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特許情報に裏打ちされた志望動機の構築や研究・開発経験に合致する企業の特定に
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【特許分析】建設業界の開発職ニーズ(2):建築、機械、土木、情報、電気、化学、材料、物理系の専攻を中心に中堅ゼネコン7社の出願動向から読み解く

 今回は、ゼネコンに続く売上規模の中堅ゼネコン7社をとりあげます。

 中堅と言っても売上規模はかなりのものです。

 

 過去記事(ゼネコン5社):建設業界(1)

 

 開発に求められる専門性はゼネコン5社と違うのでしょうか?

 これを特許情報からみていきます。

 特許情報は企業の開発情報だと言えます。

 実際にどのような開発がおこなわれたのか特許情報に記載されています。

 今回は、中堅ゼネコン7社の特許情報からどのような開発がおこなれてきたのか、また、開発にどのような専門性が求められるのか読み解きました。

 

 結論(概要)は以下の通りです。

建設(中堅ゼネコン)業界の開発に求められる専門性
建築系分野(建築学、建築構造学、建設工学、建築計画学、建築生産学、構造工学など)
機械系分野(機械工学、生産工学、人間工学など)
土木系分野(土木工学など
情報系分野(情報工学、制御工学など)
電気系分野(電気電子工学など)
化学系分野(分析化学、物理化学、高分子化学など)
材料系分野(材料工学など)
物理系分野(物理学など)
その他分野(経営工学など)
 ただし、上記専門は企業の一部の特許情報に基づくものであり、全てをあらわすものではありません。また、求められる専門は特許の解釈によって変わってきますので、個々の特許情報をご確認ください。

 

1 業界サーチの概要

 特許情報は企業の開発情報だと言えます。

 業界サーチは、業界における主要企業の特許情報から、その業界の企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。

 特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。

 すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。

 

2 建設業界

2.1 建設業界とは

 ここでは、ビルなどの建築物や道路、橋、トンネルなどのインフラを構築する事業者の業界を意図します。 

 先の記事で取り上げたスーパーゼネコン5社(鹿島、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店)に次ぐ規模の企業を取り上げています。

 

2.2 サーチ対象

 以下の中堅ゼネコン7社を対象にしました。

(1)長谷工コーポレーション
(2)戸田建設
(3)熊谷組
(4)前田建設
(5)フジタ
(6)安藤ハザマ
(7)三井住友建設 

 

 

2.3 使用プラットフォーム

 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat

 

3 サーチ結果

3.1 結果概要

開発イメージは下表のとおりです。 

 

 

モノの開発

サービスの開発

個人向け

 

 

 

法人向け

先端傾斜形状のバルコニー用戸境パーティション
中吊り式仮設足場形成治具
建築物の外観を装飾する飾り柱構造
トンネル掘削等の発破工法において地山の硬さや爆薬量と掘削形状の相関を学習し、最適な発破設計を支援する情報処理装
シールドトンネルの施工においてセグメント同士を連結するための連結継手
地中連続壁の芯材の特に継手部における土砂を除去する土砂除去具
建物外面を覆う外壁
建築物の床構造における支持脚付き鋼製ピットユニット
柱筋を位置決めするための固定治具
建物内の空気環境を計測する空気環境計測システム
接着剤を使わない物理的固定と角部の弱点を補う特殊充填構造を組み合わせた木質耐火構造
鋼製の構造部材と木製の構造部材とをガセットプレートを介して接合する構造部材の接合構造
山留壁の支持構造
鉄筋コンクリート製の直接基礎と基礎梁との接合部の構造
円形に組み立てられる複数のトンネル覆工用のセグメントからなる互いに相対する2つのリングの相互接続に用いられるリング継手
平面上で横方向に滑らせて移動させる移動対象物
歩行補助器具を用いた移動時における安全性を検証するための歩行器
室内空気混合型・個別分散制御空調システム
シールドマシンにおけるチャンバー内圧力下での試料の塑性流動性試験装置
トンネル施工において鋼製支保工の位置をリアルタイムに監視するために磁力で吸着させた測量用ターゲットを回収する装置
複数の施工工程(建方、本締め、溶接等)で生じる柱の累積的な位置ずれをに可視化する施工誤差管理システム
鉄骨コンクリート構造体において主要な鋼材同士を物理的な接合具を用いずに一体化させる鉄骨継手構造
集合住宅等の建物形状に合わせて住戸や各部屋を自動配置して最適な間取りを生成する設計支援装置
中空構造を持つ鋼管柱同士を現場溶接なしで接続できるボルト接合式鋼管柱継手
鉄筋コンクリート造の建物における直交梁の接合構造
プレキャストコンクリート(PCa)部材同士をアンボンド状態の緊張材で接合する構造
建築物の外壁パネルを取り付け用の専用治具へ固定するための一対のスタンドからなる補助用部材支持架台
コンクリートを自在な位置に配給するディストリビューターを建物自体の本設の柱を利用して設置するコンクリート打設設備
・プレストレス導入型トンネル覆工用セントル
鉄道用あるいは水路用などのトンネルの掘削工事における施工管理システム
山留壁の強度を担う芯材を粘性のあるソイルセメント内へ配置するために先端の抵抗となる材料を吸い出しながら挿入する山留壁用芯材
盛土材といった粒状材の粒径を測定して粒径の分布を示す粒径分布計測装置
組み立てが容易な折り畳み式ダクト
建造物に用いられる素材の集計のための素材集計システム
複数の鋼車を連結して一度に大量の土砂を搬送可能にするためのベルトコンベア鋼車
シールドマシンの掘進時に設置されるセグメントの不具合を検出するためのセグメント判定システム
対向させた2枚のハーフプレキャスト梁部材とその間の現場打ちコンクリートによって構成されるハーフプレキャスト型基礎梁接合構造
杭体の杭頭部と杭基礎の構造部分とを一体的に接合させることができる杭基礎構造
建築用細柱のピン支持・回動接合構造
中廊下の構造部材として扁平梁が用いられた中廊下型の建物等において扁平梁の端部を安定して支持できるようにした扁平梁支持構造
pH応答性自己修復型カプセル混和材
プレキャストコンクリート部材を含むコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造
建築物の床衝撃音を低減するための天井構造
帰宅時の動線が一方向となり外部の有害物質を生活空間に持ち込ませないレイアウトの住宅
撮影画像から鉄筋の種別識別可能にする画像認識用マーキングを施した鉄筋
地盤内に埋設される排水パイプ内に配置された導水部を形成するための導水部形成部材
橋梁等のコンクリート構造物において隣り合う区間の緊張材(PC鋼材)を定着・連結するための緊張材定着具
パーソナライズ型・最適音環境レコメンドシステム
など

可動間仕切りの施工方法
流動化処理土の付着性能の測定・評価方法
都市部の道路トンネルや共同溝などの地下構造物の構築方法
先組鉄筋の仮接合方法
横移動可能に設けられた鉄骨構造物を目的の位置まで横移動させて設置する施工方法
シールドトンネル施工において裏込材の硬化を待たずに即時的に覆工体を固定・支持する方法
大断面トンネルにおける外殻覆工体の構築方法
大型構造物を地中に沈めて設置するケーソン工法におけるグラウト充填方法
地中に埋設された鋼部材の引き抜きや打ち込みにおける地中フリクションカット施工方法
大規模な鉄筋コンクリート構造物の構築において梁の全長を一度に打設せず隙間を空けて先行的に打設した区間の間に後からコンクリートを流し込むコンクリート打ち継ぎ方法
重金属汚染土壌(泥水)から重金属溶出量を短時間で特定する重金属汚染土壌の迅速分析方法
原子炉の廃炉方法
コンクリート構造物に設置された樹脂製アンカー等を利用して面状材を布設する方法
破砕材の点載荷強さを原材料である固化体の圧縮強度から間接的に算定する推定方法
衝撃波の干渉による引張力で鋼桁を傷めずジベル周辺のコンクリートのみを破砕する方法
既設桁を撤去して新桁を架設する橋桁架替工法
など

 

 

3.2 出願件数の推移

 下図は中堅ゼネコン7社の特許出願件数の推移です。

 

 企業、出願年によって件数が大きく異なる場合が多いです。

 ただし、いずれの企業も毎年一定数以上、特許出願をおこなっており、そのような出願につながる開発がおこなわれていることが推測されます。

 

3.3 開発の活発度

 特許出願件数≒開発の活発度、だと考えるなら、

 フジタ≒熊谷組>前田建設≒戸田建設>三井住友建設>安藤ハザマ>長谷工コーポレーション

だと言えます。

 

3.4 主な開発分野

 各社ごとに特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。

 各社の出願上位3つの技術分野を抽出して並べています(特許出願されていても、その企業の出願件数上位に入っていない技術分野は除外されています)。

 各記号は発明の技術分類をあらわします。

 

 分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)

  

 E01Dに関連する分類です。
 橋一般などがこれに該当します。
 三井住友建設がこの分野から多く出願しています。

 

 E02D基礎などに関連する分類です。
 地盤の改良などがこれに該当します。
 長谷工コーポレーション、戸田建設、熊谷組、前田建設、フジタ、安藤ハザマがこの分野から多く出願しています。
 
 E04B建築構造一般などに関連する分類です。
 壁や屋根などがこれに該当します。
 長谷工コーポレーション、熊谷組、フジタ、安藤ハザマ、三井住友建設がこの分野から多く出願しています。

 

 E04G足場などに関連する分類です。
 足場のための付属部品などがこれに該当します。
 長谷工コーポレーション、戸田建設、前田建設がこの分野から多く出願しています。
 
 E21D立て坑などに関連する分類です。
 立て坑装置などがこれに該当します。
 戸田建設、熊谷組、前田建設、フジタ、安藤ハザマ、三井住友建設がこの分野から多く出願しています。

 

3.5 中堅ゼネコン7社の近年の開発トレンドと求められる専門の例

 特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。

 ここ10年のトレンドは以下のとおりです。

 発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。

 出願件数が少ない技術分野は除外しています。

 発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。

 関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。

 

 個別の情報を詳しく確認したい場合は、それぞれのリンク先に飛んでください。

 特許は難解ですが、GeminiChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。

参考記事 【AI活用】難解な特許が小学生レベルの内容に!1分で特許を読み解く方法

 

(1)長谷工コーポレーション|開発トレンドと専門性

 

 上手期間中、E04Bが最も多いです。次いでE04G、E02D、E04Fが多いです。

 E04Bは既述のとおり建築構造一般などに関連する分類です。
 具体例として分割搬入と現地連結による可動間仕切りの施工方法が挙げられます。
 従来、天井高に近い大判パネルは仮設リフト撤去後の常設エレベーターに入らず、手作業での荷揚げが重労働となる点が問題でした。
 これに対し、居住空間を区画する可動間仕切りを天井側の第1間仕切りと床側の第2間仕切りに分割して構成し、施工現場へ個別に搬入した後、両部材が接する端部の溝に挿入される連結レールと両部材の側端に跨って配置されネジで固定される連結プレートを用いて、これらを縦方向に連結して一体化し、完成した可動間仕切りは上部の第1間仕切り側を介して天井のレールへと吊り込むことにより、大型の仮設リフト解体後であっても常設エレベーターを利用した効率的な搬入が可能となり、荷揚げ作業の負担を軽減できる施工方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7734002/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(連結部(レール・プレート)の強度設計、スムーズな可動を実現する機構解析、連結プレートにかかる応力分布の解析、吊り下げ荷重に対するネジ止結部の引き抜き強度の計算と最適ピッチの選定、間仕切りスライド時の振動や摩擦を最小限に抑えるための連結レールの精度設計、軽量化と剛性を両立するための芯材や連結金具の材質の選定)、建築学(居住空間における機能性と意匠性および建築基準への適合性の検討、一般的な集合住宅の天井高と標準的なエレベーターの内法寸法を照らし合わせた最適な分割比率の決定、第2間仕切りにホワイトボードや異なる色柄を採用した際の居住空間の視覚的影響の評価、間仕切り端部の緩衝材による遮音性能や気密性の設計)

 

 別の例として先端傾斜形状のバルコニー用戸境パーティションが挙げられます。
 従来の隔板は日光を遮り居室の快適性を損なう一方、透明にすると隣戸へのプライバシーが確保できませんでした。
 これに対して、バルコニーの隣戸間を仕切るパーティションであり、外周を保持するフレーム構造とその横方向先端側に配置される先端側パネルを主要な構成要素とし、先端側パネルは光を透過させる不透明または半透明の素材で形成されており、パネルの先端縁が高さ方向の所定位置から上端にかけて横方向の奥側(居室側)へ傾いた直線状または曲線状の斜め形状となっていることににより、パネルの不透明・半透明性によって隣戸からの視線を効果的に遮りプライバシーを保護しつつ先端の傾斜部分と透過素材を通じてバルコニー内や居室へ日光が差し込む時間を増やすことができるパーテーションが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7638114/15/ja

  関連する専門分野の例:建築学(年間を通した太陽高度の変化の計算、先端パネルの傾斜角度が居室内の照度に与える影響の評価、パネルの透過度(ヘイズ値)や傾斜形状の変化が居住者に与える安心感や空間の広がり感にどう影響するかの検証、集合住宅の標準モジュールに適合するフレーム寸法と分割比率の検討、バルコニー空間の通風性能向上とアメニティ向上のためのトータル意匠設計)、機械工学(高層階における強風(ビル風)を受けた際の傾斜形状によって生じる風圧の変化の解析およびフレームが受ける応力の算出、斜め縁を持つパネルをガタつきなく固定する専用ブラケットの設計、強風時の風切り音や振動を抑制するダンパー構造の検討、異種材料接合部の熱膨張および疲労耐久性の検討、生産コストと施工性を最適化するためのフレーム構造のモジュール化設計)

 

 E04Gは既述のとおり足場などに関連する分類です。
 具体例として中吊り式仮設足場形成治具が挙げられます。
 従来のアンカー固定では、躯体への穿孔による損傷や居住者への不便、専門工による施工の手間が問題でした。
 これに対して、仮設足場を直接支持する略三角形の支持用ブラケットとこのブラケットを躯体の先端部に挟持して固定する押しボルトおよびスライド構造を備えた固定部、ならびに足場荷重によって生じる浮き上がり方向の反力を伝達する反力伝達部によって構成された仮設足場形成用治具であり、反力伝達部は支持用ブラケットと上層にある別の躯体(上の階のベランダ裏面など)との間に配置され、長手方向にスライド可能なジャッキ構造を有することで上下の躯体間を突っ張るように固定された構成により、足場荷重がブラケットの外側に加わった際に生じる回転モーメントの反力を固定部だけでなく反力伝達部を介して上層躯体へと分散・伝達することが可能となり、その結果、躯体にケミカルアンカー等を打ち込む必要がなく、建物の損傷防止と施工性の向上を実現する仮設足場形成治具が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7573392/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(各パーツの形状設計、強度の最適化、可動部の機構設計、3D CADを用いた治具のモデリングによる足場の重みがかかった際のフレームのしの計算、手動で確実に固定できる締め付けトルクの算出、現場での持ち運びやすさを考慮した強度を保ちつつ肉抜きを行う形状最適化)、土木工学(治具から伝わる力が建物にどのようなダメージを与えるかの評価、押しボルトや反力伝達部が接触する点に集中荷重がかかった際にコンクリート表面の「押し抜きせん断」や「ひび割れ」が発生しないかの検証、地震時や強風時に仮設足場が揺れた際に治具が躯体から外れないための摩擦係数の算の決定)

 

 E02Dは既述のとおり基礎などに関連する分類です。
 具体例として解体工事後の地下空間に充填された流動化処理土が地下外壁等の壁面に対して発現す実際の付着性能を測定・評価する方法が挙げられます。
 従来の室内試験機による一軸圧縮試験では、現場の壁面に作用する側圧下での実際の付着強度を評価できませんでした。
 これに対して、地下空間への流動化処理土の充填直後に棒状の被圧材を所望の側圧を受ける深度まで鉛直方向に沈設し、この際、被圧材には低比重材を装着することで流動化処理土の表面に浮かせた状態で保持し、さらに測定対象とする被圧部以外の箇所には低摩擦材を塗布することで特定の深度における純粋な付着抵抗を抽出可能にし、所定の養生期間(材齢)経過後、硬化した土中から被圧材をジャッキ等で引き抜き、その際に要した引き抜き力と被圧部の表面積を計測することにより、現場の側圧環境を擬似的に再現した条件下での付着強度を特別な専門技能を要さず客観的に評価できる流動化処理土の付着強度評価方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7465098/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(流動化処理土の配合(水・セメント・土砂の比率)と現場深度における側圧および付着強度の相関性の解明、流動化処理土の材齢変化に伴う体積収縮や側圧の経時変化のシミュレーション、被圧材を沈めるべき所望の側圧を受ける深度の理論的根拠の算出、一軸圧縮強度と引き抜き力から得られる付着力の換算式の策定および現場評価結果を設計値にフィードバックする手法の確立)、材料工学(被圧材、低比重材および低摩擦材の適切な材質選定、流動化処理土との界面における物理的・化学的相互作用の制御・評価、地下外壁の材質(コンクリートや鋼材)に近い表面粗さを持つ被圧材の選定、硬化プロセスで発生する水和熱が低比重材(発泡スチロール等)に与える影響の評価、低摩擦材が周囲の流動化処理土の硬化阻害を起こさないかの化学的適合性の検証、測定誤差を最小限に抑えるための材料構成の設計)

 

 E04Fは建築物の仕上げなどに関連する分類です。
 具体例として建築物の外観を装飾する飾り柱構造が挙げられます。
 従来の飾り柱は躯体先端に直接固定するため手摺と干渉しやすく、施工順序や意匠上の制約が大きい問題がありました。
 これに対して、第1躯体の先端に設置された手摺とその笠木部分および上層の第2躯体の裏面との間に固定される垂直な棒状の接続金物、そしてこの接続金物を介して手摺よりも建物の外側に配置される飾り柱により構成さた飾り柱構造であり、手摺の笠木が円弧状の場合には平坦な上端面を持つブラケットを介在させることで接続金物を確実に支持し、さらに接続金物の位置を手摺の支柱や内側の間仕切壁の側端と隣接させることで、これらを飾り柱の背後に隠蔽する配置を可能とする構成により、躯体先端のスペースを飾り柱のために確保する必要がなくなり、手摺の設置状態やデザインに依存しない柔軟な配置が実現し、また、接続金物を経由して飾り柱を外側に張り出させることで支柱や間仕切壁といった意匠を損なう要素を外観から隠し、建築物全体の意匠性を向上させる効果を有する飾り柱構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7606413/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(風荷重や地震力に対する各部材の強度計算および締結部の信頼性評価、高層階における風圧(正圧・負圧)の算出、飾り柱から接続金物を経由して手摺および躯体へと伝わる応力分布の解析手摺笠木と接続金物を繋ぐブラケットのネジ締結部における摩擦保持力やせん断強度の検証、経年振動による緩みを防止するロック機構の設計、異種金属接触腐食を防止する絶縁ワッシャーの選定)、土木工学(非構造部材である飾り柱が躯体に与える影響の評価、接続金物と躯体固定部の間にスライド機構やルーズホールを設けることで飾り柱の脱落や躯体への損傷を防ぐクリアランス設計コンクリート躯体へのアンカー固定時における有効埋込深さの指定、現場での墨出し(位置決め)の許容誤差範囲の定義、多様な建築条件に適合する標準施工フローの構築

 

