに対して、水素製造装置のオフガスから二酸化炭素を複数の吸着容器を用いて吸着、均圧、降圧、回収の各工程を交番的におこなうことで回収するCO2-PVSA装置であり、吸着工程をおこなう吸着容器にオフガスを圧縮して導入する圧縮手段を有し、吸着容器内の圧力が0.10〜0.30MPaGに設定されることで吸着性能を向上させ、また、降圧工程で排出したガスを圧縮手段の上流側でオフガスと合流させて吸着工程にリサイクルするためのリサイクル路を備えたリサイクル路により、二酸化炭素が系外に排出されるのを抑制してパージ工程を用いることなく二酸化炭素の回収効率を向上させる二酸化炭素回収装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7372131/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(物質の吸着・脱着プロセスに関する熱力学的および速度論的な検討および装置の最適化と性能評価、吸着剤の選定と性能評価に基づき二酸化炭素の吸着・脱着特性を圧力や温度の関数としてモデル化、運転サイクル(吸着時間、均圧時間など)と各工程の圧力設定が二酸化炭素の回収率および純度に与える影響のシミュレーション、オフガスの組成変動がプロセスに与える影響の解析)、機械工学(流体機器(圧縮機、バルブなど)の選定と性能設計および配管や容器の構造強度に関する検討、オフガス圧縮機や真空ポンプの効率と消費動力を最適化する設計、複数の吸着容器間でガスを効率的に移動させるためのバルブの開閉タイミングと流路設計、吸着塔や配管の材料選定と応力解析)
具体例として絶縁材料、接着剤、フィルム原料用樹脂などに用いられるポリアミドイミド樹脂が挙げられます。
従来のアルカリ可溶性ポリイミド樹脂は強アルカリ水溶液にしか溶解せず、弱アルカリ溶液への溶解が求められる用途で生産性を著しく低下させていました。
これに対して、特定のジアミン化合物と酸無水物から得られるイミド化物(A)とジイソシアネート化合物を反応させることで製造されるポリアミドイミド樹脂であり ジアミン化合物には分子量200〜1500のポリオキシアルキレンジアミンとカルボキシル基含有ジアミンが必須成分として含まれ、 酸無水物にはシクロヘキサン-1,2,4-トリカルボン酸-1,2-無水物が使用され、また、カルボキシル基を含有し、固形分酸価が30mgKOH/g以上であるこれらの構成により、弱アルカリ水溶液への溶解性を発揮し、現像液の交換作業や廃液処理の変更が不要となり、工業的生産性を向上させるポリアミドイミド樹脂が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6234870/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(新規ポリマーの合成経路の設計および原料モノマーの構造が最終的な高分子の物性(溶解性、耐熱性、光透過性など)に与える影響の解析、ポリオキシアルキレンジアミンのアミン当量(分子量)やシクロヘキサン-1,2,4-トリカルボン酸-1,2-無水物と無水トリメリット酸のモル比が合成されるポリアミドイミド樹脂の固形分酸価やアルカリ溶解性にどのように影響するかの評価、モノマーを組み合わせた際の重合反応の速度論的解析および最適な反応条件(温度、時間、溶媒など)の確立)、有機化学(ポリアミドイミド樹脂を構成する各種モノマーや中間体の合成、精製、構造解析、ポリアミドイミド樹脂の合成に用いるカルボキシル基含有ジアミン、シクロヘキサン-1,2,4-トリカルボン酸-1,2-無水物、ポリオキシアルキレンジアミンなどの試薬が高純度であることの確認、不純物が最終製品の性能に与える影響の評価および精製プロセスの最適化)
具体例として重量のある作物を搬送する収穫機が挙げられます。
従来の収穫機は重量のある作物の落下防止のため搬送ベルトを大型化せざるを得ず、コストや効率が悪化するという問題がありました。
これに対して、作物を下方から支持する搬送コンベアと作物の後方から支持するロッドコンベアを備えた搬送部を有する収穫機であり、搬送コンベアは上流ローラと下流ローラに掛けられた搬送ベルトで構成され、ロッドコンベアは上流ローラと下流ローラに掛けられたロッドベルトに複数のロッドが保持され、このロッドが搬送コンベア上の作物を後方から支えることで作物の滑落や落下を防止し、また、搬送ベルトの下流側に設けられた交差コンベアへと作物を回転するローラでスムーズに受け渡す構成により、作物の滞留を防ぎ、搬送を円滑にするこれらの構成により、搬送ベルトの大型化を回避しつつ重量のある作物を安定して搬送できる収穫機が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7606887/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(搬送部の各コンポーネント(搬送コンベア、ロッドコンベア、交差コンベア、ローラ)の機構設計、動力伝達系の解析および各部の強度と耐久性の評価、ロッドの形状、間隔およびロッドベルトの材質を決定するための動的な応力解析とシミュレーション、搬送コンベアとロッドコンベアの同期を維持するためのギア比やプーリー径の設計、搬送中に作物に加わる力を最小限に抑えるための搬送経路と速度の最適化)、材料科学(作物を傷つけずに安定して搬送するための搬送ベルトやロッド、ローラの最適な材料の選定および特性を評価、搬送ベルトやロッドに求められる耐摩耗性、弾性、摩擦係数などの機械的特性の分析、ロッドに用いられる弾性体について作物の表面を傷つけず十分な支持力を提供するゴムやポリマー材料の試作および実際の作物を用いた摩擦試験や耐久性試験を通じて最適な材料の特定)
具体例として生体音取得装置が挙げられます。
従来の生体音取得装置はノイズを抑制するために振動減衰部材を用いるものの低周波のノイズを十分に除去できないという問題がありました。
これに対して、生体音を検出する第1加速度センサとノイズを検出する第2加速度センサが同一の筐体内に配置された装置であり、第1加速度センサは筐体に第1振動減衰部材を介して接続され、生体音の振動は減衰されずに伝わり、一方、第2加速度センサは筐体に直接接続されるかあるいは別の振動減衰部材を介して接続されることで筐体を伝わるノイズが減衰されずに伝わるというように、生体音とノイズがそれぞれ異なる経路を通り各センサーで別々に検出されるため、第1加速度センサの信号から第2加速度センサの信号を減算することでノイズ成分を効果的に除去し、クリアな生体音を抽出できる生体音取得装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7649291/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(生体音取得装置の筐体やセンサーの配置、振動減衰機構などの構造全体の設計および外部の振動やノイズにどう影響されるかの解析、筐体や第1・第2加速度センサ、振動減衰部材の質量、剛性、減衰特性を考慮した多質点振動モデルの構築、生体音の伝達効率を最大化して外部ノイズの伝達を最小化するための最適なセンサー配置や部材の物理的特性の導出、装置が実際に手に持たれたときの振動や応力分布の予測および持ちやすさや耐久性を考慮した構造設計)、電子工学(加速度センサから出力される微弱なアナログ信号を増幅・デジタル化してノイズ除去処理を施すための回路設計と信号処理プロセッサの選定、第1・第2加速度センサの出力信号をノイズの影響を受けにくいように低ノイズアンプで増幅するアナログ回路の設計、信号をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータの仕様の決定、デジタル信号処理(ノイズ除去や周波数解析)をおこなうためのデジタルシグナルプロセッサの選定、センサ間の信号のわずかな位相差や振幅差を補正するアルゴリズムの実装および高精度なノイズ除去を実現するシステム全体の構築)
具体例として炭酸水ディスペンサが挙げられます。
従来の炭酸水ディスペンサは飲料水を撹拌せずに炭酸ガスを溶解させるため市販の強炭酸水を生成することが困難でした。
これに対して、飲料水を加圧下で炭酸化する生成部を備えた炭酸水ディスペンサであり、生成部には飲料水を供給する飲料水供給部と炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給部が接続されており、生成部の内部に設けられた撹拌部により炭酸ガスを溶解させる際に飲料水を撹拌することで水中の炭酸ガス濃度を均一化し、溶解効率を向上させ、また、飲料水の供給経路と炭酸水の出水経路が別々に設けられて出水時には背圧弁によって適切な圧力を保持することで溶解した炭酸ガスが急激に抜けるのを防ぎ、強炭酸水を出水部に供給することにより、従来技術では難しかった強炭酸水を生成することが可能になる炭酸水ディスペンサが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7289201/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(気体(炭酸ガス)と液体(飲料水)の混合・溶解プロセスの解析および装置の運転条件の最適化、炭酸ガスが飲料水に溶解する際の物質移動速度や気液平衡に関する数理モデルの構築、撹拌速度、撹拌時間、生成部の圧力、飲料水の温度といったパラメータが炭酸ガスの溶解量に与える影響の評価、強炭酸水を効率よく生成するための最適な運転条件(例えば、必要な撹拌動力や、炭酸ガス供給量など)の導出)、機械工学(炭酸水ディスペンサの内部構造、特に撹拌部や流路の物理的な挙動の解析および装置全体の性能の最適化、飲料水と炭酸ガスの混合効率を最大限に高めるため撹拌翼の形状や回転数、内部の流路構造の設計、出水時に炭酸水が急激に減圧されることで生じる気泡の発生(発泡)を抑制するための出水経路における圧力と流速の関係を考慮した最適な配管の径や背圧弁の仕様の決定)
具体例として超高純度酸素を製造する方法が挙げられます。
従来の製造法は不純物除去に2つの精留塔を必要とし、初期コストや運転コスト、メンテナンス費用が高額になる欠点がありました。
これに対して、空気分離プロセスにおいて高圧塔と低圧塔からなる精留塔へ導入する冷却圧縮原料空気の流量を従来の設計流量の1.13~2.60倍に増量することを特徴とし、これにより低圧塔内の還流比が向上し、超高純度酸素の原料となる高濃度液体酸素に含まれる低沸点不純物(アルゴンなど)の濃度が1ppm未満にまで低減し、その結果、従来必要であった低沸点不純物除去のための精留塔(脱アルゴン精留塔)を省略することが可能となり高沸点不純物を取り除く脱メタン精留塔のみで超高純度酸素を製造できるため製造装置のイニシャルコストや稼働コストが削減可能となる超高純度酸素の製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6427359/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(深冷分離プロセスにおける物質収支、熱収支、および精留塔の効率の解析および造プロセスの性能の最大化、精留塔内の物質移動と熱移動のモデル化および原料空気の流量増加が塔内の還流比や段効率に与える影響の評価、アルゴン濃度を目標値(1 ppm未満)まで下げるための最適な流量比(A/O)の導出、省エネルギー化を実現するための熱回収システムの設計、排液の有効活用方法(例えば、熱交換器への利用)の検討)、機械工学(高流量の原料空気を供給するための圧縮機や極低温環境での熱交換器、配管、バルブなど装置全体の機械的設計と性能評価、従来の1.13~2.60倍の流量を供給するために必要な原料空気圧縮機の容量や動力、運転条件の選定、増大する流量と圧力が配管や熱交換器に与える影響の解析、精留塔内の圧力や温度を正確に制御するための制御システムの設計)
(3)ダイセル|開発トレンドと専門性

C08Gが最も多いです。次いでB60R、G02B、A61K、C07C、C08Lが多いです。
具体例として末端にアミノ基と水酸基を持つポリカーボネートポリオール誘導体が挙げられます。
従来のポリエステルやポリエーテル骨格を持つ誘導体は耐熱性、耐酸性、耐水性が不十分であり、これらの特性に優れた樹脂が求められていました。
これに対して、ポリカーボネート骨格を含む主鎖に末端アミノ基と末端水酸基を有するポリカーボネートポリオール誘導体であり、末端アミノ基と末端水酸基のモル比が60/40~80/20の範囲であり、アミノ基価と水酸基価の合計官能基価が50~300KOHmg/gに調整されていることで、ポリイソシアネート化合物との重付加反応により耐熱性、耐酸性および耐水性を有するポリウレタンポリウレア樹脂が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7340364/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(目的の特性を持つポリマーの設計、分子構造と物性の相関関係の解明に基づく最適な誘導体や重合体の合成、ポリカーボネートポリオールの合成における原料モノマー(ジオール、カーボネート)の種類や重合条件(温度、触媒)の検討および数平均分子量、分子量分布、末端官能基の数の制御、合成したポリカーボネートポリオール誘導体とポリイソシアネートとの反応で得られるポリウレタンポリウレア樹脂の分子量、架橋密度、骨格構造が耐熱性、耐酸性、耐水性といった最終的な物性にどのように影響するかの分析・評価)、有機化学(目的とする新規化合物を効率的かつ選択的に合成するための反応経路の設計および反応条件の最適化、ポリカーボネートポリオールとアミノ安息香酸エステルとのエステル交換反応における反応を一段階で進行させるための触媒の種類(チタン化合物など)や使用量、反応温度、反応時間の検討、副反応を抑制するための条件の確立、目的のポリカーボネートポリオール誘導体を高収率で得るための合成プロトコルの確立、NMRやIRスペクトル分析などにより合成された誘導体の構造や末端官能基(アミノ基と水酸基)のモル比の確認)
従来のポリエステルポリオールを原料とするポリウレタンは耐水性と柔軟性は優れるものの機械強度(耐久性)や耐溶剤性が不十分でした。
これに対して、数平均分子量が500~2500で分子量分布が1.2未満のポリエステルポリオール(I)とイソシアネート基と反応性を有する基を3個以上持つ化合物(II)が特定比率で組み合わされたポリウレタンであり、ポリエステルポリオール(I)とポリイソシアネートからなるソフトセグメント(1)と化合物(II)とポリイソシアネートからなるハードセグメント(2)を有することで、従来の課題であった耐水性、柔軟性に加えアミド結合の均一な物理的架橋効果とハードセグメントによる構造補強により耐久性(特に引張強度と引裂強度)と耐溶剤性を発揮するポリウレタンが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7184615/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(ポリマーの相分離構造と物性の相関の解析および最適なセグメント組成と分子量の設計、ポリエステルポリオール(I)からなるソフトセグメント(1)と化合物(II)からなるハードセグメント(2)の重量比やブロック構造がポリウレタン中のマイクロ相分離構造に与える影響の解析)、有機化学(新規なポリエステルポリオールや鎖延長剤(化合物II)を高純度かつ高収率で合成する方法の探索、ポリアミンと環状エステルの開環重合においてスズ化合物触媒の制御による分子量分布が非常に狭いポリエステルポリオール(I)の製造、ポリイソシアネートとポリオールおよび鎖延長剤の重付加反応において原料の仕込み比率(NCO/OH比など)や反応温度、溶媒の選択の最適化による目的とするセグメント構造を持つポリウレタンの合成)
従来の硬化剤や酸発生剤は高硬度硬化物の形成が難しい、または基板を腐食させるという問題がありました。
これに対して、主成分である脂環式エポキシ化合物(成分A)と硬化触媒であるイミダゾール(成分B)を特定の重量比で含有するアニオン硬化性組成物であり、イミダゾールは成分A 100重量部に対して8.0~30.0重量部の範囲で配合されることでイミダゾールが求核試薬として作用し、エポキシ基の開環重合を促進し、このアニオン重合メカニズムは基板を腐食させやすい従来の酸発生剤とは異なり電子部品の基板への接着用途に適しており、組成物は硬化後に高硬度な硬化物を形成可能なアニオン硬化性組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7244177/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規の脂環式エポキシ化合物やイミダゾール誘導体の合成および硬化挙動や特性の評価、エポキシ基の反応性や熱安定性を向上させるための異なる置換基や連結基を持つ脂環式エポキシ化合物の設計・合成、IRスペクトルやNMR分析による合成した化合物の構造の同定および純度の評価、イミダゾールとエポキシ化合物の反応速度論解析および最適な硬化条件を見出すための実験計画の立案・実施)、材料科学(組成物の硬化物の物性(硬度、耐熱性、接着強度など)の測定・評価および用途に応じた最適な組成の決定、硬化反応の発熱ピークや硬化度の測定および硬化プロセスの最適化、硬化物の機械的特性(鉛筆硬度、引張強度、曲げ強度など)の評価およびエポキシ化合物とイミダゾールの配合比率や硬化条件との相関の分析、熱膨張係数や吸水率などの物理特性の測定および電子デバイスの信頼性(耐熱性、耐湿性など)の予測)
具体例として水素と酸素の燃焼で発生する水蒸気を利用するエアバッグシステムにおいてエアバッグを適切に展開させる安全装置が挙げられます。
従来のシステムでは水素容器内の全量を消費するため過剰な水蒸気が生成され、エアバッグの破裂やクッション性不足が生じる問題がありました。
これに対して、エアバッグの膨張展開に必要な量を超える水素が充填された第1容器、水素と酸素の混合流体を着火して水蒸気を生成する点火部、水蒸気をエアバッグに導く流路を備える安全装置であり、第1容器から点火部へ水素を導く第1流路に設けられた第1開閉部はエアバッグを膨張展開させる際に必要かつ適切な量の水素だけが供給されるように一時的に開状態に切り替わってから閉状態に戻るように制御され、また、酸素供給源として大気中の空気を導入部から取り込むことで酸素供給用の別の容器を不要にしてシステムが簡素化されることにより、エアバッグを適切に膨張展開させると同時に水素を無駄なく使用することが可能となる安全装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7724704/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(水素と酸素の燃焼反応のモデル化および水蒸気の生成量や圧力、温度などのプロセスパラメータの最適化、水素と酸素の流量、流路の形状および点火タイミングが水蒸気の生成効率とエアバッグへの供給速度に与える影響の解析、コンピュータシミュレーションによるさまざまな環境条件下(気温、湿度など)での燃焼効率の予測およびエアバッグの設計に合わせた最適な燃焼反応条件の導出)、機械工学(エアバッグの展開メカニズムと流体(水素、酸素、水蒸気)の供給システム全体の設計・解析、エアバッグの膨張速度、展開時の内部圧力および乗員に与える衝撃のクッション性の評価、第1開閉部や導入部の流体制御メカニズム(例えばベンチュリー効果)の検討)
従来のガス発生器は環境温度に応じて燃焼速度が変化し、出力が不安定になるという問題や燃焼ガスがフィルタを通過せずに排出されるショートパスが発生する危険性がありました。
これに対して、ハウジング、点火装置、ガス発生剤を収容する燃焼室、複数のガス排出孔を有するディフューザ部およびフィルタを備えたガス発生器であり、フィルタの内部には燃焼室に接続される第1区間とその先に接続される第2区間という2つの流路が形成され、作動時の燃焼圧力が所定の臨界閾値未満の場合に第1区間と第2区間の間を閉塞状態とし、臨界閾値以上の場合には連通状態とする遮断部を備えることで燃焼ガスの流路を圧力に応じて段階的に切り替えることを可能にし、低温環境下で圧力が低い場合は燃焼ガスを第1区間のみに流し、高温環境下で圧力が高まると遮断部が開裂して第2区間にもガスが流れるようにすることでフィルタの冷却面積を圧力に応じて調整し、環境温度の違いによる出力の差を低減して安定したガスを供給するガス発生器が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7630399/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(ガス発生剤の燃焼反応の工学的解析およびシステムの物質収支およびエネルギー収支の最適化、ガス発生剤の燃焼反応速度論に基づいたシミュレーションモデルの構築、燃焼室内の圧力、温度および生成ガスの流量がさまざまな環境温度でどのように変化するかの予測、遮断部の開裂タイミングとガス流路の切り替えがシステム全体の冷却効率とガス排出量に与える影響の評価、ガス発生器の出力安定化を目的としたガス発生剤の配合量や点火装置の調整パラメータの導出)、機械工学(ガス発生器全体の構造設計、特に高圧に耐えるハウジングや遮断部の強度解析、および燃焼ガスの流体解析、燃焼室内の高圧環境下でのハウジング、ディフューザ、フィルタの応力や変形の解析および各部材の適切な肉厚や材質の決定、遮断部が臨界閾値で確実に開裂するよう開裂部の脆弱部(溝やノッチ)の形状や寸法の設計、燃焼ガスがフィルタ内を通過する際の流速、圧力損失および熱交換効率のシミュレーションおよびフィルタ形状やガス排出孔の配置の最適化)
具体例として表示装置の表面に装着される防眩フィルムが挙げられます。
既存の防眩フィルムは製造コストが安価で機械的強度に優れる二軸延伸フィルムを基材として用いると複屈折の影響で虹ムラが発生するという問題がありました。また、この虹ムラを抑制するために延伸条件を調整すると機械的強度が低下したり製造コストが増大したりする問題がありました。
これに対して、基材フィルムの厚みとリタデーション(光の位相差を表す光学的な物性値)の積算値が特定の範囲であり、加えて、防眩層の表面の凹凸形状がフラクタルパラメーターSafcと機能パラメーターSmr1を満たす凹凸形状が設けられることで光の散乱を適切に制御し、虹ムラの原因となる透過光の干渉を抑制し、基材フィルムが有する機械的強度を保ちつつ防眩性と虹ムラ防止効果を両立させる防眩フィルムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7557601/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(基材フィルムと防眩層の材料選定およびその物性評価、二軸延伸フィルムの延伸条件、厚み、分子配向の制御による所定の積算値(D×Re)を達成するためのプロセスの確立、防眩層を構成する樹脂や微粒子、硬化性化合物の種類と配合比率の最適化、求められる凹凸形状(Safc、Smr1)を実現するための実験計画および評価の実施)、応用物理学(防眩フィルムが持つ防眩効果、虹ムラ防止効果、ギラツキ抑制効果の解析、基材フィルムの複屈折と防眩層の表面凹凸形状が光の散乱や干渉に与える影響のモデル化、特定の凹凸パラメーター(Safc、Smr1)が虹ムラを抑制するメカニズムの解明、より高精度な光学特性を持つフィルムを設計するための指針の策定)
近年、カメラモジュールの小型・薄型化と高機能化が求められる中でレンズ枚数の増加に伴い遮光性フィルムの総厚みが増大し、ユニットの薄型化が困難になるという問題がありました。
これに対して、遮光性を有する薄いフィルム基材と光を散乱させる散乱層が組み合わされた遮光性フィルムであり、フィルム基材は波長380nmから780nmの光学濃度4以上、厚み2μmから12μmであり、また、フィルム基材に重ねて配置される散乱層は微量の黒色成分(0重量%超〜4重量%以下)しか含まない光透過性の層であり表面が光沢度10以下の範囲であるこれらの構成により、全体の総厚みが6μmから26μmの範囲に抑えられつつ遮光性を保持することが可能となり、製造において紫外線硬化性と電子線硬化性を有する樹脂材料が用いられることで製造時の熱収縮を抑制し、薄いフィルム基材を使用しても皺や反りが発生せず安定した生産が可能となる遮光性フィルムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7493640/15/ja
関連する専門分野の例:応用物理学(遮光性フィルムの光学的特性のモデル化および性能の物理的最適化、フィルム基材の光学濃度と厚みの関係、散乱層の表面凹凸形状と光沢度、光散乱性との相関関係の解析、フィルムの総厚みを最小化しながら光学ノイズを最大限に抑制できる散乱層の最適な表面構造や屈折率、粒子分散状態の設計、試作品の光学特性(光学濃度、全光線透過率、光沢度)を精密に測定・評価するための評価系の構築および設計値と実測値の差異の解析)、高分子化学(遮光性フィルムを構成する樹脂材料や添加剤の組成および製造プロセスの最適化、薄いフィルム基材に高い光学濃度を付与するための樹脂(ポリエステルなど)とカーボンブラックの最適な組成と分散技術を検討、製造時の熱収縮を抑制してフィルムの寸法安定性を高めるための紫外線硬化性や電子線硬化性を持つ樹脂材料の選定や重合開始剤の添加量の調整、光散乱性を効率的に発現させるための散乱層に添加する粒子の種類(シリカ粒子など)、粒径、分散状態が最終的なフィルムの物性(表面硬度、光沢度、接着性)に与える影響の評価および最適な材料設計と製造条件の確立)
具体例として微小繊維状セルロースのみを崩壊剤成分とする崩壊錠剤用組成物が挙げられます。
従来の技術では有効成分を高濃度で含有する錠剤は成形性や崩壊性、特に口腔内で速やかに崩壊する特性を両立させることが困難でした。
これに対して、平均繊維長0.01~2mm、平均繊維径0.001~1μmの微小繊維状セルロースを崩壊剤成分として単独で用いられ、有効成分を高濃度(例えば80~90重量%)で配合可能になり、成形性と錠剤硬度を保ちながら口中で速やかに崩壊する崩壊性を両立する崩壊錠剤用組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6940600/15/ja
関連する専門分野の例:薬学(崩壊錠剤の剤形設計と薬物動態学的評価、微小繊維状セルロースの物理化学的特性(粒度分布、比表面積、嵩密度など)と有効成分との相互作用の解析、打錠圧や組成比が錠剤の硬度、崩壊時間および生体吸収性に与える影響の評価、動物モデルやin vitro/in vivo相関に基づき生体内での薬物溶出挙動の予測、臨床効果との関連性の検証)、高分子化学(セルロースの微細化プロセスを最適化および物性制御、原料となるセルロースの種類や処理条件(酸加水分解、機械的破砕、酵素処理など)が得られる微小繊維状セルロースの繊維長・繊維径、結晶性、親水性などの物性に与える影響の評価、錠剤の成形性や崩壊性に最適な特性を持つ微小繊維状セルロースの設計)
具体例として精製酢酸の製造方法が挙げられます。
従来の蒸留法のみでは酢酸と水の沸点差が小さいため多大なエネルギーが必要で分離が困難でした
これに対して、酢酸、有機溶媒、および水を含む混合溶液から精製酢酸を製造する方法であり、まず混合溶液を蒸留工程にかけ酢酸に富む精製液と有機溶媒に富む分離液に分け、この際、精製液中の水の濃度を4重量%以下という比較的高い濃度に留めておくことで蒸留工程でのエネルギー消費を抑えることができ、次に、この精製液を液体のまま分離膜に供給し、水を分離する膜分離工程をおこなうことにより、蒸発潜熱の高い水を蒸発させる必要がなくなり、プロセス全体のエネルギー負荷が低減され精製酢酸を効率的に得る製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7642618/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(酢酸製造プロセス全体の物質収支とエネルギー収支の最適化、蒸留塔と膜分離ユニットの設計条件(理論段数、還流比、膜面積、操作圧力、温度など)の解析およびシミュレーションモデルの構築、酢酸濃度や有機溶媒の種類といった原料条件の変動に対するプロセス全体のエネルギー消費量や生産効率の変化の予測、経済的かつ効率的な運転条件の決定)、応用化学(酢酸製造プロセスにおける分離膜材料の機能性向上と耐久性の検討、ゼオライト膜の合成条件(原料組成、結晶化温度、時間など)の最適化、酢酸を含む酸性環境下での膜の長期的な安定性の評価、劣化を防ぐための表面改質や複合膜化技術の探索)
具体例としてエンジニアリングプラスチックなどに用いることが可能な樹脂組成物が挙げられます。
従来の熱安定剤は高温下で分解するため、高融点・高耐熱性の樹脂(スーパーエンジニアリングプラスチック等)の加工時に樹脂の劣化や増粘を十分に抑制できないという問題がありました。
これに対して、融点が280℃以上またはガラス転移温度が220℃以上の熱可塑性樹脂と表面に特定の官能基(水酸基、カルボキシル基、カルボニル基)を特定の割合で有するナノダイヤモンド粒子とが組み合わされた樹脂組成物であり、ナノダイヤモンド粒子はメディアン径が10μm以下であり表面官能基とグラファイト層が協働して高温加工時に発生するラジカルを捕捉・安定化させる技術構成により、加熱加工時の樹脂の分解・架橋が抑制されて増粘や物性低下を防ぎながら耐熱性を維持することができる樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6812349/15/ja
関連する専門分野の例:材料科学(樹脂組成物におけるナノダイヤモンド粒子の分散状態と物性(耐熱性、機械的強度、加工性など)への影響の評価、異なる表面官能基を持つナノダイヤモンド粒子の合成および樹脂マトリックス中での凝集状態の観察・解析、ナノダイヤモンドの添加量や粒径が樹脂組成物の熱分解温度、引張強度、衝撃強度、溶融粘度に与える影響の測定および最適な組成の決定)、物理化学(ナノダイヤモンド粒子と熱可塑性樹脂との相互作用メカニズム、特にラジカル捕捉機構の解明、高温加熱条件下で発生する樹脂ラジカルの検出およびナノダイヤモンドの表面官能基やグラファイト層がラジカルの寿命や反応性に与える影響の分析、ナノダイヤモンド表面と樹脂分子間の相互作用エネルギーの計算および熱安定化効果の理論的根拠の確立)
(4)JSR|開発トレンドと専門性

