今回は製造業にとって不可欠な装置を製造する産業機械業界をとりあげます。
ほぼBtoBで完結する業界なので、その開発の多くは私たちの目に触れることはありません。
これを特許情報からみていきます。
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
実際にどのような開発がおこなわれたのか特許情報に記載されています。
今回は、専用装置メーカー3社の特許情報からどのような開発がおこなれてきたのか、また、開発にどのような専門性が求められるのか読み解きました。
結論(概要)は以下の通りです。
・機械系分野(機械工学、流体力学、人間工学など)
・情報系分野(制御工学、情報工学、情報科学、ネットワーク工学など)
・電気系分野(制御工学、電気電子工学など)
・化学系分野(化学工学、分析化学、物理化学など)
・物理系分野(応用物理学、物理学、物理工学など)
・数学系分野(金融工学など)
・経営系分野(経営工学、経営システム工学、経営学など)
・材料系分野(材料工学など)
1 業界サーチの概要
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
業界サーチは、業界における主要企業の特許情報から、その業界の企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。
特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。
すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。
2 産業機械業界
2.1 産業機械業界とは
ここでは、ものづくりなどの工程における様々な機能(加工、搬送、検査など)を担う専用装置を開発・製造する業界を意図します。
ただし、専用装置の種類の区別はしていませんし、企業内における装置の事業とそれ以外の事業の区別はしていません。
2.2 サーチ対象
以下の専用装置メーカー3社を対象にしました。
(2)グローリー
(3)島津製作所
2.3 使用プラットフォーム
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
3 サーチ結果
3.1 結果概要
開発イメージは下表のとおりです。
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モノの開発 |
サービスの開発 |
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個人向け |
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法人向け |
・ワークを吊り下げて搬送する搬送装置 |
・クロマトグラフの経時変化による測定誤差を補正する分析方法 |
3.2 出願件数の推移
下図は専用装置メーカー3社の特許出願件数の推移です。

企業によって、また、出願年によって出願件数が大きく異なります(直近では3社の差は縮まっています)。
ただ、いずれの企業も毎年一定数以上の特許出願をおこなっており、そのような出願につながる開発が各企業内で日々おこなわれていることが推測されます。
3.3 開発の活発度
特許出願件数≒開発の活発度、だと考えるなら、
島津製作所>グローリー>ダイフク
だと言えます。
ただ、事業分野が大きく異なるこれらの企業を比較する意味はあまり大きくないかもしれません。
3.4 主な開発分野
各社ごとに特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。
各社の出願上位3つの技術分野を抽出して並べています(特許出願されていても、その企業の出願件数上位に入っていない技術分野は除外されています)。
各記号は発明の技術分類をあらわします。

分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)
診断のための検出などがこれに該当します。
島津製作所がこの分野から多く出願しています。
盤上ゲームなどがこれに該当します。
グローリーがこの分野から多く出願しています。
車体内蔵のジャッキなどがこれに該当します。
ダイフクがこの分野から多く出願しています。
懸吊車両をもった高架鉄道方式などがこれに該当します。
ダイフクがこの分野から多く出願しています。
振動コンベヤなどがこれに該当します。
ダイフクがこの分野から多く出願しています。
機械的方法による材料の調査などがこれに該当します。
島津製作所がこの分野から多く出願しています。
制御装置などがこれに該当します。
グローリーがこの分野から多く出願しています。
コイン投出装置などがこれに該当します。
グローリーがこの分野から多く出願しています。
電子管または放電ランプからの材料の回収などがこれに該当します。
島津製作所がこの分野から多く出願しています。
3.5 産業機械(専用装置)メーカー3社の近年の開発トレンドと求められる専門の例
特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。
ここ10年のトレンドは以下のとおりです。
発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。
出願件数が少ない技術分野は除外しています。
発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。
関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。
特許は難解ですが、GeminiやChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。
(1)ダイフク|開発トレンドと専門性

上図期間中、B65Gが最も多いです。次いでB60S、G05D、B61B、H01Lが多いです。
具体例としてワークを吊り下げて搬送する搬送装置が挙げられます。
既存技術では間欠搬送を繰り返すとワークが揺れてしまい前後のワークが衝突する問題がありました。
これに対し、複数の搬送体がワークを吊り下げて間欠的に搬送する装置であり、ワークを吊り下げる棒状部材が搬送体に対して揺動自在に取り付けられ、棒状部材の側面に接触する位置にガイドレールが設けられ、ガイドレールの棒状部材と接触する辺が搬送方向に沿って山と谷が繰り返される波形状になっているため、搬送中に揺動する棒状部材が波形状のガイドレールに接触することで不規則な横方向の振動が与えられて搬送方向の揺れ幅を小さくし、前後のワークの衝突を抑制する搬送装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7708087/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(棒状部材の揺動を抑制する機構について振動解析や機構設計の観点から検証と最適化、間欠搬送時の加速・減速Gに対する棒状部材の揺動挙動のモデル化、ガイドレールの波形の振幅や周期、棒状部材との間隔、摩擦係数などのパラメータがワークの揺動減衰に与える影響の評価および効果的な設計パラメータの特定)、材料工学(ガイドレールと棒状部材の接触部における摩耗や摩擦を最小限に抑えるための材料選定と表面処理技術の探索、ガイドレールや棒状部材の材料として耐摩耗性、耐食性、軽量性に優れた金属合金や高分子材料の評価および摩耗試験(例えばピンオンディスク試験)による摩耗量の比較、接触面の表面硬化処理や潤滑コーティングによる摩擦係数や摩耗速度がどのように変化するかの分析、耐久性を確保しつつ安定した揺れ抑制効果を発揮できる最適な材料と表面状態の組み合わせの決定)
既存技術ではリフタへの搬送車の乗り入れ時に係合や係合解除が必要で円滑な搬送を妨げる問題がありました。
これに対して、複数の階層を走行する搬送車と搬送車を昇降させるリフタを備えた物品搬送設備であり、リフタは搬送車を載せる昇降台とその出入口に設けられたゲートで構成され、ゲートは一対のゲート片から成り、その間隔は搬送車の横幅より広く、前後寸法よりも狭く設定されていることで搬送車は通常、横幅が狭い走行方向で進入・退出するためゲートに接触することなくスムーズな移動が可能となり、一方、搬送車は昇降台上でその場で旋回して方向転換できるため意図せず前後方向がゲートと直交する姿勢(横向き姿勢)になっても前後寸法がゲート間隔より広いためゲートに引っかかり落下を防止することができ、また、係合機構が不要なため、搬送の円滑性を維持しつつ安全性を確保できる物品搬送設備が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7704128/15/ja
