資源循環の静脈と言えるのが環境リサイクルに関する業界です。
ゴミを燃やす・埋めるという従来の処理を超え、廃棄物から水素や化学原料を取り出す資源化やCO₂の回収・利用、廃プラスチックの化学分解など未来を見据えた取組みが求められつつあります。
そのような中、どのような技術開発がおこなわれているのか外部からは非常に見づらいのが現状です。
これを特許情報からみていきます。
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
実際にどのような開発がおこなわれたのか特許情報に記載されています。
今回は、廃棄物処理プラントメーカー5社の特許情報からどのような開発がおこなれてきたのか、また、開発にどのような専門性が求められるのか読み解きました。
結論(概要)は以下の通りです。
・機械系分野(機械工学など)
・電気系分野(電気電子工学など)
・情報系分野(情報科学、情報工学、制御工学、データサイエンスなど)
・化学系分野(化学工学、無機化学、環境工学、環境化学など)
・土木、建築系分野(土木工学、建築学など)
・材料系分野(材料工学、材料科学など)
・生物系分野(生物工学など)
・その他系分野(経営工学など)
1 業界サーチの概要
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
業界サーチは、業界における主要企業の特許情報から、その業界の企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。
特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。
すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。
2 環境リサイクル業界
2.1 環境リサイクル業界とは
ここでは、廃棄物の処理、エネルギー回収、資源・化学原料として再生のためのプラント(施設一式)の設計・建設・運営などを担うエンジニアリング業界を意図します。
ただし、他の事業との区別はしていません。
2.2 サーチ対象
以下の廃棄物処理プラントメーカー5社を対象にしました。
(2)JFEエンジニアリング
(3)日鉄エンジニアリング
(4)神鋼環境ソリューション
(5)タクマ
2.3 使用プラットフォーム
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
3 サーチ結果
3.1 結果概要
開発イメージは下表のとおりです。
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モノの開発 |
サービスの開発 |
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個人向け |
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法人向け |
・ラジアルゲートの支承部における異常を検出する装置 |
・水底設置型起伏ゲートの設置方法 |
3.2 出願件数の推移
下図は廃棄物プラントメーカー5社の特許出願件数の推移です。

企業によって特許出願件数に差がありましたが、近年はその差が小さくなっています。
いずれの企業も毎年一定以上の特許出願をおこなっており、そのような出願につながる開発が継続的におこなわれていることが推測されます。
3.3 開発の活発度
特許出願件数≒開発の活発度、だと考えるなら、
JFEエンジニアリング>日鉄エンジニアリング≒カナデビア>神鋼環境ソリューション>タクマ
だと言えます。
3.4 主な開発分野
各社ごとに特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。
各社の出願上位3つの技術分野を抽出して並べています(特許出願されていても、その企業の出願件数上位に入っていない技術分野は除外されています)。
各記号は発明の技術分類をあらわします。

分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)
溶剤抽出などがこれに該当します。
全5社がこの分野から多く出願しています。
固体廃棄物の有用物化などがこれに該当します。
JFEエンジニアリング、神鋼環境ソリューション、タクマがこの分野から多く出願しています。
生物学的処理などがこれに該当します。
神鋼環境ソリューションがこの分野から多く出願しています。
などがこれに該当します。
日鉄エンジニアリングがこの分野から多く出願しています。
水工一般についての設備などがこれに該当します。
タクマがこの分野から多く出願しています。
下部構造としての基礎などがこれに該当します。
日鉄エンジニアリングがこの分野から多く出願しています。
焼却炉などがこれに該当します。
JFEエンジニアリング、タクマがこの分野から多く出願しています。
電極などがこれに該当します。
カナデビアがこの分野から多く出願しています。
3.5 廃棄物処理プラントメーカー5社の近年の開発トレンドと求められる専門の例
特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。
ここ10年のトレンドは以下のとおりです。
発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。
出願件数が少ない技術分野は除外しています。
発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。
関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。
特許は難解ですが、GeminiやChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。
(1)カナデビア|開発トレンドと専門性

上図期間中、E02Bが最も多いです。次いでH01M、B01D、G01N、B01J、B23Kが多いです。
具体例として水底設置型起伏ゲートの設置方法(ゲート:津波や高潮の流入を防止するための防潮扉)が挙げられます。
従来、ケーソン沈設工法(工場で造った函体(ケーソン)を水に浮かべて内部に水や重しを注入することで水底へ沈め設置する工法)を流用すると水圧制御が複雑で作業性が悪く、沈設時の水圧に対抗するために函体の強度を上げる必要がありコストが増大する問題がありました。
これに対し、津波・高潮対策用の水底設置型起伏ゲートを水底に設置する方法であり、扉体を収容するピットと複数の水バラスト区画を持つ函体内の水密区画(空所)に空気供給部から大気圧よりも高い所定圧力の空気を供給・維持する工程(水面に浮かんだゲートをクレーンで補助支持しつつ水バラスト区画とピットに注水してゲートを沈降・設置、その際、空所内の圧力を所定圧力に維持することで沈降時に函体の外壁に作用する水圧による外力を相殺・低減する工程)により、函体の強度を過度に増大させることなく軽量化やコスト低減を実現する設置方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7725394/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(曳航時や沈降時、恒久設置後の静的・動的荷重に対する構造安定性の評価、海底に着底した際の地盤との相互作用を考慮した沈下量と傾斜の予測、空所内部の加圧された空気(沈設時圧力)が函体外壁の構造部材(鋼板や隔壁)の強度に与える影響の解析、設置後の津波や高潮荷重に対する扉体の挙動を含む全体の耐力設計)、機械工学(ゲートの浮上、曳航、沈降という一連の設置プロセスにおける流体と構造物の動的相互作用の解析、バラスト水の注排水と空所の圧力制御によって姿勢と安定性を精密に保つ制御ロジックの設計、曳航時の水の抵抗を低減する函体の形状や付属物の効果の評価、クレーンに加わる荷重の中心を一定に保つための複数の水バラスト区画に対する注排水量のリアルタイム制御システムの構築、圧力制御用の減圧弁や排気弁の応答性を含む自動制御系の最適化)
従来のラジアルゲートでは目視できない支承部の異常により脚柱に大きな曲げモーメントが作用し、座屈・塑性降伏につながる危険性がありましたが、適切な検出が困難でした。
これに対して、扉体と駆動部を連結する連結媒体(ワイヤロープ等)や扉体の主要構造部材である脚柱にかかる荷重を示す値を「荷重評価値」として取得する荷重測定部と、スキンプレートと支承部を接続する脚柱の所定位置の角度を「脚柱角度」として取得する角度計を備えた装置であり、判定部がラジアルゲートの開閉運転の際に、これら「荷重評価値」と「脚柱角度」の動的な関係性に基づいて支承部における固着異常、摺動異常、特定角度異常などの有無を判定することにより、支承部の内部を直接目視することなく、構造健全性に大きく影響する異常を早期かつ精度よく検出することが可能となる異常検出装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7525436/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(構造物の応力状態の評価、ラジアルゲートの脚柱や支承部に作用する静水圧・動水圧の算出および構造部材に発生する曲げモーメントやひずみの予測、予測されたひずみや変位が扉体の座屈や疲労破壊を引き起こす危険性の検討、異常と判定すべき限界荷重や角度変位の閾値の設定)、電気電子工学(物理量を計測して得られたデータを基に異常を自動で判断するためのシステムとアルゴリズムの構築、荷重測定部や角度計といったセンサーの選定・設置、出力信号をノイズなく取得・デジタル化するための計測回路やデータ収集システムの設計、取得された荷重評価値と脚柱角度の時系列データの解析、正常時と異常時のパターンを識別する機械学習モデルや異常の経時変化を予測する制御アルゴリズムの設計)
具体例として絶縁フィルムを組み込んだ減圧型全固体電池が挙げられます。
従来、金属ラミネートフィルム製の外装体は加工性、絶縁性、耐熱性の全てを満たすことが難しく、特に内部を減圧すると短絡が発生し、信頼性が低下するという問題がありました。
これに対して、少なくとも1つの発電要素を含む直方体状の積層体、積層体を囲む絶縁フィルム、これらを収容する金属ラミネートフィルム製の外装体からなる全固体電池であり、外装体の内部の減圧により大気圧による積層方向への加圧効果を得つつ外装体内部の揮発成分を減少させ、絶縁フィルムが密封されておらず(内部と外部が連通している)かつ積層体の6つの面すべてと外装体との間に配置されていることにより、減圧時でも外装体の金属層と積層体との間に絶縁層が確保され、角部や溶接部での短絡が抑制された製造面で信頼性のある全固体電池が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7426518/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(絶縁性、耐熱性、滑り性などの要求特性を満たし減圧・加圧環境下で性能を維持できる全固体電解質や絶縁フィルムなどの構成材料の探索・評価、フッ素樹脂やポリイミド樹脂の高分子構造設計、固体電解質層のイオン伝導度を最大化しつつ外装体と短絡しない形状安定性を保てるよう電解質層および電極層の材料組成および粒子設計)、機械工学(損傷なくまた減圧状態を維持しつつ外装体に収容・密封する生産システムの設計、直方体状の積層体を非密封の絶縁フィルムで包んだ後に凹部が形成された金属ラミネートフィルム内に自動で挿入して真空下でヒートシールする一連の製造ラインの設計・最適化、電池の充放電サイクルにおける内部温度上昇の予測、減圧環境下での熱輸送特性の解析、絶縁フィルムと外装体が電池の異常発熱時に溶融・破損しない構造の検証)
従来の水素生成システムにおける除湿器は再生に別途ヒータ等の加熱装置が必要でシステム全体のエネルギー効率を低下させるという問題がありました。