G03Fが最も多いです。次いでG02F、G02B、H01L、C08F、C08Lが多いです。
具体例として半導体製造用の感放射線性樹脂組成物が挙げられます。
既存技術はEUV(極端紫外線)や電子線といった次世代の微細加工技術に求められる感度、焦点深度、プロセスマージン(半導体製造において許容できる露光条件の幅)を十分に満たせていませんでした。
これに対して、特定の感放射線性樹脂組成物であり、フェノール性水酸基を有する構造単位と特定の構造(式(5)で表される構造単位)を持つ酸解離性基を有する構造単位とを含む樹脂および式(1)で表される化合物を含み、特定の官能基(極性基)を特定の割合(COO-基が結合する炭素原子に隣接する炭素原子に結合する-OH基または-SH基)で有することで露光量不足やデフォーカス時に露光部の現像液への溶解性が低下する不具合を抑制することにより、感度や焦点深度、プロセスマージンを発揮し、微細なレジストパターンを形成できる感放射線性樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7605266/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規化合物の合成とその化学反応の制御、式(1)で表される化合物の効率的な合成法の確立、分子内の特定の炭素原子に-OH基または-SH基を導入するための選択的な合成手法の探索、放射線照射によるオニウムカチオンの分解メカニズムとそれによって生成する酸が化合物内の極性基の存在によってどのように捕捉・安定化されるかの解析)、高分子化学(樹脂の重合条件の最適化と分子構造が組成物の特性に与える影響の評価、フェノール性水酸基を有する構造単位と酸解離性基を有する構造単位の共重合条件の制御による所望の分子量(重量平均分子量4,000)および分散度(1.4)を持つ樹脂の合成、樹脂中の各構造単位の組成比の変化が感度、焦点深度および現像液に対する溶解性コントラストに与える影響の評価)
従来の組成物では現像残渣が多く、また製造工程における減圧乾燥に時間がかかるという問題がありました。
これに対して、特定の感放射線性組成物であり、特定構造(式(4-1)や式(4-2)など)を持つケイ素含有アクリル系重合体(A1)と酸性基と環状エーテル基の両方を有するアクリル系重合体(A2)、感放射線性化合物としてキノンジアジド化合物を含有し、重合体(A1)はその分子中に式(1)で表されるアルコキシシリル基を側鎖に持ち、この基が架橋形成に寄与し、また、組成物全体における重合体(A1)と(A2)の質量比が特定の範囲(3:97~40:60)であることで重合体(A1)の適度な分子運動が促進されて現像性が改善することにより、高感度で現像残渣が少なく硬化膜中の水分が減圧処理時に効率よく除去されて減圧到達時間を短縮できる感放射線性組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7494785/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(樹脂の合成と物性制御、アクリル系重合体(A1)と(A2)のモノマー比、重合開始剤の種類、反応温度を系統的に変更することで目的とする分子量(Mw)やガラス転移温度(Tg)を持つ重合体の合成、合成した重合体を混合する際の相溶性の評価および組成物中の両重合体が均一に分散する最適なブレンド比率の検討)、材料科学(形成された硬化膜の特性評価と構造解析、感放射線性組成物から形成された硬化膜に対し耐熱性、耐薬品性、光学特性(透明性)、機械的強度の評価、減圧到達時間の短縮効果について硬化膜中の残留水分量や空隙構造と組成物中の重合体(A1)のアルコキシシリル基の架橋状態との関係の解析)
従来の着色組成物では光感度の高さと微細なパターンを忠実に再現するマスクバイアスの小ささが両立できないことが問題でした。また、特定のフェノール化合物を含む組成物では耐溶剤性が不足していました。
これに対して、着色剤、バインダー樹脂、ラジカル重合性化合物、光ラジカル発生剤に加え、特定のフェノール化合物(E)(芳香環に特定の官能基が直結した構造を持つ化合物)を配合する製造方法であり、(E)化合物の種類を使い分けることで相反する特性である光感度とマスクバイアス性のいずれか一方を意図的に選択、具体的には水酸基(-OH)を複数持つ(E-2-1)を選択することでマスクバイアス性が小さい組成物を得られ、一方で1価の有機基を持つ(E-2-2)を選択することで高光感度な組成物を得られ、用途に応じて最適な組成物を製造でき、また、この組成物から形成される硬化膜は密着性と耐溶剤性を兼ね備えるものである着色組成物の製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7616162/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(特定の化合物(E)の合成ルートの確立および構造と物性の関連性の解析、特定の官能基(式(E0)で表される基)が芳香環に直結した化合物(E)を効率的かつ高収率で合成するための反応条件の検討、合成した化合物の純度や構造をNMRや質量分析、赤外分光分析などを用いて同定・確認、異なる構造を持つ化合物(E-2-1とE-2-2)が着色組成物の硬化反応(ラジカル重合)に与える影響の解析および光感度やマスクバイアス性の発現メカニズムの解明、化合物(E)の分子構造とバインダー樹脂やラジカル重合性化合物との相互作用(水素結合、π-πスタッキングなど)の予測、硬化膜の密着性や耐溶剤性の向上に寄与する分子設計指針の導出)、材料工学(着色組成物の各成分の配合割合や製造プロセスが最終的な着色硬化膜の物理的特性に及ぼす影響の評価・最適化、着色組成物の粘度、分散安定性、塗布性などのレオロジー特性の測定およびインクジェット方式やスピンコート方式に適した組成物設計の検討、露光条件(露光量、光源の種類など)や熱硬化条件(温度、時間)によって形成される硬化膜の膜厚、表面粗さ、パターン形状、残膜率などの評価、硬化膜の物理的特性(硬度、弾性率、熱膨張係数など)を確保するための条件の特定、有機溶剤に対する膨潤や溶解性を評価するための試験方法の確立、色純度と遮光性を最大化するための分散剤や分散プロセスの最適化)
具体例として液晶配向剤が挙げられます。
従来の液晶配向剤は印刷版を膨潤させやすく、また連続印刷時に重合体が析出しやすいため印刷性が低下するという問題がありました。
これに対して、液晶配向膜を形成する重合体成分と特定の溶剤成分を含有する液晶配向剤であり、溶剤としてテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オンが主成分または特定比率で配合されることで安定して均一な液晶配向膜が形成され、液晶素子の製造プロセスにおける不良率の低減と歩留まり向上が実現される液晶配向剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7318787/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規な液晶配向剤の分子設計と合成、ポリイミドなどの重合体成分の主鎖骨格や側鎖に導入する官能基、溶剤となる有機化合物の構造を検討および合成ルートの確立、合成した化合物の物理化学的性質(溶解度、熱安定性、粘度など)の評価、目的の性能を発現するための最適な組成比や反応条件の決定)、材料科学(液晶配向剤による液晶配向膜の特性の評価および最適化、液晶配向剤の塗布性、形成された膜の均一性、表面エネルギー、耐熱性、機械的強度、液晶分子の配向挙動の解析、印刷版の膨潤挙動や連続印刷時の重合体析出メカニズムの解明)
従来の多配向ドメイン型液晶表示装置では両方の基板に複数回の露光が必要で生産効率が低く、位置合わせのズレによる表示不良が問題でした。
これに対して、一対の基板上に液晶分子を配向させるための2つの配向膜を形成した液晶表示装置であり、画素が長手方向に分割され、配向方位が90度の整数倍となるように4つの異なる配向領域が設けられ、一方の配向膜で液晶分子のプレチルト角(液晶分子が基板に対して傾いて配置されている角度)が90度未満、他方の配向膜で実質的に90度とされ、かつ少なくとも一方が光配向膜であり、さらに、この光配向膜を構成する重合体が側鎖に有する光配向性基の含有量1.1 mmol/g未満であることにより、片側の基板のみを分割露光するだけで多ドメイン化を実現して製造工程を簡略化でき、光配向性基の含有量の制限により露光の非対称性に起因する残留直流電界やフリッカー(ちらつき)の発生が抑制される液晶表示装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7494845/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(光配向膜を形成するための新規な高分子材料(重合体)の設計と合成、液晶分子のプレチルト角や配向方位を精密に制御できるような特定の光配向性基を側鎖に有する重合体の探索、感光性側鎖の導入量や主鎖の化学構造が最終的な配向膜の電気特性や機械的強度に与える影響の評価および要求される性能を満たす最適な分子設計の確立、フリッカー発生を抑制するための光反応後の重合体中のイオン性不純物や欠陥の低減策の検討)、応用物理学(光配向膜の光照射条件(偏光方向、露光量、露光回数など)とそれによって形成される液晶分子のプレチルト角や配向方位との関係の解析、光配向膜の光異方性発現メカニズムの解明およびシミュレーションモデルの構築、さまざまな露光条件での液晶分子の配向挙動の予測、多ドメイン化とプレチルト角の非対称性を両立させながら表示不良(フリッカーやムラなど)を最小化する最適な露光プロセス条件の特定、完成した液晶パネルの電気光学特性(透過率、コントラスト、応答速度など)の測定および理論モデルと実験結果の比較を通じて発明の効果の評価)
具体例としてカメラモジュールに用いられる光学フィルター用樹脂組成物が挙げられます。
従来の光学フィルターはカメラの高画質化に伴い入射角度による色の変化(色シェーディング)や光の反射によるゴースト・フレアが発生しやすいという問題がありました。
これに対して、波長650〜800 nmに吸収極大を持つ化合物(A)と樹脂を含む樹脂組成物であり、430〜580 nmの可視光域では55%以上90%未満の透過率を維持しつつ700〜780 nmの近赤外線域では1.8以上の光学濃度を達成し、900〜1200 nmの近赤外線透過率が60%以上に設定されることでフィルター内部での不要な反射を低減し、高入射角でもRGBバランスの変化を抑えて色シェーディングとゴーストの発生を抑制することが可能な光学フィルター用樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7405228/15/ja
関連する専門分野の例:応用化学(化合物(A)の分子設計および合成、特定の波長(650~800 nm)に吸収極大を持つ新規なスクアリリウム系、フタロシアニン系、シアニン系化合物の設計および合成ルートの確立、化合物の熱安定性、耐光性、樹脂との相溶性の評価および最適な分子構造の特定)、材料工学(色素と樹脂の最適な組み合わせの検討、近赤外線吸収色素(化合物(A))を樹脂に均一に分散させるための配合技術や製造プロセスの確立、試作した樹脂組成物について熱硬化・成形時の物性変化(粘度、硬化時間、収縮率など)の評価、フィルターの耐久性(耐熱性、耐候性)の向上のため樹脂と色素の相互作用の解析および劣化メカニズムを特定)
従来の光学フィルターはカメラの広角化・薄型化に伴い高入射角での撮影時に可視光の透過率が低下し、画質に悪影響を及ぼすという問題がありました。
これに対して、透明な基板上に誘電体多層膜が設けられた光学フィルターであり、誘電体多層膜は基板側から第1の層、緩衝層部、第2の層そして複数の反射形成層をこの順に含み、第1および第2の層は厚膜の高屈折率層で可視光の透過を確保しつつ赤外線の遮蔽に寄与し、緩衝層部は物理膜厚が60nm以下の薄層を複数組み合わされ、基板から4層以上外側に配置されることで特定の波長(特に500nm付近の緑色光)の透過率を入射角度0°から40°の範囲で安定させ、緩衝層の層数と反射形成層の層数の比率が特定の範囲(0.15<S/Q<0.40)に設定されることで全体の光学特性を最適化するこれらの技術構成により、高入射角でも緑色光の透過率低下を抑制して色シェーディングやゴーストの発生を低減する光学フィルターが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7248173/15/ja
関連する専門分野の例:物理工学(光の伝搬と誘電体多層膜における干渉現象の解析および特定の膜構成における光学特性の予測、膜厚や屈折率の組み合わせが透過率・反射率に与える影響のシミュレーション、緩衝層部が色シェーディングやゴーストに与える影響の評価、膜の物理特性(屈折率、膜厚)のばらつきが製品の光学性能に及ぼす影響の予測および製造プロセスにおける許容誤差範囲の決定)、材料科学(誘電体多層膜を構成する個々の材料(高屈折率層、低屈折率層)の物性の最適化および安定した成膜プロセスの確立、高屈折率材料(例: TiO₂, Nb₂O₅)や低屈折率材料(例: SiO₂)の成膜条件(温度、圧力、ガス流量など)の調整による目標とする屈折率と物理膜厚を高い精度で実現するプロセスの探索、成膜された各層の界面における密着性や熱的・機械的安定性の評価、基板として使用される透明な基材(ガラスや樹脂)の製造プロセスの改良)
具体例として銀配線用化学機械研磨組成物が挙げられます。
従来の銅配線用研磨剤では銀配線の腐食や研磨傷、残渣が発生しやすく、高反射特性を損なうという問題がありました。
これに対して、研磨剤として機能する砥粒(A)、液状媒体(B)、酸化剤(C)および含窒素複素環化合物(D)を主要な構成要素とする化学機械研磨組成物であり、砥粒(A)は化学機械研磨用組成物中でのゼータ電位の絶対値が10mV以上になるようその表面が特定の官能基で修飾され、また、酸化剤(C)の含有量に対する含窒素複素環化合物(D)の含有量比(Mc/Md)が10から200の範囲内であるこれらの技術要素の組み合わせにより半導体デバイス製造に適した高反射特性を持つ研磨面が得られる化学機械研磨組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7468811/15/ja
関連する専門分野の例:物理化学(砥粒と研磨液中の各成分との相互作用の解析、ゼータ電位、界面張力、粘度、pHなどの物性値が砥粒の分散性や銀表面の化学反応に与える影響の評価、砥粒と銀表面の間に形成される化学結合や吸着層の構造の解析、研磨メカニズムを原子・分子レベルで明らかにすることによる研磨組成物の最適化)、材料工学(研磨対象である銀、窒化タンタル、酸化シリコンといった半導体材料の機械的および化学的特性に基づく研磨プロセス全体の効率化、研磨組成物がこれらの異なる材料に作用するメカニズムの解明および各材料の除去速度のバランスの評価、研磨後の表面形態や欠陥の有無の解析)
具体例として重合体の製造方法(可逆的付加-開裂連鎖移動(RAFT)重合により合成されたポリマーの末端官能基を水素化する製造方法)が挙げられます。
従来の技術は末端基を水素原子に置換する効率が不十分であったり重金属やラジカル開始剤が必要なため、電材用途などでの使用が制限される問題がありました。
これに対して、精密重合手法であるRAFT重合によって特定のチオカルボニルチオ基(-SC(=S)R1)を末端に有するポリマーを製造する工程Aとその重合体に対してラジカル発生剤を添加せずにチオール基含有化合物と接触させる工程Bを順におこなうポリマーの製造方法であり、工程Bでは工程Aで得られたポリマー溶液にチオール基含有化合物を添加して加熱することでポリマー末端のチオカルボニルチオ基を簡便かつ高選択的に水素原子に置換することにより、従来の課題であった末端変換効率の低さや金属・ラジカル発生剤の使用による用途制限を解決する重合体の製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7226434/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(重合反応のメカニズムの解明および末端基変換の効率を最大化するための条件の検討、RAFT重合における連鎖移動剤(チオカルボニルチオ化合物)の構造と得られるポリマーの分子量、分子量分布、末端官能基量との相関関係の解析、工程Bにおけるポリマー末端のチオカルボニルチオ基とチオール基含有化合物との反応機構の解明、反応前後のポリマーの末端構造や分子量変化の評価および最適条件の確立)、有機化学(目的とするポリマーを製造するための新規なRAFT剤やチオール基含有化合物の設計・合成および性能の評価、多様なモノマーと相性の良いRAFT剤の設計および精密な分子量制御が可能な重合条件の確立、末端変換効率を向上させるための反応性や選択性の高いチオール基含有化合物の分子設計および合成)
具体例として表面保護フィルムなどに用いられる熱可塑性樹脂組成物が挙げられます。
従来の技術では液晶ディスプレイ用保護フィルムなどに用いられる熱可塑性樹脂ペレットを製造する際、ホッパー内でのブロッキングによる生産性低下が問題でした。
これに対して、特定の物理特性を持つ熱可塑性樹脂(A)と水とを含有する組成物であり、共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を有するヨウ素価が2〜150、結晶融解ピーク温度が50〜95℃、結晶融解熱量が10〜40 J/gである熱可塑性樹脂(A)を主成分とし、これに組成物全体に対して100〜2000 ppmの水が配合される構成により、ペレットのブロッキングを抑制し生産性を向上させるとともに低硬度や高視認性、耐熱性や成形外観を持つ成形体を製造することが可能となる樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6863392/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化合物(燃料電池システム全体の物質収支およびエネルギー収支の解析、リサイクルガス中の二酸化炭素流量と水蒸気流量の制御が改質反応の効率および燃料電池の発電効率に与える影響の評価、改質反応器の反応速度論に基づいたシミュレーションモデルの構築、さまざまな運転条件下での水素生成量や一酸化炭素生成量や二酸化炭素消費量などの予測、水蒸気発生器の熱交換効率の評価、水蒸気流量制御によるエネルギー消費量の削減効果の検証)、材料科学(熱可塑性樹脂(A)の特性と最終製品である成形体の性能との相関関係の評価、組成物の水分量、ヨウ素価、結晶融解特性(結晶融解ピーク温度、融解熱量)、分子量分布といった要素がペレットのブロッキング耐性、成形体の硬度、ヘイズ(透明性)、耐熱性などにどのように影響するかの評価、ブロッキング防止剤などの添加剤の種類や最適な配合量の探索、成形加工性と最終的な物性のバランスの最適化)
(5)ADEKA|開発トレンドと専門性