(2)戸田建設|開発トレンドと専門性
 
 E21Dがもっと多いです。次いでE02D、E04B、E04G、G06Qが多いです。
 E21Dは既述のとおり立て坑などに関連する分類です。
 具体例としてトンネル掘削等の発破工法において地山の硬さや爆薬量と掘削形状の相関を学習し、最適な発破設計を支援する情報処理装置(発破情報処理装置)が挙げられます。
 従来、穿孔位置や爆薬量の決定は熟練工の経験に頼っており、機械学習も1回の発破で1データしか得られず非効率でした。
 これに対して、まず入力データ取得部が各断面における穿孔の座標、ドリルが岩盤を掘り進む際の油圧等から算出される「穿孔エネルギー(地山の硬さを示す指標)」、および実際に装填された「爆薬の量」を断面ごとに取得し、次に出力データ取得部が発破後に3次元スキャナ等で計測された掘削領域の「断面形状」を取得し、モデル生成部はこれらの断面ごとの入力・出力を1組の教師データとして機械学習(ニューラルネットワーク等)を実行し、穿孔条件と最終的な仕上がり形状との相関を示す学習済みモデルを生成することにより、従来は「1回の発破=1データ」だった教師データの収集が設定した断面の数だけ(例えば10断面なら10データ)得られるようになり、学習効率が向上した発破情報処理装置が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7725145/15/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(不均一な地質データや複雑な3次元形状データを機械学習に適した形式に構造化、誤差逆伝播法を用いた学習アルゴリズムの実装、過学習を防ぐためのドロップアウト層の設定、各穿孔データが周囲の断面形状に与える空間的な影響度を重み付けする関数の設計、穿孔機や形状測定器から得られる膨大なデータをリアルタイムでクレンジングして学習用データベースへ自動登録するパイプラインの構築)、土木工学(穿孔機の物理挙動(油圧、回転数等)から地質特性を正確に定量化する指標の策定、学習モデルの工学的妥当性の評価、削岩機のドリフタ圧やスライド速度から岩盤の硬さを表す「穿孔エネルギー」を導出する計算式の定義、機械学習が予測した掘削形状がトンネル構造物としての維持管理基準や安全率を満足しているかの検証、現場の地層境界や亀裂の入り方に応じたデータ分割(断面の設定ピッチ等)の最適化指針の策定、)

 

 別の例としてシールドトンネルの施工においてセグメント同士を連結するための連結継手が挙げられます。
 従来のボルト締めは手作業が多く自動化が困難で、また従来の機械式継手は結合部の剛性が低く変形しがちでした。
 これに対して、一対の継手金具を相対的に一方向(トンネル軸方向)へスライドさせるだけでセグメントを連結する機構を備えた連結継手であり、一の金具と他の金具はそれぞれセグメント内部にアンカーボルトで固定される板状部材をベースとしており、この部材の先端には表裏両面から外側へ張り出した一対の「第一突出部(鉤)」が設けられ、基端側にはそれを受け入れるための一対の「第一溝部」が形成されており、連結時、一方の金具の突出部が相手側の板状部材を外側から挟み込むようにして溝部へと嵌合し、さらに、突出部と溝部には互いに適合する「テーパー(傾斜)」が設けられており、移動させるほどにくさび作用によって密着度が高まるこれらの挟み込みとテーパー嵌合の組み合わせにより、板状部材の先端と基端の2箇所で強力な拘束力が生まれ、ボルト締め作業を一切排除して組立の自動化・高速化を可能にしながらトンネルの真円を保つための高い剛性とせん断耐力を同時に実現する連結継手が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7680339/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(嵌合時のスムーズな動作と連結後の部品内部の応力破壊を防ぐ設計の最適化、継手をスライドさせる際の摩擦抵抗の計算、現場のジャッキ出力で確実に奥まで嵌合できるテーパー角度の算出、突出部(鉤)の根元にかかる応力集中の解析、金属疲労や塑性変形を起こさない最適な肉厚の設計、プレス加工や鋳造による量産を想定した部品形状の設計)、土木工学(トンネル全体が受ける巨大な土圧や水圧を継手がどのように隣のセグメントへ受け流すかという構造系全体の設計、継手単体ではなくリング状に組まれたセグメント全体の剛性のシミュレーション、地盤の不均等な圧力によってトンネルが楕円に変形しようとする力にこの継手が耐えられるか検証、コンクリート内に埋設されるアンカーボルトの配置の検討、強い引張力がかかった際にコンクリートが割れて金具が抜け出さないよう鉄筋との干渉を避けた定着位置の策定)

 

 E02Dは既述のとおり基礎などに関連する分類です。
 具体例として都市部の道路トンネルや共同溝などの地下構造物の構築方法が挙げられます。
 従来、大深度地下では側壁が厚大化し、コストや運搬性が悪化し、また、仮設鋼材の固定部に過度な応力が集中し、破損を招く問題がありました。
 これに対して、側壁・頂版・底版からなる地下構造物の構築において3工程から構成される建築方法であり、まず第1工程では地山側の主筋としてT形鋼(フランジを地山側、ウェブを内側に向けた配置でかつ側壁上端から上方へ延出した土留め壁用鋼材部を形成)を芯材に配置したプレキャストコンクリート側壁を地中に建込み、側壁間の地盤を掘削後、頂版部を構築・埋め戻すことで地上部を先行完成させ、第2工程では完成した頂版の下部(以深)を掘削し、第3工程で底版を構築し、この際、側壁下部にあらかじめ設けた側壁部主鉄筋と機械式継手を用いて現場打設される底版鉄筋と結合し構造的一体化を図ることにより、T形鋼の連続的な芯材が高い曲げ耐力と土留め抵抗を発揮するため、側壁の薄型化・軽量化が可能となり、また、芯材が仮設土留め壁と一体化しているため、応力集中による側壁の破損を防ぎ、大深度地下での施工性向上とコスト縮減を実現する建築方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7633891/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(地下構造物全体の力学挙動の解析、施工各段階における構造的な安定性と部材の最適配置の決定、T形鋼の配置(フランジとウェブの向き)による断面有効高さの変化の計算、H形鋼や鉄筋コンクリート構造と比較してどの程度曲げモーメントに対する耐力が増加するかの評価、掘削段階ごとの土圧分布の変化に基づき切梁の設置間隔や側壁・頂版・底版の接合部における応力伝達メカニズムのシミュレーション、構造全体の安全率を確保する設計)、建築工学(プレキャスト部材と現場打設コンクリートの異種部材間の接合性能を向上させて長期的な耐久性と止水性を確保する手法の検討、側壁と底版を結合する機械式継手部の定着引抜試験、打設後のコンクリートとの付着強度が設計値を満たすか検証、T形鋼のウェブ部周囲におけるコンクリートの充填性の評価、空隙の発生を防ぐ配合設計、施工中に付着する泥水やソイルセメントから表面を保護する剥離剤やフィルムの化学的適合性の評価)

 

 別の例として地中連続壁の芯材の特に継手部における土砂を除去する土砂除去具(芯材の付着物除去具)が挙げられます。
 従来、雄継手に土砂が付着したまま雌継手を連結すると、内部に土砂が噛み込み、建込み不能や精度低下を招いていました。
 これに対して、地中連続壁の芯材(H形鋼等)を連結する際、雌継手の先端に取り付けて使用する付着物除去具であり、雌継手の下端開口部に当接して内空部を塞ぐ本体部と雄継手の断面形状(T字形等)に対応し、長手方向に摺動可能に係合する切欠き部を備えており、本体部の外径は雌継手の内空部を完全にカバーするように設計され、側面に下方へ窄まるテーパー(傾斜)が設けられたことで沈設時の泥水抵抗を軽減し、また、切欠き部の内面には雄継手の板状部と接触する突起が形成されており、土圧等による治具の変形を抑制しつつスムーズな摺動を実現する構成により、芯材の建込みと同時に雄継手表面の土砂がスクレイパーのように自動的に除去され、結果として、継手内部への土砂侵入による施工中断や芯材の損傷を防止し、地中連続壁の施工品質と生産性を向上させる付着物除去具が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7693388/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(深層地盤内におけるソイルモルタルや泥水の挙動の解析、治具が受ける流体抵抗と付着物除去に最適な形状と自重のバランスの最適化、バイブロハンマーを用いた際の振動加速度が治具と雌継手の固定部に与える影響の動解析、脱落しないための嵌合強さの設計、様々な地盤条件(粘性土、砂礫など)において雄継手に付着した土砂を剥離させるために必要な最小押込力の算出、本体のテーパー角度の策定)、機械工学(地中深くで強い土圧を受けても変形せずかつ滑らかに雄継手を清掃し続けるための機構設計と強度設計、雄継手の延出片を挟み込む突起の形状の検討、摩擦抵抗を最小限に抑えつつ土砂を確実に掻き出すスクレイパーとしてのエッジ角度の設計、雌継手との考案、外部からの土圧で切欠き部が押し潰されないよう内部に設けるリブのハニカム構造のシミュレーション、砂礫との摩擦による摩耗の計算、工事完了まで清掃能力を維持できる素材の硬度の決定)

 

 E04Bは既述のとおり建築構造一般などに関連する分類です。
 具体例として建物外面を覆う外壁が挙げられます。
 従来、窓と外壁パネルの境界は隙間が生じやすく、現場での複雑な防水シーリングや別部品の追加が必要で施工負担が問題でした。
 これに対して、建物外面を覆う金属表面材付のパネル体と開口部の窓ユニットにより構成された外壁であり、パネル体は芯材の外周と表面材の間にパネル側気密材を内蔵した構造を有し、一方、窓の縦枠には建物躯体へ固定するための取付補助材が備わっており、この補助材の一端は躯体に、他端は窓枠に固定され、この取付補助材に室外側へ向けて突出部が設けられたことで、パネル体を躯体に設置した際、パネル側に内蔵された気密材が窓側の取付補助材にある突出部へと直接押し当てられ、当接することで気密境界を形成し、窓とパネルの間に気密確保のための独立した別部材を介在させる必要がなくなり、また、パネル設置と同時に突出部への圧着による気密が完了するため、現場でのシーリング工程を最小化し、高度な止水性能を維持しつつ施工期間の短縮と品質の安定化を実現する外壁が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7655795/15/ja

  関連する専門分野の例:建築学(部材の納まりの設計、パネルの金属表面材と窓の水切り部材の色調や質感を統一するマテリアル選定、都市景観に配慮した外観デザインの検討、雨水の排水経路の設計、重力と表面張力を考慮した部材の重複(重ね)寸法の決定)、機械工学(外部からの力(風圧や熱膨張)に対して部材がどう変形し、どう機能を維持するかの計算・実証、夏場の直射日光による金属パネルの熱伸縮(熱膨張)の計算、取付補助材の突出部と気密材の間に生じる摩擦やズレを許容できるスライド機構の設計、気密材として使用されるゴムや合成樹脂の弾性特性の評価、長期間の圧縮を受けても復元力を失わない(へたりにくい)最適な硬度や材料組成の特定)

 

 別の例として建築物の床構造における支持脚付き鋼製ピットユニット釜場ピット:床下に溜まった水をポンプで排出するために床の一部をさらに一段低くした水溜め)が挙げられます。
 従来、排水用の窪みを作るため、周囲の床とは別に型枠を組み、底と壁を2回に分けて固める二度手間が問題でした。
 これに対して、鋼製の箱体(ピット画定部)を基礎に固定する脚部、床材を接続する当接部および上端の蓋受け部が一体化した構成を有する釜場ピットであり、施工時は、本製品を基礎に先行設置して周囲に床材(デッキプレート)を敷き並べ、箱体の側面板がそのままコンクリートをせき止める型枠として機能するため、床のスラブ本体とピットの壁を一度の打設で同時に形成でき、従来必須だったピット底部の硬化待ち時間を排除できる釜場ピットが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7564041/15/ja

  関連する専門分野の例:建築学(現場の作業フローを再構築して本製品の導入が建物全体の工期やコストに与える影響の最適化、鉄骨建て方や配筋作業と干渉しない設置手順の策定、ピット位置の正確な位置決めを簡略化する取付治具の考案、従来工法と比較した工程短縮効果の定量分析)、機械工学(コンクリート打設時の圧力や完成後の荷重に耐えるための鋼製部材の剛性と強度の設計、流体状コンクリートの圧力による側面板のたわみ解析、支持脚の座屈(折れ曲がり)強度の計算、湿潤環境下における防食仕様(溶融亜鉛メッキ等)の選定)

 

 E04Gは既述のとおり足場などに関連する分類です。
 具体例としてクレーンで吊り上げた先組鉄筋を既に設置済みの鉄筋と溶接するために専用の治具を用いて主筋同士の軸線を工具一本で精密に一致させて一時的に連結・保持する仮接合方法が挙げられます。
 従来、溶接前に軸を揃える際、鉄筋に添え木を当てて針金で縛り、ハンマーで叩いて微調整する重労働が問題でした。
 これに対して、地上で組み立てた先組鉄筋の主筋端部にフラットバーと一対のクランプを備えた治具の一方を先行装着し、揚重後に既設の主筋端部へ他方のクランプを係合させ、続いてクランプのナットをインパクト工具で締め付けることでクランプの拘束力とバーの剛性を利用してズレた2本の主筋を強制的に引き寄せ、溶接に不可欠な軸線の芯合わせを完了させることにより、従来のアナログな叩き調整や針金固定を排除でき、工具一つの操作で重量物の精密な位置調整が完結するため、溶接工程への迅速な移行と高所作業における安全性・作業効率の向上を実現する仮接合方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7722953/15/ja

  関連する専門分野の例:建築学(鉄筋の揚重から仮接合、本溶接、治具の回収に至る最短の作業サイクルの構築、クレーンの稼働時間を最小化する施工計画の立案、現場の人工(作業員数)の削減効果や高所作業での労働災害リスクがどの程度低減されるかの評価、現場の作業員が迷わず確実に芯出しを行えるよう治具の設置手順や締め付けの判定基準のマニュアル化)、機械工学(インパクト工具による締め付けトルクがクランプを介して鉄筋を曲げて軸を揃える力にどう変換されるかの数式化、最適な部材形状の設計、重量のある鉄筋を吊り下げた際に治具のフラットバーが重みでたわんだりクランプ部が滑ったりしないための剛性と摩擦係数の算出、長期間の屋外使用や繰り返しの締め付け作業においてボルトやナットのネジ山が摩耗・破損しないための材質選定と疲労強度の検証)

 

 別の例として柱筋を位置決めするための固定治具が挙げられます。
 従来、ビルが高くなるほど柱は細く設計されるため、各階で使い捨ての木製ガイド板を自作・廃棄する無駄が問題でした。
 これに対して、L字型の鋼材(アングル材)を4枚環状に組み合わせた枠部とその外側に固定された鉄筋保持用のクランプで構成される固定治具であり、各枠部材にはボルト穴が一定間隔で複数設けられており、これらをスライドさせて重ね合わせる位置を変えることで枠の大きさを柱の太さに合わせて自在に伸縮させることが可能で、また、隣接する枠部材の接合部には正確な角度を保持するための専用の直角プレート(角部材)がボルト固定されており、現場組立時でも枠がひし形に歪むのを防ぐことにより、従来のように階層が変わるたびに職人が現場で木製の型板を自作しては廃棄する無駄をなくすことができる固定治具が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7736595/15/ja

  関連する専門分野の例:建築学(全ての柱寸法と鉄筋の本数・間隔をカバーできる治具のボルト穴ピッチの最適化設計、全ての柱寸法と鉄筋の本数・間隔をカバーできる治具のボルト穴ピッチの最適化設計)、機械工学’(生コンクリートの重圧(側圧)によってL字鋼材が外側へどれだけたわむかの解析、精度を維持できる部材の肉厚の決定、接合部の直角プレートに加わる荷重の算出、締め付けたボルトが振動や圧力で破断したり緩んだりしないための締付トルクの設計、建物が完成するまで数十回繰り返される分解・組立に耐えるよう穴やネジ山の摩耗を防ぐ高耐久な金属材料の選定)

 

 G06Qは管理等目的のために適合した情報通信技術などに関連する分類です。
 具体例として建物内の空気環境を計測する空気環境計測システムが挙げられます。
 従来、固定センサのみでは計測の空白地帯が生じ、気流の影響で局所的な空気の澱みを誤認する点が問題でした。
 これに対して、壁等に設置された第1のセンサ、建物内を巡回する自律走行ロボット搭載の第2のセンサおよびこれらを一元管理する環境管理装置で構成された空気環境計測システムであり、ロボットが固定センサがカバーできないエリアを補間計測するだけでなく固定センサが異常値を検知した際にはその地点へ急行し、人の居住高さで精密な再計測を行い、さらに管理装置が固定センサが蓄積した過去の時系列データを学習し、ロボットが不在の際や未来の時間帯における環境変化を予測モデルによって補完することにより、従来の固定監視では困難だった死角を物理的な移動で解消し、移動計測の弱点である時間的な断絶をデータ予測で克服することで建物全体の空気環境を正確に把握できる空気環境計測システムが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7411030/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(凹凸のある床面や点字ブロックを乗り越える際の振動が精密なCO2センサの測定値に与える影響の解析、防振機構(ジンバルやサスペンション)の設計、ロボット自体の発熱や排気がセンサ周辺の気流を乱さないよう熱流体シミュレーションを用いた吸排気ダクトの最適配置の検討、長期間の連続稼働に耐えうる駆動系の耐久性試験とメンテナンス性を高めるためのモジュール構造の設計)、情報工学(複数のセンサから得られる断片的な情報を統合してAIや統計的手法を用いて空間全体の環境状況を推論・予測するアルゴリズムの構築、LSTM(長短期記憶)等の再帰型ニューラルネットワークを用いた過去のCO2濃度変動パターンから数分後のリスクを予測する学習モデルの構築、カメラ画像から周囲の人数や密集度をリアルタイムで解析して状況に応じてロボットの巡回ルートや音声警告の内容を動的に変更する制御ロジックの設計)

 

(3)熊谷組|開発トレンドと専門性

 

 E04Bが最も多いです。次いでE02D、E21D、E04G、A61H、F24Fが多いです。 

 E04Bは既述のとおり建築構造一般などに関連する分類です。
 具体例として接着剤を使わない物理的固定と角部の弱点を補う特殊充填構造を組み合わせた木質耐火構造が挙げられます。
 従来、耐火ボードを接着剤で貼り付けていたため、解体時に木材に不純物が残り、再利用が困難になる点が問題でした。
 これに対して、木材(柱・梁)の外面に耐火ボードが配置され、接着剤を用いずステープル等の金属留付材のみで固定された構造であり、火災時に熱が集中しやすい木材の角部の切り欠き(断面欠損部)と、そこを耐火シートで覆った上で耐火充填材を詰め込んだことにより、木材とボードの間に挟まれた高強度のシート材が解体時にこれを引き剥がすことで留付材ごとボードを強制的に引き抜く剥離ガイドとして機能し、角部の延焼を防ぐ高度な耐火性能を維持しつつ解体時には接着剤の付着がないクリーンな木材を容易に分離・回収でき、古材をそのまま構造材として再利用したり、高品質なバイオマス燃料へ転換したりする資源循環が可能となる耐火構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7778577/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(現場での組み立てやすさと解体時の資源回収率を最大化するシステム構築、接着剤を使わない施工において地震や振動によるボードの脱落を防ぐための施工標準仕様(留付材のピッチや位置)の策定、解体現場での作業動線のシミュレーション、シート材の引き抜き角度や剥離治具(ヘラ等)を差し込む隙間の最適化設計、回収された古材を別の建築物に転用するための品質グレード分けと再利用スキーム(循環型設計手法)の検討)、機械工学(角部を削る断面欠損やボルト固定が建物全体の強度や熱的な安全性にどのような影響を与えるかの解析、柱の角を三角形状に切り欠いた際の応力集中の計算、地震荷重に耐えうる残存断面積の許容範囲を構造計算により導出、火災時の熱伝導解析、耐火充填材とシート材が木材内部への熱浸透をどれだけ遅延させるかの評価、ボードを固定するステープルの引き抜き耐力の検証)

 

