都市のランドマークとなる超高層ビルから大規模な土木インフラまで社会基盤に関わる建設業界ですが、近年では、熟練技能者の不足を補う建設ロボットやBIM/CIMを活用したデジタルツイン、脱炭素のグリーンコンクリートなど技術領域は拡大しています。
しかし、企業サイトの情報だけでは、どのような研究開発がおこなわれているのか、どのような専門性が求められるのか、その全体像を把握するのは容易ではありません。
この問題に対し、特許情報を活用します。
特許情報は企業の開発の軌跡であり、客観的なエビデンスになり得る情報です。
本記事では、採用サイトとは別の視点で、鹿島建設、大林組、清水建設、大成建設、竹中工務店の研究・開発職ニーズと関連する専門性を特許情報から解読します。
結論(概要)は以下の通りです。
・土木・建築系(土木工学、建築学など)
・材料・化学系(材料工学、応用化学、化学工学など)
・機械系(機械工学など)
・その他(情報工学など)
1 業界サーチの概要
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
業界サーチは、業界における主要企業の特許情報から、その業界の企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。
特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。
すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。
2 建設業界
2.1 建設業界とは
ここでは、ビルなどの建築物や道路、橋、トンネルなどのインフラを構築する事業者の業界を意図します。
2.2 サーチ対象
以下のゼネコン5社を対象にしました。
(2)大林組
(3)清水建設
(4)大成建設
(5)竹中工務店
2.3 使用プラットフォーム
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
3 サーチ結果
3.1 結果概要
開発イメージは下表のとおりです。
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モノの開発 |
サービスの開発 |
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個人向け |
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法人向け |
・補強構造 |
・コンクリートスラブの仕上げ管理方法 |
モノの開発としては、例えば、補強構造や耐火被覆構造などの建築物の各種構造が挙げられます。
サービスの開発としては、コンクリートスラブの仕上げ管理方法など建築の管理や予測に関わる技術が挙げられます。
3.2 出願件数の推移
下図はゼネコン5社の特許出願件数の推移です。

平均すると200~300件/年という出願ペースです。
いずれも特許出願につながる開発が日常的におこなわれていることが推測されます。
3.3 開発の活発度
特許出願件数≒開発の活発度、だと考えるなら、
清水建設(7607件)>大成建設(6116件)>残り3社(大林組(5553件)、竹中工務店(5312件)、鹿島建設(5214件))
だと言えます。
ただし、各社とも年によって出願件数が変動しており、大きな差があると言えるほどではないです。
3.4 主な開発分野
各社ごとに特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。
各社の出願上位3つの技術分野を抽出して並べています(特許出願されていても、その企業の出願件数上位に入っていない技術分野は除外されています)。
各記号は発明の技術分類をあらわします。

分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)
基礎工事によって構築される地中構造物などがこれに該当します。
全社いずれもこの分野から多く出願しています。
壁、床、屋根、天井などの建築物の構造要素などがこれに該当します。
全社いずれもこの分野から多く出願しています。
建築物によって支持される足場などがこれに該当します。
清水建設がこの分野から多く出願しています。
公共建築物などがこれに該当します。
竹中工務店がこの分野から多く出願しています。
トンネルの掘削方法などがこれに該当します。
鹿島建設、大林組、大成建設がこの分野から多く出願しています。
3.5 ゼネコン5社の近年の開発トレンドと求められる専門の例
特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。
ここ10年のトレンドは以下のとおりです。
発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。
出願件数が少ない技術分野は除外しています。
発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。
関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。
特許は難解ですが、GeminiやChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。
(1)鹿島建設|開発トレンドと専門性

上図期間中、E02Dの出願が最も多いです。次いでE21D、E04G、E01D、E04Bが多いです。
具体例として放射性廃棄物処分場のボーリング孔をベントナイト系充填材で埋め戻す装置が挙げられます。
