キヤノンのようにカメラや事務機で培った光学・精密技術を核に医療機器、半導体露光装置、ネットワークカメラへと全方位的に事業を拡大している企業は、光学からAI画像診断までその研究開発の裾野が極めて広大です。
そのため活躍の場を外部から見極めるのは容易ではありません。
製品ラインナップの多様さゆえに、企業サイトの情報だけでは現場においてどのような研究開発がおこなわれているのか、そこではどのような専門性が求められるのか、その全体像を把握するのは困難です。
この問題に対し、特許情報を活用します。
特許情報は企業の開発の軌跡であり、客観的なエビデンスになり得る情報です。
本記事では、採用サイトとは別の視点で、キヤノンの研究・開発職ニーズと関連する専門性を特許情報から解読します。
結論(概要)は以下の通りです。
(1)画像通信関連:情報系、電気系、機械系、材料系の分野(情報科学、電子工学、電気電子工学、機械工学、材料科学など)
(2)エレクトログラフィー関連:電気系、材料系、化学系、機械系、情報系の分野(電気電子工学、電気工学、材料科学、高分子化学、機械工学、情報科学など)
(3)タイプライタ関連:電気系、情報系、材料系、機械系の分野(電気電子工学、電子工学、情報工学、材料科学、材料工学、機械工学、精密工学など)
(4)データ処理関連:情報系、電気系の分野 (情報科学、ヒューマンコンピュータインタラクション、ソフトウェア工学、コンピュータ工学、認知科学、電子情報工学など)
(5)光学装置関連:物理系、電気系、機械系、材料系分野(物理学、応用物理学、電気工学、電気電子工学、機械工学、材料工学、材料科学など)
(6)撮影装置関連:機械系、電気系、材料系、物理系、情報系の分野(機械工学、電気電子工学、材料科学、物理学、情報科学など)
(7)イメージデータ処理関連:情報系、電気系、数学系の分野(情報工学、通信工学、情報科学、電気電子工学、応用数学、数理科学など)
(8)診断、手術、個人認識関連:情報系、電気系の分野(情報工学、電気情報工学、電気電子工学など)
(9)半導体関連:材料系、電気系、機械系、情報系の分野(材料科学、材料工学、電気電子工学、電子工学、機械工学、情報科学など)
(10)シート状、線状材料の取扱い関連:機械系、電気系、物理系、材料系の分野(機械工学、電気電子工学、制御工学、物理学、材料科学など)
1 企業サーチの概要
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
企業サーチは、企業の特許情報から、その企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。
特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。
すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。
2 総合メーカー
2.1 総合メーカーとは
ここでは、いわゆる大企業で複数の分野の製品やシステムを自社で開発・製造する企業を意図します。
企業規模や分野の数など厳密なものではありません。
2.2 サーチ対象
以下の企業を対象にしました。
2.3 使用プラットフォーム
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
3 サーチ結果
3.1 結果概要
開発イメージは下表のとおりです。
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モノの開発 |
サービスの開発 |
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個人向け |
・プリンタなどの画像形成装置に用いられる給紙カセット |
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法人向け |
・外部機器へ画像を転送したことが分かるように画像の転送を管理する機能を搭載した撮像装置 |
・インクジェットプリンターなどに用いられる圧力調整機構の製造方法 |
個人向けか、法人向けかなど、明細書からは読み取れない場合が多いです。そのため上記区分けは厳密なものではありません。
3.2 出願件数の推移
下図はキヤノンの特許出願件数の推移です。

2019年から2020年にやや減少し、直近は横ばいです。
ただ、毎年5000件以上の出願がなされており、これらの出願に関わる開発がおこなわれていることが推測されます。
3.3 主な開発分野
特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。
出願上位10の技術分野を抽出して並べています。
各記号は発明の技術分類をあらわします。
発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。
関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。
特許は難解ですが、GeminiやChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。

分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)
3.4 キヤノンの近年の開発トレンドと求められる専門の例
特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。
ここ10年のトレンドは以下のとおりです。
発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。
(1)H04N|開発トレンドと専門性

H04Nは画像通信に関する分類です。
従来の撮像装置では、画像の転送状態を画像ファイルのヘッダや別のファイルで管理していましたが、大量の画像を転送する際に有限なリソース(例:RAM)に対する転送管理制御が考慮されていませんでした。。
これに対し、撮像画像を記録メディアに記録する記録手段と記録された画像を外部装置に転送する転送手段を備えた撮像装置であり、記録手段が転送手段による外部装置への画像転送状態を管理する管理データを、記録メディアに記録されている画像のフォルダごとのデータとして記録メディアに記録することにより、必要な管理データのみを揮発性メモリに読み出すことが可能となり、有限なリソース下でも大量の画像転送管理を効率的におこなうことができる撮像装置が開発されています(以下URL)。
外部機器へ画像を転送したことが分かるように画像の転送を管理する機能を搭載した撮像装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7678851/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(記録メディア上の画像ファイルの効率的な格納方法の検討、フォルダ構造やファイル命名規則の設計、画像転送の進捗状況をリアルタイムで把握してエラー発生時に適切にリカバリするためのデータ構造(例:転送ログ、転送キュー)やアルゴリズムの設計)、電子工学(画像センサーからの信号をデジタルデータに変換するA/Dコンバータの選定、画像処理をおこなうデジタル信号プロセッサやFPGAの設計、記録メディアへの書き込み速度や外部装置への転送速度を最大化するためのメモリコントローラや通信インターフェースの回路設計)
従来の自動追尾カメラでは、特定の速度範囲で駆動すると共振による振動や音が発生し、これを避けるための速度制御では、速度ハンチングや追尾対象の捕捉位置ずれの問題がありました。
これに対し、撮像装置の姿勢変更速度が共振が生じる規定速度範囲内で閾値を跨いで変化した場合に、この閾値を変化方向と逆方向に再設定する再設定手段を備えることで、速度が閾値を行き来しても頻繁な速度変更を抑制し、追尾対象の速度が規定速度範囲内で閾値以上であれば変更速度を上限値以上に、閾値未満であれば下限値以下に変更する変更手段により、共振を回避しつつ追尾対象への追従性を高め、頻繁な速度切り替えと追尾対象の捕捉位置のずれを軽減して安定した自動追尾を実現する情報処理装置が開発されています(以下URL)。
リモートカメラにおける情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7678845/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(モーターやギアの選定、共振を抑制するための防振構造の設計、駆動系のバックラッシュを低減するメカニズムの設計、カメラの応答性や安定性を向上させるための最適な制御パラメータの導出)、電気電子工学(モーターの電流・電圧制御、センサーデータのノイズ除去とフィルタリング、電気信号のデジタル処理をおこなうためのFPGAやマイクロコントローラのプログラミング)
従来の撮像装置では、シェーディング補正値の生成に複数フレームを要し、その間は駆動条件を切り替えられないためタイムラグが生じ応答性が悪化するという問題がありました。
これに対し、行列状の画素と列回路を備える撮像素子、列回路ごとの第1補正値を記憶する記憶部、画素信号から第2補正値を生成する生成部、選択部、補正部を有しする撮像装置であり、選択部が第2補正値の生成時の撮影条件に応じて予め記憶された第1補正値と動的に生成される第2補正値のいずれか一方を選択することにより、補正値生成に時間がかかり応答性が悪化する撮影条件下では記憶済みの補正値を使用し、それ以外の条件では動的に生成された補正値を使用することで応答性を損なわずに高精度なシェーディング補正を実現する撮像装置が開発されています(以下URL)。
撮影条件に応じて補正値を生成して画像を補正する撮像装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2024-153281/11/ja
関連する専門分野の例:電子工学(リセットノイズの低減、転送効率の最適化、AD変換精度向上のための回路構成の検討、読み出された画像データに対するシェーディング補正やその他の画像処理を効率的におこなうためのデジタル信号処理回路の設計)、情報科学(撮影条件(ISO感度、露光モードなど)に基づいてどの補正値(既存の第一補正値か、新たに生成する第二補正値か)を使用するかを判断するアルゴリズムの設計、補正値生成にかかる時間を予測してタイムラグ判定時間と比較して補正モードを切り替える制御フローの設計、カメラの応答性を損なわずにシェーディング補正をおこなうためのデータフロー管理、メモリの使用効率の最適化)
APDを用いる光電変換装置では、アバランシェ発光による隣接画素へのクロストーク(誤カウント)が生じ、画質が劣化するという問題がありました。
これに対し、APDで構成された画素を有する光電変換素子、APDへの逆バイアス電圧を制御する第1制御部、露光時間を設定する第2制御部を備えた光電変換装置であり、第1制御部は第2制御部で設定された露光時間が短いほど、APDに印加される過剰バイアスの絶対値が小さくなるように逆バイアス電圧を制御することにより、誤カウントの原因となるアバランシェ発光の発生確率を露光時間が短い場合に低減させることができ、結果として誤カウントによる画質劣化を抑制する光電変換装置が開発されています(以下URL)。