これに対して、水電解により水素ガスを生成する電解装置、その水素を除湿する除湿装置および水素を燃料として発電するSOFCを主要構成要素として備えてた水素生成システムであり、制御部は電解装置で生成された水素を乾燥させてSOFCと水素貯留装置に供給する第1の状態と発電装置の発電量低下時などに切り替わる第2の状態を制御し、第2の状態ではSOFCの排熱を利用して温度を上昇させた水素ガスを熱交換器を介して除湿装置に流して除湿装置の再生を実行して、再生により湿潤した水素ガスはSOFCの燃料として供給され再生中にSOFCの燃料が不足する際は水素貯留装置の水素をSOFCに供給することにより、外部からの電力供給が少ない状況でも電解装置を連続稼働させつつ排熱を利用して除湿器を効率的に再生してシステムの総合効率を向上させた水素生成システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7636995/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(システム全体の物質・熱収支解析、各装置(電解装置、SOFC、熱交換器)の最適な運転条件とプロセス統合設計の確立、SOFCの排熱量と再生ラインの水素流量・温度の関係のモデル化、除湿剤の再生に必要な熱エネルギー量の評価、電解装置の稼働率とSOFCの発電効率を最大化する流量制御ロジック(弁の開度制御)の設計)、電気電子工学(複数の電源(SOFC、再生可能エネルギー発電装置)からの電力供給の最適化制御、電解装置とSOFCの電気的接続と運転制御システムの設計、再生可能エネルギーの発電量変動に応じた電力系統の連携・切替制御アルゴリズムの設計、SOFCと電解装置間のDC-DCコンバータの設計、連続稼働時の電力品質維持の検証)
具体例として廃棄物埋立層を利用した二酸化炭素の地中固定化システムが挙げられます。
従来の二酸化炭素固定化システムでは固形物の交換や浸出水処理が必要で処理量や効率に課題がありました。
これに対して、廃棄物を含む埋立層内に埋設されたガス放出部を有するガス管と二酸化炭素含有ガスをガス管に供給するガス供給手段を備えた二酸化炭素処理システムであり、ガス放出部のガス孔は埋立層の下層部または底部に位置し、水平レベルより下方に開口していることによりガスを埋立層全体に効率よく拡散させ、さらに、埋立層の鉛直および水平方向に離れた複数の部分の二酸化炭素濃度を検知する手段を備え、この検知結果に基づいて制御手段がガス供給手段を制御し、ガス管に供給されるガスの流量および/または二酸化炭素濃度を調節することにより、埋立層の二酸化炭素固定化の残存能力の変化に応じて最適な量の二酸化炭素を供給することが可能となり、二酸化炭素を大量かつ効率よく固定化処理できる処理システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7633145/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(埋立層内での二酸化炭素の固定化反応プロセスの効率を最大化するための物質輸送および反応速度の解析および最適なガス供給プロセス設計、廃棄物中のアルカリ成分と二酸化炭素の反応速度モデルの構築、ガス流量、濃度、層内温度の変動が炭酸塩生成量に与える影響の予測、ガスが埋立層内を上昇する際の物質移動特性(拡散・分散)の解析、二酸化炭素濃度勾配が最も小さくなるようなガス管の配置やガス孔の設計の最適化)、電気電子工学(埋立層内部の状態を正確に監視・測定、測定値に基づきシステム全体をリアルタイムで効率的に制御する自動化・制御システムの設計、埋立層内の二酸化炭素濃度・温度の多点分布を効率よく測定するためのセンサーネットワークとそれらの信号を高精度で処理する回路の設計、測定された濃度や温度の閾値に基づきガス供給手段(ポンプや弁)の動作を調節してCO2流量・濃度を最適化するフィードバック制御アルゴリズムの設計)
従来の耐湿性の高いゼオライト膜は高Si/Al比で製造コストや環境負荷が高いという問題がありました。
これに対して、多孔質支持体上にアルミノケイ酸塩を含むゼオライト層からなる分離層が配置されたガス分離部材であり、該分離層はシリカ(Si)とアルミニウム(Al)の原子数の比(Si/Al比)が5倍以上14倍未満で、ゼオライト骨格中のAlに起因する電荷を中和するカチオン(NaやKなど、第3周期以降のアルカリ金属・アルカリ土類金属元素)の合計原子数(Nm)が四配位の原子(Nt)の2.0%以下であるこれらの低Si/Al比と低Nm/Nt比の組み合わせにより、高Si/Al比の膜に比べて製造に必要な有機構造規定剤の量が少なくなり、製造が容易であるという効果と細孔内でのカチオンと水蒸気の相互作用が抑制されて湿度が高いガスに対しても高い二酸化炭素分離性能を維持できる分離部材が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6986613/15/ja
関連する専門分野の例:無機化学(ゼオライト結晶の構造、組成および欠陥の制御、Si/Al比(5~14倍)やカチオン含有率を達成するための水熱合成条件(原料組成、温度、時間)の最適化、ゼオライト層の結晶構造(CHA型など)や配向性の解析、分離性能の鍵となる細孔内のカチオン種のイオン交換挙動と耐湿性への影響の検討)、化学工学(分離部材をシステムに組み込んだ際のガス透過特性の評価、実用的な分離プロセス全体の効率を最大化する設計、高湿度条件透過度と選択性の経時的な低下(耐湿性)の実測および分離性能維持率の評価、分離層の厚さ、多孔質支持体の細孔径や形状(円筒状など)が膜分離システム全体の物質移動抵抗と圧力損失に与える影響の解析、運転条件(圧力、流量、温度)の最適化モデルの構築)
具体例として薬剤容器の栓部材(ゴム栓)裏面部に付着した異物を検出する画像検査装置が挙げられます。
従来の異物検出装置では容器底部に沈殿した薬剤が栓部材裏面の撮像を妨げ、また、凹状の栓部材裏面全体にピントを合わせられず、異物検出の精度が低いという問題がありました。
これに対して、撮像部と検出部を備えた異物検出装置であり、
撮像部が容器の軸心に対し所定の角度をなす複数の第1撮像位置(容器底部側から斜め方向)にて栓部材の裏面部を撮像し、さらに、この裏面部の奥行方向に沿った複数の焦点位置を設定して焦点位置で裏面部の画像を撮像し、検出部がこれらの複数の撮像位置から複数の焦点位置で撮像された裏面部の画像に基づいて異物を検出することにより、沈殿薬剤の影響を回避しかつ凹凸のある栓部材裏面全体に正確にピントを合わせた鮮明な画像を得ることが可能となり、結果として、栓部材の裏面部に付着する異物を精度良く検出できる異物検出装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2024-003279/11/ja
関連する専門分野の例:情報科学(複数の画像データを処理して高速かつ正確に異物と判断するためのアルゴリズムの設計、異なる焦点の画像を統合して全領域にピントが合った合成画像を自動生成する手法の確、異物(ノイズ)と背景(ゴム栓)を区別するための画像認識・機械学習モデルの構築、検査の誤判定率を最小化するためのアルゴリズムの最適化、さまざまな光沢や形状を持つ異物画像の学習とわずかな異物の特徴を自動で捉えるソフトウェアモジュールの設計と性能評価)、機械工学(カメラと容器を高い精度で位置決めして回転・移動させるための装置の設計、容器を確実に把持して振動なく正確な角度で停止させる高精度なロボティクス機構の設計、カメラの光軸や焦点位置を微細に調整するための精密光学系の支持・移動機構の設計、製造ラインの高速性・耐久性に対応する機械全体の構造と材料選定、高速搬送・検査中でもブレが発生しないよう制振解析に基づいたカメラ固定機構および容器回転機構の最適設計)
具体例としてメタン分解能を有する特定の組成を持つメタン酸化触媒が挙げられます。
従来の炭化水素分解触媒は高温では高活性ですが、天然ガスエンジン排ガスのような比較的低温の条件下でメタン分解能が低いという不具合がありました。
これに対して、セリア-ジルコニア複合酸化物を含む触媒担体、この担体に担持されたPd(パラジウム)およびPt(白金)を含む活性金属とを備えたメタン酸化触媒であり、触媒担体におけるセリアの含有割合が5質量%以上15質量%未満であり、単斜晶ジルコニア相と正方晶セリア-ジルコニア相の両方を好適に含有する構造で、単斜晶ジルコニア相が活性金属担持サイトを活性化し、正方晶セリア-ジルコニア相がメタン酸化に必要な表面酸性度を確保することにより、比較的低温の条件下において高いメタン分解能を有するメタン酸化触媒が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2024-157394/11/ja
関連する専門分野の例:無機化学(触媒の性能を決定づける担体材料(複合酸化物)の組成、構造および物性の最適化、セリアとジルコニアの複合酸化物の結晶構造(単斜晶と正方晶の共存)や比表面積、細孔径分布などの詳細分析、活性金属(Pd, Pt)の高分散担持に適したナノ粒子合成プロセスの設計・確立、合成条件(pH、熱処理温度など)の変更による触媒担体の熱安定性や酸化還元特性の制御の検討)、化学工学(触媒を実用システムへ応用するための反応器設計とプロセス全体の効率化検討、触媒の活性データに基づいた排ガス処理システムの最適設計(反応器のサイズ、触媒充填量、ガス流速/GHSVなど)、触媒をハニカム構造などの実用形態に成形する際のスラリー調製条件やコーティング技術の確立。反応器内の温度・濃度分布のシミュレーションによる熱暴走や圧力損失の評価)
具体例としてパルスアーク溶接の溶接電流の周波数スペクトル解析に基づき欠陥を検知する装置が挙げられます。
従来の周波数解析とニューラルネットワークを組み合わせた手法では溶接欠陥を直接検知するにはパワースペクトルが粗すぎるため高精度な検知が困難でした。
これに対して、溶接電流を検出する溶接電流検出部と所定時間の溶接電流をフーリエ変換してパワースペクトルを得るフーリエ変換部を備えた欠陥検知装置であり、指標値算出部がパワースペクトルにおいて振幅が最大となる周波数を基本周波数と定義し、この基本周波数から溶接欠陥指標値(基本周波数を含む所定範囲の周波数の振幅の和を基本周波数の振幅で除した値(規格化された値)、溶接が不安定になると基本周波数以外のノイズ成分(周波数)が増加してパワースペクトルが乱れること(溶接欠陥の発生)を反映)を算出し、警告部が算出された溶接欠陥指標値がしきい値以上の場合に警告を発することにより、パルスアーク溶接の電流波形の乱れを直接的に定量化し、高精度に溶接欠陥を検知できる欠陥検知装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7474597/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(溶接電流の微細な変動を高精度かつ高速で計測して欠陥検知アルゴリズムに適合するデジタル信号に変換するための計測システムおよび回路の設計、パルスアーク溶接の高周波な電流波形を歪みなく検出するための電流センサーと前置増幅器の仕様決定、アナログ信号を欠陥検知に必要な分解能とサンプリングレートでデジタル化するためのA/D変換器の選定と動作検証、高速フーリエ変換処理に必要なリアルタイム信号処理回路のアーキテクチャ設計)、情報工学(溶接電流データから欠陥を示す特徴を抽出してリアルタイムで警告を発するためのソフトウェア・アルゴリズムの設計、欠陥指標値を算出するためのフーリエ変換アルゴリズムの設計、基本周波数(パルス周波数)やノイズ成分の周波数帯域の特定と欠陥指標値の算出ロジックの設計、溶接の安定度に応じて警告のしきい値を自動調整するための統計的手法に基づくしきい値設定アルゴリズムの設計と性能評価)
(2)JFEエンジニアリング|開発トレンドと専門性

F23Gが最も多いです。次いでⅭ02F、B01D、E01Dが多いです。
具体例として廃棄物貯留ピットの撮像画像と焼却前の実測データに基づき焼却処理を安定化させる情報管理装置が挙げられます。
従来、廃棄物燃焼後のデータや作業者による主観的な分類結果に基づくと燃焼前の正確な水分率把握が困難でした。
これに対して、廃棄物を貯留するピットを撮像する撮像部から得た画像データを入力パラメータとして記憶部に格納し、制御部が入力パラメータをあらかじめ機械学習により生成された水分量判定モデル(ピット内の撮像画像(学習用入力パラメータ)と焼却炉に投入される直前の廃棄物を水分計で実測した水分率(学習用出力パラメータ)を教師データとして両者を時間的に同期させて学習させたモデル)に入力することにより、制御部がピット内の各番地に対応した正確な水分率を出力パラメータとして導出し、水分率情報と焼却炉の燃焼状態を示す情報とに基づき高水分率と低水分率の廃棄物を混ぜるよう攪拌(かくはん)を制御するなど、廃棄物の性状を均質化することで廃棄物の水分率情報を適切かつリアルタイムに取得して安定した焼却処理を実現する情報処理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7613327/15/ja
