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化学系の研究開発職の業界・企業ニーズ|60業界の特許データから分析(第1部/全3部)

 化学系の研究開発職を目指すとき、「どの業界に進むべきか」は大きな悩みの一つです。化学メーカー、食品、医薬品、電子材料、自動車、エネルギーなど、化学の知識が活かされる産業は非常に幅広く、業界ごとの研究開発の規模や活発度は大きく異なります。

 しかし、就職情報や企業の採用ページだけでは、各業界の研究開発活動の実態や化学系人材の需要の大きさを客観的に比較することは簡単ではありません。

 そこで本シリーズでは、企業の特許出願データを用いて約60業界の研究開発活動を分析し、化学系人材の活躍が期待される業界をランキング形式で整理しました。特許は企業の研究開発成果の一つの指標であり、どの分野で技術開発が活発なのかを把握する手がかりになります。

 第1部では、特許分析による業界比較の考え方を説明したうえで、化学系人材の需要が大きいと考えられる業界を俯瞰できるランキング結果を紹介します。化学系の研究開発職を志望する方や産業ごとの技術動向に関心のある方にとって参考となる内容を目指しました。

 

 本タイトルの記事は、以下の3部構成です。

 ①化学系が主役となる業界(化学系の需要がかなり大きい業界)

 ②化学系がハブとなる業界(化学系の需要が大きい業界)

 ③前の2つに比べ、化学系が希少な業界(化学系の需要が一定ある業界)

 

 本記事は、主に、①の「化学系が主役となる業界」(下図の点線赤枠で囲まれた業界)を取りあげています(2.2 化学系の需要がかなり大きい業界~)。

 

 

 

 

1.考え方と注意点

・本記事では、これまでの各業界についての記事において化学系と評価された専門性に関わる情報を対象にしています。

・総合メーカーは除きます。

・概念的に同じ業界であっても、規模感などで分けている場合もあります。

・過去記事「理系専攻別の就職先マップ|60業界335社の開発職ニーズを特許分析で徹底比較」で化学系について◎、〇、△の評価が付された業界を対象にします。ただし、◎、〇、△の評価の妥当性は保証されません。

・上記記事における◎、〇、△の評価は、◎>〇>△の評価順をランキングに反映させます。

・化学系が単独で◎の場合が最も評価が高く、次が、他の専門が△の場合、その次が、他の専門が〇の場合、その次が、他の専門が◎の場合とします(化学系がより独占的であるほど高い評価とします)。

・化学に違い専門性(例えば、材料系、物理系、生物系、薬学系など)であっても、上記記事で化学系とみなされていないものは、ことわりのない限り化学系ではないものとします(従って、情報のとりこぼしがあります)。

・上記記事の注意点は本記事の注意点でもあります。

・本サイトにおける特許情報は、各企業において出願件数が多い技術分類から優先的に抽出した情報(上澄みの情報)です。従って、本記事で拾いきれていない化学系人材の需要は多いと考えられます。

・本評価はあくまで特許情報の一部から得られた評価であり、実態と乖離している場合も多々あると考えられます。

・結果一覧の見方の例

 

 

 

2.評価結果

2.1 結果一覧

 化学系人材の需要を3段階に分けて化学色が濃いと推定される順に一覧表示しました(表1~表3)。

 あくまで特許情報から抽出された情報に基づく推測です。 

2.1.1 化学系の需要がかなり大きい業界

 上記過去記事において化学系が◎(他の専門と比較して関連する出願数があきらかに多い)のものです。

 上に表示されている業界ほど、他の専門に関連する出願が少ないです。

 すなわち、上に表示されているほど、化学色が強い技術開発がおこなわれていると推測することができそうです(例えば、有機合成など)。

 逆に考えると、他の専門性の◎が多いほど、化学以外の開発も多くなされており、技術横断的な要素を含む開発がおこなわれている可能性があると推測することもできます(例えば、電池や半導体など)。

<表1>

業界 企業例 出願最多企業の年間出願件数
(本サイトでの直近)
化学系 機械系 電気系 情報系 材料系 物理系 生物系 数学系 薬学系 土木系 建築系 食品系 農学系 医学系
日用品、化粧品業界(2) P&G、ユニリーバ、
ロレアル、ヘンケル
約130件/年                
石油業界 ENEOS、出光興産、
コスモ、INPEX
約150件/年                
環境リサイクル業界

カナデビア、タクマ
JFEエンジニアリング、
日鉄エンジニアリング、
神鋼環境ソリューション

約100件/年            
化学業界

三菱ケミカル、住友化学、
信越化学、三井化学、旭化成、
東ソー、レゾナック、
三菱ガス化学、カネカ、クラレ

約800件/年                  
化学業界(2) 積水化学、エア・ウォーター、
ダイセル、JSR、ADEKA、artience、日産化学、日油、
日本化薬、高砂香料、三洋化成
約500件/年            
食品業界(2) 江崎グリコ、明治、
森永製菓、ロッテ、
日清食品ホールディングス
約40件/年              
セメント業界 太平洋セメント、UBE、
住友大阪セメント、デンカ
約300件/年                  
印刷業界 大日本印刷、凸版印刷、
NISSHA、共同印刷
約1300件/年                
タイヤ業界 ブリヂストン、住友ゴム、
横浜ゴム、TOYO TIRE
約600件/年                  
繊維業界 東レ、帝人、クラレ、東洋紡、
日東紡、グンゼ、住江織物、
セーレン、日本バイリーン
約600件/年                
半導体業界(1) 東京エレクトロン、SCREEN、
KOKUSAI ELECTRIC、
ディスコ、東京精密、
アドバンテスト、レーザーテック
約700件/年                
ガラス業界 日本板硝子、AGC、
日本電気硝子
約300件/年                
塗料業界 日本ペイント、関西ペイント、
エスケー化研、中国塗料、
大日本塗料
約50件/年                
プラント業界(1) 栗田工業、メタウォーター、
神鋼環境、オルガノ、月島、
水ing
約120件/年                
飲料・乳業業界 コカ・コーラ、
サントリー食品、アサヒ飲料、
伊藤園、キリンビバレッジ、
雪印メグミルク、
森永乳業、ヤクルト
約40件/年            
プラント業界(2) 日揮、千代田化工建設、
洋エンジニアリング
約20件/年                
医薬品業界(1) 武田、アステラス、第一三共、
大塚、中外、エーザイ
約80件/年              
医薬品業界(2) 住友ファーマ、田辺三菱、
協和キリン、塩野義、
小野薬品、参天、ツムラ、久光
約50件/年                  
非鉄金属業界 三菱マテリアル、住友金属鉱山、
JX金属、三井金属鉱業、
DOWA、UACJ、日本軽金属
約300件/年                
日用品・化粧品業界 花王、ユニ・チャーム、
ライオン、アース製薬、
小林製薬、資生堂、
コーセー、ロート製薬
約800件/年            
紙・パルプ業界 王子HD、日本製紙、レンゴー、
王子製紙、北越、三菱製紙
約300件/年                      
食材業界 日清オイリオ、
J-オイルミルズ、不二製油、
日清製粉、ニップン、昭和産業
約100件/年            
電子部品業界(1) 京セラ、村田製作所、TDK、
ミネベアミツミ、日東電工、
アルプスアルパイン、キーエンス
約750件/年                
電子部品業界(2) ローム、イビデン、太陽誘電、新光電気工業、ニデック、
マブチモーター、
日本航空電子工業、ホシデン
約500件/年                
自動車業界 トヨタ、スズキ、ホンダ、
日産、ダイハツ、マツダ、
三菱自動車、SUBARU
約6500件/年              
自動車部品業界 豊田自動織機、豊田合成、
トヨタ紡織、アイシン、デンソー、
ジェイテクト、小糸製作所、
東海理化
約1800件/年              