関連する専門分野の例:制御工学(搬送車の昇降台への進入・退出、および昇降台内での旋回動作を円滑かつ正確に実行するための制御ロジックの設計・実装・検証、搬送車の速度、旋回角度、位置をリアルタイムで最適化してゲートへの干渉を回避しつつ迅速に昇降台へ乗り入れるための制御アルゴリズムの設計、リフタの昇降動作中の振動を検知するセンサー(加速度計など)からのデータをフィードバックとして利用して搬送車が横向き姿勢を正確に維持できるようにするための制御系の構築)、機械工学(搬送車とリフタ、走行フロアが連携して効率的に機能するためのシステム設計および各構成要素の物理的設計・評価、リフタと走行フロア間の位置合わせ精度を最大化するためのリンク機構やガイド機構の設計、昇降台と搬送車の物理的な接触がないことを保証するためのシミュレーションによる検証、ゲートの材質選定(金属、樹脂など)やゲート片の剛性、摩耗特性の評価および長期間の使用に耐えうる耐久性のある部品の設計、搬送車、リフタ、走行フロアを含むシステム全体のスループット(単位時間あたりの搬送量)を最大化するためのレイアウト最適化)
既存技術では複数種類の物品を仕分け・積み付ける際、作業者が支持体を間違えるなど人為的なミスが起きやすいという問題がありました。
これに対して、物品の識別情報を読み取る読取装置と物品表面に作業支援情報を印字する表記装置、これらを制御する制御システムを備えた積み付け作業支援装置であり、物品は搬送装置により搬入部から作業エリアへ運ばれ、読取装置で読み取られた識別情報に基づき制御システムが「物品種別が同じ物品は同じ支持体へ」という優先ルールに従い、物品ごとの積み付け先(作業区画)を指定する情報を生成し、この区画指定情報は物品表面に直接表記されるため作業者は表記された情報を見るだけで適切な積み付け先を簡単に判断でき、作業の効率化と人為的なミスの低減を同時に実現できる作業支援装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7722333/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(物品の識別情報に基づき積み付け先の区画指定情報を効率的に生成・管理するアルゴリズムの設計、物品の在庫情報、搬送順序、積み付け先の支持体の空き状況などをリアルタイムで考慮した最適化アルゴリズムの設計、複数の物品が同時に搬入される状況でも各物品に正確な指示を付与できるようデータベース管理システムの設計・実装、システム全体の制御を司るソフトウェアアーキテクチャの設計)、経営工学(物品の搬入から積み付けから出荷に至るまでの一連のプロセスの分析、作業効率とコストの観点からシステム全体を最適化するための計画・評価、実際にシステムを運用する際の作業員の動線や作業負荷の分析および最も効率的な作業区画の配置や物品搬入のタイミングの策定、システムの導入によって期待される積み付けミスの削減効果や処理能力の向上を費用対効果の観点から評価、物品の種類や量といったさまざまな条件が変更された場合のシステム全体のパフォーマンスを予測するためのシミュレーションモデルの構築)
従来の移載システムでは安全柵の扉が移載装置と対向して配置されるため、システムの設置スペースが大きくなり、省スペース化が困難でした。
これに対して、物品を搬送する搬送部と物品を保持・移載する移載部と作業エリアとを仕切る仕切部を備えた移載システムであり、仕切部は移載部に対向する第1部分と第1部分に対して鈍角に傾いて設置された出入口扉付きの第2部分で構成されて出入口扉を開いた際の突出量が抑えられ省スペースでの設置が可能であり、複数のシステムを並列に配置する際も隣接するシステム間の間隔を狭めることができ建物内の支柱などの制約がある空間でも多くのシステムを効率的に配置できるい移載装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7704120/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(移載システム全体の物理的なレイアウトの設計および各機構部品の最適な配置と強度の検討、物品を搬送するコンベアや物品を掴むロボットアーム、これらを支える仕切部や支持フレームなどの構造物の応力解析、搬送部や移載部が安全に動作するための機構設計、扉の開閉機構における摩擦や摩耗、耐久性を考慮した材料選定、作業者との物理的な接触を回避するための安全性を確保する設計)、経営システム工学( 移載システムの導入が人手による作業と比較してどのような経済的効果をもたらすかの分析および投資の妥当性の評価、庫内のスペースや作業者の配置を最適化するための施設のレイアウト設計、複数の移載システムを並列に配置する際の最も効率の良い配置パターンの導出および総設置面積や作業者の移動距離を最小化するモデルの構築、システム障害時のリスクの評価および生産性の低下を最小限に抑えるためのバックアッププランや保守計画の策定)
具体例として車両を洗車する洗浄機が挙げられます。
従来の仕上げ純水型洗車機は純水用の配管が洗車機本体内部に別途必要となり、コスト増や配管の複雑化といった問題がありました。
これに対して、車両を洗車する本体と洗浄液を供給する第1経路および純水を供給する第2経路を備えた洗浄機であり、第2経路は洗車機本体より手前の上流側で第1経路と合流するように構成されていることで洗車機本体内部に純水専用の配管を設けることなく洗浄液と純水の供給を切り替えることが可能になり、既存の洗浄液用配管の流用により設備コストの削減、配管の点検・清掃作業が簡略化できる洗浄機が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7597103/15/ja
関連する専門分野の例:流体力学(洗車機における液体(洗浄液と純水)の流動特性と配管内での混合・置換プロセスの解析、第1経路と第2経路が合流する部分での流速、圧力、流量変化のモデル化および純水が洗浄液を効率的に押し出すための最適な流体条件のシミュレーション、ノズルからの噴射パターンや車両表面に付着する液体の流れの分析、イオンデポジットを最小化するための噴射角度や流量の設計)、制御工学(洗車プロセス全体の自動制御システムの設計、各工程の最適なタイミングと動作の制御、洗浄液から純水への切り替えを自動でおこなうための制御ロジックの構築、車両の形状を検出するセンサ情報に基づいて洗車機本体の移動速度やノズルの噴射量をリアルタイムで調整するアルゴリズムの設計)
従来の洗車機は地面のガイドだけでは車両を洗車機の中心に合わせることが難しく、位置ずれを起こしやすいという問題がありました。
これに対して、車両の前後移動で洗車する洗車機本体の出口開口部外側に上下に動く面材が設けられ、その洗車機本体側にミラーが取り付けられた車両進入補助装置であり、面材は昇降機構で動かされ、制御部が車両の車高や進入位置に応じて面材の高さを調整することにより、運転者はミラーを使って車両と洗車機の位置関係を正確に把握でき車両を洗車機の中央に容易に進入させることが可能になる車両進入補助装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7601055/15/ja
関連する専門分野の例:人間工学(運転者が直感的に車両を操作できるようミラーの視認性や補助装置の動作タイミングの最適化、運転者の視線の動きや認知特性の分析およびミラーの適切なサイズ、形状、車両からの距離に応じた最適な表示位置の決定、ミラーに映る像の歪みや反射を最小限に抑えるための光学的な検討、運転者が迷うことなく正確な位置合わせができるようなインターフェース設計)、制御工学(複数のセンサ情報を統合して車両の進入状況に合わせた補助装置の自動的な動作を制御するシステムの設計、車高センサや進入位置センサから得られるデータをリアルタイムで解析して車両が規定の停止位置に近づくにつれてシャッター(面材)を最適な高さにスムーズに昇降させるためのアルゴリズムの設計、運転者がミラーを常に最適な位置で確認できて停車が完了したらシャッターを自動で格納する一連の自動化シーケンスのプログラム)