C08Lが最も多いです。次いでA23D、C08G、A21D、C11D、C08Fが多いです。
具体例としてオレフィン系樹脂の製造方法が挙げられます。
従来のオレフィン系樹脂は成形後の結晶化速度が遅く、製造サイクルが長いという問題がありました。さらに、既存の核剤を添加しても力学的特性や透明性のさらなる向上が求められていました。
これに対して、核剤を含まないオレフィン系樹脂を準備する工程と、この樹脂に特定の芳香族リン酸エステル金属塩からなる核剤と水またはポリオール化合物からなる助剤を配合する工程からなるオレフィン系樹脂組成物の製造方法であり、核剤が特定の化学構造式(一般式1)で表される芳香族リン酸エステル金属塩であり、助剤は水であり、配合する核剤の量を樹脂100質量部に対して0.001〜5質量部、助剤の量を0.003〜10質量部とすることで核剤成分と助剤成分が均一に分散した組成物が得られ、溶融混練時に余分な水分が揮発することで、組成物の発泡を防ぎ、成形性を保ち、力学的特性と透明性も付与されるオレフィン系樹脂の製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7464538/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(核剤とオレフィン系樹脂の相互作用メカニズムの解明および核剤の分散性や結晶核生成効率の最適化、核剤の表面改質による樹脂との親和性の向上の検討、核剤が添加されたオレフィン系樹脂の結晶化挙動や結晶構造の解析、核剤と樹脂分子の配向性や結晶成長速度の予測および効率的な核剤の探索)、有機化学(芳香族リン酸エステル金属塩核剤の分子設計、合成および構造と性能の関係の探索、一般式1のR1〜R5やMなどの置換基と核剤の熱安定性、溶解性、核剤能の関係の評価、核剤の収率や純度を向上させるための反応条件の検討、合成した化合物の構造確認および不純物分析、核剤と助剤(特に水)との相互作用の解析)
既存技術は練り込み型の帯電防止剤を多量に添加しないと十分な性能が得られず、その結果、フィルムの透明性や強度などの物性が損なわれるという問題がありました。
これに対して、(X)成分と(Y)成分から構成される組成物であり、(X)成分はジオールとジカルボン酸を反応させて得られるポリエステル(a)、エチレンオキシ基を有する化合物(b)、および2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(D)を反応させて得られる高分子化合物(E)の1種以上であり、この高分子化合物(E)は親水性のポリエーテルブロックが電荷を移動させて疎水性のポリエステルブロックが組成物の機械的強度を保持する役割を果たし、これに酸無水物変性ポリオレフィンである(Y)成分(ポリオレフィン樹脂との高い親和性を持ち、(X)成分を樹脂中に均一に分散させる働き)が配合されることにより、従来の帯電防止剤では達成できなかった帯電防止性と樹脂本来の物性(強度、透明性など)の両立を実現する組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7329934/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(高分子化合物(E)の分子設計と合成プロセスの最適化、ポリエステルのブロック(A)とポリエーテルのブロック(B)の分子量比や繰り返し数およびエポキシ化合物(D)との反応条件の検討、最終的に得られる高分子化合物(E)の構造が帯電防止性能と機械的物性のバランスを最大化するような制御、合成中に副反応を抑制して目的とするブロックポリマー構造を高収率で得るための触媒や溶媒の選定)、材料科学(最終的な樹脂組成物および成形体の性能評価と構造解析、組成物を添加した樹脂成形体について表面抵抗率や摩擦帯電圧などの帯電防止性能、引張強度、曲げ弾性率、衝撃強度、熱変形温度などの力学特性の測定および物性が損なわれていないことの確認、樹脂マトリックス中の(X)成分および(Y)成分の分散状態の観察および微細構造が帯電防止効果の持続性や機械的物性にどのように影響するかの解明)
従来の紫外線吸収剤は樹脂の成形加工時に熱で揮散しやすく、その効力が低下したり、設備を汚染したり、屋外での耐候性が不十分になったりする問題がありました。
これに対して、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリフェニレンスルフィドといった熱可塑性樹脂(A)に特定の構造を有する高分子量のトリアジン系化合物(B)が配合され、必要に応じて光安定剤(C)、粉体の光安定剤(D)などが組み合わされることで、この特定のトリアジン系化合物(B)は分子量が大きいため樹脂加工時の高温でも揮散しにくく樹脂中に安定して存在することで、耐熱性を確保しつつ紫外線による樹脂の劣化を防ぎ、変色や機械的強度の低下を抑えて長期間の使用に耐えることができる樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6859341/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(樹脂組成物中の各成分の相溶性や相互作用の解析および最適化、樹脂(A)とトリアジン化合物(B)の分子間相互作用(水素結合、ファンデルワールス力など)の評価、トリアジン化合物(B)の重合度(n)と組成物の耐揮散性や分散性の関係の評価および最適な分子量範囲の決定)、材料工学(樹脂組成物の成形条件と最終的な成形品の物性(機械的強度、耐候性など)の関係の検証および製品の性能を最大限に引き出すための製造プロセスの確立、射出成形や押出成形時の温度、圧力、スクリュー回転数などのパラメータが添加剤の分散状態や組成物の熱劣化に与える影響の評価、紫外線吸収剤の種類や配合量、他の添加剤との相乗効果が成形品の変色、表面光沢、引張強度などの物性変化に与える影響の評価)
具体例として油中水中油型乳化油脂組成物が挙げられます。
従来の油中水中油型乳化油脂組成物は口溶けを良くするために内油相に液状油のような軟らかい油脂を使用すると風味の持続性が失われるという問題がありました。
これに対して、内油相が油脂ゲル化剤を含有し、20℃における貯蔵弾性率が20~2000Paのゲルである技術構成により、口に入れた際に内油相が速やかに溶けるため良好な口溶け性(風味の発現)を維持しつつ風味成分がゲルネットワーク内に保持されることで穏やかで持続的な風味を感じることが可能な油中水中油型乳化油脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7370175/15/ja
関連する専門分野の例:食品科学(油脂組成物の物性(レオロジー特性、固形脂肪含量など)と喫食時の感覚特性(口溶け、風味持続性)の関係の解明および最適な製造条件の確立、異なる油脂ゲル化剤やその添加量、冷却条件などが内油相の貯蔵弾性率や硬さに与える影響の分析、パネリストによる官能評価と機器分析の結果の統計的解析および特定の物性値が消費者の「口溶けが良い」「風味が持続する」という感覚にどのように対応するかの評価)、有機化学(内油相のゲル形成メカニズムの解明および効率的で安定したゲルを形成できる新規の油脂ゲル化剤の設計・合成、油脂ゲル化剤の分子構造(脂肪酸の炭素鎖長、不飽和度、重合度など)がゲルネットワークの形成に与える影響の解析、既存の油脂ゲル化剤の構造改変や天然物由来の新規ゲル化剤の探索・評価、目的とする貯蔵弾性率をより少ない添加量で達成できる化合物の探索)
既存技術は発汗操作を組み合わせたドライ分別法を用いても液状の不純物であるSU2(モノ飽和-ジ不飽和トリグリセリド)やUUU(トリ飽和トリグリセリド)が残りやすく、高純度のSUS(ハードバターの主成分)を効率的に得るのが困難でした。
これに対して、まずSSS(トリ飽和トリグリセリド)を0.7〜2.0質量%含有する特定のパーム系油脂を原料として冷却結晶化させ、得られた結晶部を第1ドライ分別工程で発汗させて発汗ステアリンを得て、次に、この発汗ステアリンをさらに分別する第2ドライ分別工程を経て目的のSUSが高度に濃縮された低融点画分を効率的に得ることができ、従来の課題であった不純物の混入を減らしてハードバターを高い収率で安定して製造することができる製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6721385/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(物質収支とエネルギー収支の解析によるプロセス全体の効率の最大化、各分別工程における最適な温度・圧力・冷却速度・保持時間の決定、圧搾濾過機や熱交換器といった主要機器の性能の評価、設備のスケールアップや連続生産に向けた運転条件の設計、原料油脂の組成変動が最終製品の品質や収率に与える影響の予測および制御システムを構築)、有機化学(原料となるパーム系油脂中のトリグリセリドの組成と結晶化のメカニズムの解明、NMRや質量分析法によりSSS、SUS、SU2といった各トリグリセリドの組成の分析、冷却結晶化過程におけるβプライム型結晶の生成メカニズムの解析および最適な結晶化条件の確立、各分別工程で得られる画分の純度とトリグリセリド組成の分析、不純物(SU2、UUUなど)の除去効率を向上させるための化学的アプローチの検討)
具体例としてハイブリッド型硬化性組成物が挙げられます。
従来の組成物は特定の部材越しに露光すると硬化性や耐久性、特に湿熱環境下での接着力が不十分になるという問題がありました。
これに対して、カチオン重合性成分とラジカル重合性成分の特定の組み合わせによる組成物であり、カチオン重合性成分として芳香族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物、オキセタン化合物が配合され、その中で芳香族エポキシ化合物の含有量を最も多く、ラジカル重合性成分としてカチオン反応性基とエチレン性不飽和基を有する化合物とエチレン性不飽和基当量が100以下の非カチオン反応性化合物が併用され、これらの成分の組み合わせによりカチオン重合とラジカル重合が協調して進行し、硬化時の急激な粘度上昇が抑制されるため透過率の低い部材越しでも良好な硬化性を実現して硬化後の耐久性、接着力を向上させた組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7594388/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(光重合反応のメカニズムと各成分の分子構造が硬化後の物性に与える影響の解析、芳香族エポキシ、脂肪族エポキシ、オキセタン、およびラジカル重合性成分の種類や配合比率による重合速度や架橋密度の評価、カチオン反応性基とエチレン性不飽和基を併せ持つ化合物がカチオン重合成分とラジカル重合成分の架橋にいかに寄与するかの検証および最適な分子構造の設計)、材料工学(最終的な硬化物の物理的、化学的、機械的特性の評価および実用環境下での性能の最適化、硬化物の引張強度、曲げ弾性率、ガラス転移温度などの機械的特性の測定および組成の最適化、湿熱環境下(例: 温度85℃、湿度85%)での接着力保持率の評価および耐久性の検証、硬化物の界面構造や成分分布の解析および接着力向上メカニズムの解明)
従来、硬化時に収縮が生じ、硬化後に亀裂やそりが発生する問題がありました。
これに対して、エポキシ樹脂と潜在性硬化剤、特定の構造を有するウレア化合物またはチオウレア化合物を含有する硬化性樹脂組成物であり、このウレア化合物などの(C)成分が組成物全体に0.1〜10質量部配合されることにより、硬化時の急激な粘度上昇を抑制する既存技術とは異なるメカニズムで硬化収縮を抑制し、硬化後のひび割れや反りを防止できて接着剤や成型品として精密部品への応用が可能となる硬化性樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7699104/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(組成物中の各成分の分子構造と硬化反応メカニズムの相関の解明、ウレア化合物(C)がエポキシ樹脂(A)の硬化収縮を抑制するメカニズムの解析、ウレア化合物の種類や配合量が反応速度、最終的な架橋密度および硬化収縮率に与える影響の評価、収縮抑制効果を最大化するための最適な分子設計)、材料工学(組成物の硬化プロセスと硬化物のマクロな物性および構造との関係の解析、硬化過程における体積変化(硬化収縮)の測定およびウレア化合物の添加が収縮開始点、収縮速度、最終的な収縮率に与える影響の評価、硬化物の微細構造(相分離の有無、フィラーや添加剤の分散状態など)の観察、最終的な硬化物の機械的特性(弾性率、引張強度、破壊靭性)や熱特性(ガラス転移温度)の評価および微細構造との相関の解明と実用的な耐久性の予測)
具体例として増粘安定剤と水分散性リン脂質を組み合わせた中種生地の製造方法が挙げられます。
従来、中種製パン法は風味がやや弱く、糖類含量が高いパンではねちゃついた食感になる問題がありました。
これに対して、特定の増粘安定剤と水分散性リン脂質を含有する水性液を中種生地を構成する澱粉類に所定量(1~10質量部)混合する製造方法であり、増粘安定剤として分子量20万以下のデキストランが一部または全部に使用され、水分散性リン脂質は好ましくは乳由来のものが用いられることにより、増粘安定剤と水分散性リン脂質が中種生地の段階で相互作用し、生地物性を改善することで、糖類含量が20質量部以上といった高配合のパン生地においてもソフトで歯切れが良く、風味も良好なパンを製造できる中種生地の製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7327912/15/ja
関連する専門分野の例:食品科学(増粘安定剤と水分散性リン脂質がパン生地の物性やパンの最終品質に与える影響の解析、増粘安定剤(デキストラン)と水分散性リン脂質の混合比率が生地のレオロジー特性(粘弾性)や水和速度に与える影響の評価、生地の伸展性やべたつきの評価およびパン生地の最適物性範囲の特定、焼成後のパンの組織構造(気泡の大きさや分布、グルテンネットワークの状態)の解析、構造がパンのソフトさや歯切れの良さといった食感にどう結びつくかの解明、パンの老化(デンプンの再結晶化)のメカニズムの解析および長期保存における品質保持効果の検証)、分子生物学(酵母の発酵プロセスに対する特定の成分の影響や成分の相互作用が分子レベルでどのようにパンの品質を改善するかの解析、増粘安定剤と水分散性リン脂質が酵母の発酵活性に与える影響を糖代謝酵素の活性やエタノール生成量、CO2生成量の測定を通じて評価、パン生地内で発生するタンパク質(グルテニン、グリアジン)とデキストランやリン脂質の相互作用をゲル電気泳動や質量分析法を用いて分子レベルで追跡)
具体例として液体洗浄剤組成物が挙げられます。
従来の洗浄剤はデンプンやタンパク質の汚れに効果的な酵素成分が希釈液中では不安定になり、洗浄力を維持できない問題がありました。
これに対して、特定の芳香族スルホン酸塩(A成分)とチオ硫酸塩(B成分)が特定の質量比(A/Bが4~1000)で組み合わされ、さらにグリコール類(C成分)、アミラーゼ(D成分)、プロテアーゼ(E成分)、および水(F成分)を含有する液体洗浄剤組成物であり、組成物のpHが6~8の範囲であることで、これらの成分が相乗的に作用して洗浄剤の原液だけでなく水で希釈した状態でもアミラーゼとプロテアーゼの酵素活性が長期間維持され、自動食器洗浄機や食器の浸漬用洗浄剤として使用した際にデンプンやタンパク質の固着した汚れを効果的に除去でき洗浄性を発揮する液体洗浄剤組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7230254/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(液体洗浄剤の生産プロセス全体を効率化、洗浄剤の各成分の混合、溶解、分散プロセスの最適条件の設計、攪拌速度、温度、添加順序などが成分の均一な分散と酵素の安定性に与える影響の検証、パイロットプラントから商業生産へのスケールアップ時に最適な運転条件の導出、製造設備における腐食や劣化を最小限に抑えるための材料選定)、生物化学(酵素の触媒機能や安定性を最大限に引き出すための条件の探求、アミラーゼやプロテアーゼの立体構造と洗浄剤成分(芳香族スルホン酸塩、チオ硫酸塩、グリコール類)との相互作用の解析、各成分が酵素の活性部位や全体構造にどう影響するかのモデル化および安定性向上のメカニズムの解明、さまざまな条件下(pH、温度、イオン強度、界面活性剤濃度)での酵素のフォールディング状態や凝集挙動の追跡)
具体例として硬化性組成物が挙げられます。
従来の組成物は保存中に硬化剤が沈殿して増粘しやすく、塗布性や接着性が不十分となる問題がありました。
これに対して、環状エーテル成分、特定のラジカル重合性成分および潜在性硬化剤を必須成分として含む組成物であり、潜在性硬化剤としてイミダゾリウムカチオンとシアナート系アニオンまたはカルボン酸系アニオンから選ばれる少なくとも一方を有するイオン性液体化合物が用いられ、ラジカル重合性成分として脂肪族環含有化合物または鎖状脂肪族化合物を含むメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルが用いられることで2段階硬化を可能にし、硬化前は低粘度で優れた塗布性を維持しつつ保存時の増粘も抑制され、加熱によって活性化された潜在性硬化剤が環状エーテル成分の硬化を効率的に進行させるため被接着体との強固な接着力が得られる硬化性組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7514643/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規なイオン性液体化合物および重合性モノマーの分子設計と合成プロセスの確立、潜在性硬化剤として最適なイミダゾリウムカチオンとアニオンの組み合わせの探索および合成、目的の組成物の性能(保存安定性、粘度、硬化速度)を最大限に引き出すための置換基の種類や長さを系統的に変えた化合物の設計・合成および物性評価、ラジカル重合性成分として脂肪族環含有メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルを官能基数や分子量を制御しながら合成)、高分子化学(組成物中の各成分の相互作用を解析および硬化反応メカニズムと生成ポリマーの物性制御、潜在性硬化剤であるイオン性液体が環状エーテル成分およびラジカル重合性成分の重合・硬化反応に与える影響の解析、硬化物の架橋密度や分子量分布の制御による着強度や耐熱性、機械的特性といった最終的な物性の最適化、異なる硬化条件(光照射時間、加熱温度、時間)が2段階硬化の進行度合いと最終的な硬化物の物性にどう影響するかの評価および最適な硬化条件の確立)
(6)artience|開発トレンドと専門性

C09Dが最も多いです。次いでC09J、G02B、G03F、C08L、H01M、B32Bが多いです。
具体例としてシームレス缶用印刷インキ組成物が挙げられます。
従来のインキは鉱物油溶剤の使用による環境負荷や印刷時のインキ飛散(ミスチング)の問題、溶剤タイプのオーバープリント用ワニスとの相性不良という問題がありました。
これに対して、特定の脂肪酸含有量(41〜60質量%)を有するアルキッド樹脂をバインダーとし、溶剤に炭素数14〜18のリニアαオレフィン(溶剤A)と炭素数10〜20の脂肪族アルコール(溶剤B)が特定の質量比(50/50〜95/5)で用いられることにより、印刷時にインキが飛散しにくい優れた耐ミスチング性、印刷機上での安定性、溶剤タイプのオーバープリント用ワニスに対する適合性を両立する組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7670104/15/ja
関連する専門分野の例:応用化学(新規材料の探索や分子レベルでの反応メカニズムの解析、脂肪酸の含有量や種類がアルキッド樹脂の分子構造やインキ粘度に与える影響の評価、溶剤Aと溶剤Bの配合比率がインキの表面張力や揮発性にどのように影響するかの分析)、材料工学(印刷インキ組成物の各成分の相溶性や硬化後のインキ層とワニス層の界面における物性(密着性、耐久性など)の評価、印刷インキとオーバープリント用ワニスの加熱硬化過程における熱力学的挙動の分析および最適な硬化条件の導出、印刷層の表面形態やワニス層との界面構造の観察および密着性や耐擦過性を向上させるための材料選定)
従来のコーティング技術は印刷物、特にトナーを多用する電子写真印刷物への密着性や光沢性が不十分であるという問題がありました。
これに対して、特定の分子構造と含有量(5-30質量%)のアミン変性スチレン(メタ)アクリル樹脂と高含有量(41質量%以上)のアクリロイルモルホリンまたはビニルカプロラクタムの組み合わせと、特定のピペリジン誘導体(0.05-1質量%)の重合禁止剤により、組成物の保存安定性を高めつつ紫外線照射による硬化を速やかに進行させて光沢性と密着性を兼ね備えた塗膜を形成できる活性エネルギー線硬化型コーティング組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7559909/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(活性エネルギー線硬化型コーティング組成物の主要成分であるアミン変性スチレン(メタ)アクリル樹脂やエチレン性不飽和化合物の合成および反応メカニズムの解明、アミン変性スチレン(メタ)アクリル樹脂のアミン価や分子量により印刷物表面との分子間力や濡れ性がどう変化するかの検討、アクリロイルモルホリンなどのエチレン性不飽和化合物が紫外線照射によってどのように重合を開始して架橋構造を形成するかの解析および硬化後の塗膜物性の予測)、物理化学(活性エネルギー線硬化型コーティング組成物の特性や硬化後の物性(密着性、光沢性、耐久性など)の評価および組成物の配合設計の最適化、紫外線照射による光重合反応の速度論的パラメータの算出、ガラス転移温度や貯蔵弾性率・損失弾性率などの物理量の測定、塗膜の硬度、柔軟性、密着性といった物性が組成物の分子構造や配合比率によってどのように変化するかの評価および製品の性能を最大化するための物理的な根拠の構築)
具体例としてアクリル系粘着剤組成物が挙げられます。
従来の粘着剤は被着体の種類(極性・低極性)によって十分な粘着力が得られなかったり長期間の使用で粘着力が低下したり剥離時に糊残りが発生したりするという問題がありました。
これに対して、特定のモノマー組成を有するアクリル系共重合体と硬化剤が組み合わされた組成物であり、炭素数1〜3のアルキル(メタ)アクリレートモノマー(5〜15質量%)、分岐を有さない炭素数12〜14の長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマー(70〜95質量%)、ヒドロキシ基含有モノマー(0.01〜0.8質量%)を含むアクリル系共重合体が硬化剤と混合されることで、幅広い被着体に対して粘着性(粘着力と保持力)を示して再剥離性(糊残り防止)を両立する粘着剤組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7622796/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(粘着剤の主成分であるアクリル系共重合体、特にモノマーの組成と分子構造が粘着特性に与える影響の解明、各モノマー(炭素数1〜3のアルキル鎖、長鎖直鎖アルキル鎖、ヒドロキシ基、カルボキシル基など)の比率を系統的に変化させた共重合体の合成および被着体表面との相互作用(極性相互作用、ファンデルワールス力など)の解析、硬化剤との架橋反応の最適条件の検討、高分子ネットワーク構造が粘着力や保持力といった物理的特性に与える影響の予測)、材料科学(粘着剤の塗膜形成プロセスや完成した粘着シートのマクロな力学特性の評価、製品の性能を最大化するための製造条件の確立、粘着剤組成物のレオロジー特性(粘度やチクソトロピー性など)の測定および塗工時の塗膜の均一性や安定性の最適化、完成した粘着シートについて引張試験、剥離試験、保持力試験、耐久性試験の実施、塗膜の力学物性(凝集力、付着力)とその物性が使用環境(温度、湿度、経時変化)によってどのように変化するかの評価、特定の用途(仮固定、ラベルなど)に適した最適な粘着剤の配合や製造条件の決定)
従来の接着剤は速硬化性を付与すると可使時間が短くなりすぎて作業性が悪化したり、長期の耐湿熱性が低下したりするという問題がありました。
これに対して、ポリオール主剤とポリイソシアネート硬化剤の2液の混合により使用される無溶剤型接着剤であり、主剤には接着強度や柔軟性を付与するポリオールと硬化反応を促進し金属への接着性を高めるリン酸系化合物が含まれ、硬化剤には室温での強度発現と強靭性・柔軟性を付与する特定構造のイソシアネート化合物と耐湿熱性を向上させる多官能エポキシ化合物が含まれ、これらの成分の組み合わせにより速硬化性と作業性の両立と長期耐湿熱性が達成される無溶剤型構造用接着剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7412525/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(接着剤を構成する各高分子(ポリオール、ポリイソシアネートなど)の分子量、官能基数、分子構造が混合後の硬化反応や最終的な塗膜物性にどう影響するかの解析、ポリオールの数平均分子量や末端基の種類、ポリイソシアネートの官能基数や分子骨格に基づく接着剤の粘度、ポットライフ、硬化後の網目構造(架橋密度)の制御、硬化速度、柔軟性、接着強度の関係性の分子設計の観点からの最適化)、有機化学(接着剤中の各成分が反応する化学的なメカニズムや反応速度の解明、ポリオール中の水酸基とポリイソシアネート中のイソシアネート基のウレタン化反応、リン酸系化合物による触媒効果、エポキシ化合物による架橋反応など複数の反応の追跡および反応熱や反応時間、混合比率が硬化物の物性や欠陥(気泡など)に与える影響の予測)
具体例として熱硬化性組成物が挙げられます。
従来の技術では染料の使用により耐熱性が不足したり近赤外線の透過波長域が限定されたりする問題がありました。
これに対して、着色剤(A)と分散樹脂(B)を含む赤外線透過型着色組成物と熱硬化性樹脂(C)を含む熱硬化性組成物であり、着色剤(A)は可視光を遮断するために特定の黄色顔料と紫色顔料が組み合わされ、特に波長400〜600nmの光の透過率を20%以下に抑え、波長700〜1000nmの近赤外線を75%以上透過させ、熱硬化性樹脂(C)には耐熱性を持つエポキシ樹脂またはシリコーン樹脂が使用されるこれらの組み合わせにより、可視光を遮断しながら近赤外線を透過させ、耐熱性を有する硬化被膜を形成できる熱硬化性組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7662930/15/ja
関連する専門分野の例:応用化学(製造プロセスを最適化、顔料の微細化処理(ソルトミリング処理)における塩や溶剤の種類、混練時間、温度などの条件の検討、顔料の一次粒子径がより均一で微細になるように最適化、色素誘導体や分散樹脂の分子構造の設計)、材料科学(組成物を実際に硬化させて得られる被膜の物理的・光学的特性の評価、顔料の配合比率や熱硬化性樹脂の種類と量、硬化条件(温度や時間)が形成された被膜の光透過率(特に可視光遮断性と近赤外線透過性)および耐熱性に与える影響の分析、光半導体装置に求められるセンシング感度や耐久性を最大化するための最適な組成と製造条件の決定)
従来の技術ではディスプレイの薄型化に伴い、ハードコート層の硬化収縮によってフィルムが大きく反ってしまうことや、製造工程であるアルカリ処理(けん化処理)によって紫外線カット剤が溶け出し、ディスプレイ保護機能が低下するという問題がありました。
これに対して、特定の3種の多官能ウレタン(メタ)アクリレートが組み合わされた活性エネルギー線硬化性成分(A)と特定の溶剤(D)を必須成分とする組成物であり、活性エネルギー線硬化性成分(A)は架橋密度を高めて硬度を向上させ、ヌレート環骨格が硬化収縮による応力を緩和してフィルムの反りを抑制し、また、分子量や官能基数が所定の(メタ)アクリレートの併用により耐擦傷性と基材への密着性を実現し、特定の溶剤(D)により組成物がトリアセチルセルロースフィルムに浸透して基材と硬化層が強固な混合層を形成するためアルカリ処理時でも紫外線カット剤が溶出するのを防いで紫外線保護機能の低下を抑制することにより、高硬度で反りがなく製造プロセスで機能が損なわれないハードコートフィルムが実現できる組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7338029/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(活性エネルギー線硬化性組成物における重合反応のメカニズムの解明および硬化収縮と物性の相関の分析、ウレタン(メタ)アクリレート(a1)、(a2)および(a3)の構造が硬化後の網目構造や架橋密度に与える影響の評価、硬化収縮を最小化しつつ耐擦傷性や密着性を最大化するための分子設計、ヌレート環骨格が応力緩和に寄与するメカニズムの解析)、有機化学(ウレタン(メタ)アクリレート(a1)および(a2)の効率的な合成法の探索および工業的な大量生産に適した製造プロセスの確立、高純度の原料選定、触媒の最適化、反応条件(温度、時間、溶媒)の検討、目的とする分子量と官能基数を有するポリマーを再現性良く合成するプロセスの設計、副生成物の抑制や合成後の精製方法の確立)
具体例としてカラーフィルタに用いられる赤色感光性組成物が挙げられます。
従来の感光性組成物は保管中に異物が発生したり、膜厚やパターン形状にばらつきが生じたりする問題があったほか、低温での加熱処理では十分な耐性が得られないという問題がありました。
これに対して、特定の顔料と重合開始剤が組み合わされた組成物であり、具体的には、色材(A)としてC.I.ピグメントレッド179または264およびイソインドリン顔料が併用することで保存中の顔料の凝集を抑制して長期保存安定性を高め、また、酸性基を有する樹脂(B)により現像時の残渣を減らしてパターン形成性を向上させ、さらに、特定の高い吸光係数を持つ重合開始剤(D)により少ない光量でも硬化反応が効率よく進行して低温での加熱処理でも高い膜耐性を維持できる赤色感光性組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7605255/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(各化合物の合成と構造解析を通じた組成物の性能向上に寄与する化学的要因の特定、赤色顔料や黄色顔料の微粒子化プロセスの最適化および表面修飾による分散安定性向上の検討、高い吸光係数を持つ新規重合開始剤の分子設計と合成、酸性基を有する樹脂(B)の分子量や酸価を精密に制御した重合プロセスの確立、熱架橋性化合物(E)として新規なブロックイソシアネート基を持つ化合物の合成と熱分解挙動の評価)、材料工学(異なる成分の配合比率や製造プロセス条件が完成した感光性組成物や硬化膜の物理的・機械的特性に与える影響の評価および最適な材料、現像後のパターン形状や表面粗さの解析、引張試験や硬度試験による低温で硬化した膜の機械的強度や密着性の評価、重合開始剤の分解温度や熱架橋性化合物の硬化開始温度の測定および最適なポストベーク条件の決定、紫外・可視分光光度計を用いた膜の分光特性評価および色再現性の検証)
具体例として農地で使用後に土中で分解する農業資材向けの熱可塑性樹脂組成物が挙げられます。
可塑剤を含む従来の生分解性樹脂組成物では成形品の表面がべたつき、成形時の離型性や滑り性が低下するという問題がありました。
これに対して、澱粉(A)、生分解性樹脂(B)、および粘度調整剤(C)を含み、さらに可塑剤(D)の含有量が5質量部以下に抑えられた農業資材用熱可塑性樹脂組成物であり、生分解性樹脂(B)には脂肪族ポリエステル系樹脂と脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂が特定の比率で用いられて成形性と強度を両立させ、また、粘度調整剤(C)としてカルボジイミド化合物やセルロース繊維などが特定の量で添加されることで溶融粘度を適切に調整してブロー成形や真空成形といった加工時のドローダウンやシートのたるみを抑制するこれらの技術要素により、成形性が良好で表面のべたつきがなく土壌中での分解速度を適切に制御できる農業資材用熱可塑性樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7232367/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(各成分(澱粉、生分解性樹脂、粘度調整剤など)の分子構造、分子量、混合比率が組成物全体の物性(機械的強度、熱特性、粘度、生分解性)に与える影響の解析、共重合体の組成とブロック構造が脂肪族ポリエステル系樹脂の結晶性や熱分解挙動にどのように影響するかの検討、粘度調整剤の添加がポリマー鎖の架橋や分子量増大にどのように寄与するかの評価)、有機化学(粘度調整剤(特にカルボジイミド化合物)と生分解性樹脂との間の化学反応メカニズムの解明および反応効率や副生成物の影響の評価、カルボジイミド化合物が樹脂中のカルボキシ基や水酸基とどのように反応して分子量を高めるのかの評価、反応条件(温度、時間)が反応生成物に与える影響の分析、樹脂の加水分解を遅延させる効果について分子構造と生分解性の関係の解明)
具体例として電気化学素子の電極材料として使用される重合体組成物が挙げられます。
既存技術では導電材のさらなる分散性向上や分散処理中に導電材が破断して導電ネットワークの形成が不十分になるという問題がありました。
これに対して、脂肪族炭化水素単位とニトリル基含有単位を含む特定の重合体とアミド系液媒体とが組み合わされた電気化学素子用重合体組成物であり、温度100°C、周波数10Hzで測定される動的粘弾性測定において、ひずみ0.01%〜10%の範囲でtanδ(損失正接)が1より大きいという特性により、重合体組成物は導電材への濡れ性が向上し、初期分散性が改善されて分散処理中に適切な粘弾性で導電材の破断を防ぎ、脂肪族炭化水素単位の含有量が50〜75質量%、ニトリル基含有単位の含有量が25〜50質量%であることで、導電材への吸着性と液媒体への親和性のバランスがとられて分散安定性が高められた電気化学素用重合体組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7666579/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(動的粘弾性(tanδ)の特性を制御するための重合体の分子構造や分子量分布の最適化、異なる脂肪族炭化水素単位やニトリル基含有単位のモノマー比率や重合条件(温度、触媒の種類、分子量調整剤の量)の調整による目標とするtanδ範囲(>1)を実現する重合体の試作、合成した重合体の分子量(Mw, Mz)や組成(脂肪族炭化水素、ニトリル基の含有量)の分析および重合体の特性と電極性能の関係の解明)、電気化学(重合体組成物による電極膜の作製と二次電池の性能評価、重合体の特性が電池の電気化学的挙動に与える影響の解析、作製した電極膜の導電性や活物質とバインダーとの密着性の評価、試作した電池についての充放電サイクル試験、レート特性試験、インピーダンス測定による内部抵抗や劣化挙動の分析、重合体組成物の最適な配合比率や電極の最適構造(空孔率、厚みなど)の導出)
具体例として建築物や自動車等車両の内外装部材などに使用される成形加飾用積層体が挙げられます。
従来の化粧シートは屋外での耐候性や加工時の柔軟性を両立させることが難しく、耐久性や加工性に改善の余地がありました。
これに対して、基材上に第1表面保護層とその上に形成された第2表面保護層の二層からなる表面保護層が設けられた積層体であり、第1表面保護層はバインダー樹脂(A1)を含み、第2表面保護層はバインダー樹脂(A2)を含み、第2表面保護層に用いられるバインダー樹脂(A2)は50質量%以上がシリコーン系アクリル樹脂(a2)で構成され、そのガラス転移温度(Tg)が50℃以上であり、一方、第1表面保護層のバインダー樹脂(A1)のガラス転移温度は第2表面保護層のそれよりも低く設定され、各保護層にはバインダー樹脂と架橋剤であるポリイソシアネートおよび紫外線吸収剤が特定の組成で配合されたこれらの多層構造とTgの段階的な差により、最表面の高い硬度と内部の柔軟性が両立し、紫外線吸収剤の組み合わせによる耐候性の向上と加工時に柔軟に延伸できる加工性の向上を同時に実現する積層体が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7548279/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(高分子材料の設計、合成および物性評価、シリコーン系アクリル樹脂(a2)の重量平均分子量やアクリルモノマーとシリコーンオイルの最適な組成比の探索、第1層および第2層のバインダー樹脂(A1, A2)のガラス転移温度(Tg)を各層に求められる柔軟性と硬度に合わせた重合条件や組成による制御の検討、樹脂中の水酸基(OH基)含有量の調整による架橋密度が耐候性や延伸性に与える影響の解析)、材料科学(積層体全体の物理的・機械的特性の評価および実用環境下での性能の予測・検証、動的粘弾性測定、引張試験、硬度試験などを通じた積層体の延伸性や耐クラック性、耐擦傷性の評価、紫外線吸収剤と樹脂の組み合わせが黄変や白化に与える影響の分析および最適な配合比率の特定、各層の界面における密着性の評価および層間剥離を防ぐための最適な組成や表面処理条件の検討)
(7)日産化学|開発トレンドと専門性