従来の埋め戻し装置では充填材が地下水に触れて急速に膨潤し装置内で詰まる問題がありました。
これに対し、二重管構造の容器と袋状格納部を用いることで充填材が地下水と接触するタイミングを制御し詰まりを防ぎます。具体的には、内管に格納された充填材が外管の蓋が開くことで相対的に下降し段階的に地下水に放出されることでコーティング材なしで充填材を排出し環境への悪影響も低減する埋め戻す装置が開発されています(以下URL)。
ベントナイト系充填材による埋戻装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-104339/11/ja
関連する専門分野の例:地盤工学(掘削孔の地盤条件、地下水圧、ベントナイトの膨潤特性などから埋め戻し条件を設計)、原子力工学(放射性廃棄物処分場の安全性を確保するための埋め戻し材の選定、配置、長期的な遮蔽性能などの評価)
従来技術では函体を水中で接合するため作業に制約があり、覆工体下方の空間への水の浸入遮断が課題でした。
これに対して、水底に複数の板部材を配置し板部材間の継目隙間を水圧で押し付けられる封止部材で封止することで水中からの水の浸入を遮断しています。具体的には、板部材の切り欠きに本体部とシール部からなる封止部材を配置し、水圧でシール部を圧縮することで止水性を高めた覆工体の構築方法が開発されています(以下URL)。
覆工体の構築方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7379590/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(水圧や土圧の計算、地盤の安定性評価、止水材料の選定)、海洋工学(海洋環境下での構造物の設計・施工、波浪や潮流の影響評価)
具体例としてトンネル掘削機で掘削中の地山の土砂性状を正確に把握するためのサンプリング装置が挙げられます。
従来は掘削前方地山の土砂を採取する装置はあったものの、トンネル掘削機周辺の土砂の性状を正確に把握することは困難でした。
これに対して、トンネル掘削機の胴体内にサンプリング作業空間が設けられ、そこから胴体を貫通する貫通孔を通してサンプリングパイプを地山に押し込むことで掘削機周辺の土砂を直接採取する装置が開発されています(以下URL)。
土砂採取装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-085026/11/ja
関連する専門分野の例:土木工学(掘削時の地盤の安定性評価、土砂の性状分析)、機械工学(トンネル掘削機の構造設計)
具体例としてフーチング(建物の荷重を地盤に分散させる役割を持つ部材)を基礎とする柱部材の補強構造が挙げられます。
従来は、橋梁の上部工の重量増加に伴う基礎の補強が必要となる場合がありましたが、フーチングの増厚により巻立てコンクリート内の軸方向鉄筋が過剰な定着構造となり、柱部材の段落とし部が先行降伏する問題がありました。
これに対して、フーチング増厚時に巻立てコンクリート下部の軸方向鉄筋を切断して切断部を固化材で充填して過剰な定着を解消することで柱部材全体の耐力バランスを保ち、段落とし部等の追加補強を不要または軽減する補強構造が開発されています(以下URL)。
柱部材の補強構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7477733/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(固化材の選定、切断部の構造設計、耐久性評価)、構造工学(橋梁構造の設計・解析、耐震設計)
具体例としてトンネル支持構造が挙げられます。
従来技術では鋼管を用いた支保工(加重を支えるための構造物)が一般的でしたが、重量があるため作業効率が課題でした。
これに対して、鋼製部材と外側鋼管と内側鋼管の間にセメント系硬化体を充填した二重管構造を有する圧縮変形容易部が組み合わせにより軽量化と高耐荷重を両立させて、トンネル掘削時の地圧変動を吸収し支保工の安定性を高めつつ作業効率を向上させたトンネル支持構造が開発されています(以下URL)。
トンネル支持構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-069040/11/ja
関連する専門分野の例:土木工学(トンネル掘削時の地圧変動の解析、支保構造の設計、セメント系硬化体の材料選定)、材料工学(圧縮変形容易部の材料選定、二重管構造の強度解析、耐久性評価)
具体例として鉄骨造フレームと鉄筋コンクリート造耐震壁の接合構造が挙げられます。
従来は鉄筋コンクリート造耐震壁の開口部補強筋を鉄骨フレームに定着させることは困難でした。
これに対して、耐震壁に補強筋を埋設して鉄骨フレーム側に設けた孔あき鋼板と貫通筋を介して接合することで応力を伝達します。補強筋端部のフックを貫通筋に被せることでコンクリートを介した応力伝達を可能にして耐震壁の浮き上がりを防止することで鉄骨造フレームでも耐震壁を強固に接合でき開口部周辺の耐震性能を向上させる接合構造が開発されています(以下URL)。
鉄骨造フレームと鉄筋コンクリート造耐震壁の接合構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7561295/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(異種材料の接合部の設計、応力伝達機構の解析、耐震性能評価)、機械工学(補強筋と孔あき鋼板の接合部の強度解析、コンクリートのひび割れ評価、材料選定)
