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シャープの研究開発職|特許からわかる技術領域・専門分野

 シャープのように、生活に身近な白物家電からスマートフォンを支える最先端のカメラモジュールや液晶デバイス、エネルギーソリューションまでを手掛ける総合エレクトロニクスメーカーはその研究開発領域が極めて多層的です。

 家電といった馴染みのブランドの裏側には精密な半導体・電子デバイス技術が用いられており、 それらに関係するAIoTのソフト実装やデバイス設計といった具体的な研究開発の現場を外部から把握するのは容易ではありません。

 消費者のニーズを起点とする多種多様な製品群ゆえに企業サイトの断片的な情報だけでは、どのような研究開発がおこなわれ、そこではどのような専門性が求められるのか全体像を捉えるのは困難です。

 この問題に対し、特許情報を活用します。

 特許情報は企業の開発の軌跡であり、客観的なエビデンスになり得る情報です。

 本記事では、採用サイトとは別の視点で、シャープの研究・開発職ニーズと関連する専門性を特許情報から解読します。  

 

 結論(概要)は以下の通りです。

開発に求められる専門性
(1)画像通信関連:情報系、電気系の分野(情報科学、情報工学、電気電子工学など)
(2)データ処理関連:情報系、電気系、物理系の分野(情報科学、電気電子工学、電気工学、電子工学、応用物理学など)
(3)無線通信関連:情報系の分野(通信工学、情報工学、情報科学など)
(4)エレクトログラフィー関連:電気系、情報系、化学・材料系、物理系の分野(電子工学、制御工学、高分子化学、材料工学、応用物理学、機械工学など)
(5)空調関連:情報系、電気系、機械系、材料系の分野(制御工学、電気工学、電気電子工学、機械工学、材料工学など)
(6)半導体関連:材料、電気、機械系分野(材料科学、電子工学、精密工学など)
(7)表示装置の制御関連:情報系、電気系、その他の分野(情報科学、通信工学、電気電子工学、電子工学、デザイン工学など)
(8)掃除機関連:機械系、材料系、電気系、情報系の分野(機械工学、材料科学、材料工学、電気工学、電子工学、情報科学など)
(9)冷蔵庫関連:情報系、電気系、機械系、材料系その他分野(通信工学、情報科学、情報工学、電気電子工学、機械工学、精密工学、材料科学、経営工学など)
(10)電話通信関連:情報系、電気系の分野(情報科学、電気電子工学など)
 ただし、上記専門は企業の一部の特許情報に基づくものであり、全てをあらわすものではありません。また、求められる専門は特許の解釈によって変わってきますので、個々の特許情報をご確認ください。

 

 

1 企業サーチの概要

 特許情報は企業の開発情報だと言えます。

 企業サーチは、企業の特許情報から、その企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。

 特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。

 すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。

 

2 総合メーカー

2.1 総合メーカーとは

 ここでは、いわゆる大企業で複数の分野の製品やシステムを自社で開発・製造する企業を意図します。

 企業規模や分野の数など厳密なものではありません。

 

2.2 サーチ対象

 以下を対象にしました。

(1)シャープ

 

 

2.3 使用プラットフォーム

 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat

 

3 サーチ結果

3.1 結果概要

開発イメージは下表のとおりです。 

 

 

モノの開発

サービスの開発

個人向け

空気調和機(エアコン)
空気清浄機能を備えた空気調和機
携帯端末装置
電気掃除機の集塵装置
バッテリー式電気掃除機
電気掃除機の吸込口体
静電気対策が施された電気掃除機
冷気循環を阻害する収納物の配置を検知して通知する冷蔵庫
など

 

法人向け

原稿読取装置
情報処理装置
動画像復号装置
イメージ送信やファクス送信などの送信ジョブ機能を備える画像処理装置
指紋センサーを備える情報処理装置
ジェスチャーを検出して入力処理をおこなう入力装置
オプション機能の有用化をおこなう端末装置
タッチパネル装置
テザリング機能を用いた通信に係るシステム
テザリング端末を経由して無線通信ネットワークに接続するための電子機器
次世代移動通信システムにおける端末装置
無線LANにおける基地局装置
画像形成装置
OA機器のトナー
電子写真感光体
エアコンのフィルタ清掃装置
加湿装置の加湿フィルタ用カバー部材
LEDアレイ
太陽電池モジュール
裏面接合型太陽電池モジュール
薄膜トランジスタ基板
表示に必要な電力消費を抑える表示装置
複数のディスプレイを連結して1つの大画面を表示する表示システム
自発光素子ディスプレイの制御装置
電気機器の異常情報を通知する通信制御装置
冷蔵庫の扉
電話詐欺被害を未然に防ぐためのネットワークシステム
迷惑電話対策を簡易な操作で実行する制御装置
端末装置と電話回線を介して通信する受注サーバ
など

冷蔵庫内の冷気ダクトの結露を抑制可能な冷蔵庫の製造方法
など

 

3.2 出願件数の推移

 下図はシャープの特許出願件数の推移です。

 

 上図期間中、出願件数は減少傾向ですが毎年1000件以上、出願されています。

 これらの出願に関わる数の開発がおこなわれていることが推測されます。

 

3.3 主な開発分野

 特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。

 出願上位10の技術分野を抽出して並べています。

 各記号は発明の技術分類をあらわします。

 発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。

 関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。

 

 個別の情報を詳しく確認したい場合は、それぞれのリンク先に飛んでください。

 特許は難解ですが、GeminiChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。

参考記事 【AI活用】難解な特許が小学生レベルの内容に!1分で特許を読み解く方法

 

 

 

 分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)

 

3.4 シャープの近年の開発トレンドと求められる専門の例

 特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。

 ここ10年のトレンドは以下のとおりです。

 発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。

 

(1)H04N|開発トレンドと専門性

 

 H04N画像通信に関する分類です。

 具体例として原稿読取装置が挙げられます。
 従来の技術では、原稿と背景の色が似ている場合などに原稿の輪郭検出が困難で、正確なクロップ(画像の中から必要な部分だけを切り出すこと)ができないという問題がありました。
 これに対し、原稿の表裏両面をそれぞれ原稿よりも広範囲に読み取り、得られた画像データから原稿領域を検出し、片面の原稿領域の検出に成功した場合、その検出結果を基にもう一方の面の原稿領域を特定し、両面の原稿部分を切り出すことにより、検出処理の負荷を軽減しつつ原稿の傾きや地肌色に関わらず、高品質なクロップ画像データを得ることを可能にする原稿読取装置が開発されています(以下URL)。
 片面の原稿領域の検出結果を基にもう一方の面の原稿領域を特定する原稿読取装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7644686/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(原稿の境界を自動で認識して傾きや歪みを補正する画像処理アルゴリズムの設計、スキャンされた画像データが効率的かつ高速に処理されるようなデータフローの設計、制御部と画像処理部が連携して動作するための堅牢で拡張性の高いソフトウェアアーキテクチャの設計)、電気電子工学(原稿の地肌色や背景色に左右されず高精度に原稿のエッジを検出できるような波長特性や解像度を持つラインセンサーやCMOSセンサーの選定、イメージセンサーから出力されるアナログ信号をデジタルデータに変換してノイズを除去したりコントラストを強調したりするためのA/D変換回路やデジタル信号処理回路の設計、原稿全体を均一にかつ歪みなく読み取るためのレンズや光源の配置、光量調整、焦点深度の最適化などの光学的な設計)

 

 具体例として複合機などの情報処理装置が挙げられます。
 従来の技術では、ユーザーが特定の動作モードで頻繁に利用する設定を毎回手動で再設定する必要があり、手間がかかるという問題がありました。
 これに対し、ユーザー操作によって設定された任意の動作モードとそれに対応する動作条件を記憶し、ユーザーがその記憶された設定内容を呼び出す操作をおこなうと、現在どの動作モードが設定されているかに関わらず、記憶された動作モードと動作条件を即座に適用することにより、異なる動作モード間での設定の切り替えや頻繁に使う特定の設定への素早い復帰が可能となり、ユーザーの利便性を向上させる情報処理装置が開発されています(以下URL)。
 複合機などの情報処理装置→https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7516496/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(動作モードと動作条件の組み合わせを効率的に記憶して高速に検索・呼び出しができるようなデータ構造の設計、ユーザーの操作履歴や利用頻度に基づいてよく使われる設定を自動的に提案するアルゴリズムの設計)、電気電子工学(複数の動作モードと多数の設定条件を効率的に処理して瞬時に切り替えられるような適切な処理能力を持つCPU/GPUや高速なデータアクセスが可能なRAM/ROMの選定およびそれらの最適な配置・接続の設計、タッチパネルや物理ボタンなどの操作受付手段からの信号を正確に処理してシステムへ伝達するためのインターフェース回路の設計)