具体例として工場や倉庫で物品を搬送する物品搬送設備が挙げられます。
従来の搬送車は加速中に前方の搬送車に近づくとすぐに減速制御が入り、急激な加減速による振動や衝撃が発生するという問題がありました。
これに対して、走行経路を走る搬送車とその走行を制御する制御部で構成された物品搬送設備であり、搬送車は走行速度と前方の搬送車との車間距離を検出する機能を備え、制御部はこの情報に基づき車間調整制御をおこない、加速中用と減速中用の2種類の目標速度を参照し、同じ車間距離でも加速中の目標速度を減速中の目標速度よりも低く設定することで加速状態から直ちに減速するのではなく一時的に定速走行を経てから減速する制御を可能にするいことで急激な加減速が回避され、搬送中の物品や搬送車に作用する振動や衝撃を低減できる物品搬送設備が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7494834/15/ja
関連する専門分野の例:制御工学(搬送車の走行状態(速度・車間距離)のフィードバックループ制御によるシステムの安定性と応答性の確保、加速中と減速中の目標速度を切り替えるロジックの設計、車両の運動モデルに基づいたシミュレーションによる振動や衝撃が発生しない最適な加減速プロファイル(速度の時間変化パターン)の導出、リアルタイムでセンサデータを取り込み目標速度への追従誤差を最小化する制御などのアルゴリズム設計)、機械工学(搬送車本体や物品に作用する力や振動の力学的解析、搬送車の駆動系やサスペンションの振動特性の解析および走行中の衝撃を吸収するための最適な構造や材料の選定、急激な速度変化によって生じる物品の慣性力の計算および物品を確実に保持するための支持部や固定機構の強度、剛性の設計)
具体例として自動搬送システムにおける搬送中の物品の落下を防止する物品搬送車が挙げられます。
従来の技術では落下防止部材が片持ち梁構造であるため、重い物品の落下衝撃に耐えるには部材の大型化やコスト増が問題でした。
これに対して、物品を収容する車体と物品を保持する保持部および落下規制装置を備えた物品搬送車であり、落下規制装置は一対の落下規制部材とそれを動かす駆動機構から構成され、落下規制部材は車体の上部に支持される被支持部から下方へ延びる一対の上下方向延在部とその下端をつなぐ下側連結部で構成されていることにより、物品が落下した際にその荷重が落下規制部材の引張力として作用するため大きな曲げモーメントを回避でき、搬送時は下側連結部が物品の下に位置する規制位置に移動して物品の落下を防止し、物品の積み下ろし時は下側連結部が物品と干渉しない解除位置に移動するこれらの構造により、重い物品でも部材を大型化せずに強度を確保して落下を防ぐ物品搬送車が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7729276/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(搬送車全体の構造強度の解析、落下規制装置の各部材に作用する応力やひずみの評価、物品落下時の衝撃荷重を想定した落下規制部材、被支持部、連結部の最適な形状と材料の設計、駆動機構の動力伝達効率の評価および規制位置と解除位置への動作に必要なモータトルクやギア比の算出)、制御工学(搬送車の走行、物品の昇降、落下規制装置の動作を統合的に管理する制御システムの構築、走行速度や物品の現在位置、物品の有無などのセンサ情報をリアルタイムで処理するロジック設計、搬送中は物品の保持が確認でき次第、落下規制部材を規制位置へ移動させるシーケンス制御および物品の受け渡し時には昇降部やスライド部の動作と連携して落下規制部材が解除位置へ退避する制御の実装)
具体例として精密機器を保管する容器内を清浄化するパージ装置が挙げられます。
既存技術では供給流量の変化中に排出流量をどのように制御すべきか不明であり、容器内が負圧になる可能性がありました。
これに対して、格納容器にパージガスを供給する供給管と内部のガスを排出する排出管、それぞれの流量を制御する制御部を備えたパージ装置であり、供給開始から流量が第一流量に達するまでの間は供給流量を徐々に増やしつつ排出流量をゼロに保つことにより、容器内の内圧が低い初期段階で負圧になることを回避し、その後、供給流量が第一流量に到達した時点で初めて排出を開始し、供給流量よりも少ない第二流量以下で排出を維持する制御により、容器内を正圧に保ちながら不要なガスを排出し続けることを可能にするパージ装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7574779/15/ja
関連する専門分野の例:化学工学(パージガスの供給と排出における流体挙動および容器内の物質収支の解析、最適なパージ条件の確立、給流量の変化が容器内の気流パターンや圧力分布に与える影響の予測、特定の汚染物質(例えば水蒸気や酸素)の濃度が目標値まで低下するのに必要なパージ時間や流量の評価)、制御工学(パージプロセスの各段階における流量制御およびそれに伴う圧力変化を実現する制御ロジックの構築、供給流量制御部と排出流量制御部および各センサからのフィードバック信号を統合するモデル予測制御などのアルゴリズムの設計、容器の在荷検知やパージ時間の経過をトリガーとするシーケンス制御の実装および複数の容器を同時かつ独立して制御するシステムの構築)
(2)グローリー|開発トレンドと専門性

G07Dが最も多いです。次いでA63F、G06Q、G07G、B65Hが多いです。
具体例として包装硬貨収納部の種類を自動で判別する包装硬貨処理装置が挙げられます。
従来の包装硬貨処理装置では異なる種類の包装硬貨用収納部が装置本体に装着された場合にその誤りを検知できませんでした。
これに対して、包装硬貨を金種別に収納する複数の着脱可能な収納部と収納部の特徴部分を読み取る検知手段、その検知結果に基づき収納部の種類が正しいか否かを判定する制御部を備えた包装硬化処理装置であり、包装硬貨を構成する硬貨の枚数によって収納部に設けられた突起や開口、切り欠きといった特徴部分の構造が異なり、検知手段が光学センサを用いてこの特徴部分を走査し、得られた検知結果を制御部が判定データとして利用することにより、所定の枚数と異なる硬貨枚数の包装硬貨を収納すべき収納部が誤って装着された際に装置が自動でこれを検知して誤りを判定する包装硬化処理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7710399/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(包装硬貨を収納・搬送するための物理的な機構の設計と性能評価、包装硬貨のサイズや重量に対応してスムーズな搬送を実現するトレイや搬送ベルト、投出レバーの形状や材質の設計、収納部と筐体の着脱機構における固定と取り外しを両立させるためのロック機構やガイド機構の設計、検知手段が特徴部分を正確に読み取れるようセンサの位置決め精度や可動部の駆動源(モーター)のトルク、速度、位置制御の最適化)、電気電子工学(包装硬貨の状態や収納部の種類を検出するセンサシステムの設計、収納部の特徴部分(突起、開口等)を確実に検知できるよう発光素子と受光素子の配置、光量、受光感度などの光学センサの仕様の決定、検知手段からのアナログ信号をデジタル信号に変換する回路の設計およびノイズ耐性の高い信号処理アルゴリズムの設計、制御部が収集した検知データに基づいて正しい種類の収納部が装着されているかを判定するための論理回路の設計)
従来のシステムでは券番号が読み取れない商品券(リジェクト商品券)が発生した場合、店舗での手入力作業が増えて業務負荷が高まる問題がありました。また、これらの情報が売上データに即時反映されないため経理処理の迅速性が損なわれていました。