G02Fが最も多いです。次いでG03F、C07D、C08G、C07C、C09D、H01Lが多いです。
具体例としてフィルム基材を用いたゲストホスト型液晶調光素子が挙げられます。
従来のフィルム基板を用いた調光素子は製造時の耐熱性が低く、また、二色性色素(特定の方向に偏光した光だけを強く吸収する性質を持つ色素)が原因で電圧保持率が低下し、素子の信頼性が低いという問題がありました。
これに対して、フィルム基材に挟まれたゲストホスト型液晶層(二色性色素がホスト液晶の配向に従って動くことで光の透過量を制御する仕組みを持つ液晶層:液晶層の大部分を構成し電圧によって分子の向きを変えることができるホスト液晶、ホスト液晶中に混ぜられる二色性色素がゲスト)を備える調光素子であり、特定の液晶配向剤から得られた液晶配向膜が使用され、この液晶配向剤は特定の化学式(N-1)で表される基を持つジアミンを含むポリアミック酸のイミド化重合体(A成分)と2個以上のエポキシ基を持つ化合物(B成分)を含有し、A成分に含まれる特定のジアミンは側鎖に架橋性の不飽和結合を有しており、B成分のエポキシ化合物と反応して液晶配向膜内部で緻密な架橋構造を形成することで配向膜の膜密度と硬度が高まり、液晶層との界面における二色性色素による電圧保持率の低下が抑制されて軽量で耐久性を有する調光素子が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7548390/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(特殊なポリイミドおよびエポキシ化合物の合成と構造解析、式(N-1)のジアミンモノマーを効率的に合成するための反応経路の確立および最適な反応条件の探索、合成されたポリイミド重合体とエポキシ化合物の分子量、イミド化率、分子構造の解析、目的とする物性(電圧保持率や密着性)との相関の解明)、物理化学(液晶配向膜の表面・界面における物理的特性の評価、配向膜の表面エネルギー、接触角、ナノスケールでの表面形態(表面粗さ)の測定および液晶分子の配向性や二色性色素の挙動に与える影響の評価、液晶配向膜とシール剤との密着強度や二色性色素を含む液晶の電圧保持率の測定および合成された材料の性能を裏付ける物性評価)
従来の液晶配向膜では製造時のバラつきによる液晶のツイスト角(液晶分子がねじれて配置されている角度)の不均一性や複数の重合体を用いる際の層分離性の低さが高精細化の妨げとなっていました。
これに対して、液晶配向剤は特定の化学式(DA)で表される新規なジアミン(0)をジアミン成分として含む重合体(P)(ジアミン(0)とテトラカルボン酸成分を重合させることで得られるポリイミド前駆体、またはそのイミド化されたポリイミド)を必須成分として含有する液晶配向剤であり、このジアミン(0)は両端のアミノ基がベンゼン環に結合し、その中央部がt-ブトキシカルボニル基(Boc基)を含む特定のアルキレン基(A)で連結されているため、重合体(P)は液晶配向膜を形成した際にオキシアニリン構造が液晶のツイスト角のバラつきを抑制し、また、Boc基の疎水性によって複数の重合体を混合した場合でもこの重合体(P)が膜表面に偏在しやすくなり高い層分離性を達成するため、基板への親和性が異なる重合体間の層分離が不十分になるという課題を解決して均一で高品質な液晶配向膜を形成する液晶配向剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7497782/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規なジアミン化合物(DA)の合成ルートの確立、原料となる化合物の選定と反応条件(温度、溶媒、触媒など)の最適化、化学式(DA)で示されるジアミン(0)の収率と純度を向上させるための反応プロセスの改良、分子内に含まれるBoc基などの官能基を保護・脱保護する手法の検討)、高分子化学(新規ジアミンを用いたポリイミド前駆体およびポリイミドの重合条件の最適化および液晶配向剤としての性能の評価、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分の重合比率や反応条件(温度、時間、溶媒)の調整および目的とする分子量や分子量分布を持つ重合体(P)の合成、液晶配向剤の粘度や塗布特性を制御するための重合体(P)の組成や固形分濃度の検討、完成した液晶配向剤を塗布・焼成して得られる液晶配向膜の表面自由エネルギー、配向能、熱安定性などの物性の評価・分析)
従来のテラヘルツ波制御素子は素子の透過率や位相変化といった光学特性が入射波の偏波状態に依存するという問題がありました。また、ランダム配向の液晶素子では散乱損失が増加し、制御も困難でした。
これに対して、テラヘルツ波を透過する基板と電極、光反応性高分子からなる液晶配向膜で構成された2枚の平板が用いられ、液晶配向膜は特定の偏光の照射により液晶分子を互いに直交する2つの方向に配向させる部位(第1の部位と第2の部位)を縞模様状に形成し、電圧を印加しない状態では液晶はこれらの配向膜のパターンに従って2方向に配向した格子構造を形成し、この格子周期がテラヘルツ波の波長より十分に小さいため光波が均一な媒質を透過したかのように振る舞い、入射テラヘルツ波の偏波に依存しない実効的な屈折率が得られ、電圧印加により液晶分子は電場に垂直な方向に再配向し、液晶層全体が均一な配向状態に変化するこの電圧のオン/オフによって、テラヘルツ波の偏波に依存しない位相変化が可能となるテラヘルツ波制御素子が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7646135/15/ja
関連する専門分野の例:物理学(液晶格子構造におけるテラヘルツ波の伝搬特性の解析および素子の性能の評価、液晶の配向パターンと実効屈折率の関係のモデル化、電圧印加による液晶分子の再配向過程を弾性理論や電気光学効果の観点からシミュレーション、位相シフト量の電圧依存性の予測、作製素子について透過率や位相シフトの計測および理論モデルやシミュレーション結果との比較・検証)、材料化学(光反応性高分子や液晶材料の合成と物性評価に基づき素子に最適な材料の選定、特定の波長範囲の光に反応して液晶分子の配向を精密に制御できる新規な光反応性高分子の設計・合成、テラヘルツ波に対する透過性が高くかつ大きな屈折率異方性を持つ液晶材料の探索・合成、合成した材料を用いて液晶配向膜や液晶層の試作および光照射条件や熱処理条件の最適化)
具体例として半導体製造ウエハの端部を保護するための組成物が挙げられます。
従来の技術では、特に金属を含む薬液を塗布する際にウエハ端部に液が回り込んでしまい、保護膜に凹凸が生じたり、金属汚染や相互汚染(クロスコンタミネーション)を引き起こしたりするという問題がありました。
これに対して、架橋性を持つポリマーまたは化合物と2種類の異なる有機溶剤が特定比率で混合された組成物であり、2つの溶剤はそれぞれ速い蒸発速度を持つ第1の溶剤と遅い蒸発速度を持つ第2の溶剤であり、まず速乾性の第1の溶剤が素早く蒸発することで初期の膜形成を安定させ、次に遅乾性の第2の溶剤がゆっくりと蒸発することで膜が均一にならされて表面に凹凸(異常形状)が生じるのを防ぐことで、ウエハ端部やベベル部に均一で高品質な保護膜を形成することが可能となり、金属汚染やクロスコンタミネーションを防ぎ、半導体製造における製品の歩留まり向上に貢献する組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7647996/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(保護膜の主成分となる架橋性ポリマーや化合物の合成、エポキシ基や(メタ)アクリル基などの架橋性官能基を持つポリマーを設計・合成、光や熱による架橋反応の速度や効率を分子レベルで最適化するための架橋開始剤の種類や添加量の検討)、物理化学(塗布液の熱力学的・動的性質の解析、組成物の成分が溶媒中でどのように振る舞い乾燥プロセスでどのように相転移するかの理論的予測、液体組成物の表面張力や粘度および溶剤の蒸発エンタルピーや蒸発速度の測定、ウエハ表面での膜の濡れ広がりや乾燥プロセスに与える影響の評価、ポリマーと溶剤の間の相互作用の解析、乾燥中に液相から固相への相分離が起こる条件の特定、組成物の配合比率とプロセス条件の最適化)
既存技術では金属を含む薬液の使用時にウエハ端部に液が回り込み、金属汚染や相互汚染が起きる問題がありました。
これに対して、特定の自己架橋性ポリマー(A)と溶剤(B)を含む光硬化性樹脂組成物からなる半導体製造用ウエハ端部保護膜形成組成物であり、のポリマー(A)は光架橋性基であるアリールケトン残基を側鎖に含む第1モノマー単位と、水素引き抜き反応を促進する炭素原子や芳香族環残基を側鎖に含む第2モノマー単位とで構成され、この組成物をウエハの表面端部やベベル部(半導体製造用ウエハの表面と側面を繋ぐ斜めにカットされた斜面部分)に塗布し、紫外線などを照射すると第1モノマー単位のアリールケトン残基が光エネルギーを吸収して励起し、第2モノマー単位の特定の炭素原子から水素を引き抜くことで分子間で自己架橋反応を起すため、重合開始剤を必要とせず強固で耐エッチング性に優れた保護膜が形成され、この保護膜は後続の製造工程における金属汚染やクロスコンタミネーションを防止し、半導体製造の歩留まりを向上させる光硬化性樹脂が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7559977/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(自己架橋性ポリマー(A)を構成する第1モノマー単位および第2モノマー単位の精密な設計と合成、アリールケトン残基を持つ第一モノマーや特定の水素引き抜き反応を起こしやすい炭素原子を持つ第二モノマーの合成ルートの確立、両モノマーの共重合を制御して所望の組成比と分子量を持つポリマーを効率的に合成するための反応条件(温度、溶媒、触媒、反応時間など)の最適化、光硬化後の膜が優れた耐エッチング性を発揮できるように分子構造と物性の相関関係の解析)、材料科学(自己架橋性ポリマー(A)の光硬化メカニズムの解析および架橋反応の効率と膜特性の最適化、ポリマーの側鎖に存在するアリールケトン基が吸収する光の波長や光エネルギー量の評価およびそれに適した露光条件(光量、露光時間)の決定、アリールケトン基が水素を引き抜く反応の量子収率の測定および架橋密度の制御による膜の耐エッチング性や物理的強度への影響の評価、酸素による重合阻害を抑制するための雰囲気制御(窒素置換など)や組成物に添加する増感剤や重合禁止剤が反応に与える影響の検討)
具体例として除草剤の有効成分となる1,3,4-オキサジアゾール-2-アミン化合物の製造方法が挙げられます。
従来の製造方法では目的物である1,3,4-オキサジアゾール-2-アミン化合物を高純度で得るのが困難でした。
これに対して、セミカルバジド化合物(式(2))とカルボン酸化合物(式(3))を塩化ホスホリルなどの特定リン化合物から選ばれる脱水剤と反応させて目的化合物を生成させ、生成後の精製工程において反応生成物を含む混合物を水に投入した後、得られた液のpHを9.0から10.0に調整してから晶析をおこなうことにより、不純物の混入を抑えて目的物を90%を超える純度にて良く得ることが可能となる1,3,4-オキサジアゾール-2-アミン化合物の製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7688331/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(目的化合物を収率良く製造するための反応条件の最適化、中間体の構造確認および副生成物の生成機構の解明、セミカルバジド化合物とカルボン酸化合物との環化反応(オキサジアゾール環形成)について脱水剤の種類や当量、反応溶媒、反応温度が収率・純度に与える影響の評価、生成する副生成物の構造をNMRや質量分析(MS)で特定およびその生成を抑制するための反応スキームの改良の設計)、化学工学(高純度化の鍵となる晶析プロセスを工業化するためのpH調整、温度、冷却速度といった操作パラメーターの最適化およびスケールアップ時にも安定した品質を保証する設計、pH 9.0〜10.0の狭い範囲における溶解度曲線の測定、晶析における過飽和度の制御、冷却速度、撹拌条件が結晶の粒子径分布やろ過性、最終純度に与える影響の評価し、工業的な生産設備(晶析槽など)の最適設計(例えば、冷却ジャケットの熱交換効率の計算))
具体例としてフレキシブル電子デバイス製造用の剥離層形成用ポリアミック酸組成物が挙げられます。
従来の剥離層用ポリマーはTFT工程などの高温処理後に基板と樹脂基板との密着性が高まり、剥離が困難になるという問題がありました。
これに対して、フレキシブル電子デバイスの製造プロセスで用いられる基体(ガラス基板など)と樹脂基板を分離するための剥離層形成用組成物であり、特定構造のジアミン由来の両末端を芳香族ジカルボン酸で封止したポリアミック酸と有機溶媒とを含み、テトラカルボン酸二無水物とジアミンから合成されたポリアミック酸の分子鎖両末端を芳香族ジカルボン酸(例:フタル酸無水物)で封止することで剥離層の分子構造が制御され、高温での加熱処理を経ても基体に対する密着性と、その上に形成された樹脂基板に対する密着性および剥離性が改善された剥離層形成用組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7243762/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(ポリアミック酸の構造的特徴(末端封止など)を活かした高分子の合成および高収率・高純度化の確立、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの重縮合反応においてポリアミック酸の分子量を目標とする剥離力と安定性を示す範囲の探索、ジアミン由来のアミノ末端を芳香族ジカルボン酸またはその無水物で定量的に封止するための反応条件(モノマー仕込み比、反応温度、反応時間など)の最適化、高分子の末端構造が熱イミド化後の剥離層のガラス基板および樹脂基板に対する密着性・剥離性に与える影響を評価するためのモデル化合物の合成)、高分子化学(合成されたポリアミック酸から形成される薄膜(ポリイミド剥離層)の熱的安定性、分子構造と物性の相関関係の解明、剥離層の熱イミド化プロセス(乾燥・加熱)におけるイミド化率や熱分解温度のの解析、末端封止構造が高温での密着力増加を防ぐメカニズム(例:末端基による分子運動の抑制、界面での反応性低下など)の解明)
具体例として液晶表示素子や半導体材料に用いられるポリイミドの原料として有用な1,3-ジ置換シクロブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸の製造方法が挙げられます。
従来の液相での光環化反応では目的とする立体構造以外の異性体が多く生成し、精製に大きな負担がかかるという問題がありました。
これに対して、まず原料であるエチレンジカルボン酸誘導体(シトラコン酸など)と含窒素有機化合物(ピリジン、ニコチンアミドなど)を反応させ、両者が規則的に配列した結晶(1)を製造する工程(a)を核(この結晶構造内では環化反応の原料分子が目的とするトランス配置のシクロブタン環を形成できるよう二重結合どうしが相互に平行な配向で固定)とし、次に、得られた結晶(1)に光を照射して固相での環化反応(工程b)をおこなうことで結晶の配向性が反応の立体選択性を制御することにより、所望の立体構造の化合物を高選択的かつ高収率で得ることができて精製操作の著しい軽減と環境負荷の低減を実現する製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6996577/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(原料のエチレンジカルボン酸誘導体や含窒素有機化合物の分子構造と電子状態の分析および光反応の反応性および収率を最大化する条件の検討、シトラコン酸誘導体の二重結合の電子状態と光環化反応を促進する光増感剤の励起状態との相互作用の解析、最も効率的に目的反応が進行する光増感剤の選定基準の確立)、物理化学(工程(a)で生成する共結晶の熱力学的な安定性と反応速度の解析および固相反応を支配する分子間相互作用の物理的なメカニズムの解明、エチレンジカルボン酸誘導体と含窒素有機化合物の間で形成される水素結合やイオン結合などの分子間相互作用のエネルギーの計算、結晶の溶解度や熱分解温度の測定および結晶化・保存・反応時の温度・溶媒安定性に関する物理的パラメータの設定、固相光反応(工程b)における光吸収効率、励起子移動および環化反応の速度定数の測定、結晶粒子のサイズ、形状、光照射条件(光強度、波長)が反応の転化率と選択性に与える影響の解析およびスケールアップのための速度論的モデルの構築)
具体例として屈折率制御材や半導体封止材などに使用されるシリコ—ン樹脂中に微粒子を分散させた膜形成用組成物が挙げられます。
従来、シリコーン/微粒子分散液は支持体への成膜時に液の浸透による膜の欠陥や平坦性の低下が生じやすいという問題がありました。
これに対して、組成物の固形分濃度が10.0質量%以下に調整されるともに組成物の多孔質支持体への浸透速度がルーカス・ウォッシュバーンの式に基づき0μm/s0.5より大きく、100μm/s0.5以下という特定の範囲であることにより、多孔質支持体の細孔への過度な浸透を防ぎつつ支持体表面に平坦性に優れ、膜欠陥や欠落性がない高品位な膜を高効率で形成することが可能となる膜形成用組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7381996/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(膜の主成分であるシリコーン(ポリジオルガノシロキサン)の分子設計、シリコーン骨格の分子量、官能基の種類(シラノール基など)および架橋剤(ポリオルガノハイドロジェンシロキサンなど)の導入量と反応条件の制御による膜形成用組成物の粘度()を調整するための最適化パラメータの確立)、材料工学(膜形成用組成物の微細構造(微粒子の分散状態)と成膜後の複合膜の構造と機能(気体分離特性など)の解析およびプロセス全体で最適な膜特性を担保する条件の確立、微粒子分散制御: 組成物中の表面修飾されたシリカ微粒子がシリコーンマトリクス中で凝集せず均一に分散していることの確認、微粒子の表面エネルギーや溶剤の種類(B成分、E成分など)が分散安定性に与える影響の評価および高濃度でも安定な分散液を製造するための最適な微粒子表面設計)
具体例として半導体基板を支持基板に仮接合するための積層体が挙げられます。
既存技術では加工時に半導体基板のバンプ(半導体基板の回路面に設けられた突起状の電気端子)が変形する問題がありました。
これに対して、支持基板とバンプを有する半導体基板の間に半導体基板のバンプに直接接する無機材料層と支持基板および無機材料層に接する接着層の2層が介在し、無機材料層はプラズマ重合により形成されるケイ素酸化物などの変形しにくい材料であり、接着層にはポリオルガノシロキサン系接着剤が用いられ、支持基板と半導体基板が離される際の無機材料層と接着層との間の接着力が無機材料層と半導体基板との接着力よりも小さくなるように構成されていることにより、高剛性の無機材料層が加工時のバンプ変形を抑制しつつ剥離時には接着層側で容易に分離できる積層体が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7740259/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(接着層の主成分であるポリオルガノシロキサン系接着剤組成物の剥離特性と耐熱性の最適化、硬化成分(A)と剥離成分(B)として配合されるポリオルガノシロキサンの分子量、官能基および配合比の評価、接着層の架橋密度(弾性率)を制御することにる無機材料層との界面での接着力が必要最小限となりかつ半導体加工温度(200℃程度)での熱安定性を確保できる最適な組成の確立)、物理工学(半導体基板の薄化加工プロセス全体における積層体の機械的信頼性とバンプの保護効果を評価、薄化(研磨)および剥離プロセス中に積層体にかかる機械的応力および熱応力の解析、研磨中の支持基板と半導体基板間のせん断応力および剥離時の界面剥離エネルギーの解析および無機材料層の最適なヤング率の決定、剥離界面(無機材料層/接着層)の微細構造や欠陥が剥離特性に与える影響の評価)
(8)日油|開発トレンドと専門性