 

 具体例として動画像復号装置が挙げられます。
 従来の技術では、低解像度で符号化された画像を元の解像度に戻す際にボケが発生したり、特に色差のサンプル位置が考慮されない場合にニューラルネットワークによる超解像処理の性能が十分に発揮されないという問題がありました。
 これに対し、符号化データに含まれる補助拡張情報から画像の色差サンプル位置を特定するシンタックス要素(動画データがどのように構成されているかを示す情報のかたまり)を復号し、その色差サンプル位置情報を用いてニューラルネットワークによるフィルタ処理をおこなうことで、色差のサンプル位置を正確に反映した超解像処理を実現する動画像復号装置が開発されています(以下URL)。
 動画像復号装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7641186/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(色差サンプル位置情報に基づく超解像フィルタの学習済みモデル(ニューラルネットワーク)の重みや構造の調整、最新の動画符号化標準における補助拡張情報やパラメータセットのシンタックス解析、色差サンプル位置情報を正確に復号してニューラルネットワーク処理に連携させるためのソフトウェアモジュールの設計)、電気電子工学(画像データの色差成分と輝度成分の分離・統合、サンプル位置調整、行列演算などを効率的におこなえる専用の演算器やデータパスの設計、符号化データストリームから補助拡張情報をリアルタイムで抽出して色差サンプル位置情報をデコードするための低遅延かつ高信頼性のハードウェア回路の設計)

 

 具体例としてイメージ送信やファクス送信などの送信ジョブ機能を備える画像処理装置が挙げられます。
 従来の画像処理装置では、スマートフォンなどの外部デバイスから取得した宛先情報(メールアドレス、FAX番号など)を表示する際、送信ジョブの種類(FAX送信、メール送信など)に関わらず全ての宛先が混在して表示されるため、ユーザーが目的の宛先を探し出すのに手間がかかるという問題がありました。
 これに対し、外部装置から宛先情報を取得する取得部、送信ジョブを実行するジョブ実行部、これらを制御する制御部を備える画像処理装置であり、制御部は宛先情報の取得要求が行われた送信ジョブの画面モード(例:簡易FAXモード、通常メールモード)に応じて、表示する宛先情報を絞り込む(例えば、FAX送信モードで宛先を取得した場合、FAX番号のみを表示し、メールアドレスは非表示または、ユーザーが選択した場合にのみ表示するといった制御が実行)ことにより、ユーザーは目的の宛先を素早く見つけることができて利便性が向上する画像処理装置が開発されています(以下URL)。
 イメージ送信やファクス送信などの送信ジョブ機能を備える画像処理装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2023-000918/11/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(ユーザーの操作ログや利用パターンの分析、各送信ジョブの画面モードに合わせた最適な宛先表示ロジックの設計、外部デバイスから取得する宛先データの構造の定義および画像処理装置内部での効率的な格納・検索・表示方法のアルゴリズム設計)、電気電子工学(スマートフォンなどの外部デバイスとの無線通信(Wi-Fi、Bluetoothなど)に必要な通信モジュールの選定および回路設計、外部デバイスから宛先情報を受信する際の通信プロトコルの実装によるデータの整合性とセキュリティの確保)

 

(2)G06F|開発トレンドと専門性
 

 G06F電気的デジタルデータ処理に関する分類です。

 具体例として指紋センサーを備える情報処理装置が挙げられます。
 従来の技術では、電子決済とポイントカードアプリのような複数のアプリケーションを切り替える際に多くの操作が必要で、ユーザーの利便性が低いという問題がありました。
 これに対し、指紋センサーが所定時間継続して指紋を検出すると、自動的に第一のアプリケーション(例えば電子決済アプリ)の画面を表示し、同時に第一のアプリケーションと複数の第二のアプリケーション(例えばポイントカードアプリ)のアイコン一覧を表示し、このアイコン一覧内のアイコンの表示位置はユーザー操作によって変更できるように制御されるため、ユーザーは指紋認証の延長操作だけで目的のアプリケーションへアクセスできて、利便性が向上した情報処理装置が開発されています(以下URL)。
 指紋センサーを備える情報処理装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7684871/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(ユーザーの利用状況の分析、各送信モードに最適な宛先表示ロジックの設計、外部デバイスとのデータ連携のためのソフトウェアモジュールの設計)、電気電子工学(スマートフォンなどとの無線通信に必要な通信プロトコルの実装と最適化、画像処理装置内の制御部における宛先情報の取得、処理、表示に関わる組み込みソフトウェアやそれに適したハードウェアの選定や設計、高速なデータ転送を実現するための回路設計)

 

 具体例としてユーザーのジェスチャーを検出して表示画面の入力位置に入力処理をおこなう入力装置が挙げられます。
 従来のジェスチャー入力装置では、ユーザーの手の動きと画面上のカーソルの動きの対応関係が掴みにくく、操作が難しいという問題がありました。
 これに対し、カメラでユーザーの手を撮影してその画像から手の位置と形状を検出する入力装置であり、検出されたユーザーの手に含まれる領域から表示画面内の入力可能領域に対応するジェスチャー操作の操作領域を設定する第一設定処理部、この入力可能領域よりも大きい仮想入力可能領域を設定する第二設定処理部を備え、表示画面には手の撮像画像と、設定された操作領域の外枠が重ねて表示され、この操作領域の外枠は実際の撮像画像に対して上側にずらして表示されるため、ユーザーが自分の手の動きと画面上のカーソルの連動を直感的に把握しやすくなり、ジェスチャー操作による入力装置の操作性を向上させた入力装置が開発されています(以下URL)。
 ユーザーのジェスチャーを検出して表示画面の入力位置に入力処理をおこなう入力装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7670565/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(ユーザーの手の画像から、指の動きや手のジェスチャーパターンを認識するための機械学習モデルの構築、認識した手の動きから、画面上のカーソル位置や操作を正確に決定する入力処理ロジックの設計)、電気工学(ユーザーのジェスチャーを捉えるための高性能カメラセンサーの選定・評価および光学系や画像取り込み回路の設計、取得した画像データを効率的に処理してリアルタイムでのジェスチャー認識を可能にする組み込みプロセッサの選定)

 

 具体例としてオプション機能の有用化をおこなう端末装置が挙げられます。
 従来、画像形成装置のオプション機能を有効化するには、サービスマンがプロダクトキー発行に必要な装置情報を手入力する必要があり、手間がかかる上に手入力ミスやセキュリティ上の問題がありました
 これに対し、画像形成装置から装置情報を含む画像データを取得して、それをサーバに送信し、サーバがこの画像データから装置識別情報と機能情報を抽出し、端末装置へ返信するものであり、これら情報と申請情報の入力欄を含む画面を表示する入力画面表示手段、入力された申請情報と抽出された装置情報をサーバに送信する送信手段、サーバから有効化情報を受信する受信手段、受信した有効化情報を表示する有効化情報表示手段を備えることにより、サービスマンは画像データを読み取るだけで装置情報の入力を省き、手間の軽減とセキュリティの向上を図った端末装置が開発されています(以下URL)。
 オプション機能の有用化をおこなう端末装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7399241/15/ja

  関連する専門分野の例:情報工学(端末装置、画像形成装置、サーバ間のデータ通信プロトコルとAPIの設計、装置情報や申請情報といった機密性の高いデータを保護するための暗号化技術や認証メカニズムの選定、端末装置の画面表示や入力フローのユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンスの設計)、コンピュータサイエンス(画像形成装置から取得した2次元コードの画像データから装置識別情報や機能情報を高速かつ高精度に抽出する画像処理・パターン認識アルゴリズムの設計、サーバ側で、プロダクトキーの発行に必要な装置情報、申請情報、有効化情報などを効率的に格納・管理するためのデータベーススキーマの設計)

 

 具体例としてタッチパネル装置が挙げられます。
 従来のタッチパネルでは、タッチによる静電容量変化が小さい場合、検出信号中のノイズが相対的に大きくなり検出精度が低下するという問題がありました。特に、ドライブ信号を増幅しても信号が急峻になりすぎると寄生ダイオードからのリーク電流が増加し、かえって検出値が低下したり配線長によって検出値に差が生じたりする問題がありました
 これに対し、第1方向に延びる複数の第1電極線と、これに交差する第2方向に延びる複数の第2電極線を備え、両電極線の交点での静電容量変化を検出するタッチパネル装置であり、第1電極線に印加するドライブ信号のパルス波形を調整するパルス波形変形回路がドライブ信号増幅回路による増幅の前後いずれか、または両方で、ドライブ信号のパルス立ち上がり時間が増加するように波形を変形させ、このパルス立ち上がり時間を増加させる度合いは、ドライブ信号生成回路から第1電極線までの配線長が長いものほど小さくなるように調整されていることにより、急峻なパルス信号によるリーク電流の発生を抑制し、配線長に起因する検出値のばらつきを低減できるため、タッチ検出精度を向上させることが可能なタッチパネル装置が開発されています(以下URL)。
 タッチパネル装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7623894/15/ja