関連する専門分野の例:環境工学(廃棄物ピットにおける水分率と燃焼カロリーの関係の解明、攪拌・投入制御が焼却炉の熱収支および排出ガスに与える影響の評価と制御設計、燃焼カロリーと水分率の相関関係を廃棄物の種類ごとにに確立、水分率データに基づく攪拌制御が炉内温度、蒸気発生量、CO/NOx排出濃度に及ぼす影響のシミュレーションと検証、焼却炉の熱効率を最大化するための最適な供給水分率の範囲決定)、情報工学(貯留ピットの撮像情報から廃棄物の水分率を高精度に予測するための機械学習モデルの構築と最適化および制御システムへの統合設計、廃棄物の画像データ(色調、テクスチャ、反射率など)の特徴量抽出技術の探索、水分率と関連性評価、撮像情報と水分計の実測値の同期精度を向上させるための時系列データ処理アルゴリズム設計、運用環境の変化に耐えうるようモデルの精度を継続的に監視・改善する頑健な学習モデルの更新システム構築)
従来、燃焼前の正確なごみ質(ごみカロリー等)を把握することが困難で焼却制御の精度が低いことが問題でした。
これに対して、焼却炉の火格子に供給される前の廃棄物(供給前廃棄物)のごみ質を燃焼前に予測するごみ質予測装置であり、火格子供給前の廃棄物を外部で撮影した画像情報(特に熱画像情報)を入力部から受け付け、温度変化量算出手段が入力された画像情報から特に温度上昇している部分のみの温度変化量(温度上昇速度)を算出し、制御手段が算出された温度変化量を過去の温度変化量と実測ごみ質を対応付けて学習した関係モデル(学習済ごみ質予測モデル)に入力し、供給前廃棄物のごみ質を予測し、予測されたごみ質(ごみカロリー、水分量など)の予測値は焼却炉の燃焼制御装置に出力され、火格子送り速度や空気量などの操作量を燃焼制御への活用により、廃棄物の燃焼を安定化させてプラントの効率的な運転を可能にするごみ質予測装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7548109/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(ごみ質予測結果(発熱量、水分量)に応じて火格子送り速度や空気送風量を自動で調整する制御ロジック設計、焼却炉内の熱分布、排ガスの流れ、廃棄物の移動挙動を対象とした流体力学シミュレーションモデル構築、予測されたごみ質変動下での炉内安定性や伝熱効率評価)、情報科学(廃棄物の熱画像データから非接触でごみ質を予測するための画像処理および機械学習アルゴリズムの設計、予測システム全体のデータ処理パイプラインの構築、熱画像から温度上昇部分のみを正確に特定してノイズを除去するための画像セグメンテーション(領域分割)アルゴリズム設計、過去の運転データ(温度変化量と実測ごみ質)を用いて時系列予測に適したディープラーニングモデル構築・訓練、予測結果を燃焼制御装置に低遅延で連携するための情報通信インターフェースおよびデータフロー設計)
従来、炉内温度制御のみでは酸素不足による不完全燃焼や排ガス処理設備の腐食が生じる問題がありました。
これに対して、含水率が高く自燃しにくい汚泥を流動層式焼却炉で焼却する際の助燃材の供給制御に関する汚泥焼却装置であり、炉本体には汚泥供給部のほかコストの低い廃プラスチック助燃材と従来の化石燃料助燃材の供給を受ける助燃材供給部が設けられていて、流動層温度を測定する流動層温度計と排ガスの酸素濃度計の測定値を利用して制御装置が助燃材の供給量を制御(具体的には、制御装置が流動層温度が700~780℃の範囲内かつ排ガスの酸素濃度が4.0%~7.0%の範囲内となるように化石燃料助燃材と廃プラスチック助燃材の少なくとも一方の供給量を制御)することにより、炉内の安定燃焼温度を維持しながら酸素不足による不完全燃焼を抑制し、廃プラスチック助燃材の使用を最大化することでランニングコストの削減と安定運転を両立させた汚泥焼却装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7452405/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(汚泥、化石燃料、廃プラスチックの三種の燃料が混在する流動層焼却炉の物質収支および熱収支の解析、制御条件が燃焼反応効率と排ガス組成に与える影響の評価、各助燃材(廃プラスチック含む)の発熱量と元素組成(特に塩素分)の変動を考慮した焼却炉の定常・動的モデルの構築、流動層内の温度と酸素濃度、塩素濃度の目標値域を維持するために必要な最小限の化石燃料と最大限の廃プラスチックの供給割合の決定、排ガス中のCO濃度上昇を抑制してHCl発生を適正範囲に収めるための運転条件の設計)、制御工学(助燃材の供給量を最適に調整する多変数制御アルゴリズムの設計および実機適用性の検証、流動層の熱容量による温度応答の遅れ時間と排ガス分析の遅れ時間を考慮に入れたPID制御やモデル予測制御の設計、汚泥や廃プラスチックの性状変動に対する制御システムのロバスト性(頑健性)の評価、排ガス酸素濃度を監視して不完全燃焼の予兆を捉えた際の緊急遮断ロジックやリセット制御ロジックの設計)
具体例として下水処理プラントの運転状態を評価する方法が挙げられます。
従来の顕微鏡観察は主観的であり、活性汚泥の異常画像収集が困難で機械学習による欠陥診断の精度が低い問題がありました。
これに対して、1つのプラント内の複数地点から汚泥を採取して画像を取得することを特徴とする方法であり、複数地点には処理が良好な地点(例:好気槽下流)と不良な地点(例:嫌気槽)が含まれ、これにより正常画像と異常画像を模擬的に多量に収集でき、取得した画像群を用いて採取地点ごとの適合度(状態の良し悪し)を予測する教師ありモデルの学習を実施し、この学習済みモデルに対して新規に取得した汚泥画像を入力し、モデルが出力する各地点への適合度を示す分類確率ベクトル(新規画像がどの地点(正常/不良)の汚泥画像に類似しているかを示すもの)を取得し、定量的な確率情報をもとに汚泥状態を評価して運転条件を的確に制御可能なものとする評価方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7571690/15/ja
関連する専門分野の例:環境工学(活性汚泥法における生物反応のメカニズムと運転条件が汚泥性状および処理水質に与える影響の解析、嫌気槽・無酸素槽・好気槽など複数地点間での活性汚泥性状の差異(フロックの状態、微生物相の変化)の理論的な検証、画像解析で得られた分類確率ベクトルと水質指標の相関関係の定量的な評価、運転状態の悪化が疑われる場合の適切な運転条件(曝気風量、汚泥返送量など)の変更幅とタイミングの検討)、情報工学(画像特徴量の抽出と分類を行うモデルの構築・最適化、顕微鏡画像からフロックの大きさ、形状、糸状菌の長さといった特徴量を自動抽出するための画像セグメンテーションアルゴリズムの設計、少量データでも性能を発揮しリアルタイム性も考慮した深層学習モデル(CNNなど)のアーキテクチャ選定、訓練データ(複数地点の画像)に基づく教師あり学習のハイパーパラメータ(学習率、エポック数など)の最適化や過学習を防ぐためのモデル評価)
従来のシミュレータでは、最終沈殿池の固液分離性を固定値またはリアルタイム性に欠けるSVI(汚泥容量指標)分析結果でしか評価できず、正確な処理水質予測が困難でした。
これに対して、まず、生物反応槽における活性汚泥画像の特徴量(フロックサイズ、糸状菌の割合など)と最終沈殿池で実測された固形物除去率との相関を機械学習により求め、これを相関データベースとして予め構築し、次に、生物反応槽から採取した最新の活性汚泥画像から特徴量を抽出し、構築済みの相関データベースに照らし合わせることでその画像特徴量に対応する固形物除去率をリアルタイムで算出し、最後に、このリアルタイムで得られた固形物除去率を、水処理シミュレータに入力するかまたは別の機械学習モデルで処理することで最終的な処理水質(SS、BOD、T-Nなど)を予測することにより、時々刻々と変化する活性汚泥の沈降性(固液分離性)をリアルタイムに評価し、従来困難であった最終沈殿池の影響を含めた処理水質予測をおこなう方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7494668/15/ja
関連する専門分野の例:環境工学(活性汚泥の微生物学的・物理的性状が最終沈殿池における固液分離性に与える影響の解析、画像特徴量と固形物除去率の間の因果関係の検証、活性汚泥のフロック構造や糸状菌の繁殖が沈降性(固形物除去率)に及ぼすメカニズムの特定、機械学習モデルの予測結果の妥当性評価、予測された固形物除去率に基づく下水処理シミュレータの入出力設定と処理水質予測値の解釈、プラント運転条件(DO、BOD負荷など)との総合的な関連性の検討)、情報工学(活性汚泥の画像から予測モデルの構築・最適化、顕微鏡画像からフロックや糸状菌を識別してフロックサイズや割合といった特徴量を自動計測する画像処理・画像解析アルゴリズムの設計、画像特徴量と固形物除去率の実績データの対応付け、相関データベースを構築するための回帰分析、構築したモデルの予測精度(相関度)の評価とリアルタイム予測システムのソフトウェア実装)
具体例として下水処理施設又は上水処理施設に備えられる沈殿池の池底に堆積した汚泥や水面に浮遊するスカムを掻き寄せるための汚泥掻寄機が挙げられます。
従来の脱輪防止構造は狭隘な沈殿池内部でのブラケットへの穴あけ加工が必要で作業性、安全性、工期の面で課題がありました。
これに対して、無端チェーンに固定されフライトシューによってガイドレール上を走行するフライトの挙動を規制する構造に特徴を有する汚泥掻寄機であり、フライトの側面外側にフライトから離隔してガイド部材が設けられ、ガイド部材はフライトの横方向の動きを規制する垂直ガイド部と上方向の動きを規制する水平ガイド部からなり、このガイド部材を支持するガイド支持部材が設けられ、この支持部材は水平部材と垂直部材のL字状の組み合わせで構成され、水平部材の一端をガイドレールに直接固着し、他端で垂直部材を下から支持し、垂直部材の上端にガイド部材を固定することにより、既存のガイドレールブラケットへの面倒な穴あけ加工が不要となり、市販の形鋼を組み合わせて据え付け作業を容易化し、地震時の脱輪・脱線を防止する汚泥掻寄機が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7336076/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(地震時スロッシングによる水流荷重やフライト・チェーンに加わる動荷重の解析、脱輪を防止するための構造部材(ガイド部材、支持部材)の強度、剛性および疲労耐久性の設計、ガイド支持部材やガイドレールへの応力集中箇所の特定と形状の最適化、フライトとガイド部材間のクリアランスの設計、チェーンの張力やスプロケットとの係合状態を含めた汚泥掻寄機全体の振動解析と動特性の評価)、材料工学(狭隘な水中環境下での長期使用に耐えうる部材の材料選定、現場での施工性を考慮した接合方法の評価、沈殿池内の腐食環境(水質、汚泥、薬品など)を考慮したガイド部材の耐食性評価、ガイド支持部材とガイドレールの固着部(レールクリップ、ボルト)における締結強度とゆるみ防止策の検討、ガイド部材を支持部材に溶接またはボルトで固定する際の接合部の信頼性(溶接強度、応力集中)の評価)
従来は集塵灰中の未反応アルカリ剤量に注目せず循環していたため多量の灰を循環する必要があり、設備が大型化し、バグフィルタの圧力損失が増加する問題がありました。
これに対して、排ガスに供給されたアルカリ剤と酸性ガスが反応して生成された集塵灰を循環集塵灰と廃棄分に分配制御する排ガス処理装置であり、バグフィルタで捕集した集塵灰の塩素濃度または硫黄濃度を測定(これらの濃度が低い集塵灰は酸性ガスとの反応生成物(CaCl2、CaSO3など)が少なく未反応のアルカリ剤が多く残存していると判断)し、集塵灰分配制御手段は測定された濃度が設定された基準値以下の場合、集塵灰を全量循環集塵灰として分配し、排ガス処理に再利用し、集塵灰貯槽内の循環集塵灰量に応じてこの濃度基準値を動的に調整することで未反応アルカリ剤の含有率が高い灰のみを優先的に循環させて全体の循環量を最小化し、設備の小型化とバグフィルタの圧力損失増加抑制を実現する排ガス処理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7180478/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(排ガス処理システムにおける物質収支と反応速度論を解析、アルカリ剤(例:消石灰)と酸性ガス(HCl、SO2)との反応速度パラメータの実験的決定、集塵灰の塩素濃度または硫黄濃度と未反応アルカリ剤含有率との相関モデルの構築、循環集塵灰の最適な供給量(循環量)を決定するための物質収支シミュレーション、バグフィルタでの圧力損失増加抑制を考慮した運転条件の最適化)、制御工学(集塵灰の最適な分配比率を決定するための制御ロジックを設計、濃度基準値を貯槽レベルに応じて動的に調整するフィードフォワード/フィードバック制御系の設計、循環集塵灰の供給遅れ時間(タイムラグ)を考慮したロバストな分配制御アルゴリズムの設計、アルカリ剤の新規供給量と循環集塵灰の供給量を連携させる多変数制御システムの統合設計)