これに対して、店舗側で読み取り不能な商品券に対して仮券番情報と種別情報を付与し、その情報を管理センターに送信するシステムであり、管理センターで仮券番情報に対応する本券番情報を手入力で受け付け、種別情報と本券番情報を関連付けて出力する二段階の処理により、店舗側の業務負荷を軽減しつつ売上データを迅速に確定させることが可能になる商品券管理システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7549090/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(システム全体のデータフロー設計、データベース管理およびユーザーインターフェースの設計、店舗の端末と管理センターの端末間でデータが一貫して同期されるような通信プロトコルとデータ形式の設計、仮券番と本券番の関連付けを効率的におこなうためのデータベーススキーマの構築、店舗の従業員や管理センターの担当者が直感的に操作できるユーザーインターフェースの設計)、ネットワーク工学(店舗、有価媒体処理機、管理センター間のセキュアで信頼性の高い通信インフラの構築、データの送受信を保護するためのVPN(仮想プライベートネットワーク)やSSL/TLS暗号化などのセキュリティプロトコルの実装、通信遅延を最小限に抑え大量のデータを安定して転送するためのネットワーク帯域幅を設計・最適化、システムの可用性を確保するための通信障害発生時の冗長化構成や自動フェイルオーバーメカニズムの設計)
従来の紙葉類処理装置は本体の奥行き方向を最長とし、紙葉類の搬送路が直線的であるため、装置が大型化し、また紙葉類が連鎖して搬送されると装置が停止する問題がありました。
これに対して、筐体内部に外部からの紙葉類を取り込むための第1搬送部と紙葉類を収納・払い出すための第2搬送部が設けられた装置であり、第2搬送部は搬送方向を180°反転させる搬送方向転換部分を有することで筐体の奥行きを短縮して装置の小型化を実現し、また、第1搬送部が別途設けられることで連鎖して繰り出された紙葉類を装置を停止させることなく払い出し部に送ることが可能となり処理を中断することなく継続できることにより、装置の小型化と高い処理継続性を両立する紙葉類処理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7534491/15/ja
関連する専門分野の例:制御工学(紙葉類の搬送、識別、収納・払い出しを統合的に制御するためのアルゴリズムとシステムの設計、第1搬送部、第2搬送部、および各識別部からのフィードバック信号に基づいて、紙葉類の搬送速度や搬送経路をリアルタイムで調整するフィードバック制御システムの設計、搬送方向転換部分での紙葉類の挙動のモデル化、スムーズな方向転換を実現するための搬送ローラおよびガイドの速度・トルク制御ロジックの設計、連鎖搬送や斜行を検出した際に払い出し部への経路へ瞬時に切り替えるための状態遷移制御アルゴリズムの設計)、機械工学(紙葉類の確実な搬送と識別を実現するための機構設計とそれに伴う応力・振動の解析、紙葉類が折れたり傷ついたりすることなく搬送されるよう搬送ローラやベルトの材質、表面摩擦係数および配置の最適化、搬送方向転換部分での曲率半径とガイドの形状の検討および紙葉類への負荷を最小限に抑える設計、高速搬送時の振動や騒音を低減するための駆動部の防振構造や剛性の高い筐体構造の設計・評価)
具体例として遊技機(パチンコ・スロット)の打ち止め状態(コンプリート)に関する遊技システムが挙げられます。
既存技術は遊技機が打ち止めになっても遊技客が次に取るべき行動がわからず混乱を招くという問題がありました。
これに対して、遊技機が一定期間内に獲得された遊技媒体数が所定値に達してコンプリート信号を遊技用装置に送信すると、遊技用装置の表示内容をコンプリート状態になった旨と遊技媒体を装置に移行させる計数操作を促す内容に変更して貨幣投入口からの貨幣受け付けを制限することにより、遊技機が打ち止めとなった際に遊技客が次にすべき操作を明確に指示し、意図しない追加投資を防ぐことで遊技客の混乱を解消できる遊戯システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7696319/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(遊技機と遊技用装置間の通信プロトコル設計、コンプリート信号受信後の制御ロジックの実装、遊技システムのネットワークセキュリティを確保するための暗号化技術の考案およびハッキングや不正操作を防止するためのアルゴリズムの設計、遊技機の遊技状態(獲得遊技媒体数、コンプリート状態など)をリアルタイムで正確に取得・管理するためのデータベース設計)、人間工学(遊技客の認知負荷を軽減して直感的な操作を可能にするためのヒューマンマシンインターフェースの設計、コンプリート状態を知らせる表示画面のレイアウト、メッセージの文言、色、フォント、アニメーション効果などを最適化するためのデザイン、ユーザーの視線追跡や操作ログ分析および表示内容が意図通りに理解されているかの評価)
従来の技術では遊技媒体がデータとして管理されるため遊技客が遊技機に媒体が残っていることに気づかず、取り忘れてしまう問題がありました。
これに対して、遊技機に対応して設置された各台装置が遊技機が管理する遊技媒体数を取得し、この数が事前に設定された閾値(例えばゼロ)以上であるかを判定し、遊技客がカードなどの記憶媒体の返却をおこなった場合に遊技媒体が残っている旨を報知し、遊技媒体数が残っている状態では他の操作を制限することで、遊技客の取り忘れを防ぎ、利便性を向上させる遊戯システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7611991/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(遊技機と各台装置、上位の管理装置間でデータを正確かつ安全に送受信するための通信プロトコルの設計、遊技媒体数や報知に関するデータの整合性を保つためのアルゴリズムの設計、通信の信頼性とセキュリティを担保するシステムの構築)、人間工学(遊技客が遊技媒体の取り忘れに気づきやすいよう報知手段のデザインと効果的な提示方法の検討、報知のタイミング(カード返却前か後か)、表示画面のレイアウト、メッセージの文言、色、フォント、音響効果などを遊技客の認知特性に合わせて最適化)
具体例として店舗における売上金を運転資金として利用することができる貸付システムが挙げられます。
既存技術では警送会社が小売店の売上金を回収し、銀行口座に振り込まれるまでに時間がかかっていました。このため、警送会社が一時的に立替払いをすることがありますが、これは警送会社の財務効率を悪化させるという問題がありました。
これに対して、入金機、携帯端末、電子通貨管理装置、口座情報管理装置から構成される貸付システムであり、まず、店舗の入金機が受け付けた現金の入金データを電子署名し、その第1の署名データを生成し、署名データはBluetoothなどの近距離無線通信を通じて従業員の携帯端末に送信され、携帯端末は第1の署名データを電子通貨管理装置へ送信し、同時に、自らの秘密鍵で第1の署名データを電子署名して第2の署名データを生成し、これを金融機関の口座情報管理装置に送り、電子通貨管理装置は入金機から送られた第1の署名データの正当性を認証して電子通貨として入金データを管理し、一方、口座情報管理装置は携帯端末から受信した第2の署名データの正当性を認証し、電子通貨管理装置から第1の署名データを受信して再度認証してこれらの認証が全て正当であると判断された場合に入金額と同額を運転資金として利用者の口座に貸し付けることができて、現金の輸送や計数を待つことなく売上金を迅速に運転資金として確保できるようになる貸付システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7651333/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(貸付システムにおける電子署名技術の安全性と効率性の数学的に検証およびシステムのセキュリティプロトコルの設計、RSA暗号などの公開鍵暗号方式における鍵の長さやハッシュ関数の選定基準の設定および各デバイス(入金機、携帯端末など)間で安全な通信が確立されるための手順書の作成、中間者攻撃やリプレイ攻撃といった潜在的なセキュリティ脆弱性の洗い出しおよびそれらを防ぐための対策アルゴリズムの考案、システムの認証プロセスの堅牢性を証明するためのシミュレーション)、金融工学(貸付システムのビジネスモデルの構築および貸付のリスク評価や財務効率の改善効果の分析、貸付金の回収期間や金利設定など電子通貨を担保とした貸付スキームの最適な条件の策定、従来の警送サービスを利用する場合と比較した店舗側の資金繰り改善効果や金融機関側の貸付リスク低減効果(担保の存在による信用リスクの評価など)のシミュレーション)