  関連する専門分野の例:電子工学(ドライブ信号生成回路、ドライブ信号増幅回路、パルス波形変形回路、センス信号受信回路といった各回路ブロックの設計、パルス波形変形回路における抵抗器やコンデンサの定数を配線長に応じた最適なパルス立ち上がり時間が得られるように決定)、応用物理学(タッチ操作による静電容量の変化、電極線間の寄生容量、センス信号受信回路に発生するリーク電流といった物理現象の解析およびそれらが検出精度に与える影響の評価、静電容量変化の検出感度を向上させるための材料や構造の探索、外部ノイズ源がタッチパネルの検出信号に与える影響の分析)

 

(3)H04W|開発トレンドと専門性

 

 H04W無線通信ネットワークに関する分類です。

 具体例としてテザリング機能を用いた通信に係るシステムが挙げられます。
 既存のテザリング通信では、親機端末装置を経由して通信ネットワークへの接続が許可されていない子機端末装置が不正に基地局と通信してしまうというセキュリティ上のリスクがありました。
 これに対し、基地局、テザリング機能を有する親機端末装置および親機を介して接続される子機端末装置から構成され、基地局が接続許可された子機端末の情報を記憶しており、子機端末装置が基地局との通信接続を試みた際にその子機端末が未許可であると判断された場合、子機端末と基地局間の通信接続が停止されることにより、親機端末装置のテザリング機能を利用した第三者による不正アクセスを効果的に防ぎ、通信ネットワークのセキュリティを向上させた通信システムが開発されています(以下URL)。
 テザリング機能を用いた通信に係るシステムhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7663692/15/ja

  関連する専門分野の例:通信工学(親機端末装置と基地局間の通信および親機端末装置と子機端末装置間のテザリング通信における通信プロトコルとインタフェースの仕様の設計、子機端末からの通信要求を基地局が適切に処理し必要に応じて通信停止指示を親機端末に伝達するための信号伝達経路と制御シーケンスの最適化)、情報工学(子機端末の認証情報を基地局が管理・検証するためのデータベース構造の設計、機端末が未許可と判断された際に通信を停止させるための通信遮断メカニズムの設計)

 

 具体例としてテザリング端末を経由して無線通信ネットワークに接続するための電子機器が挙げられます。
 従来の技術では、電子機器が通信速度などのパラメータに基づいて自動的に接続先を切り替えるため、ユーザーの意図しないセキュリティが脆弱なネットワークに接続してしまう問題がありました。
 これに対し、テザリング端末を介してネットワークの第一のアクセスポイントに接続している状況で、テザリング端末がユーザーによって接続許可された第一のアクセスポイントとは異なる第二のアクセスポイントを検出した場合に、その情報を当該端末へ送信し、受信した情報に基づき自動的にテザリングを切断し、許可された新たな第二のアクセスポイントへ直接接続を切り替えることで、ユーザーの意図に反する接続を防ぎつつ複数の通信方式を利用可能にする電子機器が開発されています(以下URL)。
 テザリング端末を経由して無線通信ネットワークに接続するための電子機器https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7667697/15/ja

  関連する専門分野の例:通信工学(異なる無線通信規格間での接続切り替えをシームレスにおこなうための制御ロジックの設計、テザリング端末とこの電子機器間および電子機器とアクセスポイント間でのデータ転送効率を最大化するためのパケットルーティングやトラフィック管理技術の検討)、情報工学(テザリング端末上でユーザーがアクセスポイントの接続許可や優先度、自動接続設定などを直感的に操作できるユーザーインターフェースの設計、電子機器とテザリング端末間でアクセスポイント情報を安全かつ確実に同期するためのデータ構造と通信プロトコルの設計)

 

 具体例として次世代移動通信システムにおける端末装置が挙げられます。
 既存技術では、5G/NR(第5世代移動通信システム/5Gのための新しい無線技術)のような多種多様なサブキャリア間隔が混在する環境下での効率的な通信確立が課題でした。特に、複数のサブキャリア間隔候補の中から適切なものを選択し、高精度な同期を実現する方法が不明確でした。
 これに対し、まず第1のサブキャリア間隔で第1・第2の同期信号を受信し、物理セルアイデンティティを検出することで初期同期を確立し、次に第2のサブキャリア間隔でNZPチャネル状態情報参照信号(無線チャネルの状態を測定するために意図的に電力を出して送信される信号)を受信して同期(第1と第2のサブキャリア間隔は複数の候補から個別に構成)するという2段階の同期プロセスにより、異なるサブキャリア間隔が混在する環境下でも効率的に基地局と同期を確立し、最適な通信設定を特定できる端末装置が開発されています(以下URL)。
 次世代移動通信システムにおける端末装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7427735/15/ja

  関連する専門分野の例:通信工学(複数のサブキャリア間隔に対応したFFT/IFFT処理部の設計、同期信号・参照信号の検出精度を高めるためのデジタルフィルタリング技術の検討、物理セルアイデンティティ検出のための相関処理アルゴリズムの最適化、第1同期と第2同期におけるサブキャリア間隔の選択ロジックの設計)、情報科学(受信した同期信号およびNZPチャネル状態情報参照信号から最適なサブキャリア間隔を推定して切り替えるための状態管理メカニズムと制御フローの設計、複数のサブキャリア間隔候補から最適なものを選択するためのアルゴリズムや機械学習アプローチの検討)

 

 具体例として無線LANにおける基地局装置が挙げられます。
 従来の無線LANでは周波数帯域が固定され、他のデバイスが使用中の帯域の一部を効率的に利用できず、周波数利用効率に限界がありました。
 これに対し、自身が通信に用いる第1の周波数チャネルに加え、他の基地局装置が使用している第2の周波数チャネルの一部を自装置の通信に割り当てて使用する基地局装置であり、第1の基地局装置は第2の基地局装置に対して、その確保している第2の周波数チャネルの一部を使用させてほしい旨の制御情報を送信し、許可を得ることにより、第2の基地局装置が確保している周波数チャネル全体を使用していなくてもその空いている一部を第1の基地局装置が有効活用できるようになる相互連携により、既存の周波数帯域の分割管理による制約を克服してシステム全体の周波数利用効率が向上する基地局装置が開発されています(以下URL)。
 無線LANにおける基地局装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7643905/15/ja

  関連する専門分野の例:通信工学(複数の基地局が近接して運用される環境において周波数リソースの共有を円滑におこなって相互干渉を最小化するための協調型信号処理アルゴリズムの設計、リアルタイムで変化する無線チャネルの状態やトラフィック需要に応じて最適な周波数チャネルの選択、帯域幅の割り当て、ユーザー間のリソース配分をおこなうための適応型アルゴリズムの設計、基地局間で周波数利用情報を交換するための制御メッセージのフォーマットやプロトコルの最適化)、情報科学(複数の基地局装置間で周波数リソース情報を交換し協調して動的に周波数割り当てをおこなうための分散制御プロトコルの設計、リアルタイムチャネル状態情報解析と予測アルゴリズムの構築)

 

(4)G03G|開発トレンドと専門性

 

 G03Gエレクトログラフィーなどに関する分類です。

 具体例として画像形成装置が挙げられます。
 従来の画像形成装置では、非接触型温度センサとしてサーモパイルセンサ(赤外線を検知して電圧に変換するセンサ)を用いる場合に特化した適切な補正処理がなく、温度測定の精度低下が問題でした。
 これに対し、まず第1温度センサ以外の第2温度センサが検知する温度を基準とし、その温度に相当する第1温度センサの理想的な出力電圧をサーモパイル基準電圧として算出し、次に実際に第1温度センサから検出される電圧をサーモパイル検出電圧とする処理をおこない、このサーモパイル基準電圧とサーモパイル検出電圧との電圧差分値に基づいて、第1温度センサの補正値を求めるものであり、この補正値はサーモパイル検出電圧に加算され、これにより測定誤差が補正され、この電圧差分に基づく補正はオペアンプ(信号を増幅する電子回路部品)のオフセット誤差(不要な信号のズレ)など電圧をシフトさせる主要な誤差要因に特化しているため、簡単な仕組みで定着装置の温度ムラなどの不具合を未然に防ぐ画像形成装置が開発されています(以下URL)。
 画像形成装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7665483/15/ja