 

2.1.2 化学系の需要が大きい業界

 上記過去記事において化学系が〇(他の専門と比較して関連する出願数が中程度以下)のものです。

 ただし、上記(1)の「化学系の需要が大きい業界」に分類されてもおかしくないレベルだと評価されるものもあります(表中、上位のもの)。

<表2>

業界 企業例 出願最多企業の年間出願件数
(本サイトでの直近)
化学系 機械系 電気系 情報系 材料系 物理系 生物系 数学系 薬学系 土木系 建築系 食品系 農学系 医学系
たばこ業界 日本たばこ産業(JT)
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
フィリップ・モーリス・プロダクツ
約200件/年                
食品業界(1) 味の素、キューピー、キッコーマン、
ハウス食品、ミツカン、カゴメ、
ヱスビー食品、永谷園
約200件/年            
酒類業界 アサヒ、キリン、
サントリー、サッポロ
約180件/年              
文房具業界 コクヨ、パイロットコーポレーション、
三菱鉛筆
約130件/年                  
電線・ケーブル業界 住友電気工業、古河電気工業、
フジクラ、矢崎総業
約1000件/年                
産業機械業界(1) ダイフク、グローリー、
島津製作所
約250件/年              
半導体業界(2) NVIDIA、インテル、TSMC、
クアルコム、AMD
約100件/年              
鉄鋼業界 日本製鉄、JFEスチール、
神戸製鋼所、大同特殊鋼
約800件/年                
建設業界 鹿島建設、大林組、清水建設、
大成建設、竹中工務店
約300件/年                
スポーツ用品業界 アシックス、ミズノ、ヨネックス、
デサント、ゴールドウイン
約60件/年                
住宅設備業界 LIXIL、TOTO、YKK  AP、
三和シャッター、アイカ工業、リンナイ
約400件/年              
複合機業界 セイコーエプソン、リコー、
富士フイルムビジネスイノベーション、
コニカミノルタ、ブラザー工業
約2000件/年                
重機械業界 三菱重工、川崎重工、IHI、
住友重機
約800件/年                  
エアコン業界 ダイキン、富士通ゼネラル、
コロナ
約800件/年                  
防犯設備業界 能美防災、ホーチキ、
ニッタン、日本ドライケミカル
約200件/年            
トラック業界 いすゞ自動車、日野自動車、
三菱ふそうトラック・バス
約250件/年                

 

2.1.3 化学系の需要が一定見込まれる業界

 上記過去記事において化学系が△(他の専門と比較して関連する出願数が少ない)のものです。

 組織における化学系人材の割合が小さい場合が多いことが推測されます。

 この分類では、出願件数についても注意してみる必要があります。あまりにも出願件数が少ない業界(下表中の下段部)は、開発規模が小さい中で、さらに化学系が占める割合が小さいことを意味するからです。 

<表3>

業界 企業例 出願最多企業の年間出願件数
(本サイトでの直近)
化学系 機械系 電気系 情報系 材料系 物理系 生物系 数学系 薬学系 土木系 建築系 食品系 農学系 医学系
時計業界 カシオ、
シチズン
約600件/年              
家電業界 アイリスオーヤマ、象印マホービン、
タイガー魔法瓶
約100件/年                  
農機業界 クボタ、ヤンマー、
井関農機
約600件/年                
放送局業界 NHK、テレビ朝日、日本テレビ、TBS、
フジテレビ、東京テレビ
250件/年                    
電力業界 北海道電力、東北電力、東京電力、
中部電力、北陸電力、関西電力、
中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力
約200件/年              
戸建等住宅業界 大和ハウス、積水ハウス、住友林業、
旭化成ホームズ、ミサワホーム、パナホーム、
トヨタホーム
約350件/年              
電気設備工事業界 関電工、きんでん、トーエネック、
九電工、中電工業、ユアテック
約40件/年              
医療機器業界 オリンパス、テルモ、ニプロ、
シスメックス、キヤノンメディカルシステムズ
約500件/年            
卸売業界 三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、
住友商事、丸紅、豊田通商、双日
約15件/年                  
アパレル業界 ファーストリテイリング、
ワコール、オンワードホールディングス
約10件/年                  
鉄道業界(2) 東京メトロ、東急、東武鉄道、小田急鉄道、
西武鉄道、京王電鉄、京浜急行電鉄、
京成電鉄、相模鉄道、阪急電鉄、
近畿日本鉄道、京阪電気鉄道、南海電気鉄道、
名古屋鉄道、西日本鉄道
10件以下/年                

 

 

2.2 結果詳細:化学系の需要がかなり大きい業界(上記2.1.1の業界) 

 上記<表1>に記載された業界について化学色が濃いと推定される順に見ていきます(ボリュームがあるので、<表2>および<表3>の詳細は別記事にします)。

 ただし、必ずしも表の表示順ではありません。

 各業界における開発類型は、特許情報に基づく場合とそうでない場合があります。

2.2.1 石油業界(例:ENEOS、出光、コスモ、INPEX)

 化学系専門性が機械系などの他分野と比較して非常に大きな割合を占めており、原料の評価から製品の組成設計、製造プロセスの構築まで、化学的知見が開発の全フェーズにおいて中核を担っています。

 この業界では、化学系人材が資源の処理・加工方法を定義し、製品の性能や環境負荷低減を決定づける役割を担うことが特許情報から推測されます。潤滑油や燃料油の組成最適化、水素製造やCO2回収といった新技術の導入あるいはプラントの反応効率を高める蒸留・精製技術の構築において有機化学、物理化学、化学工学などの専門性が活用されていることが特許情報からもうかがえます。