従来技術では大口入金機がオフライン運用であったため入金後に窓口で手続きが必要となり、顧客の利便性が低いという問題がありました。
これに対して、顧客が貨幣を投入する自動機と勘定系処理をおこなう係員用端末を含むシステムであり、入金処理をオンラインで自動機にて完結させる第1の手段と、貨幣収納を自動機でおこない勘定系処理を係員用端末でおこなう第2の手段が実行可能であり、予め設定された所定条件(入金額が所定金額を超える、あるいは自動機が勘定系装置と正常に通信できないなど)に基づいて、この2つの手段を切り替えて取引を実行することにより、高額入金や通信不良時でも自動機での貨幣収納を可能にしつつ適切な方法で勘定系処理を円滑に進めることができ、顧客の待ち時間を削減し利便性を向上させる入金取引システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7659987/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(金融取引システムのセキュリティとデータ管理に関する技術要件の定義と設計、自動機と勘定系ホスト間の通信プロトコルの安全性や取引データの完全性を確保する仕組みの確立、データの暗号化、電子署名、認証メカニズムの実装、通信障害発生時にデータの一貫性を保つためのトランザクション管理、リトライ処理およびエラーハンドリングのアルゴリズムの設計)、金融工学(システムのビジネスモデルとリスク管理の観点から取引条件とプロセスの最適化、高額入金の閾値設定やオフライン入金時のリスクの定量的評価、顧客の平均入金額や取引頻度の統計分析に基づくオンライン取引の上限金額の決定、オフライン取引への移行条件やそれに伴う人件費およびマネーロンダリングなどのオペレーショナルリスクのモデル化)
具体例として顧客の店舗における滞在時間を計測して設定時間より短かった場合に特典を提供する特典提供システムが挙げられます。
従来の滞在時間が長いほど有利な特典を提供するシステムでは顧客の回転率が低下するという問題がありました。
これに対して、店舗の入口付近に設置された券売機や顧客の携帯端末、顔認証システムまたはQRコードなどの媒体を利用して顧客の滞在開始・終了を判定し、滞在時間を計測、設定時間より短いことが確認されると特典を付与し、特典獲得までの残り時間を顧客に通知する機能により顧客の店舗の早期退出を促し、店舗の回転率と売上の向上を図る特典提供システムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7664104/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(顧客の行動履歴や店舗の販売データといった多様な情報の統合、分析、システム全体の効率と収益性を向上させるアルゴリズムの設計、顧客の過去の滞在時間や購買履歴から未来の行動を予測する機械学習モデルの構築)、経営学(システムのビジネスモデルの構築と顧客満足度と収益性の両立の追求、特典付与による顧客の来店頻度や客単価への影響の評価およびシステム導入の費用対効果の分析、顧客が特典獲得を楽しみながらスムーズに店舗を利用できるような仕組みの考案)
具体例として冊子などのワークを1つずつ繰り出す繰出装置が挙げられます。
従来の平積み方式では折り目の厚みなどにより最上層のワークが傾いてしまいロボットアームなどで正確に把持できないという問題がありました。
これに対して、起立状態で並べられた複数のワークを第1方向に押さえつけ、そのうち最も手前にあるワークを第1方向に直交する第2方向に1枚ずつ確実に繰り出す構成の繰出装置であり、ワークを搬送する複数のベルトとワークの厚みに応じてゲート幅を調整する逆転ローラを備えていることにより、ワークが重なって繰り出された場合でもゲートと逆転ローラによって1枚に分離し、装置を停止させることなく安定して連続的な繰り出しが可能になり、後工程のロボットアームなどによるワークの把持や取り出しが容易になる繰出装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7288350/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(装置の機構設計、動力伝達系の最適化、押付部、繰出部、搬送部の各要素に作用する力や摩擦の解析、ワークを確実に1枚ずつ繰り出すためのベルトの速度やトルクの決定および制御方法の設計、ワークの材質や厚み、重さの変化に対応できるようゲート厚さ調整部や押付部の可動機構の強度計算や耐久性評価)、制御工学(複数の搬送ベルトやモーター、センサーの動作を協調させるための制御システムの設計と最適化、ワークが各センサーに検知された際のモーターの停止・再始動、逆転のタイミングを正確に制御するロジックのプログラミング、エラー発生時の自動停止や警報出力といった安全機構の制御システムの構築、異なる種類のワークを扱う際のパラメータ調整を自動化する制御アルゴリズムの設計)
(3)島津製作所|開発トレンドと専門性

G01Nが最も多いです。次いでA61B、H01J、G02B、F04Dが多いです。
具体例としてクロマトグラフの経時変化による測定誤差を補正する分析方法が挙げられます。
従来、クロマトグラフは経時変化により測定量が変動し、規制物質の検出を見逃すおそれがありました。
これに対して、まず、所定量の基準成分を含む基準試料を分析してクロマトグラフの感度を表す基準検出値を求め、次に、この基準検出値と測定対象成分の基準濃度、試料の量および必要に応じて基準成分と測定対象成分との相対レスポンスファクタを用いて測定対象試料中の成分の有無を判断するための判断基準値を算出し、最後に、測定対象試料を分析して得られた検出値がこの判断基準値を超えた場合に対象成分が基準濃度以上存在すると判断することにより、クロマトグラフの経時変化を補正し、検出対象成分が基準濃度以上存在するか否かを正確に判断できる分析方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7715183/15/ja
関連する専門分野の例:分析化学(さまざまな化合物クラスやマトリックス(例:食品、環境試料、生体試料)における性能の検証、基準成分と検出対象成分の最適な組み合わせの探索および相対レスポンスファクタの正確な決定法の確立、クロマトグラフの経時変化要因(例:カラムの劣化、移動相の組成変化、検出器の感度変動)の特定および基準検出値と判断基準値に与える影響の評価)、情報科学(分析方法を実装するソフトウェアやプログラムの設計、クロマトグラムのピーク検出、積分、バックグラウンド補正および判断基準値の算出を自動化するアルゴリズムの設計・実装、プロセスを高速かつロバストに実行するためのソフトウェアアーキテクチャの構築、ユーザーインターフェースの設計)
従来のユニット型クロマトグラフは分析待機中も全ユニット(液体クロマトグラフを構成するそれぞれが独立した機能を持つパーツ)に通電が必要で消費電力を抑えられませんでした。
これに対して、複数の分析ユニットがそれぞれ動作の主体となる本体とそれを制御するユニット制御部を持つ液体クロマトグラフであり、各ユニットは本体に電力を供給する高電圧の第1電源とユニット制御部に電力を供給する低電圧の第2電源を備えており、分析が終了して本体制御部からシャットダウンの制御信号が送信されるとユニット制御部は第1電源から本体への通電を停止するも、ユニット制御部は第2電源によって常時通電状態を維持するため本体制御部からの信号を常に受信可能であり、分析待機中の消費電力を削減しつつ本体制御部からの操作でいつでも分析を再開できる液体クロマトグラフが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7552837/15/ja
関連する専門分野の例:電子工学(電源システムの安定性と効率の最大化、第1電源と第2電源の適切な電圧設定の決定および両電源間の干渉を防ぐための回路設計、ユニット制御部が第1電源の通電を確実にオンオフできるよう電源スイッチング回路の応答速度と信頼性の検証・最適化、各ユニットの消費電力の測定およびシャットダウンモードにおける消費電力の削減効果の評価)、制御工学(複数の分析ユニット間の協調制御の最適化、本体制御部から各ユニット制御部に送信される制御信号のプロトコルの設計およびシャットダウンと再起動(ウォームアップ)のプロセスを自動化する制御ロジックの構築、ウォームアップに時間のかかるユニット(例:カラムオーブン、検出ユニット)と迅速に起動できるユニットの動作を同期させてシステム全体の待機時間を最小化するための制御アルゴリズムの設計)