APDを用いる光電変換装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7663617/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(APDに安定した逆バイアス電圧を供給するための電源回路の設計、露光時間に応じて過剰バイアスを制御するロジック回路やデジタルゲイン調整、ノイズリダクションといった画像処理を行う信号処理回路の設計、電圧-電流特性、光応答性、ノイズ特性の測定・評価)、材料科学(シリコン、ゲルマニウム、インジウムガリウムヒ素などの異なる半導体材料の特性の評価および特定の光波長域や動作温度に最適化されたAPD材料の選定、成長させた半導体材料の電気特性(バンドギャップ、キャリア移動度、抵抗率など)や光学的特性(吸収係数、屈折率など)の評価)
(2)G03G|開発トレンドと専門性

G03Gはエレクトログラフィーなどに関する分類です。
従来の画像形成装置では、高印字画像を多く形成すると中間転写ベルト下流の画像形成部でクリーニングブレードの阻止層が破壊され、画像に縦スジが発生するクリーニング不良が生じる問題がありました。
これに対し、像担持体、現像剤担持体、クリーニング部材を有する複数の画像形成部、中間転写体、転写部を備えた画像形成装置であり、制御部が高印字画像(第1の画像形成)がおこなわれた後、かつ、その次の画像形成(第2の画像形成)がおこなわれる前のタイミングで、現像剤担持体からクリーニング部材へトナー供給処理を実行することにより、破壊された阻止層が再形成され、高印字画像の形成後でもクリーニング不良の発生を抑制する画像形成装置が開発されています(以下URL)。
高印字画像の形成後におけるクリーニング不良の発生を抑制する画像形成装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7707258/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(高印字画像の検知アルゴリズム(例:印字率計算、画像データ解析)の設計およびその情報に基づいて自動的にトナー供給処理を実行する制御プログラムの設計、キャリブレーション動作や連続印刷時の印字データ量とクリーニング不良の相関分析、最適なトナー供給量やタイミングを決定するアルゴリズムの設計、画像濃度センサや印字枚数カウンタなどの入力デバイスから得られる信号を処理して現像ローラや供給ローラ、転写ローラなどの駆動部を制御するためのインターフェース回路の設計)、材料科学(高印字時の帯電特性変化やクリーニングブレードへの外添剤移行挙動の分析、阻止層の形成能力が高くかつ破壊されにくいトナーの材料組成(例:トナー粒子径、外添剤の種類と量、荷電制御剤)の設計、クリーニングブレードの材料(例:ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)の弾性、摩擦係数、耐摩耗性などの評価、感光ドラムとの最適な接触状態を維持しつつ阻止層を効果的に形成・保持できる材料の選定)
既存技術では、トナー容器の先端部が輸送時や取り扱い時に傷つきやすく、トナー漏れのリスクがありました。
これに対し、トナーを収容する収容部、トナーを排出する排出口およびこれを遮蔽する遮蔽部材を有するノズルを含む先端部を備えたトナー容器であり、この先端部の遮蔽部材の少なくとも一部を覆うことで、輸送時や取り扱い時の外部からの衝撃や摩擦による傷つきや破損を防止し、トナー漏れを抑制するトナー容器が開発されています(以下URL)。
画像形成装置に装着されるトナー容器→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7651621/15/ja
関連する専門分野の例:高分子化学(フィルムの厚み、引張強度、耐摩耗性、耐熱性、収縮率などの物理的特性の評価および要求される保護性能と開封容易性を両立する材料の選定、シュリンクフィルムの延伸条件と熱収縮挙動の関係の解析、ストレッチフィルムの延伸性、粘着性、自己接着性、トナー容器への巻き付け方法の最適化)、機械工学(ノズル、遮蔽部材、フィルムの各部品の強度解析、輸送時や取り扱い時にかかる応力に対する耐久性の評価、最適な肉厚や形状の設計、遮蔽部材の回転機構、排出口の開閉メカニズム、装着時に遮蔽部材のロックが解除される機構の設計、トナー容器が画像形成装置に装着される際のノズルと装着部の位置決め精度、嵌合力、トナー漏れを防ぐためのシール構造の設計)
従来の技術では、装置本体から取り出したカートリッジへトナーを補給する際に、カートリッジの姿勢が不安定になりやすいという問題がありました。
これに対し、現像ローラとトナーを貯蔵する収容部を備え、外部からトナーを補充するための装着部を有するカートリッジであり、水平面に置いた際、装着部が収容部の上方に位置し、トナー容器を下方へ移動させることで装着が完了する構造で、底面には水平面に接する3つの接地部(第1、第2、第3接地部)が配置され、これら3つの接地部に囲まれた領域内に装着部の少なくとも一部が位置するように構成されていることにより、トナー容器を装着する際に安定した姿勢を保ち、トナー補給作業を容易にするカートリッジが開発されています(以下URL)。
画像形成装置のカートリッジ→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7596440/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(トナー容器の装着時にカートリッジにかかる荷重やモーメントの計算、転倒や変形を防ぐための接地部の配置、形状および材質の最適化)、材料科学(トナーとの接触による材料の劣化を防ぐため帯電性や耐摩耗性に優れた樹脂材料の選定、カートリッジの強度と軽量化を両立させるためガラス繊維強化プラスチックなどの複合材料の適用の検討、接地部の滑り止め性能や摩耗特性を考慮した材料の選定)
従来の像加熱装置では、小サイズの記録材を連続して使用すると記録材が通過しない領域の温度が過度に上昇し、装置の損傷やトナーの高温オフセットといった問題が発生する恐れがありました。また、発熱ブロックを複数に分割しても、個々の温度検知素子のばらつきにより、各発熱ブロックの温度にムラが生じる問題がありました。
これに対し、第1の回転体(定着フィルムなど)と、その内部に配置されたヒータおよび第1の回転体の外周面に接触して記録材を挟持搬送する第2の回転体(加圧ローラなど)、メモリ、制御部を備えてた像加熱装置であり、ヒータは細長い基板上に長手方向に並んだ複数の発熱抵抗体から構成され、中央領域の第1の発熱ブロックとその端部側の第2の発熱ブロックに区分され、それぞれの発熱ブロックに対応する位置には温度を検知する第1の温度検知素子と第2の温度検知素子が配置されており、また、メモリには第1の発熱ブロックと第2の発熱ブロックそれぞれの目標温度を補正するための情報が記憶され、制御部がこれらの温度検知結果と補正情報に基づき各発熱ブロックに供給する電力を個別に制御し、第2の発熱ブロックの補正情報は第1の発熱ブロックと第2の発熱ブロックに対応する第1の回転体表面の温度差に基づいて算出されことにより、各発熱ブロック間の温度ばらつきを抑制して高品質な画像形成が安定しておこなえる像加熱装置が開発されています(以下URL)。
電子写真方式の画像形成装置における像加熱装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7622118/15/ja
関連する専門分野の例:電気工学(ヒータを構成する複数の発熱抵抗体への電力供給を独立して制御するための回路の設計、温度検知素子(サーミスタなど)からの微弱なアナログ信号を正確にデジタル変換してノイズを除去する信号処理回路の設計)、情報科学(温度検知素子の個体差や経年劣化を補償するための目標温度補正アルゴリズムの設計、異なる記録材サイズや画像形成モードに応じてヒータの各発熱ブロックへの最適な電力配分を決定するロジックの設計、熱特性測定治具で得られた大量の温度データの解析およびヒータや定着フィルムの熱特性モデルの構築)
(3)B41J|開発トレンドと専門性

B41Jはタイプライタなどに関する分類です。
既存技術では、記録ヘッドに複数の温度センサを設けても、実際にインクを吐出する記録素子の位置と温度センサの位置関係や記録パターンによるヘッド内の温度分布の変化に対応できず、不適切な温度を代表温度として選択してしまうことで画像品質が低下する問題がありました。
これに対し、液滴を吐出する複数の記録素子が配列された記録素子列と、異なる位置に配置された複数の温度検出素子を有する記録ヘッドを備えた記録装置であり、記録ヘッドの代表温度を決定する決定手段が、複数の温度検出素子からの情報に加えて直後の記録動作で使用される記録素子の位置関係に基づいて代表温度を決定することにより、実際の駆動状況に即したヘッド温度を把握し、駆動パルスを適切に変調することでインク吐出量の変動を抑制し、記録される画像の品質低下を防止できる記録装置が開発されています(以下URL)。
インクジェット記録装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7693754/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(ダイオードセンサの温度-電圧特性を精密にキャリブレーションするノイズ耐性の高い増幅回路やA/D変換回路の設計、代表温度の決定アルゴリズムに基づいてインク吐出量や安定性を確保するための最適な駆動パルスを生成するパルスジェネレータ回路やヒータ駆動用の電力制御回路の設計)、情報科学(記録データの解析に基づき次に駆動される記録素子の位置や密度を予測するアルゴリズムの設計、予測結果と各温度検出素子から得られる現在の温度データを組み合わせて記録ヘッド全体の温度分布をリアルタイムで推定して最も適切な代表温度を算出するモデルの設計、代表温度に基づいて駆動パルスの変調量を決定する制御ロジックの設計)
従来の記録素子基板では、高画質化や高機能化に伴うノズル数増加や高周波駆動要求に対し、データ処理回路が1系統であるため配線が複雑化し、データ転送速度が追いつかないという問題がありました。
これに対し、液体を吐出する複数の記録素子、液体を加熱する発熱素子、これを駆動するドライバ、ドライバを制御するデータ処理回路、外部から信号が入力される複数のPAD(外部と電気的に接続するための電極)を備えた記録素子基板であり、データ処理回路が記録素子列とPAD列の間に少なくとも2系統以上設けられていることにより、データ処理系統を複数化して各発熱素子への配線長を短縮することで配線抵抗の低減、レイアウトの簡素化およびノイズによる誤動作リスクの低減を実現して、高周波駆動に対応し高画質で安定した記録を可能にする記録素子基板が開発されています(以下URL)。
液体を吐出して記録をおこなう記録装置の記録素子基板→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7686698/15/ja