A61Kが最も多いです。次いでC08F、C08L、A23D、C08G、C09Kが多いです。
具体例として皮膚化粧料が挙げられます。
従来、天然水を配合するとミネラル塩のキレート作用で水不溶性物質が生じやすく、また、特定の抗菌成分は天然水中で析出し、外観と塗布時の心地良さが低下する問題がありました。
これに対して、硬度10 mg/L〜200 mg/Lの天然水(A)を主成分とし、これに抗菌効果を持ちながら天然水中で析出しやすい特定のグリセリン誘導体(B)が配合された皮膚化粧料であり、水溶性の高い炭素数3〜6の2価アルコール(C)と保湿性を持つ高分子である酸性ムコ多糖類(D)との特定の配合量と比率で組み合わせにより、成分の析出を抑制し、特に、抗菌成分(B)に対する2価アルコール(C)の質量比[(C)/(B)]が20〜400とされることで氷点下での保存安定性を向上させ、ざらつきや刺激(スティンギング)のない塗布時の心地良さを実現する皮膚化粧料が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7452747/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(酸性ムコ多糖類(D)が天然水中のミネラルイオンや抗菌成分であるグリセリン誘導体(B)とどのように相互作用して成分の溶解性・安定化に寄与するかの解明、酸性ムコ多糖類の分子量や酸性基の密度が天然水中のミネラルイオンとのキレート作用やグリセリン誘導体との会合挙動に与える影響の評価、配合系における相図やミセル形成挙動の解析、2価アルコール(C)の存在下で成分(B)の溶解性(析出温度)がどのように変化するかのモデル化)、有機化学(抗菌成分であるグリセリン誘導体(B)や任意成分であるアルキレンオキシド誘導体(E)など化粧料の機能性成分の合成と構造最適化、抗菌効果を維持しつつ、天然水や低温での溶解度、および皮膚刺激性を改善した新規な炭素数6〜10のグリセリンモノアルキルエーテルまたはモノ脂肪酸エステルの誘導体の設計・合成、アルキレンオキシド誘導体(E)のアルキレンオキシドの付加順序、付加モル数(a, b, c)、分子末端構造の制御と合成、界面活性や乳化安定性、皮膚への浸透性といった機能への影響の評価)
従来、脂肪酸塩を主剤とする洗浄剤は油性化粧料を塗布した肌を洗う際に泡持ちや泡の伸びが低下し、洗浄後につっぱり感が生じやすいという問題がありました。
これに対して、洗浄剤の主成分である炭素数8〜22の脂肪酸塩(b)を5〜40質量%含有する組成物に特定の構造を持つアシルメチルグリシンのタウリン誘導体(a)が0.1〜15質量%配合され、さらに炭素数3〜6の2〜4価のアルコール(c)を1〜20質量%含有し、脂肪酸塩(b)に対するタウリン誘導体(a)の質量比[(b)/(a)]が2〜8.8であることで、油性成分が肌に塗布されていても泡持ちと泡の伸ばしやすさを両立して洗浄後の肌を乾燥した環境下でもなめらかに保つことが可能な身体洗浄剤組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7711446/15/ja
関連する専門分野の例:応用化学(界面活性剤や保湿剤の構造と機能の相関の解析および最適な配合成分の分子設計、主成分である脂肪酸塩(b)とタウリン誘導体(a)のさまざまな炭素数・アシル基構造の合成・配合、両者の共存下で形成される混合ミセルの構造(粒径、パッキングパラメーター)が油性成分を内包した際の泡の安定性・流動性に及ぼす影響の評価、成分(c)である2〜4価のアルコールが界面活性剤のミセル溶解度や水和構造に与える影響の解析、乾燥後の肌のなめらかさ(残留成分の粘弾性)を最大化するアルコール種と配合量の決定)、生物学(洗浄剤が生体膜モデルや皮膚の細胞レベルの構造に与える影響の評価および皮膚のバリア機能の保護と保湿効果の機序の解明、洗浄剤組成物の角層への親和性とバリア機能破壊の程度の評価、成分(a)や(c)が皮膚細胞のアミノ酸や天然保湿因子()の流出をどの程度抑制するかを分析、洗浄後の乾燥環境下での肌のなめらかさ維持に寄与する分子メカニズム(例:タンパク質変性の抑制効果)の解明)
従来のシートパックは高保湿である一方、使用後にぬるつきが生じやすく、さらに化粧ノリの改善効果や夜間などの皮脂分泌による毛穴目立ち抑制効果の持続性が不十分でした。
これに対して、特定の4成分を特定の含有量で組み合わされた化粧料であり、第1に、生体膜類似構造を持つ高分子保湿成分(a)である2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体が0.001〜1質量%配合されて高いうるおい感と化粧ノリの基盤を形成、第2に、ポリオキシアルキレンメチルグルコシド(b)が0.1〜5質量%配合されて成分(a)のぬるつきを抑えつつ保湿と毛穴目立ち抑制効果の持続性を助け、第3に、シリカ微粉末で表面処理された架橋型メチルポリシロキサン粉体(c)が0.1〜3質量%配合されて肌の凹凸を物理的に補正し、毛穴目立ち抑制効果と化粧ノリを付与し、第4に、カルボキシビニルポリマーまたはアルキル変性カルボキシビニルポリマー(d)が0.01〜0.2質量%配合されて化粧料全体の粘度調整と安定化を図ることでシートへの十分な含浸を可能にし、化粧料の安定性を保つこれらの複合処方により、しっとり感、ぬるつきのなさ、化粧ノリの良好さを実現し、毛穴目立ち抑制効果を持続させるシートパック用化粧料が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7679660/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(構成成分(a)および(d)の高分子の分子構造、分子量、溶液中でのレオロジー特性の制御による組成物の安定性、肌上での皮膜形成能力、感触の最適化、成分(a)の2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルの共重合比率や分子量の調整および水溶液中での両親媒性特性(ミセル・ベシクル形成)や生体適合性の評価、高保湿性かつ非ぬるつきを実現する高分子設計、成分(d)の増粘ポリマーの架橋密度やアルキル鎖変性の有無が化粧料の粘度、シートへの含浸性および肌上での均一な皮膜形成に与える影響の解析)、物理化学(成分(c)の粉体と他の液体成分(a、b、d)との界面相互作用および肌上での光学的特性と湿潤特性の解析および毛穴目立ち抑制効果のメカニズムと持続性の検証、成分(c)のシリカ表面処理架橋型メチルポリシロキサン粉体の粒子径、表面エネルギー、および分散安定性の評価および液体成分中での凝集・沈降挙動を抑制する最適条件の決定、粉体(c)が皮膚表面の皮脂と接触した際の光拡散特性(毛穴の影の視覚補正効果)の変化や湿潤熱(保湿感)、皮脂吸着能の測定による毛穴目立ち抑制効果の持続性(皮脂による効果減衰の抑制)に寄与する物理的要因の解明)
具体例として自動車構造材などに利用可能なビニルエステル樹脂組成物が挙げられます。
従来のビニルエステル樹脂組成物を用いた成形体は硬化時に大きな収縮(5〜10 vol%)が生じるため、ひずみやクラックが発生し、成形体の外観、機械特性、低収縮性が不十分でした。
これに対して、(X)ビニルエステル樹脂と(Y)スチレンなどのラジカル重合性モノマーを含む組成物に特定の構造を持つ(Z)低収縮剤を配合した樹脂組成物であり、低収縮剤(Z)は(z-1)メタクリル酸エチル単量体由来の構成単位と(z-2)スチレン系単量体由来の構成単位、(z-3)カルボキシル基含有単量体由来の構成単位を含む共重合体であり、低収縮剤中の(z-1)と(z-2)の合計質量が100質量部のとき、(z-1)が30〜70質量部、(z-2)が30〜70質量部という比率でこれらの構成単位を含有するこの特定の組成比率とカルボキシル基(z-3)の配合により、低収縮剤が樹脂組成物中で特殊な分散状態をとり、ビニルエステル樹脂の流動性の低下を抑制しつつ加熱成形時における成形体の収縮を抑制し、成形外観に優れるとともに、特に(z-1)成分の寄与により引張強度などの機械特性を有する成形体を得ることが可能なビニルエステル樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7622516/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(低収縮剤(Z)の共重合組成、分子量、ブロック構造が樹脂組成物の相溶性、分散状態およびマクロな機械特性に与える影響の解析、低収縮剤(Z)を構成する(z-1)メタクリル酸エチルと(z-2)スチレン系単量体のモル比率を系統的に変えることによる合成した共重合体の重量平均分子量の制御の検討、硬化前後の低収縮剤(Z)のビニルエステル樹脂中での相分離構造(ドメインサイズ、分散均一性)の評価および低収縮効果の最大化に寄与する最適な分子設計の確立)、有機化学(樹脂組成物全体で発生するラジカル重合反応の速度と硬化メカニズムの解析、低収縮剤(Z)のカルボキシル基(z-3)とビニルエステル樹脂(X)や硬化促進剤との相互作用(特に酸-塩基反応)の解析および相互作用が(Z)の初期流動性と硬化時の相分離挙動に与える影響の解明、硬化剤や遅延剤の種類と添加量の調整による組成物中の(X)と(Y)および(Z)のビニル基・アリル基の共重合反応速度をリアルタイムで追跡、硬化時の発熱ピークの制御による低収縮性、流動性、機械特性を両立させる最適な硬化条件と組成の導出)
従来の光・熱併用硬化ではエポキシ化合物が必須で組成に制限があり、低温化が進まず、また熱硬化時の不均一な収縮による硬化膜表面の平滑性の低下が問題でした。
これに対して、ジカル重合性化合物に対して特定のベンゾフェノン基含有多価ペルオキシエステルとコバルト系硬化促進剤が特定の組み合わせで配合された重合組成物であり、一般式(1)で表されるベンゾフェノン基含有多価ペルオキシエステルは光重合開始剤としてのベンゾフェノン基と熱重合開始剤としてのペルオキシエステル基を分子内に併せ持つ二機能性化合物であり、これにオクチル酸コバルトなどのコバルト系硬化促進剤が併用されることで、ペルオキシエステル基の熱分解(ラジカル生成)を低温(80〜140℃)で効率的に促進させ、硬化反応を低温かつ短時間で十分に進行させることができ、樹脂基板などの耐熱性の低い材料への適用が可能となり、さらに硬化時の収縮が均一になるため表面平滑性に優れた硬化膜を得ることが可能な重合組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7525824/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(ベンゾフェノン基含有多価ペルオキシエステルの合成ルートの最適化および分子構造と熱分解特性の相関解析、、のアルキル鎖長(炭素数4~8)や分岐構造の異なるペルオキシエステルの合成およびコバルト系促進剤の有無によるペルオキシ結合の分解温度(半減期温度)の変化の測定、ペルオキシエステル合成時の中間体や副生成物の構造の分析、高純度の光・熱二機能性開始剤を効率よく安全に製造するための触媒系と反応条件の確立)、物理化学(重合性組成物の硬化における光化学反応および熱化学反応の基礎原理の解明、硬化時の収縮挙動と最終的な硬化膜の物性との関係の解明、ベンゾフェノン基の光励起状態の寿命や効率の評価、光重合開始効率に及ぼすコバルト系促進剤の影響の評価、硬化時の温度変化と容積変化(収縮)の測定および硬化反応が体積収縮にどのように寄与しているかの解析、表面平滑性の低下につながる不均一な収縮を抑制するための熱力学的・速度論的条件の決定)
具体例としてエラストマー用の親水化剤が挙げられます。
従来の親水化剤はエラストマー製造時の加熱による分解や時間経過に伴う親水性の低下といった耐熱性と経時安定性に問題がありました。
これに対して、特定構造のモノマー成分を特定の比率で共重合させて得られる共重合体を主成分とする親水化剤であり、エポキシ基含有モノマー(A1)、一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)および水酸基含有モノマー(A3)を必須成分((A1)はエラストマーに親水性を付与する役割、(A2)は炭素数9〜22の長鎖アルキル基(R2)を有することで親水化剤の耐熱性向上とともにエラストマーとの相溶性を高めて親水性の経時安定性を向上させる役割、(A3)は親水性や色素分散性を良好にしてエラストマーに適切な硬度を付与する役割を担う)、モノマー成分中の(A1)の割合が、(A2)の割合が、(A3)の割合が$42.6〜60mol%という特定の組成比を有することで、耐熱性を確保しつつ親水性と長期にわたる安定性を有するエラストマー組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7665973/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(共重合体(親水化剤)を効率的かつ再現性良く製造するための重合反応条件の最適化、共重合体の分子構造と物性(親水性、耐熱性)との相関関係の解明、ラジカル重合における開始剤の種類・量、重合溶媒、反応温度、反応時間の検討および共重合体の組成比や分子量(重量平均分子量:が好ましい)の制御、(A2)の長鎖アルキル基(R2)の炭素数や分岐構造が得られる共重合体の熱分解開始温度()やエラストマーへの分散性に与える影響を評価するための多段階合成と分析)、材料化学(合成された共重合体をエラストマーに添加して作製した複合材料の最終的な性能(親水性、経時安定性、色素分散性、硬度)の評価・最適化、共重合体がエラストマー中でどのように機能しているかの解明、エラストマー組成物(熱硬化性、熱可塑性など)の種類や製造工程(例:加硫、溶融混錬)を模擬した処理および表面接触角、耐熱性(熱重量減少率 )、加速劣化試験による親水性の経時安定性の評価、色素の分散状態を光学分析や画像解析により定量化、実製品として求められる品質基準を満たすための配合設計)
従来の密着性向上剤は分子構造のエステル結合による加水分解の懸念、樹脂への溶解性不足による添加量制限、硫黄原子による金属腐食のリスクといった問題を抱えていました。
これに対して、トリアジン骨格を有するポリアルキレングリコール誘導体からなる樹脂用添加剤であり、一般式(1)で示され、トリアジン環の1位に芳香族炭化水素基(R)、フェニル基を有し、残りの2つの窒素原子にはオキシプロピレン基(PO)が平均()、炭素数2〜4のオキシアルキレン基(AO)が平均()付加されたポリオキシアルキレン鎖が結合し、トリアジン骨格は金属材料に対して配向しやすく密着性向上に寄与し、ポリアルキレングリコール鎖は樹脂との相溶性を確保し、添加量が多くても均一に分散させ、オキシプロピレン基により室温での有機溶剤および水への溶解性が向上して広範な樹脂組成物に対応でき、分子中に加水分解しやすいエステル結合や金属腐食の原因となる硫黄原子を含まない樹脂用添加剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7334652/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(一般式(1)で表されるトリアジン骨格を有するポリアルキレングリコール誘導体を効率的かつ高純度で製造するための合成経路の確立と最適化、トリアジン誘導体を出発原料としたアルキレンオキシド付加重合反応の速度論的および熱力学的な検討、カリウム-ブトキシドのような触媒を用いた際の反応温度や溶媒が得られる誘導体の分子量分布(分散度)やアルキレンオキシドの反応選択性に与える影響の解析、目的とする平均分子量とモル比()を持つ化合物を高収率で得るための最適な製造プロセスの設計)、材料化学(合成された樹脂用添加剤を各種樹脂(熱可塑性、熱硬化性など)に配合した際の樹脂組成物の最終的な性能と添加剤の機能発現メカニズムの解明、樹脂組成物と金属材料(特に銅やアルミニウム)との界面相互作用の評価、トリアジン骨格とポリアルキレングリコール鎖の構造が密着性向上、樹脂との相溶性および溶剤溶解性に与える影響の分析、銅板上での樹脂フィルムの密着性の評価、添加剤中のトリアジン骨格が金属表面にどのように吸着・配向しているかという界面の化学構造の解析、添加剤の最適な配合量(樹脂100質量部に対して質量部)と樹脂組成物としての性能(例:耐水性、強度)を両立させるための設計指針の確立)
具体例として調製粉乳用の粉末油脂が挙げられます。
必須脂肪酸を多く含む粉末油脂は熱水溶解時や保管中に原料油脂由来の戻り臭が発生しやすく、また、粉末の結着や水相での油相分離など安定性にも問題がありました。
これに対して、リノール酸とα-リノレン酸の合計が質量%50%-リノレン酸が)を母乳や推奨基準に近づけつつ、戻り臭の原因となる特定のトリグリセリド構造の発生を抑制し、炭素数の飽和脂肪酸(質量%16〜18の飽和脂肪酸(20〜30質量%20〜35℃α-トコフェロール含有量が質量%0.01〜0.03質量部含有することにより必須脂肪酸の酸化を防ぎ、戻り臭の発生を抑制した調製粉乳用の粉末油脂が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7279467/15/ja
関連する専門分野の例:食品科学(油脂組成物の物理化学的特性(脂肪酸組成、トリグリセリド構造、融点)と最終製品の品質特性(風味、溶解性、安定性)との相関関係の解明および最適な成分設計と製造条件の確立、ランダムエステル交換油のトリグリセリド構造や飽和・不飽和脂肪酸の分子内・分子間分布が油脂組成物の上昇融点()および粉末油脂の保管安定性に与える影響の評価、GCやHPLCによるエステル交換油のトリグリセリド構造の分析、炭素数の飽和脂肪酸の量が粉末油脂の熱水溶解性に与える影響の評価)、応用微生物学(粉末油脂の製造工程における微生物学的リスク管理および長期保存における品質劣化メカニズムの解明、粉末油脂の原料や製造環境における微生物汚染のリスク評価および製品の酸化劣化と微生物活動の関連性の調査、スプレードライ工程における加熱・乾燥条件が調製粉乳の主要成分である乳タンパク質やラクトースの熱変性とメイラード反応に与える影響の分析、戻り臭の原因となる微量成分の生成を抑制しつつ衛生基準をクリアできる最適な乾燥温度と時間条件を策定、トコフェロール以外の酸化防止剤の組み合わせ(例:クエン酸、アスコルビン酸エステル)が、微生物代謝による酸化促進を抑制できるかの評価)
具体例として医薬用途に好ましく用いられるアミノ基を一つ有するポリエチレングリコール(PEG)化合物の精製方法が挙げられます。
従来の精製法では主成分と不純物の化学的類似性から多官能体(アミノ基を複数持つPEG)の分離が困難であり、イオン交換樹脂法は生産性が低く有機溶媒抽出法はアミノ基の数による分離が不可能でした。
これに対して、まず、(A)工程で、前記化合物をヒルデブランド溶解パラメーターが8〜10(cal/㎝3)1/2の有機溶剤(例:トルエン、クロロホルム)に溶解させ、次に、(B)工程で前記化合物1質量部に対し、比表面積が50〜200m2/gのハイドロタルサイト(塩基性吸着剤であり目的物よりもアミノ基を複数有する不純物(多官能体)を選択的かつ効率的に吸着)からなる吸着剤を0.1〜1質量部混合しスラリーを調製し、最後に(C)工程で吸着剤を除去した溶液から有機溶剤を除去し、目的化合物を単離することにより、目的物と不純物が類似した高分子であってもアミノ基の数の違いに基づいて不純物を削減し、高純度なPEG誘導体を高い歩留りで提供できる精製方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7688819/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(PEG化合物の分子構造とハイドロタルサイト吸着剤との間の分子間相互作用のメカニズムの解明、目的物である1官能性PEGと不純物である多官能性PEG(2官能など)の塩基性度の違いの解析、多官能性PEGに含まれるアミノ基の数とハイドロタルサイトへの吸着量との相関関係を吸着等温線により定量的に評価、PEGの分子量や末端官能基の種類(Y1, Y2, X, A)が吸着剤との相互作用および精製効率に与える影響をNMR、HPLCなどの分析手法を用いて検証、最も効率的な吸着剤の化学的設計指針の確立)、化学工学(確立された精製原理に基づき実験室スケールから工業的スケールへの拡大(スケールアップ)を可能にするプロセス設計と装置最適化、精製工程全体(溶解、スラリー調製、吸着、濾過、単離)の物質収支および熱収支の解析、高い分離効率と歩留りを維持しつつコストを最小限に抑えるための運転条件の設計、ハイドロタルサイト吸着剤の比表面積や添加量(質量部)がスラリーの粘性や濾過抵抗に与える影響の工学的評価、有機溶剤の種類(ヒルデブランド溶解パラメーター )とPEG濃度が単離工程における結晶化速度や晶析粒径に与える影響の解析、連続生産に適した最適な晶析・濾過・乾燥プロセスの設計)
具体例として3成分系のアスファルト合材付着防止剤が挙げられます。
従来の防止剤は水希釈後の油水分離による効果不安定化または細かい溝への付着防止効果の不足あるいは高温環境での蒸発による効果低下という問題がありました。
これに対して、特定のポリオキシアルキレンエーテルである(A)成分、(B)成分および高沸点水溶性アルコールである(C)成分の3成分が特定の比率で組み合わされたであり、(A)成分は分岐アルキル基(: )を有し、エチレンオキシド(EO)とプロピレンオキシド(PO)が特定のモル比25〜75質量%で付加された非イオン界面活性剤(質量%EOとPOのバランスにより細かい溝への浸透性と付着防止効果、低温安定性を高め、(B)成分はポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルまたはポリアルキレングリコール30〜68.6質量%150℃以上の特定の一価水溶性アルコール(30〜68.6質量%)で高温のアスファルト合材に接触しても蒸発せずに効果を持続させることにより付着防止効果に加え、原液および水希釈後の安定性および塗布面がアスファルトで汚染されにくいという効果を有するアスファルト合材付着防止剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6823812/15/ja
関連する専門分野の例:応用化学(付着防止剤の機能性分子の設計、アスファルトの主成分に対する非付着性、鋼材への適切な吸着性および水希釈後の長期安定性の全てを同時に満たす界面活性剤(A, B成分)の分子設計と合成ルートの確立、A成分に含まれるEOとPOの比率を系統的に変えて合成、アスファルトの主要成分であるアスファルテンやレジンとの相溶性を溶解度パラメーターなどを用いて評価、付着剤が塗布面とアスファルトの間で効果的な滑剤層として機能する最適な化学構造の決定)、材料工学(化学的に設計された成分を組み合わせた複合材料としての付着防止剤の物性の制御、付着防止剤の希釈液が特に細かい溝のある傷あり鋼板などの塗布面に均一に広がり留まって保持されるために必要な粘度や表面張力の特性を工学的に設計、レオメーターを用いて水希釈液のせん断速度に応じた粘度変化の測定、水晶振動子マイクロバランスなどを用いて鋼板表面での濡れ性や吸着層の厚さの定量化、噴霧塗布後の液膜が垂れずに溝の中に留まりアスファルトの熱()に耐えつつ付着防止層を形成する最適なレオロジー特性の設定)
(9)日本化薬|開発トレンドと専門性