(2)大林組|開発トレンドと専門性

E02Dの出願が最も多いです。次がE04Bです。その次がE21DとE04Gで件数は同程度です。
具体例として逆打ち工法(地下建設など上から下へと工事を進める方法)におけるプレキャスト鉄筋コンクリート造の構真柱の位置調整装置が挙げられます。
従来、構真柱(逆打ち工法において建物の構造を支えるための柱)の位置調整にはパンタグラフが用いられていましたが、大型断面の構真柱ではパンタグラフとトレミー管(コンクリートと地下水が直接触れ合わないようにするための管)が干渉しコンクリート打設が困難になるという課題がありました。
これに対して、構真柱の出隅部に押圧装置(構真柱に設置された支持部材と反力受け部材を介して孔壁を押圧し構真柱の位置を調整)を配置することでトレミー管の配置スペースを確保し、大型断面の構真柱でもコンクリート打設を可能にする技術が開発されています(以下URL)。
プレキャスト鉄筋コンクリート造の構真柱の位置調整装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-078235/11/ja
関連する専門分野の例:土木工学(型断面の構真柱を使用する際の課題やトレミー管を用いたコンクリート打設の制約などを明確化し、開発方向性を決定)、機械工学(押圧装置の設計、強度解析、油圧制御)
従来、逆打ち支柱には予めスタッド(連結部材)が取り付けられており、建込み時のジャッキ設置位置が制限されていました。
これに対して、根入れ部上方のスタッド取付予定部にジャッキを設置し、杭孔へのコンクリート打設後に地盤掘削、スタッド取り付け水平部材構築という手順により、スタッドを後付けしてジャッキを支柱下部に設置可能とし、支持間隔を広げて鉛直精度を高めた建築物構築方法が開発されています(以下URL)。
建築物構築方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-008648/11/ja
関連する専門分野の例:建築学(逆打ち支柱と他の構造部材との関係性を考慮した建込み方法の検討)、土木工学(杭孔の安定性評価、基礎構造の設計)
具体例として鉄筋コンクリートと木質板を組み合わせた床構造が挙げられます。
従来のRCスラブ(鉄筋コンクリート造の屋根や床)と木質材を組み合わせた床構造は重く、コンクリート使用量の削減も課題でした。
これに対して、木質板上にボイド部材を配置し、コンクリート打設時にリブを形成しています。具体的には、木質板上に比重の小さいボイド部材を配置し、その間にリブを形成するための空間を設けます。コンクリート打設時にこの空間にコンクリートが充填されリブが形成されます。リブ内部には鉄筋を配置することで構造的な強度を高め、木質板とコンクリート部はビスで固定し一体化させることで構造的な安定性を確保し、床構造全体の重量を軽減し、コンクリート使用量を削減する床構造が開発されています(以下URL)。
床構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7544301/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(構造形式、材料構成、施工方法の検討)、土木工学(材料の特性評価、界面の接着性向上、耐久性評価)
従来、H型鋼の耐火被覆は外側からの被覆が一般的でしたが配管用の開口部が存在する場合、内側からの耐火被覆が必要で内側耐火被覆部の支持方法が不十分であると作業中のずれや火災時の脱落が懸念されていました。
これに対して、H型鋼の内側に縦材と横材からなる内側支持部を設けて内側耐火被覆部を支持します。縦材がH型鋼の延在方向に、横材が成方向に内側耐火被覆部を挟み込むような配置により支持が安定し、耐火性能と安全性が向上した耐火被覆構造が開発されています(以下URL)。
H型鋼の耐火被覆構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7501810/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(H型鋼の耐火性能の検証、内側支持部の構造設計)、材料工学(耐火材料の性能評価、鋼材との接合方法、複合材料の耐久性評価)
具体例としてトンネル施工における支保工の建込み作業を安全で安価におこなうためのシステムが挙げられます。
従来、支保工の建込み位置計測にはプリズム(光の反射器具)とトータルステーション(測量機器)が用いられていましたが、プリズムの回収作業が危険でありシステムも高価でした。
これに対して、支保工の目標位置を示す仮想マーカーとエレクター(建設機器)の動きを追跡する通常マーカーを組み合わせることで高精度な建込みを実現します。初期設定で仮想マーカーを用いて目標位置を登録し、通常マーカーでエレクターの動きをリアルタイムに測定、仮想マーカー撤去後も通常マーカーから目標位置を推定することで、作業者がディスプレイの指示に従い誤差の少ない支保工設置ができるシステムが開発されています(以下URL)。
支保工設置システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2022-106383/11/ja
関連する専門分野の例:土木工学(支保工建込みシステムの設計要件の検討と評価)、情報工学(マーカー検出と座標位置算出アルゴリズムの設計、近赤外線カメラ、演算制御部、ディスプレイなどの各要素が統合したシステムの構築)
具体例として建築物の解体用機械が挙げられます。