関連する専門分野の例:電子工学(サブミクロンレベルでの多層配線構造の設計、発熱素子(ヒータ)の材料選定と成膜プロセスを最適化、ドライバICの高周波駆動に対応する高速スイッチング特性と低消費電力化を目指したトランジスタ構成や回路トポロジーの検討)、情報工学(複数のPADから入力される大量のデータを効率的に各データ処理回路へ分配・転送するためのプロトコルとデータフォーマットの設計、異なるデータ処理系統間での信号のタイミングずれを補償して同期を維持するための組み込みソフトウェアやFPGAなどのハードウェア記述を用いた制御アルゴリズムの設計、記録素子の駆動パターンと発熱素子の制御データを関連付けて高速なデータ処理と高精度な温度制御を両立させるためのシステム全体のロジックの構築)
従来の液体吐出チップでは、複数の基板を接着剤で接合する際に接着剤が流路や切断予定線上の溝に流入し、チップの割断後に接着剤の塊が残留することで歩留まりが低下するという問題がありました。
これに対し、液体を吐出するエネルギー発生素子を持つ第一流路基板と、これに接続する第二流路基板が接着剤で接合された液体吐出チップであり、第一流路および第二流路の壁面に凹部が形成され、かつ、第一流路基板の凹部の深さおよび幅のうち少なくとも一方が第二流路基板よりも大きい構成により、接着剤が接合界面からはみ出した際に、より凹部が浅く幅の狭い第二流路基板の壁面を優先的に伝い、第一流路基板側の凹部への接着剤の流入や溜まりを抑制し、チップ割断後の接着剤の残留を防ぎ、製造歩留まりを向上させる液体吐出チップが開発されています(以下URL)。
液体吐出チップ→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7696954/15/ja
関連する専門分野の例:材料科学(接着剤として使用されるエポキシ樹脂やアクリル樹脂などの粘度、表面張力、硬化特性の測定、流路内への浸潤挙動を抑制しつつ高い接着強度を確保できる材料組成の探索、シリコン基板のエッチングによって形成される凹部の表面エネルギーや濡れ性の評価、接着剤の這い上がりを効果的に制御するための表面改質技術や接着剤の塗布方法の条件の最適化)、機械工学(第一流路基板と第二流路基板の壁面に異なる深さや幅のスキャロップを形成するエッチング装置の運転条件の検討、スキャロップの深さや幅を段階的に変化させる多段階エッチングプロセスの設計、加工後の基板表面の凹部形状を正確に測定・評価するための計測技術の確立)
従来の製造方法では、フィルムの成形に多数の治具が必要で均一な成形が困難でした。
これに対し、凹部に弾性体が配された本体と、板部材が固定された可撓性フィルムを用意し、次に板部材で弾性体を収縮させながら凹部を覆うようにフィルムを本体に溶着し、その後、フィルムが本体に溶着された状態で板部材固定部分を吸着し、板部材を凹部とは反対方向に移動させることでフィルムを成形する製造方法により吸着治具で強制的にフィルムを引き上げるため弾性体の力に依存せず、より少ない治具でフィルムに均一かつ高精度な凸部を簡易に成形できる圧力調整機構の製造方法が開発されています(以下URL)。
インクジェットプリンターなどに用いられる圧力調整機構の製造方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7696953/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(フィルムの積層構造(例えばPPとPET)における各層の融点、粘弾性、延伸特性の分析、加熱溶着時の界面接着強度や長期使用における繰り返し変形に対する疲労特性の評価、接着剤の選択におけるシミュレーションと実験を通じた最適な材料組み合わせと加工条件の導出)、精密工学(本体とフィルムの溶着における加熱治具の温度分布と加圧制御の最適化、フィルム成形工程における吸着治具の吸着力、移動速度、位置決め精度をミリメートル以下の単位で制御する機構の設計、製品の品質を保証する計測・検査システムの構築)
(4)G06F|開発トレンドと専門性

G06Fはデータ処理に関する分類です。
従来の生成AIは入力プロンプトの品質に依存し、特に音声入力では不要な単語が混ざり、回答精度が低下するという問題がありました。
これに対し、ユーザーの撮影画像や音声から感情情報を取得し、その感情情報に基づいてユーザーの音声から抽出されたキーワードの中から重要度の高いキーワードを特定し、現在の会話の状態を考慮してプロンプトを生成し、この生成されたプロンプトを用いて得られた回答を出力することにより、ユーザーの感情や文脈に即したプロンプトが生成され、生成AIがユーザーに適した回答を導き出すことが可能になる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
生成AIへのプロンプトを最適化する情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7706526/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(音声や映像からユーザーの感情状態をリアルタイムで分析する機械学習モデルの構築、感情情報とユーザーの発言内容(テキスト化されたデータ)を組み合わせて会話の意図や重要なキーワードを正確に特定するアルゴリズムの設計)、電子情報工学(ユーザーの音声や画像を効率的に処理するためのデータ取得モジュールや信号処理回路の設計、感情認識やキーワード抽出をおこなうためのソフトウェアアルゴリズムをハードウェアに最適化して実装、生成AIとの連携をスムーズにおこなうための通信プロトコルやシステムアーキテクチャの構築)
表示領域が限られたデバイスでは、ソフトウェアキーボードが画面を覆い、パスワード入力と同時に強度を確認することが困難でした。
これに対し、パスワード入力用のソフトウェアキーボードをユーザーインターフェースに表示させ、ユーザーが入力したパスワードの強度を計算手段が算出する情報処理装置であり、パスワード強度をソフトウェアキーボードの空き領域にパスワード表示欄や他のキーと重ならないようにパスワード強度メータを表示させることにより、画面領域が限られたモバイル端末や多機能プリンターのようなデバイスでも、ユーザーはパスワードを入力しながら同時にその強度を視覚的に確認できるようになる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
ソフトウェアキーボードでのパスワード入力中にパスワード強度をリアルタイムで表示する情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7625657/15/ja
関連する専門分野の例:ヒューマンコンピュータインタラクション(ソフトウェアキーボード上のパスワード強度メータの表示位置、サイズ、色、アニメーションなどの視覚的要素がユーザーの入力操作や認識に与える影響の評価、パスワード強度の変化を直感的に伝えるための表示フィードバックの多様な表現方法の検討、ユーザーがセキュリティ意識を高めつつ快適に利用できるデザインガイドラインの策定)、ソフトウェア工学(異なるデバイスの画面サイズやOSに対応可能な汎用性の高いソフトウェアキーボードモジュールとリアルタイムでパスワード強度を算出するためのアルゴリズムの設計、パスワード入力の度に強度計算を行う際のパフォーマンスへの影響を最小限に抑える設計、多種多様な入力方法(物理キーボード、ソフトウェアキーボード)や表示設定(表示/非表示)に対応できるシステムの構築)
従来の技術では、ファイルのスキャンエラー発生時、ユーザーがファイルにアクセスできなくなったり、未スキャンファイルを誤って拡散してしまう問題がありました。
これに対し、端末から入力されたファイルを検査装置と連携して検査し、その検査結果を生成する検査手段を有する管理装置であり、検査結果が時間経過による復旧が見込めない(例えばライセンス切れのような)種類のエラーの場合、後続の処理を一時無効化と決定し、ファイルを管理装置外から一時的に利用不可にする一時無効化手段が働き、一方、検査結果が時間経過による復旧が見込める(例えば一時的な通信不良のような)種類のエラーの場合には、後続の処理を再検査決定と決定し、ファイルを再度検査するか否かを決定する再検査決定手段が作用することにより、スキャンエラーが発生した場合でもエラーの種類に応じてファイルを一時的に利用不可にするか、再検査を試みるかを適切に判断し、ユーザーがファイルを利用できる可能性を高める管理装置が開発されています(以下URL)。
スキャンエラーが発生してもユーザがファイルを利用できる可能性を高めることができる管理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7622168/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(ファイルの内容や挙動の分析、既知のウイルスパターンや異常な振る舞いを検知する機械学習モデルやパターンマッチングアルゴリズムの構築、検査エラーの種類(一時的なものか永続的なものか)を識別し、その後のファイルの有効化、一時無効化、再検査といった制御フローをプログラムとして実装)、コンピュータ工学(大量のファイルを高速に処理するためのサーバーアーキテクチャやネットワーク構成の設計、検査装置と管理装置間のデータ転送プロトコルの最適化、エラー発生時にシステムが自動的に復旧したり処理を継続したりするための耐障害性メカニズムの実装)
従来の技術では、ユーザーがオブジェクトを見てもそのオブジェクトの特性によっては意図した動作がおこなわれないという問題がありました。
これに対し、まずユーザーの現在の視線位置情報を取得し、次にその視線が向けられた方向にある1つ以上のオブジェクトについてユーザーが知覚するオブジェクトのサイズ情報を取得し、現在までの一定期間に取得された複数の視線位置のばらつきと、取得したサイズ情報に応じた許容範囲に基づいて視線位置情報の変化を低減させる度合いを決定し、その低減度合いで視線位置情報の変化を補正した第2の視線位置情報を取得し、この際、視線位置のばらつきが同じである場合でもオブジェクトのサイズが大きいほど視線位置情報の変化を低減させる度合いを小さくすることで、ユーザーの意図した操作をより正確に反映させることが可能となる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
ユーザーの意図した動作がおこなわれるように視線情報を処理することのできる情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7615262/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(ユーザーの視線位置の時系列データに対してフーリエ変換などを用いた周波数解析、固視微動に起因する高周波成分の特定、オブジェクトの知覚サイズが大きい場合はカットオフ周波数を高く設定するなどの動的にフィルタリング強度を調整するロジックのプログラミン、視線位置のばらつきの統計的な評価、低減度合いを決定するアルゴリズムの設計)、認知科学(ユーザーテストを通じてさまざまなオブジェクトサイズや移動速度における視線データのパターンの収集・分析、ユーザーの意図と視線情報の変化の関係性の評価)
(5)G02B|開発トレンドと専門性

G02Bは光学装置に関する分類です。
従来のズームレンズは望遠性能を高めるとどうしてもサイズが大きくなるという問題がありました。