C09Bが最も多いです。次いでC08G、C09D、G02B、B60R、C08F、C07Dが多いです。
具体例としてインクジェットインクに用いられる着色液が挙げられます。
従来のブラック染料インクは、昇華転写時の発色性(染色濃度)が低く、また、照明光源が変わると黒色の色相がブレる演色性の問題がありました。
これに対して、黒色を表現するために極大吸収波長が異なる4種類の水不溶性分散染料(着色剤A, B, C, D)を特定の波長域に吸収を持たせるように組み合わされ、水、分散剤、界面活性剤などを含有し、色相ブレ(演色性)を抑制するために長波長側(640nmより長波長)に吸収を持つ水不溶性着色剤D(C.I.ディスパースブルー359等)が採用され、発色性(高濃度)を維持するために着色剤Dの含有率(D)と短波長側・中波長側(黄色・シアン)の着色剤AとCの合計含有率(A+C)との比である(D)/(A+C)の値が0.1以上0.7以下という特定の範囲内になる染料配合比率により、蛍光灯下と太陽光下のような異なる光源下でも色相の変化が少なく、かつ、布帛への転写効率が高く高濃度で均染性に優れた黒色の捺染物を得ることを可能にする着色液が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7504698/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(ブラック発色と演色性を両立させるための新規分散染料の分子設計と着色剤の合成最適化、長波長側に鋭い吸収を持つ新規なアゾ系・アントラキノン系分散染料の設計、C.I. Disperse Blue 359などの既存染料の純度向上、染料粒子の微細化(ナノ粒子化)と分散安定性を高めるための表面修飾、昇華性や耐光性を向上させる分子構造の検討)、物理化学(着色剤を水中に安定して分散させてインクジェット適性と昇華転写性を高めるためのインクの物性制御とプロセス最適化、インク中の分散剤・界面活性剤と染料粒子間の相互作用の解析、インクジェットヘッドからの安定した吐出条件の決定、昇華転写プロセスにおける染料の昇華速度と繊維への固着熱力学の評価および転写効率を最大化するための熱処理条件(温度・時間)の最適化)
従来の昇華転写インクでは複数の染料を組み合わせたブラックインクにおいて、光源が変わると色相が変わって見える(演色性の問題)こと、および、染料の不安定性や分散不良による吐出安定性の問題(ノズル詰まりなど)がありました。
これに対して、インクジェット捺染に用いられる昇華転写インクのコアとなる着色分散液であり、特定の構造を有する新規なアゾ系分散染料(A)と既存のアントラキノン系分散染料C.I. Disperse Blue 360(B)の二種類のブルー系染料を必須の着色剤として組み合わされ、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル系またはそのサルフェート系分散剤(C)という特定の高機能分散剤が用いられ、着色剤(A)と(B)の総含有量における(B)の含有比率が14.7質量%以上85.3質量%以下であることで、複数の染料を使用しながらもインクの保存安定性や吐出安定性を向上させ、昇華転写効率が高く、異なる光源下でも色相の変化が少ない(演色性に優れる)高品位な黒色染色物を得ることを可能にする着色分散液が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7417430/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規アゾ系分散染料(A)の分子構造の最適化、高純度で目的とする色相・昇華性を有する染料を効率的に製造するための合成ルートおよび精製方法の確立、式(1)で表される化合物のR1~R4置換基の検討および昇華性、耐光性、色相(極大吸収波長)の最適化、ジアゾカップリング反応の収率と純度を最大化するための条件(温度、pH、溶媒)の決定、不純物を除去し高純度化するための晶析・精製プロセスの設計)、物理化学(2種類の分散染料(A, B)と特定の分散剤(C)の組み合わせにおけるインクの長期保存安定性とインクジェット吐出性を確保するための分散液の物性・界面制御、染料微粒子の表面エネルギー、粒度分布、ゼータ電位の測定、分散剤(ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル系など)の吸着挙動を解析、インク中の染料の凝集を抑制して粒径が均一で安定した分散状態を達成するための分散剤の種類、添加量および分散処理条件(サンドミルなど)の最適化)
具体例として電気自動車や電源基板などに用いられるエポキシ樹脂が挙げられます。
従来の芳香族構造を持つエポキシ樹脂は耐熱性を上げると耐トラッキング性(CTI耐性)が低下するというトレードオフの関係にあり、特に高いCTI耐性が求められる電気自動車や電源基板などの用途に適用が困難でした。
これに対して、特定のイソプロピリデン結合を介して芳香環が連結し、末端がエポキシ基でグリシジル化された繰返し構造(繰り返し数の平均値 が の範囲)を有し、芳香環密度を維持しながら炭化しにくいイソプロピリデン構造の主骨格への多数導入により、半導体封止材やプリント配線板などに求められる高耐熱性、高い難燃性、耐トラッキング性(CTI 600超え)という複数の性能を同時に達成するエポキシ樹脂が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7268256/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規エポキシ樹脂の精密合成と構造解析、フェノール樹脂の原料であるビスフェノールAとα,α,α',α'-テトラメチルベンゼンジメタノールなどのメタ位置換芳香族ジメタノールを酸触媒下で選択的に重縮合させる反応条件の最適化(温度、触媒量、溶媒系など)、目標とする繰り返し数 の平均値と分子量分布()を持つフェノール樹脂の合成、フェノール樹脂をエピハロヒドリンで高効率かつ高選択的にグリシジル化する反応経路(エポキシ化反応)の確立、-NMRやGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いた目的とするエポキシ樹脂の構造、純度、および分子量の評価・検証)、材料科学(硬化物の高性能化と物性発現メカニズムの解明、合成したエポキシ樹脂をさまざまな硬化剤(フェノール樹脂、アミンなど)や硬化促進剤と組み合わせて熱硬化させた際の架橋密度と硬化挙動の解析、硬化物の耐熱性の評価、イソプロピリデン構造が難燃性や耐トラッキング性に寄与する熱分解メカニズムや耐アーク性の分析および分子構造と硬化物物性の相関関係の解明)
従来の樹脂は電気・電子部品の進化に伴い求められる高い耐熱性、高流動性、低誘電特性の全てを同時に満たすことが困難でした。
これに対して、スチレンに由来するポリスチレンセグメント構造とフェノール骨格が特定の結合様式で連結した新規なフェノール樹脂を前駆体とし、これをグリシジル化して得られる式(1)で表され、芳香環に連結する特定のアルキレン基nの平均値が の範囲のポリスチレンセグメントが導入された分子設計により、高流動性を保ちつつ硬化物は高耐熱性、高周波領域で要求される低誘電率・低誘電正接といった電気特性を同時に達成し、半導体封止材やプリント配線板などの高性能な電気・電子部品用絶縁材料への応用を可能にしたエポキシ樹脂が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7251006/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規エポキシ樹脂の精密合成ルート探索と構造解析、スチレン系化合物、ベンズアルデヒド系化合物、フェノール類を原料とするフェノール樹脂前駆体の高選択的プリンス反応の最適化(触媒の種類・量、反応温度、溶媒の検討)、得られたフェノール樹脂のGPC、NMR、GC-MSなどを用いた精密な分子構造(およびの平均値、末端構造、分岐構造など)の同定およびエピクロルヒドリンを用いたグリシジル化反応の収率向上と副生成物(加水分解性ハロゲンなど)の低減)、材料科学(エポキシ樹脂硬化物の機能性評価および組成設計および要求特性との相関関係の解明、新規エポキシ樹脂と各種硬化剤(フェノール樹脂、アミン、酸無水物など)との硬化反応の反応速度論的解析(DSC等によるTgの評価)およびネットワーク構造の最適化、得られた硬化物の誘電率、誘電正接(GHz帯域)、ガラス転移温度(Tg)、吸水率、曲げ弾性率などの評価、低誘電特性と耐熱性の両立に寄与する分子構造(の平均値)と物性値の関係の導出)
具体例としてインクジェット印刷に用いられる水系インクが挙げられます。
従来、コート紙等の難吸収性メディアへの印刷物は擦過痕でぎらつき、印刷品質が低下するという問題がありました。
これに対して、水不溶性着色剤、特定の分子量未満の樹脂分散剤、アクリル樹脂、酸化ポリエチレンワックスエマルションを含む特定の難溶解性樹脂エマルション、ゾルおよび水を含有するインクであり、主要素として、固形分がメチルエチルケトンに難溶解性(溶解量10g以下)である樹脂エマルション(特にアクリル樹脂エマルションと酸化ポリエチレンワックスエマルションの組み合わせ)と平均粒子径が3nm以上22nm未満と規定されたゾル(特にシリカゾル)をそれぞれ特定の含有率で配合された組成により、印刷メディア表面に強固でかつ均一な微細凹凸構造を持つインク塗膜層が形成され、コート紙に印刷した場合でも爪等による擦過痕がついても塗膜のぎらつき変化が少なく、耐擦過性に優れた印刷品質を維持できるという効果が得られる水系インクが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7736713/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(樹脂エマルションおよび樹脂分散剤の分子設計と合成、樹脂エマルションを構成するアクリル樹脂のモノマー組成(例:メタクリル酸、メタクリル酸メチル、アクリル酸2-エチルヘキシルなど)を系統的に変更してガラス転移温度やメチルエチルケトンへの溶解度とインク塗膜の耐擦過性との相関関係の解析、水不溶性着色剤を安定分散させるための樹脂分散剤の分子構造(ブロック共重合体など)の設計および水への親和性と着色剤への吸着性のバランスの最適化)、材料工学(ゾルを構成する無機粒子の設計と特性評価、シリカゾル(コロイダルシリカ)の合成プロセスの改良によるインクの要求特性である平均粒子径が3nm以上22nm未満となるように精密に粒子径と粒子径分布の制御、ゾル粒子の表面官能基の分析およびインク中の水や有機溶剤との分散安定性に与える影響の評価、無機粒子が塗膜中で形成する微細構造の形態が光の反射(ぎらつき)と塗膜の硬度・耐摩耗性に与える影響の評価および最適なゾル材料の選定)
従来、インク受容層のない記録メディアへの印刷において、分散安定性を保ちつつ高濃度の黒色画像を達成することが困難でした。
これに対して、水性インクの核となる着色剤にBET比表面積が80m2/g以上のカーボンブラック、分散安定性を確保するために酸価がの分散剤の組み合わせに、インクの濡れ性や浸透性を制御するため特定の構造を持つヒドロキシ基を個有するC8-C10グリコールエーテルが有機溶剤として採用され、分散剤とは異なる化合物で酸価が0mgKOH/gより大きく100 mgKOH/g未満の樹脂の配合により、インク受容層のない難吸収性記録メディアに対しても同着色剤量で高い黒色の印刷濃度を有する記録画像を提供できるインクが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7340431/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(インク塗膜という複合材料の総合的な性能設計と最適配合の決定、カーボンブラックのBET比表面積、分散剤の酸価、樹脂の酸価という3つの主要なパラメータがインクの分散安定性と印刷後の塗膜の光学的特性(印刷濃度)に与える影響の解析、分散剤、樹脂、有機溶剤のインク総質量に対する最適な配合比率の決定、難吸収性メディアに対するインクの濡れ性と乾燥後の顔料の濃色化(凝集状態)を両立させる複合材料の設計)、高分子化学(インクの分散安定性や塗膜形成を担う高分子(分散剤および樹脂)の分子構造設計と物性制御、分散剤として用いられるブロック共重合体のモノマー組成比と分子量を調整およびカーボンブラック表面への吸着力と水溶媒中での反発安定性のバランス調整、樹脂エマルションの共重合体について酸性モノマー(例:メタクリル酸)の配合比率の変更により樹脂の酸価を請求項の特定の範囲に制御して印刷後の塗膜の定着性と耐擦過性に与える影響の評価)
具体例として波長変換型偏光発光板を用いた光学装置が挙げられます。
従来の偏光板は光を吸収して偏光を得るため透過率が35〜45%と低く、ディスプレイの輝度が低下し、また、従来の偏光発光素子は製造コストが高いかまたは偏光度と輝度が低いという問題がありました。
これに対して、光を吸収して偏光した光を可視光域()で発光する偏光発光素子と素子の吸収波長範囲の光を反射する層とを素子側から光が入射し、素子側から発光する順序で積層された光学装置であり、偏光発光素子は高い蛍光発光特性と二色比を持つスチルベン骨格またはビフェニル骨格を有する色素を含み、高い偏光度で発光し、反射層として特定の円偏光を選択的に反射する螺旋配向が固定化されたコレステリック液晶層が採用され、入射光のうち素子の吸収に有効な成分を反射して素子に戻すことにより、素子が吸収する光の波長と発光する光の波長が異なるという波長変換の機能に加え、反射層で反射された円偏光の光を利用し、光の利用効率を高めることで高輝度かつ高偏光度な偏光発光を実現できる光学装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7429105/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(偏光発光色素の分子設計と合成および最適化、スチルベン骨格やビフェニル骨格を有する新規色素分子の合成および吸収波長、発光波長()、蛍光量子収率、配向時の二色比が最大になるような置換基の種類や位置の検討、耐光性や熱安定性に優れた塩の形態の特定)、電気電子工学(光学装置(偏光発光板)を組み込んだ表示システムの電気的・光学的特性評価と駆動回路設計、偏光発光板を液晶ディスプレイのバックライトユニットや省電力な電子ペーパーなどの光源として組み込み、駆動時の輝度、コントラスト比、視野角、消費電力などの性能の測、コレステリック液晶層と偏光発光素子の応答特性を考慮した設計・最適化)
具体例としてエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器が挙げられます。
従来のシリンダ型ガス発生器は火炎の指向性を持たせるための燃焼制御カバーなどが必要で、部品点数と製造コストが増大していました。
これに対して、長尺筒状のハウジング内にガス発生剤と点火薬を収めた点火部を有する点火器を収容し、ハウジング一端部とガス発生剤との間にコイルバネを介装するガス発生装置であり、コイルバネはガス発生剤を軸方向他端側に付勢し、内部で固定する役割を果たし、点火器の作動時に開裂するカップ体を含む点火部の周囲に他の部材を介在させることなくコイルバネを略同軸上に配置されたことで、コイルバネは点火薬の着火によってカップ体が開裂する際にその開き具合を側方から規制し、開裂時の熱粒子(火炎)に指向性が与えられてガス発生剤へと効率的に導かれるため、従来必要であった燃焼制御カバーなどの部品が不要となり、ガス出力特性を維持しながら軽量化と製造コストの削減するガス発生器が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7665503/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(熱的負荷を受ける部品の構造安定性およびコイルバネの規制機能の設計、点火器作動時の爆発的な内圧と熱応力に対するハウジングおよびホルダの強度解析、コイルバネの線径、ピッチ、ばね定数の最適設計、ガス発生剤の確実な固定と開裂する点火部カップ体の変形を効果的に規制するための接触条件を満たす寸法許容差の決定)、化学工学(ガス発生剤の組成設計、燃焼によるガス生成効率および安定性の評価、ガス発生剤の燃料、酸化剤、添加剤の配合比率のを調整による燃焼速度、ガス温度、および不純物(スラグ)の生成量を制御するための組成設計、シリンダ型という長尺形状に適した燃焼特性(線燃焼速度、圧力指数)を持つガス発生剤成形体の形状や密度、点火器からの熱粒子による着火効率の最大化の検討)
具体例として電気・電子部品を搭載する積層板などに用いられる硬化性樹脂組成物が挙げられます。
既存技術は硬化時に水酸基などの極性基が残留し、吸水や高温放置後に電気特性が悪化するという問題がありました。
これに対して、特定の構造を持つ新規なビニルエーテル化合物(式(1))、マレイミド当量が 以上 以下であるポリスチレン構造を有するマレイミド化合物およびポリフェニレンエーテル化合物という 3 成分が特定の配合比率で組み合わされたことで、低誘電正接を維持しつつ耐熱性、成形性、硬化収縮の抑制という特性を向上させることができ、結果として高温放置や吸水試験後も優れた低誘電正接を維持できる硬化性樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7570449/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規ビニルエーテル化合物の合成と組成最適化、式(1)で表されるビニルエーテル化合物の残留ハロゲン量を 以下に抑えるための脱ハロゲン化水素反応の条件(溶媒、触媒、回数)の最適化、マレイミド化合物やポリフェニレンエーテル化合物との反応性の評価、硬化物特性を最大化するための配合比率(特に式(1)化合物とポリフェニレンエーテル化合物の含有量)の決定)、材料科学(硬化物の誘電特性と熱的・機械的信頼性の評価、硬化物について高周波領域における比誘電率と誘電正接を長期信頼性試験(高温放置、吸水後)の前後で測定、ガラス転移温度や熱膨張係数の評価、半導体パッケージや積層板として使用する際に要求される耐熱性、密着性およびはんだリフロー耐性を満たすように無機充填剤の種類や添加量の検討)
具体例として医薬品・農薬品中間体として有用なピリジルアミノプロピオニトリル化合物の製造方法が挙げられます。
従来の合成方法は工程数が多く、収率が低く、適用可能な置換基が限定的であるという問題がありました。
これに対して、メソイオン性殺虫性化合物の合成中間体として重要な式 (1) で表されるピリジルアミノプロピオニトリル類縁体を高効率かつ高収率で製造する方法であり、アミノ基にホルミル基を持つ式 (2) の-(2-ピリジル)ホルムアミド化合物と二重結合とシアノ基を持つ式 (3) のアクリロニトリル類縁体とを塩基の存在下で直接反応させる工程を必須の技術構成とし、式 (2) 化合物のピリジン環に結合した窒素原子上の水素が引き抜かれ、そのアミノ基が式 (3) 化合物の二重結合に対してマイケル付加反応(シアノエチル化)を起こすというメカニズムを主体として進行し、中間体として-(2-シアノエチル)--(2-ピリジル)ホルムアミド類縁体を経由することで、従来の複雑な手法と比べて短工程で基質一般性高く目的化合物を得ることが可能となり、環境負荷も少ない工業化に適した製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6928615/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(目的とする式 (1) 化合物を効率的かつ選択的に合成するための反応条件(試薬、溶媒、温度、時間)の最適化、高収率・高純度での工業的製造プロセスの確立、さまざまな置換基 () を持つ式 (2) および式 (3) 化合物を用いた反応(シアノエチル化)の実施および多種多様な塩基および溶媒の組み合わせによる収率・副生成物生成の定量的評価、中間体である -ホルミル体の脱保護(脱ホルミル化)反応について酸触媒または塩基触媒での加水分解条件の検討およびシアノ基の加水分解を防ぎながら選択的にアミノプロピオニトリル体を生成させる至適条件の導出)、創薬化学(合成された化合物の薬理活性やターゲットへの作用機序の探索・評価、合成された式 (1) 化合物およびその中間体が昆虫の神経系(例:ニコチン性アセチルコリン受容体)に対する作用を生化学的または電気生理学的手法により解析、哺乳類細胞株などを用いた毒性(安全性)試験の実施および結果を構造活性相関解析にフィードバック)
(10)高砂香料|開発トレンドと専門性