 単なる燃料づくりでなく、開発品(例えば触媒)が万トン級の巨大プラントを動かし、地球規模のエネルギー循環を支えるなど、化学分野ならでは挑戦ができそうな業界なのかもしれません。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)高機能材料・潤滑油の開発

 ・特定の摩擦低減効果や酸化安定性を備えた潤滑油組成物の設計および原油由来成分を付加価値の高い化学製品へ転換するための触媒の探索

 ・有機化学、触媒化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(2)次世代エネルギー・環境技術の開発

 ・水素製造プロセスの構築、排ガスからのCO2回収、および再生可能資源を用いた燃料製造などの脱炭素技術の導入水素製造

 ・物理化学、電気化学、化学工学などが関連する場合が多いと想定

(3)生産プロセス・精製技術の開発

 ・蒸留、吸収、抽出といった単位操作の最適化による反応効率の向上およびプラント全体のエネルギー消費を抑制するプロセスの設計

 ・化学工学、反応工学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):石油業界

 

2.2.2 環境リサイクル業界(例:カナデビア、JFEエンジニアリング、日鉄エンジニアリング、神鋼環境ソリューション、タクマ)

 化学系が機械系などの他分野と比較して大きな割合を占めており、廃棄物や排水等の複雑な混合物から特定の物質を除去・回収し、再資源化する工程において化学的知見が重要な役割を担っています。

 この業界では、機械的な粉砕や選別(機械系)に加え、最終的な処理水質や再生品の品質(純度や物性)を担保するために化学工学や分析化学の専門性が重要だと言えます。単なる廃棄物処理にとどまらず排ガスからの有用成分回収やバイオガスの生成など、素材供給やエネルギー創出に近い研究開発が行われている動向が特許情報から読み取れます。

 昨今の循環型経済への転換により、単なる処理業者から素材供給への役割変化が進んでおり、化学メーカーに近い研究開発力が求められていることがうかがえます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)再資源化・有用物回収技術の開発

 ・廃棄物の焼成・溶融過程における熱回収や有機性廃棄物からのバイオガス生成、および排ガス中からの有用成分の抽出・分離プロセスの構築

 ・化学工学、環境化学、反応工学などが関連する場合が多いと想定などが関連する場合が多いと想定

(2)浄化・無害化プロセスの開発

 ・排ガスや排水に含まれる有害物質(窒素酸化物、重金属等)を薬剤や生物処理を用いて除去・無害化するための組成検討および反応制御

 ・無機化学、物理化学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

(3)プロセス最適化・自動制御の開発

 ・焼却炉の燃焼状態や水処理プラントの処理水質の変動予測および水分析結果に基づく薬剤投与量のフィードバック制御システムの構築

 ・化学工学、分析工学、環境化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):環境リサイクル業界

 

2.2.3 化学業界(例:三菱ケミカル、住友化学、信越化学、三井化学、旭化成、東ソー、レゾナック、三菱ガス化学、カネカ、クラレ、積水化学、エア・ウォーター、ダイセル、JSR、ADEKA、artience、日産化学、日油、日本化薬、高砂香料、三洋化成)

 化学系専門性が他の専門性(機械、電気等)と比較して非常に大きな割合を占めており、製品の設計から製造プロセスの構築まで化学的知見が開発の全フェーズにおいて中核を担っています。

 この業界では、化学系人材が製品の組成や構造そのものを定義し、事業の技術的優位性を決定づける役割を担うことが特許情報から推測されます。高分子材料の重合制御、機能性化合物の合成あるいは高度な精製・分離プロセスの構築において有機化学、物理化学、化学工学などの専門性が活用されていることが特許情報からもうかがえます。

 有機合成による新規物質の創出に従事する職域から物理化学的な物性解析を基盤として顧客のデバイス仕様に合わせた最適化を担う職域まで専門性の活かし方は多岐にわたります。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)機能性材料・化合物の開発

 ・特定の物性(耐熱性、光学特性、導電性等)を実現する高分子材料や機能性化合物の設計、合成および触媒反応を用いた新規化学物質の創出

 ・有機化学、高分子化学、無機化学、触媒化学などが関連する場合が多いと想定

(2)用途開発・配合技術の開発

 ・複数の素材の組み合わせ(配合・ブレンド)による機能の最適化、基板や部材に対する表面処理技術の構築および顧客の製品仕様に合わせた物性調整

 ・物理化学、界面化学、分析化学、高分子化学などが関連する場合が多いと想定

(3)生産技術・プロセスの開発

 ・反応経路の最適化、不純物除去のための精製・分離プロセスの構築およびラボレベルの成果を安定的に量産するための製造システムの設計

 ・化学工学、反応工学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):化学業界化学業界(2)

 

2.2.4 食品業界(例:味の素、キューピー、キッコーマン、ハウス食品、ミツカン、カゴメ、ヱスビー食品、永谷園、江崎グリコ、明治、森永製菓、ロッテ、日清食品ホールディングス

 化学系専門性が機械・電気系などの他分野と比較して大きなウェートを占めており、原料の成分分析から製造プロセスの構築、品質制御まで、化学的知見が研究開発の基盤を支えています。

 この業界では、特定の成分が有する機能(呈味、健康維持等)を科学的に特定し、天然成分を安定的に抽出・配合するために有機化学や分析化学の専門性が活用されています。感覚的な評価を成分比率や反応機構などの定量的データとして定義し、製品設計に反映させるプロセスにおいて化学的アプローチが重要であることが特許情報からも推測されます。

 アミノ酸の生理機能利用や酵素・微生物を用いた素材創出など分子レベルでの物性改善や反応制御が製品価値に直結するフィールドです。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)機能性成分・素材の開発

 ・アミノ酸、多糖類、配糖体などの機能性成分の特定および呈味に関与する成分の改良・抽出技術の構築

 ・有機化学、生物化学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

(2)品質安定化・組成制御の開発

 ・香味の劣化抑制、液体中での成分沈殿の防止および成分を安定的に製品へ配合するための組成設計技術の構築

 ・物理化学、界面化学、食品化学などが関連する場合が多いと想定

(3)生産プロセス・酵素利用技術の開発

 ・微生物や酵素を利用した発酵・変換プロセスの効率化および有用成分を高純度で回収するための精製システムの最適化

 ・化学工学、反応工学、生物化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):食品業界(1)食品業界(2)

 

2.2.5 セメント業界(例:太平洋セメント、UBE、住友大阪セメント、デンカ)   