 別の例として鋼製の構造部材と木製の構造部材とをガセットプレートを介して接合する構造部材の接合構造が挙げられます。
 従来、熱を遮るために断熱材を厚くすると接合部が重くなりすぎて柱の強度が落ちるという実用上の問題がありました。
 これに対して、鉄骨の柱と木製の梁を結合する鋼鉄製の板(ガセットプレート)に床のコンクリート内部まで突き出る延長部が設けられた構造でであり、延長部にはコンクリート内に張り巡らされた鉄筋やデッキプレートと直接接触する突出部材(熱伝達用の鉄筋など)が取り付けられており、火災が発生した際、鉄骨から伝わってきた高熱は木材へと浸透する前にこのプレートの延長部と突出部材を伝わって熱を蓄える能力(熱容量)が非常に大きい床コンクリート全体へと吸い取られるように拡散される仕組みにより、特別な断熱材を増やして構造を重くすることなく木製部材の温度上昇を物理的に抑制でき、建物の軽量化と高度な耐火安全性を同時に達成できる接合構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7676277/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(高熱による材料の変形や熱の流れの解析、効率よく熱を逃がしながら地震などの大きな力にも耐えられる形状設計、火災時の熱がガセットプレートからコンクリートへ移動する際の熱抵抗の計算、放熱効率を最大化する突出部材の長さや本数の導出、金属と木材という性質の異なる材料が熱でそれぞれ膨張した際に接合部へ生じる熱応力の解析、接合用のピンやボルトが火災時の高温下でも木材を支え続けるために必要な断面形状と配置パターンの最適化)、建築構造学(建物全体の骨組みとしての安定性の検証、床スラブ(コンクリート)を単なる床面としてだけでなく構造を維持するための機能体として統合、コンクリート床の内部に熱を逃がす突出部材を組み込んだ際に床自体の強度や剛性にどのような変化が生じるかの構造解析、地震時に柱と梁が激しく揺れた際に突出部材がコンクリートを内部から壊してしまわないための鉄筋との接続方法や埋込深さの設計)

 

 さらに別の例として横移動可能に設けられた鉄骨構造物を目的の位置まで横移動させて設置する施工方法が挙げられます。
 従来、重量物である鉄骨構造物を移動させる際、移動時の振動や荷重の偏りにより歪みやねじれが生じる問題がありました。
 これに対して、まず構造物自体の柱脚部付近(下側)に隣り合う柱同士を連結する補強梁を設け、移動負荷に耐えうる強固な下部構造を形成し、次に、移動路と並行して垂直なガイド面を持つガイドレールを敷設し、補強梁から下方へ延びる支持梁の先端にガイドローラを装着することで、移動時、柱荷重を支える移動路上での滑りと同時にローラがレールの垂直面に拘束されることで移動方向と直交する方向(横揺れ・蛇行)の変位を物理的に制限し、移動中の重量バランスの崩れに起因する構造物の歪みやねじれを効果的に抑制し、かつ移動経路上での直進性を担保できる鉄骨構造物の施工方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7693386/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(移動機構における動力伝達系と摩擦制御の設計、移動中の動的な挙動解析、押圧ジャッキによる駆動力と摩擦軽減板の摩擦係数、および構造物重量の相関から移動開始・停止時の慣性力の算定と必要な動力容量の決定、ガイドローラとガイドレール面の接触応力の計算、ローラの選定やレールの垂直度許容誤差の策定、移動時に構造物の重心位置が変化した場合の転倒モーメントの検証)、建築構造学(仮設状態(移動中)と恒久状態(設置後)の双方における構造的安定性の検証、移動中に柱脚へ作用する剪断力やねじりモーメントの解析およびそれらを負担する補強梁の断面性能(剛性)の設計、上下動ジャッキで構造物を持ち上げる際の補強部材を支圧部とした局所座屈や応力集中の検証、柱下端部と柱主要部を溶接固定する際の溶接長や鋼板の配置による接合部耐力の算定)

 

 E02Dは既述のとおり基礎などに関連する分類です。
 具体例として山留壁の支持構造(山留壁:地面を掘る際、周りの土や水が崩れてこないように支えるための一時的な壁)が挙げられます。
 従来、壁を押し戻すための部材(アーム)を長くすると隣の土地との境界を越えてしまい設置できない問題がありました。
 これに対して、地中深く打ち込まれた山留壁の芯材(H形鋼)の頭部と斜め下向きに引き抜けないよう固定された地盤アンカーを地上に配置した独自の金具で連結する構造であり、金具は地面に接する土台、そこから斜めに立ち上がるスロープ、そして壁の芯材を掴む受け口の3段構成になっており、地中のアンカーをジャッキで強く引き込むと、その力が金具を介して壁の頭部を土の壁(地山)の方向へ押し戻す力へと変換され、金具は「くの字」に折れ曲がっているため水平な棒で押すよりも短い距離で壁を大きくしならせる曲げの力を効率的に生み出すことができ、隣の敷地との間にわずかな隙間しかない場所でも壁の倒壊を強力に防ぐことができ、都市部の過密地での安全な地下工事を可能にする山留壁の支持構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7719025/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(地盤と構造物の相互作用の理論的予測、掘削によって変化する土の圧力の計算とそれに対抗するために必要なアンカーの引き抜き抵抗力の必要スペックの決定、地盤アンカーを地中のどの深さ、どの角度で定着させれば地上にある今回の金具へ効率的に力を伝えられるかの配置計画、施工中に壁が数ミリ動いた際にアンカーの引き込み力をどう微調整すべきかの管理基準の策定)、機械工学(アンカーから伝わる数トン単位の引張力を金具の屈曲構造を利用して壁への押し込み力へと変換するメカニカル・コンポーネントの設計、金具の傾斜角度やアームの長さの調整、限られたアンカーの力から最大限の押し戻し力を発生させるための最適な形状の導出、屈曲部や芯材との接触面に生じる応力集中の解析、部材が歪んだり壊れたりしないためのリブの配置や鋼材厚の決定、アンカー頭部と金具の孔あるいは金具と芯材との間に生じる遊びや摩擦が力の伝達効率に与える影響の評価)

 

 別の例として鉄筋コンクリート製の直接基礎と基礎梁との接合部の構造が挙げられます。
 従来の直接基礎では上部構造からの巨大な垂直荷重を基礎全体で受けるため、基礎が大型化・厚大化する問題がありました。
 これに対して、鉄筋コンクリート製の直接基礎の内部に配置された第1の筒状体(外側鋼管)と基礎梁のブラケットに接合された第2の筒状体(内側鋼管)が同軸上に組み合わされた構造であり、内側の第2の筒状体の下端部は外側の第1の筒状体の内部に一定の間隔を保って差し込まれるように配置され、これら両筒状体の内部および隙間にはコンクリートが隙間なく充填され、基礎梁、両筒状体および充填コンクリートが強固に一体化された構成により、柱から伝わる垂直荷重をまず高剛性な筒状体内部のコンクリートが直接的に負担し、その後、周辺の直接基礎へと段階的に伝達・分散させることができ、その結果、基礎にかかる局所的な負担が軽減され、直接基礎の平面的な面積や厚さを縮小できる構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7733541/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(建物全体の重量や地震・風荷重が接合部を介して地盤へ伝わる一連の力の流れの解析、直接基礎が安全に荷重を支持できるための最適な基礎寸法と配筋量の決定、接合部におけるせん断力および押し抜きせん断に対する安全性の照査、直接基礎を小型化した場合の地盤反力分布のシミュレーション、不等沈下防止のための基礎形状の最適化、上部構造(柱)から基礎梁そして接合部の筒状体へと荷重がスムーズに移行するための応力伝達経路の検証)、機械工学(鋼材とコンクリートの相互拘束効果による耐力向上性能の評価、外側の第1の筒状体が内側のコンクリートを締め付けることで圧縮強度がどれほど向上するかの解析、第2の筒状体(鋼)とコンクリートの間で滑りが生じないよう応力伝達を最大化するための接合長さ(重ね合わせ長さ)の算定、H形鋼で構成された複雑な十字ブラケットと円筒状の第2の筒状体を溶接歪みを最小限に抑えつつ一体化させるための接合メカニズムの設計)

 

 E21Dは既述のとおり立て坑などに関連する分類です。
 具体例として円形に組み立てられる複数のトンネル覆工用のセグメントからなる互いに相対する2つのリングの相互接続に用いられるリング継手が挙げられます。
 従来、地圧で既設リングが僅かに変形すると、新設リングとの継手位置が合わず、接続が困難になる点が問題でした。
 これに対して、一方のセグメントに埋設された第1のインサートと他方に設けられた正多角形断面の嵌合穴および第2のインサートを備えた継手であり、この継手の中核をなすのは嵌合穴と同形の正多角形断面を持つ「コマ」であり、このコマには中心軸上の第2のねじ穴と中心からずれた位置にある第1のねじ穴(偏心軸)およびこれらを貫通する連通孔が設けられており、 まず、コマの両端に第1および第2のピンを装着し、コマを既設側の嵌合穴に挿入し、連通孔から工具を差し込み第2のピンを回転させて第2のインサートへ螺合・固定することで偏心した第1のピンを既設リングから突出させ、最後に、新設側の第1のインサートへこのピンを差し込み、内部の板ばねと円筒体でワンタッチで保持・固定する構成により、コマを嵌合させる向き(角度)を選択するだけでピンの突出位置を既設リングの歪みに合わせて放射状に微調整でき、結果として、リングの径方向のズレを吸収して確実な接続を可能にし、トンネル覆工の真円度を容易に修正できる継手が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7084334/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(ピンの偏心量と多角形コマの角数の組み合わせの最適化、最小限の部品種類で最大限のズレ吸収範囲を確保するリンク・嵌合メカニズムの設計、偏心軸のオフセット量と正八角形の回転角に基づいたピン先端位置の座標可動域のシミュレーション、工具が貫通する連通孔の径とピンを締め付ける際のトルク伝達効率および部材の肉厚強度のバランス検討、第1のインサート内部にある板ばねと二つ割り円筒体の弾性力によるピン保持力の計算と繰り返し着脱に対する耐久性評価)、土木工学(シールド掘進機背面の地圧負荷によるセグメントの変位量(歪み)の予測、現場で許容される目違い(段差)の範囲内で継手が機能するための要求性能の策定、地盤の側圧係数やトンネル径に基づいたリングの非真円化に伴う継手位置の最大変位量の算定、セグメントを接続した際にリング継手に作用する軸方向の引張力およびせん断力に対するトンネル覆工全体の構造安定性の解析、真円度修正のためにピン位置をオフセットさせた際のセグメント間に生じる目違いが防水性能や将来の維持管理に与える影響の評価)

 

 別の例としてシールドトンネル施工において裏込材の硬化を待たずに即時的に覆工体を固定・支持する方法が挙げられます。
 従来の膨張袋と充填材による固定は機材準備や硬化待ちに多大な時間を要し、施工サイクルが停滞する点が問題でした。
 これに対して、シールド掘進機の後方に設置される環状の覆工体(セグメントリング)を地山に対して安定保持する手法であり、本来は地下水排水用の逆止弁を装着するために覆工体に設けられた貫通孔を支持用ソケットとして多目的に利用するものであり、まず覆工体が設置される前に貫通孔内部へ雄ねじを備えた進退部材を装着しておき、覆工体がシールド掘進機のテール部から発進し、背面のトンネル空洞部へ露出した段階でこの進退部材を回転操作により進展させ、その先端を覆工体外面より突出させて直接地山へ圧着させることにより、高価な膨張袋や化学的な硬化プロセスを一切排除し、機械的な突っ張り力のみで覆工体を地山に固定でき、結果として、高水圧下での覆工体の浮き上がりや沈下および急曲線部での推進反力の確保が短時間かつ経済的に実現可能となる覆工体の支持方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7289195/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(地山と覆工体の間に作用する相互作用の力学的モデル化、進退部材が負担すべき支持力(反力)の設計値の算定、地下水圧による覆工体への浮力や地山の偏土圧を考慮した構造計算による必要支持点数の決定、進退部材の先端が地山に突き当たった際の地盤の極限支持力の評価と部材が地中に潜り込まないための必要接触面積の検討、裏込材未充填状態(テールボイド存在下)におけるトンネル全体の縦方向・横方向の剛性評価および変形挙動のシミュレーション)、機械工学(高トルクに耐えかつ過酷な地下環境下でも確実に動作する進退機構(ねじ送り機構)の詳細設計と強度評価、土砂や地下水の侵入がある環境下でも「かじり」が発生しないねじ山形状(台形ねじ等)の選定と許容軸荷重の応力解析、進退部材を回転させる際の摩擦損失を考慮した必要入力トルクの計算と現場の動力工具とのインターフェース設計、排水機能(実施形態2のねじ管部材)を兼ね備える場合の管内の流体抵抗を最小化する構造設計および止水用蓋のシール機構の検討)

 

 E04Gは既述のとおり足場などに関連する分類です。
 具体例として平面上で横方向に滑らせて移動させる移動対象物が挙げられます。
 従来の滑り支承は厚みがあり、摩擦材の設置・交換時に重量物である移動対象物を高く持ち上げる必要がありました。
 これに対して、下面の一部を切り欠いて形成された摩擦軽減材挿脱用の凹部を備えた移動対象物であり、この凹部は移動方向後側で摩擦軽減材と接して推進力を伝達する後側壁を有し、それ以外の少なくとも一側面(前側など)を開口部として開放した構造を特徴と、さらに、下面から凹部底面までの深さを挿入する摩擦軽減材の厚みよりも小さいことで移動時に下面と走行面が接触しない隙間を確保し、加えて、凹部の底面と後側壁の境界には摩擦軽減材の角部との干渉を避ける逃げ溝が設けられ、面接触による力伝達を可能にしていることにより、ジャッキアップ量を最小限に抑えつつ摩擦軽減材の設置・撤去作業の効率化とスムーズな横移動を両立させる移動対象物が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7545931/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(移動路(走行面)の平滑性確保および移動重量に伴う地盤・仮設路面の支持力検討、重量物移動時の荷重分散シミュレーションによる横移動路の不等沈下抑制策の策定、ステンレスシート等を用いた路面摩擦係数の管理基準の設定、移動後の構造物定着時における無収縮モルタルや鋼板を用いたレベル調整(不陸整正)の施工計画の検討)、機械工学(凹部後側壁と摩擦軽減材(ポリアミド樹脂等)の接触界面における応力集中解析および動力伝達機構の設計、押圧ジャッキによる推進力が後側壁から摩擦材へ均一に伝達されるよう溝部(逃げ構造)の寸法最適化や部材の強度計算、移動中の摩擦材の挙動(せり上がりや脱落)を防止するための拘束条件の検討および最適なストッパー構造の機構設計)

 

 A61Hは物理的な治療装置などに関連する分類です。
 具体例として歩行補助器具を用いた移動時における安全性を検証するための歩行器が挙げられます。
 従来の歩行分析器は足元の挙動確認に特化しており、障害物衝突などの外的要因による転倒原因を特定できない問題がありました。
 これに対して、器体、移動手段、撮影手段および記録手段を備えた歩行器であり、カメラの視野が「使用者の足元」と「車輪と障害物の衝突点」の両方に設定され、これに加えて車輪の振動干渉を避けるため器体上部に配置した加速度センサと使用者の血圧測定手段が統合されており、記録手段はこれら視覚情報、力学的挙動および生体反応を単一の時間軸で同期させて保存することにより、表示装置上で映像と各種数値を時系列で対照することが可能となり、転倒の原因が身体機能の低下によるものか、あるいは路上の障害物によるものかを客観的に峻別できる歩行器が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7577040/15/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(高容量の映像データとサンプリング周期の異なるセンサデータ(加速度・血圧)を遅延なく統合して解析者が事故前後を即座に照会できるデータマネジメントシステムの構築、映像、加速度、血圧の各パケットに共通のタイムスタンプを付与して1ミリ秒精度の完全同期を実現するミドルウェアの実装、加速度センサが閾値以上の衝撃を検知した際に前後数分間の映像を自動的に抽出・保存するバッファ管理ロジックの設計)、機械工学(センサやカメラの計測精度を最大化するための物理的レイアウト設計、歩行器自体の動的な安定性・安全性を力学的な観点から最適化、車輪の回転に伴う高周波振動が加速度計測に与える影響をシミュレーション、ノイズを最小化する器体上部の取付位置の特定、使用者の歩行軌跡と車輪の接地領域を一つの画角に収めるためのカメラの取付高さ・俯角、および広角レンズの選定、障害物衝突時の衝撃エネルギーが記録ユニット(コントロールボックス)の故障や使用者の支持バランスに及ぼす影響の評価、適切なフレーム剛性の設計)

 

 F24Fは空気調節などに関連する分類です。
 具体例として室内空気混合型・個別分散制御空調システムが挙げられます。
 従来、設定温度と給気温度の差が小さい場合、空調負荷処理のために大風量が必要となり搬送動力やダクト径が嵩む問題がありました。
 これに対して、仮給気温度を生成する中心空調機、空調空気を搬送するダクト、その下流に位置するチャンバおよび室内空気をチャンバへ誘引する送風機で構成された空調システムであり、ダクトからの一次空調空気と送風機による二次室内空気をチャンバ内で混合し、最終的な目標給気温度へ調整した上で供給する構成により、一次側の送風量を抑えつつ室内への総供給風量を確保することが可能となり、制御面では、室内温度に応じて空調機が仮給気温度を再設定し、空調負荷の低減に伴い仮給気温度が緩和(冷房時は昇温)される際、連動して送風機の風量を削減することにより、低負荷時の過剰な混合を抑制しつつシステム全体の搬送動力削減とダクトサイズの最適化を実現する空調システムが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7766981/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(空気の物理的な挙動(流れ方・混ざり方)をコントロールして効率的に目標の温度を作り出すハードウェアの仕様の決定、チャンバ内での冷たい空気と室内の空気の混ざり具合をシミュレーション、ムラなく混合させるための内部仕切り板やパンチングパネルの形状設計、ダクトの細径化と送風機のパワー(搬送動力)のバランスの計算、システム全体で最もエネルギー消費が少なくなるダクト径とファン特性の選定、室内で発生する熱負荷に対してどの程度の温度の空気をどのくらいの量送れば設定温度を維持できるか、熱力学の諸法則に基づいた計算モデルの構築)、制御工学(空調機と送風機の出力をリアルタイムで調整し、常に最小限のエネルギーで快適な状態を維持するためのアルゴリズム設計、空調機側で冷房能力を弱める(温度を上げる)という判断がなされた際に瞬時に送風機の回転数を落とすためのフィードバック制御システムの設計、複数の混合ファンがある場合に、全部を弱く回すか一部を止めるかなど電力消費が最小になる組み合わせを自動選択する制御プログラムの設計)

 

(4)前田建設|開発トレンドと専門性

 

 E21Dが最も多いです。次いでE02D、E04G、E04B、G01N、G06Fが多いです。 

 E21Dは既述のとおり立て坑などに関連する分類です。
 具体例としてシールドマシンにおけるチャンバー内圧力下での試料の塑性流動性試験装置が挙げられます。
 従来、計測機器をチャンバー内に直接固定するため保守が困難であり、試料を大気圧下で取り出すと気泡の膨張・破裂により性状が変化してしまう問題がありました。
 これに対して、シールドマシンのチャンバー隔壁の開口部を介して外部の試料回収部を連通させ、チャンバー内と同等の圧力下で回収した試料に対して回転ベーンや貫入棒などの試験部位とトルク計やロードセル等の計測器を用いて塑性流動性を直接定量化する構成であり、計測装置一式をチャンバー内部ではなく隔壁外の回収部に集約配置されたことにより、掘削土の物理的性状を損なうことなく、かつ掘進作業を中断せずに機器のメンテナンスや交換を可能にした塑性流動性試験装置が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7762091/15/ja