具体例として橋梁の床版設置作業における門型床版設置装置が挙げられます。
従来の床版架け替え装置は大型で総重量が大きく、運搬機構の多機能化によりフレーム本体部に大きな荷重が加わるため、構造安定性の向上が課題でした。
これに対して、略直方体形状のフレーム本体部、フレームを水平に貫く天井長尺梁および梁に沿って床版を移動させる運搬機構を主要構成とする床版設置装置であり、フレーム本体部は略鉛直に立つ4つの脚部を有し、天井長尺梁はフレームから片持ちで張り出す2つの張り出し部を形成し、運搬機構は天井長尺梁に沿って一方の張り出し部から他方の張り出し部まで移動し、床版の設置位置への運搬・設置をおこない、フレーム本体部の4つの脚部の下部同士を橋軸方向(天井長尺梁が間に位置しない側辺)および橋軸直角方向(天井長尺梁が間に位置する側辺)の両方で連結する脚部連結部材が運搬荷重によるフレームの安定性を高めることで、床版や装置自体の大きな重量や運搬機構の移動・片持ち張り出しによる水平・ねじり荷重に対してフレーム全体の剛性が向上し、高荷重下での安全性の確保を実現する床版設置装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7586213/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(橋梁の既設および新設床版、主桁、橋脚といった社会基盤構造物全体に対する床版設置装置の荷重影響の評価、施工中の橋梁の安全性を保証するための構造的適合性の検討、床版設置装置の脚部や運搬車両の走行部が橋梁の主桁直上に適切に配置されることによる荷重伝達メカニズムの検証、仮設構造物として装置を橋梁に設置・走行させる際の橋梁部材の応力増加率や許容応力を満たしているかの全体構造解析)、機械工学(運搬機構が床版を安全かつ高精度に移動・回動・昇降させるための駆動システムと制御機構および脚部の伸縮・移動機構の設計と運動解析、運搬機構の電動トロリ、回動手段、リフター(脚部の伸縮機構)の駆動源(油圧/電動)の選定と必要トルク・出力の計算、新設床版の昇降時の安定性を確保するための4つの脚部の同調制御システムの制御アルゴリズムの設計、橋面上の移動手段(タイヤなど)の走行性能と荷重分散の検討)
従来の装置は脚部が既設桁の外側に張り出すため、上下線間の空間幅によっては同時に設置が困難になり、施工が空間幅の影響を受けることが問題でした。
これに対して、橋梁の上部構造間に連なる空間を挟むように各構造物上に配置された2つの柱部とその上部を跨ぎ柱部に支持された受梁を主要骨格とする部材設置装置であり、受梁は空間の上方に位置する範囲内に設置・撤去する部材を昇降可能に吊り支持する第一の吊り部を備え、受梁には主桁より下方に配置される足場を吊り支持するための第二の吊り部が設けられた構成により、装置全体が橋梁上部構造の空間内に収まり空間幅の影響を受けにくくなり部材設置と同時に足場を確保できるため下部に別途ベント(仮受台)を設ける必要がなく河川や海上での施工において施工性が向上する部材設置装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7740142/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(橋梁の既設構造物(上部構造、床版、主桁)に対する部材設置装置の柱部配置および固定方法の適合性の評価、柱部を上部構造に固定するためのあと施工アンカーについ、引抜き・せん断強度が部材と足場を吊った際の最大反力に耐え得るか検証、受梁のたわみが既設桁および新設部材の許容変位量を超えないよう支間長(空間幅)に応じた配置計画の最適化)、機械工学(部材設置装置の昇降機構(吊り部)であるセンターホールジャッキやワイヤークランプ装置の選定、重い部材(主桁ブロック等)を安全に吊り上げ・位置決めするための機器の仕様決定と制御システムの設計、センターホールジャッキの必要推力、ストローク、操作速度を決定するための最大吊り荷重と所要時間の計算、部材の設置(連結)時に要求される数ミリメートル単位の精密な鉛直位置調整を実現するための油圧制御または電動リフトの制御ロジックの設計と精度検証)
具体例として廃棄物焼却排ガスの熱と二酸化炭素を利用して飛灰の炭酸化処理をおこなう飛灰処理装置が挙げられます。
従来の水添加方式では、飛灰粒子が水で結合し塊状化するため炭酸ガスとの接触が悪くなり、炭酸化反応の効率向上に限界があることが問題でした。
これに対して、廃棄物焼却炉からの排ガスを除塵装置で除塵して除塵後の排ガスを熱源として熱交換器で外部水を加熱し水蒸気を発生させる飛灰処理装置であり、水蒸気は除塵装置から熱交換器へ向かう排ガス流路から分岐された排ガスに供給され、加湿排ガス(水蒸気と二酸化炭素を含む)を生成し、除塵装置から排出された飛灰と飛灰炭酸化装置内との接触により飛灰中のアルカリ成分を炭酸化し、炭酸化反応時に加湿排ガス中の水分は水蒸気状態で飛灰表面に付着水として存在し、凝縮による水滴の発生や飛灰の塊状化を防ぐことにより、炭酸ガスと飛灰の接触が良好に維持され重金属(特に鉛)の難溶出化を促す炭酸化反応を効率よく進めることができる飛灰処理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7666280/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(飛灰処理プロセス全体の物質収支および熱収支を詳細に解析および飛灰の炭酸化反応効率の最適化、飛灰中のアルカリ成分(CaO、Ca(OH)2)と排ガス中の CO2の反応を支配する温度、水蒸気分圧、反応時間の最適条件の決定、熱交換器における水蒸気発生量の熱効率の評価、排ガスからの熱回収の最適化)、環境工学(炭酸化処理後の飛灰の性状の評価、重金属類の溶出抑制効果が環境規制基準(埋立処分・資源化)を満たすことを確認するための評価基準および試験方法の確立、炭酸化処理前後の飛灰のpH変化、重金属(Pb、Cd等)の溶出試験による難溶出化効果の定量的検証、炭酸化反応後の加湿排ガス(帰送排ガス)が焼却排ガス処理系統全体に与える影響(ダイオキシン類再生成リスクや除塵装置への影響)の環境負荷評価)
(3)日鉄エンジニアリング|開発トレンドと専門性

E02Dが最も多いです。次いでⅭ21B、B23K、E04Bが多いです。
具体例として洋上風車用ジャケット構造体の地上ヤードでの組立・艤装作業効率を向上させるための仮設アクセスシステムが挙げられます。
従来、洋上風車の基礎構造体を複数扱う際、個々の構造体への昇降手段が必要となり、作業員のアクセスや移動に時間と手間がかかることが問題でした。
これに対して、地上ヤードに配置され洋上風車を支持可能な第1および第2のジャケット構造体を備えたシステムであり、各構造体の上端部には作業員が作業をおこなうための第1および第2の外部作業床(作業員が地上から外部作業床へ昇降するための作業櫓を含む)が設けられ、第1外部作業床と第2外部作業床との間に作業員が移動可能となるように架渡されるギャングウェイ(隣接する大型構造体間を作業員が安全に移動するための仮設または本設の通路)を備えることで、作業員は作業櫓を経由して一方の外部作業床にアクセスした後、地盤に降りることなくギャングウェイを介して隣接する他方の外部作業床へ容易かつ安全に移動でき、個々の構造体間の移動時間を短縮でき、組み立てや艤装作業が効率化されるジャケット構造体システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7602578/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(建設段階の仮設構造物の安全性と施工性を確保するための構造設計と地盤との相互作用の検討、ジャケット構造体、作業櫓およびギャングウェイのヤード設置時の基礎安定性評価、仮設ギャングウェイの連結部に作用する応力と変形量の計算および作業員や資機材の移動時の安全基準適合性の検証)、経営工学(工程管理、人員配置および資材の流れの最適化、ギャングウェイによる作業員移動の効率化が全体のプロジェクトスケジュールに与える影響の分析、組立・艤装作業のレイアウトを改善するためのシミュレーション、最適なリソース配分計画の策定)
従来、薄板円形型枠は側圧に強い利点があるものの打設時の位置ずれや歪みが発生しやすく精度良く据え付けることが課題でした
これに対して、薄い板材を湾曲させて形成された円形型枠とこの型枠を据付面に固定する複数の型枠据付部材を備える基礎形成用型枠であり、型枠据付部材は円形型枠の板材の厚さよりも厚く形成されており高い剛性を有し、円形型枠に溶接で固定される型枠側固定部と据付面に固定される据付面側固定部とを備え、これら両固定部は互いに略垂直な方向に延在するL字型構造を形成していることにより、円形型枠は薄板構造によるコンクリート側圧の円周方向引張力への変換効果を維持しつつ剛性の高い据付部材によって据付面に対して強固に位置固定され、コンクリート打設時の側圧に対する耐性と型枠の位置ずれ防止を両立して基礎の施工精度向上に貢献する基礎形成用型枠が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7541176/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(型枠を構成する薄板材と据付部材の材料選定、溶接部における強度と耐久性の評価、板材(鋼板)の降伏応力や溶接による熱影響部の組織変化と機械的特性の分析、型枠据付部材の厚さが剛性に与える影響の評価、最適な厚さ比を決定するための材料試験)、機械工学(薄い板材と厚い据付部材を略垂直にかつ高強度で接合するための溶接プロセスの設計、溶接歪みを最小化する施工方法の確立、型枠側固定部を円形型枠に固定する際の溶接条件(電流、電圧、速度)の最適化、溶接後の残留応力の予測および型枠の真円度に与える影響の評価)
従来、鋼管の軸方向接続において一方の溶接シームの亀裂が他方に伝播するのを防ぐため、シーム位置をずらす必要があり設計が煩雑でした。
これに対して、円筒状の第1鋼管と第2鋼管、および第3鋼管と第4鋼管を含む洋上風力基礎であり、第1鋼管と第2鋼管は当接部材(例:トランジションピースのフランジ)を介して軸方向に接続され、両鋼管の端部における溶接シーム(ストレートシームまたはスパイラルシーム)は周方向において所定距離以上ずらされないことで、間に介在する当接部材が亀裂伝播を遮断するためシーム位置の制約を解除し、設計の自由度を高め、一方、当接部材を介さずに接続される第3鋼管と第4鋼管の溶接シームは周方向において所定距離以上ずらされていることにより亀裂の伝播が抑制されたこれらの複合的な構造により、洋上風力基礎の高い健全性を維持しつつ溶接シームの位置を過度に考慮する必要がない設計が容易な洋上風力基礎が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7451813/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(洋上風力基礎(ジャケット構造体やモノパイル)全体を対象に長寿命化と耐荷力を両立させる構造形式と部材配置を決定するためのシステム設計、波浪荷重、風荷重および地震荷重に対する基礎全体の挙動をシミュレーション、鋼管の径や厚さ、ブレース(補剛材)の最適な配置の決定)、材料工学(溶接シーム部や当接部材などの欠陥が内在しやすい部位の亀裂発生と伝播を抑制するための材料選定と接合部の設計、高応力部に使用する鋼材の溶接性と疲労特性の評価、当接部材(フランジなど)の肉厚や材質が亀裂伝播を遮断する効果の検証)
具体例として既設高炉の熱風管を延長して熱風炉を増設する工法が挙げられます。
従来、高炉稼働中は熱風管が高温のため作業困難であり、定修期間は短すぎて延長工事に十分な時間を確保できない点が問題でした。