C11Bが最も多いです。次いでC07C、A23L、A61Kが多いです。
具体例として冷感・ゾクゾク感を増強するフレグランス組成物が挙げられます。
従来のフレグランス組成物は強度や感知性が限定的で使用者の順応・馴化による効果の減衰が問題でした。
これに対して、フレグランス組成物の総重量に対して0.10wt%から15.00wt%のアコード(冷感・ゾクゾク感の感覚を強めるために特定の複数の香料成分を調合した混合物)を含むフレグランス組成物であり、主要な成分群(i)と、補助的な成分群(ii)の混合物によって構成され、成分群(i)はアコード総重量の90.00wt%から100wt%を占め、ジヒドロミルセンと、ペパーミントシクロヘキサノン、メントール、イソプレゴール、プレゴール、酢酸メンチルから選ばれる少なくとも1つの化合物との混合物からなり、成分群(ii)はアコード総重量の0wt%から10.00wt%を占め、シトロキシド、エレミシン、エレモール、ゲラニックオキシド、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、ベータカリオフィレン、およびアルファジンギベレンから選ばれる少なくとも1つの化合物を含み、これらの特定の成分の混合物(アコード)が配合されることで、従来品と比較して強度、冷感作用および/またはゾクゾク感作用を顕著に増強できるという効果があるフレグランス組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7726660/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(化合物の合成、純度分析および新規な誘導体の設計、構造と感覚効果の関係の解明、メントールやジヒドロミルセンなどの光学活性な化合物について立体異性体のそれぞれが持つ冷感・ゾクゾク感の強度や持続時間に与える影響の評価、アコード成分(i)と(ii)の特定の組み合わせにおいて新規な共沸混合物の形成や化合物間の相互作用による物理化学的安定性(熱安定性、酸化安定性など)の変化の分析)、化学工学(アコードを最終製品に効果的かつ安定的に組み込むための製剤化技術、特に送達システム(カプセル化)の設計と評価、フレグランス組成物をコアとするマイクロカプセルの調製においてカプセル壁材料(例:尿素ホルムアルデヒド、ポリアクリレートなど)の化学的組成や架橋密度の最適化、使用環境(温度、湿度、pH、高剪断力など)下でのカプセルの安定性の評価、基材や界面活性剤との相互作用を防ぎ香気成分の冷感・ゾクゾク感作用が最大限に発揮されるように分散安定性の高いエマルションや分散液の処方の設計)
従来のフレグランス組成物は感覚的な強さ、感知可能性、知覚閾値に限界がありました。
これに対して、フレグランス組成物の総重量に対しからの範囲で、特定のアコードが配合されたフレグランス組成物であり、アコード総重量の から を占める主成分群(i)として、メントール、イソプレゴール、ペパーミントシクロヘキサノン、ジヒドロミルセンなどから選ばれる少なくとも1つの化合物を含み、アコード総重量の からを占める補助成分群(ii)として、シトロキシド、エレミシン、バニリルエチルエーテルなどの三叉神経刺激化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有し、この特定のアコードがをマイクロカプセルに内包されることで、従来の組成物と比較して強度、冷感作用および/またはゾクゾク感作用を顕著に増強できるという効果があるカプセル化フレグランス組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7726659/15/ja
関連する専門分野の例:薬理学(冷感・ゾクゾク感を引き起こすアコードの各成分が皮膚や粘膜の三叉神経受容体にどのように作用して感覚の強度や持続時間に影響を与えるかをの解明・最適化、TRPM8受容体に対するメントールやイソプレゴールなどの成分の結合親和性や作用機序の評価、カプセル化された成分の皮膚からの透過速度(経皮吸収)や放出後の代謝・分解速度(動態)の測定、消費者が長時間にわたって「冷感・ゾクゾク感」を強く知覚するための最適な成分の組み合わせ比率の予測・検証)、高分子化学(フレグランス組成物を効率的かつ安定的に封じ込めるためのカプセル壁材料の選定と合成プロセスの改良、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒドまたはポリアクリレートなどの高分子材料の重合条件(温度、時間、モノマー比率)の制御、洗浄プロセス中にフレグランスが流出しすぎず乾燥後の摩擦(擦り後)などの特定の刺激で効果的に放出されるようカプセルの壁厚、粒径および機械的強度の最適化)
具体例として香料又は医薬品等の有機合成原料として有用なアミンの製造方法が挙げられます。
従来法は水管理の厳密さ、有毒ガスの発生、高コスト、1・2級アミドの適用ができないといった欠点がありました。
これに対して、香料や医薬品の原料となる1級または2級アミンの製造方法であり、原料の1級または2級アミドを特定の2つの試薬、すなわちグリニャール試薬(2族元素の有機金属ハロゲン化物)とボロハイドライド系試薬または水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムを併用して還元することにより、高収率で目的のアミンが得られ、取り扱いが容易で経済的な試薬を用いて実製造スケールでの製造が可能になるアミンの製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7361584/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(反応機構の解明および多様な官能基を持つ1級・2級アミド基質への適用範囲を広げるための条件の最適化、グリニャール試薬とアミドとの初期反応生成物(中間体)の構造(例:マグネシウム錯体)の同定および反応機構の検証、アミドの置換基効果が収率・選択性に与える影響の評価、最適な試薬当量(例:グリニャール試薬1.2当量)の理論的裏付けの検証)、化学工学(実製造スケールへのスケールアップにおいて高反応性試薬の安全な取り扱いと経済性を両立させるための反応プロセス設計および最適化、大容量反応器における熱管理(例:高発熱反応の冷却システム設計)と混合・攪拌条件の最適化、使用する溶媒(例:THF)のリサイクルプロセスの設計、製造コストの低減と環境負荷の低減の評価)
従来の技術では、化学的・熱的に安定な第三級アミドであるN,N-ジアルキルアミドを温和な中性条件で効率よくエステルへ変換することは困難でした。
これに対して、N,N-ジアルキルアミド化合物をアルコール存在下で対応するエステル化合物へ変換する触媒反応であり、触媒には第四周期遷移金属、特にマンガンを有するプレカーサーと特定の含窒素化合物(ピリジン、ビピリジン、フェナントロリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなど)またはジホスフィンなどの含リン化合物とを反応させて得られるマンガン錯体が用いられ、マンガンプレカーサーと配位子(含窒素または含リン化合物)とをアルコール存在下で反応させることで反応の活性種であるμオキソダイマー錯体を形成し、これがアミド化合物を活性化してアルコキシドとの交換反応を触媒的に進行させることにより、従来困難であった立体障害の大きな第三級アミドからもエステル化合物が温和な条件下で高効率に得られる方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7264400/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(新規な触媒系による有機変換反応の最適化と機構解明、各基質における収率と選択性を最大化する反応条件(溶媒、温度、触媒量、添加剤など)の探索、分光学的分析(NMR、IR、質量分析など)や速度論的解析(反応速度、活性化エネルギー)を通じて推定反応機構(活性種の構造、律速段階など)の検証)、無機化学(触媒活性種であるマンガン錯体の設計、合成、および構造・電子状態の解析、配位子(含窒素化合物、ジホスフィン)の電子的・立体的性質を系統的に変化させた新規なマンガン錯体(プレカーサーやμオキソダイマー錯体など)の合成、マンガン中心の酸化状態、配位環境、電子構造の決定および触媒活性との相関関係の解明)
具体例として炭酸飲料の起泡抑制方法が挙げられます。
従来の技術は香調との両立や香料成分そのものの起泡抑制作用に着目した解決が不十分でした。
これに対して、炭酸飲料の製造時や開栓時における噴き零れ(起泡)を抑制する方法であり、香料成分の物性値LogPが2.8から8の範囲にある特定の香料成分、具体的にはベンジルベンゾエートやメンチル3-ヒドロキシブチレートなどの1種以上を選択し、これらの香料成分の炭酸飲料中の含有量を1ppmから160ppmの範囲に調整することにより、高ガスボリュームの炭酸飲料であっても効率的に起泡が抑制され、製造時および開栓時の噴き零れが効果的に抑制できる起泡抑制方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7726894/15/ja
関連する専門分野の例:応用化学(起泡抑制効果とLogPの関係の分析、香調を維持しつつ最適な物性を持つ新規香料化合物の分子設計と合成、LogP値が2.8から8の範囲にある類似構造を持つ新規エステル系化合物の設計および合成、化合物の水-オクタノール分配係数(LogP)を実験的または計算化学的に測定、起泡抑制効果と香調評価の実施および既存の香料成分との性能比較)、食品科学(香料成分の界面活性挙動に基づく起泡抑制の物理化学的メカニズムの解明、製造プロセス(充填、ガス圧)全体における最適な配合条件の確立、さまざまなpHや甘味料濃度(例:高果糖液糖、スクラロース)の炭酸飲料ベースの調製、選択された香料成分の最適濃度範囲(1ppmから160ppm)内での微細な濃度変動が充填速度や温度といったプロセス変数と組み合わさった際の起泡率に与える影響の評価)
従来の粉末香料は香気の保留性や安定性において十分満足できず、さらなる改善が望まれていました。
これに対して、香料(A)と賦形剤または賦形剤と乳化剤の組み合わせ(B)に加え、特定のナトリウム塩(C)が必須成分として配合された噴霧乾燥組成物であり、香料(A)の量は固形分中 重量%~ 重量%、賦形剤の量は香料 重量部に対し 重量部~ 重量部、乳化剤の量は香料 重量部に対し 重量部~ 重量部、ナトリウム塩(C)は固形分中にナトリウム含量が 重量%~ 重量%となる量で含有され、ナトリウム塩は塩化ナトリウムやクエン酸三ナトリウムなどの分子量の小さな塩から選ばれた配合により、含有する香料の香気特性を阻害せず長期にわたって品質が安定な噴霧乾燥組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7261219/15/ja
関連する専門分野の例:食品化学(ナトリウム塩が噴霧乾燥膜のガラス転移温度や酸素遮断性に与える影響の分析、香料成分の化学的安定性と放出制御メカニズムの解明、各種ナトリウム塩(例:塩化ナトリウム、クエン酸三ナトリウム)を配合した賦形剤マトリックスのガラス転移温度の測定、保存中の水分移行速度や香料成分(例:テルペン類)の酸化分解速度の評価、ナトリウム塩が香気成分の化学的安定性を向上させるメカニズムの解明)、化学工学(噴霧乾燥プロセスにおける液滴形成、乾燥速度、粒子構造の制御を通じて目標とする香料保留率と粉末の物性(流動性、溶解性)を両立させる操作条件の最適化、香料乳化液の粘度、固形分濃度および表面張力といった物性値を変化させ噴霧乾燥機における入口温度、出口温度、アトマイザーの回転速度を制御、操作条件下で得られる粉末粒子の嵩密度、粒度分布および表面形態の測定、香料のカプセル化効率を最大化するための熱・物質移動プロセスの最適化モデルを構築)
具体例として泡状染毛剤の第1剤に用いる粉末香料組成物を含む二剤式泡状染毛剤が挙げられます。
従来、液状香料を粉末状の第1剤に直接配合すると経時的な揮散や成分との反応による劣化や香料選択の幅が狭いという問題がありました。
これに対して、酸化染料とアルカリ剤(アンモニウム塩)を含む粉末状の第1剤と酸化剤と水を含む液状の第2剤を混合して使用する二剤式泡状染毛剤であり、香料を水溶性賦形剤(例:化工澱粉、デキストリン、糖アルコール)を主成分とするマトリックス中に封入して粉末化した粉末香料組成物を特徴とし、アルカリ剤や酸化染料といった反応性の高い第1剤成分から香料が物理的に隔離されて保存期間中における香料成分の酸化分解や揮散による損失が抑制され、染毛剤の使用時に第2剤中の水と接触することで水溶性マトリックスが速やかに溶解し、封入されていた香気成分が効果的にリリースされるメカニズムにより、揮発性の高い香料の使用も可能となり使用時に発生するアンモニア臭などの不快臭に対する十分なマスキング効果と長期保存安定性を両立する二剤式泡状染毛剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6859028/15/ja
関連する専門分野の例:応用化学(粉末香料の安定性を支配するマトリックス材料の界面化学的性質の解明、反応性の高いアルカリ剤や酸化染料に対する香料成分の化学的分解抑制メカニズムの設計・検証、各種水溶性賦形剤(化工澱粉、糖アルコール、デキストリンなど)のポリマー構造と香料(特にエステル類やアルデヒド類)との相互作用の解析および封入効率と耐熱・耐酸化安定性の相関関係の評価、第1剤のアルカリ環境下における香料のエステル結合の測定、マトリックスがバリア機能として働く最適な賦形剤の化学構造と分子量の決定)、材料科学(噴霧乾燥プロセスで形成される粉末香料粒子の微細構造の制御および保存中の香気成分の拡散を防ぎつつ使用時に第2剤の水で迅速に溶解・放出するための粒子設計、粉末粒子の表面形態と内部構造(例:膜厚、空隙率)の観察および香料の揮散速度と第2剤混合後の溶解時間に与える影響の評価、マトリックス層のガラス転移温度の測定、長期保存温度における香料の拡散バリア性を最大化する粉末の水分含量と粒径の設計基準の確立)
既存の美白成分が多数存在するものの安全に皮膚の黒化を抑制できる新規な成分の提供が求められていました。
これに対して、天然由来のグヤックウッドオイル成分(グアイオールなど)をアセチル化処理して得られる一般式(1)で示される特定のセスキテルペン骨格を持つ有機化合物(例:酢酸グアイオール、酢酸ブルネソール)を有効成分とすることで、メラニン生成に関与するチロシナーゼの活性化を抑制する作用を有し、安全性が高く、美白効果を発揮するメラニン生成抑制剤や美白剤、香粧品を提供することが可能になるメラニン生成抑制剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6387261/15/ja
関連する専門分野の例:薬化学(有効成分の化学構造と生物活性の関係の解析、安全で効率的な合成経路の設計・確立、一般式(1)の化合物の光学異性体((+)体、(-)体、ラセミ体)ごとのメラニン生成抑制活性の評価および活性発現に必須な立体構造的特徴の解明、有効成分の安定性(熱、光、pHなどに対する)の評価、不純物を抑えつつ高純度の化合物を得るための工業的な合成プロセス(アセチル化反応条件の最適化、精製技術)の設計)、薬理学(有効成分の生体への作用を細胞レベルや組織レベルで解析、メラノサイト(色素細胞)やケラチノサイトを用いたインビトロ試験(例:チロシナーゼ活性抑制、細胞毒性試験)の実施、他の美白成分との相乗効果の有無の検証、ヒト皮膚モデルや動物モデルを用いたインビボ試験により経皮吸収性、皮膚刺激性および美白効果の持続性・安全性の評価、美白剤としての人体への適切な使用濃度と適用方法の確立)
(11)三洋化成|開発トレンドと専門性

H01Mが最も多いです。次いでC08G、C08F、G03G、C08L、C10M、D06Mが多いです。
具体例としてリチウムイオン電池用正極組成物が挙げられます。
従来、高容量化のための導電助剤の低減と従来の分散剤の正極電位域での分解による電池性能低下が問題でした。
これに対して、正極活物質、バインダー樹脂、導電助剤および特定の分散剤を必須成分とする正極組成物であり、分散剤が不飽和脂肪酸(a1)、ジカルボン酸(a2)およびポリエーテルアミン(a3)を必須単量体とする縮合重合体であり、その重量平均分子量が2,500〜10,000の範囲であり、正極活物質、バインダー樹脂および導電助剤の固形分中における配合比率が特定されており、導電助剤に対する分散剤の重量割合が2〜20重量%という範囲であることで、少ない導電助剤量で良好な導電パスが形成され電気抵抗値、クーロン効率、容量維持率などセル性能に優れたリチウムイオン電池用正極が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7724499/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(分散剤となる縮合重合体の分子設計に基づき単量体の種類と配合比および重合条件の最適化、不飽和脂肪酸(a1)、ジカルボン酸(a2)、ポリエーテルアミン(a3)の最適なモル比やアルキレンオキサイド付加モル数のを探索、分散剤の重量平均分子量を目標範囲(2,500〜10,000)に精密に制御するための縮合重合の反応速度論的解析、合成した分散剤の構造解析(NMR, GPCなど)による製品の品質基準の確立)、電気化学(正極活物質、導電助剤、分散剤、バインダー樹脂からなる正極組成物の界面挙動と電極内の電子・リチウムイオン伝導経路の解析および最適な電極設計と評価プロトコルの確立、異なる分散剤を用いた場合の導電助剤粒子の分散状態(凝集度)が電極の電気抵抗に及ぼす影響の評価、分散剤の耐電位性について電極内環境を模擬した上で検証して分解メカニズムの解明)
造粒粒子などの低流動性材料は、従来の供給方法では供給が不安定になり、電極活物質層の密度ムラや表面の荒れが生じていました。
これに対して、電極活物質と非水電解液を含む電極組成物を供給するため装置であり、電極組成物を貯留する貯留室および組成物を外部に供給する供給口を有し、組成物を搬送する回転ベルト部が一方向に回転する環状搬送ベルトを備え、組成物と接触する第1主面におけるベルトの移動方向は回転軸の第1端部から第2端部へ向かう方向とされ、この回転ベルト部の第2端部が組成物を排出する供給口の一部を構成し、貯留室内の電極組成物は回転する環状搬送ベルトの物理的な搬送力によって供給口まで強制的に押し出されることにより、流動性が低い電極組成物であっても供給口から安定的に供給することが可能となり、電極活物質層の密度ムラや表面の荒れを抑制して電気特性の安定と製品歩留まり向上に寄与するリチウムイオン電池製造用供給装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7272839/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(低流動性組成物を安定的に搬送・供給するための回転ベルト機構全体の設計、部品の寸法精度と配置の確立、環状搬送ベルトの移動速度(例:0.001〜1 m/s)と駆動トルクを電極組成物の粘性や付着力に応じて決定、供給口を構成する第2端部のクリアランスや壁材との隙間が電極組成物の排出安定性および電極層の厚さ精度に与える影響の解析、装置の剛性と耐久性を保証する構造設計)、化学工学(電極組成物(活物質粒子、非水電解液、バインダー等)の流動特性の解析、回転ベルト部表面との相互作用(付着・滑り)を勘案した最適な運転条件の決定、電極組成物を湿潤粉体として取り扱い、せん断速度に対する粘度変化の測定・モデル化、回転ベルトの搬送機構が貯留室内の組成物に与える応力分布とせん断力の推定、電極組成物の分離や偏析を防ぎつつ供給安定性を最大化するためのベルト材質や表面処理の選定・検証)
従来、電極活物質を全て被覆活物質にすると電気抵抗値が高くなり、電池性能、特に高出力時のレート特性(短時間で大きな電流を取り出せる能力)が不十分でした。
これに対して、被覆電極活物質粒子と未被覆電極活物質粒子の二種類が組み合わされた電極活物質層と集電体とを有するリチウムイオン電池用電極であり、被覆層を形成する高分子化合物はビニル樹脂であり、必須単量体としてカルボキシル基を有するビニルモノマー(b1)と一般式(1)で表される炭素数4~36の分岐アルキル基を持つビニルモノマー(b2)を含む重合体(B)であり、電極活物質層に含まれる被覆粒子と未被覆粒子の体積平均粒子径の比がを90/10~50/50という特定の範囲であることにより、被覆活物質の使用による抵抗値の上昇を抑制し、電極のレート特性が優れたリチウムイオン電池が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7506478/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(被覆層に使用するビニル樹脂の設計、電解液濡れ性、機械的柔軟性および活物質への接着性に優れた重合体の組成と分子量の最適化、カルボキシル基(b1)や分岐アルキル基(b2)など各単量体の組成比率の変更による重合体(B)の合成と溶解度パラメータやガラス転移点の制御、被覆層が電解液を効率よく吸収して活物質の膨張収縮を効果的に緩和できる最適なビニル樹脂の数平均分子量の決定)、電気化学(活物質粒子の表面改質メカニズムの電気化学的解析、被覆/未被覆活物質粒子の最適混合比率と粒径比が電極抵抗とリチウムイオン輸送に与える影響をの評価、被覆/未被覆活物質粒子の混合電極の電荷移動抵抗やバルク抵抗の測定およびレート特性(1.0C/0.05C放電容量比)との相関の解析、被覆層の有無や厚さが電解液の吸液性や固体電解質界面の安定性に及ぼす影響の評価、耐久性と出力性能を最大化するための電極設計パラメータの理論的裏付けの確認)
具体例として硬質ポリウレタンフォームを製造するためのフェノール樹脂系ポリエーテルポリオールが挙げられます。
従来、難燃剤多用によるフォームの機械物性悪化やポリオールを用いた場合には難燃性不足という問題がありました。
これに対して、レゾール型フェノール樹脂を出発原料とし、そのアルキレンオキサイド付加物であることを基本構造とするポリエーテルポリオールであり、原料となるレゾール型フェノール樹脂がフェノール骨格1個当たりのメチロール基の数が0.25個以下に調整されることで、アルキレンオキサイドの付加反応時に不要な縮合反応や副生物の生成が抑制され、ポリオール自体の耐熱性が高まり、25℃における粘度1000〜35000 mPa・sであることで製造時の取り扱い性(他材との混合しやすさ)を確保するこれらの構成により、ポリオール自体の耐熱性(高い質量残存率)が向上し、難燃性に優れ良好な機械物性を両立する硬質ポリウレタンフォームが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7701811/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(ポリオールの分子構造と物性の関連性の解析および合成条件の最適化、レゾール型フェノール樹脂を合成する際のフェノール類とアルデヒド類のモル比、アルカリ触媒の種類と量およびメチロール基低減処理の温度と時間を系統的に変更して目的のメチロール基量(0.25個以下)を効率よく達成するための反応条件の確立、アルキレンオキサイドの付加率と生成するポリオールの水酸基価や粘度、最終的な硬質ポリウレタンフォームの難燃性との相関関係をNMR、GPC、IRなどの分析手法を用いて評価)、材料科学(硬質ポリウレタンフォームの難燃性発現メカニズムの解明および難燃性能と機械物性との関係の最適化、合成したポリオールを用いた硬質ポリウレタンフォームの発泡条件(イソシアネート指数、発泡剤の種類・量)の変更による密度、圧縮強さ、熱伝導率といった機械物性と最大発熱速度や燃焼残渣などの難燃性能の関係性の評価、ポリオールの持つ高い芳香環濃度が燃焼時に形成するチャー(残渣)構造の観察および難燃剤との相乗効果の検証、目標とする難燃性と物性を両立するための組成(ポリオール成分、触媒、難燃剤の配合比)の設計)
従来のインクは非浸透性記録媒体、特に極性・低極性の両方に対して密着性が不十分でした。
これに対して、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を反応させて得られるポリウレタン樹脂と水を含有するインクジェットインク用の水性分散体であり、ポリウレタン樹脂はカルボキシル基またはカルボキシレートアニオン基を有し、その酸価は15〜30mgKOH/gであり、ポリオール成分は必須としてポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)を含有し、その割合は全成分合計重量の10〜70重量%であり、ポリイソシアネート成分は必須としてイソホロンジイソシアネートを含有し、その割合は全成分合計重量の25〜70重量%であり、ポリウレタン樹脂のウレア基含有量が0.15〜0.45mol/kgである技術構成により、非浸透性記録媒体との密着性(ラミネート強度)と耐ブロッキング性を有するポリウレタン樹脂水性分散体が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7698963/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、鎖伸長剤の選択と配合比率の検討、合成されるポリウレタン樹脂の分子量、PTMG割合、IPDI割合、酸価、ウレア基含有量が目標とする物性(例えば、ガラス転移温度、貯蔵弾性率)にどのように影響するかの予測・検証、PTMGとIPDIの重量比やカルボキシル基導入量を変えた複数のプレポリマーの合成および化学構造と官能基含有量の確認)、化学工学(親水性基(カルボキシル基)の導入量と中和剤の種類、分散プロセス(乳化・分散機の種類、分散条件)の検討、ポリウレタン樹脂粒子の分散安定性と体積平均粒子径を適切に制御する手法の確立、酸価の異なるポリウレタン樹脂を用いてトリエチルアミン等のアミン系中和剤の添加量と水性分散体のpH、粘度の経時変化の測定、粒子の体積平均粒子径を10〜80nmの範囲に制御するための分散条件(攪拌速度、水性媒体添加速度など)の最適化)
具体例として(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体の製造方法が挙げられます。
従来の有機アルカリ金属を用いるリビングアニオン重合は-78℃等の極低温が必要で不経済または0℃でリビング性(重合反応が停止せず活性末端が生きている性質)が低下するのが問題でした。
これに対して、(メタ)アクリル酸エステル単量体成分(A)を特定の開始剤と助剤の存在下でアニオン重合する製造方法であり、開始剤としてカリウムアルコキシド(B)を助剤としてポリエーテル化合物(C)を組み合わせて使用し、重合系内の温度を10℃〜60℃の温和な範囲に制御し、単量体成分(A)を滴下または複数回に分けて添加することにより、従来の課題であった低温制御の必要性や汎用性の低い有機アルミニウム化合物の多量使用を避けつつ重合開始効率が高くリビング性も高い(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体、高ブロック化率で製造する方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7389841/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(合成された(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体の分子量分布、ブロック構造の制御性および末端官能基の導入率の分析・評価、工業製品への応用を見据えた重合体の構造と物性の相関関係の解明、数平均分子量、重量平均分子量および分子量分布指数の測定、モノマー組成やブロック化率の決定、リビング性を裏付ける証拠の確認)、有機化学(カリウムアルコキシドとポリエーテル化合物がリビングアニオン重合における活性種形成とリビング性維持に果たす役割の解明、ポリエーテル化合物がカリウムカチオンに配位する状態を分光法(例:IR、ラマン、NMR)で解析、配位構造が重合開始剤の活性(重合開始効率)およびリビング末端の安定性に与える影響の評価)
具体例としてトナーバインダーが挙げられます。
従来のトナーバインダーでは、低温定着性や耐ホットオフセット性を向上させるために特定の樹脂(架橋ポリエステルや結晶性ビニル樹脂)を併用していましたが、トナーの小粒子径化に伴いトナー内部の樹脂の分散性が不十分となり光沢性や帯電立ち上がり性が低下するという問題がありました。
これに対して、ポリエステル樹脂(A)、結晶性ビニル樹脂(B)およびポリエチレングリコール脂肪酸エステル(C)の3成分を必須構成要素とするトナーバインダーであり、ポリエステル樹脂(A)は炭素-炭素結合により架橋されたポリエステル(A1)を主体とし、結晶性ビニル樹脂(B)は炭素数21~40の長鎖アルキル基を持つ(メタ)アクリレートを必須単量体とする重合物であり、ポリエステル樹脂(A)がトナーバインダー中に粒子として分散し、その個数平均粒子径が0.1~7.5 μmの範囲であり、界面活性剤として機能するポリエチレングリコール脂肪酸エステル(C)の添加によるこれらの構成要素と粒子径制御の相乗効果により、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、光沢性、帯電立ち上がり性を両立させることが可能になるトナーバインダーが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7463481/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(ポリエステル樹脂(A)および結晶性ビニル樹脂(B)の分子構造の設計・合成、ポリエステル(A1)の酸価、水酸基価、ガラス転移温度、ピークトップ分子量について構成モノマー(アルコール成分やカルボン酸成分)の種類と配合比率を系統的に変えて合成することで制御、架橋反応条件(ラジカル開始剤の種類と量、反応温度)の最適化による最終的なポリエステル樹脂(A)の架橋度の調整)、物理化学(複合トナーバインダーにおけるポリエステル樹脂(A)の分散構造の解析、構造解析によりポリエステル樹脂(A)の個数平均粒子径が0.1~7.5μmの範囲になるような最適組成比(A/B/C比)と混練条件の決定、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(C)の添加がポリエステル(A)粒子の界面張力と結晶性ビニル樹脂(B)マトリックス中での分散安定性に与える影響の評価)
具体例として熱伝導性成形用樹脂組成物が挙げられます。
従来、熱伝導性フィラー(窒化ホウ素など)を用いた従来の組成物は成形時にフィラーが脱落しやすく、成形性に課題がありました。
これに対して、熱伝導性フィラー(F)としてアルミナが用いられ、熱可塑性樹脂(D)(ポリオレフィン樹脂(D1)および/またはポリアミド樹脂(D2))中に高充填された成形用樹脂組成物(Y)であり、数平均分子量が700~5,000、酸価が30~100のポリアミド(am)の熱伝導性フィラー用分散剤(α)またはこれと特定の酸変性ポリオレフィン(X)(数平均分子量2,000~15,000、酸価20~80)とを含有することで、ポリアミドや酸変性ポリオレフィン(X)が持つカルボキシル基がフィラー(アルミナ)表面や母体樹脂(D)との界面に作用し、フィラーと熱可塑性樹脂の親和性(密着性)を向上させ、成形時におけるフィラーの脱落を防ぎ、成形性と熱伝導性を両立させた成形用樹脂組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7712757/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(ポリアミド(am)および酸変性ポリオレフィン(X)の精密合成と分散機能の評価、ポリアミド(am)の合成においてラクタム、アミノカルボン酸またはジアミン/ジカルボン酸のモノマー比率の調整により数平均分子量と酸価を規定範囲内(例: Mn 700〜5,000、酸価 30〜100)に収める合成条件の確立、酸変性ポリオレフィン(X)の合成においてポリオレフィン(A)の熱減成条件と不飽和カルボン酸(B)(無水マレイン酸など)のグラフト重合条件の最適化および官能基の導入効率と分散機能との相関の解明)、材料科学(分散剤によるフィラー/マトリックス界面の構造解析と成形性・熱伝導性の相関解明、成形用樹脂組成物(Y)の成形品の断面の観察、フィラーの分散均一性、フィラーと樹脂の間の隙間の有無の評価、分散剤による樹脂の結晶構造やガラス転移点への影響の評価およびフィラー/樹脂間の密着性が熱伝導パスの形成と成形時の流動性に与える影響の解明)
具体例として自動車エンジン用潤滑油組成物が挙げられます。
従来の潤滑油は省燃費化のために低粘度化すると高温での粘度(焼付き防止の信頼性)や蒸発損失(NOACK蒸発量)が悪化し、低温での粘度が高く冷却性が低いという問題がありました。
これに対して、特定の構造を有する(共)重合体(A)とエステル油(B)を基油成分として含有する潤滑油組成物であり、(共)重合体(A)は重合性モノマー由来の主鎖とポリオレフィン構造を有する側鎖を持ち、特に一般式(1)で表される単量体(a)とエチル/プロピル(メタ)アクリレートおよびブチル(メタ)アクリレート(特定の重量比率 が )を構成単量体として含み、この(共)重合体(A)のポリマー鎖は極性の高いエステル油(B)との相互作用により低温では凝集して粘度への寄与が低く( 動粘度 )、高温では広がり比較的高い粘度を維持( HTHS粘度 )する挙動を示すため、NOACK蒸発量を低い範囲()に抑えつつ低温粘度を低減し、冷却性と燃費性能を両立させる潤滑油組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7703490/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(潤滑油の粘度特性の最適化、単量体(a)の 部分を構成する炭化水素重合体におけるブタジエンの比率(-ブチレン基の構成単位)やブタジエン由来構造の -付加体/-付加体のモル比の調整、潤滑油基油中でのポリマー鎖の温度応答性(低温での凝集・高温での広がり)と粘度指数向上効果との相関の解析)、化学工学(潤滑油組成物の性能評価および粘度、蒸発損失、摩擦低減、耐摩耗性、酸化安定性などの複合的な物性バランスの最適化、高温高せん断粘度の測定、NOACK蒸発量の測定、熱伝導率の評価、エンジンでの実機またはベンチ試験、組成物中の(共)重合体(A)とエステル油(B)の相互作用が燃費、摩耗防止性能および熱マネジメントに及ぼす影響の分析)
具体例として繊維とマトリックス樹脂(繊維を固定・結合して応力を伝達する役割を果たす基材樹脂)の水性繊維用集束剤組成物が挙げられます。
従来の集束剤では繊維とマトリックス樹脂との接着性や繊維束の集束性・毛羽立ち抑制が不十分であり、特に高粘度な熱可塑性樹脂との複合材料製造では含浸ムラやボイドが発生し、強度が不足していました。
これに対して、芳香環を有しながら(メタ)アクリロイル基を持たないエポキシ樹脂(A)、特定の(メタ)アクリレート(B)、界面活性剤(E)および水を必須成分として含有する水性組成物であり、(メタ)アクリレート(B)はオキシアルキレン基の有無によって2種類(B1またはB2)に分類され、例えば芳香環を有さない多価アルコールエステル(B1)やビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸のジエステル化物(B1)あるいはオキシアルキレン基を有する2官能(メタ)アクリレート(B21)などが選択され、さらに、集束性向上と毛羽立ち抑制のためにビスフェノール骨格とポリオキシエチレン鎖を有するポリエステル樹脂(D)を含有され、集束剤組成物中のエポキシ樹脂(A)と(メタ)アクリレート(B)の重量比 であることで、繊維とマトリックス樹脂の反応性が向上し、界面接着性が高まり、水性組成物であるため繊維束の製造時において集束剤の付着量を適切に制御することが容易になる結果、高い集束性と少ない毛羽立ちを保持しつつ最終的に製造される複合材料において繊維と熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂マトリックスとの接着性とボイドの発生抑制による機械的強度を両立する繊維用集束剤組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7651614/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(集束剤を構成する新規なポリマー成分やモノマーの合成と構造解析、分子構造と物性(特に界面接着性や乳化安定性)の関係の解明、(メタ)アクリレート(B)の製造(例:ビスフェノールAのジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の反応によるジエステル化物の合成)、オキシアルキレン基の繰返し単位数や側鎖構造を系統的に変えた(メタ)アクリレート誘導体の設計・合成、分子量分布および官能基数が集束剤組成物の性能に与える影響の検証)、高分子化学(エポキシ樹脂(A)、(メタ)アクリレート(B)、ポリエステル樹脂(D)の各成分と水性媒体、界面活性剤(E)からなる組成物における乳化・分散挙動および繊維表面での吸着・配向挙動の解明、エマルションの安定性を高めるための界面活性剤(E)のHLBがエポキシ樹脂(A)の粒径分布に与える影響の評価、炭素繊維表面への集束剤成分の最適付着量と被覆率を決定するための吸着等温線の導出)
(12)まとめ
化学品に関する出願が多いですが、最終製品は多岐にわたります。
また、制御素子や半導体装置、化学品を製造するための装置など化学分野に限らない出願も多いです。
そのような出願につながる開発がおこなわれていることが推測されます。
3.6 共同出願人との開発例
共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。
技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。
各社の共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。
(1)積水化学