  関連する専門分野の例:建設工学(地盤材料の力学特性に基づき装置で得られた抵抗値を施工の安全性を判断するための工学的指標へと変換する評価の構築、実験データ(ベーン抵抗等)を土の粘着力や内部摩擦角に変換して掘削シミュレーションに適用する計算モデルの設計、掘削土に気泡や薬剤を混入した際の流動性変化の解析、切羽の崩壊を防ぐための最適な配合設計)、機械工学(高圧・高摩耗という過酷な環境下で精密な計測を維持するための耐圧構造および確実な駆動・センシング機構の具現化、高圧土砂の侵入を遮断しつつ滑らかな回転や貫入運動を妨げない特殊なメカニカルシールの選定と配置、施工を止めずに安全かつ短時間で試験ユニットを交換できるバルブ連動型の着脱システムの設計)

 

 別の例としてトンネル施工において鋼製支保工の位置をリアルタイムに監視するために磁力で吸着させた測量用ターゲットを回収する装置が挙げられます。
 従来、高所かつ足場の不安定な切羽付近で磁力吸着された測量用ターゲットを一つずつ人手により取り外す必要があり、作業員の安全確保と施工サイクルの短縮が課題でした。
 これに対して、鋼製支保工を建て込むエレクタ装置のハンドに搭載され、測量用ターゲットに係留させた牽引ロープを巻き取る電動ウィンチ等の巻き取り装置を備えた回収装置であり、ターゲットを磁力によって支保工のフランジ面に吸着させたまま巻き取り装置の張力によりフランジ面上を滑動させて手元まで引き寄せる機構を有し、ターゲットが吸着力を失って落下したり転倒したりしないよう磁力、質量、牽引角度および摩擦係数の相関関係から導出される特定の力学的条件式を充足する設計がなされていることにより、高所作業車やマンケージを用いた人手作業を介在させることなく、遠隔操作のみでターゲットを確実に回収することが可能となり、トンネル切羽における作業の安全性向上と省人化を同時に実現する回収装置が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7708613/15/ja

  関連する専門分野の例:電気電子工学(現場で確実に動作する電源供給システムの設計、バッテリーの放電特性に基づき、ウィンチの最大負荷時でも安定して動作し続ける電源回路の設計、トンネルという電波の届きにくい閉鎖空間においてエレクタ装置と回収装置(リモコン)間の通信を途絶えさせない安定した無線プロトコルの選定、モータの電流値をリアルタイムで監視してターゲットが障害物に引っかかった際の電流スパイクを検知して瞬時に駆動を停止させる安全保護回路の設計)、機械工学(不整地や粉塵の多いトンネル環境下で安定して動作する堅牢な小型巻き取りユニットおよび動力伝達機構の設計、ターゲットを安定滑動させるための機構解析、ターゲットの磁気吸着力とフランジ面の摩擦抵抗に打ち勝つために必要な電動ウィンチの定格トルクおよびドラム回転速度の算定、牽引時のターゲットの浮き上がりや転倒を防止するため重心位置や取付位置をパラメータとしたモーメントバランスの最適化、吹付けコンクリートの粉塵や水分からバッテリーや制御基板を保護するIP規格(防水・防塵)に準拠したカバー構造の設計)

 

 さらに別の例として大断面トンネルにおける外殻覆工体の構築方法が挙げられます。
 従来のRC構造は狭隘なシールド内での配筋作業が困難であり、鉄骨構造は施工誤差による接合不全が問題でした。
 これに対して、地中に並設された複数の小断面シールドトンネルを数珠状に連結して外殻を形成した後、その内部に周方向へ延在する鋼製主桁リングと躯体コンクリートからなる外殻リング躯体を構築する方法であり、主桁鋼板の端部に剛接合された孔あき鋼板ジベルを相互に間隔をおいて対向配置し、これらが埋没するようにコンクリートを打設して接合する構成により、先行して構築された主桁と後行の主桁をボルトや溶接で直接接合することなくコンクリートを介したジベル継手として一体化させ、最後に、この鋼コンクリート複合構造が完成することでシールドトンネル同士の施工誤差(位置ズレ)を柔軟に吸収しつつ狭隘空間での過密な配筋・溶接作業を省略し、高い施工性と構造的剛性を両立させる外殻覆工体の構築方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7664780/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(巨大な地下構造物が周辺の土圧や地下水圧、さらには将来の地震に対してどのように耐えるべきか構造物全体の安全性を担保する設計、鋼板(主桁)とコンクリートが一体となって働く際の剛性の計算、トンネルが潰れないための最適な厚みや強度の決定、鋼板にあいた穴を貫通するコンクリートがどれだけの力(せん断力)に耐えられるかを数理モデルで算出、トンネル周囲の土質データを基に地下構造物が地盤から受ける負荷をシミュレーション)、機械工学(巨大な鋼板をミリ単位の精度で加工して現場での施工誤差を最小限に抑えるための溶接・加工プロセスの設計、狭いトンネル内で重い鋼製主桁を正確に運び込み対向するジベル同士を位置合わせするための吊り具や位置決め治具の設計、鋼板やジベルが複雑に配置された狭い空間においてコンクリートが隅々まで行き渡るかの検証、打設口の配置をの最適化)

 

 E02Dは既述のとおり基礎などに関連する分類です。
 具体例として大型構造物を地中に沈めて設置する「ケーソン工法」において躯体沈設の最終段階で躯体周面と地山の隙間に固定用の注入材を充填する回転式多方向噴射ノズルを用いたグラウト充填方法が挙げられます。
 従来のノズルは躯体から地山へ直角に噴射するため、ノズル付近にしか材が行き渡らず充填不足が生じていました。
 これに対して、ケーソン躯体の外側周面に周方向および上下方向に位置を異ならせて配置された複数の噴射ノズルを用いる方法であり、各噴射ノズルは躯体周面の上方へ向いた噴射口を有し、かつ躯体の略接線方向かつ上方へ向かう範囲で回転可能な機構を備えており、この回転機構により噴射口の向きを動的に変更しながらグラウト材を躯体周面に対して略平行かつ広範囲(所定幅)に噴射させることにより、躯体と地山の隙間に充満する滑材等の液体中で沈降した砂分を効果的に撹拌・対流させることが可能となり、最後に、砂分の堆積による阻害を排除してグラウト材を隙間全体に満遍なく行き渡らせることで地山と躯体を強固に一体化させ、深い沈設深度においても確実な固定を実現する方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7245680/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(地盤条件に適合したグラウト材の選定および周面摩擦力の回復メカニズムの設計・検証、ケーソン沈設完了後の土圧・水圧分布に基づいたグラウト材の必要強度の算出、地山と躯体間の隙間における流体(滑材や砂分を含む泥水)の置換率シミュレーション、グラウト硬化後の周面摩擦抵抗が設計荷重に対して十分な安全率を有するかを確認するための引抜き抵抗試験や載荷試験の計画策定)、機械工学(多自由度回転噴射機構およびその制御システムの設計、グラウト材によるノズル内部の摩耗を抑制する流路形状と耐摩耗性材料の選定、土圧下でも噴射口を正確に揺動・回転させるための防水・防塵性能を備えた高トルク駆動アクチュエータの設計、噴射圧とノズル回転速度の相関による砂分撹拌効率の最適化と効率的な配管系統のレイアウト設計)

 

 別の例として地中に埋設された鋼部材(矢板や杭など)の引き抜きや打ち込みにおいて電気的な性質を利用して地盤との摩擦を一時的に消失させるクーロン斥力を活用した地中フリクションカット施工方法が挙げられます。
 従来の電気浸透や電気分解を利用する方法は水分移動やガス発生を待つために30分程度の待機時間が必要でした。
 これに対して、対象部材を陰極、離れた陽極部材を陽極として直流電圧を印加し、印加開始から5分以内の通電中に施工を開始し、施工中も所定のタイミングで電圧をオン・オフすることにより、負に帯電した土粒子と陰極(部材)との間にクーロン斥力を瞬時に発生させ、電気分解等の時間を要する反応を待たずに即座に周面摩擦を低減し、施工荷重の軽減による効率化と土砂付着の抑制による地表面沈下の防止を同時に実現する施工方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7241495/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(土粒子の界面電気化学的特性が部材との摩擦抵抗に与える影響の解明、土粒子の粒径分布や塑性指数が斥力発生に与える影響の解析、地盤の飽和度と帯電量の相関に基づいた施工対象地の選定、通電時の摩擦角変化を考慮した地盤・構造物相互作用シミュレーション)、電気電子工学(斥力を安定維持するための動的な電圧制御システムの構築、施工中に変動する接地抵抗を監視して電圧を最適化する制御アルゴリズムの設計、直流電圧を正確にオン・オフする大電力対応スイッチング回路の設計、電位分布を最適化して低消費電力で広範囲に効果を及ぼす電極配置の設計)

 

 E04Gは既述のとおり足場などに関連する分類です。
 具体例として大規模な鉄筋コンクリート構造物の構築において梁の全長を一度に打設せず隙間を空けて先行的に打設した区間の間に後からコンクリートを流し込むコンクリート打ち継ぎ方法が挙げられます。
 従来の連続打設では、梁せいが大きい場合に作業員が打継ぎ面へ直接アクセスできず、隙間からノロ漏れが生じやすい問題がありました。
 これに対して、梁を構築する際に、まず第1および第2の先行打設部を所定の距離を隔てて独立して構築し、その後、両者に挟まれた未打設区間に後行打設部を構築する工程から成る方法であり、先行打設部構築時には打設方向の終端にコンクリート止め型枠を設置(具体的には、鉄筋を避けて設置する横板部と隙間を閉塞する縦板部を組み合わせることで密閉性の高い打継ぎ面を形成)することにより、高深度な梁(地中梁等)においても型枠の隙間からコンクリートペーストが漏れ出す「ノロ漏れ」を抑制することができる方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7663463/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(打ち継ぎ面が構造部材としての強度(特に剪断耐力や曲げ剛性)に与える影響の解析、構造的な安全性を担保するための最適な打継ぎ位置と仕様の設計、応力の変化が比較的小さいとされるスパンの1/4付近を後行打設位置として選定、先行・後行部間のコンクリート付着強度試験、地震荷重等の外力に対する打継ぎ面の挙動の解析と長期的な耐久性の評価)、生産工学(限られた空間内で施工サイクル全体の生産性と品質管理を最適化するためのシステムの構築、作業員が内部で安全・効率的に型枠作業を行える必要最小離隔距離の検証、先行打設部へ埋め込むインサート(固定部材)の配置設計、コンクリートの打設日程(養生期間等)を考慮した大規模現場におけるクリティカルパスの最適化シミュレーション)

 

 別の例として複数の施工工程(建方、本締め、溶接等)で生じる柱の累積的な位置ずれをに可視化する施工誤差管理システムが挙げられます。
 従来の管理システムは各工程でのずれが許容範囲内か否かの判定に留まり、柱の傾きを直感的に把握して精緻に管理することが困難でした。
 これに対して、建築物の積層工程において構造部材の配置後に生じる柱上部のxyz方向のずれを仮締め・本締め・溶接完了といった複数の工程ごとに継続的に計測して記憶部に格納し、ある階の柱を表示する際、その柱の「上端」には各工程ごとの計測位置を、一方で「下端」には直下の層の柱上端で計測された最新の確定位置をそれぞれ接続点として設定した画像要素を全工程分同一座標系に重畳表示させることにより、工程の進展に伴う柱の挙動推移と下層階の最終的な歪みが上層階へ伝播する実態を単一の視覚情報として直感的に把握することが可能となり、精緻な傾斜分析と基準値逸脱に是正措置を実現する施工誤差管理システムが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7716242/15/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(現場の物理空間で発生する動的な計測データをデジタル空間上で時系列かつ空間的に矛盾なく統合・可視化するためのシステムアーキテクチャの設計、複数の計測機器から得られる異種データをリアルタイムで正規化して同一座標系へマッピングするデータ処理パイプラインの設計、数ミリ単位の微細な誤差を視覚的に判別可能にするための3次元グラフィックスにおける強調表示アルゴリズムの実装、工程ごとの属性(色・線種)を保持しつつ多層階の干渉を高速にレンダリングする描画エンジンの最適化)、建築学(鉄骨の接合プロセスにおいてボルト締結や溶接熱が構造全体の幾何学的精度に与える物理的影響の解析、溶接時の熱歪みによる部材の収縮・変形メカニズムの特定とそれが上層階の鉛直精度に及ぼす累積誤差のシミュレーション、計測された「ずれ」の履歴データに基づき次層の建方時にあらかじめ補正を加える倒れ調整の最適値算出、構造設計上の許容限界と現場の施工誤差をリアルタイムで照合して構造的安全性への影響を判定する基準の策定)

 

 E04Bは既述のとおり建築構造一般などに関連する分類です。
 具体例として鉄骨コンクリート構造体において主要な鋼材同士を物理的な接合具(ボルトや溶接)を用いずに一体化させる鉄骨継手構造が挙げられます。
 従来の鉄骨接合はボルト締結や現場溶接が主流ですが、高所での作業負荷が高く、厳しい施工精度が求められるため、作業効率(施工性)の向上が課題でした。
 これに対して、第1主鋼材に第1の孔あき鋼板ジベルを、第2主鋼材に第2の孔あき鋼板ジベルをそれぞれ剛接合し、これらを互いに対向させつつ一定の間隔(非接触状態)を空けて配置し、その周囲をコンクリートで被覆し、加えて、複数の第1主鋼材を第1ベース鋼板で保持してユニット化し、同様に第2主鋼材側も第2ベース鋼板でユニット化することで現場での部材配置の効率化を図る構成により、主鋼材同士を直接結合させる代わりに両者の孔あきジベル内に充填されたコンクリートがせん断キーとして機能し、コンクリートを介した応力伝達が可能となり、その結果、ボルト締結や溶接が不要となり、かつ部材間のミリ単位のシビアな位置合わせ(寸法誤差)をコンクリートの充填によって吸収できるため、施工性を向上させる鉄骨継手構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7674177/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(鋼材とコンクリートという異なる材料間の付着・定着メカニズムの解明、孔あき鋼板ジベル周辺のコンクリートの応力分布およびひび割れ進展挙動の予測、ジベルの孔径、ピッチ、鋼材間隔が応力伝達効率に与える影響の定量化、実大試験体を用いた載荷実験による継手部の終局耐力の算定、構造設計指針となる実験式の策定)、材料工学(鋼材ユニットの複雑な隙間(孔あきジベルの内部など)に対して欠陥なく隅々まで充填される高流動・高耐久なコンクリートの配合設計、異種材料間の界面における物理的な付着・拘束特性の最適化、自己充填性を有する高流動コンクリートの粘性と降伏値の選定、 孔あき鋼板ジベル内に形成されるコンクリート支圧(せん断キー)の破壊を抑制するためにコンクリートの骨材寸法がジベル孔の径や鋼板間隔に対して流動性に与える影響の解析、鋼材とコンクリートの熱膨張係数の差や乾燥収縮による初期欠陥が接合部の長期的な応力伝達性能に及ぼす影響の評価)

 

 G01Nは材料の化学的または物理的性質の決定による材料の調査または分析に関連する分類です。
 具体例として重金属汚染土壌(泥水)から重金属溶出量を短時間で特定する重金属汚染土壌の迅速分析方法が挙げられます。
 従来、公定法は乾燥や溶出に数日を要し、装置も高額で専門知識が必要となり、また、既存の簡易法は測定にばらつきがありました。
 これに対して、まず採取した汚染土壌の固液比を調整し、これにマイクロ波を照射することで従来の熱伝導による抽出よりも短時間かつ均質に重金属を溶出させ、次に、この溶液を遠心分離および濾過にかけ、得られた溶出液にキレート剤を添加し、ここでpH調整等を行い、重金属を特定の粒径以上のキレート錯体として沈殿させ、これをフィルターで回収し、最後に、回収した錯体に対して蛍光X線分析を行い、元素固有のエネルギー強度から濃度を算出するこの一連の構成により、高額なICP装置や熟練の技術を必要とせず現場で公定法と高い相関性を持つ分析結果を約1.5時間という短時間で得られる重金属汚染土壌の迅速分析方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6994408/15/ja

  関連する専門分野の例:分析化学(土壌マトリックスからの重金属抽出理論の構築、蛍光X線分析における定量精度の最適化、マイクロ波照射時間と重金属(砒素・鉛等)の溶出挙動の相関解析、水分蒸発による濃度変化を補正するキャリブレーションモデルの構築、共存元素による干渉を抑制して公定法(ICP法)との高い相関性を確保するための検量線の作成や現場環境での測定下限値の評価)、物理化学(キレート剤による重金属の捕捉効率の最大化と固液分離を容易にするためのフロック(粒子)成長制御、ジベンジルジチオカルバミン酸ナトリウム等のキレート剤と重金属イオンの反応速度論の解析、フィルターでの捕捉に最適な粒径を生成するための最適なpH条件や反応温度の特定、微細なキレート錯体がフィルターを透過しないよう共沈剤の添加量や加温条件の設計)

 

 G06Fは電気的デジタルデータ処理に関連する分類です。
 具体例として集合住宅等の建物形状に合わせて住戸や各部屋を自動配置して最適な間取りを生成する設計支援装置が挙げられます。
 従来は蓄積された既存プランから選択する方式のため膨大なデータの準備が必要で、未知の形状には対応困難でした。
 これに対して、まず建築物や住戸の平面形状および配置する部屋構成に応じて各部屋の種別ごとに定められた初期サイズの領域を平面形状内に配置し、次に、領域拡張部が所定の規則(居室の優先的拡大や最小通路幅の確保等)に基づき各領域を平面形状の境界まで自動的に拡張し、さらに評価部が拡張された各領域の面積を評価基準に照らして採点(具体的には、住戸内では「廊下率」が低いほど、建築物全体では「共用部率」が低いほど評価を高めるよう算出)することにより、膨大なデータベースに頼ることなく、与えられた敷地や住戸の面積を最大限に有効活用し、販売効率や居住性が客観的に優れた間取り案を汎用的かつ自動的に生成できる設計支援装置が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7556726/15/ja

  関連する専門分野の例:建築計画学(居住者の生活動線や法的制約および住宅市場の要求に基づく優れた間取りの定量的評価指標の策定、居室、廊下、水回りといった各部屋の種別ごとに家具配置が可能な最小有効寸法やプライバシーを確保するための隣接関係(関係性ルール)の定義、住宅の商品価値を最大化するために廊下率の許容範囲の設定や収納面積比率、採光条件を考慮した評価アルゴリズムの重み付けの設計)、情報工学(建築空間という物理的なデータをデジタル上で最適化・自動生成するための計算基盤と最適化ロジックの構築、戸という「枠」の中に部屋を詰め込む問題を数学的な最適化問題として定式化、ランダムに配置された基準点を起点に周囲の壁や他の部屋と干渉せずに領域を膨らませる拡張アルゴリズムのコード実装、数千通りのプランの中から評価基準(廊下率等)に合致する上位解を高速に抽出するシステムの構築)

 

(5)フジタ|開発トレンドと専門性

 

 E04Bが最も多いです。次いでE04G、E21D、E02D、G01N、F24F、G06Qが多いです。 

 E04Bは既述のとおり建築構造一般などに関連する分類です。
 具体例として中空構造を持つ鋼管柱同士を現場溶接なしで接続できるボルト接合式鋼管柱継手が挙げられます。
 従来、閉断面の鋼管柱は内部に手が入らずボルト締結が困難であり、一部を加工すると継手強度が低下する問題がありました。
 これに対して、上下に配置される第1・第2の鋼管柱それぞれの端部にダイアフラムを溶接し、各ダイアフラム上に材軸方向と平行な複数のフランジ(第1〜第4)を立設させた構成を有する鋼管柱継手であり、これらフランジのうち一対にボルト締結作業用のハンドホールとなる第1・第2の貫通孔が設けられ、第1の鋼管柱側のフランジと第2の鋼管柱側のフランジを材軸方向に互い違いに並置し、添え板とボルトで接合させ、この際、第1の貫通孔と第2の貫通孔を隣接面間で異なる高さ(斜かい状)に配置することで全方位に作業口を確保しつつ断面欠損による強度低下を特定部位に集中させない設計により、現場での高度な溶接技能を不要としつつ耐震性能と容易な施工性を両立させる鋼管柱継手が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7653487/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(地震動による曲げモーメントや剪断力が加わった際にボルト接合部や貫通孔周辺に生じる応力集中のシミュレーション、貫通孔による断面欠損が全体の変形性能に与える影響の検証、フランジの板厚増厚や補強板(ウエブ)の設置が耐力復元特性にどう寄与するかの評価)、建築生産学(現場作業者がハンドホールからインパクトレンチ等の工具を挿入してボルトとナットを規定のトルクで締め付けるための作業空間が物理的に確保されているかの検証、添え板やスペーサーの配置手順の標準化、作業者の技量によらず一定の接合品質が維持できる施工マニュアルの策定)