 化学系専門性は、機械・電気系と並び、セメント業界の研究開発において重要な役割を担っています。原料の物性評価から製品の機能付加、製造プロセスの効率化にいたるまで化学的知見が技術基盤を支えています。

 この業界では、回転窯(キルン)などの大規模設備(機械系)に加え、製品の硬化特性や強度、耐久性を組成制御により実現したり、廃棄物を原料や燃料として受け入れるための化学的な影響評価をおこなったりするために無機化学、分析化学、化学工学の知見が活用されています。セメント組成の最適化や製造工程における環境負荷低減に関する開発動向が特許情報からも読み取れます。

 セメント製造は化学反応を伴う大規模なプロセス産業であり、化学系人材による反応制御や資源循環技術の構築が製品の品質向上と持続可能性の両立に直結するフィールドです。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。 

(1)機能性セメント・組成物の開発

 ・セメント組成物や石膏の硬化特性、流動性、強度の制御および特定の施工環境(水中等)や用途に適した特殊組成の探索

 ・無機化学、物理化学などが関連する場合が多いなどが関連する場合が多いと想定

(2)廃棄物利用・資源循環の開発

 ・廃棄物や副産物を原料・燃料として活用する際の有害物質(塩素等)の固定化・除去技術および製品品質に与える化学的影響の評価

 ・分析化学、無機化学、環境化学などなどが関連する場合が多いと想定

(3)製造プロセス・熱エネルギーの開発

 ・焼成工程における熱回収システムの構築や反応効率の改善および製造過程で発生する副生成物の有効利用プロセスの設計

 ・化学工学、反応工学などが関連する場合が多いなどが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):セメント業界

 

2.2.6 印刷業界(例:大日本印刷、凸版印刷、NISSHA、共同印刷)  

 化学系専門性は情報・機械・材料系と並び、印刷業界において製品の付加価値を決定づける要素です。インクや機能性フィルムの材料開発から、それらを応用したエレクトロニクスや包装材の創出まで化学的知見が多角化を支えています。

 この業界では、印刷機の設計や画像処理(機械・情報系)に加え、インクジェット用インクの吐出安定性や多層フィルムにおけるガスバリア性・密着性の制御あるいは微細な導電性パターンの形成において高分子化学、界面化学、有機化学の知見が活用されています。従来の紙媒体にとどまらず、素材に機能を付与する材料開発へと領域を広げている動向が特許情報からも読み取れます。

 従来の印刷のイメージを覆し、化学の力で様々な素材に機能を付与するという材料メーカー的な面白さがありそうです。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)機能性フィルム・コーティング技術の開発

 ・高いガスバリア性や耐候性を備えた積層フィルムの設計および建築・車両用加飾シートの表面硬度や意匠性を高める塗料・コーティング液の組成検討

 ・高分子化学、界面化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(2)微細パターン・デバイス材料の開発

 ・カラーフィルタやフォトマスク、フレキシブル基板など印刷技術を応用した電子部材用の感光性材料や導電性材料の探索

 ・有機化学、光化学、無機化学などが関連する場合が多いと想定

(3)環境対応材料・セキュリティ技術の開発

 ・バイオプラスチックを用いた包装材の成形性向上、水性インクの乾燥・定着性改善およびホログラム等の偽造防止技術に用いる光干渉材料の構築

 ・高分子化学、有機化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):印刷業界

 

2.2.7 タイヤ業界(例:ブリヂストン、住友ゴム、横浜ゴム、TOYO TIRE) 

 化学系が他の専門性(機械、電気等)と比較して大きな割合を占めており、ゴムという複雑な粘弾性体の物性を分子レベルで設計・制御することが低燃費性、安全性、耐久性のすべてに直結します。

 この業界では、タイヤの構造設計(機械系)に加え、路面との摩擦力や転がり抵抗といった相反する性能を制御するためのゴムへのフィラー分散技術あるいは新規な変性ポリマーの活用が重要です。これらを実現するために高分子化学、物理化学、界面化学の知見が開発の基盤となっていることが特許情報から推測されます。

 設計した材料配合が転がり抵抗の低減や制動性能の向上といった数値として現れる領域であり、化学的アプローチによる物性制御の成果が定量的に評価されるフィールドと言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。 

(1)ゴム組成物・材料設計系の開発

 ・低燃費性や耐摩耗性を高めるための変性ポリマーの活用、シリカやカーボンブラック等の充填剤の分散制御および加硫プロセスの最適化

 ・高分子化学、有機化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(2)補強材・界面制御の開発

 ・タイヤの骨格となるコード(スチール・繊維)とゴムとの接着・密着性を高めるための表面処理技術や部材間の界面剥離を抑制する材料設計

 ・界面化学、高分子化学、物理化学などが関連する場合が多いなどが関連する場合が多いと想定

(3)解析・プロセス制御の開発

 ・ゴム内部の微細構造解析に基づく材料物性の予測および製造工程における加熱条件や配合精度のリアルタイム制御技術の構築

 ・物理化学、分析化学、化学工学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):タイヤ業界

 

2.2.8 繊維業界(例:東レ、帝人、クラレ、東洋紡、日東紡、グンゼ、住江織物、セーレン、日本バイリーン) 

 化学系が機械系などの他分野と比較して大きな割合を占めており、ポリマーの設計・重合から繊維化(紡糸)、さらには機能性膜への形態制御まで化学的知見が開発において不可欠な役割を担っています。

 この業界では、紡糸設備や加工技術(機械系)に加え、航空機等に使用される炭素繊維の物性制御や水処理・人工透析に用いられる分離膜の透過性能を分子・微細構造レベルで設計するために高分子化学や有機化学の知見も重要な要素だと言えます。繊維技術を基盤とした炭素繊維複合材料、医療用部材、電池用セパレータなどの高機能材料への展開において化学系が直接的に寄与していることが特許情報から読み取れます。

 繊維は、高分子化学の粋を極めたカーボンファイバーや医療用膜、電池セパレータなどの高機能材料を生み出す先端化学業界へと進化しており、化学系人材がその多角化と高付加価値化の主導的役割を担っていると言えるかもしれません。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。 

(1)高機能ポリマー・新素材の開発

 ・炭素繊維、スーパーエンプラ、医療用合成繊維など極限環境で耐え得るあるいは生体内で機能する新規ポリマーの設計・重合技術の構築

 ・高分子化学、有機化学などが関連する場合が多いなどが関連する場合が多いと想定

(2)膜分離・機能性シートの開発

 ・水処理用の中空糸膜、人工透析膜、電池用セパレータの微細孔制御および特定の物質を選択的に透過・遮断する表面処理技術の構築

 ・物理化学、界面化学、高分子化学などが関連する場合が多いと想定

(3)環境対応・リサイクル技術の開発

 ・ポリエステル等の繊維製品を化学的に分解し原料として再利用するケミカルリサイクル技術およびバイオマス由来原料を用いたポリマー製造プロセスの最適化

 ・有機化学、化学工学、反応工学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):繊維業界

 