これに対し、レンズを4つの主要な群(第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、後群)に分け、それぞれのレンズ群の配置や役割を最適化するズームレンズであり、特に、最も物体側にある第1レンズ群をズーム時もフォーカス時も固定し、その屈折力を適切に設定することで、レンズ全体の長さを短くしつつ望遠倍率と画像品質を両立させるズームレンズが開発されています(以下URL)。
デジタルカメラやビデオカメラ向けの望遠ズームレンズ→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7642726/15/ja
関連する専門分野の例:物理学(ズームレンズの各レンズ群における光線の軌跡や結像特性の解析、光学ガラス材料の屈折率やアッベ数といった光学定数とそれらが色収差(光の波長によって焦点位置が変わる現象)に与える影響の評価および適切な材料の選定、球面レンズでは補正しきれない収差(球面収差や歪曲収差など)を効果的に補正するための最適な非球面形状の導出)、電気工学(ズームレンズが搭載されるデジタルカメラの撮像素子(CCDやCMOSセンサー)の信号処理がレンズの光学性能を引き出すような連携の検討、ズーム動作やフォーカシング動作を制御するためのモーター駆動システム(ステッピングモーターやDCモーターなど)の設計、精密な位置決めと高速な応答性を実現する制御アルゴリズムの設計)
従来のレンズ鏡筒では、複数のレンズ移動枠を単一のガイドバーに組み込む際の組立性の悪さや衝撃を受けた際に隣接するレンズ同士が接触して損傷する問題がありました。
これに対し、第1および第2のレンズを保持する各保持部材が光軸方向に離間した2つの嵌合部を介して1本の共通ガイドバーに嵌合し、かつこれらの嵌合部が互いに光軸方向で挟み合うように配置されたレンズ鏡筒であり、両保持部材は共通ガイドバーに沿って移動可能で、光軸周りの回転は別のガイドバーが各保持部材の溝部に係合することで規制され、各保持部材には係合部と当接部が備えられ、これら係合部が光軸に直交する方向で互いに隙間を有して係合することで相対位置が規制され、当接部が光軸方向で互いに当接することで、レンズ同士の接触を防ぐこれらの構成により、組立時のレンズ接触リスクを低減し、耐衝撃性を向上させつつ組立性と歩留まりを実現するレンズ鏡筒が開発されています(以下URL)。
複数のレンズを保持し駆動するレンズ鏡筒→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7608527/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(レンズ鏡筒の各部品の形状と配置の最適化、高い精度と耐久性、組立性を兼ね備えたメカニズムの設計、保持部材の嵌合部や溝部の寸法公差の設定、レンズ接触を確実に防止する設計)、材料工学(保持部材やガイドバー、当接部などの主要部品に対して使用環境下での機械的強度や寸法安定性の評価、適切なプラスチックや金属材料の選定、レンズ保護に関わる当接部についてレンズを傷つけにくく衝撃吸収性に優れた材料の探索、選定)
従来の回折光学素子では、円形と円弧状の回折格子が混在する基板上に樹脂層を形成する際、樹脂の硬化収縮により密度差が生じ、光学特性が劣化する問題がありました。
これに対し、回折格子が設けられた基板と、これを覆う樹脂層を有する回折光学素子であり、回折格子は中心部の円形状の第1回折格子と、その外側の円弧形状の第2回折格子を含み、第2回折格子の円弧端は非光学有効領域に位置し、非光学有効領域に設けられた樹脂層の厚さが光学有効領域の樹脂層よりも厚くすることで、樹脂の硬化収縮時に当該領域へ樹脂を効果的に供給し、樹脂層内の密度不均一の発生を抑制し、回折効率の低下を防ぎ、光学特性の劣化を低減または防止することができる回折光学素子が開発されています(以下URL)。
光学系のレンズに用いられる回折光学素子→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2024-135951/11/ja
関連する専門分野の例:応用物理学(回折格子の周期構造と樹脂層の厚さ分布が、異なる波長の光に対する回折効率や収差補正能力に与える影響の解析、シミュレーションモデルの構築、樹脂硬化時の収縮によって生じる内部応力や密度変化が素子の光学特性(屈折率分布や複屈折)に及ぼす影響の評価)、材料科学(樹脂層の硬化収縮率を低減しつつ光透過率、屈折率および熱的・化学的安定性を向上させるための高分子材料や添加剤を探索・合成、製造過程における樹脂の流動性、硬化速度および基板との密着性といった加工特性の評価、安定した品質と生産性を確保するための最適な成形条件の確立)
従来のズームレンズでは、レンズ群を駆動するモーターの制御方法に起因して、消費電力の増加や駆動音の発生または脱調の可能性といった問題がありました。
これに対し、カメラ本体に対して着脱可能であり、負・正・負・正の4つのレンズ群からなる光学系と、各レンズ群を移動させる第1・第2駆動部、駆動情報を取得する第1取得部、これらを制御する制御部を備えた光学装置であり、ズーミング時には像面に対して第1・第4レンズ群を固定し、第2・第3レンズ群を物体側へ移動させ、特に質量が大きく脱調しやすい第2レンズ群の駆動は第1取得部の情報を用いたフィードバック制御によっておこない、一方で質量が小さい第3レンズ群の駆動は消費電力を抑えるオープンループ制御によっておこなうことにより、駆動部の適切な制御が可能となり、低消費電力、低騒音化、および信頼性の高いズーミング操作を実現する光学装置が開発されています(以下URL)。
レンズ群を移動させるための駆動部を制御する光学装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7566861/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(第1駆動部(第2レンズ群用モーター)と第2駆動部(第3レンズ群用モーター)のトルク、速度、位置決め精度といった特性の評価、光学系の要求を満たす適切なステッピングモーターやDCモーターなどの選定、第1取得部(回転/位置センサー)から得られる信号を正確に読み取り制御部へ伝達するためのアナログ・デジタル変換回路や信号増幅回路の設計)、情報科学(第2レンズ群のフィードバック制御において回転/位置センサーからの情報をリアルタイムで取得して目標位置との誤差を基にモーターへの指令値を生成するPID制御やその他の高度な制御アルゴリズムの設計、第3レンズ群のオープンループ制御においてズーム位置やフォーカス距離に応じた最適な移動量と速度プロファイルを決定するためのルックアップテーブルの作成や補間アルゴリズムの設計)
(6)G03B|開発トレンドと専門性

G03Bは撮影装置に関する分類です。
従来の技術では、フランジバックが短いカメラマウントを備えた撮像装置(レンズマウント面から撮像素子までの距離が短い設計で、カメラボディの薄型化やレンズ設計の自由度向上といったメリットのあるカメラ)において光学フィルタ装置のさらなる薄型化が課題でした。
これに対し、第1光学フィルタ部と第2光学フィルタ部をそれぞれ保持する第1保持枠と第2保持枠を備えた光学フィルタ装置であり、保持枠がそれぞれ独自のガイドバーと筐体に挟持される構造により摺動可能で、第1保持枠は第1筐体と第1・第2ガイドバーに、第2保持枠は第2筐体と第3・第4ガイドバーに挟持されて摺動することにより、複数の光学フィルタを光軸方向に並列に配置しつつ、それぞれの保持枠が筐体とガイドバーに挟まれることで、全体として光軸方向の厚みを薄くすることができる光学フィルタ装置が開発されています(以下URL)。
光軸方向の厚みがより薄い光学フィルタ装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7483768/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(第1・第2保持枠とガイドバーおよび筐体との間の摺動抵抗を最小化して安定した動きを保証するための機構設計、装置の薄型化を実現しつつ光学フィルタを保持する強度と剛性を持つ材料の選定、駆動時の変形や応力集中の評価)、電気電子工学(光学フィルタを保持枠で正確に位置決めしてスムーズに切り替えるための小型モーター(例えばステッピングモーターやDCモーター)の選定と駆動方式の設計、モーターを制御するための電気回路の設計、光学フィルタの現在位置を検出するセンサー(例えばエンコーダや光電センサー)からの信号を正確に読み取りシステム制御部へ伝えるためのインターフェース回路の設計)
従来の技術では、高機能化による端子数の増加に伴い、マウント部の着脱時の端子摩耗やショートによる電気的接続の信頼性低下が問題でした。
これに対し、アクセサリ装着検知用の第1端子と基準電圧レベルを示す第4端子を第1の接触高さとし、電源供給用の第2端子と第3端子をこれよりアクセサリ側に位置する異なる第2の接触高さに設定し、第1端子を電源供給端子の近くに、第4端子を電源供給端子から離して配置することで、装着検知の誤作動防止と摩耗しやすい電源系端子の保護を両立させ、端子間のショートを抑制して電気的接続の信頼性を向上させた撮像装置が開発されています(以下URL)。
カメラアクセサリを着脱可能な撮像装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7651611/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(各端子間の絶縁抵抗、接触抵抗および容量成分の測定・評価、着脱時のショートやノイズ発生のリスクを低減するための端子形状や配置の最適化、電源供給端子からアクセサリへ安定した電力を供給するための電源回路の設計、電圧降下や電流変動に対する耐性の検証)、材料科学(端子間の摺動摩耗を最小限に抑えて長期的な電気的接触の安定性を保つための接点材料の選定、最適な表面処理の探索、アクセサリの着脱を繰り返した際の端子材料の物理的劣化の評価、接触抵抗の増加やショートのリスクの分析)
既存技術では、像側レンズ群間の間隔を狭めると、その中に保持機構を配置することが困難でした。
これに対し、並列配置された2つの光学系を有し、それぞれの光学系は物体側から像側へ順に第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群を備えたステレオレンズ装置であり、第1レンズ群と第2レンズ群の間、第2レンズ群と第3レンズ群の間で光路を折り曲げることにより2つの第1レンズ群の光軸間隔よりも2つの第3レンズ群の光軸間隔が狭くなるように構成され、第3レンズ群を保持するための付勢力を発生させるバネを含み、2つの第3レンズ群それぞれの保持機構のうち一方の保持機構のバネおよびそのバネが掛けられたフックが他方の保持機構に設けられた凹部内に配置され、他方の保持機構のバネおよびそのバネが掛けられたフックが一方の保持機構に設けられた凹部内に配置されることにより、第3レンズ群間の間隔を狭めつつその間隔内にそれぞれの第3レンズ群を保持する保持機構を配置することが可能なステレオレンズ装置が開発されています(以下URL)。
立体視可能な画像の撮像に好適なレンズ装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7497330/15/ja