 

 別の例として鉄筋コンクリート造(RC造)の建物において梁の高さを抑えつつ幅を広げた扁平梁とそれに交差する直交梁が柱で交わる部分の接合構造が挙げられます。
 地震時に柱外へ張り出した扁平梁部分に強いねじれが生じますが、従来の補強筋では抑制が不十分で鉄筋量も多く施工が困難でした
 これに対して、柱とその幅を越えて張り出す扁平梁およびこれに直交する直交梁が接合された構造であり、本来は直交梁の内部に収まる梁主筋を直交梁が存在しない扁平梁の張り出し部まで延長して配置され、この張り出し部において延長された複数の梁主筋(および必要に応じて配置される組み立て筋)がロの字状に閉じたねじれ補強筋によって一括して囲繞され、これらの梁主筋の端部には折り曲げ加工による曲げ部が設けられ、張り出し部内での定着性能を高めるこれらの構成により、補強のための鉄筋量を最小限に抑えながら地震時の水平力によって張り出し部に生じる複雑なねじれ変形をロの字状の拘束力で抑制し、接合部全体の剛性を高めた直交梁の接合構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7739667/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(部材接合部における非線形応力解析および耐震性能の定量的評価 、RC接合部のひび割れ進展解析と破壊モードの特定、ロの字状補強筋の鉄筋比(太さと間隔)が張り出し部のねじれ剛性に与える影響の感度分析、梁主筋端部の曲げ形状(定着部)における応力伝達効率の算出と最適な定着長さの設計基準策定)、建築生産学(過密な接合部における配筋合理化と施工精度の確保に向けたプロセスの設計、柱主筋と直交梁主筋、ねじれ補強筋の干渉チェックおよび鉄筋配置順序のシミュレーション、直交梁内のせん断補強筋と張り出し部のねじれ補強筋を共通の規格・形状で設計、鉄筋が密集する部位における高流動コンクリートの充填性確保のための締固め作業計画の策定)

 

 さらに別の例としてプレキャストコンクリート(PCa)部材同士をアンボンド状態の緊張材で接合する構造が挙げられます。
 従来、アンボンド緊張材はグラウト(液体状のセメントなど)による防護がないため接合部で発錆しやすく、地震時の振動でシース管と衝突して破損する恐れがありました。
 これに対して、複数のシース管を有するPCa部材を対応するシース管同士を連通させて接合する構造であり、全ての連通シース管内には機械式継手を介して相互に接続された緊張材が挿入され、グラウトを充填しないアンボンド状態で緊張定着されており、二つのPCa部材の接合界面を跨ぐ特定の接合領域において、機械式継手の長さよりも広い範囲にわたって緊張材の表面に防錆材が塗布された構成により、外気や水分の浸入が懸念される接合部付近での緊張材の腐食を抑制し、加えて、シース管と緊張材の隙間の同領域に粘弾性材が配設されることで、地震時の部材変形に伴う緊張材とシース管の物理的衝突を緩衝し、断線や損傷を抑止するPCa接合部材が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7749898/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(アンボンド緊張材を用いたPCa接合部特有の目地開き(ジョイントの開閉)を考慮した応力解析、緊張材の変形が弾性範囲内に収まるための最適な緊張力と構造の設計、地震時のPCa部材接合界面における接触・剥離挙動のシミュレーションモデルの構築、アンボンド緊張材の有効長と接合部の回転剛性の相関関係を定義する数理モデルの構築、地震荷重下で緊張材がシース管壁に及ぼす動的衝突荷重の算定と粘弾性材による衝撃吸収効果の定量的評価)、材料工学(コンクリート特有の強アルカリ環境や目地の微細な動きに対して長期間にわたり防錆機能と物理的緩衝機能を維持できる機能性材料の選定、各種防錆塗料(エポキシ樹脂・ジンクリッチ等)の加速腐食試験による耐久寿命の予測、温度変化や長期の圧縮応力下でも流出・硬化しない緊張材の変形に追従可能な粘弾性材(高分子ゲルやゴム組成物)の粘弾性スペックの策定、緊張材表面の防錆材と粘弾性材の化学的適合性の検証および長期的な品質劣化プロセスの解析)

 

 E04Gは既述のとおり足場などに関連する分類です。
 具体例として建築物の外壁パネルを取り付け用の専用治具へ固定するための一対のスタンドからなる補助用部材支持架台が挙げられます。
 従来、大型パネルの固定作業は不安定な高所や揚重状態で行われることが多く、施工精度と安全性の確保が困難でした。
 これに対して、外壁パネルとそのパネルを建築物の胴縁に固定するための電動工具付き治具を地上等の安定した場所で一体化させるための架台であり、第1の方向に延伸するベースフレームを有するベースユニット上に治具を載置・支持する第1のサポートユニット、パネルの下端長辺を直接または搬送棒を介して間接的に支持するパネル受容ユニットおよびこれらの中間に位置しパネルを直立状態で背後から支える第2のサポートユニットを備え、これらの各ユニットはベースフレームに沿って水平移動あるいは主柱に沿って垂直移動可能な構成を有しており、パネルの幅や治具の形状に合わせて位置調整が可能な技術構成により、治具のメインフレームとパネルの主面を常に平行かつ静止した状態で保持でき、治具へのパネル固定作業が容易かつ正確になり、結果として建築物内部からの安全な自動ビス打ち施工を可能にする架台が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7781673/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(パネルの自重や作業時の負荷に対して部材が変形したり壊れたりしないための設計、パネルの重量によるベースフレームのたわみの計算、ビス打ち精度を損なわない剛性を確保するための断面性能の決定、第2サポートユニット(プロップ)の折り畳みアームにおける回転軸の強度計算、スムーズな開閉を実現するための公差(ゆとり)の設計具とパネルを平行に保つためのストッパやガイドプレートの最適配置と繰り返し使用による摩耗を考慮した材料選定)、経営工学(どのように動けば最も効率的で安全かの分析、架台を用いたパネル固定作業の標準化やミスのない作業フローの構築、作業員がパネルを架台に載せてから治具を固定するまでの歩行距離や腕の動きの分析、各ユニット(ハンドルやレバー)の最適な配置の設計、パネルサイズや作業環境が治具固定にかかる時間に与える影響の分析、建築プロジェクト全体の工期短縮効果の定量化)

 

 別の例としてコンクリートを自在な位置に配給するディストリビューターを建物自体の本設の柱を利用して設置するコンクリート打設設備が挙げられます。
 従来、専用マストの設置スペース確保が難しく、タワークレーンとの干渉やマスト足元の打設が困難である問題がありました。
 これに対して、本設柱の頭部を四方から囲むようにボルトや鋼棒で締め付けて固定する土台となる枠(固定桟)と、そこから空中に向かって垂直に伸びる複数の柱(縦桟)、さらにそれらをトラス状につなぐ「補強材」を組み合わせた立体フレームが柱の上に構築されたもので、このフレームが柱と一体化して機械を支えるマストの役割を果たすことでアームの旋回による大きな負荷を建物本体に逃がしながら専用支柱を立てる隙間がない狭い現場でも建物全体へ自在にコンクリートを流し込めるようになり、施工効率と品質を向上させるコンクリート打設設備が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7771484/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(本設の柱を仮設設備の支持台として利用した際に施工中の建物構造体へ与える影響の検証、本設柱のコンクリートおよび内部鉄筋に生じる局所的な圧縮・せん断応力の算定、ディストリビューターのアーム旋回時における慣性力と偏心モーメントが施工階の躯体剛性に与える影響のシミュレーション、アンカーボルトやPC鋼棒による接合部の滑り耐性およびコンクリートの割裂破壊に対する安全率の策定)、システム工学(異なる目的で動く大型機器との空間的な競合を回避して打設効率を最大化するための制御ロジックの構築、タワークレーンの位置データとディストリビューターのアーム姿勢を照合して衝突リスクを予測して自動停止させる制御プログラムの設計、建物の平面形状に基づきどの本設柱に架台を設置すればアームのリーチを最大限活かして最短時間で打設完了できるかの経路解析、作業員が安全な場所から直感的に多関節アームを操り吐出量を調整できる油圧駆動系と通信システムの統合)

 

 E21Dは既述のとおり立て坑などに関連する分類です。
 具体例としてトンネル施工においてコンクリートの重みによる型枠のたわみを防ぐため、あらかじめ逆方向の力を加えて変形させておくプレストレス導入型トンネル覆工用セントルが挙げられます(セントル:トンネルの内壁(コンクリート)を作るための移動式の巨大な型枠マシン)。
 従来、打設直後のコンクリートが未成熟な段階で型枠を外すと、自重による沈下でひび割れが生じる問題がありました
 これに対して、移動用のガントリーと、それに支持される中央のクラウン部や左右のアーチ部、側壁部からなる鋼製型枠(セントルフォーム)を主たる構成要素と、コンクリートを流し込む前の段階でPC鋼材やジャッキ等の導入手段により型枠のクラウン部をあらかじめトンネルの内空側へと強制的に引っ張り、コンクリート荷重によって生じる想定変位量を先行して付与し、この引っ張り操作によって発生する上向きの反力に対してはガントリーへのカウンターウェイトの設置や脚部によるレールの把持によって機体の浮き上がりを確実に抑止しつつ打設の進行に同期させて導入した荷重を漸次開放することで型枠の形状をコンクリートの荷重変化による変位ラインへと常に近似させ続けることにより、型枠を撤去する際の急激な変位や弱材齢段階のコンクリートへの過度な負荷を解消できるため、工期短縮のために早期の型枠取り外しを行う場合であっても、コンクリートのひび割れ発生を防止する効果を奏するトンネル覆工用セントルが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7701039/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(プレストレス導入時や荷重開放時の挙動を完全にコントロールするための設計、コンクリートの重量が段階的に増加するプロセスにおいて型枠鋼材がどのように弾性変形するかの解析、最適な引っ張り力の数値の算出、ジャッキが型枠を引っ張る際にガントリーにかかる巨大な浮き上がり力の計算、機体の安定を保つための重心設計やレール把持部の強度設計、打設状況に応じてリアルタイムに引っ張り力を微調整て設定した変位ラインを維持するためのジャッキ制御システムの構築)、土木工学(弱材齢コンクリートの物性解析および施工プロセスの最適化設計、打ち立ての弱材齢段階におけるコンクリートの引張強度や弾性係数の変化の計測、型枠の変位がひび割れに直結する限界歪み量の特定、コンクリートが自立する剛性を得る速度に合わせてプレストレスを「いつ」「どのくらい」緩めるべきかの標準施工フローの設計、現場ごとに異なる最適な先行変形量を決定するための予測モデルの構築)

 

 別の例として鉄道用あるいは水路用などのトンネルの掘削工事における施工管理システムが挙げられます。
 従来、発破の穿孔パターンや爆薬量の設計が設計者の経験に依存しており、品質のばらつきや自動化の困難さが問題でした。
 これに対して、3次元スキャナによるトンネル形状データ、騒音・振動センサによる地質データおよび水量センサによる湧水量データをリアルタイムに取得する計測系とこれらを解析するプロセッサによって構成された施工管理システムであり、前回の発破工程(第1発破)で採用された穿孔パターンおよび炸薬量と、その結果として生じた「形状変化」「地質状況」「湧水量変化」の各実績データをプロセッサに入力し、機械学習モデルを用いて次回の発破工程(第2発破)に最適な「穿孔パターン」と「炸薬量」を予測し、この際、学習モデルとして形状や水量の予測モデルの併用により次回の発破後のトンネル状態を事前にシミュレーションすることも可能なこれらの構成により、地山の状況変化に即応した精密な制御が自動で行われるため、設計者の能力に依存することなく岩盤の適切な破砕形態の維持と爆薬使用量の最小化を両立できる施工管理システムが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7684848/15/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(複数のセンサから得られる異種データ(画像、波形、数値)を統合して発破パラメータを導き出すための学習ロジックの設計、3次元形状の点群データと振動波形データを入力として最適な穿孔位置を座標として出力するニューラルネットワークの構築、過去の施工実績データから成功した発破例を教師データとして整理しモデルの予測精度を向上させるためのパラメータ調整、現場で取得された大量のセンサデータを遅滞なく処理して次の作業開始までにドリルジャンボ(穿孔機)へ指示データを出力するバックエンドシステムの構築)、電気電子工学(物理的な現象(音・振動・水の流れ)を電気信号として捉えてAIが処理可能なデジタルデータへと変換・伝送するためのハードウェアおよび信号処理アルゴリズムの構築、発破時の激しい振動や騒音の中から地質探査に必要な有効成分だけを抽出するためのアナログ・デジタルフィルタ回路の設計、3次元スキャナの画像データと湧水計の数値データをミリ秒単位の共通時間軸で統合してプロセッサへ送り出すためのデータ通信インターフェースの設計)

 

 E02Dは既述のとおり基礎などに関連する分類です。
 具体例として山留壁の強度を担う芯材を粘性のあるソイルセメント内へ配置するために先端の抵抗となる材料を吸い出しながら挿入する山留壁用芯材が挙げられます。
 従来、芯材挿入時、粘り気のあるソイルセメントから大きな抵抗を受け、高精度な建て込みが困難という問題がありました。
 これに対して、長手方向に吸引管を備えたH形鋼の芯材を主軸とし、その先端部を先細のV字形状に成形してカバープレートで覆った構造の山留壁用芯材であり、芯材をソイルセメント内へ挿入する過程では吸引管を介して直下にあるセメントを地上へ強制的に吸い上げ、先端に一時的な空隙を形成することで物理的な貫入抵抗を低減させながら垂直精度でスムーズに建て込み、同時に、プレートの傾斜面が周囲のセメントを効率的に側方へと受け流し、挿入動作をさらに円滑にし、芯材の定置後は地上に仮排出したセメントを再び吸引管から地中へと充填し戻しながら管を引き抜く一連のサイクルにより、材料を無駄にすることなく周囲と完全に一体化した山留壁を構築する効果を奏する山留壁用芯材が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7739666/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(高粘性流体の吸引・圧送効率を最大化する管路設計および着脱機構の最適化、管内での閉塞を防ぐための吸引圧力と管径およびポンプの揚程特性の選定、挿入時の振動では脱落せず引き抜き時には地上からの操作で容易に解除できるバネとフックを組み合わせた着脱式保持装置の構造解析、挿入時の応力集中を分散しつつ流体抵抗を最小化するためのV字カット角度と板厚の計算)、土木工学(地盤・構造物相互作用の解析および本設利用を見据えた荷重伝達設計、吸引による一時的な空隙が周囲の壁体強度や周辺地盤の安定に与える影響の評価、安全な吸引量と挿入速度の相関モデルの構築、建物の鉛直荷重を芯材からソイルセメントそして地盤へと確実に伝えるためのジベルの配置間隔および溶接強度の構造計算、吸引・再充填工程におけるセメントの密実性を保証するための吸引管引き抜き速度と充填圧力の管理基準の設定)

 

 別の例として原子炉の廃炉方法が挙げられます。
 従来、地上の水槽で遮蔽する従来法では、外気や温度変化による構造物の経年劣化や漏水、地盤の緩みが問題でした。
 これに対して、原子炉建屋とアンカーボルトで一体化された底壁、周囲を囲む側壁、および天井壁からなるコンクリート製のケーソン躯体を主たる構成要素とし、まず底壁下面に設置したレール上のケーソンショベルにより建屋直下の地盤を掘削し、建屋と躯体自身の自重を利用してこれらを垂直に地中へ沈下させ、掘削作業時には、地下水圧に対抗する圧縮空気を送り込むニューマチックケーソン工法を採用し、マテリアルシャフトを通じて土砂を搬出し、所定の深さまで沈下させた後、天井壁に設けた充填用孔から躯体内部および下部空隙の全域にコンクリートを隙間なく充填するこの一連の構成により、原子炉建屋を地表面より低い位置に完全に埋設隔離できるため、環境変化による構造劣化を抑止し、数百年に及ぶ長期にわたって放射線の外部漏洩を遮蔽する効果を奏する原子炉の廃炉方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7684875/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(巨大重量構造物の支持力管理および大規模地盤掘削に伴う沈下挙動の制御、掘削空間内に送り込む圧縮空気の圧力と周囲の地下水圧・土圧の平衡状態の計算、地盤の「ボイリング」や「ヒービング」といった崩壊現象を防止する圧力管理基準の策定、刃口(先端部)にかかる摩擦抵抗と地盤支持力のモデル化と建屋が傾かないよう掘削順序や荷重バランスを最適化するシミュレーション、地下水成分による化学的侵食を考慮した高耐久配合設計と充填時の密実性試験の実施)、機械工学(高圧・遠隔環境下における自動掘削システムおよびマテリアルハンドリング機構の設計、地上からの通信ラグを考慮したリアルタイム制御システムの構築、高圧空気環境下でも焼付かない油圧ユニットや電気系の防爆・防湿設計、内部の圧力を逃がさずに効率よく土砂をバケットで搬出するためのエアロック部の気密シール機構と高速巻上機の安全設計、巨大な躯体内部の隅々までコンクリートを行き渡らせるための長距離圧送時の圧力損失計算と気泡を巻き込まないための多系統注入口の配置設計)

 

 G01Nは既述のとおり材料の化学的または物理的性質の決定による材料の調査または分析に関連する分類です。
 具体例として盛土材といった粒状材の粒径を測定して粒径の分布を示す粒径分布計測装置が挙げられます。
 従来の画像計測では、粒状材同士が重なったり接触したりした状態で撮像され、正確な粒径算出が困難でした。
 これに対して、粒状材料を載せる載置面部、分散のための振動部、撮像部、粒径算出を行う画像処理部および粒径加積曲線を算出する分布算出部により構成された粒径分布計測装置であり、載置面部を水平面に対して傾斜した「傾斜載置面」とし、かつその表面を粒状材に対して摩擦係数の大きい材料で形成し、振動部によって加えられた振動エネルギーが傾斜による位置エネルギーの勾配と高摩擦面による回転運動への変換を介して各粒状材に伝わることにより、投入された粒状材料は傾斜に沿って移動しながら個々に分離され、重なりや接触が物理的に解消された状態で分散保持され、撮像データから個々の粒径(面積等価径)を正確に抽出することが可能となる粒径分布計測装置が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7631123/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(物理的な分散メカニズムの構築および高精度な位置決め・駆動機構の設計、粒子の回転運動を促しつつ滑りすぎを防ぐための載置面材料の硬度選定および表面粗さの最適化、振動による分散(傾斜時)と撮像時の水平度を繰り返し再現するためのステッピングモータとリンク機構を用いた位置決め制御、振動部の共振が撮像カメラの支持スタンドに伝わり画像がブレるのを防ぐための防振ゴムの選定およびフレームの固有振動数解析)、情報工学(撮像された画像から個々の粒子を正確に分離して認識して幾何学的な誤差を補正して真の粒径を算出するソフトウェア基盤の構築、わずかに接触が残る粒子境界を個別に分離抽出するモデルの構築、傾斜面を斜めから撮像する場合の台形歪みをカメラの外部パラメータに基づいて平面画像へ正射変換する処理の実装、抽出された多数の面積等価径からサンプリング誤差を最小化しつつJIS規格等に準拠した通過質量百分率を算出する演算アルゴリズムの設計)

