NEC(日本電気)のように海底から宇宙までを網羅する広大な通信・社会インフラを支える企業は、ITやシステム分野に軸足を置きつつもその裏側では高度な物理実装や新材料開発が不可欠だと言えます。
IT・ソフトウェアという表面的なカテゴリーに隠れて、それを実現するためのセンサー技術や通信デバイスといった研究開発の実態が見えにくく、情報を外部から取得するのは非常に困難です。
また、事業領域が多岐にわたるがゆえに、企業サイトの断片的な情報収集だけでは、研究開発の全体像や非IT領域を含む専門職の真のニーズを把握するのは容易ではありません。
この問題に対し、特許情報を活用します。
特許情報は企業の開発の軌跡であり、客観的なエビデンスになり得る情報です。
本記事では、採用サイトとは別の視点で、NECの研究・開発職ニーズと関連する専門性を特許情報から解読します。
結論(概要)は以下の通りです。
(1)データ処理関連:情報系、電気系、その他の分野(情報科学、情報セキュリティ、ソフトウェア工学、電気電子工学、デザイン工学など)
(2)無線通信関連:情報系、電気系の分野(通信工学、情報科学、情報工学、コンピュータサイエンス、電気工学、電子工学など)
(3)ビジネスICT関連:情報系、電気系、その他分野(情報科学、データサイエンス、経営情報学、情報工学、電気電子工学、デザイン工学など)
(4)電信通信関連:情報系、電気系の分野(情報工学、情報科学、通信工学、ソフトウェア工学、電気電子工学、電気工学など)
(5)イメージデータ処理関連:情報系、電気系の分野(情報科学、電気電子工学など)
(6)伝送関連:電子系、情報系の分野(電子工学、電気電子工学、情報科学、通信工学、情報工学など)
(7)画像通信関連:情報系、電気系の分野(通信工学、情報科学、電気工学など)
(8)計算装置関連:情報系、電気系の分野(情報工学、情報科学、認知科学、データサイエンス、電子工学など)
(9)測距技術関連:電気系、情報系、物理系、その他の分野(電気電子工学、電子工学、情報工学、情報科学、応用物理学、人間工学など)
(10)交通制御システム関連:情報系、機械系、電気系の分野(情報科学、機械工学、電気電子工学など)
1 企業サーチの概要
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
企業サーチは、企業の特許情報から、その企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。
特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。
すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。
2 総合メーカー
2.1 総合メーカーとは
ここでは、いわゆる大企業で複数の分野の製品やシステムを自社で開発・製造する企業を意図します。
企業規模や分野の数など厳密なものではありません。
2.2 サーチ対象
以下の企業を対象にしました。
2.3 使用プラットフォーム
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
3 サーチ結果
3.1 結果概要
開発イメージは下表のとおりです。
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モノの開発 |
サービスの開発 |
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個人向け |
・利用者が自身の生体認証履歴を一元的に管理できる端末 |
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法人向け |
・電子チケットの不正利用を防止するチケット確認装置 |
・移動通信における条件付きハンドオーバ失敗時のレポート方法 |
3.2 出願件数の推移
下図はNECの特許出願件数の推移です。

2021年から減少傾向です。
ただ、毎年1200件以上の出願がなされており、これらの出願に関わる開発がおこなわれていることが推測されます。
3.3 主な開発分野
特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。
出願上位10の技術分野を抽出して並べています。
各記号は発明の技術分類をあらわします。
発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。
関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。
特許は難解ですが、GeminiやChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。


分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)
3.4 パナソニックの近年の開発トレンドと求められる専門の例
特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。
ここ10年のトレンドは以下のとおりです。
発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。
(1)G06F|開発トレンドと専門性

G06Fはデータ処理に関する分類です。
従来の技術では、チケットの正当性確認に認証サーバーとの通信が必須であり、通信障害時には確認が困難になるという問題がありました。
これに対し、端末に表示されたコード画像から識別情報と第1のワンタイムパスワードを読み取り、読み取り時刻に基づいて第2のワンタイムパスワードを生成し、読み取った識別情報と記憶された識別情報および2種類のワンタイムパスワードを照合することでコード画像の正当性を判定してワンタイムパスワードの不一致があった場合にユーザーを特定の場所へ誘導する案内情報を出力することにより、オフライン環境でも認証が可能で不正な転売チケットなどの使用を効率的に防ぐチケット確認装置が開発されています(以下URL)。
2種類のワンタイムパスワードを照合し、不正利用を防止するチケット確認装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7563658/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(識別情報とワンタイムパスワードの読み取り、生成、照合といった一連の処理が高速かつ正確に実行されるためのアルゴリズムの設計およびデータ構造の最適化、ワンタイムパスワードの生成に用いる時刻同期方式の具体的な実装および生成されたパスワードの有効期間管理の仕組みの構築)、電気電子工学(端末のコード画像を正確に読み取るための光学センサの選定と配置およびその信号処理回路の設計、ワンタイムパスワード生成や照合といった複雑な処理を効率的に実行するためのマイクロコントローラやFPGAの選定およびその周辺回路の設計)
既存技術では、利用者が複数のサービス提供者で生体認証を利用する場合、それぞれのサービス提供者ごとの認証履歴を個別に確認する必要があり、一元的な管理や不正利用の早期発見が困難でした。
これに対し、利用者が選択したサービス提供者のサービスサーバーで生体認証が成功すると、その認証成功通知(認証日時や場所、提供サービスの詳細、サービス提供者が生体認証に用いた認証情報の状態(保持・削除)を含む)を受信し、この情報に基づいて利用者の生体認証履歴を生成・記憶し、ポップアップ通知や履歴一覧表示を利用者に提示することで、利用者が自身の生体認証がいつ、どこで、どのようにおこなわれたかを包括的に確認でき、身に覚えのない不正な認証を容易に発見できる端末が開発されています(以下URL)。
利用者が自身の生体認証履歴を一元的に管理できる端末→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7544305/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(受信した認証成功通知から必要な情報を抽出して認証履歴データベースに格納するデータモデルの設計、履歴データの検索、フィルタリング、ソートといった処理を高速に実行できるアルゴリズムの設計)、デザイン工学(認証成功通知のポップアップ表示や履歴一覧画面において膨大な情報の中から利用者が本当に知りたい情報を分かりやすく提示するための情報アーキテクチャの構築、不正利用の可能性を視覚的に分かりやすく伝えて利用者に注意を促すデザイン要素の検討)
既存技術では、利用者の本人確認の有無にかかわらず一律の生体認証サービスしか提供できず、利用者のニーズに柔軟に対応できませんでした。
これに対し、本人確認の有無に基づき利用者を認証ユーザ(高度なサービス利用可能)または通常ユーザ(限定的なサービス利用可能)として管理し、利用者が生体認証サービスを受けたいサービス提供者を選択すると、利用者の原本生体情報とその利用者種別をサービス提供者に通知し、サービス提供者は、この情報に基づき利用者の希望に応じた生体認証サービスを提供できるようになり、利用者が自身のニーズに合わせたサービスを享受でき、サービス提供者側も柔軟なサービス展開が可能となるサーバ装置が開発されています(以下URL)。
利用者の生体認証サービスの利用希望に応じたサービス提供を可能にするサーバ装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7501822/15/ja
関連する専門分野の例:情報セキュリティ(サーバと端末間の通信経路における暗号化プロトコルの選定、原本生体情報の記憶・転送におけるデータ暗号化方式の選定と鍵管理方式の設計、認証局サーバとの連携における電子証明書の検証プロセスと信頼性確保のメカニズムの構築)、ソフトウェア工学(各制御手段(本人確認制御手段、サービス選択制御手段、利用者登録制御手段)のモジュール化および疎結合で高凝集なアーキテクチャの設計、多数の利用者やサービス提供者に対応できるようスケーラブルなデータベースの選定と最適化)
従来の技術では、非構造化テキストに潜む暗黙的な要素やそれらの要素間の因果関係を十分に把握できませんでした。
これに対し、製品レビューやアンケートの自由記述といった非構造化テキストを分析し、キーワード抽出と意味によるグループ化でテキスト中に隠されたターゲット要素(例:フライトの「足元の広さ」)を自動で特定し、次にテキストから原因と結果を含む因果事象ペアを抽出し、このペアと特定したターゲット要素を照合することで、「足元の広さが座席の快適性に影響する」といった具体的な因果関係を明らかにして因果関係を視覚的に提示し、見過ごされがちなユーザーの潜在的なニーズや不満点を掘り起こし、製品やサービスの改善に役立てることが可能となる情報処理方法が開発されています(以下URL)。