2.2.9 半導体製造装置業界(例:東京エレクトロン、SCREEN、KOKUSAI ELECTRIC、ディスコ、東京精密、アドバンテスト、レーザーテック) 

 機械・電気・情報系の需要が大きい一方で、化学系人材はプロセス開発という装置の付加価値を決定づける重要な存在となっています。

 この業界では、装置の物理的な構造設計(機械系)に加え、薬液による洗浄や乾燥、あるいは熱処理工程における基板の状態変化を制御するために物理化学や化学工学の知見が重要な役割を果たしています。物質の挙動を論理的に説明し、装置内での化学反応を最適化する役割を化学が担っていることがうかがえます。

 装置が提供する物理的環境と供給されるエネルギーに対し、それらが物質(基板や薬液)に及ぼす化学的・物理的変化を論理的に解明・制御することが化学系人材の役割だと言えます。多専攻の技術者が集まる開発現場において、物質の挙動を化学的視点から定義・最適化する専門性は装置開発の指針を策定する上で重要な判断材料になり得ることが推測されます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)表面処理・洗浄・乾燥プロセスの開発

 ・研磨装置における研磨液の供給・流動制御および熱処理装置における基板の均一な加熱技術の構築

 ・物理化学、界面化学、化学工学などが関連する場合が多い

(2)流体・熱制御および材料最適化の開発

 ・洗浄、研磨、現像工程等で使用される各種薬液(スラリや溶剤)と装置の物理的挙動をマッチングさせる技術の探索

 ・分析化学、物理化学、有機化学などが関連する場合が多いなどが関連する場合が多い

(3)反応メカニズム・環境制御系の開発

 ・プラズマ処理や真空環境下での基板加工における反応条件の最適化および装置内での副生成物の堆積防止・除去技術の構築

 ・反応工学、量子化学、化学工学などが関連する場合が多い

 

 詳細(関連記事):半導体業界(1)

 

2.2.10 ガラス業界(例:日本板硝子、AGC、日本電気硝子) 

 化学系が他の専門性(機械、電気等)と比較して高い比率を占めており、原料の配合設計から溶融・成形プロセス、コーティングによる機能付与まで化学的アプローチが開発の全工程において重要な役割を果たしています。

 この業界では、溶融釜などの設備設計(機械系)に加えディスプレイ用ガラスに必要な透過率や強度を組成制御により実現したり、特定の波長の光を遮蔽するコーティング液を設計したりするために無機化学や物理化学の知見も重要になります。ガラス組成の最適化のみならず電解槽やフッ素樹脂関連技術など培った化学技術を多角化事業へ展開している動向が特許情報から読み取れます。

 ガラスの物性を化学的に設計する領域から電子部材や化学品事業まで広範な技術分野に携わることが可能なフィールドだと言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)組成設計・機能性材料の開発

 ・特定の光学特性や強度を備えたディスプレイ用ガラス、積層ガラスの組成探索および不純物制御による高品質化技術の構築

 ・無機化学、固体化学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

(2)機能性コーティング・表面制御の開発

 ・反射防止、紫外線・赤外線遮蔽、導電性などの機能を付与するためのコーティング液(膜形成組成物)の設計やガラス表面の研磨・改質技術の構築

 ・界面化学、物理化学、有機化学などが関連する場合が多いと想定

(3)反応プロセス・電解・樹脂関連の開発

 ・ガラス原料の高温反応・溶融過程の制御、電解槽の部材検討やフッ素樹脂等の高分子材料を用いた多角化製品のプロセス開発

 ・化学工学、電気化学、高分子化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):ガラス業界

 

2.2.11 塗料業界(例:日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研、中国塗料、大日本塗料) 

 化学系が他の専門性(機械、電気等)と比較して大きな割合占めており、樹脂の合成から顔料の分散、塗膜の硬化メカニズムの解明まで化学的知見が開発の中核を担っています。

 この業界では、塗装プロセス(機械系)も重要ですが、数十年単位の耐久性を有する防食性能の設計や塗料の粘性・乾燥性を制御して外観品質を向上させるために高分子化学や界面化学の専門性も重要であることがうかがえます。数十ミクロンの厚みを持つ塗膜によって橋梁、船舶、自動車などの構造体を保護・意匠化する領域であり、化学的設計が製品の付加価値を直接左右します。

 数十ミクロンの厚みの中に化学の知見を詰め込んで巨大な構造体(橋梁、船舶、航空機など)を保護するという意味ではインパクトの大きいと言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)高機能樹脂・光硬化組成物の開発

 ・光硬化性組成物の感度向上や船舶・橋梁等の防食用組成物の設計および塗膜の硬度や耐候性を制御するバインダー樹脂の組成検討

 ・高分子化学、有機化学、光化学などが関連する場合が多いと想定

(2)分散・界面制御技術の開発

 ・顔料や機能性粒子を液体中に均一かつ安定に存在させる分散技術および被塗物への密着性を高める界面制御技術の構築

 ・物理化学、界面化学、コロイド化学などが関連する場合が多いと想定

(3)環境対応・低負荷プロセスの開発

 ・有機溶剤を排除した水性塗料の開発や低温・短時間で硬化し消費エネルギーを削減する硬化システムの探索

 ・有機化学、物理化学、化学工学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):塗料業界

 

2.2.12 水処理プラント業界(例:栗田工業、メタウォーター、神鋼環境、オルガノ、月島、水ing) 

 化学系が他の専門性(機械、電気等)と並び、水処理プラント業界においてプラントの機能を成立させる不可欠な役割を担っています。水質の緻密な分析から特定の標的物質を除去するための反応プロセス構築まで化学的アプローチがソリューションの基盤となります。

 この業界では、配管や構造物の設計(機械系)に加え、廃水処理等において適切な薬剤の選定や膜分離技術の組み合わせにより処理水質を制御する化学的なロジックがプラント性能を左右します。これらを実現するために分析化学、界面化学、化学工学などの知見が開発の中核となっていることが特許情報から推測されます。

 プラントの構造を機械系が担うのに対し、その内部で進行する化学的・生物的な処理プロセスを正しく機能させるのが化学系の知見です。水という動的な対象を化学的に制御し、処理の安定化を実現する領域と言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)水処理薬剤・組成の開発