関連する専門分野の例:物理学(レンズの材質選定、各レンズ群の配置、曲率、厚みなどの検討、収差(球面収差、色収差、非点収差など)の発生メカニズムの解明およびそれらを最小限に抑えるためのレンズ構成の導出、光線の追跡、結像性能の評価による最終的な光学系設計の妥当性を検証)、機械工学(第3レンズ群の保持機構におけるバネとフック、凹部の精密な加工方法、それらの部品の組み立て精度を確保するための設計、レンズ交換型カメラへの装着を考慮したマウント部の強度計算や衝撃・振動に対する耐久性評価、防塵防滴構造の設計)
既存技術では、交換レンズと中間アクセサリ装置両方の制御情報をカメラ本体で合成するため、カメラ本体に処理負荷がかかる問題がありました。
これに対し、交換レンズ装置の識別情報とその状態情報に関連付けられた両装置の合成光学特性に関する情報を記憶部にあらかじめ保持する中間アクセサリ装置であり、撮像装置と交換レンズ装置間の第1通信路とは別に、撮像装置と中間アクセサリ装置間の第2通信路を介して撮像装置から受け取った交換レンズ装置の識別情報に対応する合成光学特性情報を中間アクセサリ装置自身が撮像装置へ送信することにより、中間アクセサリ装置が光学特性情報の合成処理を肩代わりすることで、撮像装置側の処理負荷を軽減する中間アクセサリ装置が開発されています(以下URL)。
交換レンズと撮像装置の間に装着される中間アクセサリ装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7665581/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(交換レンズ装置、中間アクセサリ装置、撮像装置間の異なる通信経路(第1・第2通信路)におけるデータ送受信の効率化、リアルタイム性を要求されるレンズ制御や画像補正のためのデータ処理アルゴリズムの設計、記憶部に保持される合成光学特性情報のデータベース設計、交換レンズの状態情報と連携した情報抽出ロジックの構築)、電気電子工学(第1通信端子と第2通信端子における信号伝送特性の最適化、安定したデータ通信が可能な物理層の設計、異なる通信路間での電磁干渉の抑制、コネクタの信頼性向上、電源供給の安定性確保などハードウェアレベルでの通信性能の検証)
(7)G06T|開発トレンドと専門性

G06Tはイメージデータ処理に関する分類です。
従来の仮想視点映像生成技術では、ユーザーが自由に複数の仮想視点画像を保存できるため、それらを用いて被写体の三次元形状が復元され、コンテンツ提供者の権利が侵害される可能性がありました。
これに対し、ある時刻に対応する三次元モデルの指定可能な仮想視点からの複数の仮想視点画像を取得する取得手段と、それらによって表される映像を表示のために出力する出力手段を備えた画像処理装置であり、ユーザー指示に従って表示されている仮想視点画像の保存動作を所定の条件(ボリュメトリックビデオが停止している状態、仮想視点(位置、向き、解像度など)が特定の範囲外にある状態または一定期間内の画像の保存回数が所定数を超過した場合など)が満たされる場合に制限する制御手段を有することにより、ユーザーが同一の被写体に対してさまざまな角度から多数の仮想視点画像を保存することを困難にし、結果としてこれらの画像を用いた被写体の三次元形状の不正な復元を抑制してコンテンツ提供者の権利保護に貢献する画像処理装置が開発されています(以下URL)。
仮想視点画像を生成する画像処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2025-016185/11/ja
関連する専門分野の例:情報工学(3次元モデルデータから仮想視点画像をリアルタイムで生成するアルゴリズムの設計、大量の画像データを扱うためのストレージシステムとデータ管理の設計、ユーザーインターフェースからの指示を正確に解釈して画像処理装置の各機能を制御するソフトウェアの設計)、通信工学(サーバとクライアント間での仮想視点映像データやユーザー操作情報の効率的かつ低遅延な伝送プロトコルの選定と最適化、画像データ伝送における帯域の管理、データの符号化・復号化技術の適用、出力される映像が暗号化されているか否かによってユーザー操作(停止操作など)を制限する際の通信経路の監視や制御の設計)
従来の技術では、シルエット画像を生成するために1台の画像処理装置に背景差分法と機械学習法の両方の分離処理機能を搭載する必要があり、実装コストが増大するという問題がありました。
これに対し、オブジェクトの撮像により得られる第1入力画像を学習済モデルに入力して第1シルエット画像を生成する第1画像処理装置と、第1撮像手段とは異なる第2撮像手段による第2入力画像と背景画像との差分に基づいて第2シルエット画像を生成する第2画像処理装置とを有する画像処理装置であり、第1画像処理装置は背景差分法によるシルエット生成構成を持たず、背景画像を学習済モデルに入力することなく第1シルエット画像を生成し、第2画像処理装置は学習済モデルを用いることなく第2シルエット画像を生成し、異なる画像処理装置がそれぞれ得意な分離手法(機械学習法または背景差分法)を分担することで、1台の画像処理装置に両方の構成を備える必要がなくなり、実装コストを抑制しつつオブジェクトの未検出や誤検出が抑制された画像処理システムが開発されています(以下URL)。
シルエット画像を生成する画像処理システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7696956/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(シルエット画像生成アルゴリズムの設計と最適化、学習済モデルの構築、複数のシルエット画像から3次元形状データを生成するアルゴリズム(例:視体積交差法)の設計、第1画像処理装置と第2画像処理装置の処理フローを制御するソフトウェアアーキテクチャの設計、画像データおよび中間データの効率的な管理と処理パイプラインの構築)、電気電子工学(高精度な画像取得が可能な撮像手段(カメラ)の選定と配置設計、撮像画像データの取得、伝送および処理に必要な信号処理回路の設計、第1および第2画像処理装置間のデータ通信インターフェースの設計、複数の撮像装置が同期して動作するためのタイミング制御システムの設計)
従来の技術では、複数のオブジェクトが結合すると個別に処理できず、ユーザがオブジェクトごとに独立した処理をおこなうことが困難でした。
これに対し、複数のオブジェクトの3次元形状を示す時系列の3次元形状シーケンスデータを取得する形状取得手段を備え、3次元形状シーケンスデータの中に2つ以上のオブジェクトの3次元形状が結合して1つのデータとして含まれる結合形状データがあった場合、分離手段がその結合形状データに時系列で隣接する、結合していない状態の単一オブジェクトの3次元形状データを変形させることにより、結合形状データを個々のオブジェクトに対応するオブジェクト形状データに分離し、シーケンス生成手段がこのように分離されたオブジェクト形状データをオブジェクトごとに時系列で並べたオブジェクト形状シーケンスデータとして生成することで、複数のオブジェクトが一時的に結合しても個々のオブジェクトとして独立した3次元形状データを取得・管理できるようになり、オブジェクトごとの処理が容易になる画像処理システムが開発されています(以下URL)。
一時的に結合した複数のオブジェクトの3次元形状データを個々のオブジェクトの時系列データとして分離・管理・処理する画像処理システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7604585/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(3次元形状データの取得から分離までおこなう時系列シーケンス、圧縮に至る一連の処理の流れやそのシステムの設計、結合した3次元形状を個々のオブジェクトに分離するためのアルゴリズムの設計)、応用数学(3次元形状データ(メッシュ、点群など)の数学的記述およびそれらの間の幾何学的変換(変形、位置合わせ)に関する理論的解析、結合形状の分離に用いる変形アルゴリズム(例: 薄板スプライン、自由形式変形など)の数学的基礎の確立とその安定性・収束性の評価、時系列3次元形状データの圧縮に最適な数学モデルの選定と圧縮率・復元精度に関する理論的保証の検討)
従来の技術では、広大な撮影空間全体の学習が必要で、特にオブジェクトが疎に分布する場合に学習時間が膨大になる問題がありました。
これに対し、複数のカメラで取得した複数の撮影画像を取り込み、これらの撮影画像に基づいてシーン内のオブジェクトの3次元形状を表す概略形状データを生成(概略形状データは例えば視体積交差法を用いて生成)し、この概略形状データに基づきオブジェクトごとに個別の学習領域を設定し、このオブジェクトごとに設定された学習領域を対象として複数の撮影画像を用いて三次元場(例:放射輝度場)の学習をおこなうことにより、学習の対象範囲をオブジェクト周辺に限定し、それぞれのオブジェクトの三次元場が持つ情報量を削減できるため学習の収束が早まり、広大なシーンでも高速に仮想視点画像などを生成するための学習が可能となる画像処理装置が開発されています(以下URL)。
多視点画像から仮想視点画像を生成する際の学習プロセスを高速化する画像処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7682946/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(多視点画像からオブジェクトの3次元形状を推定するアルゴリズムの設計、オブジェクトごとに学習領域を設定するための空間分割・管理手法の設計、三次元場表現の学習アルゴリズムをオブジェクトごとの学習領域に適用するためのモジュールの設計)、数理科学(3次元空間における光線伝播や体積レンダリングの数学的モデルの構築および数値的安定性と精度の分析、オブジェクトの概略形状から最適な学習領域を導き出すための幾何学的最適化問題の定式化および解法の検討、三次元場の学習プロセスにおける損失関数の設計、勾配降下法などの最適化アルゴリズムの収束特性の数学的解析)
(8)A61B|開発トレンドと専門性

A61Bは診断、手術、個人認識に関する分類です。
従来の機械学習による画像処理は処理時間が長く、放射線画像の表示までに時間がかかり診断の迅速化を妨げる問題がありました。
これに対し、放射線画像を取得する手段を備え、画像取得の指示を受け取ると、まず機械学習を用いないノイズ低減処理(第2の画像処理)を放射線画像に実行し、その結果得られた第2の放射線画像をより早く表示部へ出力し、これと並行して、またはその後に機械学習を用いたノイズ低減処理(第1の画像処理)を実行し、その結果得られた第1の放射線画像を第2の放射線画像が表示された後に高精細表示部へ出力することで、ユーザーはすぐに画像の確認作業を開始でき、その後に高精度な画像を得られるため、待ち時間を短縮しつつ診断や作業の効率を向上させることができる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