従来の蛍光X線分析装置は特殊な部品を必要とし、また、試料の状態によって管電流(蛍光X線分析装置のX線管でX線を発生させるために流す電子の量)とデッドタイム率検出器が次の信号を検出できない不感時間の割合)の関係が変わり正確な測定に時間がかかる問題がありました。
これに対して、X線管の管電流を決定する蛍光X線分析方法であり、まず、予備測定として試料にX線を照射し、その際のデッドタイム率と管電流の値を測定し、次に、この予備測定で得られた値をまひ型モデル(不感時間中に次の信号が来ると不感時間が延長されるという応答モデル)の計算式に適用することで特定のパラメータ(X線源、検出器、試料といった個々の測定環境に依存する特性を反映した値)を算出し、その後、ユーザーが設定した所望のデッドタイム率と先に算出したパラメータをまひ型モデルに適用して本測定に最適な測定用管電流を決定することにより、特殊な部品を使用することなくX線検出器のデッドタイム率を正確に目標値に合わせることができる蛍光X線分析方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7687526/15/ja
関連する専門分野の例:物理化学(X線と物質の相互作用の解析、蛍光X線の発生効率、吸収・散乱現象、およびX線検出器の応答特性(デッドタイム、計数率、エネルギー分解能)のモデル化、まひ型モデルのパラメータがX線管の特性や試料の組成、測定系の幾何学的配置(X線管から試料、試料から検出器までの距離など)といった物理的要因とどのように関係しているかの解析)、情報科学(複雑な物理モデルに基づいた最適化アルゴリズムの設計、蛍光X線分析装置の制御ソフトウェアの設計、予備測定で得られたデータからまひ型モデルのパラメータを動的に算出するアルゴリズムの設計、算出されたパラメータを用いてユーザーが設定した目標デッドタイム率に最も効率よく到達する管電流値を高速に計算する最適化ルーチンの構築)
従来のピークピッキングは分析者による主観的なパラメータ設定が必要で、煩雑かつ高精度な解析が困難でした。
これに対して、クロマトグラムや分光スペクトルのような一次元データからなる波形を機械学習を用いて解析する方法であり、まず、ピーク部分の位置が既知である複数の参照波形を細かく分割し、これらのデータを教師として機械学習により学習済みモデル(入力された波形のどの部分がピークを構成しているかを特定するモデル)を作成し、次に、解析したい対象波形を同じように細かく分割して、この学習済みモデルに入力し、これをモデルが対象波形の各部分がピークであるか否か判定し、この判定結果に基づき対象波形はピーク領域とそれ以外の非ピーク領域に自動的に分類されることで、試料や測定条件に依存せず、煩雑な操作をすることなくピークピッキングをおこなうことが可能となる波形解析方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7643494/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(機械学習モデルの設計および学習データの最適化、クロマトグラムの波形データを教師データとする前処理(正規化、ノイズ除去など)および最適なニューラルネットワークのアーキテクチャの設計、過学習を防ぎつつ汎化性能を高めるための学習パラメータ(エポック数、バッチサイズ、学習率など)のチューニングや交差検証によるモデルの性能評価、さまざまな波形パターンに対応できるモデルの構築)、分析化学(モデルの評価と実用化に向けた検証、実際に測定したクロマトグラムやスペクトルの波形データに含まれるノイズ、ベースライン変動、ピーク重畳といった分析化学的な課題をモデル開発者にフィードバック、モデルが分類したピーク領域が化学的な観点から見て妥当であるか(例えば、真の成分ピークとノイズを正しく識別しているか、重畳ピークを適切に分離しているか)の検証、モデルの性能を実用レベルに引き上げるための評価基準の確立)
具体例としてX線透視撮影装置が挙げられます。
従来の装置では透視撮影の最後に表示される最終画像しか記録できず、記録したい任意の画像や動画を保存できませんでした。
これに対して、撮影部、一時記憶部、記憶部および透視記録ボタンを備えることで透視画像の記録の自由度を高めたX線透視撮影装置であり、まず、撮影部が取得した透視画像を一時記憶部に継続的に記録し、この一時記録は撮影が完了するまで保持され、撮影完了後、ユーザーが透視記録ボタンを押すことで、一時記憶部に残された画像のうち事前に指定された検査種類に応じた特定の範囲の画像を自動的に動画として記憶部に保存する構成により、術中に重要なシーンを記録し損ねた場合でも撮影後に必要な画像を遡って正確に記録でき、診断に必要な任意の画像を静止画や動画として自在に記録できるようになるX線透視撮影装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7464174/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(装置全体の機構設計、患者およびオペレーターの安全性確保のための機構・制御設計、X線検出部やアームの動きをスムーズかつ正確に制御するためのアクチュエータやロボットアームの設計、振動や衝撃を吸収し安定した画像を取得するための免震構造の検討、患者の位置を自動で調整する機能や撮影中にアームが患者に接触しないようにする安全機構の設計)、電子工学(X線検出器からの信号をデジタル化して画像の生成・処理をおこなうための電子回路の設計およびそれに伴う制御システムの設計、X線検出器からの微弱なアナログ信号を増幅してノイズを低減するための低ノイズアンプ回路の設計、高速で画像データを処理するための回路設計)
従来の生体磁気測定装置は測定目的に応じて最適なセンサ配置が異なる点が考慮されていませんでした。
これに対して、被検体の生体磁気を測定する複数の磁気センサと演算装置を備えた生体磁気測定装置であり、演算装置がユーザーが入力する測定内容(タスクの種類や被検者の臨床情報など)に基づいて測定に最適な磁気センサ群の配置パターンを取得し、取得された配置パターンは表示部に提示されるか、あるいは駆動部によってセンサが自動的に配置されることにより、誰でも測定内容に合わせた最適なセンサ配置を容易に実現できる生体磁気測定装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7609303/15/ja
関連する専門分野の例:物理学(磁気センサの最適な性能を引き出すための技術探索、生体から発生する微弱な磁場(例えば、脳磁場)の信号強度や周波数の解析および測定目的に応じて最適なセンサの種類や感度の特定、外部ノイズを排除するための遮蔽技術やフィルタリング手法の考案、高精度な信号測定を可能にするためのセンサの応答特性の評価)、情報科学(測定内容から最適なセンサ配置を導き出すためのアルゴリズムの設計、情報をユーザーに効率的に提示または自動で実行するためのシステムの構築、測定タスクや被検者の身体情報(頭部サイズ、形状など)といった複数の要素から最適なセンサ配置パターンを決定するデータベースの設計、配置パターンを3次元グラフィックスで可視化するソフトウェアの設計、ユーザーが直感的に操作できるインターフェースの設計、取得した配置パターンに基づいてセンサを自動制御する制御プログラムの実装)
従来のX線撮影は向きと異なる撮影メニューが手動で選択されたり、アノテーションの付け間違いが発生する恐れがありました。