共同出願の例として有機無機ハイブリッド・ハードコート層を有する導電性フィルムが挙げられます。
従来、タッチパネル用導電性フィルムは光透過性導電層のパターニングやその後の加熱処理工程によりフィルムに波状形状の変形(骨見え現象)が生じる問題がありました。
これに対し、光透過性支持層(A)と光透過性導電層(C)の間に特定の組成を有するハードコート層(B)を配置する導電性フィルムだり、ハードコート層(B)は有機材料としてウレタンアクリレート樹脂、無機材料としてナノシリカを含有する有機無機ハイブリッドから構成され、ハイブリッド中の無機材料の有機材料に対する重量比3以上で高い剛性を実現し、この剛性の高いハードコート層(B)が光透過性導電層(C)のパターニングやその後の加熱工程で生じる内部応力によるフィルムの波状形状への変形を効果的に抑制し、視認性の低下を引き起こす骨見え現象を防止または緩和する導電性フィルムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6397203/15/ja
(2)エア・ウォーター

(3)ダイセル

共同出願の例として熱可塑性樹脂組成物の成形体の塗装方法が挙げられます。
従来、繊維強化熱可塑性樹脂成形体は研磨や成形により表面に繊維の毛羽立ちや樹脂のひずみが残り、塗装すると「ブツ」が発生し外観不良となることが問題でした。
これに対し、結晶性樹脂(ポリアミド等)と非晶性樹脂(スチレン系樹脂)を含む熱可塑性樹脂組成物に炭素繊維またはガラス繊維を所定量(熱可塑性樹脂100質量部に対し1~50質量部)含有させた繊維強化成形体の塗装方法であり、まず、成形体表面を研磨材で研磨する工程により表面の凹凸を平滑化し、次に、この研磨後の成形体に対して火炎処理法、熱風の吹き付け法、高温水蒸気の吹き付け法から選ばれる加熱処理工程を施すことにより、研磨で生じた微細な毛羽立ちを軟化させて表面に沿わせ同時に樹脂のひずみを緩和することで毛羽立ちやひずみによる塗装後の「ブツ」の発生を抑制し、最後に、加熱処理後の成形体を塗装する工程を有することで外観の美しい塗装品を得ることを可能にする塗装方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7057058/15/ja
(4)JSR

(5)ADEKA

共同出願の例としてアルカリ液体洗浄剤組成物が挙げられます。
従来の手指洗浄剤は有機汚れ(食品等)の存在下では殺菌力やウイルス不活化効果が低下することが問題でした。
これに対し、アルキルトリメチルアンモニウム塩(A-α)とアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩(A-β)という2種の第4級アンモニウム塩を殺菌・ウイルス不活化成分として特定の総量(0.06~0.5質量%)と質量比(A-α/A-βが0.06~0.75)で組み合わせて含有する組成物であり、アルカリ金属水酸化物などとアルカリ金属炭酸塩や有機酸塩などの組み合わせからなるpH調整剤(B)が加えられ、組成物全体のpHが8.0~12.0のアルカリ性に調整され、非イオン界面活性剤または両性界面活性剤(C)(0.1~6質量%)の配合により洗浄性と泡立ちを向上させ、多価アルコール(D)(グリセリン、プロピレングリコールなど)の配合により皮膚刺激性を低減するこれらの特定の成分と配合比率により、有機汚れが存在する状況下でも高い殺菌効果とウイルス不活化効果を維持しつつ皮膚への低刺激性を両立するアルカリ液体洗浄剤組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7701965/15/ja
従来の光硬化性接着剤はレーザ光の直接照射で表面が炭化しやすく、また厚みが大きいと内部まで十分に硬化しないという問題がありました。
これに対し、エポキシ系接着成分と、これを加熱硬化させる光吸収成分および無機フィラーを含有する光硬化性接着剤であり、光吸収成分の含有量0.1質量%以下、無機フィラーの配合により接着剤の熱伝導率が硬化前で0.2Wm・K以上、硬化後で0.5 Wm・K以上という構成により、レーザ光が直接照射されても光の過剰な吸収が抑えられ表面の炭化や焼失が防止され、微量の光吸収成分が発生させた熱が厚み方向に速やかに伝達して塗布厚が大きくても内部まで均一にエポキシ系接着成分が加熱硬化する光硬化性接着剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6274707/15/ja
(6)artience

共同出願の例として積層型電磁波シールドシートが挙げられます。
既存の電磁波シールドシートは伝送信号の高速化に伴う高周波シールド性・伝送特性の要求に加え、ハンダリフロー時の層間浮き・発泡や打抜き加工時の導電接着剤の付着・はみ出し、高温高湿環境での導通性の消失といった問題がありました。
これに対し、導電接着剤層、金属層、保護層をこの順に積層した構造を有する電磁波シールドシートであり、導電接着剤層はバインダー樹脂と導電性フィラーに加えて特定のDBP吸油量()を有する補強粒子を含有し、補強粒子は一次粒子が凝集して形成するアグリゲート内部に適切な空間を形成することで導電接着剤層の疑似架橋構造を強化することにより、打抜き加工時に導電接着剤層が伸びることを抑制して高い打抜き加工性を達成し、過度な樹脂不足を防ぎハンダリフロー時の外観不良を抑制し、導電接着剤層と保護層の強化より吸水による劣化や膨潤を防ぎ高温高湿安定性を確保し、高周波シールド性と高周波信号に適した低伝送損失を同時に奏する電磁波シールドシートが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7632575/15/ja
従来、有機バインダーの酸化劣化により、活物質の脱落や導電ネットワークの崩壊が生じ、充放電サイクル寿命と出力特性が低下する可能性がありました。
これに対し、金属製の基材、その片面または両面に設けられた正極活物質、バインダー樹脂および特定のラジカル捕捉剤(ヒンダードアミン)を含む正極合材層を積層したアルカリ二次電池用正極であり、正極合材層はラジカル捕捉剤をそれ以外の正極合材層全体100質量部に対して0.01質量部以上5質量部以下で含有し、ラジカル捕捉剤の分布が正極合材層の表層側よりも基材側のほうが密となるように制御された構成により、充放電時に発生する酸素ラジカルによる有機バインダー、特に基材近傍のバインダーの酸化劣化を抑制して活物質の脱落や抵抗増加を防ぎ、電池反応を損なうことなく、かつ電気抵抗を高めることのない出力特性及びサイクル寿命が良好なアルカリ二次電池用正極が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7040966/15/ja
既存技術では多層構成の軟包装体のリサイクルが難しく、印刷層などの不純物により、得られる再生ポリオレフィン樹脂は濃色化や物性低下が避けられず、リサイクル率の向上や用途拡大が困難でした。
これに対し、軟包装体のポリオレフィン樹脂フィルム(X)層と印刷層を含む裁断物または破砕物がアルカリ処理された全光線透過率が70%以上の再生ポリオレフィン樹脂(Y)を成形用材料の95質量%以上で含有し、再生樹脂に残留し得るアルカリ化合物との反応性が小さいフェノール系/リン系の酸化防止剤、脂肪酸アミド系/金属石鹸系/脂肪酸エステル系の滑剤、ヒンダードアミン系の耐候安定剤、酸価が5mgKOH/g以下のワックスおよびノニオン系界面活性剤からなる帯電防止剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤の配合により、リサイクル利用率が高く、残留アルカリ化合物の影響による熱劣化や成形時の発泡が抑制され、良好な成形性を維持し、無色透明または所望の色に着色可能な成形用材料が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7735895/15/ja
(7)日産化学

共同出願の例としてフォトンアップコンバージョン発光体(弱い光をより短い波長の強い光に変換する材料)に関する組成物が挙げられます。
従来の固体材料は酸素による失活抑制や長期間の使用・保管において、発光に必要なドナー・アクセプター分子の拡散不足や凝集が生じ、発光効率と安定性が低下する点が問題でした。
これに対し、長波長の光を短波長の光に変換する三重項-三重項消滅型フォトンアップコンバージョン発光体を形成するための組成物であり、光を吸収するドナー化合物、ドナーからエネルギーを受け発光するアクセプター化合物およびこれらを分散させるマトリクス樹脂を含み、マトリクス樹脂として多官能エポキシ化合物と硬化剤(好ましくは酸無水物)が採用され、硬化後に高いガラス転移点(300K超)を有する堅い硬化物(フィルム)を形成し、アクセプター化合物としてイオン液体の形態が用いられることでマトリクス樹脂中に高濃度かつ均一にアクセプター分子を分散させることが可能となり、ドナー・アクセプター分子の凝集・相分離を抑制して酸素の侵入や移動を防ぐため高い発光効率と長期保存安定性を両立する発光体形成用組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7307921/15/ja
従来の液晶配向膜を用いる方法はラビング処理(布で擦って液晶配向膜に溝をつけ液晶分子の方向を揃える工程)による性能低下や製造工程の煩雑さがありました。
これに対し、光架橋や光異性化反応を起こす光反応性側鎖を有する高分子液晶(A)と駆動を担う低分子液晶(B)とからなる光反応性液晶組成物を2枚の透明基板間に充填して液晶セルを形成し、次に、セルの一方から組成物に光反応を起こさせるために偏光した紫外線を照射(光照射により高分子液晶(A)の光反応性側鎖が配向膜の役割を果たし始める)し、最後に、高分子液晶(A)の液晶発現温度下限値より50℃低い温度以上という所定の温度に液晶セルを加熱する工程を経ることにより、高分子液晶(A)の配向性が熱によって促進・固定化され、その配向マトリックスに沿って低分子液晶(B)が所定の一軸配向性を有する調光素子が形成され、ラビング不要で高い電気光学特性を持つ素子を効率的に製造する方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6751348/15/ja
(8)日油

共同出願の例として化粧料基剤が挙げられます。
従来の保湿剤は、しっとり感やべたつき感などの使用感の点において満足できない場合があるという問題がありました。
これに対し、特定の構造、特定の数平均分子量および特定の範囲の無機性/有機性比(IOB値)を有する新規なポリマーを有効成分とする化粧料基剤であり、このポリマーはグリシドール由来の繰り返し単位(個)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド由来の繰り返し単位(個)がエーテル結合で連結された構造を骨格に持ち、末端基R2は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基で、数平均分子量が10,000以下かつIOB値が0.4〜1.8という物性範囲を有することで、水溶性と脂溶性を兼備し(両親媒性)、皮膚への馴染みやすさや保湿機能が最適化され、べたつき感を抑えつつしっとりとした優れた使用感と保湿効果の両立を可能にする化粧料基剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7511798/15/ja
(9)日本化薬

共同出願の例として波長選択的偏光素子が挙げられます。
従来のヨウ素系偏光板は高コントラストだが耐久性に劣り、青色光(短波長側)の透過率が低く輝度と色再現性が低下するという問題がありました。
これに対し、アゾ化合物を含有する基材よりなる偏光素子であり、単体透過率()が45%から60%の範囲にあり、かつ、有機EL(OLED)の青色発光波長帯である440nmから500nmの平均が50%以上で、外光反射によるコントラスト低下の主要因となる波長帯、特にOLEDの反射光が強い550nmから650nmにおける直交位透過率()が10%以下であることにより、OLEDの発光効率を阻害せず(輝度低下を防ぎ)、外光の反射を効果的に抑制し、耐久性を保ちなが、コントラストの向上と色再現性の両立を可能する偏光素子が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6554033/15/ja
(10)高砂香料

詳細の説明は省略します。
(11)三洋化成

共同出願の例としてリチウムイオン二次電池用電極の製造方法が挙げられます。
従来の電極製造方法では、加圧後や電解液供給後にひび割れが生じ、電極の強度が不十分になるという問題がありました。
これに対し、まず、ガラス転移温度が-70℃以上50℃以下の被覆樹脂で被覆された活物質を含む電極組成物を基材上に供給し、次に、この電極組成物を70℃以上100℃未満の表面温度に調節されたロールプレスを用いて加圧する加圧工程(ロールプレスの周速度を5㎜/s以上40㎜/s以下とすることが望ましい)を実施し、供給工程の後、加圧工程の前に、面状に加熱する加熱プレス機または線状に加熱するロールプレスを用いて、電極組成物を70℃以上100℃未満の温度に加熱する予備的な加熱工程を設けることにより、被覆活物質の被覆樹脂が過剰な基材の劣化を招くことなく十分に溶融し、活物質層の結着性が向上するため、ひび割れが発生しない電極が得られる製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7585251/15/ja
(12)上記(1)~(11)(共同出願人)のまとめ
特定企業との共同出願が突出しているケースが見られます。
出願の技術分野は単独出願の場合と同じであるケースが多いです。
4 開発に求められる専門性
上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。
上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。
・化学系分野(高分子化学、有機化学、分析化学、材料化学、電気化学、化学工学、応用化学、物理化学、生物化学など)
発泡セルの形成と物性発現を制御するための材料設計、押出成形プロセスにおける樹脂の挙動を予測するための分子動態解析、多層構造の界面安定性を確保するための層間接着性検討、特定の用途に合わせた樹脂の組成設計と物性制御、光重合反応におけるモノマー、オリゴマーおよびポリマーの組成設計とレオロジー制御、高分子の分子量、分子量分布および微細構造が粘着性と保持性能に与える影響の解析、硬化プロセスにおける架橋密度とゲル分率を最適化するための光重合開始剤の分子構造と光反応性の相関解析、光重合阻害要因(酸素など)を低減するための反応促進剤の探索と分子設計、分子量分布の定量的解析、粘着剤の粘弾性特性評価、組成物中の微量成分の同定と定量、微細構造解析に基づく気泡形成メカニズムの解明、熱分析による複合材料の相転移および熱分解挙動の解析、添加剤の化学的機能に基づく選定と設計、材料の熱的安定性および揮発性物質の生成メカニズムの解明、固体-気体界面における化学反応の解析、電極/電解液界面の反応メカニズムの解析、イオンと電子の輸送プロセスの最適化、電極構造と空隙率の制御、目的物質の分子設計および分子構造・物性の最適化、物質・エネルギー収支の最適化、新規モノマーおよびオリゴマーの合成法の探索、反応経路の設計と条件最適化、触媒や試薬の選定と反応効率の向上、セグメント化ポリマーの構造設計、高分子付加重合の反応制御、高分子複合材料の組成・構造制御、硬化プロセスの検討と最適化、分子間相互作用の解析、ラジカル生成・捕捉反応の解明による反応経路の特定、表面官能基の構造解析、酵素の立体構造と機能の相関解析、成分による酵素の安定性・触媒活性向上メカニズムの解明、酵素と基質・阻害剤の相互作用に関する速度論的検討などが求められます。
・材料系分野(材料工学、材料科学など)
異種材料(高分子、無機粒子、有機化合物)の複合化技術の設計、材料の長期耐久性・耐候性の評価と劣化メカニズムの解析、製品の特性(光学特性、力学特性、接着性など)の評価および改善、レオロジー特性の評価と成形プロセスの最適化、溶融体の粘度とゲル化挙動の解析、融着部を含む成形体の機械的物性評価、成形体の表面光沢性および平滑性の評価、半導体基板上への異種材料のヘテロエピタキシャル成長技術の確立、ワイドギャップ半導体におけるキャリア濃度および結晶欠陥の精密制御、多層構造における格子不整合や応力緩和の最適化、高耐圧・低抵抗を実現するためのドーピングプロファイルの設計、多成分系組成物の相溶性検討などが求められます。
・機械系分野(機械工学など)
発泡体の傾斜構造が力学的特性に与える影響を評価する強度解析、中空管の生産性と品質を両立させるための押出成形プロセス設計、製造装置における温度・圧力・引取速度などの制御システムの最適化、成形時の温度・圧力・速度が製品の寸法精度に与える影響のシミュレーション解析、成形プロセスの設計と最適化、製品の特性を向上させるための表面形状の設計、熱流体機器の高性能化設計、高圧環境下における構造設計と部品固定の最適化、熱・応力複合作用下の部品の破壊・変形モード解析、機能維持に必要な剛性、寸法公差および表面処理の検討などが求められます。
・電気系分野(電子工学、電気電子工学など)
半導体デバイスの縦方向電界分布のシミュレーションと解析、高電界下でのpn接合の空乏層拡大メカニズムの評価、デバイス構造と電気特性(耐圧、オン抵抗、スイッチング特性)の関係性のモデリング、寄生容量や寄生抵抗を低減する電極および配線構造の設計、センサ信号のノイズ低減と高感度化のための回路設計、デジタル信号処理を用いたノイズキャンセリングアルゴリズムの設計、センサシステムの性能評価のための信号伝達特性のモデル化と解析、高効率化・高画質化のためのシステム設計と最適化、光学部品の電気的駆動インターフェース設計、システムの光学的性能と電気的性能の統合評価などが求められます。
・物理系分野(応用物理学、物理工学、物理学など)
半導体ヘテロ接合におけるエネルギーバンド構造の理論解析、高電界下でのキャリア輸送および絶縁破壊メカニズムのモデリング、多層構造における応力とバンド構造変化の関係性の評価、光学的特性のモデル化とシミュレーション、評価系の確立と解析、光学システムの最適設計、テラヘルツ波の伝搬特性の理論的解析、材料の電気的光学的特性と素子性能の相関性評価、素子構造の物理モデル構築とシミュレーションなどが求められます。
・薬学系分野(薬学、創薬化学、薬化学、薬理学など)
有効成分と添加剤の相互作用を考慮した製剤設計、生体適合性と安全性の評価、薬物動態の予測と解析、リード化合物の最適化設計、構造活性相関の詳細解析、ターゲット分子および作用機序の解明、標的生物に対する選択的薬効の検討、新規有効成分の分子設計、有効成分の構造活性相関解析、有効成分の安定性および純度に関する化学的特性の評価、ターゲット細胞・組織における生理活性および作用メカニズムの解明、有効成分の薬物動態(吸収・分布・代謝・排泄)の検討、既存薬との相互作用および相乗効果の検証などが求められます。
・食品系分野(食品科学、食品化学など)
物性と嗜好性(口溶け、風味、スナップ性)との相関関係解析、原料油脂のトリグリセリド組成および結晶多形が最終製品の物性に与える影響の評価、製造プロセスにおける冷却、混合、分別、乳化などの各工程の最適条件の設計、食品の安定性(ファットブルーム、酸化、劣化)に関する予測モデルの構築、風味劣化因子の化学的解析、 飲料ベースの物性特性に対する影響の定量化、界面活性挙動と起泡安定性の物理化学的メカニズム解析などが求められます。
・生物系分野(分子生物学、生物学、応用微生物学など)
特定の成分や添加物が微生物の代謝経路に与える影響の解析、発酵プロセスにおける遺伝子発現やタンパク質合成の制御、生体高分子(タンパク質、多糖類)の構造と機能の相互作用の解明、生体安全性(細胞毒性・刺激性)の評価、皮膚バリア機能への影響解析、天然保湿因子の内因性物質の維持・流出抑制メカニズムの解明、熱・乾燥条件の最適化解析などが求められます。
ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。
5 まとめ
化学合成などによって生成された各種組成物から電子部品などの素子や半導体などさまざまな製品分野の出願が確認され、そうした出願につながる開発が日々おこなわれていることが推測されます。
大学の専攻と関連づけるとしたら、主に化学、材料における研究分野が該当する可能性があります。
また、化学品に関係する装置に関する出願については、機械、電気における分野も関係する可能性があります。
その他、技術分野によっては、物理、薬学、食品、生物における分野も関係する可能性があります。
本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。
参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
類似業界の比較記事:
業界横断記事:
研究開発職のキャリアマップ|60業界の開発環境を特許データから分析
研究開発職の技術分野と需要のマトリクス(一覧表)|60業界335社の企業ニーズを特許データから分析
総合メーカー横断記事
総合メーカーの研究開発環境の相違|主要10社の開発環境を特許データから分析
総合メーカーの研究開発職の需要マトリクス(一覧表)|主要10社の技術領域と開発職ニーズを特許データから分析
化学系横断記事:
<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社
<留意事項>
本サイトでは、特許情報を正確かつ最新の状態でお伝えするよう努めていますが、情報の完全性を保証するものではありません。
特許情報のご活用や解釈は読者ご自身の責任でお願いいたします。
詳細な確認や重要な判断が必要な場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。