医療用などの放射線画像の迅速な画像確認を可能にする情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7707241/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(放射線画像の取得から表示までの一連のデータ処理パイプラインの設計、効率的なデータ転送と処理フローの構築、機械学習を用いたノイズ低減処理と機械学習を用いないノイズ低減処理それぞれのアルゴリズムをソフトウェアとして実装)、電子情報工学(放射線撮像装置から出力されるアナログ信号のノイズ特性の解析、デジタル画像データへの変換における最適化手法の検討、放射線画像のデータ圧縮や転送プロトコルの設計、画像処理アルゴリズムを効率的に実行するための回路設計やプログラミング)
従来は超音波画像データへの計測条件設定を手動でおこなっており、計測に時間がかかる問題がありました。
これに対し、被検者から超音波画像データを生成する生成部と、この超音波画像データに対してあらかじめ手動で設定された計測条件(計測部位、計測項目、計測範囲など)を教師データとして学習した学習済みモデルにより新たに生成された超音波画像データにおける計測部位を自動で分類し、その分類された部位に応じた複数の計測条件候補を推論する推論部を備えた超音波診断装置であり、推論部から提示された計測条件候補の中から術者が1つの候補を選択することで計測条件が自動的に設定される計測条件設定部、この設定された計測条件に基づいて超音波画像データ上での距離、面積、体積などの各種計測を実行する計測部を備えており、複雑な計測条件設定作業を効率化し、超音波画像に対する迅速な計測を可能にする超音波診断装置が開発されています(以下URL)。
超音波画像データから診断計測を可能にする超音波診断装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7679445/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(超音波探触子における送受信回路の設計と信号特性評価、受信したアナログ超音波信号のAD変換、フィルタリング、増幅などの信号処理回路の最適化、生成された超音波画像データの高速伝送経路やインターフェースの設計)、情報工学(超音波画像データから計測部位の特徴を抽出して分類するための人工知能モデルの設計・訓練、訓練済みAIモデルを用いて計測部位の分類と計測条件候補の推論をおこなうソフトウェアモジュールの最適化、超音波診断装置全体の情報処理フローの設計)
従来の技術では通信遅延のばらつきにより照射停止信号の到達が間に合わず、被曝線量が高精度に制御できない問題がありました。
これに対し、放射線を発生させる放射線発生装置、これを制御する制御装置、放射線を検出して照射停止信号を送信する放射線撮像装置で構成される放射線撮影システムであり、放射線撮像装置は放射線が照射され入射した線量を検出するセンサ部と、その線量に基づいて放射線照射を停止させる照射停止信号を制御装置に送信する通信部を有し、この通信部が1つの照射停止信号を少なくとも含む制御信号を複数個まとめて1セットとして制御装置に送信することにより、途中でパケットロスや通信遅延が発生しても複数の信号をまとめて送ることで制御装置がより確実に照射停止信号を受信できるようになり、結果として放射線発生装置からの放射線の発生をより高精度で停止させることができる放射線撮影システムが開発されています(以下URL)。
被曝線量をより高精度に制御する放射線撮影システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7551697/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(放射線の種類やエネルギーに応じて最適な検出効率と応答速度を持つセンサの選定および電気的特性の評価、センサと駆動回路、読み出し回路とのインターフェース設計、放射線撮像装置と制御装置間の照射停止信号の確実な送受信を実現するための無線通信、有線通信におけるパケットロス対策、遅延低減技術の検討)、情報工学(放射線の積算線量に基づいて照射停止を判断してタイムクリティカルな照射停止信号を生成・送信する制御ロジックの設計、複数の照射停止信号を1セットとして送信する際の各信号に付加する情報の最適な構成、送信間隔、再送ロジックの設計)
従来の脈波検出装置は照明条件によるノイズに弱く、検出精度が低下する問題がありました。
これに対し、第1の波長と第2の波長にそれぞれ感度を持つ複数の画素を含む撮像素子から各波長に対応する複数の輝度値を取得する取得部を備えた検査装置であり、取得部で得られた複数の輝度値の平均値から第2の平均輝度値に対する第1の平均輝度値の比、または両者の和に対する第1の平均輝度値の比といった情報を算出する算出部が設けられており、算出された情報に基づいて被検体の検査に最も適した脈波の種類を決定する決定部が機能し、決定部で選ばれた種類の脈波を実際に検出する検出部により脈波が取得されることで、環境光の変動に左右されずに常にノイズの少ない最適な脈波を選択し、さまざまな照明条件において高い検出精度で脈波を検出できる検査装置が開発されています(以下URL)。
非接触で脈波を検出する検査装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7387802/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(被検体からの反射光を捉える撮像素子の電気的な特性の評価、センサーから出力される微弱なアナログ信号を増幅、フィルタリングしてデジタルデータに変換するためのアナログ・デジタル混載回路や高精度な信号読み出し回路の設計、連続的に生成される多波長画像データをリアルタイムで後段の情報処理部に送るための高速シリアルインターフェースや並列データ転送プロトコルの設計)、情報工学(異なる波長の輝度値データから脈波検出に有効な特徴量を効率的に抽出するための画像処理アルゴリズムの設計、抽出された特徴量に基づき現在の照明条件や被検体の状態に最も適した脈波の種類を自動的に決定するためのロジックの設計、撮像素子からの連続的な輝度値ストリームをリアルタイムで処理して脈波の検出から出力、脈拍数推定までの一連の処理を高速に実行するためのソフトウェアアーキテクチャの設計)
(9)H01L|開発トレンドと専門性

H01Lは半導体に関する分類です。
既存の発光素子は駆動回路への光入射による誤動作や材料の特性ばらつき、低キャリア移動度による高速駆動の限界という問題がありました。
これに対し、発光ダイオード層が形成された第1部材と駆動回路層が形成された第2部材とを積層・接合した構成を有する発光素子であり、発光ダイオード層と駆動回路層は電極で電気的に接続され、第1部材には複数の画素が形成され、第2部材に第1部材の画素に対して積層方向に存在する開口が設けられ、この開口の内壁を遮光部が覆うことで発光ダイオードからの光が駆動回路に直接入射するのを防ぎ、さらに、第1部材の第1導電型領域は複数の画素で共通に第1電極に接続され、第2導電型領域は画素ごとに第2電極を介して駆動回路層と接続されることにより、駆動回路の誤動作を抑制しつつ高速駆動を実現できる発光素子が開発されています(以下URL)。
適切な発光と高速駆動を実現する発光素子→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7551873/15/ja
関連する専門分野の例:材料科学(発光効率が高く駆動回路への光透過を抑制できる最適な半導体材料(例:InP、InGaAs)やその層構造の設計、第1部材と第2部材の接合における接着剤や薄膜金属などの界面材料の選択とそれらが熱的・機械的安定性および光透過・遮光特性に与える影響の評価、駆動回路層への光入射を効果的に遮断するための金属材料の選定と開口の内壁を均一かつ密着性良く覆うための成膜技術の探索)、電気電子工学(シリコン基板上に形成されるCMOSトランジスタを含む駆動回路(第2部材)について各画素を高速かつ安定して駆動するための回路設計、トランジスタのしきい値電圧のばらつきを抑制してキャリア移動度を最大化するためのデバイス構造最適化、駆動時の電流・電圧特性のシミュレーションと実測評価、発光ダイオード層と駆動回路層間の電気的接続を担う貫通電極や共通電極、メタル層などの電極材料の選定)
従来の技術では、貫通電極形成時の応力により電極パッドや層間絶縁層が破損し、半導体装置の信頼性が低下する問題がありました。
これに対し、第1基板と絶縁部材を介して第1基板と結合された第2基板を含み、両基板間に電極パッドが配置され、第2基板を貫通して電極パッドに達する貫通電極が設けられ、第1基板には電極パッドに重なる位置に開口部が形成された半導体装置であり、開口部内に電極パッド上に配された第2樹脂層よりも高いヤング率を有する第1樹脂層が電極パッドと第2樹脂層の間に配置されたことにより、貫通電極形成時の電極パッドへの物理的ストレスに対する支持剛性が向上し、製造プロセスの安定化と歩留まりの向上が図れ、第2樹脂層が貫通電極の熱膨張収縮による応力を緩和・分散させることで、半導体装置の長期的な信頼性を向上させる半導体装置が開発されています(以下URL)。
積層された基板と貫通電極を有する半導体装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7580533/15/ja
関連する専門分野の例:材料工学(第1樹脂層および第2樹脂層の最適なヤング率、熱膨張係数、両樹脂層間や電極パッドとの接着性を実現するための材料組成の設計、微細な開口部への樹脂の均一な充填性、ボイド発生の抑制および硬化時の収縮挙動を制御するためのプロセス条件の確立)、電子工学(貫通電極や積層界面に発生する熱応力や機械的応力のシミュレート、第1および第2樹脂層のヤング率や厚さ、開口部の形状が応力分布に与える影響の評価と構造の最適化、貫通電極の形成プロセスにおける抵抗値変動、接触抵抗の評価および高温・高湿環境下での電気的特性の長期信頼性の検証)
従来の膜形成技術では、基板と型の局所的な変形による位置ずれが起こり、試行錯誤による原因特定と補正に膨大な時間を要していました。
これに対し、情報処理装置を用いて第1部材の上に複数の液滴として配置された硬化性組成物と第2部材とを接触させて膜を形成するプロセスにおける硬化性組成物の挙動を予測する方法であり、まず硬化性組成物の挙動予測をおこなうとともに、そのプロセスにおいて第1部材および第2部材の少なくとも一方に生じるディストーション(変形)の分布を算出し(算出工程)、次に算出工程で得られたディストーションの分布をディスプレイに表示し(表示工程)、この表示工程では、硬化性組成物の挙動予測に用いられた複数の入力情報(例えば、基板の表面構造、液滴の配置、基板保持部の構造など)の中からユーザーによって選択された少なくとも1つの入力情報を二次元画像としてディストーションの分布に重ねて表示することにより、ユーザーがディストーションの発生要因を直感的に視覚的に把握でき、効率的に膜形成条件を調整することが可能となり、結果として製品の性能向上と製造時間の短縮を実現するシミュレーション方法が開発されています(以下URL)。