これに対して、被検者の向き(PA, AP, LR, RL)を自動で判定する向き判定部と判定された向きに基づいて放射線撮影画像にマークを付与するアノテーション処理部を備え、この向き判定部は可視カメラや距離カメラで取得した被検者の画像から顔の向きなどの特徴をニューラルネットワークで解析して向きを判定することにより、手作業によるマークの付け間違いや誤った撮影プロトコルの選択を防ぐことができる放射線撮影装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7485137/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(放射線撮影装置の各構成要素の統合的設計、被検者の向きを測定するカメラをX線照射部に付設するための精密な取り付け機構の設計、撮影装置のX線照射部とX線検出部を正確に移動・配置する駆動機構の設計、各機構が被検者に接触することなく安全かつ円滑に動作することを保証するための機構の剛性、耐久性および安全性の評価)、情報科学(被検者の向きを正確に判定して情報に基づいて画像処理を自動化するためのソフトウェアとアルゴリズムの設計、カメラから得られる可視画像や距離画像を用いて、被検者の顔や体の向きを検出する画像認識アルゴリズムの設計、ニューラルネットワークを用いた向き判定モデルの構築のための被検者の向きや姿勢の画像データの収集・学習、判定結果に基づいて撮影画像に自動でマークを付与するアノテーション処理の効率化を図るソフトウェアの実装)
具体例として光ビームの多重反射・集束により試料粒子をイオン化させるイオン発生装置が挙げられます。
従来のイオン発生装置はレーザ光の反射時のエネルギー損失や装置内部の光路の複雑さによりイオン化効率が不十分でした。
これに対して、試料粒子を脱離させる脱離装置、試料粒子をイオン化・断片化・原子化する光源、光ビームを繰り返し反射・集束させる反射集束装置で構成されるイオン化装置であり、反射集束装置は所定の領域を挟んで対向配置された第1凹面鏡と第2凹面鏡から成り、それぞれの球心が所定の領域内に位置することで、光源から発射された光ビームは凹面鏡に反射するたびに試料粒子が存在する所定の領域へ確実に再集束されるため、エネルギー損失を抑えつつ光ビームと試料粒子の接触時間・空間を増加させることが可能となるイオン化装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7597187/15/ja
関連する専門分野の例:物理化学(光ビームと試料粒子の相互作用の解析および解離効率を最大化するための最適な条件の解明、レーザーの波長やパルス幅、強度といった物理的パラメータが試料粒子のイオン化や断片化にどのように影響するかの解析、多重反射・集束によって光ビームが高密度になる領域において試料分子の反応速度論のモデル化および量子化学計算による解離プロセスのシミュレート、イオン発生装置の性能を決定づけるパラメータの最適化)、物理学(光と物質の相互作用の解析およびレーザー光の特性や光学系の物理的原理の最適化、レーザー光が凹面鏡で反射される際のエネルギー損失の評価および原因となる物理現象(吸収、散乱など)の特定、多重反射によって集束される光の強度分布やパルス形状が試料粒子のイオン化効率にどう影響するかのモデル化、反射鏡のコーティング材料や光源の物理的パラメータの最適化)
従来の質量分析装置は大型の真空ポンプが必要で装置全体の小型化や軽量化が困難でした。
これに対して、その内部が第1チャンバと第2チャンバに分割された気密チャンバが設けられ、第2チャンバには小型軽量の吸着ポンプが配置され、第1チャンバにはイオントラップなどが配置され、これらの2つのチャンバは流量制限構造によって連通しており吸着ポンプの動作に適した低い圧力(P2≦10⁻² Pa)を第2チャンバに保ちながらイオントラップが効率的に機能するやや高い圧力(P1≧10⁻² Pa)を第1チャンバで実現する多段真空系により、大型の予備排気ポンプが不要となり装置全体を小型化・軽量化できる質量分析装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7626162/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(真空ポンプやチャンバに使用される材料の特性の最適化、吸着ポンプに用いられるゲッター材(吸着剤)の組成や構造の設計、チャンバや部品からガスが放出されるアウトガスを最小限に抑えるため低アウトガス性の材料の選定および製造プロセスの検討)、機械工学(真空システム全体の物理的な設計と各部品の配置の決定、第1チャンバと第2チャンバの圧力差を最適に保つための流量制限構造の形状(孔、管など)と寸法の設計、吸着ポンプ、イオントラップ、流量制限構造を統合したコンパクトな構造の設計、接合部のシール技術や熱膨張・収縮に対する構造の安定性の評価・検討)
具体例として光ファイバと光学デバイスとの間を光学的に結合するファイバ結合モジュールが挙げられます。
従来、レンズとホルダの一体化によるレンズの光学特性の乱れが光の偏波状態を劣化させることが問題でした。
これに対して、偏波保持ファイバと外部デバイスを光学的に結合するためのレンズを備えたファイバ結合モジュールであり、レンズに光の光路を移動させる調整機構が組み合わされ、この調整機構は光路を略平行に移動させる平板ガラスと、このガラスをレンズの光軸と平行な軸を回転軸として回転自在に保持する保持部材で構成され、製造過程で生じるレンズの局所的な複屈折の影響を避けるために光の透過位置をその影響の小さい領域に意図的にずらすことが可能で、光ファイバを伝播してきた光の偏波状態を維持して消光比の高い(きれいな偏波を保つ)ファイバ結合を実現するファイバ結合モジュールが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7347286/15/ja
関連する専門分野の例:物理学(ファイバ結合モジュール内の光の挙動の解析、偏波状態の劣化を防ぐための論理モデルの構築、レンズや平板ガラスの応力による複屈折現象のモデル化および偏光状態に与える影響のシミュレーション、光路をずらすことで複屈折の影響を最小化できる最適な位置の特定、光の波動性と偏波の原理に基づき調整機構が偏光消光比に与える影響の予測)、機械工学(ファイバ結合モジュール内の各部品を高精度で組み立て・調整するための機構の設計、光ファイバ、平板ガラス、レンズを保持するホルダの微細な寸法公差の設計・検討、調整機構の回転や移動をマイクロメートル単位で制御するための駆動系の設計、温度変化による材料の熱膨張がアライメントに与える影響の解析)
具体例としてプロセスガスを扱う真空ポンプシステムが挙げられます。
従来の技術ではガス流量の変動にモータ電流が左右されるため堆積物の誤判定が避けられないという問題がありました。
これに対して、ターボポンプ部、ネジ溝ポンプ部およびこれらの気体流路内の圧力を検出する圧力検出部を備えた真空ポンプシステムであり、この圧力検出部はターボポンプ部の最上段の翼の上流側にある第1圧力検出要素とターボポンプ部の下流側かつネジ溝ポンプ部の上流側にある第2圧力検出要素を含み、これらの要素で検出された二つの圧力の差分に基づきターボポンプ部に堆積する生成物の状態を演算装置が推定することにより、ガス流量の変動に左右されることなくターボポンプ部における堆積物の状態を正確に推定でき、真空ポンプの異常を未然に防止する真空ポンプシステムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7725512/15/ja
関連する専門分野の例:物理工学(真空ポンプ内の気体流路における圧力と流速の関係の解析および堆積物によって変化する流路のコンダクタンスのモデル化、気体分子の運動論に基づくロータの高速回転による分子の輸送効率と堆積物による流路の抵抗増加との関係の導出、第1および第2圧力検出要素で得られる圧力差分が堆積物の量や分布にどのように依存するかの数学モデルを構築)、情報科学(複雑な気体流路内の流れと圧力分布のシミュレーション、堆積物の状態を推定するためのアルゴリズムの設計、堆積物の付着量や付着場所をパラメータとした真空ポンプ内の流れ場のシミュレーション、各圧力検出要素が検出する圧力値の予測および実測値との比較から堆積物の状態を推定するアルゴリズムの設計、時系列的な圧力データから将来の堆積状態を予測する機械学習モデルの構築)
(4)まとめ
産業機械という括りでまとめた業界ですが、企業によって事業(例えば、ダイフクは工場内の搬送機器、グローリーは貨幣処理装置、島津製作所は計測機器に関する事業)が大きく異なります。
従って、それぞれ求められる専門性も他の同一業界の場合と比較して大きく相違する場合があります(例えば、島津製作所では化学系の専門性が求められる場合が他の2社よりも多い、など)。
3.6 共同出願人との開発例
共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。