従来、騒音を低減するために解体用機械のノミを泡で覆う騒音低減技術がありましたが泡の供給ムラが問題になっていました。
これに対して、ブレーカアタッチメントの連結部に発泡筒を固定し、発泡筒、吐出口、混合室、溶液供給口を一直線上に配置することでアタッチメントの傾きに関わらず泡の発生・供給条件を一定に保ち、ノミを均一な泡で覆い騒音を安定して低減する解体用機械が開発されています(以下URL)。
建築物の解体用機械→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2024-001151/11/ja
関連する専門分野の例:機械工学(発泡筒の配置、泡の発生・供給機構の設計)、建設工学(解体現場の環境分析と騒音低減目標の設定、解体用機械の現場適用性と作業効率の評価)
(3)清水建設|開発トレンドと専門性

E04Bの出願が最も多いです。次いでE04Gが多く、その次がE21D、E04Hで件数は同程度です。
具体例として地震時の天井落下を防ぐ耐震天井構造が挙げられます。
従来の吊り天井は地震時に大きく揺れて天井材が落下する危険性がありました。また、耐震性を高めるために天井周囲に壁を設ける方法は気密性が求められるクリーンルームなどでは適用が困難でした。
これに対して、天井パネル上面に格子状の水平力伝搬材を配置し、交差部に切欠きを設けて互いの干渉を避けながら建物躯体に直接固定することで天井を建物と一体化させて耐震性能、空間効率、気密性を向上させた耐震天井構造が開発されています(以下URL)。
耐震天井構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7375237/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(建物躯体との接合方法の検討、設計)、機械工学(水平力伝搬材の強度解析、変形解析、接合部の構造設計)
従来の工法では柱脚部と継手部へのグラウト材の一括充填が困難で、特に大断面柱では充填率低下が問題でした。
これに対して、目地空間を離隔部材で分割して複数の分割目地空間に分けてグラウト材を段階的に充填することで各分割空間へのグラウト材の充填率を向上させたプレキャストコンクリート柱の接合方法が開発されています(以下URL)。
プレキャストコンクリート柱の接合方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7330346/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(柱の接合部の設計、施工手順の最適化)、土木工学(グラウト材の配合、充填方法、養生方法の検討)
具体例としてコンクリートスラブ(床や屋根用のコンクリート製の板状部材)の仕上げ作業において熟練作業員の減少による品質低下を防ぐための管理方法が挙げられます。
従来は、コンクリートスラブの表面仕上げ作業を作業員の経験に頼っていたため、品質にばらつきがありました。
これに対して、硬度が閾値に達した時点で押さえ作業を開始し、その後の経過時間と要求される仕上げ精度に応じて仕上げ作業の開始タイミングを決定することで経験の浅い作業員でも安定した品質で仕上げ作業をおこなうことができるコンクリートスラブの仕上げ管理方法が開発されています(以下URL)。
コンクリートスラブ仕上げ管理方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-009566/11/ja
関連する専門分野の例:建築学(コンクリートの凝結硬化と仕上げ作業の関係性をの分析、最適な仕上げタイミングの探索)、土木工学(現場での計測作業を効率化するための計測システムの構築、土壌硬度計の適用性の評価)
従来、押え作業のタイミングは熟練作業員の経験に依存していましたが、人手不足などで品質のばらつきに問題がありました。
これに対して、コンクリートの注水時刻と初期温度を測定し、過去の貫入抵抗試験データから得られた温度と硬化速度の関係式を用いて押え作業に適した貫入抵抗値に達するまでの時間を予測し、また、予測精度を高めるために予測時間から一定時間遡った時点でのコンクリート温度を測定し、硬化速度を補正することにより経験の浅い作業員でも客観的なデータに基づいて適切なタイミングで押え作業をおこなうことができるコンクリート施工タイミングの予測方法が開発されています(以下URL)。
コンクリート施工タイミングの予測方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7613891/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(コンクリートの凝結硬化に影響を与える要因(温度、湿度、配合など)の分析、硬化予測モデルの構築)、土木工学(現場での計測作業を効率化するための計測システムの構築)
具体例としてトンネル掘削における地山評価と施工管理が挙げられます。
従来のトンネル掘削では切羽観察による地山評価が主であり経験依存で不確実性がありました。
これに対して、掘削前方のノンコアボーリングによる削孔エネルギー測定、3次元スキャナーによる掘削面計測、原位置試験の組合せにより地山強度比を算出し、最適な施工法を判定することにより地山変化に対応し、安全で効率的なトンネル掘削管理が開発されています(以下URL)。
トンネル掘削管理→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7623234/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(削孔エネルギーと地山強度比の関係性を分析し予測モデルを構築)、地質学(トンネル掘削予定地域の地質構造や岩盤特性を分析し地山評価に反映)