  関連する専門分野の例:電子工学(サーモパイルセンサと第2温度センサ(の出力特性に合わせた最適なオペアンプ回路の選定と設計、オフセット電圧やドリフト特性を最小限に抑えるための回路構成の検討、A/D変換器の分解能とサンプリングレートの最適化)、制御工学(サーモパイルセンサの補正値算出アルゴリズム設計、電源オン時のイニシャル補正処理のフローの設計、定着部材の目標温度に対するPID制御パラメータの最適化)

 

 具体例としてOA機器のトナーが挙げられます。
 従来のトナーは低温定着性を追求すると耐久性が低下し、マグローラへの焼き付きや耐ホットオフセット性(熱定着時のトナーの転写ローラーへの付着しにくさ)不足が生じる問題がありました。
 これに対し、主に4種類の樹脂と離型剤、着色剤、非晶性樹脂A(低融点、特定のSP値(物質の溶解性を表す指標))、非晶性樹脂B(高融点、特定のSP値)、ハイブリッド樹脂C(ポリエステル部位とビニル共重合体部位を持ち、特定のSP値と融点、粘度維持特性)、結晶性樹脂D(特定のSP値)が特定の比率で組み合わされたトナーであり、ハイブリッド樹脂Cは高温での粘度低下を抑制しつつ結晶性樹脂Dの微分散を促進することで、トナー表面へのDの露出を抑えて耐久性を向上させ、樹脂AとBの非相溶性により耐ホットオフセット性を確保し、結晶性樹脂Dの周囲をハイブリッド樹脂Cが取り囲むことで、低温での溶融性を高め、性能を向上させたトナーが開発されています(以下URL)。
 OA機器のトナーhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7662471/15/ja

  関連する専門分野の例:高分子化学(A、B、C、DについてSP値、溶融温度、分子量などを制御するための合成条件(モノマーの種類と比率、重合触媒、反応温度、反応時間など)の検討、各樹脂のガラス転移温度や結晶化度、粘度特性などの評価による構造-物性相関の解明、トナー粒子内部の微細構造が最終製品の性能にどのように影響するかの解明)、材料工学(樹脂、着色剤、離型剤などを混合・混練する際の温度プロファイルやせん断条件の最適化、各成分が均一に分散されたトナー母粒子を効率的に製造するプロセスの確立、所望の体積平均粒径、粒度分布、および粒子形状を持つトナー粒子を得るためのパラメータの特定)

 

 具体例として電子写真感光体が挙げられます。
 従来の有機感光体は表面の摩耗が大きく、長期使用で画像濃淡ムラが発生するという問題がありました。
 これに対し、導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層が積層された電子写真感光体であり、電荷輸送層にシリカ粒子と特定の比率で微量のナトリウム(Na)およびカリウム(K)元素(ソーダ石灰ガラス由来の摩耗粉)が含有していることにより、電荷輸送層中のシリカ粒子の分散性が向上し、均一な網目構造を形成することで、クリーニングブレードの破損や長期使用時の画像濃淡ムラを抑制して安定した画像形成ができる電子写真感光体が開発されています(以下URL)。
 電子写真感光体https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7633915/15/ja

  関連する専門分野の例:材料化学(異なる表面処理を施したシリカ粒子の表面官能基分析およびNa、K元素との相互作用メカニズムの解析、シリカ粒子、Na、K元素、電荷輸送物質、バインダ樹脂を含む塗布液のレオロジー特性評価および塗布後の膜形成メカニズムの解明)、応用物理学(電荷輸送層の膜厚、組成、Na、K元素の濃度が感光体の初期帯電電位、光減衰特性、残留電位、感度に与える影響の評価と物理的要因の特定、電荷輸送層中のキャリア移動度、トラップ準位密度、再結合中心の物理量の算出および微量元素添加による変化の解析、感光体の表面粗さ、電荷分布、摩耗挙動の評価および画像濃淡ムラの発生メカニズムの解明)

 

 具体例として画像形成装置が挙げられます。
 従来の画像形成装置では、トナー導入口を開閉するシャッター機構が複雑でトナー漏れのリスクがありました。
 これに対し、筐体に設けられたトナー導入口を閉鎖するシャッター部材がトナーカートリッジの装着経路を横切るように配置され、トナーカートリッジの装着の際にその押圧力によってシャッター部材が回動支点を中心に自動で回動し、トナー導入口を開放する構成により、シンプルで確実にトナー導入口を閉鎖でき、トナー漏れを防止しつつ装着時の作業効率も向上する画像形成装置が開発されています(以下URL)。
 画像形成装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7636304/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(トナーカートリッジとシャッター部材および筐体との間で発生する力学的相互作用の解析、シャッターの開閉動作の確実性、耐久性、および滑らかさの最適化、キックバネなどの付勢部材の最適なバネ定数や配置の設計、シャッター部材やその周辺部品の材質が機構全体の寿命や信頼性に与える影響の評価)、制御工学(トナーカートリッジの装着完了を検知するためのセンサーの選定と配置の最適化、シャッター部材の開閉状態を監視するフィードバック機構の設計)

 

(5)F24F|開発トレンドと専門性

 

 F24F空気調節などに関する分類です。

 具体例として空気調和機(エアコン)が挙げられます。
 従来の空気調和機では、運転停止時に吹出口を閉じるルーバーが完全に閉鎖されず、隙間が生じる問題がありました。
 これに対し、送風機能停止時にルーバーを閉鎖方向へ駆動する停止時駆動に加え、送風停止中にユーザーからの追加駆動指示があった場合に、ルーバーをさらに閉鎖方向へ追加駆動させる機構を備えたことにより、経年劣化などでルーバーが完全に閉じない場合でも、ユーザーが手動で微調整して隙間をなくし吹出口を閉鎖できる空気調和機が開発されています(以下URL)。
 空気調和機https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7691377/15/ja

  関連する専門分野の例:制御工学(ルーバーの現在位置や駆動状態を検出する位置センサーの選定および信号を正確に読み取るための回路の設計、ユーザーからの追加駆動指示の入力タイミングや継続時間に応じてルーバーの駆動量を微細に制御するファジー制御やPID制御などのアルゴリズム設計、駆動部の過負荷を検知し破損を未然に防ぐための電流監視やトルク制限などの保護制御ロジックのプログラミング)、電子工学(ルーバー駆動用モーターの特性に合わせたモータードライバー回路の設計、最適な駆動電流と電圧を供給する電力変換効率の高い電源回路の構築、処理能力、消費電力、搭載メモリ量、外部インターフェースの要件を満たすマイクロコントローラーユニットの選定および周辺回路の設計)

 

 具体例としてエアコンのフィルタ清掃装置が挙げられます。
 既存技術では、ブラシで除去された塵埃が一箇所に集中して堆積し、収容容器の容量を有効活用できない問題がありました。
 これに対し、円筒形の回転体に設けられたブラシ部でフィルターの塵埃を除去し、そのブラシ部に当接して残留塵埃を掻き取る清掃板を備えるフィルタ清掃装置であり、この清掃板の当接部が回転軸の延伸方向に対して傾斜していることで、ブラシ部から掻き取られた塵埃が収容容器内の異なる位置に分散して堆積するため、塵埃が一箇所に偏ることなく収容部全体に均等に堆積し、収容容量が有効活用されるフィルタ清掃装置が開発されています(以下URL)。
 エアコンのフィルタ清掃装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7691327/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(清掃板の傾斜角度や形状がブラシ部からの塵埃剥離効率と収容容器内での塵埃の分散挙動に与える影響の解析および最適な設計パラメータの決定、ブラシ部と清掃板の材料が塵埃除去性能、摩耗および駆動トルクに及ぼす影響の評価、回転体のバランス、軸受の選定、駆動部の伝達効率を考慮した機構設計)、材料工学(フィルターの種類や捕集する塵埃の特性に応じたブラシ部や清掃板の最適な材料特性の特定、高耐久性、低摩擦係数、耐クリープ性に優れた高分子材料や複合材料の探索、収容容器の透明性、耐衝撃性、帯電防止性などの要求特性を満たすプラスチック材料の選定)

 