 

 F24Fは既述のとおり空気調節などに関連する分類です。
 具体例として組み立てが容易な折り畳み式ダクトが挙げられます。
 従来の段ボールダクト等は組み立てに広い作業スペースを要し、建設現場での作業効率が低いという問題がありました。
 これに対して、内周面を形成する不燃性シートと、その上に配置された複数の板状部材(不燃性発泡ボード等)から成る折り畳み式ダクトであり、対向する第1および第2の側板部はそれぞれ2つの板状部材で構成されており、扁平な折り畳み時には不燃性シートが折り曲げられることでコンパクトに重畳され、各板状部材の第1の側縁部(組み立て時の接合面)と反対側の第2の側縁部(角部形成面)の間には断面四角形状の間隙が形成され、組み立て時には、この間隙を閉じるように展開することで離間していた2つの板状部材の第1の側縁部同士が密着して1つの平坦な側板部を形成し、空洞を有する多角筒体へと変化するため、搬送時には薄い扁平状態で大量運搬を可能にしながら現場では特殊な工具を使わずに迅速かつ正確に筒状へ組み立てられる折り畳み式ダクトが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7773400/15/ja

  関連する専門分野の例:材料工学(ダクトに求められる防火性能、断熱性能および繰り返しの折り畳みに耐えうる機械的特性を両立した材料構成の最適化、折り曲げ部における亀裂発生や遮炎性の低下の検証、発泡ボードとアルミシートを接着剤で積層した際の高温下(換気排気時)における層間剥離強度の測定および耐熱性接着剤の選定、板状部材の厚さ(10mmから50mm)がダクト内を通る流体と外気との熱交換および結露防止性能に与える影響の解析)、構造工学(扁平状態から筒体へのスムーズな変形を可能にする切り込み角度の精密設計と外部荷重に対する強度計算、板状部材の両側縁部の傾斜角を略45度に設定し、組み立て時に隙間なく接合して気密性を確保するための公差設計、ダクト内部の送風圧や外部からの接触荷重に対して接続部の不燃性テープや接着剤が破断しないかの検証、連結金具と係止ピンを用いた際の接続部分における応力分布の解析)

 

 G06Qは既述のとおり管理等目的のために適合した情報通信技術などに関連する分類です。
 具体例として建造物に用いられる素材の集計のための素材集計システムが挙げられます。
 従来のBIM(ルディング・インフォメーション・モデリング)積算は部材の形状や寸法、施工基準等の膨大な情報を個別に演算するため、処理負荷が高く、素材情報の確認も各オブジェクトの属性値を一つずつ開く必要があり、非効率でした。
 これに対して、BIM上のオブジェクトに対し建材品番と紐付いた一意の色情報および透明度を設定する設定手段と、その色情報をキーとして各部材の表面積を抽出・一覧化する集計手段を備えたシステムであり、抽出されたデータは中間ファイルとして出力され、仕上げ材データベースに基づき施工ロス率等の補正パラメータを加味した最終的な素材使用量を算出するとともに積算リスト上での素材変更をBIMモデル内の表示色へ自動的に反映させる双方向のフィードバック機能を備えていることにより、設計者は画面上の配色を確認するだけで使用素材を瞬時に判別でき、設計変更に伴う再入力の手間を省きながら積算業務の演算負荷低減と処理の高速化を同時に実現できる素材集計システムが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-092194/11/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(外部の積算ファイルとBIMプロパティを矛盾なくリアルタイム連携させるAPI制御の実装、膨大な建材種類に対して計算機が誤認せず人間も識別しやすいユニークな配色ロジックの構築、大規模建築モデルにおいて描画負荷を抑えつつ色情報から面積を高速抽出するメモリ管理の最適化)、建築生産工学(部材形状や部位(階段、異形壁等)に応じた材料の歩留まりを算出する統計的補正モデルの構築、メーカー各社の品番体系と色情報を統合して設計変更がコストに与える影響を即座に試算できるデータ定義、自動算出された数値が標準積算基準や現場の商慣習に照らして発注エビデンスとして成立するかの評価)

 

(6)安藤ハザマ|開発トレンドと専門性

 

 E21Dが最も多いです。次いでE02D、E04B、E04G、C04B、G01Nが多いです。

 E21Dは既述のとおり立て坑などに関連する分類です。
 具体例として複数の鋼車を連結して一度に大量の土砂(掘削ズリ)を搬送可能にするためのベルトコンベア鋼車が挙げられます。
 従来、小断面トンネルでは積込み機のリーチが短く、連結された2台目以降の鋼車へ直接土砂を送り込めないため搬送効率が著しく低いという問題がありました。
 これに対して、土砂を収容する車体上部に前後方向のガイドレールを備え、その上を自走または外部動力によりスライドする移動ベルトコンベアが設置されたベルトコンベア鋼車であり、掘削時にはコンベアを前方(切羽側)へ突き出して積込み機から土砂を受け取り、コンベアの稼働によって自身の車体内、あるいはさらに後方の車両へと土砂を中継して送り込み、積載完了後はコンベアを後退させることで車両同士の連結や退避を行い、排出時にはコンベアを横方向へスライド退避させて車体の転倒動作との干渉を防ぐこれらの構成により、複数車両の同時運用による工期短縮を実現するベルトコンベア鋼車が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7570272/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(可動式コンベアの駆動・支持機構の設計、油圧シリンダやモーターを用いたコンベアの進退・横シフト機構と粉塵環境下でも固着しない高耐久レールの選定、数トンの岩塊が落下投入される際の衝撃荷重に耐えうるコンベアフレームおよび車体支柱の剛性計算、荷下ろし時の車体転倒動作と連動してコンベアが自動的に干渉位置から退避するリンク・ガイドレールの設計)、土木工学(トンネル施工プロセス全体の最適化設計、土質に基づいた積算ロジックの構築、トンネルの延長や断面サイズに応じたベルトコンベア鋼車の最適な連結台数と機関車の牽引力計画の策定、粘性土や硬岩など掘削ズリの含水比や粒径によるコンベア上での滑り・こぼれの挙動解析、車両の長大化に伴う複線区間(すれ違い場所)の最適な設置間隔の算出、掘進速度を最大化する物流フローの構築)

 

 別の例としてシールドマシンの掘進時に設置されるセグメントの不具合を検出するためのセグメント判定システムが挙げられます。
 従来、施工中のセグメントの健全性は目視確認に頼っており、不具合の把握は事後的にならざるを得ず、事前の定量的評価が困難でした。
 これに対して、ジャッキ推力を第1軸、旋回モーメントを第2軸とする平面座標系においてセグメントに不具合が生じない限界値である限界旋回モーメントをプロットして設定された横断方向および縦断方向の危険領域を記憶する手段を備えたシステムであり、旋回モーメント算出手段が掘進中に実際に得られる施工時ジャッキ推力に基づきセグメントに作用する施工時旋回モーメントを算出し、照合手段がこれら施工時の推力と旋回モーメントの組み合わせ(現状推進座標)を記憶された横断・縦断の両危険領域とリアルタイムで照らし合わせ、その結果、現状の数値が危険領域内にあると判定された場合、警報出力手段がセグメントの不具合を予測する警告情報を出力することにより、熟練オペレータの経験に頼らずともセグメントの破損や漏水を未然に防ぐことができるセグメント判定システムが開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7535927/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(セグメントの非線形挙動を考慮した構造安定性解析および限界値の策定、セグメントの主桁や継手、縦リブの剛性のモデル化、ジャッキ推力と旋回モーメントを変化させた際のスキャニング解析、セグメント部材の降伏、座屈、継手部の目開きやせん断破壊が生じる限界条件を多角的な設計基準に基づいて算出、地盤定数やトンネル線形がセグメントの拘束条件に与える影響を考慮した安全率の最適化)、情報工学(シールドマシンから得られる膨大なセンサーデータを高速に処理して視覚的な判定図への反映と確実な警報出力を実現するシステムの構築、施工中に刻々と変化するジャッキパターンから、旋回モーメントおよび競り荷重を瞬時に算出する演算ロジックの実装、推進力平面座標系上に現状座標と危険・注意領域を重畳表示してオペレータが直感的に状況を把握できるグラフィカルな表示システムの設計、危険領域だけでなく注意領域を含めた領域判定を行い状況の緊急度に応じた音声や視覚信号による段階的な警告出力アルゴリズムの設計)

 

 E02Dは既述のとおり基礎などに関連する分類です。
 具体例として対向させた2枚のハーフプレキャスト梁部材とその間の現場打ちコンクリートによって構成されるハーフプレキャスト型基礎梁接合構造が挙げられます。
 従来、基礎梁は非常に重いためプレキャスト化すると巨大なクレーンが必要となり、コストと施工効率が低下していました。
 これに対して、対向配置された1対のプレキャストコンクリート梁部材とその間に充填された現場打ちコンクリートから成る基礎梁構造であり、各部材は長軸方向に梁主筋、梁幅方向に第1のスターラップ筋の一部が突出して第1の接合空間を介し底盤上に自立し、杭頭部との第2の接合空間では第2および第3のスターラップ筋が長軸方向に接しつつ主筋を囲むように梁幅方向へ互いにずらして配筋され、これら接合空間へのコンクリート打設により全体が強固に一体化された構造を有するこの分割構成により1部材の重量を柱部材以下に抑えて汎用揚重機での施工を可能にするだけでなく、プレキャスト部材自体を後打ちコンクリートの側型枠として利用することで支保工を不要とし、施工効率と経済性を高めることができるハーフプレキャスト型基礎梁接合構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7681461/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(ハーフプレキャスト形式による合成梁の剛性評価および接合部の構造設計、プレキャスト面と後打ちコンクリートの境界で「ずれ」が生じないよう凹凸(コッター)の形状や配置の設計、杭頭部基礎との狭い空間においてスターラップ筋をずらして配置した際の応力伝達メカニズムの評価、長期荷重や地震荷重に対してひび割れや変形が許容範囲内に収まるための最適な部材厚と配筋量の算出)、土木工学(現場の施工効率を最大化する生産プロセスの設計、部材重量を平準化し、現場で使用可能な最小限のクレーン能力で全工程を完結させるための物流・配置計画の策定、生コンクリート打設時の側圧に対してプレキャスト部材が変形・倒壊しないための自立安定性や固定方法の検討トータルの工期を短縮するための作業工程の定量分析、)

 

 別の例として杭体の杭頭部と杭基礎の構造部分とを一体的に接合させることができる杭基礎構造が挙げられます。
 従来のプレキャスト接合では、内部の充填経路が複雑で固化材の未充填や空気溜まりが発生しやすく、接合の信頼性を客観的に保証することが困難でした。
 これに対して、杭頭部を鋼管と補剛コンクリートで固めた杭頭補剛部の上に柱・梁の接合拠点となるプレキャスト接合体を積層した構造であり、補剛部からは接合縦筋が立設され、接合体側の縦筋挿通孔に差し込まれ、接合体の平面中心にある固化材注入孔、部材下面の下目地空間、接合部側面の側面目地空間、縦筋挿通孔が直列に繋がれ一筆書きのような単一の充填経路を形成し、固化材を中心から圧入すると中心部から外周部(下目地・側面目地)へ、さらに縦筋挿通孔へと上昇しながら空気を押し出し、最終的に接合体上面の排出口から溢れ出ることで目視による完全充填の確認が可能であり、施工品質の保証と工期短縮を両立する杭基礎構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7668175/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(杭頭接合部における応力伝達メカニズムの解明と地震時の安全性評価、地震による水平力や引き抜き力が作用した際の固化材充填層におけるせん断応力分布のシミュレーション、縦筋挿通孔内の固化材が異形鉄筋とプレキャスト体の間で十分な付着剛性を発揮できるかの確認、鋼管の板厚やプレキャスト体のハンチ形状が接合部の回転剛性に与える影響の評価)、土木工学(流体解析に基づいた固化材の充填プロセス設計と施工品質管理手法の確立、固化材の粘度や注入圧力を変数とし複雑な目地空間内での流動フロント(進行面)の解析、空気溜まりの発生しない注入速度の算定、側面目地空間の連通凹所からの溢れ出し確認による内部充填完了の判定基準と目視確認フローの作成、周囲地盤を埋め戻した後の杭頭補剛部への側圧負荷が接合作業の精度に及ぼす影響の評価)

 

 E04Bは既述のとおり建築構造一般などに関連する分類です。
 具体例として建築用細柱のピン支持・回動接合構造が挙げられます。
 従来、通常のラーメン構造に細柱を設けると地震時の水平力で早期に破壊されるため、免震構造等の特殊な建物以外では採用が困難でした。
 これに対して、上下2層の梁部材とその間に支持される柱部材から成る構造体であり、第1および第2の梁部材の支持面には曲面状に突出した第1・第2の凸状支持部が設けられ、これに対応する柱部材の上下端には凸状支持部と摺接しながらスムーズに回動できる第1・第2の凹状受け部が形成されていることにより、上下端ともに回転の拘束がないピン接合が成立し、さらに、柱の中心を貫通する変位制御ロッドが梁側の挿通孔に遊嵌されており、地震などの水平荷重が作用した際には柱が梁の間で傾きながら滑るように動くことで曲げモーメントの発生を最小限に抑制することで、結果として、細い断面の柱であっても長期の鉛直荷重のみを効率的に支えることが可能となる構造体が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7629789/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(回動・摺動機構を備えた不静定ラーメン架構の力学的性状解析および復元特性の設計、凸状支持部と凹状受け部の曲率差が柱の回動しやすさや自動復帰性能に与える影響の定量化、柱が最大変位を生じた際に、ロッドにかかる引き抜き力や剪断力を計算し、柱の脱落を防止する遊嵌量の算出)、機械工学(高荷重下における接触回転機構の設計および摺動界面のトライボロジー解析、柱から伝わる高圧荷重に対して凸部と凹部の接触面が焼き付いたり変形したりしないための材料の組み合わせや表面粗さの設計、変位制御ロッドと挿通孔の遊びを部品の干渉を避けつつスムーズな回動を許容する機械的公差として最適化、摺動部材の摩擦係数の経時変化シミュレーション)

 

 別の例として中廊下の構造部材として扁平梁が用いられた中廊下型の建物等において扁平梁の端部を安定して支持できるようにした扁平梁支持構造が挙げられます。
 従来の躯体構造は支持部が複雑な小梁群で構成されるため部材数が多く、構造の不安定化や施工性の低下を招いていました
 これに対して、建物の廊下等を構成する扁平梁の端部を支持する構造であり、扁平梁の幅方向の両側をカバーするように配置された2本の内部柱と、この柱間を橋渡しする形で扁平梁の内部に形成された仮想補強梁を主要な構成要素とし、仮想補強梁は扁平梁の本来の主筋と直交する方向に配筋された補強梁筋およびそれを囲むあばら筋によって構成され、その両端は2本の内部柱内に強固に定着されており、また、実施形態に応じてH形鋼等の補強鋼材や塑性ヒンジ(破壊の起点)の位置を制御するヒンジリロケーション用補強筋が追加され、扁平梁内に強靭な水平フレームを構築することにより、厚みの薄い扁平梁であっても柱との接合部で発生するねじれや応力集中に対して高い剛性を発揮し、部材構成を簡略化しながらも中廊下の大空間を安定して支持する扁平梁支持構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7671612/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(扁平部材における不均一な応力分布の解析と仮想梁による補強効果の定量化、扁平梁と内部柱の接合部におけるせん断応力・ねじれモーメントの集中度合いの可視化、扁平梁の主筋と直交する補強梁筋の必要本数や柱への適切な定着長を構造計算に基づき算出、地震時に柱そのものが損傷しないよう、梁側に意図的に塑性ヒンジを発生させるための補強筋配置の検討)、機械工学(鋼材とコンクリートの複合界面における力の伝達設計および異種材料接合部の信頼性評価、H形鋼に溶接するジベル(スタッド)の配置設計と高荷重下でのずれを防止する機構の構築、2本の内部柱、扁平梁主筋、仮想補強鋼材が密集する部位でのクリアランス設計、鋼材自体のねじり剛性を高めるためのリブプレートの最適配置と溶接接合部の強度評価)

 

 E04Gは既述のとおり足場などに関連する分類です。
 具体例としてコンクリート構造物に設置された樹脂製アンカー等を利用して面状材を布設する方法が挙げられます。
 従来のテープ固定は湿潤面で剥がれやすく、アンカー打設は構造物を傷つけ、作業も煩雑という問題がありました。
 これに対して、コンクリート構造物の表面にシート状の材料を布設する際、新設のアンカーではなく、既に埋設されている孔埋め補修材(樹脂製アンカーやセパ孔の充填材)を基礎材として活用する方法であり、まず面状材を表面に配置し、その上から面状材を穿通させて基礎材に対してビスを打設する、あるいは基礎材に設置した磁性体と表面側の磁石による磁力を用いることで面状材を固定し、さらに、複数の基礎材を結ぶようにアルミレール等の梁材を表面側に配置してビス止めすることで面状材を点ではなく線で面的に押さえる構造を形成することにより、市場に流通する汎用的なビス等を用いて中間部の弛みやバタつきを抑えた強固な布設が可能となり、結果として、構造物を損傷させることなく天井面や壁面においても湿潤養生や電気化学的補修のためのシート布設を安定して行える方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7289391/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(既存の埋設部材を活用した仮設物の接合信頼性評価および応力伝達メカニズムの解析、モルタルや樹脂で充填された補修材に対してビスを打設した際の最大耐力の測定および想定される風圧荷重に対する安全率の算出、基礎材の配置間隔(ピッチ)とシートの張力、梁材の剛性が外部荷重による変形や落下リスクに与える影響の定量化)、機械工学(作業効率と水密性を両立させるための部品選定や治具の設計、ビス穿通部からの漏水・漏気を防ぐためブチルゴム等の止水材とワッシャーが一体となった締結構造の摩擦角および面圧の最適化、コンクリート表面を覆った後でも埋設された基礎材(磁性体)の位置を正確に特定して効率的にビス打ち位置を誘導するセンサーやガイドラインの設計)

 

 C04Bはセメントなどに関連する分類です。
 具体例としてpH応答性自己修復型カプセル混和材が挙げられます。
 従来の再アルカリ化工法は劣化進行後に大規模な通電設備や長期間の施工を要するという問題がありました。
 これに対して、セメント組成物に予め混合して使用するカプセル状の混和材であり、炭酸カリウム等の再アルカリ化溶液を内包する殻部によって構成されおり、この殻部は健全なコンクリートの強アルカリ下では安定していますが、大気中の二酸化炭素による炭酸化で周囲のpHが低下すると崩壊し、内部の溶液を漏出させる応答機能を有し、殻部が崩壊する閾値がpH8〜pH10の範囲で段階的に複数設定された構成により、中性化が表面から内部へ進行する過程でpHが低下するたびに異なるカプセルが順次崩壊し、再アルカリ化溶液を複数回にわたって供給し続けることが可能となり、また、殻部の粒径が0.05mm〜0.2mm、膜厚が0.01mm〜0.05mmと微細に制御されたことで、施工時の練り混ぜやすさと崩壊後の硬化体強度の維持を両立させており、事後的な補修工事を必要とせずコンクリート構造物の耐久性を長期にわたって自動的に向上させるカプセル混和材が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7574012/15/ja