 ・廃水処理における凝集性能の向上やボイラ・冷却水系での腐食・スケールを防止するための水処理薬剤の組成検討および微生物の活動を制御する殺菌剤の最適化

 ・分析化学、物理化学、無機化学などが関連する場合が多いと想定

(2)膜利用・高度浄化技術の開発

 ・逆浸透膜や除濁膜の透過性能を維持するための洗浄プロセスおよび膜の表面特性を制御して微量不純物を効率的に除去する技術の構築

 ・高分子化学、界面化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(3)水循環・反応プロセス制御の開発

 ・生物処理における微生物の反応条件の最適化、薬剤投与量やエネルギー消費を抑えるための自動制御システムの構築および循環水系の水質安定化プロセスの設計

 ・化学工学、反応工学、生物化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):プラント業界(1)

 

2.2.13 飲料・乳業業界(例:コカ・コーラ、サントリー食品、アサヒ飲料、伊藤園、キリンビバレッジ、雪印メグミルク、森永乳業、ヤクルト) 

 化学系が他の専門性(機械、情報等)と比較して高い需要であり、原料由来の成分が製品中でどのように反応・変化するかを制御するプロセスにおいて化学的知見が核心を担っています。

 この業界では、充填ラインやパッケージング技術(機械・包装系)も重要ですが、保存過程における香気成分の変質抑制や乳成分・茶抽出物の沈殿・分離を防ぐための分散制御技術も重要です。これらを実現するために有機化学、物理化学、分析化学の知見が開発の基盤となっていることが特許情報から推測されます。

 「コクがある」といった官能的な評価を特定の化学成分の比率や物性データとして定義・制御する工程は化学系人材の分析力が発揮される領域であり、曖昧な感覚をデータに落とし込む作業は化学系人材の分析力が最も光る場面だと言えそうです。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。 

(1)風味・機能性成分制御系の開発

 ・飲料の香り成分(香気成分)の保持技術や機能性成分(ポリフェノール、乳酸菌由来成分等)を効率的に抽出し、製品内で安定化させる技術の構築

 ・有機化学、天然物化学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

(2)コロイド・界面安定化系の開発

 ・乳飲料やコーヒー飲料におけるタンパク質・脂質の凝集・沈殿防止および口当たりを左右する微細な分散状態の制御

 ・物理化学、界面化学、コロイド化学などが関連する場合が多いと想定

(3)高度精製・殺菌プロセス系の開発

 ・風味を損なわずに特定の不純物を除去する膜ろ過技術や熱による成分変質を最小限に抑える殺菌、濃縮プロセスの最適化

 ・化学工学、反応工学、生物化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):飲料・乳業業界

 

2.2.14 石油・ガス系プラント業界(例:日揮、千代田化工建設、洋エンジニアリング) 

 化学系が他の専門性(機械等)と並んでプロセスの根幹を支える役割を担っています。特に、新技術の商用化に向けた実証や効率的な製造フローの構築において化学的知見が活用されています。

 この業界では、機器配置(機械系)も重要ですが、原料から目的の製品を低コスト・低環境負荷で取り出すための反応制御や分離精製技術が重要です。これらを実現するために化学工学、触媒化学、反応工学の知見が開発の基盤となっていることが特許情報から推測されます。

 化学系はプラントという巨大なシステムの仕組みを作る役割だと言えます。化学的知見に基づくシステム全体の設計により地球規模のエネルギー効率が改善される手応えがあると言えるのかもしれません。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)次世代エネルギー・合成技術の開発

 ・アンモニア合成装置や水素製造システムにおける反応効率の向上および天然ガス等の原料を効率的に変換するプロセスの構築

 ・触媒化学、化学工学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(2)炭素管理・資源循環プロセスの開発

 ・燃焼排ガス等からのCO2回収・貯留技術や廃プラスチックを原料に戻すケミカルリサイクルプロセスの開発

 ・無機化学、化学工学、反応工学などが関連する場合が多いと想定

(3)高度分離・プロセスの開発

 ・蒸留、吸収、抽出といった単位操作の最適化およびプラント全体の熱回収を最大化するエネルギー統合プロセスの設計

 ・化学工学、反応工学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):プラント業界(2)

 

2.2.15 医薬品業界(例:武田、アステラス、第一三共、大塚、中外、エーザイ、住友ファーマ、田辺三菱、協和キリン、塩野義、小野薬品、参天、ツムラ、久光) 

 化学系がバイオ系と並び医薬品開発の全工程において不可欠な役割を担っています。特に、特定のターゲットに作用する物質の創出から安定的な製剤設計、高品質な原薬の量産プロセス構築まで化学的知見が製品価値の基盤となります。

 この業界では、疾患に関わるターゲット探索や生物学的な評価に加え、低分子化合物や核酸、抗体といった多様な治療手段の設計・合成および薬物の有効性と安全性を両立させるための製剤化技術が重要です。また、商用生産に向けた製造方法の最適化や不純物の精密な分析・管理において有機合成化学、物理化学、分析化学などの専門性が不可欠であることが特許情報からうかがえます。

 研究開発には長期間を要し、多くの候補物質の中から一握りの医薬品を形にするプロセスは極めて難易度が高いものです。それゆえ、高度な分子設計やプロセス制御を担う化学系人材は開発の成否を分ける重要な存在と言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)創薬・物質創生系の開発

 ・疾患特異的なターゲットに結合する低分子化合物、抗体、核酸等の設計および合成ならびに候補物質のスクリーニング系の構築

 ・有機合成化学、生物化学、天然物化学などが関連する場合が多いと想定

(2)製剤設計・デリバリー技術の開発

 ・薬物の溶解性・安定性を高めるための製剤処方の最適化および原薬から製剤・包装に至るまでの一貫した製造仕様の策定

 ・物理化学、高分子化学、コロイド化学などが関連する場合が多いと想定

(3)生産技術・品質制御系の開発

 ・医薬品原薬の高品質・低コストな製造プロセスの構築、製造設備のメンテナンス・校正および不純物や分解物の精密な分析評価

 ・反応化学、化学工学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):医薬品業界(1)医薬品業界(2)

 

2.2.16 非鉄金属業界(例:三菱マテリアル、住友金属鉱山、JX金属、三井金属鉱業、DOWA、UACJ、日本軽金属) 

 機械・材料系と並び、化学系は非鉄金属業界において製品の付加価値を左右する重要な役割を果たしています。特に製錬による金属の分離・精製や、電池材料・電子デバイス用材料といった高機能素材の開発において化学的知見が活用されています。