非構造化テキストからターゲット対象の隠れた要素とその因果関係を自動抽出し可視化する情報処理方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7700821/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(文章から重要なキーワードを見つけ出すためのキーワード抽出アルゴリズムの選定、見つけ出したキーワードの中から、意味的に似たものを自動的にまとめるグルーピング(クラスタリング)技術の検討、文章中の原因と結果を示す表現を認識し、それぞれの事象がどの製品特徴(ターゲット要素)と関連しているかを自動で判断する機械学習モデルの構築)、コンピュータサイエンス(非構造化テキストから抽出されたキーワードや因果関係などの多種多様なデータを高速に処理・保存できるようなデータ構造やデータベースの設計、大量のデータの中から特定の情報を素早く探し出したり傾向を分析したりするためのアルゴリズムの設計)
(2)H04W|開発トレンドと専門性

H04Wは無線通信ネットワークに関する分類です。
従来の基地局は事前の精密な設計が必要で、災害時など急な設置状況での電波干渉抑制が困難でした。
これに対し、衛星測位システムで自身の正確な位置を把握し、その位置情報と送信電力、電波指向性といった状態情報を隣接する基地局と相互に共有し、各基地局は自局と隣接基地局のこれらの情報に基づいて電波が重なり合い干渉が発生しそうかを判定し、もし干渉の恐れがあると判定された場合、自身の送信電力や電波の向きを自律的に計算して変更し、最適なセル(電波の届く範囲)に調整することにより、予期せぬ場所や状況でも複数の基地局が連携し、通信品質を保ちながら広範囲をカバーできる基地局が開発されています(以下URL)。
他の基地局の電波との干渉を抑制可能な基地局→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7601130/15/ja
関連する専門分野の例:通信工学(TDD(時分割複信)方式における各基地局の同期要件を満たすための時刻同期メカニズムの設計、基地局間の距離、送信電力、電波指向性などのパラメータに基づいた電波伝搬モデルの構築、干渉を回避するためのセル調整アルゴリズムの設計)、情報科学(各基地局からリアルタイムで送られてくる位置情報や電波状態データを効率的に収集・蓄積するデータベースシステムの設計、収集したデータに基づいてセル調整が必要か否かを自動で判定するロジック(例:セルの重なり合い度合いや干渉レベルの閾値設定)の設計、セル調整アルゴリズムを実行するために必要な計算を高速におこなうためのデータ処理アルゴリズムの設計)
5GシステムではLTEと異なる無線技術(RAT)が共存し、異なる通信特性を持つため、無線端末が最適な通信をおこなうための設定が不明確でした。
これに対し、第1の無線アクセス技術(LTEなど)と第2の無線アクセス技術(5G NRなど)をサポートし、両方の無線アクセスネットワーク(RAN)ノードと通信する際に上記問題を解決する端末装置であり、第1のRANノードから第2のRATに関連する測定設定(第2のRATで利用される複数のサブキャリア間隔(Numerology)のうち、同期信号に用いられるものを含む特定サブキャリア間隔に関する情報を含む)を受信し、この設定に基づいて測定をおこない、その結果を第1のRANノードへ報告することにより、LTEとNRの混在環境下でも適切なNumerologyを用いた測定と報告が可能となり、効率的な無線リソース設定やハンドオーバー(移動中の携帯電話などが通信する基地局を途切れることなく切り替えること)が実現される端末装置が開発されています(以下URL)。
5Gシステムにおける無線端末装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7574905/15/ja
関連する専門分野の例:通信工学(異なるNumerology(サブキャリア間隔など)を持つNRキャリア間でのUEの測定精度と報告メカニズムの設計、UEが複数のRATを同時に使用するデュアルコネクティビティやLTEからNRへのハンドオーバー時における制御信号とユーザーデータの適切なルーティング経路の設計、NRの同期信号がさまざまなNumerologyでどのように送信されUEがそれを効率的に検出・利用できるかの分析および受信機のアルゴリズムの最適化)、情報科学(基地局から受信するRRC(Radio Resource Control)メッセージや測定設定情報の解析およびUE内部で適切なNumerologyや測定対象を識別するためのソフトウェアモジュールの設計、複数のRAT間での通信を円滑におこなうためUE内部のメモリ管理やプロセッサの負荷の最適化およびリアルタイム性を確保するためのスケジューリングアルゴリズムの設計)
従来のハンドオーバ失敗報告では、最新の失敗情報しか記録できず、条件付きハンドオーバ(CHO)の複数回試行失敗を網羅的に把握できない問題がありました。
これに対し、無線端末(UE)が条件付きハンドオーバ(CHO)の設定を受信した後、連続して発生した2つのハンドオーバ失敗に関する情報を無線リンク障害(RLF)レポートに格納することで当該問題を解決する方法であり、1つ目の失敗が「ソースセルでのRLF」または「設定された第1候補CHOセルへのCHO実行失敗」、2つ目の失敗が「設定された候補CHOセルまたは第2候補CHOセルへの接続失敗」である場合、あるいは1つ目の失敗が「ターゲットセルへのHO実行失敗」で2つ目の失敗が「設定された候補CHOセルへの接続失敗」である場合にこれらの失敗情報をRLFレポートに含めることにより、UEが従来の単一の失敗情報だけでなく一連の失敗シーケンスを基地局に報告できるようになる方法が開発されています(以下URL)。
移動通信における条件付きハンドオーバ失敗時のレポート方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7616326/15/ja
関連する専門分野の例:電気工学(CHO実行条件の精度を高めるための無線信号強度(RSRP/RSRQ)や信号品質の測定アルゴリズムの最適化、UEと基地局間の物理層連携における高速なチャネル切り替えを可能にするための送受信機アーキテクチャの設計、ハンドオーバ失敗を迅速に検出してその情報を効率的に基地局に伝送するための無線リソース割り当てや変調方式の検討)、情報工学(CHO設定の解析、測定の実施、RLFレポートの生成・格納といったUE内部のプロトコル処理フローの設計およびOSや他のアプリケーションとの連携の最適化、複数の連続した失敗情報をRLFレポートに効率的に格納しネットワーク側が解析しやすい形式で送信するためのデータ圧縮・符号化アルゴリズムの設計)
既存技術では、デュアルコネクティビティ(DC)のセカンダリノード(デュアルコネクティビティで主となる基地局を補助する側の基地局)(SN)がサポートするネットワークスライス情報がコアネットワーク(携帯電話などの通信においてユーザーの認証やデータ通信の経路制御などを行う中枢部分)(CN)に適切に伝わらず、端末(UE)が意図するサービスにアクセスできないという問題がありました。
これに対し、無線アクセスネットワーク(RAN)ノード装置がDCのマスターノード(MN)として動作する際にSNがサポートするネットワークスライス識別子(S-NSSAI)を含むスライスサポート情報を受信し、これをコアネットワークのAccess and Mobility management Function(AMF)へ送信することで当該問題を解決するRANノード装置であり、当該送信はMNとAMF間の非UE関連シグナリング(NG SETUP REQUEST, RAN CONFIGURATION UPDATEメッセージなど)またはUE関連シグナリング(INITIAL UE MESSAGEなど)を介しておこなわれ、AMFに送られるスライスサポート情報はUEが要求するS-NSSAIとSNがサポートするS-NSSAIとの一致をMNが判定し、その一致したS-NSSAIを含むように構成されていることにより、AMFはUEが接続しているMNだけでなく、DCで連携するSNが提供するネットワークスライスも考慮してUEに許可するネットワークスライスを適切に決定できるようになり、UEが意図するネットワークスライスを利用できるようになるRANノード装置が開発されています(以下URL)。
5Gのネットワークスライシング環境下でのデュアルコネクティビティにおけるスライス選択に係る装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7673777/15/ja
関連する専門分野の例:電子工学(RANノード装置内部でSNから受信したスライスサポート情報を処理してCNへ送信するためのデジタル信号処理回路や制御回路の設計、高速なデータ転送と低消費電力を両立させるためのN2/NG-CおよびXn-Cインタフェースにおける物理層の送受信機(トランシーバー)の特性評価と最適化、UEが要求するスライスとSNがサポートするスライスとの一致判定をハードウェアで効率的に実行するためのアーキテクチャの検討)、コンピュータサイエンス(RANノード装置とAMFにおける通信プロトコルスタックの拡張、SNのスライスサポート情報をメッセージ内に組み込むためのソフトウェアモジュールの設計、AMFが複数のRANノードから受信するスライスサポート情報を効率的に管理しUEからの要求に基づいて適切なスライスを選択するためのデータベース設計)
(3)G06Q|開発トレンドと専門性

G06QはビジネスICTに関する分類です。
従来の点検支援システムでは、類似設備が多数存在したり、広大な敷地に設備が点在する場合に作業者が効率的に移動し、点検すべき設備を特定することが難しいという問題がありました。
これに対し、点検作業者の位置情報を取得し、点検対象の複数の設備、作業者の現在位置および直近で点検すべき第1の設備を強調表示した画像データを生成し、これを作業者の通信端末へ送信することで問題を解決する管理装置であり、作業者の位置と設備の配置情報に基づいて最適な点検順序やルートを決定し、次の点検設備を強調表示し、作業者が第1の設備の位置に到達し、かつ作業開始を示す情報を入力すると作業内容の表示領域を拡張した画像データを生成し、作業者に送信することにより、作業者が直感的に次の点検対象と自身の位置関係を把握でき、作業内容も容易に確認できるため、類似設備が点在する大規模な場所でも迷うことなく効率的に保守点検作業を進めることができるようになる管理装置が開発されています(以下URL)。
変電所、発電所などでの保守点検作業を支援する管理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7619414/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(大規模な設備情報やリアルタイムな作業者位置データを扱うためのデータベース構造の設計、作業者の移動距離、点検すべき設備の緊急度、作業内容の類似性などを考慮に入れた機械学習を活用して点検ルートを最適化するモデルの構築、管理装置と通信端末間のデータ同期やリアルタイム通信を実現するためのデータ転送プロトコルの最適化)、デザイン工学(敷地内の複雑な設備配置や強調表示される点検対象設備、作業者の現在位置などを視覚的に分かりやすく表現する地図表示インターフェースの設計、作業者が点検作業の開始や終了あるいは作業内容の確認などをスムーズにおこなえるような通信端末のタッチ操作や音声入力などの操作系の設計)
従来の協力者検索システムでは、面識のない身近な人物(特に他社の社員)への依頼が難しく、企業内の閉じたコミュニティに限定されがちでした。