  関連する専門分野の例:高分子化学(特定のpH領域で可溶化または膨潤・崩壊する応答性ポリマーの設計、pH8〜pH10の間で段階的に溶解度が変化するよう親水性基と疎水性基の比率を精密に制御したアクリル系共重合体の合成、再アルカリ化溶液を芯物質とし重合反応によって均一な厚み(0.01mm〜0.05mm)のシェルを形成させるプロセスの最適化、pH12以上の飽和水酸化カルシウム溶液中での長期保存安定性の評価とシェルの加水分解速度の予測)、土木工学(構造物のライフサイクルコストを最小化するための自己修復型インフラ維持管理システムの設計、建設地の二酸化炭素濃度や湿度データに基づくカプセルが順次崩壊すべき最適なpH閾値(pH8~10)の組み合わせの計算、カプセルを混入したことによるコンクリートの流動性(打ち込みやすさ)や硬化後の圧縮強度・弾性係数への影響の検証、初期コスト(カプセル代)の増加に対して将来の補修工事(再アルカリ化工法等)を何年先送りできるか長期的な経済的優位性の算出)

 

 G01Nは既述のとおり材料の化学的または物理的性質の決定による材料の調査または分析に関連する分類です。
 具体例として破砕材の点載荷強さを原材料である固化体の圧縮強度から間接的に算定する推定方法が挙げられます。
 従来の点載荷強さ試験は、多数の試験片の準備が必要な上、結果のバラツキが大きく労力と時間を要していました。
 これに対して、原材料である固化体を粉砕して得られる破砕材の点載荷強さを実機試験を省略して推定する手法であり、まず技術的な中核として水、セメント、石炭灰、石膏等からなる複数の試験用固化体を用意し、それぞれの固化体自体の圧縮強度と粉砕後の破砕材の点載荷強さを実測し、これらのデータを統計的に処理し、圧縮強度を説明変数、点載荷強さを目的変数とする単回帰分析を行うことで両者の相関を示す点載荷強さ推定式を事前に構築(対象となる固化体(自然岩石やセメント系硬化体)の圧縮強度を取得し、設定済みの推定式へ代入することで粉砕後の破砕材の強度を即座に算出)し、さらに、算出された点載荷強さと目標コンクリート強度の関係を示す適用範囲テーブルを参照することで最終的なコンクリートの圧縮強度まで予測可能とすることにより、試験の手間や誤差を削減しながら多様な原材料から代替骨材を安定的に供給できる点載荷強さ推定方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7759795/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(代替骨材を用いた構造部材の力学的性能評価および設計基準の策定、推定された強度を持つ破砕材で製作したRC柱や梁の曲げ・せん断試験および既存の設計計算式が適用可能かの検証、石炭灰等を含む破砕材が長期間の荷重継続によって引き起こすコンクリートの変形の実測および耐久設計基準の構築)、機械工学(脆性材料の破砕プロセスにおける破壊エネルギーの最適化および計測システムの設計、固化体の圧縮強度に基づく目的の粒径(5mm以上の粗骨材サイズ)を効率よく得るためのクラッシャーの回転数や刃の形状の最適化、点載荷試験において試験片の不整形な形状によらず垂直荷重を正確に伝達して破壊の瞬間を捉えるためのロードセルと自動制御ロジックの設計)

 

(7)三井住友建設|開発トレンドと専門性

 

 E04Bが最も多いです。次いでE01D、E04H、E04G、E02D、E04C、G06Qが多いです。

 E04Bは既述のとおり建築構造一般などに関連する分類です。
 具体例としてプレキャストコンクリート(PCa)部材を含むコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造が挙げられます。
 従来、仕口部材設置時の隙間への目地材注入に多大な手間と足場を要し、PCa部材の重量増が運搬効率を下げていました。
 これに対して、主筋を配置した筒状のコンクリート部と、その上面に設置された平坦な鋼板部材および上下に貫通する中空部を有するプレキャストコンクリート柱部材を中核として構成される接合構造であり、柱部材の上に鉄骨梁の貫通部を構成する鉄骨部を含む仕口部材が鋼板部材を介して直接載置され、柱部材の中空部は脱型を容易にするため上下方向の中央部から端部に向かって断面積が拡大するテーパー形状に形成されており、柱の中空部および仕口部材の内部には現場打コンクリートが充填され、一体化されたコンクリート柱が形成される構成により、仕口部材と柱部材の間に目地材注入が不要となり、足場や型枠の設置工程を削減できるとともに中空構造による部材の軽量化が輸送効率を高めクレーンの小型化を可能にするなど建設全体の作業効率を向上させる接合構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7738499/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(PCa部材と現場打コンクリートが形成する不連続断面における応力伝達機構の解明および耐震性能の評価、板部材を介して直接載置された鉄骨部とコンクリート柱の境界部において応力集中がコンクリートの割裂に与える影響の検証、PCa部材と現場打コンクリートの界面における「すべり」や付着特性のモデル化、部材全体の修復限界や崩壊メカニズムの予測)、機械工学(複雑形状部材の成形精度向上と接触界面における荷重伝達の最適化設計、中空部を形成する金型とコンクリートの間の摩擦特性に基づく表面損傷を抑えつつスムーズに引き抜ける最適勾配の設計、鋼板部材に鉄骨梁が載置された際のミクロな凹凸や初期不整が長期的な応力集中や部材のガタつきに与える影響の評価、クレーン吊り上げ時や輸送時の振動によってプレキャスト部材にクラックが入らないための力学的マージンの算定)

 

 別の例として建築物の床衝撃音を低減するための天井構造が挙げられます。
 従来の天井用制振材は粒状体を袋や単純な容器に入れていたため、粒状体が自由に動けず、上階からの振動エネルギーを十分に吸収できない問題がありました。
 これに対して、床スラブの下方に配置される天井板と、その上に載置される制振体で構成される天井構造であり、制振体は多数の粒状体(制振材)を空気層を持つ2層以上の層構造(プラスチック段ボール等)の底板を備えた箱体に収容したものであり、この底板は上板と下板を複数の連結板でつないだ一体構造となっており、適度な剛性と弾性を併せ持ち、上階からの振動が天井に伝わると底板が効率よく反発することで内部の粒状体が箱の中で自由かつ活発に跳ね上がり、さらに、箱内部を仕切り板で区画して粒状体の偏りを防ぐとともに野縁(天井の下地材)に引っ掛けるための係合片が設けられ、天井板を張る前の不安定な状態でも容易に設置できるこれらの要素により、粒状体の衝突・摩擦運動を通じて振動エネルギーを効率的に減衰させ、階下へ響く衝撃音を低減できる天井構造が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7628900/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(建物全体の振動伝達経路の解析および構造部材の動的応答制御設計、床スラブと天井板が空気層を介して共振する低域共振現象の特定、制振体の配置が天井面全体の振動抑制に与える影響のシミュレーション、粒状体の運動が構造系全体の減衰(エネルギー消費)に与える寄与度の算定、建築基準法の遮音等級に適合するための最適配置基準の策定)、機械工学(不整形個体の多体衝突挙動の解析および機能性複合構造体の剛性最適化設計、箱内で粒状体が「跳ねる」「擦れる」ことで消費されるエネルギー量の計算、底板の反発係数との最適化、プラスチック段ボールのような底板が特定の衝撃荷重に対して理想的な復元力を持つための板厚や内部リブ間隔の最適化)

 

 E01Dは既述のとおり橋に関連する分類です。
 具体例として衝撃波の干渉による引張力で鋼桁を傷めずジベル周辺のコンクリートのみを破砕する方法が挙げられます。
 従来のコンクリート破砕では、水を用いる工法は処理コストが高く、人力による機械破砕は低効率と振動障害が問題でした。
 これに対して、鋼主桁と床版を固定するブロックジベル(ずれ止め金具)周辺のコンクリートを効率的に破砕するための工法であり、まず、鋼主桁上の床版(桁上部分)を残して周囲を撤去し、その桁上部分に2つの装薬孔を設け、第1衝撃発生剤をジベルの環形状の内部かつ下方に、第2衝撃発生剤を基部の反対側に配置し、これらを略同時に起爆させ、このとき、鋼主桁上面で反射した第1引張応力波と、鋼材内を高速伝播して放射される第2引張応力波がジベルと鋼桁に挟まれた狭いコンクリート領域内で意図的に衝突するように制御し、この応力波の干渉によって生じる強力な引張力が従来の機械的除去が困難だったジベル周辺のコンクリートを内部から瞬時に粉砕するこの構成により、再利用対象となる鋼主桁を損傷させることなく床版を迅速かつ精密に分離・撤去できる方法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7467530/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(合成構造における鋼・コンクリート界面の拘束メカニズムの解明および解体時の構造健全性評価、ブロックジベルによるコンクリートの拘束力の数値モデル化および分離・揚重を可能にするために最低限必要な破砕範囲の算定、衝撃圧が溶接部やフランジ面に与える影響を動的ひずみ計測等により評価)、機械工学(波動ダイナミクスに基づく応力波の伝播・干渉制御および最適装薬プロセスの設計、第1・第2応力波がジベル直下の拘束領域内で精密に衝突するための装薬孔の位置と深さの設計、鋼材を塑性変形させずかつコンクリートを確実に破砕できる最大圧力および圧力上昇時間の特定)

 

 別の例として桁高が橋軸方向に変化する不定断面形状を有する連続桁形式の既設桁を有する橋梁において既設桁を撤去して新桁を架設する橋桁架替工法が挙げられます。
 従来の架替工法では、桁高が変化する橋桁に対して押し出し工法を適用することが難しく、工期の短縮が困難でした。
 これに対して、桁高が橋軸方向に変化する既設桁を新桁へ架け替える工法であり、まず、既設桁の下面に仮設桁を設置して桁高を一定に揃え、橋の両端に解体用と新桁製作用の作業スペースを確保し、次に、製作スペースで新桁の一部を製作して既設桁の後端に継ぎ足し、送出装置を用いて橋桁全体を前方へ送り出し、この送り出しにより解体スペースへ押し出された既設桁の一部を順次解体・撤去するこの「製作・送り出し・解体」の工程を繰り返すことで、既設桁を新桁で押し出す形式の架替を実現し、橋脚間の径間長や橋桁断面の形状変化に左右されず、大型クレーン等の重機を最小限に抑えた、迅速かつ効率的な橋桁の更新を可能にする工法が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7451391/15/ja

  関連する専門分野の例:建築構造学(架替工程における橋梁全体の構造安定性解析および施工時荷重に対する部材の動的応答評価、既設桁を橋脚から切断して片持ち梁状態や多点支持状態で送り出す際の発生応力の算定および緊張材による補強量を最適化、ブラケットやスライド部材が橋桁の自重や送り出し時の水平反力に対して橋脚へ与える影響の解析および下部構造の健全性を評価、既設桁と新桁が連結された複合状態における振動特性やたわみの解析)、機械工学(重量構造物の精密移動制御システムの設計および異形状部材のハンドリング機構の最適化、複数の橋脚に配置された水平ジャッキの動作を同期させて橋桁に過大なねじれや不均等な荷重を与えないためのマルチポイント制御システムの構築、重い仮設桁を所定の位置へ自動で搬送・反転・接合するための揚重・把持機構の最適化、スライド部材(テフロン板等)と仮設桁下面の間の摩擦係数の動的評価、送出装置に必要な定格推力とスリップ防止機構の算定)

 

 E04Hは特定目的の建築物などに関連する分類です。
 具体例として帰宅時の動線が一方向となり外部の有害物質を生活空間に持ち込ませないレイアウトの住宅が挙げられます。
 従来のクローゼットは寝室内に配置されるのが一般的で、汚染された外着のまま居室を横断することが問題でした。
 これに対して、長方形平面の住宅において玄関、第1のクロゼット、脱衣所、第2のクロゼットを玄関側の隅部に集中配置された構造の住宅であり、第1のクロゼットがどの居室よりも玄関の近くに配置され、その先に脱衣所、さらにその先に第2のクロゼットが設けられた直列的なレイアウトであり、玄関からリビングダイニングへ至るメイン動線が脱衣所と第2のクロゼットの内部を必ず通過する経路のみに限定されていることにより、居住者は帰宅後、まず第1のクロゼットで外着や鞄を脱ぎ、脱衣所で汚染された衣服を脱ぎ捨てて手を洗い、第2のクロゼットで清潔な室内着に着替えてから初めて居室へ入るという行動が強制され、ウイルスや花粉、埃などの有害物質を居室の入り口で遮断し、住空間の衛生状態を向上させる住宅が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7722874/15/ja

  関連する専門分野の例:建築学(居住者のライフスタイルに適合した空間構成の最適化および生活動線の機能設計、車椅子利用者や高齢者が介助を受けながらでもスムーズに通り抜けられる通路幅や回転スペースの算定、第2のクロゼットを着替えだけでなく洗濯・乾燥・収納を完結させるランドリーワークスペースとして統合、玄関から脱衣所までの汚染可能性エリアに清掃性が高く抗菌機能を持つ内装材を意匠性を損なわずに配置するトータルコーディネート)、人間工学(身体的・心理的特性に基づいた住環境のユーザーインターフェース評価と行動誘発設計、帰宅時の荷物を持った状態でも無理なくコートを掛けられるハンガーポールの高さやカバン置き場の位置を日本人の平均体格データから算出、視線の動きや歩行軌跡の分析、玄関横のクロゼットについ立ち寄りたくなるような照明演出や視覚的ガイダンスの最適化、視覚情報や音情報を遮断する間仕切り壁や扉のインターロック条件の検討)

 

 E04Gは既述のとおり足場などに関連する分類です。
 具体例として撮影画像から鉄筋の種別識別可能にする画像認識用マーキングを施した鉄筋が挙げられます。
 従来、建設現場での配筋検査の圧延マークは視認性が低く、色付きリングによる識別は種類に限界があり画像処理での判読も困難でした。
 これに対して、デジタルカメラ撮影と2値化処理による自動識別を前提とした画像認識用マーキングを有する鉄筋であり、鉄筋外周面には周囲とのコントラストを形成するサンドブラストや熱収縮シートにより軸方向に規則的なパターンで並ぶ複数の基準帯状部が形成されており、この基準帯状部は隣接する一対のペアによって識別情報の表示範囲を規定しており、その特定部位間の距離(外縁距離など)が鉄筋の種別に関わらず全種共通の一定値(既知の基準長)として設定されていることにより、画像処理時には画面内の基準帯状部の画素数から撮影倍率を逆算し、基準帯状部自体の幅やその間に配置された中間帯状部の数を正確な実寸法として割り出すことが可能となり、その結果、撮影距離の変動や鉄筋の部分的な隠れに左右されず多種多様な鉄筋種別を非接触かつ高精度に自動判定できる鉄筋が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6964006/15/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(実環境下での画像認識アルゴリズムの構築および撮影条件に依存しない幾何学的解析システムの設計、画像内から抽出した種別不変の基準帯状部の画素数に基づくカメラと鉄筋の距離や角度を自動補正して実寸法を算出するスケーリング機能の実装、錆や泥が付着した低コントラストな画像から2値化処理を用いて帯状部のエッジを安定的に検出して中間帯状部の本数を誤りなくカウントする判定プログラムの構築)、機械工学(高速製造ラインへの自動マーキング機構の実装および材料特性を維持する表面加工プロセスの制御、走行する鉄筋に対して全周から均一にサンドブラストを当てる機構や熱収縮シートを歪みなく密着させるための加熱制御システムの設計、表面の微細な剥離加工が鉄筋の引張強度や疲労寿命およびコンクリートとの付着性能及ぼす影響の証)

 

 E02Dは既述のとおり基礎などに関連する分類です。
 具体例として地盤内に埋設される排水パイプ内に配置された導水部を形成するための導水部形成部材が挙げられます。
 従来の導水材は挿入時の摩擦を避けるためパイプ内径より細く設計されており、隙間から土砂が流入して閉塞しやい問題がありました。
 これに対して、地盤内の排水パイプ内に配置され、土砂の流入を防ぎつつ導水路を形成する部材であり、軸方向に延びる吸水膨張性高分子を含む膨張可能部材を核とし、その外周を透水性と周方向への伸長性を備えたプラスチック立体網状成形品(フィルター部材)で被覆した多層構造を基本とし、さらに、膨張材がフィルターの空隙へ食い込んで導水性能を阻害するのを防ぐため、両者の間には拡径可能な透水性膜部材が介在し、 施工時はパイプ内径よりも小さい外径で容易に挿入でき、設置後に土中水や外部からの供給水を吸収することで高分子材が径方向に膨張し、この膨張圧により膜部材とフィルター部材が周方向に伸長・拡径し、最終的にフィルター外周面がパイプ内壁に隙間なく圧接されることにより土砂流入による排水機能の低下を長期にわたって抑制できる導水部形成部材が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7728074/15/ja

  関連する専門分野の例:高分子化学(土壌環境に適応した高分子吸収材の膨張圧制御および長期耐久性の設計、土壌水のpHや塩分濃度が吸水倍率に与える影響の定量化、低吸水時でもパイプ内壁へ十分な密着圧を維持するためのポリマー鎖の架橋密度最適化、地盤中のバクテリアや化学物質による高分子鎖の分解耐性試験、数十年単位で膨張状態(充填密度)を保持できる化学組成の検討)、機械工学(多層構造体の連動変形シミュレーションおよび応力伝達効率を最大化する構造設計、吸水によって全方位に膨らもうとする力を周方向への伸長へと効率的に変換するための膜部材とフィルター部材の幾何学的レイアウトの設計、膨張したフィルターがパイプ内壁を押し付ける力(面圧)の計算、土砂の侵入を防ぐのに十分でありながらパイプ本体を破損させない安全な圧力範囲の策定、施工時に長いパイプの奥まで押し込む際の芯材が負担すべき曲げ剛性と挿入時の摩擦抵抗を最小化するための動力学的シミュレーション)

 

 E04Cは建築材料などに関連する分類です。
 具体例として橋梁等のコンクリート構造物において隣り合う区間の緊張材(PC鋼材)を定着・連結するための緊張材定着具が挙げられます。
 従来は2つの定着部を巨大な鋼鉄の板でつなぐ箱型構造であり、応力が流れない余分な部位まで鋼材で覆う部材の肥大化と、その板がコンクリートの充填を妨げる点が問題でした。
 これに対して、第1の緊張材が定着される第1プレートと、これと並行かつ径方向にずれて配置された第2プレートが緊張材の軸線に対して斜めに延びる連結部材によって接合された構造を有する定着具であり、緊張材の引張力によって各プレートからコンクリート内部へ放射状(コーン状)に伝播する圧縮応力の主要な経路に連結部材の軸線を直接一致させる形態をとっており、この斜め方向の圧縮荷重を最短距離で支える斜めの突っ張り棒として構成されているため応力の伝達に寄与しない領域まで覆っていた従来の重厚な連結板が不要となり、狭小なスラブ内でもコンクリートが装置に遮られることなく隅々まで充填される施工性を確保しつつ最小限の資材構成で定着部周辺のコンクリート破壊を抑制する緊張材定着具が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7382866/15/ja

  関連する専門分野の例:土木工学(コンクリート内部の主応力線に基づく荷重伝達モデルの構築および部材配置の最適化、緊張材からプレートを介してコンクリートへ伝わる圧縮の通り道(主応力線)の解析、連結部材がその通り道に完全に重なることでコンクリートの支圧負担を軽減する形状設計、スリム化した定着具の周囲に配置される補強鉄筋(割裂防止筋)との干渉のシミュレーション、コンクリートの打設スペースを十分に確保できる定着具形状の策定)、機械工学(高軸重負荷を受ける連結構造の強度設計および接合部の疲労・座屈解析、斜めに配置された部材に強大な圧縮力が加わった際に部材が「くの字」に折れ曲がらないための最適な断面積および断面二次モーメントの算出、プレートと斜め部材の接合箇所にかかる不均一な荷重を分散させるための溶接ビードの形状や隅肉(R形状)の設計)

 