 具体例として加湿装置の加湿フィルタ用カバー部材が挙げられます。
 従来の加湿装置では、加湿フィルター用カバー部材が目測で重ねられるため、設置位置がずれやすく、結果としてカバー部材が水に浸水して加湿効率が低下する問題がありました。
 これに対し、通気性と吸水性を有する本体部に加え、その縁部から同一面上に伸びる位置決め部を備える加湿フィルタ用カバー部材であり、この位置決め部が加湿フィルターを保持する保持部材の内側に設けられた突起部に対して、互いに異なる2つの方向について本体部を位置決めし、かつ、本体部および位置決め部が保持部材の外周壁から離れた位置となるように構成されていることにより、カバー部材が正確な位置に固定され、水に浸水することなく加湿フィルターの吸水性能が維持され、ユーザーが簡単かつ確実に設置可能な加湿フィルタ用カバー部材が開発されています(以下URL)。
 加湿装置の加湿フィルタ用カバー部材https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7641202/15/ja

  関連する専門分野の例:材料工学(多孔質材料の吸水速度、保水能力、通気抵抗の評価および最適な繊維の種類、太さ、織り方や不織布の密度の決定、長期間の使用や清掃に耐えうる耐水性、耐薬品性、耐摩耗性に優れた素材の特定、位置決め部が保持部材の突起部と確実に係合して繰り返し着脱しても破損しない材料の剛性、柔軟性および成形後の寸法安定性の評価)、機械工学(位置決め部と保持部材の突起部の形状設計、加湿フィルター用カバー部材の組み付け順序、保持枠と保持枠カバーの嵌合方法、部品の組み立て時における干渉や応力集中の解析と最適化)

 

 具体例として空気清浄機能を備えた空気調和機が挙げられます。
 従来の空気調和機は高性能フィルターの通風抵抗により、集塵機能と通風量を両立できず、ユーザーが望む優先順位(例:即座の空調、徹底した空気清浄)に応えられないという課題がありました。
 これに対し、通風抵抗の異なる2種類のフィルター(第1フィルタ、第2フィルタ)を空気の流路に備え、制御部が開閉可能なダンパーによって空気経路を切り替える空気調和機であり、空気清浄モードから空調モードへ、またはその逆への切り替え時には送風機の停止または回転数低下を先行させてからダンパーを開閉し、その後送風機の回転を再開または上昇させるよう制御することにより、モード切り替え時のダンパーへの負荷を低減しつつユーザーの要求に応じた運転を可能にする空気調和機が開発されています(以下URL)。
 空気清浄機能を備えた空気調和機https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7408755/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(ダンパーや送風ファン、駆動機構などの各部品の具体的な形状設計、強度計算および振動解析、送風機の効率的な回転を実現するためのベアリングやシャフトの選定、潤滑システムの設計)、電気電子工学(送風機モータやダンパー駆動モータを効率的に駆動するためのパワーエレクトロニクス回路の設計、モード切り替え時の送風機回転数やダンパーの開閉タイミングを制御するマイクロコントローラ用のファームウェアの設計、各センサーからの入力信号を適切に処理し、モータドライバへの出力信号を生成するアナログ・デジタル回路の設計)

 

(6)H01L|開発トレンドと専門性

 

 H01L特定の半導体装置に関する分類です。

 具体例として複数のマイクロLED素子を含むLEDアレイが挙げられます。
 従来のマイクロLEDアレイでは、点灯した画素からの光が隣接する非点灯画素に伝搬し、疑似点灯として認識され、ディスプレイにおいて画像表示の正確性を損なう問題がありました。
 これに対し、表面に凹凸構造が形成された基板と、その上に形成された平坦化層、複数のマイクロLED素子を備えるLEDアレイであり、隣接するマイクロLED素子間に4μmを超える深さの迷光減衰溝が設けられ、この溝は各画素を途切れなく囲み、基板の凹凸構造に向かって平坦化層の途中まで延伸していることにより、画素から漏れた光が迷光減衰溝の側壁で多重反射・散乱されて減衰し、非点灯画素への迷光の伝搬が抑制されるため、鮮明な画像表示が可能なLEDアレイが開発されています(以下URL)。
 複数のマイクロLED素子を含むLEDアレイhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7575011/15/ja

  関連する専門分野の例:材料科学(各発光層(青、緑、赤)の半導体材料(例:GaN系、InGaN系)の結晶成長条件の最適化、迷光減衰溝の側壁を覆う誘電体膜の光学特性と機械的強度の評価、基板の凹凸構造の形成に適した材料の選定とエッチングプロセスによる微細加工性の評価)、電子工学(各マイクロLED素子に独立して電流を供給し発光輝度と色度を正確に制御するための画素駆動回路の設計、迷光減衰溝の導入が素子間のクロストークや電気的特性に与える影響の評価と電気的絶縁構造や配線設計の最適化、信号の遅延やノイズを最小限に抑えるための信号伝送経路の設計)

 

 具体例として太陽電池モジュールが挙げられます。
 従来の太陽電池モジュールでは、一部のセルが影になるなどして受光量が減少すると、当該セルが逆バイアス状態となり局部的な発熱(ホットスポット現象)を引き起こし、モジュールの損傷や出力低下に繋がる問題がありました。
 これに対し、第1方向(直列方向)と第2方向(直交する並列方向)に配列された複数の太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールであり、第1方向のセル間を接続する第1配線材(ワイヤの外表面に導電性接着材または半田がコーティングされたワイヤ状部材)と、第2方向のセル間を接続する第2配線材(同様のワイヤ状部材、または帯状・箔状の部材)を含み、第2配線材はセルの裏面側で第1配線材に交差し、電気的に接続され、両配線材によってセルが直列および並列に接続されることで、遮光されたセルを電流が迂回できる経路が形成されることで、電流のミスマッチが解消され、ホットスポット現象が抑制されて発電量が安定化する太陽電池モジュールが開発されています(以下URL)。
 太陽電池モジュールhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7473601/15/ja

  関連する専門分野の例:電気工学(第1配線材と第2配線材の最適配置や断面積の決定および電流経路の抵抗損失を最小化する回路設計、さまざまな遮光条件下における太陽電池モジュールの電流-電圧(I-V)特性をシミュレーションによるバイパス経路がホットスポット現象に与える影響の評価)、材料科学(ワイヤ状の導電性部材を構成する金属ワイヤおよびコーティング材の組成と微細構造の分析および最適な導電性と機械的強度を実現する材料の選定、第1配線材と第2配線材または配線材と電極間の溶着部や接着界面の結合強度や耐食性の評価)

 

 具体例として裏面接合型太陽電池モジュールが挙げられます。
 従来の技術では、電極と配線を接続する導電性接着材料が広がりすぎて短絡したり、接続高さが不足して接続不良を起こす問題がありました。
 これに対し、複数の第1電極と第2電極を裏面に有する裏面接合型光電変換素子と、それらを接続する配線基板を備える太陽電池モジュールであり、第1の絶縁部材が電極と配線の交差部に配置され、第2の絶縁部材が第1の配線と第2の配線の間に配置され、第1の絶縁部材と第2の絶縁部材は異なる樹脂で構成されており、導電性接着層がこれらの絶縁部材によって第1および第2の方向から囲まれるように接続されていることで、導電性接着層の広がりが抑制され、短絡不良や接続不良を防ぐ太陽電池モジュールが開発されています(以下URL)。
 裏面接合型陽電池モジュールhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7203546/15/ja

  関連する専門分野の例:電子工学(裏面接合型光電変換素子の各電極と配線基板との接続部における接触抵抗や寄生容量に基づく最適な接続構造の設計、短絡や接続不良が発電効率に与える影響の分析、ホットスポット現象の発生メカニズムと抑制効果を検証)、材料科学(裏面接合型太陽電池の半導体層の成長条件の最適化およびキャリア生成効率と分離効率を高めるための材料特性評価、第1および第2の絶縁部材に用いる樹脂材料の熱的安定性、機械的強度および誘電特性の評価、導電性接着層の広がりを効果的に抑制できる材料の探索、電極と配線および接着層間の界面結合特性や応力緩和特性の評価)

 

 具体例として薄膜トランジスタ基板が挙げられます。
 従来の薄膜トランジスタ基板では、特定の金属膜エッチング時に膜残りやオーバーエッチングが生じ、短絡不良や特性劣化のリスクがありました。
 これに対し、半導体膜、第1絶縁膜、第1金属膜(ゲート電極等)、第2絶縁膜、第2金属膜(ソース配線等)が順次積層された構成の薄膜トランジスタであり、半導体膜の一部からなるチャネル領域と、低抵抗化されたソース領域、ドレイン領域を含み、ソース領域は第2絶縁膜に形成されたコンタクトホールを通して第2金属膜からなるソース配線に接続される構造により、ソース配線のエッチング時、半導体膜が第2絶縁膜によって覆われるため、膜残りによる短絡や半導体膜のオーバーエッチングが抑制される薄膜トランジスタ基板が開発されています(以下URL)。
 薄膜トランジスタ基板https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6795657/15/ja