 この業界では、大規模な生産設備の設計(機械系)に加え、鉱石やリサイクル原料から目的の金属を精密に分離する湿式製錬技術あるいは次世代電池向けの正極材や微細な金属粉末を製造するための反応制御技術が重要です。これらを実現するために、無機化学、分析化学、物理化学の知見が開発の基盤となっていることが特許情報から推測されます。

 自動車の電動化に伴う電池材料(ニッケル、コバルト、リチウム等)の需要増や電子機器の高性能化に対応するための材料開発が進んでおり、化学が製品競争力に直結するフィールドだと言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。 

(1)分離・精製および製錬技術の開発

 ・湿式製錬(溶媒抽出や電解精製)によるニッケル、コバルト、銅等の高純度回収および複雑な組成の原料から不純物を除去し有用金属を抽出するプロセスの構築

 ・無機化学、分析化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(2)機能性材料・微粉末の開発

 ・二次電池用正極材(リチウム・ニッケル複合酸化物等)の組成制御、積層セラミックコンデンサ用ニッケル粉末の粒径制御およびスパッタリングターゲット材の結晶構造最適化

 ・固体化学、物理化学、無機化学などが関連する場合が多いと想定

(3)プロセス設計・資源循環の開発

 ・低品位鉱からの金属回収率向上、スクラップや廃電池からの都市鉱山リサイクルおよび製錬工程における廃水処理や反応熱の有効利用技術の構築

 ・化学工学、反応工学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):非鉄金属業界

 

2.2.17 日用品・化粧品業界(例:花王、ユニ・チャーム、ライオン、アース製薬、小林製薬、資生堂、コーセー、ロート製薬、P&G、ユニリーバ、ロレアル、ヘンケル) 

 化学系が他の専門性(機械、材料等)と並んで重要な役割を担っており、分子設計から製剤化、さらには人体への作用機序の解明まで化学的知見がブランド価値の源泉となり得ます。

 この業界では、容器の設計や生産ライン(機械・包装系)も重要ですが、油性汚れの除去性能、肌や毛髪への使用感、染毛の均一性といった機能を制御するのは界面活性剤や高分子材料の配合技術であり、これらを実現するために界面化学や物理化学、有機化学の専門性が開発の核となっていることが特許情報から推測されます。

 個々の分子や微細な粒子の配合技術が洗顔、スキンケア、衣類ケアといった日常的な製品の機能向上に反映される領域であり、化学的アプローチによる物性制御の成果が直接的に現れるフィールドと言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)機能性組成物・成分組成の開発

 ・油性汚れに対する洗浄力の向上、特定の皮膚洗浄料組成物の安定化および口腔用組成物や洗濯用処理剤における有効成分の最適配合

 ・界面化学、物理化学、有機化学などが関連する場合が多いと想定

(2)製剤・分散・乳化技術の開発

 ・粉体化粧料における粒子の分散性制御、乳化組成物の経時安定性の確保および染毛剤やパーマ剤における反応制御と均一な塗布性能の構築

 ・界面化学、コロイド化学、高分子化学などが関連する場合が多いと想定

(3)物性評価・解析技術の開発

 ・皮膚や毛髪の表面状態の解析、成分塗布後の持続性評価および微細な構造変化が製品性能に与える影響の科学的検証

 ・分析化学、物理化学、生物化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):日用品・化粧品業界日用品、化粧品業界(2)

 

2.2.18 紙・パルプ業界(例:王子HD、日本製紙、レンゴー、王子製紙、北越、三菱製紙) 

 化学系が他の専門性(機械、材料)と並んで重要な役割を担っており、植物繊維の化学的処理から新規素材の合成、環境負荷の低い製造プロセスの構築まで化学的知見が製品価値の向上に直結しています。

 この業界では、パルプの蒸解工程における薬品制御や紙の表面に特殊な樹脂等をコーティングして耐水・耐油性を持たせる組成物の開発さらに不織布の繊維分散制御などにおいて高分子化学や界面化学、分析化学の知見が活用されていることが特許情報から推測されます。

 木材を原料とするバイオ素材の開発やプラスチックの代替となる高バリア性素材の創出など、素材そのものの物性を化学的に設計・改良する領域であり、化学系が直接的に反映されるフィールドと言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)次世代バイオ素材・高機能材料の開発

 ・セルロースナノファイバーの製造方法や樹脂等との複合化による物性改善、木材由来成分(リグニン等)の有用物化に向けた化学的改質

 ・高分子化学、天然物化学、有機化学などが関連する場合が多いと想定

(2)機能性シート・コーティングの組成の開発

 ・防湿・耐油・ガスバリア性を有する塗工液(コーティング組成物)の設計やフィルター用不織布の繊維保持・分散制御技術の構築

 ・界面化学、物理化学、高分子化学などが関連する場合が多いと想定

(3)パルプ製造・プロセス効率化の開発

 ・木材の蒸解(パルプ化)工程における薬品の最適化や漂白プロセスの改良、製造工程における排水・廃熱の高度処理技術の構築

 ・化学工学、環境化学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):紙・パルプ業界

 

2.2.19 食材業界(例:日清オイリオ、J-オイルミルズ、不二製油、日清製粉、ニップン、昭和産業) 

 化学系が他の専門性(生物、食品等)と並んで中心的な役割を担っており、特にアミノ酸や油脂といった分子の挙動を精密にコントロールする技術において化学的アプローチが不可欠です。

 この業界では、特定の成分が有する機能(呈味、健康維持など)を科学的に解明し、天然資源から有用成分を安定的に抽出・配合するために有機化学や分析化学、物理化学の知見が開発の基盤となっていることが特許情報から推測されます。

 食品原料の開発はアミノ酸の生理機能利用や代替タンパク質素材の創出など、食糧問題や健康維持に直結する領域です。分子レベルでの物性改善や反応制御など、化学の知見が製品価値を左右するフィールドであると言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)アミノ酸・機能性素材の開発

 ・アミノ酸、核酸、有機酸の微生物発酵による製造プロセスの最適化および特定の健康機能や呈味を有するペプチド・アミノ酸誘導体の探索

 ・有機化学、物理化学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

(2)脂質・界面制御技術の開発

 ・油脂の結晶化抑制による液状安定性の保持および食品の食感や保存性を向上させるための乳化剤の組成検討や乳化プロセスの構築

 ・物理化学、界面化学、油脂化学などが関連する場合が多いと想定

(3)タンパク質加工・高度分離プロセスの開発

 ・植物性タンパク質(大豆等)の風味、食感改善のための加工技術、および天然資源からの機能性成分の抽出、精製システムの構築

 ・化学工学、分析化学、生物化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):食材業界

 