具体例として免震構造が挙げられます。
従来の杭頭免震構造(建物の基礎部分において杭の頭部に免震装置を設置する免震構造の一種)では、つなぎ梁を省略することで工期短縮・コスト削減を実現する一方、地震時に杭頭部に回転変形が生じ免震性能が低下する課題がありました。
これに対して、すべり支承のすべり板を上部基礎に固定し、鉄骨火打梁で上部基礎を補強することで、杭体に作用する付加曲げモーメントを低減します。これにより、杭頭免震構造の性能向上と設計の簡略化を実現する免震構造が開発されています(以下URL)。
免震構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7410248/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(地震時の建物挙動の解析、すべり支承の性能や鉄骨火打梁の配置の最適化)、土木工学(地盤と杭基礎の相互作用の解析、地震時の杭頭部の変形挙動の予測)
(4)大成建設|開発トレンドと専門性

E21Dの出願が最も多いです。次がE02Dです。その次がE04BとE04Gで件数は同程度です。
具体例としてシールド掘進機におけるカッタビットの機内交換技術が挙げられます。
従来のシールド掘進機ではカッタビット(掘削用の刃)交換時に切羽の支持力低下や機内構造の複雑化といった問題がありました。
これに対して、隔壁に設けた作業ピットをカッタヘッドに圧接し、機内からビット交換装置を操作します。カッタヘッド内部のガイドレール上を移動するビット交換装置はビット開口の開閉蓋と連動してビット回収時には開口を閉塞し、搬送時には開放することで切羽の安定性を保ちつつビット交換が可能な簡略化されたシールド掘削機が開発されています(以下URL)。
シールド掘削機→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7619549/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(シールド掘進機の掘削メカニズムや地盤との相互作用の分析、カッタビットの交換タイミングや交換方法の検討)、機械工学(ビット交換装置および制御システムの設計)
従来、オペレータは複数のブーム(アーム)の干渉確認や吹付け状況の把握を別作業員に頼っていました。
これに対して、キャビンの前方または上方に広範囲を捉える第一撮像装置とマンケージ(作業台)ブーム操作で任意箇所を捉える第二撮像装置の両装置からの撮像データを制御装置で取得し、表示装置に並列表示することで、オペレータが広域と任意の詳細映像を同時に確認できて複数ブームの干渉確認や吹付け状況の把握が容易になって安全で効率的なコンクリート吹付け作業となるように支援するシステムが開発されています(以下URL)。
コンクリート吹付け作業支援システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7581582/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(実際のトンネル工事現場での吹付け作業を分析し、オペレータのニーズや課題を把握、システムの安全性や作業効率への影響を評価)、情報工学(オペレータの視線や動作の解析、映像の表示方法や操作方法の最適化)
具体例としてプレキャストコンクリート製の基礎部材を用いた杭基礎構造が挙げられます。
従来、基礎部材の高さ調整にはモルタルや金属板が用いられていましたが、施工に時間がかかったり荷重が集中して地盤を破壊する可能性がありました。
これに対して、基礎杭上に杭基礎部材が設けられ、その間にプレキャストコンクリート製の基礎部材が設置されて、基礎部材の高さ調整には流動性、速乾性、安定性を有するセルフレベリング材による部分的な支持により基礎部材の不同沈下が抑制され、施工性と安全性を両立する杭基礎構造が開発されています(以下URL)。
杭基礎構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7611346/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(基礎部材の形状や配置、接合方法、プレキャストコンクリート部材の製造方法、運搬方法の検討)、土木工学(地盤の種類や状態に基づき基礎部材の支持力を評価、セルフレベリング材の配合や施工方法の検討)
従来、逆打ち工法では外周部の荷重増大に対応するため杭を増やす必要がありましたがコスト増が問題でした。
これに対して、平面を内側と外側エリアに分けて、外側山留め壁と内側山留め壁を構築した後、内側エリアでは構真柱付き杭を設置して構真柱に支持させて1階床を先行構築し、外側エリアでは支保工で掘削した後、直接基礎と柱を構築して1階床を連続させて内側は逆打ち、外側は順打ちで残躯体を構築することで外周部の高荷重を直接基礎で受け杭を削減しつつ1階床先行構築で上下階同時施工を可能にし帯状掘削と短切梁で効率化とコスト削減を図る地下構造体基礎の構築方法が開発されています(以下URL)。
地下構造体基礎の構築方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7529852/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(地上躯体と地下躯体の接合部の設計、構真柱や支保工などの仮設構造物の設計と施工手順の検討)、土木工学(地盤調査に基づいた基礎形式(直接基礎、杭基礎)の選定と設計)