  関連する専門分野の例:電子工学(積層された各膜の電気伝導性や絶縁耐圧に基づくトランジスタ特性の設計、ソース配線と半導体膜の接続部における接触抵抗を最小化する構造の検討、膜残りやオーバーエッチングがトランジスタの電気特性に与える影響の評価)、材料科学(酸化物半導体膜の組成比や結晶構造の最適化、高移動度かつ安定した半導体特性を実現するための成膜条件の探索、第1および第2絶縁膜に用いるSiO2やSiNxなどの誘電体材料の膜質の評価、ピンホールやクラックのない均一な膜を形成するためのプロセス条件の探索)

 

(7)G09G|開発トレンドと専門性

 

 G09G表示装置の制御などに関する分類です。

 具体例として表示に必要な電力消費を抑える表示装置が挙げられます。
 従来の表示装置は画像変更時の電力消費(書き換えコスト)を考慮せず、複数の画像を順次表示する際に総電力量が大きくなる問題がありました。
 これに対し、複数の画像を順次表示する際に、各画像の切り替えにかかる電力消費量を示す書き換えコストを考慮して表示順序を最適化する表示装置であり、表示順序決定部が複数の表示順序パターンを作成し、その中から書き換えコストの総和が最小となるパターンを選択して、最終的な表示順序を決定することにより、画像書き換え部が表示部に画像を変更する際に書き換えが必要な部分(画像データにおける差分)を最小限に抑えることが可能になり、バッテリー駆動や太陽光発電を利用するような電力供給が限られた環境下で長期間にわたって画像を効率的に表示できる低消費電力な表示装置が開発されています(以下URL)。
 表示に必要な電力消費を抑える表示装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7680983/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(画像データ間の差分(画素数、面積、色の変化量など)を定量的に評価する書き換えコスト算出モデルの設計、与えられた画像セットに対して書き換えコストの総和が最小となる表示順序を探索するための組み合わせ最適化アルゴリズムの設計、総書き換えコスト削減率と表示順序決定にかかる計算時間に与える影響の分析)、電気電子工学(画像書き換え部に使用される駆動回路の低消費電力化設計、最小限の電力で安定した画像表示変更を実現するための駆動電圧や電流制御方法の設計)

 

 具体例としてサムネイル画像表示に関わる携帯端末装置が挙げられます。
 従来の携帯端末では、大量の類似画像から最適な1枚を選ぶ際、サムネイルが小さすぎて細部確認が困難、または拡大表示時に全体像が見えなくなり操作が煩雑でした。 
 これに対し、複数のサムネイル画像を表示画面に表示し、サムネイルが選択されると、サムネイル表示領域の一部を統合して拡大表示領域を生成し、その領域に選択されたサムネイルの拡大画像を、もともとサムネイルがあった場所とは異なる区分領域に置き換える形で表示することにより、拡大画像が既存のサムネイル群の一部を動的に利用して大きく表示されつつ他のサムネイルも維持されるため、画像の詳細確認と全体像把握を両立する携帯端末装置が開発されています(以下URL)。
 サムネイル画像表示に関わる携帯端末装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7488879/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(拡大表示領域の動的な生成、サムネイルの再配置、拡大倍率の変化がさまざまなサイズのディスプレイや画像枚数において最も効率的かつ直感的に機能するアルゴリズムの設計)、デザイン工学(ユーザーテストを通じてどのような拡大表示の挙動やサムネイルの配置が多様なユーザーにとって最も直感的で使いやすいかの検証、大量の似たような写真の中から目的の1枚を効率的に見つけ出すための視覚的な誘導や操作フローの検討)

 

 具体例として複数のディスプレイを連結して1つの大画面を表示する表示システムが挙げられます。
 従来のマルチディスプレイシステムでは、画像ズレ補正のために中央の制御PCに高い処理能力と大容量メモリが必要でした。
 これに対し、複数の表示装置がデータ信号線方向に並んで配置され、各表示装置に1フレーム分の映像信号が直接入力される構成を有するシステムであり、個々の表示装置は入力された映像信号から自身の表示する分割画像を生成し、上下方向の走査方向を判定し、走査方向が逆である場合には画像を反転させる画像反転処理を実行し、各表示装置は自身の配置位置と全体の表示装置台数および走査方向に応じて映像信号受信から表示開始までの遅延時間を個別に設定する機能を備えていることにより、各表示装置自身が映像信号を受信するタイミングのズレや走査方向の違いによって生じる表示のズレを調整し、同期させることができ、中央制御PCが各ディスプレイの分割画像を生成・送信する負担を軽減しつつ各表示装置間での画像表示タイミングをに同期させ、一枚の大きな画面のように映像の継ぎ目を滑らかに表示することができる表示システムが開発されています(以下URL)。
 複数のディスプレイを連結して1つの大画面を表示する表示システムhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7377939/15/ja

  関連する専門分野の例:電気電子工学(映像信号のデコード、分割、画像反転、特定の遅延時間の生成をミリ秒以下の精度で制御するデジタル回路の設計、実際のディスプレイ駆動における信号波形や消費電力の評価)、通信工学(大容量の映像データを複数のディスプレイに低遅延で配信するためのネットワークアーキテクチャの設計、信号の完全性を保証する誤り訂正符号の導入、実際のシステムでのデータ転送速度や遅延の計測・評価)

 

 具体例として自発光素子ディスプレイの制御装置が挙げられます。
 従来の技術では、特に有機ELディスプレイのような自発光素子を備える表示装置において、リフレッシュレートを下げて省電力化を図ると画面の輝度(ガンマ電圧)とフリッカーの視認性が相関するためフリッカーが目立つという問題がありました。
 これに対し、自発光素子を備える表示装置と、画像内容を分析する画像判定部およびリフレッシュレートを調整する駆動変更部を備える制御装置であり、画像判定部は入力された画像内の特定の階調範囲にある画素の割合が閾値以上であるかを判定し、さらに表示装置に印加されている電圧値(輝度情報)に応じて判定に用いる階調範囲の閾値を動的に設定し、この判定結果に基づき駆動変更部が表示装置のリフレッシュレートを調整することにより、フリッカーが発生しやすい画像や輝度設定時には高いリフレッシュレートを維持し、そうでない場合には低いリフレッシュレートに切り替えることでフリッカーを抑えつつ効率的な電力消費を実現する制御装置が開発されています(以下URL)。
 自発光素子ディスプレイの制御装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7030162/15/ja

  関連する専門分野の例:電子工学(画像判定部や駆動変更部を構成するデジタル回路の設計および画像データ入力からリフレッシュレート決定、印加電圧値に応じた階調範囲や閾値の動的な設定ロジックの組込み、最適な回路パラメータの決定)、情報科学(画像データからフリッカーが生じやすい階調範囲の画素割合を効率的に算出する画像処理アルゴリズムや輝度情報と組み合わせてリフレッシュレートを決定する制御アルゴリズムの設計、さまざまな種類の画像や動画コンテンツによるシミュレーションや実機での評価およびアルゴリズムのパラメータをチューニングによる省電力効果の最大化)

 

(8)A47L|開発トレンドと専門性

 

 A47L吸引掃除機などに関する分類です。

 具体例として電気掃除機の集塵装置が挙げられます。
 従来のサイクロン式掃除機では、フィルターに付着したダストの除去が困難で、清掃作業が煩雑でした。
 これに対し、ダストを捕集する集塵容器部内にダストを捕捉する内筒フィルタ部と、その外周面を清掃する内筒清掃部を備え、内筒フィルタ部と内筒清掃部のいずれか一方(回動部)が他方に対して相対的に回動でき、内筒清掃部には、内筒フィルタ部の外周面に沿って螺旋状に延び、フィルタに接触する螺旋状リブが形成され、この螺旋状リブの螺旋方向が集塵容器内部を旋回する空気の旋回方向に沿っているため、フィルタに付着したダストを効率的に払い落とすことが可能になり、これによりフィルタの目詰まりを防ぎ、集塵性能の維持とメンテナンス性が向上した集塵装置が開発されています(以下URL)。
 電気掃除機の集塵装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7595535/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(内筒フィルタ部と螺旋状リブの接触圧、摩耗係数およびリブ形状がダスト除去効率に与える影響の解析、最適な形状や材料の決定、動力伝達機構のギア比選定、全体としての組立性・分解性を考慮した部品設計)、材料科学(内筒フィルタ部のメッシュ素材についてさまざまな繊維径や開口率を持つ高分子材料や無機繊維の評価と選定、螺旋状リブの素材として適切な硬度と表面エネルギーを持つ高分子複合材料やエラストマーの設計・選定)