これに対して、高炉の熱風管の延長作業を準備、延長、連通の3工程に分割する工法であり、まず、準備工程として高炉を一時停止させて熱風管の一部に内部が遮蔽板で閉鎖された遮蔽管を接続しておき、熱風管を気密状態に封止し、次に、延長工程として高炉が稼働している高温状態のままこの遮蔽管から増設する熱風炉に至る延長管を設置し、最後に、高炉を再度一時停止させて行う連通工程で遮蔽管を撤去し、内部が開通した連通管を設置することで延長管と接続管を連通させることにより、工期が最も長い延長管の設置作業を高炉の稼働中に実施でき、熱風管延長のために高炉を長期間停止する必要がなくなり、高炉の停止期間を最小限にできる工法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7247047/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(高温・高圧に耐え短時間で確実な着脱・交換が可能な管路接続機構および伸縮構造の設計、遮蔽管と連通管を効率よく交換するためのフランジ形状(接続形状)の設計とそれに伴うボルト締結部の応力解析、延長管に設ける伸縮管の伸縮量やジャッキ機構の設計と強度計算)、材料科学(高温の熱風と圧力に耐え遮蔽管、接続管、連通管の内部で求められる耐火・断熱性能を両立させる材料選定、遮蔽管に用いる耐火物(キャスタブル、耐火煉瓦)の熱伝導率、熱膨張、耐食性の評価、軽量化・小型化を図るための水冷構造と薄い耐火物の複合材料の最適設計と耐久性検証)
従来、広範囲な表面形状測定は時間がかかり(約20秒)、局所的な沈下異常(棚吊りや抜け落ち)の数秒単位での詳細な挙動測定が不可能でした。
これに対して、炉内に導入された非接触式の距離測定器(マイクロ波等の表面形状測定器を兼用)により装入物表面の沈下挙動を効率的に測定する装入物沈下挙動測定装置であり、まず、沈下異常検出部が長い検出周期(例:20秒)で装入物表面の複数地点の高さを測定し、その高さの変化から沈下異常地点を検出し、次に、沈下異常が検出された場合のみ沈下挙動測定部が短い測定周期(例:1秒)で当該沈下異常地点に測定を集中させ、その高さの変化から沈下速度などの詳細な沈下挙動を測定することにより、炉内全体を広範囲かつ低頻度で監視し、異常発生時にのみ高頻度で集中的に測定をおこなうため、炉内表面の任意の地点の沈下異常を検出し、その詳細な挙動を効率よく測定できる装入物沈下挙動測定装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6893588/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(高温・高圧・粉塵環境という過酷な高炉内で安定して動作して高速・高精度な測定を可能にする非接触センサーの回路および機器の設計、測定ビームを生成・送受信するための高周波回路(マイクロ波・ミリ波回路)の設計、高温環境下で故障なく動作するセンサー本体の電子部品の選定、炉内への導入・格納時に必要なセンサーの電気的なインターフェースおよび信号処理回路の設計)、情報工学(大量かつ時系列の多地点測定データから異常を検出して測定頻度をリアルタイムに切り替えるアルゴリズムの設計、複数地点の高さデータと前回データとの比較に基づき局所的な沈下異常を自動的に判定する統計的異常検出アルゴリズムの設計、検出周期(長)から測定周期(短)へ測定対象を全域から特定地点へと切り替えるリアルタイム制御ロジックの設計と最適化)
具体例として自動溶接における溶接システムが挙げられます。
従来、ワイヤ先端の位置特定にロボット座標系とワールド座標系の座標変換が必要であり、ワイヤ先端を実際に開先に触れさせるためワイヤの変形や作業の非効率化が生じていました。
これに対して、溶接トーチと溶接ワイヤを撮像する撮像部と画像処理を行う制御部を備えた溶接システムであり、制御部がワイヤ先端が開先に遠い第1の位置にあるときの画像(背景画像)と開先に近い第2の位置にあるときの画像(前景画像)を取得(この際、溶接トーチの位置は同一になるよう制御)し、制御部の画像生成部がこれら2枚の画像のデータに基づき背景差分などの手法により背景ノイズを除去した溶接ワイヤ先端のみの画像データ(先端画像)を生成し、この先端画像を基にワイヤ先端の位置を抽出することで実際にワイヤを開先に触れさせることなく、溶接ワイヤの先端の位置をより精度よく効率的に取得できる溶接システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7531673/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(2枚の画像から溶接ワイヤ先端のみを高精度に抽出するデジタル画像処理技術の設計、背景(トーチ)とワイヤ先端を分離するためのフレーム間差分や背景差分処理のアルゴリズムの設計、抽出されたワイヤ先端のピクセル座標をサブピクセル精度で推定する手法の検討、リアルタイム処理のためのソフトウェア最適化)、機械工学(溶接ワイヤ先端の正確な位置決めと異なる座標系間での高精度な位置変換を実現するための剛性および機構の設計、溶接トーチの繰り返し位置決め精度の評価、剛性を高めるための機構設計、ワイヤ送給量に応じたワイヤ先端の物理的な曲がり(トーチからの突出長)を考慮したモデルの構築)
従来の溶接設備は水平旋回機構を土台側に持つため大型化・高重心化し、搬送や設置に手間がかかる上、溶接精度も不安定になりがちでした。
これに対して、角形の2つの鋼管の外周レールに垂下して巡回する構造を備えた溶接ロボットであり、溶接トーチを鋼管の周方向に回動させるT軸駆動部はT軸モータユニットとT軸減速ユニットから構成され、この2つのユニットが溶接対象の鋼管が有する平面に対して垂直な方向(近接隔離方向)に並べて配置されることで駆動部とトーチ先端までの距離が短縮され、回動時の誤差が先端に及ぼす影響が抑制され、さらに、この配置によりロボット全体が低重心化されるため剛性が向上し、結果として溶接トーチの先端位置決め精度が向上して高精度な溶接を可能とする溶接ロボットが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7475394/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(T軸駆動部などの配置・構造がロボット全体の剛性や低重心化に与える影響を解析および最適な機構設計、T軸モータユニットと減速ユニットの垂直配置による重心位置の定量的な解析、溶接ロボットの振動・剛性シミュレーション、溶接トーチ先端における位置決め誤差(バックラッシュ、ねじれ)を最小化するための減速機構の選定とアーム・ケース構造の最適設計)、電気電子工学(モータユニットの選定、制御系との連携、およびケーブル配線の検討、T軸モータユニット、B軸モータユニットに必要なトルク、回転速度、位置決め精度を満足するサーボモータの選定、過酷な溶接環境下でのノイズ耐性を考慮した駆動回路およびセンサーインターフェースの設計)
具体例として座屈拘束ブレース(地震エネルギーを吸収することで建物の揺れを抑える補強材)が挙げられます。
従来の座屈拘束ブレースは主芯材と副芯材の溶接線が全長で一定の太さであるため、応力寄与度の低い部分で溶接作業の無駄や溶接金属の無駄が生じていました。
これに対して、長尺状の主芯材とその両端で直交する長尺状かつ板状の副芯材、主芯材の面外変形を規制する拘束部材を備えた座屈拘束ブレースであり、 主芯材と副芯材の交線に沿って延在する直線状溶接線は地震荷重が付加された際に溶接線に作用するせん断力の分布に応じた形状(せん断力が支配的に作用する主芯材の長手方向の内方側から外方側にかけて溶接線の太さ(断面積)が連続的または段階的に細くなるように変化)にされていることにより、主芯材から副芯材へ軸力を適切に伝達するために必要な内方側の接合強度を十分に確保しつつ、せん断力の低い外方側では溶接金属の量と溶接作業時間を削減することができり座屈拘束ブレースが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7485843/15/ja
関連する専門分野の例:土木工学(座屈拘束ブレースの構造解析と設計、弾塑性地震応答解析によるブレースの主芯材の塑性化挙動と溶接部を介した応力伝達経路のシミュレーション、地震時のせん断力分布に基づく溶接線の太さ変化がブレースの履歴特性(耐震性能)に及ぼす影響の評価、建築基準法などの構造規定を満足するための設計指針の確立)、材料工学(せん断力の分布に応じた溶接線の太さの変化を実現するための適切な溶接条件と材料の選定、溶接速度(ウィービング)や溶接パス数の変更が溶接金属の凝固組織、欠陥(ブローホールなど)および機械的特性に与える影響の評価、太さの異なる溶接部における引張せん断試験や疲労試験の実施、内方側と外方側の接合強度の要求性能を保証するための品質管理基準の策定)
(4)神鋼環境ソリューション|開発トレンドと専門性

Ⅽ02Fが最も多いです。次いでB09B、F23G、B01Dが多いです。
具体例として有機性廃棄物をメタン発酵処理してバイオガスを製造するメタン発酵処理方法が挙げられます。
従来のメタン発酵槽は槽内全体を外部加熱装置で加温・攪拌する必要があり、設備や加熱装置の大型化に伴う設備コストや運転コストの高騰が問題でした。
これに対して、有機性廃棄物を分解しやすい第1有機性廃棄物と細胞壁が強固で難分解性の第2有機性廃棄物に分類するメタン発酵処理方法であり、まず、第2有機性廃棄物を加熱工程で予熱・可溶化処理を施し、メタン発酵槽の下方側に供給する第2供給工程をおこない、一方、加熱工程を経ていない第1有機性廃棄物をメタン発酵槽の下方側とは異なる箇所(例:上方側)に供給する第1供給工程をおこなうことで槽内の下方側が高温、上方側が低温となる明確な温度分布が生じ、この温度差によってメタン発酵液の熱対流が自動的に発生し、熱対流がメタン発酵液の攪拌の役割を果たすため新たに大型の外部加熱装置や複雑な攪拌機を設ける必要がなく、設備コストや運転コストを抑えながら効率よくメタン発酵とバイオガス生成をおこなうことができるメタン発酵処理方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7690007/15/ja
関連する専門分野の例:生物工学(難分解性の第2有機性廃棄物(余剰汚泥など)の加熱による細胞壁破壊(可溶化)の最適条件(温度・時間)の決定および処理後の有機物のメタン発酵への寄与度の評価、加熱温度(例:70℃)や滞留時間(例:30分)が細胞壁の破壊率およびメタン生成菌群の活性に与える影響の解析、処理前後のバイオマス組成変化とメタン発酵速度論パラメータの検証)、化学工学(メタン発酵槽内における加熱された供給物による熱対流の発生メカニズムの解析、対流による発酵液全体の攪拌効率と物質移動(特にメタン生成菌と基質の接触)への影響の最適化、高温の第2有機性廃棄物を下方側から旋回流を形成するように供給した際の流動パターン、温度分布および熱伝達率のモデル化、槽内でのデッドスペースの発生を最小限に抑えメタン発酵槽の容積効率を最大化するための最適な供給ノズルの位置、噴出角度および流量の制御ロジックの設計)
従来の消化槽は基礎部を介した放熱や熱応力の発生を十分に抑制できず、設備コストや配筋量が増大する点に問題がありました。
これに対して、コンクリート製の基礎部とその上に設置された消化槽本体を備えた消化槽であり、基礎部のうち消化槽本体が設置された設置面以外の外面(下面、側面、上面など)の少なくとも一部がコンクリートよりも熱伝導率の小さい保温部材で覆われている構造により、基礎部を介した外部への熱損失が抑制され、消化槽本体の加温エネルギー消費や汚泥循環量が低減し、基礎部自体の温度が安定することで熱応力の発生が軽減され、結果として基礎部の配筋量を低減できる消化槽が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7671722/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(消化槽システム全体の熱エネルギー収支の解析、基礎部の保温が熱損失(放熱)をどの程度抑制して加温コストを削減できるかの評価、コンクリート、保温部材および土壌を含む多層構造における定常・非定常の熱伝導解析モデルの構築、基礎部の外面積に対する保温層の最適な厚さと熱伝導率の決定、循環ポンプの運転動力や外部熱源の必要熱量の削減効果を具体的なエネルギー効率(熱効率)の向上率として算出)、建築学(基礎部の保温構造がコンクリート構造体(特に鉄筋コンクリート造)に生じる温度変化によるひび割れや変形を防止する効果の検証、必要な配筋量を最適化する設計手法の確立、基礎コンクリート内部の温度ひずみと熱応力の解析、保温材の適用によって基礎の耐久性がどのように向上するかの評価、従来の非保温構造と比較して鉄筋量やコンクリート断面をどれだけ安全に縮小できるかの検証、施工性やコスト低減につながる合理的な構造設計)
具体例として六価クロム含有灰の処理方法が挙げられます。