これに対し、マルチテナントビルに入居する複数の企業に勤務する社員それぞれの能力や趣味嗜好に関する情報を記憶するサーバ装置であり、業務に関する協力者を探す社員(検索者)が検索条件を入力すると、記憶された情報から条件に合致する協力者候補を抽出し、その情報を検索者に提供し、協力に応じた社員にはビル内の施設や店舗で利用可能な特典を付与する仕組みにより、検索者はビル内で働く他の社員のスキルや専門知識を容易に探し出すことができ、面識のない社員間でも協力関係を構築できるようになるサーバ装置が開発されています(以下URL)。
業務協力者を見つけ出すためのサーバ装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7509302/15/ja
関連する専門分野の例:データサイエンス(社員の自由記述のスキル情報や業務内容からキーワードを抽出してカテゴリ分類やエンティティ認識によって構造化されたデータに変換する手法の検討、過去の協力実績や社員間の関係性なども考慮に入れた協力者推薦モデルを構築、検索ログや協力実績データの分析および行動パターンの統計的に解析)、経営情報学(社員情報登録から協力者検索、マッチング、特典付与に至る一連の業務フローの分析およびシステム化におけるボトルネックや改善点の特定、ビル管理者、テナント企業、個々の社員それぞれの視点からシステム導入による潜在的なメリットと課題の評価およびシステムの継続的な利用を促すためのビジネスモデルやインセンティブ設計の検討)
従来のアルバイト募集では、履歴書の確認など受け入れ側の負担が大きく、一時的な人手不足への迅速な対応が困難でした。
これに対し、企業(第1事業者)のサーバ装置が社員のスマートフォン(端末)にデジタル社員証を発行し、社員が飲食店などの他事業者(第2事業者)でスポット的にパートタイム労働をする際、自身の端末からデジタル社員証を事業者端末に提示し、事業者端末はこのデジタル社員証を検証し、社員が所属企業の従業員であることを確認できると、その社員をアルバイトとして受け入れ可能であることを事業者側の従業員に通知することにより、雇用側が履歴書確認などの手間を省き、身元が明確な社員を迅速に受け入れることが可能になるシステムが開発されています(以下URL)。
企業に勤務する社員が他事業者のスポットアルバイトにデジタル社員証で簡易に就労できるシステム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7485187/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(デジタル社員証の安全な発行・管理・検証を行うためのバックエンドシステムの設計、社員端末、事業者端末、サーバ装置間のデータ通信プロトコルの最適化、低遅延で堅牢な情報伝達を実現するためのネットワークインフラの設計、システムの拡張性と信頼性を確保するためのシステムアーキテクチャの設計)、経営情報学(履歴書確認の手間削減による飲食店側のコスト削減効果や企業社員の副業機会創出による経済効果の評価、システムの利用状況(アルバイトのマッチング数、稼働時間、利用者の満足度など)の分析、システム導入後の運用体制、データプライバシー保護に関するポリシー策定およびサービス提供に関する法的側面の検討)
従来の技術では、システムへのログインやログオフ操作に依存した勤務時間管理がおこなわれていましたが、これにより多忙な労働者がログオフを忘れると正確な勤務時間が把握できないという問題がありました。
これに対し、労働者の端末のシステムログイン情報や操作履歴を取得して端末の無操作期間を特定し、労働者の時刻ごとの位置情報を取得し、この位置情報から労働者が業務を遂行する場所にいない業務外期間を特定し、監視カメラで撮像された労働者の画像から勤務中に着用する衣服を脱いだ脱衣時刻や着衣した着衣時刻を検出し、特定された無操作期間、業務外期間を除き、脱衣時刻または着衣時刻と端末の操作履歴を組み合わせて勤務時間を算出することで、ログオフ操作がなくても労働者の業務実態を反映した適切な勤務管理を可能にする勤務管理システムが開発されています(以下URL)。
労働者の勤務時間を自動算出する勤務管理システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7459911/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(操作ログや位置情報、画像データからリアルタイムに無操作期間や業務外期間、着脱衣時刻などを検出するためのデータ処理アルゴリズムの設計、端末と勤務管理装置間のセキュアなデータ通信プロトコルとデータ連携基盤の構築)、電気電子工学(監視カメラからの映像信号を高効率かつ高品質に取得・伝送するための回路設計や通信プロトコルの選定、位置情報発信機器の最適な配置設計や電波特性の評価および高精度な位置情報取得システムの構築)
(4)H04L|開発トレンドと専門性

H04Lは電信通信に関する分類です。
既存技術では、PIM-SM(Protocol Independent Multicast - Sparse Mode)とPIM-SSM(Source-Specific Multicast)のような互換性のないマルチキャストシステム間を、利用者が意識せずに接続することはできませんでした。
これに対し、PIM-SMエリアの利用者端末からランデブーポイントのルータ経由で送信された配信要求パケット(マルチキャストIPアドレス含む)を収集し、次にそのマルチキャストIPアドレスに対応する情報供給装置のユニキャストIPアドレスをあらかじめ記憶された情報から選択し、この選択したユニキャストIPアドレスとマルチキャストIPアドレスを含む新しいパケットを生成し、これをPIM-SSMエリアのルータを介してランデブーポイントのルータに入力することで、そのルータのマルチキャストルーティングテーブルにPIM-SSMの(ソースIPアドレス、グループIPアドレス)形式のエントリを自動で設定することにより、利用者は通信方式の違いを意識することなく異なるマルチキャストシステム間でコンテンツの配信が可能となる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
異なるマルチキャスト通信方式を接続する情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7563518/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(受信したPIM-SMパケットからPIM-SSM形式のパケットを正確に生成するパケットフォーマット変換アルゴリズムの設計、ルータのマルチキャストルーティングテーブルに(S, G)エントリを動的に追加・更新するためのネットワークプログラミングによるインターフェース設計)、電気電子工学(大容量のパケットを高速で処理・転送できるルータのネットワークプロセッサや特定用途向け集積回路の設計、異なる通信エリア間の物理的な接続(例: 光ファイバー、イーサネットケーブル)における信号の完全性を確保するための回路設計や伝送路特性の解析)
従来の技術では、パケットの優先度や帯域制御は可能でしたが、映像やロボット制御のようなリアルタイム性が要求される通信における遅延ジッターを効果的に制御できないという問題がありました。
これに対し、まず各パケットに要求される遅延ジッター情報を関連付けて取得し、次に遅延ジッターの許容範囲に応じて細かくレベル分けされた複数のキューを用意し、取得したパケットをそのパケットの遅延ジッター要件に合致するレベルのキューに格納し、各キューに規定された厳密なデキュー(取り出し)タイミングに従ってパケットをネットワークに送出することで特定の種類のパケットがネットワーク内で滞留する時間のばらつきを最小限に抑え、エンドツーエンドでの遅延ジッターを改善し、リアルタイム制御や安定したストリーミング配信を実現するパケット制御システムが開発されています(以下URL)。
通信パケットの遅延ジッターを制御するパケット制御システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7485213/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(パケットのヘッダやペイロードから遅延ジッター要件を抽出し対応するキューレベルを決定するパーシングおよび分類アルゴリズムの設計、各パケットのデキュータイミングをミリ秒以下の精度で制御するソフトウェアモジュールの設計)、電気電子工学(取得されたパケットの遅延ジッター情報に基づきリアルタイムでパケットを適切なキューに振り分けて指定されたタイミングでデキューする専用ハードウェアロジックの設計、複数のキューからのパケットを正確なタイミングでデキューし、ネットワークインターフェースに送出するための高速スイッチング回路とバッファ管理回路の設計、システム全体の時刻同期を確保するための高精度クロック同期回路の設計)
従来はデータが複数の機器やシステムを中継する際に各中継者が付与する電子署名や電子証明書が次の段階で検証・削除されるため、最終的なデータ受信者はデータの送信経路を検証できず、経路の真正性を担保できませんでした。
これに対し、データ送信元および全ての中継者が自身の電子署名情報と電子証明書情報をデータ自体に加えて署名特定情報および証明書特定情報(実際の電子署名や電子証明書よりもデータ量が少ない識別子)として累積的に付与し、認証局はこれらの識別子と実際の電子署名・電子証明書を紐づけて管理し、データ受信者はこれらの識別子を認証局に問い合わせることで、全ての経路上の中継者の電子署名・電子証明書を取得し、その真正性を検証するとともに送信経路を確認できることで、データ量の増大を抑えつつ信頼性の高いデータ流通経路の保証が可能なデータ送信経路確認システムが開発されています(以下URL)。
IoTシステムなどでデータの送信経路が改ざんされていないことを確認するデータ送信経路確認システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7691025/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(送信元や中継者が電子署名や電子証明書から軽量な署名特定情報や証明書特定情報を生成する関数の設計とプログラミング、認証局が膨大な電子署名や電子証明書それに対応する特定情報をセキュアかつ高速に管理・検索できるデータベースシステムの設計・構築)、電気工学(ルータやIoTデバイスなどの通信機器内部で電子署名や特定情報の生成・付与・検証を高速に行うための専用回路のアーキテクチャの設計、大量の署名特定情報や証明書特定情報を効率的に扱うためのメモリインターフェースとデータバスの設計)
従来のTCP輻輳制御(ネットワークの混雑度に応じてデータ送信量を自動調整する仕組み)では、時分割複信(TDD)方式(同じ周波数帯を時間で区切り、送信と受信を切り替えて行う通信方式)などの通信環境でACKパケット(データが正しく届いたことを送信元に知らせる応答パケット)がまとめて送信されると、送信側がネットワーク輻輳と誤認し、送信速度を不必要にに抑制してしまい、データ送信が滞る無駄な時間が発生する問題がありました。