2.2.20 電子部品業界業界(例:京セラ、村田製作所、TDK、ミネベアミツミ、日東電工、アルプスアルパイン、キーエンス、ローム、イビデン、太陽誘電、新光電気工業、ニデック、マブチモーター、日本航空電子工業、ホシデン) 

 化学系が電気・機械・情報系と並ぶ柱の一つとして不可欠な要素です。特に、通信機器の高度化や車載機器の電子化に伴い、特許情報からは材料レベルでの特性制御を担う化学系の寄与が読み取れます。

 この業界では、回路設計や装置制御をおこなう電気・機械系が製品の形を作りますが、積層セラミックコンデンサの誘電体層をいかに薄く、均一にするかなどの機能の核心は化学の領域です。原子・分子レベルでセラミックスやポリマーの挙動を制御するために無機化学や物理化学、界面化学の知見が開発の核となっていることが特許情報から推測されます。

 スマホが薄くなり、車が自動で走るようになるといった裏側には化学系人材が開発した新しい物性を持つ材料があり、物理的限界に化学的に挑戦する面白味があると言えます。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)高機能無機材料の開発

 ・積層セラミックコンデンサの誘電体磁器組成の最適化やインダクタ用磁性材料の低損失化、サーミスタの抵抗特性制御に向けた組成検討

 ・無機化学、固体化学、結晶化学などが関連する場合が多いと想定

(2)機能性樹脂・複合材料の開発

 ・熱可塑性樹脂を用いたコネクタの成形性向上、導電性ペーストの分散性制御および電子部品の気密性を保持するシール材の組成探索

 ・高分子化学、有機化学、界面化学などが関連する場合が多いと想定

(3)表面制御・微細加工プロセスの開発

 ・セラミックス素体への電極形成(めっき・スパッタ)における膜質制御、外部端子の耐食性向上および基板実装時の接合信頼性を高める表面処理技術の構築

 ・物理化学、電気化学、界面化学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):電子部品業界(1)電子部品業界(2)

 

2.2.21 自動車業界(例:トヨタ、スズキ、ホンダ、日産、ダイハツ、マツダ、三菱自動車、SUBARU) 

 機械系が主流の業界ですが、電動化や環境対応が進む中で、化学系の知見はバッテリー、燃料電池、表面処理といった製品の性能を左右する領域で活用されています。

 この業界では、エンジンや駆動系の設計(機械系など)が基盤となりますが、全固体電池の電極構造や燃料電池の触媒・電解質、排ガス浄化システムの反応制御、さらに車体の防錆や意匠性を担う塗装技術、軽量化のための樹脂成形技術などにおいて化学的アプローチが不可欠であることが特許情報からうかがえます。

 自動車は機械工学と化学、情報技術が高度に融合する領域へと移行しています。電池、燃料電池、そして機能性材料による軽量化など特許情報に現れる次世代技術の多くにおいて化学が製品競争力の源泉となっている場合が多いです。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)次世代電池・エネルギー系の開発

 ・全固体電池やリチウムイオン電池のエネルギー密度・安全性向上のための電解質・電極材料の探索および燃料電池用触媒の長寿命化・低コスト化技術の構築

 ・電気化学、無機化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(2)表面処理・機能性コーティングの開発

 ・車体の耐食性を向上させる防錆塗装、外観品質を高める意匠塗装および部材間の接着性や摺動性を改善する表面改質技術の検討

 ・界面化学、高分子化学、分析化学などが関連する場合が多いと想定

(3)環境対応・材料最適化系の開発

 ・排ガス浄化触媒の組成最適化、エンジンの燃焼効率を高める燃料噴射・燃焼制御技術および内装・外装用樹脂材料の軽量化・リサイクル技術の構築

 ・触媒化学、物理化学、有機化学、化学工学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):自動車業界

 

2.2.22 自動車部品業界(例:豊田自動織機、豊田合成、トヨタ紡織、アイシン、デンソー、ジェイテクト、小糸製作所、東海理化) 

 機械・電気系が主力の業界ですが、電動化や環境対応において化学系人材の知見が製品の性能を支える要素となっています。

 この業界では、部品の構造設計(機械系)が中心となりますが、バッテリーの冷却技術やLEDヘッドランプの放熱・配光制御あるいは排熱を利用した水素生成システム、熱交換器の性能向上などにおいて化学的アプローチが必要となる領域が存在することが特許情報から推測されます。

 完成車メーカーが車両全体を統括するのに対し、部品メーカーは個別のコンポーネントにおける材料選定や化学的反応の制御を深掘りする傾向があり、特定の化学的知見にフォーカスしたい人向きと言えるかもしれません。

 

 以下は特許情報などから推測される開発類型の例です。

(1)熱マネジメント・エネルギー変換系の開発

 ・燃料電池の排熱を用いた水電解水素生成システムや廃棄物焼却排ガスの熱を利用した炭酸化処理、車載電子部品の熱管理を最適化する材料・システムの構築

 ・化学工学、物理化学、無機化学などが関連する場合が多いと想定

(2)表面保護・接合・評価系の開発

 ・自動溶接やパルスアーク溶接における溶接箇所の欠陥検知および薬剤容器やセンサー類の栓部材、シール材の異物検出や気密性の確保

 ・界面化学、分析化学、物理化学などが関連する場合が多いと想定

(3)光学・分離材料系の開発

 ・LEDヘッドランプの配光、放熱制御に関連する部材やゼオライト膜を用いた分離部材、特定組成を持つメタン酸化触媒の探索

 ・高分子化学、触媒化学、材料科学などが関連する場合が多いと想定

 

 詳細(関連記事):自動車部品業界

 

3.最後に

 今回は、化学系人材の需要が特に大きい「①化学系が主役となる業界」について個別に紹介しました。

 続く第2部では、化学が他分野と高度に融合し、技術的な架け橋となるケースが多いと予想される「②化学系がハブとなる業界」に焦点を当て、その詳細を解説します。

 次の記事:

 化学系の研究開発職の業界・企業ニーズ(第2部/全3部)

 

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 化学系横断記事:

 化学系の研究開発職の業界・企業ニーズ(第1部/全3部)

 化学系の研究開発職の業界・企業ニーズ(第2部/全3部)

 化学系の研究開発職の業界・企業ニーズ(第3部/全3部)

 

 類似業界の比較記事:

 加工食品業界、食材業界、酒類業界、飲料・乳業業界の研究開発職の共通点・相違点

 紙・パルプ業界と繊維業界の研究開発職の共通点・相違点

 鉄鋼業界と非鉄金属業界の研究開発職の共通点・相違点

 化学業界と石油業界の研究開発職の共通点・相違点

 

<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年、2026年版 東洋経済新報社

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