従来の六価クロム処理では、強酸性薬剤による設備腐食の懸念や溶出抑制剤の適切な添加量が不明確で、加熱処理が必要な場合はランニングコストが高騰する点が問題でした。
これに対して、廃棄物処理施設から発生する六価クロム含有灰(例:飛灰)を対象とする六価クロム含有灰の処理方法であり、六価クロム溶出抑制剤としてチオ硫酸化合物またはその溶液(例:チオ硫酸ナトリウム水溶液)のみを使用し、これを灰に添加して混練し、添加量を灰に含まれる六価クロムイオンに対するチオ硫酸イオンのモル比が25以上に設定することで、チオ硫酸イオンが六価クロムを三価クロムへと効率的に還元し、水酸化クロム(III)として安定的に不溶化でき、従来技術の欠点であった加熱処理を不要とする非加熱下での混練が可能となり省エネルギーで環境基準を満たす六価クロム溶出抑制を好適に実現する処理方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7701886/15/ja
関連する専門分野の例:環境化学(チオ硫酸化合物による六価クロムの還元・不溶化反応の反応速度論的メカニズムの解析、飛灰の組成やpH、含水率などの環境因子が溶出抑制効果に与える影響の検証、混練後の飛灰を対象に還元反応後のクロム種の存在形態(六価・三価)の分析、モル比25以上における最適pH範囲の特定、還元反応を律速する因子の特定、実環境下での六価クロムの再溶出を防ぐためのプロセス設計パラメータの確立)、化学工学(六価クロム含有灰とチオ硫酸化合物溶液を非加熱下で均一かつ効率的に混合するための混練プロセスの最適化および溶出抑制剤の供給制御システムの設計、混練機(ミキサー)の形状(例:羽根の配置、回転数)や滞留時間がチオ硫酸化合物の飛灰粒子への分散均一性に与える影響の評価、飛灰中の六価クロム濃度をオンライン分析して値に基づきチオ硫酸ナトリウム溶液の供給量をリアルタイムで制御する自動薬注システムの設計)
従来の運転方法では、発電効率を重視しガス発電機をオンオフ運転すると連続的な熱供給が必要な加熱処理装置の要求に対応できない点が問題でした。
これに対して、メタン発酵槽、加熱処理装置およびバイオガスを燃料とするガス発電機を備える設備が対象のバイオガス利用設備の運転方法であり、発酵槽と加熱処理装置の両方にガス発電機からの発電廃熱を利用し、加熱処理装置の稼働状態に応じて運転モードを切り替え、加熱処理装置が非稼働(熱が不要)の際はガス発電機の負荷率を固定(高効率)してオンオフ運転することで高い発電効率を維持し、余剰バイオガスを貯留しつつ発酵槽へ廃熱を間欠的に供給し、一方、加熱処理装置が稼働中(連続熱が必要)はガス発電機の負荷率を変動させて連続運転に切り替え、発酵槽と加熱処理装置の両方へ廃熱を連続的に供給するこの熱需要に応じた運転制御の切り替えにより、発電機の発電量を高く保ちながら連続加熱が必要な装置に廃熱を途切れることなく供給できる運転方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7330351/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(発電機廃熱の最適な配分の決定、運転モードごとの熱利用効率を最大化するプロセス設計、メタン発酵槽の伝熱計算モデルの構築、ガス発電機のオンオフ運転時における発酵槽内の温度変動の予測、加熱処理装置の熱需要とガス発電機の負荷率と廃熱発生量の関係を示すマップの統合、バイオガス貯留量、発酵槽温度、加熱処理温度を同時に満たす負荷率変動の最適化アルゴリズムの設計)、環境工学(廃熱供給による汚泥温度の維持・管理がバイオガス(メタン)収率および発酵汚泥の性状に与える影響の評価・検証、発酵槽内の汚泥温度を指標としてオンオフ運転による許容可能な最大停止時間を微生物の活性維持の観点から決定、加熱処理後の処理物(脱水汚泥など)の最終的な環境負荷(例:残渣の安定性、有害物質溶出傾向)が発電廃熱の連続供給により最適化されることの確認)
具体例として焼却炉の制御装置が挙げられます。
従来、燃焼状態の時々刻々の変化に対して制御遅れが生じ、ボイラからの蒸気流量にアンダーシュート(蒸気流量が一時的に目標値より低くなり過ぎる現象)やオーバーシュート(蒸気流量が一時的に目標値より高くなり過ぎる現象)が発生する可能性がありました。
これに対して、焼却炉のプロセスデータと運転状態データを取得・記憶する機能部を備えた焼却炉の制御装置であり、予測蒸気量算定部が記憶されたデータに基づき所定の期間にわたる短期変動予測蒸気量(第1時間後、短時間の移動平均値に相当)とそれより長い期間にわたる長期変動予測蒸気量(第2時間後、長時間の移動平均値に相当)を算定し、短期制御部は短期変動予測蒸気量に基づき燃焼への即効性が高い短期制御対象量(焼却炉に供給する空気の量)を制御し、長期制御部は長期変動予測蒸気量に基づき燃焼への影響に遅延がある長期制御対象量(被焼却物の供給量)を制御し、応答速度が異なる2つの制御対象を予測時間スケールの異なる2つの予測蒸気量に基づいて協調的にフィードフォワード制御することで、蒸気流量の変動を低減してボイラから排出される蒸気量を適切に制御することが可能な焼却炉の制御装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7545545/15/ja
関連する専門分野の例:制御工学(短期・長期の予測に基づいた協調フィードフォワード/フィードバック制御ロジックの設計、短期制御(空気流量)と長期制御(被焼却物供給量)の伝達関数の同定および相互干渉を考慮したマルチループPID制御またはモデル予測制御アルゴリズムの設計、予測蒸気量から導出される補正量と実測値フィードバックの最適な重み付け、蒸気流量の変動を目標値(例えば±3%)以下に抑制する制御パラメータの最適化)、データサイエンス(ボイラ蒸気流量変動の主要な特徴量を抽出する時系列予測モデルの構築、収集されたプロセスデータの欠損値処理や外れ値除去によるラグ特徴量や移動平均値などの特徴量の生成、リカレントニューラルネットワークやランダムフォレストなどの機械学習アルゴリズムにより短期(例:300秒後)と長期(例:900秒後)それぞれの時間スケールに応じた最適な予測モデルの構築・訓練・評価)
従来、排ガス熱で燃焼用空気を予熱・圧縮する過給式設備では、過給機の自立運転維持と焼却炉内の過昇温抑制の両立が困難でした。
これに対して、廃棄物を焼却する流動床式焼却炉と排ガス熱で燃焼用空気を加熱する空気予熱器およびコンプレッサとタービンからなる過給機を備える廃棄物処理設備であり、過給機のタービンと焼却炉の間の空気導入経路に冷却装置が配置され、タービンを駆動させた後の高温の燃焼用空気を冷却し、冷却装置を迂回するバイパス経路が設けられ、フリーボード温度検知部で炉内温度を監視し、空気流入量調整部(ダンパ等)と制御部はフリーボードの検知温度が過給機の自立運転が可能な温度の下限と焼却炉等の耐熱温度の上限に適合する目標温度に近づくよう冷却装置を通る空気量とバイパス経路を通る空気量の比率を調整して炉内への燃焼用空気の温度を微調整することで、過給機の自立運転を維持しつつ炉内の過昇温を抑制する廃棄物処理設備が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7409838/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(高温・高圧環境下での応力解析および流体機械の効率設計、タービン・コンプレッサのブレード(羽根)が予熱された燃焼用空気の高温・高圧負荷に耐え最大の断熱効率を発揮するための構造設計と振動解析、空気予熱器や冷却装置の伝熱面の熱応力や熱疲労寿命の評価、設備の安全基準を満たすための材料選定と寸法設計)、化学工学(燃焼用空気の流量・温度調整が炉内温度に与える動的な応答特性のモデル化および制御系の設計、バイパスダンパの開度変更または冷却媒体流量変更が炉入口空気温度を介してフリーボード温度に与える時間遅れと定常応答の特定、炉内温度変動を最小限に抑えつつ目標温度に収束させるためのPID制御パラメータや非線形制御アルゴリズムの最適化)
具体例として薄膜蒸発装置の液体濃縮方法が挙げられます。
従来の薄膜蒸発装置では液膜の厚さ方向に濃度のバラつきが生じやすく、処理効率や蒸発成分と濃縮液の分離性能が低下する可能性がありました。
これに対して、縦型円筒状の薄膜蒸発装置本体の内周面に被処理液の液膜を形成し、この内周面に沿って周回する溝付ワイパー(内周面に対向する面より凹入し、周回方向の前後それぞれに入口と出口を持つ複数の溝を有)を用い、複数の溝の内の少なくとも一つを被処理液で充満させた状態でワイパーを周回させることで液膜の濃度の濃い部分と薄い部分とが溝内部で強制的に良好に混合・攪拌され、液膜の濃度バラつきが抑制され、液膜からの易蒸発成分の脱離が促進されて分離性能の向上と伝熱効率の向上が実現される液体濃縮方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7466028/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(装置の構造設計と流体力学的性能の最適化、溝付ワイパーの溝の寸法や溝壁の傾斜角度がワイパーの回転速度や被処理液の粘度に応じて溝の充満状態を最大化するための流体力学的モデルの構築、応力解析に基づいたワイパーの強度と耐久性のある構造設計)、化学工学(物質移動・熱移動とプロセス全体の効率解析、ワイパー通過後の液膜における物質移動速度と伝熱速度の解析モデルの構築、濃縮プロセス全体のエネルギー消費量(加熱に必要な熱量)と分離性能(濃縮液の純度)の評価および最適運転条件(液供給量、加熱温度など)の決定)
(5)タクマ|開発トレンドと専門性

F23Gが最も多いです。次いでB01D、Ⅽ02F、B09B、F23Jが多いです。
具体例としてボイラー蒸発量制御装置が挙げられます。
従来の燃焼制御では燃焼ガスの酸素・水分濃度を測定して発熱量を算出し、ボイラー蒸発量を先行制御する必要があり装置が複雑でした。
これに対して、ボイラーの後段に位置するエコノマイザー入口ガス熱量の時系列データを用いる操作量演算部を備えるた自動燃焼制御装置であり、操作量演算部がエコノマイザー入口ガス熱量(QGei)または燃焼ガス量(Gei)の時系列データから所定時間間隔の経時的偏差を算出し、これに所定の係数を乗じて操作量(MVt)を演算し、この演算された先行操作量MVtとボイラー蒸発量設定値における基本操作量 MV0とを加算した操作量 (MV0+ MVt) に基づいて燃焼炉への被燃焼物供給量や燃焼空気供給量を制御することにより、ガス成分を測定することなくボイラー蒸発量の変動を約3分先行して抑制でき発電量の安定化を実現する自動燃焼制御装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7490133/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(燃焼施設から得られる多種多様な時系列データ(QGei, Gei, 蒸発量など)の収集・解析および燃焼変動を予測する高度なアルゴリズムや機械学習モデルの設計、先行性の高い特徴量(QGeiなど)を基に精度の高い予測制御モデルの構築およびシステムへの組み込みを検証)、環境工学(排ガス中の有害物質濃度(NOx, SOx, ばいじんなど)の低減と排熱の有効利用のバランスの最適化、焼却炉からの排ガス処理プロセス(バグフィルタや脱硝装置など)の設計、ボイラー蒸発量安定化に伴う燃焼温度の変動がダイオキシン類生成やNOx排出量に与える影響の評価、排出基準を満たしつつ高効率な熱回収が可能なプロセスの確立)
従来の技術では燃焼炉に供給された後のバイオマス燃料の乾燥排ガスを測定していたため、燃焼前の水分率の急激な変動に即座に対応できず、燃焼運転を安定化させることが困難でした。