これに対し、受信側通信装置から複数まとめて届くACKパケットをそのまま送信側へ転送するのではなく、ネットワークのスケジューリング間隔や受信したACKパケットの数に基づいて特定の間隔で均等に分割して送信側へ転送することにより、送信側はACKパケットをコンスタントに受け取ることができ、ネットワークが輻輳していないと正しく判断して輻輳ウィンドウを適切に成長させることが可能になり、結果として送信側でのデータ送信の無駄時間が削減され、全体のスループットが向上する中継装置が開発されています(以下URL)。
無線通信環境におけるデータ送信の中継装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7697532/15/ja
関連する専門分野の例:通信工学(ACKパケットの最適な送信間隔を決定するアルゴリズムの設計、中継装置のアルゴリズムがさまざまなネットワーク条件(帯域幅、遅延、パケットロス率など)において送信側の輻輳ウィンドウサイズやスループットなどに与える影響の分析)、ソフトウェア工学(大量のACKパケットをリアルタイムで処理して適切なタイミングで送信キューに格納するための効率的なデータ構造とアルゴリズムの設計、中継装置のCPUやメモリなどのリソースを最大限に活用しつつシステム全体のパフォーマンスと安定性を高めるためのソフトウェア最適化)
(5)G06T|開発トレンドと専門性

G06Tはイメージデータ処理などに関する分類です。
従来の姿勢分析は専門家の経験に依存し、また身体の特定部位、特に頚切痕や脊椎の正確な位置特定が困難で客観的かつ定量的な姿勢評価が難しいという問題がありました。
これに対し、人物の正面図や側面図などの画像から顎や肩などの複数の身体部分位置を検出し、その検出結果に基づき頚切痕や脊髄の椎骨などの特定部位の位置をアルゴリズム的に推定、特に、顎と肩の位置から水平線や垂直線を用いた幾何学的計算により頚切痕の位置を推定し、その推定位置と椎骨間の相対距離を用いて脊髄に沿った各椎骨の位置を推定することにより、熟練した専門家でなくても画像から客観的かつ高精度に身体の重要部位を特定し、詳細な姿勢分析を可能にする方法が開発されています(以下URL)。
画像データから人物の椎骨の位置を推定する方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7655368/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(人物の姿勢画像から顎、肩、脊椎などのキーポイントを自動的に検出する深層学習モデルの設計、検出されたキーポイントに基づいて頚切痕や各椎骨の位置を幾何学的計算や統計モデルを用いて推定するアルゴリズムの設計)、電気電子工学(高解像度の人物画像をリアルタイムで取得・処理するためのイメージセンサーの選定とその信号処理回路の設計、深層学習モデルによるキーポイント検出や姿勢推定アルゴリズムを高速かつ低消費電力で実行できるような組み込みプロセッサの選定とそのための回路設計)
従来の待ち時間推定は行列の長さや年齢・性別といった大まかな情報に依存しており、実際の待ち時間との間に大きな誤差が生じるという問題がありました。
これに対し、行列に並ぶ人物の体温を取得し、その体温情報に基づいて行列の待ち時間を算出して外部に出力するプログラムであり、行列の長さを検知する処理を含み、行列の長さが短いと判断された場合には人物の体温を取得する処理を一時的に休止することにより、装置の負担を軽減し、実態に即した待ち時間の推定をおこなうプログラムが開発されています(以下URL)。
行列の待ち時間を推定する技術→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7679869/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(赤外線カメラなどの体温センサーからリアルタイムで体温データを取得するためのデータインターフェースとそのデータを処理・解析するソフトウェアモジュールの設計、取得した体温データと行列の長さ(人数)データに基づいて行列における一人当たりの処理時間ひいては全体の待ち時間を推定するアルゴリズムの設計)、電気電子工学(非接触で人物の体温を測定できる赤外線センサーやサーマルカメラなどの選定、選定した体温センサーから取得されるアナログ信号をコンピュータで処理可能なデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータを含む回路設計、行列の長さを検知するための画像センサーや距離センサーなどの適切なセンサーの選定およびその配置、視野、データ取得方法の最適化、体温取得処理の休止機能を実現するためのハードウェア側の制御機構の設計)
従来の画像認識システムでは、商品が小さく写るなどして外観の特徴量が抽出しにくく、認識精度が低下する問題がありました。
これに対し、商品を撮影する複数のカメラから画像をそれぞれ取得して商品を認識する処理想定であり、複数の画像内で商品が占める領域の大きさを相互に比較し、その結果に基づき最も大きく商品が写っている画像を商品の認識に用いる画像として決定することにより、商品がどのような位置や姿勢で撮影されても鮮明で情報量の多い画像を選んで認識処理をおこなうことができ、顧客が手に取った商品の認識精度を飛向上させた処理装置が開発されています(以下URL)。
複数のカメラ画像で商品認識をおこなう処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7525022/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(複数のカメラからリアルタイムで取得される画像データに対して物体検出アルゴリズムを用いて商品が存在する領域を特定してピクセル数や面積を算出するモジュールの設計、選定された画像を用いて商品カテゴリ分類や個別商品識別を行うための深層学習モデルの設計)、電気電子工学(商品がさまざまな角度から鮮明に撮影できる高解像度・高フレームレートのカメラの選定、必要な視野角を確保するためのレンズの種類(広角、標準など)や絞り、焦点距離などの光学特性の検討、選定した複数のカメラを死角を最小限に抑えつつ顧客が手に取る商品を複数の視点から撮影できるように最適な位置と向きに配置するための設計、複数のカメラから得られる膨大な画像データを低遅延で処理装置へ伝送するための高速データ通信インターフェースやネットワークインフラの設計)
既存技術では、画像中の不要な物体を商品と誤認識し、商品の個数を正確に数えられない問題がありました。
これに対し、複数のカメラが撮影した画像をそれぞれ取得し、個々の画像から商品を検出し、複数の画像間で繰り返し検出される商品ではない可能性が高い第1物体(例:人の手、装置の付属物など)を特定し、検出された商品の総数からこの第1物体を除外することで、精算対象となる真の商品の数を高精度に算出する商品数特定装置が開発されています(以下URL)。
画像認識を用いた商品数特定装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7697587/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(物体検出アルゴリズムにより対象領域内の商品をリアルタイムで高精度に検出するシステムの設計、所定の数以上の画像から検出された商品である第1物体を特定するロジックの構築、第1物体と真の商品とを識別するための特徴量(例: 形状の安定性、移動パターン、出現頻度など)の定義およびこれらの特徴量を用いたモデルの訓練)、電気電子工学(商品陳列棚やレジカウンタの構造、想定される商品の種類とサイズ、顧客の行動範囲などの分析、死角を最小限に抑えつつ商品の検出に最適な視野角と解像度を持つ複数のカメラの選定、複数のカメラを物理的に配置する際の最適な設置位置(高さ、角度、間隔)を決定し、カメラ間の連携(同期、キャリブレーション)を確実に行うためのメカニズムの設計、各カメラから処理装置へ画像データを高速かつ安定して伝送するための有線または無線の通信インターフェースの設計)
(6)H04B|開発トレンドと専門性

H04Bは伝送に関する分類です。
従来の技術では、光ファイバの断線は検知できても、雪や台風で垂れ下がった光ファイバは特定できない問題がありました。
これに対し、光ファイバにパルス光を送信し、その後方散乱光から光ファイバ周辺の環境状態(例:振動や温度)を検知し、この環境状態の変化パターン(例:振動の振幅や減衰時間、温度変化のパターン)に基づいて光ファイバの垂れ下がりを特定し、光スプリッタで分岐した複数の光ファイバがある場合でも各分岐の使用状況を考慮して、垂れ下がりが発生している可能性のある分岐ファイバの候補を絞り込むことにより、光ファイバの異常を早期に特定する特定システムが開発されています(以下URL)。
光ファイバの垂れ下がりを特定する特定システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7517555/15/ja
関連する専門分野の例:電子工学(光ファイバからの後方散乱光を受光する光検出器の選定、出力信号をノイズを抑えつつ高感度に増幅するための低ノイズアンプ回路やフィルタ回路の設計、パルス光の送信タイミングと後方散乱光の受信タイミングを高精度に同期させて距離情報を正確に算出するためのタイミング制御回路やデジタル信号処理回路の設計)、情報科学(後方散乱光から得られる振動データや温度データに対して適切な特徴量を抽出してデータの前処理をおこなうアルゴリズムの設計、光ファイバの垂れ下がり状態と正常状態のデータセットの収集および学習モデルの訓練)
従来の技術では、通信品質の劣化要因の有無や種類は特定できても複数の要因がどの程度影響しているかは分からないという問題がありました。
これに対し、無線通信の電波指標値の時系列データを取得し、電波の伝搬環境に起因する複数の劣化要因(例:距離減衰、遮蔽、フェージングなど)それぞれの強度を推定し、推定された各劣化要因の強度を共通の劣化指標値(例:スループット減少量、パケットロス率など)に変換して異なる要因間での影響度を客観的に比較可能にすることにより、通信品質の劣化に対してどの要因がどれだけ寄与しているかを具体的に導き出すことができる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
無線通信の品質劣化要因を分析する情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7697585/15/ja
関連する専門分野の例:通信工学(さまざまな電波伝搬環境(例:市街地、山間部、屋内など)における距離減衰、遮蔽、フェージング、干渉といった劣化要因の特性の分析、劣化要因が電波指標値の時系列データにどのように影響するかを数学的にモデル化、ハイブリッド自動再送回数やブロックエラー率などの通信品質指標と電波伝搬環境に起因する劣化要因との相関関係の分析、実環境でのフィールドテストや電波シミュレータを用いた実験による構築した劣化要因推定モデルの精度の検証)、情報科学(移動速度、遮蔽、フェージングといった各劣化要因に特徴的なパターンや周波数成分を抽出するアルゴリズムの設計、未知の電波指標値から劣化要因強度を高精度に推定できるモデルの構築)
従来の技術では、電波干渉の調査に手間がかかり、情報過多により干渉源の特定に時間がかかるという問題がありました。