具体例として鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁を接合する複合柱梁架構が挙げられます。
近年の鉄骨梁の重量増大に伴い、接合部の施工精度や支持方法が課題になっていました。
これに対して、柱上部にコンクリート製梁支持部が一体形成され、その上に梁が載せられることで高精度の位置決めと高耐力を実現する複合柱梁架構が開発されています(以下URL)。
複合柱梁架構→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7407214/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(複合柱梁架構全体の構造設計、接合部の詳細設計)、土木工学(コンクリートの配合設計、梁支持部の高強度コンクリートの選定)
具体例として既存建物の基礎直下に免震装置を設置する免震化方法が挙げられます。
従来は基礎の一部撤去時に建物の沈下や揺れを防ぐのが困難でした。
これに対して、基礎下面に反力を取り鋼管杭を圧入して建物荷重を支持しつつ連結材で水平移動を拘束し、基礎の一部を撤去し免震装置を設置して上部免震基礎構築後に連結材を撤去することで建物沈下や揺れを防ぎ、狭所でも鋼管杭施工が可能な免震化方法が開発されています(以下URL)。
免震化方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7611122/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(既存建物の免震改修による影響の評価、建物全体の耐震性能を確保するための免震装置の選定と配置検討)、土木工学(地盤調査結果に基づく鋼管杭の支持力や沈下量の評価、鋼管杭の圧入方法や連結材の設計の最適化)
(5)竹中工務店|開発トレンドと専門性

E04Bの出願が最も多いです。次いでE02Dが多く、その次がE04H、F24Fです。
具体例として鉄骨部材の耐火被覆構造が挙げられます。
従来、木質耐火被覆材を用いた耐火被覆では火災時に角部が焼失しやすく被覆材が脱落する恐れがありました。
これに対して、木質耐火被覆材の内側に金属板を取り付けられて角部と一般部でビス留め位置が分けられたことで角部焼失時にも一般部が金属板を介して支持されて脱落を抑制する耐火被覆構造が開発されています(以下URL)。
鉄骨部材の耐火被覆構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7427709/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(木質耐火被覆材の配置、形状、接合方法の検討)、材料工学(木材と金属の複合材料の強度、耐久性、耐火性能の評価)
従来は集成材やCLTの端材・廃材を再利用する際、熱可塑性樹脂接着では火災時に早期脱落の恐れがありました。
これに対して、面材が幅方向で熱硬化性樹脂接着された木質構成材で構成され、各構成材は厚み方向で熱可塑性樹脂接着された木材が積層されることで火災時に構成材内部の接着力が低下しても構成材全体の脱落を抑制する木質耐火被覆面材が開発されています(以下URL)。
木質耐火被覆面材→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7369250/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(木質構成材の配置、形状、接合方法の検討)、材料工学(木材と接着剤の複合材料の強度、耐久性、耐火性能の評価)
具体例として地盤に対する基礎のせん断抵抗力を高める基礎構造が挙げられます。
従来、杭基礎構造では地震時に杭がせん断破壊する可能性がありました。
これに対して、コンクリート床版から突出する基礎梁に地盤へ根入れされた根入れ部が設けられ、あばら筋と曲げ補強筋が配置されることで土圧による曲げ変形を抑制し、地盤とのせん断抵抗力を高めた基礎構造が開発されています(以下URL)。
基礎構造→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7532737/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(建物の種類、規模、地盤条件などを考慮した基礎構造の設計)、土木工学(土圧、水圧、地震時慣性力などを考慮した基礎の安定性解析)
ソイルセメントの強度は有効セメント水比に依存しますが、地盤内での脱水により推定強度と実際の強度に誤差が生じる可能性がありました。
これに対して、未固結試料の含水比と蛍光X線分析による元素含有量から土とセメントの質量比を算出して有効セメント水比を求め、これらの値と現地土の含水比、セメントミルクの水セメント比から脱水率を算出することで強度管理の精度を高めたソイルセメント脱水率推定方法が開発されています(以下URL)。
ソイルセメント脱水率推定方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7629363/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(脱水率とソイルセメントの強度特性の関係性の評価、脱水率測定方法の検討)、応用化学(セメントの種類、土壌の種類に応じた最適な元素分析手法の検討)