これに対して、燃料搬送装置によって燃焼炉へ搬送されるバイオマス燃料の水分率を非接触式で計測するバイオマス燃焼設備であり、搬送中の燃料に電磁波(マイクロ波)を照射してその水分率を正確に計測する非接触式水分計を備え、水分計の計測部を燃料搬送装置のケーシングに設けた電磁波透過部材を介して配置することで燃料の粉塵等による計測部の汚染を防ぎ、さらに、電磁波透過部材の燃料対向面にはエア吹出ノズルを備えたエア吹出装置が設けられ、圧縮空気を吹き付けて結露や水滴の付着を防ぐ機構が採用され、計測された水分率に基づいて燃料の搬送速度、燃焼空気の供給量、火格子の送り速度などの燃焼状態が燃焼状態制御手段によって調整され、発熱量変動に先行した対処により燃焼運転を安定化させて熱回収量の安定化や運転コストの削減を実現するバイオマス燃焼設備が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7519263/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(非接触式水分計(マイクロ波センサー)の回路設計、信号処理および計測システムの電磁波的特性の最適化、バイオマス燃料を透過または反射した電磁波の振幅位相比をノイズや温度変化の影響を極力受けずに正確に計測するためのアナログ/デジタル信号処理回路の設計、ケーシング内の電磁波の反射や干渉の解析、計測精度を最大化するアンテナの配置や形状の最適化)、機械工学(燃料搬送装置と燃焼炉側の制御アクチュエータの機構設計と最適化、燃料搬送装置のケーシング、電磁波透過部材およびエア吹出ノズルを含む計測モジュールの高耐久性な機械的装着構造の設計、計測された水分率に基づいて指令される火格子(トラベリングストーカ)の送り速度や燃焼空気用ダンパの開度調整機構について正確かつ迅速な応答性を実現するための駆動系のトルク・速度応答特性の設計)
具体例として二酸化炭素(CO2)回収装置が挙げられます。
従来のCO2回収装置は再生塔でのCO2放散に大量のスチーム熱源が必要で、エネルギーコストが高くなる問題がありました。
これに対して、CO2を吸収液に吸収させ、加熱によりCO2を放散・回収する二酸化炭素回収装置であり、CO2を吸収する吸収塔と加熱によりCO2を放散させる再生塔が吸収液循環管で接続され、吸収塔からのリッチ吸収液は再生塔からのリーン吸収液との熱交換を行う昇温器で予備的に昇温され、加熱器に送られ、除塵・湿式処理前の排ガスとの熱交換によってCO2を放散可能な40~90℃に加熱され、この加熱された吸収液が再生塔に供給され、CO2を放散させて回収することによりスチームなどの外部熱源を削減または不要としエネルギーコストを低く抑えることができる二酸化炭素回収装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7551833/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(CO2吸収・放散プロセス全体の物質収支および熱収支の解析、吸収液の加熱温度(40~90℃)と再生塔の運転条件(減圧の有無など)がCO2回収率と吸収液再生効率に与える影響の評価、吸収塔と再生塔の性能を決定する伝熱・物質移動モデルの構築、流体(排ガス、吸収液)の流量および温度プロファイルの最適化、吸収液(アミン系など)のCO2溶解度および熱力学的性質に基づいたプロセスシミュレーション、目標回収率を達成するための塔のサイズ・充填物の選定)、機械工学(加熱器(熱交換器)の最適な設計条件(伝熱面積、流路構成、材質)の決定、排ガス温度(140~170℃)と吸収液温度(40~90℃)間の熱交換器の伝熱量計算、伝熱管の腐食防止(露点腐食対策)のための材質(フッ素樹脂、耐腐食金属など)の選定と表面温度の制御設計、廃熱利用によるリボイラへの熱供給削減効果の検証)
従来の湿式処理は高価な耐腐食材料と大量の洗浄水、排水処理設備が必要でコストが嵩むという問題がありました。
これに対して、CO2分離回収の前処理として排ガスに含まれる酸性ガス成分、煤塵および有害物質を乾式処理により除去する酸性ガス除去装置を備えた排ガス処理設備であり、酸性ガスが除去された排ガスは減温装置へ送られ、減温装置によって排ガスの熱を熱媒体に間接的に伝えて回収する熱交換器により排ガス中の水分が凝縮しない温度域で減温(非湿式処理)され、空気添加手段によって空気が添加(添加後の排ガス温度が50℃、水分率が飽和水分率(12%)より小さくなるように制御)され、凝縮を阻止しながら最終的な冷却がおこなわれることにより、腐食を抑えつつ排液処理設備が不要となり低コストでCO2回収に適した状態に排ガスを調整できる排ガス処理設備が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7242774/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(酸性ガス除去プロセス(乾式中和・吸着)の設計と運転条件の最適化、CO2分離回収に適合する排ガス純度を低コストで達成するための反応器(集塵装置、吸着塔)の性能評価、中和剤(消石灰、重曹など)の最適添加量と反応効率の決定、吸着剤の吸着速度論および吸着容量の評価、排ガス中の酸性ガス成分の濃度変動に対する制御ロジックの設計、集塵装置(バグフィルタ)におけるダスト捕集効率と圧力損失のトレードオフ評価)、機械工学(排ガス減温装置(熱交換器、空気添加手段)の流体輸送・伝熱機器の設計とシステム統合、熱交換器の伝熱面積と圧力損失の設計計算、排ガス中の水分凝縮を阻止するための伝熱管表面温度の制御設計、送風機(ファン)の選定と空気流量制御系の設計、高温・高塵埃環境下でのダクトや機器の振動・構造解析と耐久性評価)
具体例としてアンモニア性窒素を含有する廃水を浄化する廃水処理方法が挙げられます。
従来の比率一定制御では水質や細菌の状態の変動によりアナモックス反応(嫌気的な環境下でアンモニアと亜硝酸を直接窒素ガスに変える脱窒反応)が不安定になりやすいという問題がありました。
これに対して、アナモックス反応を用いた廃水処理方法であり、亜硝酸化処理液と未処理の原水との混合液をアナモックス反応槽へ導入する際に亜硝酸性窒素濃度とアンモニア性窒素濃度との比率(R = N1 / A1)を所定の制御目標値に保つように調整し、制御目標値について混合液の亜硝酸性窒素濃度(N1)とアンモニア性窒素濃度(A1)および処理後の脱窒処理液の亜硝酸性窒素濃度(N2)とアンモニア性窒素濃度(A2)から算出される濃度比率(K = (N1 - N2) / (A1 - A2))を用いて補正(K値とR値を照合し、K / Rの値が所定の範囲(例:0.8~1.2)から外れた場合に制御目標値を増減補正:KがRに対して小さければ(脱窒処理液中の亜硝酸性窒素過多の傾向)、Rの制御目標値を減少補正し、逆にKがRに対して大きければ(アンモニア性窒素過多の傾向)、Rの制御目標値を増加補正するように原水の供給量を調整)することにより、脱窒処理液に残留する窒素濃度を考慮してリアルタイムで最適なR値を追求でき、水質変動やアナモックス細菌の状態に左右されずアナモックス反応を進行させることが可能となり、安定した窒素除去性能を得る廃水処理方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7460278/15/ja
関連する専門分野の例:環境工学(廃水処理システム全体の物質収支と流量制御の設計、亜硝酸化処理槽とアナモックス反応処理槽の処理容量と混合液貯留槽への原水供給量のバランスを処理水質目標値に基づき数値シミュレーションで検証、流量調整弁の応答時間や計測器の誤差が制御安定性に与える影響の分析)、生物工学(アナモックス細菌および亜硝酸化細菌の生理活性の解析、N1 / A1の最適な濃度比率が細菌の増殖速度、反応速度および阻害に与える影響の解明、廃水中の有機物やその他の阻害物質が存在する条件下でR値の変化に対するアナモックス細菌の特異的反応速度の変動の実測、K値の変動が細菌活性の低下とどのように結びつくかの生化学的、最適なK/R範囲(0.8~1.2)の生物学的根拠の立証)
具体例として重金属類の溶出を抑えるように焼却灰を処理する焼却灰処理装置が挙げられます。
従来の焼却灰の水没処理では灰の水分率が過剰になり搬出コストが増大し水分率の制御も困難でした。
これに対して、コンベヤなどの焼却灰搬送手段により焼却灰を連続的に移動させ、その搬送路上に構成要素が配置された焼却灰処理想定であり、まず、水添加手段(ノズルなど)が焼却灰に水を添加し、その水分率を搬送下流の水分率測定手段の計測結果に基づき目標水分率となるようにフィードバック制御し、次に、水分が調整された焼却灰に対し下流の中和手段(吹込管など)がCO2を含む中和ガス(焼却排ガスなど)を直接吹き込む構成により、適量の水分で活性化された焼却灰中の水酸化物や重金属類にCO2が効率良く接触し、炭酸塩として難溶性化が進み、中和ガスをケーシング内で接触させる構造や未反応ガスを還流させる機構により、水分率を抑えながら安定した重金属溶出抑制性能を達成する焼却灰処理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7523900/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(焼却灰、水、CO2ガスの三相系における物質移動と反応速度論に基づき反応器(搬送コンベヤ上の処理部)の運転条件を最適化、焼却灰の搬送速度、水分率、中和ガスの吹込み速度とCO2濃度がCO2の消費率と重金属類の炭酸化反応の進行度に与える影響の解析、CO2の供給・還流システム全体の物質収支モデルの構築、CO2の利用効率を最大化するための流量制御アルゴリズムの設計)、環境化学(CO2の中和反応による焼却灰のpH$変化と重金属類(鉛など)の炭酸塩形成反応の化学平衡の検討および溶出基準値を確実に満たすための処理限界条件の確立、焼却灰の組成や水添加後の水活量の変化が重金属の溶出メカニズムと難溶性化反応に与える影響の分析、水分率と溶出量の関係データや薬剤添加量制御に必要な化学的関係式の導出)
具体例として搬送される焼却灰の搬送灰量に基づいて冷却水の噴射水量をフィードバック制御する焼却灰加湿装置が挙げられます。
従来の水分率フィードバック制御は搬送灰量の変動影響が測定に反映されるタイムラグにより水分率を精確に目標範囲に制御できないことが問題でした。
これに対して、焼却炉から排出された焼却灰を貯留する焼却灰貯留部と貯留灰を排出する焼却灰排出手段、排出された灰を無端ベルトやスクレーパで搬送する焼却灰搬送手段を備えた焼却灰加湿装置であり、搬送路には冷却水を噴射する冷却水噴射手段、その噴射水量を測る噴射水量測定手段、加湿後の水分率を測る水分率測定手段が配置され、噴射水量制御手段が現在の水分率と噴射水量という二つの測定値に基づき搬送灰量をリアルタイムで演算し、次に、算出された搬送灰量と目標水分率から目標噴射水量を演算し、この目標値に一致するように冷却水噴射手段の噴射水量を制御することにより、搬送量変動の影響を測定遅れなく加味でき、焼却灰の水分率を目標水分率に近づける効果を達成する焼却灰加湿装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6620199/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(焼却灰の搬送、貯留、排出、冷却水の噴射といった装置全体の構造設計、焼却灰の物性(密度、粒度、含水率)に基づいたコンベヤシステム(ベルトやスクレーパ)の選定と応力解析、高温の焼却灰を冷却するのに必要な冷却水の噴射ノズルの配置・噴霧パターンの設計、装置の長期的な摩耗・腐食対策の検討、間欠稼働時の構造的な信頼性の検証)、電気電子工学(演算処理装置やセンサー、アクチュエータ(流量調節弁)などの電気的構成要素の設計、水分率測定手段(マイクロ波式など)や噴射水量測定手段(流量計)といったセンサーから得られるアナログ信号をデジタル処理するための回路設計、搬送灰量演算や目標噴射水量演算を実行するマイコンやCPUの選定・プログラミング、流量調節弁を正確に動かすための駆動回路(アクチュエータ制御)の設計)
(6)まとめ
廃棄物処理に関する装置や方法について、情報制御や電気的制御、化学的制御、微生物の制御などに関する出願が確認されます。
また、企業によっては、橋梁、風力発電装置、全個体電池など廃棄物処理とは異なる事業に係る出願も確認されます。
すなわち、これらの出願につながる開発が日々おこなわれていることが推測されます。
機械系、電気系、情報系、化学系が求められる場合が多いです。
3.6 共同出願人との開発例
共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。
技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。
各社の共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。
(1)カナデビア

(2)JFEエンジニアリング

(3)日鉄エンジニアリング

共同出願の例として炭化水素の製造装置が挙げられます。
従来、フィッシャー・トロプシュ合成反応(一酸化炭素と水素を原料として触媒を使って液体燃料などの炭化水素を合成する化学反応)の非定常運転時、冷却器にワックスが付着・析出し、冷却効率の低下や配管閉塞の懸念がありました。