これに対し、電波センサが受信した電波のメタデータ(発信源識別情報など)と信号波形データを取得し、これらの情報を2段階で照合(まず、受信メタデータが既知の発信源のメタデータと一致するか確認し、一致しない場合、次に受信信号波形が既知の電波の信号波形と一致するか確認)し、既知の電波と完全に合致しない未知の電波のみを特定し、この未知電波が使用している周波数帯域から関連する通信事業者を割り出し、その事業者へ未知電波の周波数や推定位置といった対策に必要な情報だけを絞り込んで自動的に通知することにより、通信事業者が自社のサービスに影響を及ぼす可能性のある干渉源を迅速に把握できる電場情報出力装置が開発されています(以下URL)。
未知の電波干渉源を特定して関連する通信事業者等に通知する電波情報出力装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7697577/15/ja
関連する専門分野の例:通信工学(4G/5Gといった移動通信システムやWi-Fi、IoTデバイスなど多様な無線通信方式における電波の変調方式、周波数スペクトル、プリアンブル、変調誤差といった信号波形の特徴量の分析、既知の電波と未知の電波を区別するための識別基準の確立、電波センサからの受信信号についてノイズ除去、サンプリングレートの最適化、周波数オフセット補償などのデジタル信号処理アルゴリズムの設計、アンテナ技術を考慮した電波到来方向推定アルゴリズムの設計)、情報科学(受信メタデータ(IMEI, MACアドレス, PCIなど)および受信波形データ(時間波形、周波数スペクトルなど)を効率的に格納・管理するためのデータベーススキーマとデータ処理パイプラインの設計、既知の電波メタデータや信号波形データとの照合において効率的な検索アルゴリズムや信号波形の類似度を高速に計算するアルゴリズムの設計)
5G以降の高周波数帯電波は直進性が高く減衰しやすいため、障害物で通信が遮断され、またRIS反射板の電力供給が困難な環境では利用が難しいという問題がありました。
これに対し、通信装置と反射装置から構成される通信システムであり、通信装置がビームフォーミング可能なフェーズドアレイアンテナと光を投射・受光する第1光通信機を備え、反射装置がメタサーフェス構造の電波反射板と第2光通信機を有し、第1光通信機が第2光通信機へ投射光を送信すると、第2光通信機はこの光を受光して起動し、光発電により自律的に電力供給を受け、第2光通信機は投射光の到来方位を検出し、自身の装置データと方位データを組み合わせた送信データを生成し、送信データは投射光の反射光のパターンを変調することで第1光通信機へ再帰的に送り返され、第1光通信機がこの反射光のパターンを解析して送信データを取得し、その情報に基づいてフェーズドアレイアンテナを制御し、電波反射板を介して効率的な無線通信を確立することで、電力供給が困難な場所でも継続的な高周波数帯無線通信が可能な通信システムが開発されています(以下URL)。
光通信で給電・制御される反射板を用いた通信システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7667396/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(フェーズドアレイアンテナの制御アルゴリズムの設計、メタサーフェス構造を持つ電波反射板の電気的特性の評価、電波の反射効率や指向性を最大化するための回路設計、無線信号の変調・復調方式の最適化、ノイズや干渉の影響を受けにくい堅牢な通信プロトコルの設計)、情報工学(第1光通信機と第2光通信機間の光通信プロトコルの設計、反射装置から得られた方位データや装置データに基づきフェーズドアレイアンテナのビーム方向を動的に調整するアルゴリズムの設計、通信装置と反射装置間の情報連携を司るソフトウェアプラットフォームの設計)
(7)H04N|開発トレンドと専門性

H04Nは画像通信に関する分類です。
従来の放送システムでは、委託局と受託局間の非同期により、現用系・予備系の切り替え時に映像・音声ノイズやエラーが発生する問題がありました。
これに対し、衛星放送などで使われるスーパーフレーム構造(複数のフレームを束ねて、より大きなまとまりとしたデータ構造)のトランスポートストリーム(TS)(映像や音声などの多様なデータをエラーに強く、リアルタイム伝送に適した固定長パケットにまとめて送るための規格)を受託局内のクロック信号に周波数同期させる装置であり、主に内部位相生成部とTS再構築部で構成され、まず内部位相生成部がTSの合成をおこなうTS合成装置が利用する共通の位相信号を基準として、装置内で独自の内部位相を生成し、次にTS再構築部が入力されたTSのデータをこの内部位相に完全に同期させて再構築して出力します。このように、すべての擬似同期化装置が同じ共通の位相信号を絶対的な基準として内部位相を生成するため、どの系統の装置がいつ起動しても生成される内部位相は常に同期し、系統間の位相ずれが根本的に解消され、結果として現用系から予備系へ切り替える際にもTSの連続性が保たれ、パケットの重複や欠落が発生しないので、切り替え時に起こりがちだった映像ノイズや音声ノイズを減らし、送信設備でのエラーを防ぐことが可能となる疑似同期化装置が開発されています(以下URL)。
放送システムの系統切り替え時に映像・音声ノイズを低減する信号疑似同期化装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7400880/15/ja
関連する専門分野の例:通信工学(スーパーフレーム構造のTS信号における同期パターン検出アルゴリズムの設計、TSパケットの多重分離および再多重処理においてパケットの欠落や重複を防ぐためのバッファ管理の最適化)、情報科学(擬似同期化装置の内部位相生成部とTS再構築部を制御するファームウェア/ソフトウェアの設計、現用系と予備系の切り替えを司る制御システムのロジックの設計)
従来の監視システムは映像解析負荷が高い、または必要な映像を必要なタイミングで共有できないという問題がありました。
これに対し、監視装置と複数のウェアラブルカメラ、ウェアラブルカメラに接続された携帯端末から構成された映像共有システムであり、監視装置が監視員が多数のウェアラブルカメラの中から特定のカメラを選択する指示を受け付け、この指示に応じ、監視装置は選択されたウェアラブルカメラに対し、その撮像映像を監視装置へ送信するよう制御することで、必要な時に必要な場所の映像だけを効率よく取得し、同時に、この映像送信が開始されると監視装置は当該ウェアラブルカメラに接続されている携帯端末に通知を出力させることで、映像を撮影している警備員などの当事者が自身の映像が現在共有されていることをリアルタイムで認識できる映像共有システムが開発されています(以下URL)。
ウェアラブルカメラなどで撮像された映像を共有するシステム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7574900/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(ネットワーク帯域や遅延を考慮した映像圧縮・伝送技術の選定、複数のカメラ映像を同時に処理し、選択した映像をリアルタイムで表示するための映像ストリーミングおよびレンダリングシステムの最適化、映像データ、位置情報、通知といった各種情報を一元的に管理してシステム全体での連携を円滑にするためのデータベース設計)、電気工学(ウェアラブルカメラと携帯端末のバッテリー駆動時間を延ばすための省電力な電子回路設計と効率的な電源管理システムの設計、安定した映像伝送を可能にするWi-Fiや5Gなどの無線通信モジュールの選定、デバイス内でのアンテナ配置や電波干渉対策を含めた実装の最適化)
従来のイントラ予測は膨大な予測モードの計算で処理負荷が高く、効率的な映像符号化が課題でした。
これに対し、まず符号化対象となるブロックを複数のサブブロックに分割し、次にそのサブブロックの総数よりも少ない数のサブブロックを特定の基準(例:参照画素領域の重なりが大きいもの)に基づいて選択し、選択されたサブブロックそれぞれに最適なイントラ予測モードを予測モード候補として絞り込み、最後にこの絞り込まれた予測モード候補の中から元のブロックにとって最適なイントラ予測モードを決定することにより、すべてのサブブロックの予測モードを評価する既存技術に比べて、予測モード決定の計算量を削減しつつ高い符号化効率を維持することが可能となる映像符号化装置が開発されています(以下URL)。
映像圧縮のイントラ予測符号化処理をおこなう映像符号化装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7392764/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(複数のサブブロックから選択する所定の基準(例えば、参照画素領域の重なり度合いや画素特性に基づいた重み付けなど)をより高精度かつ低計算量で特定するアルゴリズムの設計、決定されたイントラ予測モード候補群の中から最終的なブロックの予測モードを効率的に決定するための探索アルゴリズムの設計)、電気工学(サブブロックの分割、選択および個別の予測モード計算を並列実行できるようなカスタムハードウェアのアーキテクチャの設計、イントラ予測モード決定部の計算量を削減するための専用回路ロジックの設計、映像符号化装置全体のデータパスの設計)
従来のマスク処理は検出漏れや情報見落としの問題があり、プライバシーと視認性の両立が困難でした。
これに対し、処理画像全体にマスクを施した状態で表示を開始し、静止画の場合、この全体マスクでの表示を速やかにおこなうことでユーザーの待ち時間によるストレスを軽減し、同時に、システムは画像内で「予め登録された人物や特定の行動」といった所定の開示条件を満たす対象物が検出されれば表示画像を当該対象物が写る領域以外の部分にのみマスクを施したものへと動的に切り替え、静止画では検出後に必要な部分のみマスクを解除することでることにより、個人情報などのプライバシーを常に保護しつつ重要な事象や必要な情報のみを明確に提示することが可能になる画像処理装置が開発されています(以下URL)。
プライバシー保護と情報提示を両立する画像処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7704294/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(画像データから人物、物体、行動などの特徴的なパターンを認識して事前に定義された開示条件と照合する学習モデルの構築、大量の画像データセットからプライバシーに関わる情報を効率的に抽出して匿名化または仮名化するデータ処理アルゴリズムの設計)、通信工学(処理画像データ、マスク情報、表示制御信号などの大量のデータを処理装置内の各コンポーネント間で効率的に転送するための内部バスアーキテクチャやメモリ管理システムの設計、処理装置から表示装置への画像データ転送において表示切り替え時のタイムラグを最小限に抑えるための高帯域幅インターフェースの最適化)
(8)G06N|開発トレンドと専門性

G06Nは特定の計算モデルに基づく計算装置に関する分類です。
既存技術ではデータ属性ごとのモデル性能差が確認しづらく、不公平な予測結果を効果的に修正できませんでした。