具体例として地下躯体が柱梁ラーメン架構と地下外壁を備える建築物が挙げられます。
従来技術では地下外壁を柱梁ラーメン架構に固定して土圧を支持していましたが、圧密沈下時の変形差により地下外壁にせん断破壊が生じる可能性がありました。
これに対して、地下外壁支持部が柱梁ラーメン架構に固定されつつ地下外壁の上下移動を許容する当接支持面が設けれたことで、土圧を支持しながら変形差を吸収しせん断破壊を抑制する建築物が開発されています(以下URL)。
せん断破壊を抑制する建築物→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7560385/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(地下外壁支持部の形状、配置、材質などが変形吸収性能に与える影響の評価、建築物の規模、地盤条件などを考慮した地下構造の設計)、土木工学(土圧、水圧、地震時慣性力などを考慮した地下外壁の安定性解析、地下外壁の材質、施工方法などを評価するための材料試験)
具体例として空調対象空間における人の快適性を向上させるための空調制御システムが挙げられます。
従来技術ではセンサー設置位置の制約や負荷分布の偏りにより必ずしも人の快適性を反映した空調制御ができていませんでした。
これに対して、空調対象空間を模擬した仮想空間で温熱・気流分布をシミュレーションして得られた環境情報から温冷感指標を算出し、任意に設定した特定ゾーンでの温冷感指標に基づいて空調設備を制御することでセンサー設置制約のある場所や負荷変動に合わせた空調環境にする空調制御システムが開発されています(以下URL)。
空調制御システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7628458/15/ja
関連する専門分野の例:建築学(空調対象空間の形状、材質、内部発熱などを考慮したシミュレーションモデルの構築)、情報工学(温冷感指標に基づいて空調設備を最適に制御するためのアルゴリズムの設計)
(6)まとめ
出願に係る技術分野は、全社を通じて、構造物や構造物の構築方法など建築物に関係するものが多いです。
これらの出願につながる開発がおこなわれてことが推測されます。
3.6 共同出願人との開発例
共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。
技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。
各社の共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。
(1)鹿島建設

共同出願の例として連壁築造工事における鋼製ガイドウォールが挙げられます。
従来の鉄筋コンクリート製ガイドウォールは養生期間や撤去作業に時間とコストがかかるという問題がありました。
これに対し、H形鋼などの形鋼と接続部材で構成され、形鋼の上下フランジ間をプレートで塞ぎ、内部に設けられた補強材が掘削機械の荷重に耐えうる強度を確保することで、組み立て・撤去の容易化とコスト削減を実現する鋼製ガイドウォールが開発されています(以下URL)。
鋼製ガイドウォール→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7284720/15/ja
従来の高圧噴射攪拌工法では基礎外側から作業空間を設ける必要があり、作業効率が低く設備稼働の妨げになるという問題がありました。
これに対し、基礎に貫通孔を設け、そこから注入管を挿入して地盤改良をおこなうことで作業空間を不要にして設備稼働を継続しながらの施工を可能にする地盤改良方法が開発されています(以下URL)。
地盤改良方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2013-199762/11/ja
従来の耐火性能検証法ではガラス製防火設備の脱落を考慮せず、過剰な耐火性能を要求するものであったためコストが増大するという問題がありました。
これに対し、火災時のガラス製防火設備の脱落を考慮して脱落前後の火災継続時間を個別に算出し合算して現実的な火災継続時間を算定することにより必要な耐火性能を確保しつつ、耐火被覆の削減や構造部材の合理化による建築コストの低減を可能にする耐火設計法が開発されています(以下URL)。
耐火設計法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2009-108620/11/ja
(2)大林組

共同出願の例としてコンクリート製電柱の地震時倒壊防止工法が挙げられます。
従来の耐震対策は電柱の変形性能向上に主眼を置いていましたが、想定外の大地震では倒壊を防ぎきれないという問題がありました。
これに対し、電柱内部に芯材(H形鋼など)を挿入して底部のみを固定することで電柱の変形性能を維持しつつ折損時にも倒壊を防ぐ工法が開発されています(以下URL)。
コンクリート製電柱の地震時倒壊防止工法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2015-010340/11/ja
従来は推進ジャッキのグループごとに減圧弁が必要となり、設備コストの増大や制御の煩雑化が問題でした。
セグメント組立位置に応じて短縮したジャッキ以外のジャッキから掘進方向制御用のジャッキ選択パターンを複数設定し、目標着力点に最も近いパターンを抽出し、抽出したパターンにおいて選択した複数のジャッキを同一の減圧弁で制御することで制御の簡素化とコスト削減を両立する施工法が開発されています(以下URL)。