技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。
各社の共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。
(1)ダイフク

(2)グローリー

共同出願の例として鍵の利用権限を管理する鍵管理装置が挙げられます。
従来の鍵管理装置は重要鍵の取り出しに利用者と管理者の両者認証を求めるため、管理者が不在だと鍵が使えず利便性が損なわれる問題がありました。
これに対し、複数の鍵を収容する収容部を備えた鍵管理装置であり、各収容部には鍵の重要度に応じて異なる認証要件が設定され、具体的には、通常の鍵を収容する第1の収容部では第1利用者(鍵を使う人)の認証のみでロックを解除でき、一方、重要な鍵を収容する第2の収容部では第1利用者に加えて第2利用者(管理者)の認証も求められ、さらに、鍵が取り出される際、制御部が第1の収容部と第2の収容部のどちらであるかに応じて各収容部の近傍にある発光部の発光状態(色や点滅)を変化させることにより、利用者は一目でどの鍵が取り出し可能でどの鍵が管理者承認が必要な鍵なのかを視覚的に把握でき、重要鍵であっても特定の利用者や時間帯または管理者の事前承認予約があれば第1利用者単独での取り出しを許可する制御が可能な鍵管理装置が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7568208/15/ja
(3)島津製作所

共同出願の例として化学反応や抗原抗体反応による抗原の検出及びDNAの検出等の生化学反応などに用いる反応容器が挙げられます。
従来の微小反応容器は加熱時の蒸発を防ぐための液状蒸発防止体が少量では不十分であり、わずかな蒸発損失が解析結果に影響するという問題がありました。
これに対し、ポリプロピレン製の基板上に形成された凹部状反応部に反応溶液と液状の蒸発防止体を収容する反応容器であり、蒸発防止体はミネラルオイル、シリコンオイルまたはフッ素油のいずれかであり、反応容器の内壁に対する接触角が反応溶液のそれよりも低くかつ1〜9°の範囲内にあるため、蒸発防止体が少量で凹部内壁に沿って効率よく広がり反応液の表面を完全に覆うことができ、また、蒸発防止体の粘度100mPa・s以上により、微小な反応部内でも重力の影響を抑えて蒸発防止体が反応液と入れ替わることなく高い蒸発防止効果を安定して維持できるこれらの技術構成により、加熱反応時における反応液の蒸発損失を最小限に抑え必要な量の反応生成物を確保し、安定した解析結果を得ることが可能となる反応容器が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-4781144/15/ja
(4)上記(1)~(3)(共同出願人)のまとめ
特定企業との共同出願が多い場合があります。
4 開発に求められる専門性
上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。
上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。
・機械系分野(機械工学、流体力学、人間工学など)
動的挙動のモデリングとシミュレーション、最適化された機構設計、実機検証による設計妥当性の確認、機構部品の力学的評価と設計、システム全体の物理的レイアウトの最適化、接触・非接触部の摩擦・摩耗特性の検討、流体システムの挙動解析、流体システムのノズル設計、流路における物質輸送と混合の最適化、人間の認知・操作特性に基づいた装置の評価、強度・剛性を考慮した最適な機構設計、軽量化と高強度を両立した設計、衝撃荷重に対する応答性の検討、遊技客の行動変容を促す表示デザインの設計、装置の小型化および軽量化のための構造検討、各構成要素間の連携および精密制御機構の設計などが求められます。
・情報系分野(制御工学、情報工学、情報科学、ネットワーク工学など)
搬送車の自律走行と姿勢制御アルゴリズムの設計、システムのリアルタイム最適化と安全性担保の検討、センサーデータに基づく状態認識と軌道修正の解析、データ駆動型意思決定アルゴリズムの設計、実時間でのシステム制御とエラー検出機構の構築、ヒューマンインターフェースの最適化、システムの動的挙動のモデリング、状態に応じた制御アルゴリズムの構築、安全性と効率性を両立させる動作シーケンスの設計、通信プロトコルの選定と設計、遊技機の状態と遊技用装置の動作を連携させる遊技システム全体の通信プロトコルの検討、認証・署名プロトコルの設計、データ解析モデルの構築と検証、分散制御システムの設計、協調動作アルゴリズムの設計、機械学習モデルの設計、学習データの前処理と特徴量エンジニアリング、モデルの頑健性と汎化性能の検討、などが求められます。
・電気系分野(制御工学、電気電子工学など)
自動化システムの制御アルゴリズム構築、フィードバック制御によるシステムの安定性・精度向上の検討、システムの動的挙動のモデル化、システムの動的特性解析と応答性の改善、状態量に応じた最適なフィードバック制御ロジックの構築、センサと信号処理システムの設計、自動認識・判定アルゴリズムの設計、制御回路とインターフェースの構築、センサー・アクチュエーター連携の最適化、電源システムの設計、電力変換および供給回路の最適化などが求められます。
・化学系分野(化学工学、分析化学、物理化学など)
流体挙動のモデル化、物質移動および熱移動プロセスの解析、システムの最適化と反応効率の検討、分析法の最適化と妥当性評価、基準物質および標準物質の選定と管理、機器性能の変動要因の特定と定量化、分析マトリックスの干渉効果の評価、測定データにおけるノイズやバックグラウンドの化学的挙動の解析、ピーク形状と物理化学的要因の関連性の検討、定性・定量分析における精度の評価、分析プロセスの妥当性検証と最適化、光と物質の相互作用の物理的・化学的プロセスの解析、反応効率を支配する要因の理論的・実験的検討、物質のエネルギー状態と反応生成物の予測などが求められます。
・物理系分野(応用物理学、物理学、物理工学など)
物理モデルの構築とパラメータ依存性の検討、検出器応答特性と不感時間の物理的評価、ノイズおよびバックグラウンドの物理的要因の同定、信号処理における物理的制約の解析、センサの物理特性評価とノイズ解析、磁場測定の最適化と精度向上、生体磁気信号のモデル化とシミュレーション、測定システム全体の物理的安定性検討、光学系の物理的原理に基づく設計と最適化、エネルギーの伝播と減衰メカニズムの解析、気体分子の挙動のモデル化、圧力と流速の相関関係の解析、流路形状と流体抵抗の最適化、堆積物による流れの変化の予測と評価などが求められます。
・数学系分野(金融工学など)
電子通貨を担保とした貸付スキームの設計、ビジネスモデルの収益性・財務効率解析、資金需要と貸付リスクの定量化と評価、業務フローの最適化設計、顧客利便性とリスク管理の両立の検討などが求められます。
・経営系分野(経営工学、経営システム工学、経営学など)
サプライチェーンプロセス全体の効率化分析、コスト削減と生産性向上を両立させるシステム設計、人為的ミスの防止と作業員の安全性を考慮したオペレーションの検討などが、顧客行動の定量・定性分析などが求められます。
・材料系分野(材料工学など)
機能性材料の選定と評価、表面改質技術の検討、耐久性と信頼性の評価、材料の製造プロセスおよび加工性の確立などが求められます。
ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。
5 まとめ
企業によって事業が大きく異なります。
各企業とも自社で製造する装置に関する出願が多いです。
大学の専攻と関連づけるとしたら、いずれの企業においても共通して求められるのが機械、情報、電気です。島津製作所はこれに化学における研究分野も関連する可能性があります。
本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。
参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
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<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社
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