これに対し、機械学習モデルが予測に使用するデータセットの各カテゴリ(例:性別、年齢)とその属性(例:男性、女性)ごとにモデルの性能(例:予測精度)を評価して結果をユーザーに提示するモデル分析装置であり、まず既存の機械学習モデルと評価用データセットを取得し、次に性別や年齢といったデータの属性ごとにモデルの性能を算出し、その性能差を視覚的に出力し(ユーザーはこの性能情報を見て、特定の属性でモデルの性能が低い(不公平な)場合にその属性に対応するモデルのパラメータ(例:重み)を調整でき、)、調整後、モデルを自動で再訓練し、再訓練後のモデルの性能を再度属性ごとに評価して表示する一連のフィードバックループにより、ユーザーがモデルの性能差を直感的に把握し、不公平性を是正しながらモデルの全体的な性能を効率的に改善できるモデル分析装置が開発されています(以下URL)。
機械学習モデルのモデル分析装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7700955/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(予測モデルの訓練速度を向上させるための分散処理や並列計算のアーキテクチャの設計、モデルの性能評価や再訓練をおこなうための汎用的なフレームワークの設計、属性間の性能差を検出・分析してその差を是正するためのアルゴリズムの設計)、電子工学(機械学習モデルの推論(予測)や再訓練を高速化するためのカスタムハードウェアの設計や最適化、システム全体の消費電力を抑えつつ必要な計算性能を維持するための低消費電力回路設計)
従来の技術では、仮説推論の条件変更により複数の推論結果が生じる場合、その差異の全体像を把握することが困難でした。
これに対し、観測事象情報と推論知識(ルール情報)を用いて重み付き仮説推論処理をおこなう情報処理装置であり、まず同じ条件で生成された複数の解仮説(推論結果)を構成要素(リテラル、後ろ向き推論操作、単一化操作)ごとに和集合として統合し、一つの統合解仮説情報を生成(例えば、条件変更前の複数の解仮説から第一の統合解仮説情報を条件変更後の複数の解仮説から第二の統合解仮説情報を生成)し、次にこれらの第一と第二の統合解仮説情報間で共通部分(積集合)と変化部分(差集合)を比較検出することにより、条件の変更によってどのような仮説リテラルが消失し、何が出現したか、あるいは推論の構造がどのように変化したかといった差異を重複を排除した形で把握できるようになる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
仮説推論結果の変更前後の差異を検出・提示する情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7670227/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(観測事象やルールが変更された際に以前の推論結果との差分を最小限の計算で検出できるような差分検出アルゴリズムの設計、複数の仮説が生成される重み付き仮説推論においてそれらの仮説を統一的な形式で表現して効率的に統合するためのデータ構造の設計)、認知科学(推論結果の差異を示す際にどのような視覚的表現(色、形、動きなど) がユーザーにとって最も分かりやすいか分析、特定のユーザー層が提示された情報から意思決定を行う際の思考プロセスのモデル化およびそのモデルに基づく情報提示の改善点の特定)
大サイズのカーネル(画像の特徴を抽出するためのフィルター)は実装時の実行速度が遅いという問題がありました。
これに対し、入力されたニューラルネットワークモデル構造から所定のサイズ以上の大カーネルを含む畳み込み層を検出し、検出した大カーネルを含む畳み込み層を所定のサイズより小さいカーネルサイズの複数の小カーネルの組み合わせを含む畳み込み層と、それらの畳み込み結果を集約する集約畳み込み層に変換し、この集約畳み込み層は各小カーネルの畳み込み結果に対して、大カーネルと小カーネルの相対的な位置に基づき特定の1点以外は値がゼロのカーネルで畳み込みをおこない、その後、全ての集約結果を加算するという構成により、大カーネルの計算と等価な結果を保ちながら小カーネルに最適化された高速な計算手法やハードウェアを活用でき、ニューラルネットワークモデルの実行速度を向上させることができる畳込み層変換装置が開発されています(以下URL)。
ニューラルネットワークの畳み込み層の処理のための畳込み層変換装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7700880/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(大カーネルを小カーネルに分解する際の最適な分解方法(例:分割数、小カーネルのサイズ、配置)を決定するためのアルゴリズムの設計、提案された畳み込み層変換装置の機能の実装および異なる入力データサイズやモデル構造に対する実行速度のベンチマークテスト)、電子工学(特定用途向け集積回路や畳み込みアクセラレータのアーキテクチャの設計、複数の小カーネルの畳み込みと集約畳み込み層の加算処理を高速に実行するためのデータパスの最適化やパイプライン処理の設計)
従来のAIアルゴリズムは学習データの偏りにより予測性能が低下するという問題がありました。
これに対し、収集データの偏りや網羅性の不足という課題に対して因果モデルを活用して反事実データを生成し、機械学習モデルの性能を向上させるデータ処理方法であり、「第1状態情報(ある時点の状況や環境)」、「第1動作(その状態で行われた行動や介入)」、「第1状態情報が満たされた場合に第1動作が実行された後の第2状態情報(第1動作の結果として生じた状態)」の少なくとも1つを処理対象データとして取得し、次に、学習済みのデータ生成モデルを用いて、これらの処理対象データに基づき結果データ(「第1状態情報が満たされた場合に、もし異なる第2動作が実行されていたらどうなっていたか」という「もしも」の状況、すなわち第3状態情報を示す)を決定します。データ生成モデルは、過去の学習セットと、学習セット内のデータ項目間の因果モデル(例えば、有向非巡回グラフで示される、何が原因で何が結果であるかを示す関係性)に基づいて学習され、現実のデータからは直接得られない仮想的なシナリオ(反事実)を推論し、シミュレーションデータとして生成(生成された結果データの利用可能性を決定する第3サブモデルを含む)するこれらの仕組みを通じて、偏りのない、よりロバストな学習データセットを構築し、機械学習モデルの予測精度と汎用性向上させることが可能なデータ処理方法が開発されています(以下URL)。
データセットの偏りによって生じる機械学習モデルの予測性能低下を補完するデータ処理方法→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7540480/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(因果モデルと機械学習モデルを統合するためのニューラルネットワークアーキテクチャの設計、多様な実世界データセット(医療、顧客行動、自動運転など)を用いて生成された反事実データが機械学習モデルの予測性能に与える影響の評価およびモデルの精度と頑健性を向上させるためのチューニング)、データサイエンス(多様なドメインの実データの収集、欠損値処理、特徴量エンジニアリング、正規化などの前処理、データ生成モデルの学習に適した形式への変換、データセット内の変数間の因果関係を特定するための統計的モデル(例: 因果グラフ、構造方程式モデリング)を構築およびその妥当性の検証、生成された反事実データセットの統計的特性の分析)
(9)G01S|開発トレンドと専門性

G01Sは測距技術に関する分類です。
従来のレーダーは探知能力の劣化やリソース増大なしに距離と速度の同時高精度推定が困難でした。
これに対し、自装置に対し相対運動する目標物体を高精度に検知する物体検知装置であり、送受信部がデジタル符号変調(周波数変調や位相変調を用いた変調方式)された複数のパルス信号を送信し、目標物体からの反射信号を受信し、演算部では受信信号に対して以下の信号処理が施されます。まず、パルスドップラフィルタバンク処理部が目標物体の複数の速度候補それぞれに対して受信信号のドップラシフト補正、レンジウォーク補正およびパルス圧縮をヒット毎に並列に処理し、その結果を加算して第一出力信号を生成(デジタル符号変調波形がドップラ損失が大きい特性を利用し、真の速度に近い速度候補でのみ高い信号値が得られるようにすることで高精度な速度推定を可能にします)し、次に、配列形状変更処理部が速度アンビギュイティ(速度の折り返しによる曖昧さ)を折り返し方向の隣接データビンに再配置するよう第一出力信号を変形し、第二出力信号を生成し、パルス繰り返し周期が長い場合に生じる速度アンビギュイティを解消し、最後に、目標検出処理部が第二出力信号からピークサーチなどを用いて目標物体を検出し、距離と速度を特定するという一連の処理により、1回の探知で探知能力を劣化させたりリソース消費を増やすことなく、効率よく高精度な距離と速度の推定を実現する物体検知装置が開発されています(以下URL)。
電磁波等などを用いて目標物体を検知する物体検知装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7632514/15/ja
関連する専門分野の例:電気電子工学(デジタル符号変調に適した高周波回路やアンテナの設計と最適化、受信信号の低ノイズ化と高効率なアナログ・デジタル変換を実現するためのフロントエンド回路の設計、送受信部と演算部の間で信号を高速かつ正確に転送するためのインターフェース設計)、情報工学(複数の速度候補に対するドップラシフト補正、レンジウォーク補正、パルス圧縮処理を並列化するためのアルゴリズムの設計、速度アンビギュイティを解消するための配列形状変更処理のロジックの設計)
従来の衛星間測距は装置の大型化や複雑化、時計誤差の影響およびノイズ対策が課題でした。
これに対し、ターゲット装置(例: 対向衛星)と自装置との間の距離を測定するレーザー測距装置であり、送信レーザーを出力するレーザー部と、受信レーザーに基づいて送信レーザーの発射方向を調整するポインティング部、複数のセンシング素子がアレイ状に配置されたアレイセンサを含む光検知器を備え、この光検知器のアレイセンサが1つで測距用とポインティング検出用の両方の信号検出をおこない、さらにターゲット装置から受信したレーザーのタイミングから通信データをデコードするデコード手段と自装置からの送信レーザーとターゲット装置からの受信レーザーのタイミングから第1の測距データを算出する手段を備え、デコード手段で取得した、ターゲット装置で計測された第2の測距データと自装置の第1の測距データとを演算することで、両装置間の時計の誤差をキャンセルした距離を算出することにより、装置の複雑化や大型化を抑制してコンパクトな構成で衛星間測距に好適な測距を実現するレーザ測距装置が開発されています(以下URL)。
衛星間距離を測定するレーザ測距装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7347553/15/ja