 

 具体例としてバッテリー式電気掃除機が挙げられます。
 従来のバッテリー式電気掃除機では、運転モード(弱/強など)を切り替えると消費電力が変動し、それに伴って表示される稼働可能時間が急激に変化するため、ユーザーが残りの稼働時間を正確に把握できず、違和感や混乱を抱くという問題がありました。
 これに対し、バッテリーの稼働可能時間を表示制御する制御部を備え、運転開始時にバッテリー残量と運転モードを検出し、その時点での稼働可能時間を表示部に表示し、その後、バッテリー残量と現在の運転モードを継続的に検出し、これらの検出結果に応じて、稼働可能時間が減少する表示間隔を可変させることで、運転モードを切り替えても表示される稼働可能時間が急激に変動せず、ユーザーが違和感や混乱を抱くことなく直感的で正確な残り時間表示を可能にする電気掃除機が開発されています(以下URL)。
 バッテリー式電気掃除機https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7591417/15/ja

  関連する専門分野の例:電気工学(バッテリーの電圧・電流・温度を正確に測定するためのセンサー回路の設計、データに基づき電動送風機や駆動モータへ供給する電力を最適に制御するパルス幅変調制御回路の設計、消費電力とバッテリー残量から運転可能時間を高精度で算出するアルゴリズムの設計)、情報科学(複数のセンサーから収集されるバッテリー電圧、電流、運転モードなどの生データを基に稼働可能時間を予測するためのデータフィルタリングや平滑化のアルゴリズムの設計、予測された稼働時間をユーザーに違和感なく表示するための表示ロジックの設計)

 

 具体例として電気掃除機の吸込口体が挙げられます。
 従来のスティック型電気掃除機では、収納時に別途スタンド台が必要であり、その設置面積の大きさや購入コストが問題でした。
 これに対し、被清掃面上を走行可能な吸込口本体と、それに着脱可能な支持枠体を備え、支持枠体の装着により、吸込口本体の前端よりも前方に突出する前端と、被清掃面に対して90°を超える角度で回動可能な接続管部が相まって、掃除機本体を床面上で安定して自立(起立)させることが可能になり、別途スタンド台を購入・設置する必要がなくなり、収納スペースとコストの削減を実現する電気掃除機の吸込口体が開発されています(以下URL)。
 電気掃除機の吸込口体https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7470574/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(吸込口本体と支持枠体の結合部に繰り返し着脱に耐えうるラッチ機構やスライド機構の設計、支持枠体の寸法、前方への突出量と後方支持部(車輪など)の配置の最適化、自立時の転倒モーメントを最小化する構造の検討)、材料工学(吸込口本体や支持枠体、回転清掃体といった主要部品に用いる材料の選定と評価、材料について衝撃試験や引張試験による必要強度を確保できるかの評価)

 

 具体例として静電気対策が施された電気掃除機が挙げられます。
 従来の電気掃除機では、清掃時の摩擦により発生した静電気が配線を通じて操作部に伝わり、使用者に不快な刺激を与えることがありました。
 これに対し、電動送風機や制御基板を収納する吸引装置の配線部の外周、スイッチ部近傍に放電部が設けられ、この放電部は導電性の巻設部と突出部で構成され、配線部に帯電した静電気を使用者の手に到達する前に筐体内の空気中にコロナ放電させることで、静電気の蓄積を防ぎ、アーク放電による不快な刺激を抑制して使用者が快適に清掃できる電気掃除が開発されています(以下URL)。
 静電気対策が施された電気掃除機https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7414638/15/ja

  関連する専門分野の例:電子工学(配線部におけるインピーダンスや容量を考慮した静電気の伝播モデルの構築、放電部の形状、材料および配置の最適化、放電部が周辺の電子部品(制御基板、スイッチ部など)に悪影響を与えないようシールド対策やグランド設計の検討、材料工学(放電部に用いる導電性繊維や導電性シートについて要求される導電性を満たしているか評価、コロナ放電を促進するために材料表面に微細な突起や鋭利なエッジを形成する加工方法の検討およびその形状が放電効率に与える影響の評価)

 

(9)F25D|開発トレンドと専門性

 

 F25D冷蔵庫などに関する分類です。

 具体例として電気機器の異常情報を通知する通信制御装置が挙げられます。
 従来のシステムでは、電気機器の異常発生時にその状態情報を外部に確実に伝達することが困難でした。
 これに対し、電気機器の状態情報を取得する取得部と、その情報を通信装置へ送信する通信部を備え、通信部の電波強度を変化させることで、通信可能な領域(第1領域とより広い第2領域)を切り替える切替部を有し、電気機器にエラーが発生した場合、この切替部が通信領域を所定時間間隔で第1領域と第2領域に交互に繰り返し切り替えながらエラー情報を送信することにより、サービスマンが電気機器のすぐ近くにいなくても(第1領域外にいても)、より遠い場所(第2領域内)にいる場合でも異常情報を受信できる機会が増え、異常を迅速に把握して対応可能となる通信制御措置が開発されています(以下URL)。
 電気機器の異常情報を通知する通信制御装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7614971/15/ja

  関連する専門分野の例:通信工学(電気機器からの状態情報を効率的かつ確実に外部の通信装置へ伝達するための無線通信プロトコルの設計と最適化、電波強度を可変させることによる通信領域の切り替え制御ロジックの設計およびその切り替えが他の無線機器に与える干渉の影響評価と対策、情報が確実に届いたことを確認する仕組みの実装)、情報科学(冷蔵庫のセンサーデータや稼働ログをリアルタイムで分析して異常を自動で識別するデータ解析アルゴリズムの設計、異常情報をサービスマンの通信端末に具体的なメッセージとして表示したり優先度に応じて異なる通知方法を選択したりする情報提示の設計)

 

 具体例として冷気循環を阻害する収納物の配置を検知して通知する冷蔵庫が挙げられます。
 従来の冷蔵庫では、庫内カメラで収納物の状態を把握できても冷気の吹き出し口が塞がれて冷気循環が妨げられているかまでは確認が困難でした。
 これに対し、収納物の奥壁に設けられた冷気吹出口と、透光性の複数の載置部材(棚)、そして扉の内側に設置された撮像部(カメラ)を備え、撮像部は吹出口以上の高さに配置され、自身の位置よりも上段にある載置部材の下面で反射した光を画像として取り込み、この反射面は載置部材の底面の前側の一部を除いた領域であり、底面に沿っていることで、死角になりやすい吹出口付近の収納物の配置状態を確認でき、冷気循環の阻害を検知した場合にユーザーへ通知する冷蔵庫が開発されています(以下URL)。
 冷気循環を阻害する収納物の配置を検知して通知する冷蔵庫https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7594569/15/ja

  関連する専門分野の例:電気電子工学(高画質かつ広角撮影が可能なCMOSイメージセンサーやCCDカメラの選定、冷蔵庫の扉内部に組み込むための小型で耐久性のあるカメラモジュールの設計、撮像した画像データを効率的に処理部へ送信するための信号処理回路やインターフェースの設計)、情報工学(撮像部から得られる画像データの分析、冷蔵庫内の冷気吹出口や収納物の状態を自動で認識・判断するためのソフトウェアシステム全体を設計、効率的な画像処理アルゴリズムの選定、リアルタイムでのデータ解析とユーザーへの適切な情報提示をおこなうためのシステムアーキテクチャの構築)

 

 具体例として冷蔵庫内の冷気ダクトの結露を抑制可能な冷蔵庫の製造方法が挙げられます。
 従来の冷蔵庫では、冷凍室上部の冷気ダクトと野菜室(または冷蔵室)間の断熱が不十分で結露が生じやすく、また熱交換器やファンモーターの設置がウレタン発泡後に困難でした。
 これに対し、野菜室または冷蔵室の底面からダクトの前面下部を覆う凸部(ウレタンで充填)を形成し、ダクトを冷蔵庫内部に取り付ける際、まずダクトの前面下端部をこの凸部の背面に当接させ、次にダクト背面の上部を後方に押し込むことで、ダクト背面の下部の一部を野菜室または冷蔵室の背面に固定し、この際、ダクト背面の下部の一部よりも下方には意図的に空隙が形成され、この空隙は冷気ダクトの背面下部と貯蔵室背面との間の空気層で熱伝導を抑制するため、ダクトからの冷えが貯蔵室側へ伝わりにくくする断熱効果をもたらし、製造工程の効率化と断熱性能の向上を両立する冷蔵庫の製造方法が開発されています(以下URL)。
 冷蔵庫内の冷気ダクトの結露を抑制可能な冷蔵庫の製造方法https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7674862/15/ja