 G06Qは既述のとおり管理等目的のために適合した情報通信技術などに関連する分類です。
 具体例として個人の嗜好や作業内容に応じてオフィス等の空間内から最適な音環境を有する場所を自動で特定して利用者に提示するパーソナライズ型・最適音環境レコメンドシステム情報処理システム)が挙げられます。
 従来の音楽放送システムでは、全利用者に同一のプレイリストを提供するため、個々の利用者の嗜好や作業内容に合致した最適な音環境を提供できず、不快感を与えるおそれがありました。
 これに対して、個人の識別情報、音楽や環境の好みを示す嗜好情報および現在行おうとしている作業の内容を取得し、同時に空間内の各領域に配置されたセンサからリアルタイムの音環境情報を収集する構成を有する情報処理システムであり、学習モデル生成部がこれらの個人データと実際の音環境データを組み合わせ、特定の個人が特定の作業を行う際に最適と感じる音の状態を機械学習し、その条件を満たす領域を導き出すための学習モデルを構築し、推論部が利用者の識別情報と現在の作業情報をこの学習モデルに入力することで、その瞬間に最適な音環境となっている領域情報を取得し、出力部はそれを利用者の端末等へお勧め領域として提示するこの一連の仕組みにより、一律の環境提供ではなく、個人の感覚や活動目的に最適化された場所を提示できるため利用者の不快感を排除し、作業効率を最大化させる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7735156/15/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(マルチモーダルなデータ統合に基づく学習アルゴリズムの設計および推論精度の最適化、嗜好情報や作業内容(テキストデータ)と音響特徴量(数値データ)を効率的に相関させるための多層ニューラルネットワークの設計、利用者からの「良い・悪い」といったフィードバック(評価情報)を報酬として個人の学習モデルを逐次更新しパーソナライズの精度を向上させる再学習アルゴリズムの構築)、物理学(音場の物理的特性の定量化およびセンサによる空間計測・評価系の構築、領域ごとに配置されたマイクセンサから得られる音圧レベルや周波数スペクトルに対して物理的な信号処理を施して環境を定義する物理量(騒音指数や残響時間)へと変換する計測系の設計、隣接する領域間での音の回り込みや干渉の物理モデルによる解析、各センサが担当する領域の音情報を正確に代表できているかを検証する実験系の構築、人間が「静か」「賑やか」と感じる心理量を音の定常性やエネルギー密度といった物理量と相関させて機械学習が処理可能な音情報の指標として定義)

 

(16)まとめ

 構造物や建築に関連する出願が多くを占めます。

 すなわち、これらの出願につながる開発が日々おこなわれていることが推測されます。

 当該開発には、建築系、機械系、土木系の専門性が求められることが多いです。

 また、情報系や化学、材料系の専門性が求められる場合もあります。

 

3.6 共同出願人との開発例

 共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。

 技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。

 各社の共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。

(1)長谷工コーポレーション

 

 詳細の説明は省略します。

 

(2)戸田建設

 

 詳細の説明は省略します。

 

(3)熊谷組

 

 詳細の説明は省略します。

 

(4)前田建設

 

 詳細の説明は省略します。

 

(5)フジタ

 

 詳細の説明は省略します。

 

(6)安藤ハザマ

 

 詳細の説明は省略します。

 

(7)三井住友建設

 

 詳細の説明は省略します。

 

(16)上記(1)~(15)(共同出願人)のまとめ

 共同出願は多くないです。

 

4 開発に求められる専門性

 上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。

 上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。

 

建築系分野(建築学、建築構造学、建設工学、建築計画学、建築生産学、構造工学など)

 可動間仕切りの施工方法、バルコニー用戸境パーティション、地下構造物の構築方法、外壁、釜場ピット、先組鉄筋同士を接合するための仮接合方法、柱筋を位置決めするための固定治具、木質耐火構造、構造部材の接合構造、鉄骨構造物の施工方法、鉄筋コンクリート製の直接基礎と基礎梁との接合部の構造、試料の塑性流動性試験装置、梁構築におけるコンクリート打ち継ぎ方法、施工誤差管理システム、鉄骨コンクリート構造体における鉄骨継手構造、設計支援装置、ボルト接合式鋼管柱継手、直交梁の接合構造、PCa接合部材、折り畳み式ダクト、素材集計システム、ハーフプレキャスト型基礎梁接合構造、杭基礎構造、建築用細柱のピン支持・回動接合構造、扁平梁支持構造、面状材を布設する方法、点載荷強さ推定方法、PCa部材を含むコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造、コンクリート破砕方法、橋桁架替工法、帰宅時の動線が一方向とするレイアウトの住宅などに関する出願が関係します。
 建築モジュールおよび物流制約に適合する部材分割の設計、居住空間の機能性と施工効率を両立する空間構成の検討、維持管理・更新性を考慮した部材互換システムの解析、環境シミュレーションに基づく採光・通風性能の最適化設計、居住者の生活動線に配慮した境界部位の機能性評価、機械式継手を用いた鉄筋接合部における応力伝達効率の定量的検証、異種部材接合部の納まり設計、多工種統合による施工インターフェースの合理化設計、多工種統合による施工インターフェースの合理化設計、不均質な現場環境を許容する可変式ユニット構造の設計、ライフサイクルを通じた資源循環を可能にする分離解体プロセスの設計、複合構造体における応力伝達メカニズムの解明と接合部耐力の算定、施工フェーズごとの境界条件変化に伴う骨組の剛性変化および安定性の解析、異種構造部材の複合化に伴う応力伝達経路の最適化設計、地盤材料の力学特性に基づいた塑性流動性評価指標の策定、部材応力分布に基づく不連続打設境界の最適配置設計、施工プロセスに伴う部材接合部の物理的変形メカニズムの解析、異種材料の相互作用を考慮した非線形応力伝達モデルの構築、居住者の行動特性に基づく空間相互関係(ゾーニング)の論理設計、接合部における応力伝達メカニズムの解明と耐力評価、高力ボルト接合における現場作業効率と品質管理プロセスの検討、多軸応力下における接合部拘束メカニズムの理論モデル構築、三次元的鉄筋輻輳部位における配筋納まりと施工順序の最適化設計、多軸応力下における接合部の非線形挙動解析および耐震復元力特性の評価、幾何学的拘束条件に基づく空間展開・折り畳み機構のキネマティクス設計、施工工程の不確実性を考慮した資源投入量の統計的予測モデルの策定、限定された接合空間における応力伝達と鉄筋定着性能の設計、反復的な外部荷重に対する剛合接合部の非線形挙動の検討、不静定架構における部材剛性の低減による応力再分配の解析、不整形な断面を有する構造部材における応力流の可視化と解析、外力による面状部材の動的挙動を抑制する多点拘束支持システムの設計、多成分組成による半均質硬化体のマクロ剛性と要素強度の相関解析、中空断面およびテーパー形状を有する鉛直支持要素の耐震信頼性の検討、多自由度系構造物における固体伝搬音の振動絶縁および減衰解析、異種材料の界面結合メカニズムおよび合成構造体の解体動力学解析、移動境界条件を伴う大規模線形構造系の動的安定性解析、生活機能の優先順位に基づく空間トポロジーの最適化設計などが求められます。

 

機械分野(機械工学、生産工学、人間工学など)

 可動間仕切りの施工方法、バルコニー用戸境パーティション、中吊り式仮設足場形成治具、建築物の外観を装飾する飾り柱構造、連結継手、土砂除去具、外壁、釜場ピット、先組鉄筋同士を接合するための仮接合方法、柱筋を位置決めするための固定治具、空気環境計測システム、木質耐火構造、構造部材の接合構造、鉄骨構造物の施工方法、山留壁の支持構造、鉄筋コンクリート製の直接基礎と基礎梁との接合部の構造、リング継手、シールドトンネル施工において覆工体を固定・支持する方法、歩行器、室内空気混合型・個別分散制御空調システム、試料の塑性流動性試験装置、測量用ターゲットを回収する装置、外殻覆工体の構築方法、ケーソン躯体沈設におけるグラウト方法、梁構築におけるコンクリート打ち継ぎ方法、建築物の外壁として用いられるパネルを支持するための架台、トンネル覆工用セントル、山留壁用芯材、原子炉の廃炉方法、粒径分布計測装置、ベルトコンベア鋼車、建築用細柱のピン支持・回動接合構造、扁平梁支持構造、面状材を布設する方法、点載荷強さ推定方法、PCa部材を含むコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造、コンクリート破砕方法、橋桁架替工法、帰宅時の動線が一方向とするレイアウトの住宅、画像認識用マーキングを施した鉄筋、導水部形成部材、緊張材定着具などに関する出願が関係します。
 連結部における応力伝達と耐荷重構造の設計、長尺重量物の移動および支持に関する機構解析、現場組立を前提とした高精度締結システムの検討、非定型形状パネルに対する流体解析を用いた耐風圧構造の設計、異種材料接合部における環境応力および経年劣化の解析、多リンク機構における応力伝達経路の最適化設計、現場作業性を考慮した人間工学に基づく軽量化と操作部材の形状検討、多リンク接続部における荷重伝達経路の最適化設計、流体力を考慮した飾り柱形状の空力弾性振動(風揺れ)の解析、テーパー面における摩擦保持力と締結力の定量的評価、摺動部における接触面圧の計算、円滑な下降を実現するクリアランスの最適設計、接触面圧と密封性能の界面解析、過渡的な施工荷重および長期積載荷重に対する構造剛性解析、過渡的な施工荷重および長期積載荷重に対する構造剛性解析、動的側圧および拘束荷重下における部材の弾塑性変形解析、環境外乱下における精密計測ユニットの防振・安定化構造の設計、断面欠損部を含む不連続構造体における構造最適化と安全性検討、熱負荷条件下における異種材料接合部の熱流動および熱歪み解析、重量構造物の水平搬送における摩擦駆動系および反力支持機構の設計、荷重伝達経路の最適化と高剛性屈曲部材の機構設計、鋼管の側圧拘束による充填材の三軸圧縮強度上昇効果の解析、多角形嵌合構造による多段階の角度位置決めおよび回転拘束機能の検討、多機能ソケットを用いた異種機能部材(進退・止水・排水)の互換インターフェース設計、接触界面の応力集中を回避する幾何学的幾何形状および逃げ構造の設計、動的振動環境下におけるセンシング精度の最大化を図る配置・構造の設計、多相(温度差のある同種流体)混合プロセスにおける熱交換効率の最適化設計、高圧・高摩耗環境下における精密動特性を維持するための密封・支持構造の設計、磁力吸着体と被吸着面間の摩擦・拘束条件に基づいた動的な滑動安定性の解析、狭隘空間での組付け性を考慮した大型鋼製部材のモジュール化および位置決め機構の設計、高圧スラリー環境下における可動部の耐摩耗・防汚シール機構の設計、作業員動線と物理的干渉を考慮した施工空間の人間工学的設計、多階層的負荷を考慮した支持構造の剛性設計、外力による構造体の弾性変形を予測・制御する動的形状管理の設計、非線形粘弾性流体の管路輸送および吸引・圧送システムの設計、極限環境下(高圧・放射線・閉鎖空間)における自動化機械の姿勢・駆動制御の設計、ミクロな接触界面の物理特性を制御する機能性表面の設計、多自由度を持つ可動部材の駆動・制動機構の設計、高面圧を受ける球面接触界面の摩擦特性および摩耗進展の解析、異種材料の界面結合力を活用した複合構造体の剛性最大化設計、穿通締結部における流体漏洩を遮断する弾性シール機構の最適設計、不整形個体への局所集中荷重付与時における応力伝達と破壊プロセスの解析、接触界面における微視的な不整が面圧分布と荷重伝達に与える影響の解析、散逸構造を有する粉粒体の非線形振動挙動とエネルギー変換解析、固体伝播応力波の干渉制御および材料破壊エネルギーの最適化設計、高荷重条件下における多点同期型アクチュエータの精密位置決め制御、身体寸法データと作業域解析に基づく設備配置の定量的評価、高速移動する長尺部材に対する非接触での精密パターン転写機構および同期制御システムの設計、内部圧力を駆動力とした多層構造体の連動的な変形・拡径メカニズムの設計、極限荷重環境下における機能部材の応力集中回避および材料力学的な強度最適化設計などが求められます。

 

土木系分野(土木工学など

 中吊り式仮設足場形成治具、流動化処理土の付着性能の測定・評価方法、建築物の外観を装飾する飾り柱構造、発破情報処理装置、連結継手、地下構造物の構築方法、土砂除去具、山留壁の支持構造、リング継手、シールドトンネル施工において覆工体を固定・支持する方法、外殻覆工体の構築方法、ケーソン躯体沈設におけるグラウト方法、地中フリクションカット施工方法、コンクリート打設設備、トンネル覆工用セントル、山留壁用芯材、原子炉の廃炉方法、ベルトコンベア鋼車、セグメント判定システム、ハーフプレキャスト型基礎梁接合構造、杭基礎構造、pH応答性自己修復型カプセル混和材、緊張材定着具などに関する出願が関係します。
 点支持荷重によるコンクリート躯体の局所圧縮および損傷閾値の検討、仮設構造物と既存躯体間の力学的相互作用を考慮した全体安定性解析、部材界面における摩擦特性および滑動抵抗の評価による脱落防止設計、地盤-構造物間の境界面におけるせん断抵抗特性の解析、深度別有効側圧の算定およびモデル化、現場計測データに対する統計的品質管理手法の検討、建築物の層間変位に対する部材の追従性および安全性の検討、既存躯体への負荷を最小化する接合部のアタッチメント設計、岩質・湧水圧・不連続面の分布といった地質学的パラメータの入力値化、発破による動的破壊プロセスを考慮した掘削形状の評価プロトコルの策定、トンネル縦断方向・周方向に作用する断面力の解析と継手への配分検討、T形鋼+コンクリートの合成部材における中立軸位置と曲げ剛性の算定、安定液の密度や粘性に基づく治具の浮力・沈降抵抗の定量的評価、地盤条件に応じた土圧平衡状態と壁体変位の相互作用解析、不均等な地圧負荷に起因する覆工構造体の幾何学的歪みの予測解析、地盤条件に応じた覆工体支持反力の算定および点支持レイアウトの設計、移動経路における地盤反力係数の算定および路面不陸の許容限界設計、異種材料間の応力伝達メカニズムに基づいた鋼コンクリート複合構造の剛性設計、地盤条件に応じた周面摩擦力の回復および構造的定着プロセスの設計、土粒子表面の界面摩擦低減メカニズムの解析、構造体と仮設装備間の応力伝達および支持安定性の設計、時間的物性変化を伴う不定形材料の破壊限界に基づく施工条件の設計、地盤と人工造成体の動的相互作用に基づく施工時安定性の解析、大規模地下空間の構築における地盤応力平衡と構造的安定性の解析、地盤性状の変化に伴う積載物の挙動と搬送効率の検討、不均一な外力負荷に対する地下構造体の耐力限界の解析、施工機械の定格荷重を制約条件とした部材分割の最適化解析、狭隘な閉鎖空間における流体物質の完全充填プロセスの解析、材料レベルの自己修復機能による構造物全体の延命効果の定量的解析、連続体内部における応力の不連続点(定着部)を対象とした力学的モデル化および最適配置設計などが求められます。

 

情報系分野(情報工学、制御工学など)

 発破情報処理装置、空気環境計測システム、歩行器、室内空気混合型・個別分散制御空調システム、施工誤差管理システム、設計支援装置、コンクリート打設設備、施工管理システム、粒径分布計測装置、素材集計システム、セグメント判定システム、画像認識用マーキングを施した鉄筋、音響環境の情報処理システムなどに関する出願が関係します。
 高次元な施工データ(座標・エネルギー・火薬量)の正規化と特徴量抽出、現場での運用を想定したエッジ計算機上での学習済みモデルの推論高速化、不十分な教師データ下でも精度を維持するための半教師あり学習の適用検討、異種センサ情報の空間的統合とデータフュージョンによる推論モデルの構築、不完全な時系列データ群からの特徴抽出と未来状態の予測アルゴリズムの設計、異種マルチモーダルデータの時刻同期処理アルゴリズムの設計、生体信号と物理イベントの相関抽出による異常挙動の検知ロジックの検討、複数の操作量(仮給気温度と送風量)を統合した多変数協調制御ロジックの設計、多次元時系列データにおける空間的整合性を担保したデータモデルの設計、幾何学的拘束条件を充足する空間充填アルゴリズムの計算モデル構築、多目的最適化手法を用いた空間配分パターンの探索手法の解析、動的環境下における複数空間資源の競合回避および安全制御システムの設計、多源情報の相関解析に基づく適応的制御モデルの学習と推論の設計、多対象物体が混在する画像データからの個体識別およびセグメンテーションのアルゴリズム設計、異種データ構造間における双方向同期プロトコルの設計、空間座標系における境界条件と計測値の定量的照合プロセスの構築、低コントラスト・高ノイズ環境における動的な二値化閾値選定および特徴点抽出の最適化などが求められます。

 

電気系分野(電気電子工学など)

 測量用ターゲットを回収する装置、地中フリクションカット施工方法、施工管理システムなどに関する出願が関係します。
 自立型駆動ユニットのための電力供給系および充放電管理回路の設計、過酷な電波伝搬環境下における非視準遠隔制御用無線通信システムの構築、アクチュエータの負荷変動検知による異常動作防止および安全保護ロジックの設計、時間的負荷変動に追従するリアルタイム・インテリジェント電源供給システムの設計、電極間インピーダンスの動的変化に対応した定電流・定電圧制御アルゴリズムの構築、土中での電位分布を最適化するための非線形電磁界シミュレーションおよび電極配置の解析、信号処理システムの設計およびセンシング・デバイスの統合などが求められます。

 

化学系分野(分析化学、物理化学、高分子化学など)

 重金属汚染土壌の迅速分析方法、pH応答性自己修復型カプセル混和材、導水部形成部材などに関する出願が関係します。
 公定法に対する代用特性の相関性評価および較正モデルの設計、エネルギー照射による特定成分の抽出速度論の解析、反応熱力学に基づいた錯体生成条件および相平衡の最適化設計、固液分離効率を最大化するコロイド粒子の粗大化プロセスの検討、異種相間における溶質分配および界面化学的安定性の解析、外部刺激による分子構造変化を物理的破壊に変換する時限応答性膜の設計、極限環境下における機能性官能基の化学的耐久性と分解プロセスの解析、外部環境因子(水分・イオン濃度)に応答する機能性ポリマーの膨張・収縮挙動の設計などが求められます。

 

材料系分野(材料工学など)

 流動化処理土の付着性能の測定・評価方法、鉄骨コンクリート構造体における鉄骨継手構造、PCa接合部材、折り畳み式ダクトなどに関する出願が関係します。
 異種材料間における付着・剥離メカニズムの解明、硬化過程における材料の流動性および密度分布の評価、環境負荷および経時劣化を考慮した試験用部材の最適化設計、 多軸拘束状態におけるコンクリートの支圧強度特性の検討、異種材料界面における付着性能および長期的な化学的安定性の評価、高耐久性防錆材料の探索、粘弾性材のレオロジー特性の最適化、不燃性と柔軟な運動追従性を両立する薄膜機能材料の組成選定などが求められます。

 

物理系分野(物理学など)

 音響環境の情報処理システムなどに関する出願が関係します。
 連続体(空気等)を媒介する波動現象の定量的センシングおよび信号処理プロセスの設計、物理場(音場・電磁場等)の空間的分布特性に基づく領域定義および計測手法の検討などが求められます。

 

その他分野(経営工学など)

 建築物の外壁として用いられるパネルを支持するための架台などに関する出願が関係します。
 現場作業者の動線と身体負荷を最小化するワークシステムの設計、施工サイクルタイム短縮に向けた治具・架台間のインターフェース標準化の検討などが求められます。

 

 ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。

 

5 まとめ

 構造物や施工方法などに関する出願が確認され、そのような出願につながる開発がおこなわれていることが推測されます。

 関連する大学の専攻としては、主に、建築、機械、土木における研究分野が該当する可能性があります。

 また、情報、電気、化学、材料、物理などが求められる場合もあります。

 

 本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。

 参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4

 以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。

 

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<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社

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