関連する専門分野の例:電気工学(高出力・高効率なレーザーダイオード駆動回路やアレイセンサの読み出し回路のアナログ・デジタル混載回路の設計、電源供給システムや熱設計を含めた電子回路全体の最適化)、情報科学(アレイセンサから得られる生データ(受信タイミングや画素位置)に対して時間的・空間的ゲート処理を適用してノイズを効果的に除去するアルゴリズムの設計、測距用パルスレーザーの送信タイミングに変調をかけることで通信データを重畳・デコードする通信プロトコルの設計)
従来の測距装置では、小型化を進めると送信側から受信側へ直接光が回り込むクロストークが発生し、このクロストーク信号によって誤った距離が算出されるという問題がありました。
これに対し、送信パルスの送信タイミングに基づいて一定期間、受信側に入力された信号を無効化する無効化処理手段を備えた測距総理であり、 無効化処理により送信直後に装置内部で発生する測距対象物とは関係のない大電力のクロストーク信号が、その後の距離算出処理から物理的に排除され、さらに各送信パルスに異なる周波数オフセットを持たせることで複数のパルスが連続して送信されても、それぞれの反射パルスを正確に識別し、対応する送信パルスとの時間差から距離を算出できるため、クロストークによる誤測距を抑制しつつ高速かつ正確な測距を可能にする測距装置が開発されています(以下URL)。
パルスを送信しその反射を受信することで測距をおこなう測距装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7687431/15/ja
関連する専門分野の例:応用物理学(複数の周波数オフセットを正確に生成・変調するためのレーザー光源や光変調器の材料選定およびデバイス構造の設計、微弱な反射光を高いS/N比で検出するための高感度光検出器の物理的特性の解析、装置内部で発生するクロストーク(回り込み光)の物理的なメカニズムの分析)、電子工学(光電変換部からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータの設計、送信タイミングに基づいて一定期間、受信信号を無効化する無効化処理部のロジック設計、分離された各周波数オフセットのパルスから、高精度な受信タイミングを抽出するためのタイミング抽出アルゴリズムの設計)
従来のソーナー表示では、一つの目標物からの反射信号が表示上では複数の分離した表示として現れることがあり、これによりオペレーターは目標物の数や性質を誤認し、判定に手間がかかるという問題がありました。
これに対し、センサーで受信した信号から方位ごとの距離と信号レベルを示すAスコープ情報と、特定方位におけるBスコープの時系列履歴を示すPH(ピングヒストリ)情報を生成し、Aスコープ上の目標表示の長さ(目標長)とPH上の目標表示の長さ(表示長)を比較し、表示長が目標長より短い場合、PH上の目標表示が分離していると判断し、その分離部分の輝度を自動で補間することにより、一つの目標物が分離して表示されることによるオペレーターの誤認や判定負荷を軽減し、迅速で正確な目標物識別を可能にする表示制御装置が開発されています(以下URL)。
目標物についての利用者の判定負荷を減少させる表示制御装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-046980/11/ja
関連する専門分野の例:情報科学(受信信号からAスコープ情報およびPH情報を効率的に生成するためのデータ構造とアルゴリズムの設計、Aスコープ上の目標表示を正確に特定して長さを計測する画像処理アルゴリズムの設計)、人間工学(補間処理が適用されたPH表示がオペレーターの目標物識別速度と正確性に与える影響の評価、目標表示の分離パターンや補間輝度の選択がオペレーターの認知負荷(例: 判断に要する時間、誤判断率)にどう影響するかの分析)
(10)G08G|開発トレンドと専門性

G08Gは交通制御システムに関する分類です。
従来の技術では、割り込み意思がない車両に対しても誤って警告が発せられ、ドライバーに煩わしさを与えるという問題がありました。
これに対し、自車両の隣接車線を走行する複数の車両を検出し、自車両の直前の車両(対象車両)のさらに前方を走る車両(前方車両)の速度情報を取得し、さらに、前方車両の進行方向に信号機や横断歩道といった減速要因があるかを判定し、前方車両の速度と減速要因の有無を総合的に分析することで対象車両が交通の流れに乗って走行しているか(不必要な車線変更を意図していないか)を判定し、対象車両が交通の流れに乗っていると判断された場合は割り込みの予測があったとしても警告を抑制し、ドライバーへの誤報を減らす走行状態判定装置が開発されています(以下URL)。
車両の隣接車線における割り込み可能性を判定する走行状態判定装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7658412/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(車載カメラやレーダーから得られる画像・点群データを用いた隣接車線の車両の位置、速度、加速度を高精度で検出・追跡する認識アルゴリズムの設計、信号機の灯火状態や横断歩道の存在、横断者の有無といった道路環境情報をリアルタイムで認識して前方車両の減速要因となるかを自動で判定する画像認識・パターン認識システムの構築、対象車両が交通の流れに乗っているか否かを機械学習モデルを用いて判定するロジックの設計)、機械工学(減速要因を検知するために必要なセンサーの特性評価、車両への最適な取り付け位置や角度の設計、周囲の車両や交通インフラからの情報を効率的に取得できるシステムの構築、走行中の車両の振動や温度変化といった環境要因がセンサーの計測精度に与える影響の分析、耐環境性や耐久性を考慮したセンサーハウジングや取り付け構造の設計)
従来の隊列走行では、隊列の長さや特性が多様なため、運転者が安全に車線変更をおこなうことの難しさが問題でした。
これに対し、運転者の技量(車線変更閾値)と、走行経路上の車線変更が必要な区間における各地点の推奨度(車線変更推奨度)を考慮して、最適な車線変更推奨区間(分岐地点手前の複数車線区間が対象)を算出し、この算出された推奨区間に関する情報を基に隊列走行中の運転者に対し車線変更を推奨する情報を通知することにより、隊列走行の特性を踏まえた上で運転者が適切なタイミングと場所で安全に車線変更をおこなうことを支援する装置が開発されています(以下URL)。
隊列走行する車両の車線変更を支援する装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7601172/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(運転者の運転履歴(隊列先導経験、大型車運転歴など)や隊列の構成(車両数、長さ)に関するデータの分析、車線変更の難易度を定量的に評価する機械学習モデルの構築、地図情報や過去の交通データに基づき分岐地点手前の複数車線区間において走行抵抗や視認性、隣接車両の挙動などを考慮した車線変更推奨度を算出する経路計画・最適化アルゴリズムの設計)、機械工学(隊列走行中の各車両の速度、位置、加速度などを正確に計測するためのセンサーの選定およびそれらの統合的なデータフュージョン手法の検討、車線変更時に隊列の各車両が協調して安全に移動できるような車両間の制御アルゴリズムの設計)
従来の技術では、車載カメラを用いた信号認識に限界があり、特に大型車の陰になると信号を見落とす危険性がありました。
これに対し、信号灯器の表示方向を監視するセンサーから車両の存在を検出し、そのデータに基づいて前方車両によって信号灯器の表示状態が視認できない後続車両の有無を判定し、視認困難な車両が存在すると判定した場合、その車両に対して現在の信号灯器の表示状態だけでなく表示が切り替わるタイミングも含む信号情報を送信することにより、ドライバーは前方の見通しが悪くても正確な信号情報をリアルタイムで把握でき、信号見落としによる事故や交通混乱のリスクを低減できる信号情報提供装置が開発されています(以下URL)。
前方車両によって信号機が見えにくい状況の後続車両に対して信号情報を提供する装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7567998/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(信号灯器に設置されたカメラ画像から前方車両の車種(特に大型車)や車高、後続車両の位置をリアルタイムで高精度に認識する画像処理・機械学習アルゴリズムの設計、複数のセンサーデータを統合して車両の位置や信号の視認性をより正確に推定するデータフュージョン技術の設計)、電気電子工学(信号灯器の表示状態や前方の車両を正確に検出するための適切な視野角、解像度、応答速度を持つカメラの選定と悪天候下でも安定して動作するような耐環境設計、信号情報提供装置から車両への無線通信において高速かつロバストなデータ転送を実現するための通信モジュールやアンテナの設計)
従来の技術では、多数のセンサーと移動物体が存在する状況で各センサーにどの移動物体を割り当てるかという組み合わせ最適化問題をリアルタイムに解くことが困難でした。
これに対し、まず各センサーの位置と向き、および移動物体の位置を受け付け、次にこれらの情報に基づいてセンサーが移動物体を捕捉できる領域との関係からセンサーの最適な割り当て問題をイジングモデル(二値(例えば、ON/OFFや上/下)の状態を持つ要素同士の相互作用でシステムのエネルギーを表現するモデル)として構築し、このイジングモデルデータをアニーリングマシン(組み合わせ最適化問題を高速で解くことに特化したコンピュータ)にマッピングし、割り当ての最適解を高速で導出し、最後に得られた最適解に基づいて各センサーを制御し、割り当てられた移動物体を追跡するように動かすことにより、多数の移動物体とセンサーが存在する複雑な環境においてもリアルタイムで追跡できるセンサ制御システムが開発されています(以下URL)。
複数の移動物体を追跡するためのセンサ制御システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7683748/15/ja
関連する専門分野の例:情報科学(移動物体やセンサーの空間的・時間的なデータの分析、イジングモデルやQUBO形式に変換するための数理最適化モデルの構築、アニーリングマシンに適した形式で問題の定式化、計算効率の高いアルゴリズムの設計)、電気電子工学(リアルタイム性が要求されるセンサーデータ取得のための高分解能かつ低遅延のセンサーモジュールの選定および信号処理回路の設計、イジングモデルデータや最適化結果をアニーリングマシンと制御部間で迅速にやり取りできるような高速シリアル通信インターフェースや無線通信モジュールの設計)
3.5 共同出願人との開発例
共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。
技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。
共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。

との共同出願が突出しています。
既存技術では、冗長系切り替え時に複雑な時刻同期や複数ルート接続が必要で、構成や処理が煩雑でした。