硬化性組成物を用いた膜形成プロセスにおける基板や型の変形の発生箇所と要因を特定するシミュレーション方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7507802/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(硬化性組成物の流動特性や硬化時の収縮、基板や型の熱・応力による微小な変形を解析して挙動を予測するモデルの構築、基板や型に生じる変形量を最小化するための最適な部材の形状や材質、支持方法の設計、膜形成装置における基板や型の搬送、位置決め、加圧といったプロセスを精密に制御するためのメカニズムの設計)、情報科学(大量のシミュレーション結果(ディストーション分布、液滴の挙動など)を高速に処理してユーザーにとって直感的で分かりやすい形で表示するグラフィカルユーザーインターフェースやデータ可視化システムの設計、シミュレーションで得られたデータや実際に装置から得られる計測データの分析、ディストーションの原因特定や最適な膜形成条件を自動的に導き出すためのデータマイニングや機械学習アルゴリズムの設計)
従来の積層型固体撮像装置では、パッドと回路間の接続経路が長く、信頼性や信号品質に課題があり、製造工程も複雑でした。
これに対し、光電変換素子を持つ第1部材とトランジスタを持つ第2部材を準備し、これらをそれぞれの配線構造が間に位置するように金属接合で接合(接合工程)することにより配線が一体化し、基板間の電気的接続が確立され、接合後、第1半導体基板の一部を裏面から除去し、外部接続用のパッドを露出させ(露出工程)、このパッドは第1配線構造内に形成され、第2半導体基板の回路に直接接続されるため、接続経路が短縮され、信頼性向上と信号品質の改善が図れ、また、パッド形成工程も簡素化される固体撮像装置の製造方法が開発されています(以下URL)。
2枚の半導体基板を接合して製造される固体撮像装置の製造方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7612724/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(光電変換素子、トランジスタ、配線、パッドといった半導体デバイスの設計と評価、固体撮像装置内の画素回路、読み出し回路、制御回路などのアナログ回路とデジタル回路を組み合わせた集積回路全体の設計)、材料科学(シリコン基板、金属配線、絶縁膜など固体撮像装置を構成するさまざまな材料の電気的、光学的、機械的特性の評価および用途に応じた最適な材料の選定、微細加工プロセスの歩留まり向上や性能改善に寄与する材料の探索や既存材料の最適化)
(10)B65H|開発トレンドと専門性

B65Hは薄板状または線条材料の取扱いに関する分類です。
従来の装置では、シート給送部の突き当て部材がシート給送部の収納時に干渉し、装置の小型化を阻害する恐れがありました。
これに対し、シートを支持するシート支持部、シートを給送する給送部およびシートの移動を規制する突き当て部材を有する給送ユニットを備えたシート給送装置であり、突き当て部材が給送ユニットの移動に連動し、給送ユニットが待機位置にある間は突き当て部材がシートを規制する突き当て位置にありますが、収納位置へ移動する際には係止部材とシート支持部の押圧部の連携により、突き当て部材の係止が自動的に解除され、給送ユニットの内部に収まるように収納されることにより、シートの確実な規制と装置全体のコンパクトな収納を実現するシート給送装置が開発されています(以下URL)。
プリンターなどのシート給送装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7604419/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(各部の移動経路、係止・解除のタイミング、リンク機構やカム機構などの具体的な機構の設計および各部材にかかる応力や変形の予測、駆動モータの選定、ギア比の計算、伝達効率の評価、振動や騒音の抑制、耐久性の向上を図るための材料選定や表面処理の検討)、電気電子工学(センサー(シート検知センサー、位置センサーなど)からの信号入力、モータードライバを介したアクチュエータ(モーターなど)の制御、マイクロコントローラやFPGAを用いたファームウェア(組み込みソフトウェア)の設計、シーケンス制御ロジックの構築、装置全体の電源供給、配線、コネクタ、各種センサーやモーターなどの電気部品の選定、ノイズ対策や省電力化を考慮した配置設計)
従来のシート排出装置では、シート排出速度を上げると多様なサイズのシートの積載位置がばらつき、整合性を保つのが困難でした。
これに対し、シートを排出するシート排出手段、排出されたシートが積載される積載部、揺動可能な揺動ガイドを備えたシート排出装置であり、積載部はシートを支持する上流側支持部と、その上流端から立ち上がる壁面部、排出方向下流に向かって上方に傾斜した第1、第2、第3の支持部で構成され、これらの支持部はそれぞれ異なる位置と高さに頂点を持ち、特に第2支持部の頂点は第1支持部より下流かつ高位置に、第3支持部の頂点は第2支持部より下流かつ高位置に配置されており、揺動ガイドはシート排出手段の上方に位置する揺動軸を中心に揺動可能でシートが接触していない時は第1支持部と重なる位置にあり、シートが排出されると揺動ガイドはシートに押されて揺動するこれらの構成により、シートのサイズに応じてシート排出手段からの排出時に揺動ガイドがシートの勢いを適切に制御し、積載部の複数の傾斜した支持面がシート先端を安定して支持して高速度排出時でもさまざまなサイズのシートが壁面部に精度良く突き当たり、排出後のシートのばらつきを抑え、良好な積載整合性を実現する排出装置が開発されています(以下URL)。
さまざまなサイズのシートを排出・積載するためのシート排出装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7612787/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(シートサイズや排出速度に応じた各支持面の傾斜角度や高さ、揺動ガイドの重心位置や揺動範囲、摩擦特性を考慮した材料選定、流体解析(空気抵抗の影響)、多体動力学シミュレーション(シートとガイド、支持面との接触挙動)、および高速カメラを用いたシートの排出・積載プロセスの可視化とデータ分析)、物理学(排出されるシートが受ける空気抵抗、摩擦力、重力、慣性力といった物理的な力の解析、これらの力がシートの飛行軌道や積載時の位置に与える影響を理論的にモデル化、シートの整合性を最大化するための各支持面の形状パラメータや揺動ガイドの物理的特性の導出)
従来の画像読取装置では、シートが湾曲した搬送路を通る際に姿勢が乱れ、特に薄いシートで斜行が発生しやすい問題がありました。
これに対し、シートを載置する載置部、シートを給送する給送手段、シートを1枚ずつに分離する分離手段、分離されたシートが搬送される湾曲部を有するシート搬送路を備えた画像読取装置であり、シート搬送路にはシートの第1面に対向する第1ガイドと、第2面に対向する第2ガイドが配置され、さらにシートを搬送するローラ対と、そのローラ対のニップ部(シートを挟んで送るローラ間の接触点)上流に揺動支点を持つ可動ガイドが設けられており、この可動ガイドは付勢部材によって第2ガイドに近づく方向に付勢されており、ニップ部よりも下流に位置する可動ガイドの下流部はローラ対によって搬送されるシートに押されることで、第2ガイドから離れる方向に揺動するこれらの構成により、可動ガイドがシートの先端を適切にニップ部に案内し、厚さの異なるシートが湾曲部を通過する際にシートの姿勢変化を抑制し、結果として薄紙から厚紙まで多様なシートを安定した姿勢で搬送でき、画像読取手段で読み取られる画像の傾きを低減する画像読取装置が開発されています(以下URL)。
シートの画像を読み取る画像読取装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7500809/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(シートの厚さや材質に柔軟に対応して斜行を効果的に抑制するためのローラ対、各種ガイド(第1、第2ガイド、可動ガイド)および付勢部材の最適な配置、形状、材質、摩擦特性の設計、異なるシート種類(薄紙、厚紙など)が湾曲した搬送路を通過する際のシートの変形、各ガイドとの接触圧力、搬送抵抗、斜行発生のメカニズムの解析および最適な設計パラメータの導出)、制御工学(シートの搬送状態(位置、速度、斜行の有無など)を検出するセンサーの選定と配置、信号に基づきアクチュエータ(モーターなど)を駆動する制御アルゴリズムの設計、シートの種類や状態に応じて、可動ガイドの付勢力やローラ対のニップ圧などを動的に調整して常に最適な搬送姿勢を維持するための制御アルゴリズムの設計)
従来の給紙カセットに備わる可倒式のエンドガイドは小型化に伴う構造的な弱さや組み立てやすさと使用時の堅牢性(外れにくさ)を両立させることが困難でした。
これに対し、シートを積載する積載面がある収容部、シートをガイドするために起立・収納可能なシートガイドを備えた給紙カセットであり、シートガイドが積載面に平行な回転中心軸の周りに回動し、その両端には回転支軸があり、収容部には回転支軸を回動可能に支える軸受部が設けられたこれらの構成により、シートガイドは積載面側から容易に組み付けられ、収納時は可撓性押さえ部が抜けを防止し、起立時は回転支軸が軸受部に嵌合し、挿入溝の幅より直径が大きいことで外れにくく高強度を維持することで、多様なシートの安定給紙と組み立て性・堅牢性を両立する給紙カセットが開発されています(以下URL)。
プリンタなどの画像形成装置に用いられる給紙カセット→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7655815/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(部品間の嵌合クリアランス、組み立て時のガイド性、シートガイドが起立した際の保持力、長期的な耐久性を確保するための公差の解析、製造バラつきを考慮した最適な設計値の導出、シートガイドの収納・起立動作時における回転支軸と軸受部、押さえ部間の摩擦、摩耗、荷重が加わった際の変形挙動の評価、製品寿命に耐えうる材料選定と構造最適化)、材料科学(シートガイド、軸受部、および可撓性押さえ部に求められる機械的特性(剛性、強度、耐摩耗性、弾性率、疲労特性など)を満たすポリマー材料や複合材料の選定および物性評価、選定した材料を用いた各部品の精密成形における最適な加工条件の確立)
3.5 共同出願人との開発例
共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。
技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。
共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。

キャノンメディカルシステムズとの共同出願が突出しています。
従来、医用情報を携帯端末へ転送するには専用アプリが必要で、手間と通信料がかかる問題がありました。