これに対し、気泡塔型スラリー床反応器から排出された炭化水素ガスを冷却し液化成分を分離する複数の気液分離ユニットを備えた炭化水素の製造装置であり、上流側の第2ユニット(冷却温度 80~120℃)の分離槽内には充填材層が設けられ、槽底から導出されたライトオイルの重質分を第2返送ラインでこの充填材層へ循環させ、ガス中のワックス蒸気や飛沫を効率的に吸収し、下流の第1ユニット側への流出を抑制し、最後段の第1ユニットの槽底から導出されたライトオイルの軽質分を第1返送ラインにより第1冷却器の直前ラインへ供給することで、軽質分が第1冷却器に付着したワックスを再溶解・洗浄する洗い流し効果を発揮して長時間運転停止時を含む非定常運転においてもワックスの付着を防止する炭化水素の製造装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2014-196433/11/ja
従来、静電容量式流量計の検量線作成は高炉稼働前の一度きりで、高炉稼働中の運転条件や粉粒体の物性変化に対応できませんでした。
これに対し、高炉に微粉炭などを吹き込むための複数のフィードタンクと各タンクから高炉に至るフィードラインに設置された粉粒体流量計および搬送ガス供給ラインを備えた粉粒体吹込装置であり、いずれかのフィードラインの途中から分岐し、他のフィードタンクに接続される検量用フィードラインとそれに設置された検量用粉粒体流量計を有する構成により、粉粒体を高炉へ送る本来の経路を停止・変動させることなくフィードタンク間で検量用経路を形成し、流量や濃度を様々に変化させて粉粒体を循環させ、検量用粉粒体流量計の実流量と出力信号との関係を示す検量線を高炉の稼働中にも随時作成することが可能となる粉粒体吹込装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6859240/15/ja
従来、水分を多く含む原料ガスの高炉ガスに対し、従来のPSA法では吸着剤の性能低下を防ぐための高度な除湿に大きな動力が必要でした。
これに対し、ヒステリシスを有する吸着剤(例:ゼオライト)を用いた圧力スイング吸着による混合ガス分離方法であり、水分を含む混合ガスを吸着塔に導入し所定ガスを吸着させる吸着工程と減圧して所定ガスを脱着させる脱着工程を含み、原料混合ガス中の水分量を吸着剤の水分脱着等温線において水分分圧がゼロまで低減させたときの水分吸着量に相当する水分分圧以下に制御し、吸着剤(ゼオライト)の強吸着サイトに水分を留まらせ、目的ガスの吸脱着が行われる弱吸着サイトへの影響を回避し、吸着工程の圧力上限値を101 kPa以上200 kPa以下、脱着工程の圧力下限値を5 kPa以上20 kPa以下という運転条件と組み合わせることで、水分による分離性能低下を抑制しつつ高度な除湿を不要にして除湿動力を削減する混合ガス分離方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6837023/15/ja
(4)神鋼環境ソリューション

共同出願の例として3次元点群データの処理装置が挙げられます。
従来、3次元点群データは計測時の死角による欠損や他の物体によるノイズ(外れ値)が含まれやすく、認識精度が低下する問題がありました。
これに対し、対象物体を計測して取得した3次元点群データを適正化する処理装置であり、まず、データ取得部で点群データを取得し、欠損判定補間部がデータの欠損を判定して周囲のデータ値の平均などを用いて欠損を補間し、次に、外れ値判定除去部が対象物体を表すデータ値から大きく外れた外れ値を判定し、周囲のデータとの差分平均値と閾値との比較に基づいて外れ値を除去(繰返し処理部が外れ値が検出されなくなるか、所定の上限回数に達するまで欠損補間処理と外れ値除去処理を交互に繰り返し実行)することにより、除去された外れ値の箇所を次のステップで欠損として補間し、補間されたデータに基づいて新たな外れ値を再判定・除去することで欠損補間によるノイズの発生を防ぎ、外れ値除去による欠損の拡大を抑制し、処理対象の3次元点群データを適正化する処理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7489363/15/ja
(5)タクマ

(16)上記(1)~(5)(共同出願人)のまとめ
特定企業との共同出願が多い場合があります。
単独出願の場合と同じ技術分野のものが多いです。
4 開発に求められる専門性
上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。
上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。
・機械系分野(機械工学など)
流体(水・空気)の流れと圧力変動の動的解析、浮遊・沈降プロセスにおける姿勢および重心の制御システム設計、構造物と流体の相互作用(動揺・抵抗)のシミュレーション、プロセス全体の自動化・遠隔操作システムの構築、積層体・外装体の熱応力および構造安定性の解析、減圧・密封プロセスにおける生産システムの設計、高精度な部材(積層体、フィルム)のハンドリング機構の検討、高速動作時における精密位置決め・保持機構の設計、 光学系および容器搬送系の振動・熱変形解析と制振構造の設計、廃棄物性状予測に基づく燃焼プロセス最適化のための熱流動解析、廃棄物供給・移動制御と炉内燃焼安定性のシステム検討、地震時などの外部荷重に対する構造の動的挙動解析、既存設備とのインターフェース設計と据え付け工法の検討、多機能な運搬・昇降機構の力学的解析と駆動システム設計、大型構造部材を対象とした吊り上げ・昇降・精密位置決め機構の力学的設計、高剛性固定部材による薄板円形型枠の構造安定性の設計などが求められます。
・電気系分野(電気電子工学など)
物理量(荷重・角度)の高精度センシングシステムの設計、センサー信号のノイズ処理およびデータ同期性の検討、時系列データに基づく異常パターン識別アルゴリズムの解析、リアルタイムな異常報知およびデータロギングシステムの構築、分散型電源(SOFC、再生可能エネルギー)の電力制御・管理システムの設計、電力変換・供給系統(DC/DCコンバータ、電源線)の設計と高効率化検討、埋立層内の多点・多層ガス濃度・温度センサーネットワークの設計、高速なアーク溶接電流を忠実に捉える高精度計測回路の設計、欠陥検知に必要なリアルタイム信号処理用ハードウェアアーキテクチャの設計、橋梁などの既存社会基盤構造物に対する仮設工法の構造的影響解析、施工中の構造物の安全性と耐久性を保証するための評価基準の検討、高温・高ノイズ環境下における非接触センシング回路の設計などが求められます。
・情報系分野(情報科学、情報工学、制御工学、データサイエンスなど)
多視点・多焦点画像データの統合・鮮明化アルゴリズムの設計、微細な欠陥を高速で識別するための画像認識・機械学習モデルの構築、検査精度と処理速度の要求仕様を満たすソフトウェアアーキテクチャの設計、異物検出における偽陽性・偽陰性を最小化するための判定ロジックの設計と最適化、溶接状態の異常を定量化する特徴量抽出アルゴリズムの設計、大量データからの欠陥判断を自動化するリアルタイム判定ロジックの設計と最適化、溶接プロセスの変動に対応する適応的なしきい値設定手法の検討、画像データと物理量データの同期・統合的利用のためのアルゴリズム設計、大量かつ不均質な時系列データのリアルタイム異常検知アルゴリズムの設計、多変数・時変プロセスの動特性モデルの構築と検証、非線形な燃焼プロセスの変動要因を捉えるための教師あり学習アルゴリズムの選定と適用などが求められます。
・化学系分野(化学工学、無機化学、環境工学、環境化学など)
構成要素(ガス、水、熱媒体)の物質・熱収支の最適化検討、反応器(電解槽、SOFCスタック)の運転条件の制御設計、熱交換器、除湿装置を含むユニット操作のプロセス効率解析、システムの統合化と安全性・製造経済性の評価、多孔質媒体内でのガス拡散・物質移動速度の解析、二酸化炭素固定化反応の速度論的条件の検討、目的とする結晶構造を保持するための原料組成と合成プロセスの設計、元素分析に基づく分離層の化学的均一性の解析、特定の機能を発現させる複合酸化物材料の構造制御および合成条件の確立、活性金属の高分散担持を最適化するための担体材料の表面・細孔物性設計、目的とする反応を達成するためのプロセスフローと反応器の設計、 触媒の性能を最大限に引き出すための最適運転条件の検討、廃棄物性状変化と焼却炉の熱的安定性の相関関係検討、水分率制御に基づく焼却炉の最適燃焼条件と排出物濃度の評価、 生物処理プロセスにおける状態変化の工学的・微生物学的根拠の解析、発酵槽内の熱対流と流動パターンの詳細解析と制御、ターゲットとする有害物質の化学的安定化(無害化)に必要な反応メカニズムの解析などが求められます。
・土木、建築系分野(土木工学、建築学など)
構造物および構成部材の強度・剛性設計、設置環境下における安定性検討、静水圧および動水圧作用下の応力・変形解析、材料(コンクリート、鋼材など)の選定と耐久性評価、施工時の荷重(浮力、クレーン吊り荷重など)を考慮した構造設計、構造疲労および座屈限界に基づく異常判定閾値の検討、狭隘な空間や特殊な設置環境における荷重伝達経路と橋梁部材の健全性の解析、超大型構造物の建設ヤードにおける仮設物の地盤支持と施工時安全性の検討、構造体の温度変化に起因する応力とひずみの解析、耐久性と施工性を両立させるための鉄筋コンクリート構造の設計最適化、構造物に要求される長期的な安全性の検証と基準への適合性の検討などが求められます。
・材料系分野(材料工学、材料科学など)
電池構成要素(電解質、電極、絶縁材)の高性能化検討、高分子材料および無機フィラーの耐熱性・絶縁特性の設計、減圧・加圧環境下における材料界面の安定性解析、製造プロセス(成形・熱圧着)に適した材料物性の調整、水中環境下における腐食・摩耗挙動の評価と材料選定、現場溶接・締結部の長期信頼性および疲労寿命の解析、異種厚材の接合部における材料の相性と長期的健全性の検討、高温・高腐食環境下での構造用材料の耐久性評価と選定、熱風管や遮蔽部における耐火・断熱システムの最適設計などが求められます。
・生物系分野(生物工学など)
難分解性有機物の前処理最適条件の決定、前処理が嫌気性微生物群集の活性に与える影響の評価、発酵プロセスにおけるメタン生成速度論的パラメータの解析、処理条件とバイオガス(メタン)収率の定量的関係の構築、廃水組成や環境条件変化に対する微生物の生理活性および反応速度論の解明、微生物群集の維持管理と、阻害物質に対する耐性を高めるための生物学的運転条件の確立などが求められます。
・その他系分野(経営工学など)
複数構造体における並行作業のための工程管理システムの構築、作業員の動線と資材運搬の最適化によるヤード内レイアウトの検討、アクセス改善によるトータル工期と間接コストの経済性の評価などが求められます。
ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。
5 まとめ
廃棄物処理に関する装置や方法について情報制御や電気的制御、化学的制御、微生物の制御などにに関わる内容の出願が多く確認されました。
その他、橋梁、風力発電装置、全個体電池などの出願も確認されました。
そのような出願につながる開発がおこなわれていることが推測されます。
大学の専攻と関連づけるとしたら、主に機械、電気、情報、化学における研究分野が該当する可能性があります。
また、土木、建築、材料、生物も関係する可能性があります。
本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。
参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
関連記事:【特許分析】プラント業界の開発職ニーズ(1):環境、化学、電気、機械、情報系の専攻を中心に水処理プラントメーカー6社の出願動向から読み解く
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研究開発職のキャリアマップ|60業界の開発環境を特許データから分析
研究開発職の技術分野と需要のマトリクス(一覧表)|60業界335社の企業ニーズを特許データから分析
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総合メーカーの研究開発環境の相違|主要10社の開発環境を特許データから分析
総合メーカーの研究開発職の需要マトリクス(一覧表)|主要10社の技術領域と開発職ニーズを特許データから分析
化学系横断記事:
<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社
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