掘進方向制御→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2015-158060/11/ja
(3)清水建設

共同出願の例として水素吸蔵合金タンクを用いた熱供給システムが挙げられます。
従来のシステムでは排熱の有効利用や温度管理が十分にできていませんでした。
これに対し、合金タンク部、蓄熱部、冷却部、発電部の各部にバイパス経路と制御バルブが設けられ、温度計と制御部で運転状況に応じてバルブ開閉が制御されて水素貯蔵・発電時の温度管理が最適化され、排熱が効率的に回収・利用され、システム全体のエネルギー効率が向上する熱供給システムが開発されています(以下URL)。
熱供給システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2022-121782/11/ja
従来は鉄筋の最大径のみを用いて規格判定をおこなっていたため凹凸のある異形鉄筋の径を正確に測定することが困難でした。
これに対し、撮影画像から鉄筋径を算出する画像処理部、鉄筋メーカ情報を取得する取得部、メーカ毎の規格データと鉄筋径範囲を対応付けた鉄筋規格情報を参照し、算出した鉄筋径とメーカ情報から鉄筋規格を判定する規格判定部を備えることで規格判定制度を向上させた画像判定装置が開発されています(以下URL)。
鉄筋規格を判定する画像判定装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2022-114783/11/ja
(4)大成建設

共同出願の例として構造物の構築に用いるパネルユニットが挙げられます。
従来の現地施工では鉄筋・型枠の組立作業が煩雑で高所作業や重量物の揚重作業が多く、安全性や工期に課題がありました。また、プレキャスト型枠を用いた場合でもコンクリート打設時の圧力に耐えるための内部鋼材が作業スペースを圧迫しコストも増加するという問題がありました。
これに対し、補強筋とプレキャストパネルが組み合わされたパネルユニットで、プレキャストパネルの外周に外部支保工が設けられてコンクリート打設圧に抵抗し、内部鋼材が削減されることで作業スペースを確保しつつ、工期短縮、安全性向上、コスト削減になるパネルユニットが開発されています(以下URL)。
構造物の構築に用いるパネルユニット→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2022-074883/11/ja
(5)竹中工務店

共同出願の例として、コンクリートの乾燥収縮を低減し、凍結融解抵抗性を向上させ、高流動性を付与する低収縮AEコンクリートの調製方法が挙げられます。
従来の乾燥収縮低減剤は添加量を増やすと収縮低減効果は高まるものの凍結融解抵抗性を低下させるという問題がありました。また、乾燥収縮低減剤と減水剤を混合した一液型のものは添加量が固定されるため高水準の収縮低減効果を得ることが困難でした。
これに対し、特定の組成からなる収縮低減用流動化剤を硬練りのベースコンクリートに後から添加することで、連行空気量の安定性、乾燥収縮低減性、凍結融解抵抗性、表面仕上げの美観を満たす低収縮AEコンクリートが開発されています(以下URL)。
低収縮AEコンクリートの調製方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2012-254890/11/ja
(6)上記(1)~(5)(共同出願人)のまとめ
共同出願においても構造物や構造物に関係するものが多いです。
その中には熱供給システムや画像判定装置など建築・土木系以外の技術が含まれいます。これらには共同出願人の技術が用いられている可能性もあります。
4 開発に求められる専門性
上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。
上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。
・土木・建築系(土木工学、建築学など)
・材料・化学系(材料工学、応用化学、化学工学など)
・機械系(機械工学など)
・その他(情報工学など)
ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。
5 まとめ
構造物に関連する特許出願が多くあり、主に当該分野の開発がおこなわれていることが推測されます。
大学の専攻と関連づけるとしたら、特に多いものとして、土木、建築、材料、化学、機械などの研究が該当する可能性があります。
本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。
参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
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<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社
<留意事項>
・本記事は、弁理士である管理人の視点で特許情報を独自に分析したものです。
・本サイトでは、特許情報を正確かつ最新の状態でお伝えするよう努めていますが、情報の完全性を保証するものではありません。
・特許情報のご活用や解釈は読者ご自身の責任でお願いいたします。
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