これに対して、医用情報を保持する医用装置、携帯端末、これらと通信をおこなう情報端末とを備えた医用システムであり、情報端末が通信制御部を有し、この通信制御部が医用装置から医用情報を受け取り、その後、情報端末は携帯端末との通信を開始する際に医用装置との通信を遮断し、この状態で情報端末は受け取った医用情報を携帯端末に送信(具体的には、情報端末は自身のアクセスポイント識別情報を含む第1コード(例:QRコード)を表示し、携帯端末がこれを読み取ることで情報端末と接続し、接続後、情報端末は医用画像の記憶先情報を含む第2コードを表示し、携帯端末がこれを読み取って医用情報を取得)することにより、利用者が専用アプリなしで簡便に医用情報を入手できる医用システムが開発されています(以下URL)。
医用情報を携帯端末へ提供する医用システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7467727/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(医用画像(超音波画像など)の匿名化処理、圧縮、転送プロトコルにおける効率的なデータ処理アルゴリズムの設計、情報端末と携帯端末間の通信における認証情報の安全な受け渡しメカニズムの構築、通信遮断・再接続時のセキュリティ状態遷移の定義)、電子情報工学(医用装置、情報端末、携帯端末間での無線通信のハードウェアおよびソフトウェアインターフェースの設計、超音波診断装置からの医用情報のリアルタイム受信処理、携帯端末へのコード表示(QRコード生成)機能の実装、複数の通信状態(医用装置接続、携帯端末接続、遮断)を安全かつスムーズに切り替える制御ロジックの設計)
4 開発に求められる専門性
上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。
上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。
(1)画像通信関連(H04N)
・情報系、電気系、機械系、材料系の分野(情報科学、電子工学、電気電子工学、機械工学、材料科学など)
情報系ではソフトウェアアーキテクチャの設計、画像認識などの所望のアルゴリズム設計やヒューマンコンピュータインタラクションの設計などが、電気系ではハードウェアコンポーネントの選定と評価、回路設計や基板実装、システムレベルでの電力管理や熱設計などが、機械系では駆動機構など対象装置の設計と最適化、振動・共振など機械的な解析、装置に用いられる材料の選定などが、材料系では対象装置の性能を最大化する新規材料の探索や合成、新規材料の物理的・化学的特性評価および対象装置の性能との相関解析などが求められます。
(2)エレクトログラフィー関連(G03G)
・電気系、材料系、化学系、機械系、情報系の分野(電気電子工学、電気工学、材料科学、高分子化学、機械工学、情報科学など)
電気系では対象とするシステムの機能を実現する回路と制御機構の設計と最適化、電気的特性の測定・評価とそれに基づく性能向上の検討、システムの信頼性と安定稼働を確保する電子部品とデバイスの選定などが、材料系ではデバイス性能を最大化する新規材料の探索や合成、材料の物理的・化学的特性評価およびそれらとデバイス性能との相関解析などが、化学系では対象材料の分子構造と物性の相関関係の解明、目的とする特性(例:強度、耐熱性、加工性)を持つ分子の設計、合成、劣化挙動や安定性の評価などが、機械系では対象物の力学的特性(例:応力、ひずみ、破壊挙動)を解析および装置等への構造設計への反映、製造プロセスにおける成形・加工技術の最適化などが、情報系では対象システムを効率的に制御するためのアルゴリズムの設計、物理現象やシステムの挙動の数理モデルやシミュレーションによる予測、大量のデータからシステムの性能向上や問題解決に繋がる知見の導出などが求められます。
(3)タイプライタ関連(B41J)
・電気系、情報系、材料系、機械系の分野(電気電子工学、電子工学、情報工学、材料科学、材料工学、機械工学、精密工学など)
電気系ではセンサーからの信号を高精度に取得・処理する回路の設計、対象とするシステムの性能を最大化するための電力変換および駆動制御回路の最適化などが、情報系ではデータソースからの情報を統合して実時間でのシステム状態を正確に推定するなどの所望の情報処理をおこなうアルゴリズムの設計、動的な条件変化への対応などの目的を実現するためのシステムの最適な動作制御の検討などが、材料系では基板と接着剤の接触面での作用などの物理的・化学的相互作用の解析、最適な材料の組み合わせの設計、異なる材料の接合などの効果を上げるための検討などが、機械系ではナノ・マイクロスケールなど求めらるレベルでの加工条件や装置パラメータの設計、材料の流動挙動や構造の応力解析、熱伝導などのシミュレーションモデルの構築による問題点の予測などが求められます。
(4)データ処理関連(G06F)
・情報系、電気系の分野 (情報科学、ヒューマンコンピュータインタラクション、ソフトウェア工学、コンピュータ工学、認知科学、電子情報工学など)
情報系では音声や画像などの収集情報から人間の感情や意図を数値化・カテゴリー化するなど目的に応じた情報の抽出、処理の検討、直感的で効率的なユーザーインターフェースの設計、パスワードの強度計算など所望の情報処理をおこなうアルゴリズム設計などが、電気系ではセンシングから処理、出力までの一連のシステムを効率的かつ安定的に機能するような設計などが求められます。
(5)光学装置関連(G02B)
・物理系、電気系、機械系、材料系分野(物理学、応用物理学、電気工学、電気電子工学、機械工学、材料工学、材料科学など)
物理系では光学特性など対象物の物理現象の解析、幅広い波長域における光の収差の制御など具体的な方法の検討などが、電気系ではズームレンズ内の複数のレンズ群を同期・独立して動かすなど対象装置の所望の動作のための装置の装置やアルゴリズム設計、機械系ではレンズ保持枠とガイド部材のクリアランスや嵌合部の幾何公差の最適化など対象装置の駆動機構などの精密化、レンズの衝突回避など不具合を想定した構造解析、シミュレーションおよび設計などが、材料系では対象装置に用いられる材料の損傷や劣化を防ぐ材料選定や材料の特性評価などが求められます。
(6)撮影装置関連(G03B)
・機械系、電気系、材料系、物理系、情報系の分野(機械工学、電気電子工学、材料科学、物理学、情報科学など)
機械系では対象とする装置構造の設計と最適化、摺動機構などの細部の精密設計とその性能評価、機能を満たす材料の選定や耐久性・信頼性の検討などが、電気系では駆動システムの選定と制御回路設計、センサー信号処理とフィードバック系の構築などの対象装置の電気回路の設計などが、材料系では電気接点材料などの対象部材の選定や表面処理などの材料特性を踏まえた技術の検討、摩耗特性、耐腐食性の評価、熱的、機械的ストレスに対する材料の安定性の解析などが、物理系では収差の理論的解明や光路、結像特性のシミュレーション解析などの物理的なメカニズム解析、素材選定や基本的な光学設計など解析結果に基づく装置の選定、設計などが、情報系では対象システム全体の情報フローの設計、リアルタイムデータ処理などの所望の情報処理のためのアルゴリズムの設計、複数デバイス間通信プロトコルの最適化などが求められます。
(7)イメージデータ処理関連(G06T)
・情報系、電気系、数学系の分野(情報工学、通信工学、情報科学、電気電子工学、応用数学、数理科学など)
情報系では仮想視点画像のリアルタイムな生成などの情報処理をおこなうアルゴリズムの設計、3Dモデルなどのデータ構造の最適化、データ伝送などのプロトコル最適化などが、電気系では画像取得システムなど対象とするハードウェア設計、対象装置の信号処理回路の設計、高速データ伝送方式の検討などが、数学系では3次元形状や時系列変化の表現などの数学的モデルの構築と評価、3次元形状の位置合わせや分離、変形といったプロセスにおける数学的な解法の導出などが求められます。
(8)診断、手術、個人認識関連(A61B)
・情報系、電気系の分野(情報工学、電気情報工学、電気電子工学など)
情報系では画像処理などのデータ処理パイプラインの設計、対象装置の分析とボトルネックの特定、所望の処理をおこなうアルゴリズム設計などが、電気系ではセンシングデータの特性解析や前処理回路設計、高速データ伝送方式の設計などが求められます。
(9)半導体関連(H01L)
・材料系、電気系、機械系、情報系の分野(材料科学、材料工学、電気電子工学、電子工学、機械工学、情報科学など)
材料系では発光効率の化合物半導体材料など所望の特性を実現するための材料の選定や設計、発光層と駆動回路層の積層・接合界面など対象の電気的・光学的・機械的特性の制御や最適化などが、電気系では高速駆動や画素ごとの精密制御など目的性能を実現する装置構成や回路設計、発光部からの光干渉を抑制のための電極構造や配線設計などの電気的な設計などが、機械系では装置や装置に用いられる材料の変形などの挙動解析や構造設計、基板や型の搬送、位置決め、加圧といったプロセスを精密に制御するための設計などが、情報系では大量のシミュレーション結果の高速処理などデータ処理アーキテクチャの設計、最適な膜形成条件の自動導出などのアルゴリズム設計などが求められます。
(10)シート状、線状材料の取扱い関連(B65H)
・機械系、電気系、物理系、材料系の分野(機械工学、電気電子工学、制御工学、物理学、材料科学など)
機械系では対象部材の運動軌跡、速度、加速度、荷重や応力の解析とこれによる最適な動作や耐久性の確保、各部品の材料選定、形状最適化、製造プロセスを考慮した強度設計、対象部の機構設計などが、電気系ではセンサーからの情報に基づきアクチュエータを制御する電気回路やファームウェアの設計、センサー信号の取得、処理、および異なるモジュール間のデータ通信方法を検討などが、物理系ではシートが受ける多様な力(慣性力、抵抗力、摩擦力など)などの対象とする現象の解析、シートやガイド、支持面などの物理的特性(剛性、摩擦係数、表面エネルギーなど)の評価やこれに基づく適切な材料の選定などが、材料系では対象とする機構部品に求められる機械的特性(強度、剛性、耐摩耗性、疲労特性など)を満たす材料の選定や評価、材料特性を引き出すための成形プロセスの検討などが求められます。
ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。
5 まとめ
複写機やカメラから医療機器までさまざまな市場に向けた技術が特許出願されており、おこなわれている開発や求められる専門性も多岐にわたると考えられます。
大学の専攻と関連づけるとしたら、主に情報、電気、機械、材料における研究分野が該当する可能性があります。
また、化学、物理、数学における研究分野も該当する可能性があります。
本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。
興味を持った企業がある場合は、その企業に絞って調べることをおすすめします。
参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
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<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社
<留意事項>
・本記事は、弁理士である管理人の視点で特許情報を独自に分析したものです。
・本サイトでは、特許情報を正確かつ最新の状態でお伝えするよう努めていますが、情報の完全性を保証するものではありません。
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