これに対して、データを定期的に送信する第1の送信装置(主系)と、排他的に送信を行う第2の送信装置(副系)を有するシステムであり、系切り替え時、第1の送信装置はデータ送信停止直前に送信するデータを第2の送信装置を経由して送信すると同時に、送信データと送信間隔を示す送信制御情報を第2の送信装置へ渡し、 これを受け取った第2の送信装置はそのデータを送信した後、受け取った送信データと送信制御情報に基づいて以降の定期的なデータ送信を自律的に開始することにより、複雑な同期を必要とせず、簡易な構成でデータ送信の途切れを防ぐデータ送信システムが開発されています(以下URL)。
データ送信を途切れさせない冗長構成を構築するデータ送信システム→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7683917/15/ja
関連する専門分野の例:情報工学(第1送信装置から第2送信装置へのデータと送信制御情報の引き継ぎにおいてパケットロスを許容せず低遅延で情報を転送するための専用プロトコルの設計、ネットワークにおける系切り替え時のパケット転送経路の切り替え方式の検討、経路変更に伴う影響(例:経路切り替え時間、一時的な遅延変動)を最小化するためのアルゴリズムの設計)、電子工学(主系と副系間で送信データと制御情報を高速かつ確実に転送するためのデジタルインターフェース回路の設計、定期的なデータ送信のタイミングを正確に制御するための高精度クロック生成回路の設計)
従来の遠隔地データバックアップでは、公衆回線では時間がかかり、専用回線は高コスト、記憶媒体の物理輸送は手間と遅延が生じる問題がありました。
これに対して、1次データセンターのストレージ装置がバックアップするデータを選び、そのデータと2次データセンターへの飛行指示を無線通信で自律型飛行装置(ドローン)に送信し、ドローンはデータを受信・記憶し、飛行指示に従って2次データセンターへ自律飛行し、到達後、無線通信でデータを2次データセンターのストレージ装置へ転送し記憶させ、大量データの初期構築や初期同期時にはこのドローンを用いた無線通信方式が選択されることで短時間で簡便かつ安価なデータ転送を実現するデータバックアップ装置が開発されています(以下URL)。
ドローンを用いたデータセンター間のデータバックアップ装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7409707/15/ja
関連する専門分野の例:航空宇宙工学(数百GBから数TB以上のデータストレージを搭載し、長距離(例:数百km)を飛行できるドローンの機体構造、プロペラ、バッテリーシステムの設計、GPSやIMU(慣性計測装置)等のセンサーを用いた精密な自動航行システムと飛行中の風や乱気流に対応する姿勢制御アルゴリズムの設計)、情報科学(大容量のバックアップデータを効率的にドローンへ転送・受信するための高速無線通信プロトコルとデータフォーマットの設計、1次・2次データセンターとドローン間のデータ転送の信頼性を確保するための暗号化、整合性検証およびエラーリカバリメカニズムの設計、ドローンによるデータ転送と通信回線網による転送のコストと時間のバランスを考慮した最適な通信方式の自動選択ロジックの構築)
4 開発に求められる専門性
上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。
上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。
(1)データ処理関連(G06F)
・情報系、電気系、その他の分野(情報科学、情報セキュリティ、ソフトウェア工学、電気電子工学、デザイン工学など)
情報系では対象装置の機能要件の分析、効率的かつセキュアな情報処理システムの設計、所望の情報処理をおこなうアルゴリズムの設計などが、電気系ではチケット確認装置などのハードウェア設計、実装、所定の機能(読取、生成、判定、出力)が安定して動作するための最適な電子回路の設計とシステムの構築などが求められます。
(2)無線通信関連(H04W)
・情報系、電気系の分野(通信工学、情報科学、情報工学、コンピュータサイエンス、電気工学、電子工学など)
電波干渉などのを踏まえた通信設計、取得された通信情報の分析、所望の情報処理をおこなうアルゴリズム設計などが、電気系では無線通信システムなどの対象物の信号処理やアンテナ設計、所定の情報処理をおこなうアルゴリズム設計、信号処理回路や制御回路の設計などが求められます。
(3)ビジネスICT関連(G06Q)
・情報系、電気系、その他分野(情報科学、データサイエンス、経営情報学、情報工学、電気電子工学、デザイン工学など)
情報系では作業点検ルートや作業内容の最適化などの所望の情報処理をおこなうアルゴリズム設計、検索ロゴや過去実績データなどの分析や対象者の行動パターンの分析、ビジネスプロセスとITシステムを最適に連携させるためのシステム設計などが、電気系では監視カメラや位置情報発信機器といったハードウェアの選定や設計、機器から取得される信号の処理や安定したシステム動作を支える電源供給、回路設計などが求められます。
(4)電信通信関連(H04L)
・情報系、電気系の分野(情報工学、情報科学、通信工学、ソフトウェア工学、電気電子工学、電気工学など)
情報系ではネットワーク全体のデータ通信が効率的かつ安定しておこなわれるような設計、情報処理装置、ルータ、端末などの各コンポーネントが連携して正しく動作するようなプログラム、パケットの要求遅延ジッターに応じた最適なキュー選択などの所望の情報処理をおこなうためのアルゴリズム設計などが、電気系ではルータ、端末などのネットワーク機器の物理層・データリンク層の機能設計、高速で安定したデータ伝送を実現するハードウェアインターフェースと信号処理技術の検討、高速なパケット処理などの所望の通信をおこなうための回路設計などが求められます。
(5)イメージデータ処理関連(G06T)
・情報系、電気系の分野(情報科学、電気電子工学など)
情報系では身体部位の位置の推定などの所望の情報処理をおこなうアルゴリズムの設計、機械学習モデルの構築、所望の処理をおこなうシステム設計などが、電気系では画像処理やAIモデルの高速実行などの要求を満たすプロセッサ、メモリ、センサーの選定、各種装置を含めた信号処理などの回路設計などが求められます。
(6)伝送関連(H04B)
・電子系、情報系の分野(電子工学、電気電子工学、情報科学、通信工学、情報工学など)
電気系では後方散乱光信号などの取得した信号を電気信号に変換してノイズ除去や増幅などの適切な信号処理を行うための回路設計、システム全体の高効率な電力管理や制御システムの構築などが、情報系ではセンサーから得られたデータなどの各種データの解析、解析結果に基づく所望の情報処理のためのアルゴリズムや学習モデルの構築などが求められます。
(7)画像通信関連(H04N)
・情報系、電気系の分野(通信工学、情報科学、電気工学など)
情報系では通信システムの物理層設計と信号処理、伝送媒体の特性解析やそれに応じた変調・符号化技術の選定、システム全体のデータフローと情報処理ロジックの設計、所望の情報処理をおこなうためのアルゴリズム設計などが、電気系ではウェアラブルカメラや携帯端末などの所望の機能を有する装置の選定やそれらを統合する基板の設計、システム間の信頼性の高いデータ送受信機能などを実現するための通信モジュールの選定や回路設計などが求められます。
(8)計算装置関連(G06N)
・情報系、電気系の分野(情報工学、情報科学、認知科学、データサイエンス、電子工学など)
情報系では複雑なデータセットから特定のパターンを効率的に抽出するための機械学習アルゴリズムやデータマイニング手法の設計、データ転送のボトルネックの解消などの目的を踏まえたシステム全体のデータフローの設計などが、電気系では高速データ処理や特定機能の実行に適したプロセッサや回路の設計、センサーからのデータ入力から表示装置へのデータ出力までシステム全体の信号経路と電源供給の安定性・効率性を確保する回路の設計などが求められます。
(9)測距技術関連(G01S)
・電気系、情報系、物理系、その他の分野(電気電子工学、電子工学、情報工学、情報科学、応用物理学、人間工学など)
電気系はシステム全体の物理層における信号の生成、送受信、検出に関するハードウェア設計と最適化、信号伝送経路におけるノイズ対策、干渉抑制、電力効率の向上、アナログ信号とデジタル信号の高精度な変換およびインターフェースの設計などが、情報系は受信したデジタル信号に対する高度な信号処理などの所望の情報処理をおこなうためのアルゴリズムの設計、所望の計算を効率的に実行するための並列処理や分散処理などの設計と最適化、システムの性能を最大化するためのデータ構造、アルゴリズム、ソフトウェアアーキテクチャの設計などが、物理系ではレーザー測距装置などの対象物に係る物理現象の解明と応用、物理的な特性に基づく新規材料やデバイスの設計などが求められます。
(10)交通制御システム関連(G08G)
・情報系、機械系、電気系の分野(情報科学、機械工学、電気電子工学など)
情報系ではセンサーデータなど情報の解析と対象とする事象を正確に認識・理解するためのアルゴリズムの設計、認識した情報に基づいて最適な判断を下してシステムを制御するためのロジックの構築などが、機械系ではセンサーやアクチュエーターといった物理的なデバイスの選定とシステムに統合するための設計、設計したデバイスやシステムがさまざまな環境下で安定して機能するための構造的・物理的な最適化などが、電気系ではセンサーやアクチュエーターなどの電子部品の選定、システムに組み込むためのハードウェアの設計、データの取得や送受信を確実に行うための通信システムの設計などが求められます。
ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。
5 まとめ
計算や測距などの情報処理装置、無線通信や放送、光ファイバなどの通信技術など電気技術について広範囲に特許出願されており、おこなわれている開発や求められる専門性も幅広いと考えられます。
大学の専攻と関連づけるとしたら、主に情報、電気における研究分野が該当する可能性があります。また、物理や機械といった研究分野も該当する可能性があります。
本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。
興味を持った企業がある場合は、その企業に絞って調べることをおすすめします。
参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
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・総合メーカーの就職・転職先一覧|研究開発に強い企業の技術分野
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<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社
<留意事項>
・本記事は、弁理士である管理人の視点で特許情報を独自に分析したものです。
・本サイトでは、特許情報を正確かつ最新の状態でお伝えするよう努めていますが、情報の完全性を保証するものではありません。
・特許情報のご活用や解釈は読者ご自身の責任でお願いいたします。
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