  関連する専門分野の例:機械工学(冷蔵庫の内部構造、冷気ダクトや断熱材、それらが配置される貯蔵室の物理的な設計と熱・流体解析、結露抑制のための最適な断熱構造、冷気効率を高めるためのダクト形状および各部品の強度と耐久性を考慮した材料選定と構造設計)、経営工学(新しいダクトの取り付け方法やウレタン発泡工程が既存の生産ラインにどのように組み込まれるか、その導入によって生産時間、コスト、品質にどのような影響があるかの分析、最適な製造フローの設計)

 

 具体例として冷蔵庫の扉が挙げられます。
 従来の冷蔵庫扉は前面の金属板の端部がキャップ部材で覆われており、意匠の自由度が低いという問題がありました。また、金属板の端部を露出させると、発泡断熱材注入時に金属板に浮きや凹凸が生じる恐れがありました。
 これに対し、前面の金属板の端辺に設けられた折り曲げ部に穴が設けられ、この穴へのキャップ部材の爪部の係合により金属板の前後方向の動きを規制し、扉の内側から折り曲げ部と爪部の係合部を覆う補強部材が設けられて発泡断熱材の漏れや金属板の位置ずれを抑制し、キャップ部材の取っ手部がその内側に凹部を形成し、補強部材の上面部にこの凹部に対応する位置に凹みが設けられることで発泡断熱材の充填ムラによる金属板の表面の凹凸や取っ手部の強度低下を防ぎ、金属板の端部の露出により意匠性を高めつつ発泡断熱材の充填による変形を抑制する冷蔵庫の扉が開発されています(以下URL)。
 冷蔵庫の扉https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7692275/15/ja

  関連する専門分野の例:材料科学(冷蔵庫扉の金属板、キャップ部材、補強部材、発泡断熱材といった主要部品の材料選定およびそれらの複合材料としての挙動の評価、製造工程における発泡ウレタンの特性変化や長期使用における各材料の劣化挙動の予測、意匠性と耐久性を両立させる最適な材料構成の検討)、精密工学(冷蔵庫扉の各部品の形状設計およびそれらの部品を組み立てる際の接合精度や位置決めの最適化、金属板の折り曲げ部の穴とキャップ部材の爪部の係合および補強部材の凹みと爪部の対応位置の検討、発泡ウレタンの充填時における変形を最小限に抑えるための機構設計)

 

(10)H04M|開発トレンドと専門性

 

 H04M電話通信に関する分類です。

 具体例として電話詐欺被害を未然に防ぐためのネットワークシステムが挙げられます。
 従来の電話詐欺対策は通話中に危険ワードを検知して警告するものが主流で、通話相手に警戒されていることを悟られるリスクやリアルタイム処理の負荷という問題がありました。
 これに対し、通信装置(電話機など)が発信者との通話内容を全て記憶し、通話終了後にその音声を所定のサーバへ自動的に送信し、サーバは受信した音声を解析し、詐欺等の可能性が高いと判断した場合にその結果を示すDTMF信号(電話のボタンを押したときに鳴る音で番号や情報を送るための信号)または音声を通信装置に返信し、通信装置はこの信号を受け取るとユーザーへの警告表示や音声通知をおこなうとともに事前に登録された緊急連絡先(家族、警察など)へ自動的に危険を知らせるメッセージを送信する通話後解析により、通話相手に警戒を悟られることなく電話回線のみで簡便に詐欺対策を実現するネットワークシステムが開発されています(以下URL)。
 電話詐欺被害を未然に防ぐためのネットワークシステムhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7308109/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(大量の通話音声データから詐欺を識別するためのアルゴリズム設計、データ分析、機械学習モデルの構築、テキスト化された情報から詐欺特有のパターンやキーワードを効率的に抽出して危険度を正確に判定するシステムの設計)、電気電子工学(電話機内部の音声録音・再生回路の設計、DTMF信号の生成と検出に関する通信プロトコルと回路の実装、既存の電話回線インフラを活用しつつ必要な通信帯域や信号品質を確保するための通信モジュール選定や最適化)

 

 具体例として迷惑電話対策を簡易な操作で実行する制御装置が挙げられます。
 従来の迷惑電話対策機能では、ユーザーが状況に応じて複雑な操作を覚える必要があり、適切な対応が困難でした。
 これに対し、通信機器の操作部(例: 迷惑電話ストップボタン)が操作されたことを検知する操作受付部と、その操作信号を受信したタイミングが通信機器からの発信開始から通話終了までの対象期間の少なくとも一部である第1期間内であった場合に第1処理を、対象期間外であった場合に第1処理とは異なる第2処理を自動的に実行する処理実行部とを備えることで、ユーザーは単一のボタン操作でさまざまな迷惑電話による被害を効果的に防ぐことができる制御装置が開発されています(以下URL)。
 迷惑電話対策を簡易な操作で実行する制御装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7339804/15/ja

  関連する専門分野の例:電気電子工学(発光部(LED)や表示部(LCD)の駆動回路、制御部(CPU)周辺の電源回路、通信部(第1・第2通信部)の送受信回路の設計、LEDの色や輝度、点滅パターンを正確に制御するためのデジタル回路やアナログ回路の設計、低消費電力化のための電力管理システムの最適化)、情報科学(電話帳や拒否リスト、許可リストなどのデータ構造設計、各データを効率的に検索・管理するデータベースシステムの設計、着信番号と登録リストとの照合アルゴリズムの最適化、発光部や音声ガイダンスの制御ロジックを実装するファームウェアの設計)

 

 具体例として着信時の音と光による通知を呼出信号の周期や着信音の種類に応じておこなう通話装置が挙げられます。
 従来の通話装置では、着信音と光の同期が常に一律であり、ユーザーの多様なニーズや国際的な呼出信号の差異に対応できませんでした。
 これに対し、周期的な呼出信号を受信する受信部、着信音を制御する音制御部および光を制御する光制御部を備え、音制御部はリンガー音(周期信号に同期)とメロディ音(周期信号に非同期)を区別して出力し、これに連動して光制御部もリンガー音の場合は呼出信号に同期した点滅パターンを、メロディ音の場合は呼出信号に非同期でメロディ音に合った点滅パターンを出力することで、国ごとの呼出信号の周期に対応したり、緊急性を光で報知したり、メロディ音の雰囲気を損なわないように光を点滅させたりすることが可能となり、ユーザーの視認性や利便性を向上させた通話装置が開発されています(以下URL)。
 着信時の音と光による通知を呼出信号の周期や着信音の種類に応じておこなう通話装置https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7295643/15/ja

  関連する専門分野の例:電気電子工学(受信部における呼出信号の電圧レベル検出回路の設計、アナログ信号からデジタル信号への変換(A/D変換)回路の実装、光出力部(LEDなど)の駆動回路設計、全体の電力効率を最大化するための電源回路の最適化)、情報科学(呼出信号の周期を解析してリンガー音と光の点滅パターンを同期・非同期で制御するアルゴリズムの設計、メロディ音に合わせた視覚的な点滅パターンを生成するためのプログラミング、着信音の種類と点滅パターンの組み合わせをユーザーが直感的に設定できる設定モードの設計)

 

 具体例として端末装置と電話回線を介して通信する受注サーバが挙げられます。
 従来の電話回線を利用した注文システムは、注文内容が多いと通話時間が長くなり、利用者や事業者にとって通話料金の負担が増大するという問題がありました。
 これに対し、端末装置からDTMF信号または音声信号の少なくとも一方の形式で、未発信の注文情報を一括して受信する通信部を備える受信サーバであり、この受注サーバは受信した注文情報をデータ形式に変換し、確定させて受注データを作成し、注文が確定すると、受注サーバは注文完了情報(配達予定日を含む)を端末装置に送信し、その後に通信を切断することにより、端末装置側で注文内容をまとめてから一括送信し、かつ、サーバ側からの一方的な情報送信で通話を短時間で終了できるため、通話時間の短縮と利用者および事業者の通話料金負担の軽減を実現する受注サーバが開発されています(以下URL)。
 端末装置と電話回線を介して通信する受注サーバhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6949680/15/ja

  関連する専門分野の例:情報科学(注文情報のデータ構造設計、DTMF信号・音声信号といった異なる形式のデータをサーバが処理可能な形式へ変換するアルゴリズム設計、受注サーバと端末装置間のデータフローの最適化)、電気電子工学(DTMF信号や音声信号の正確な送受信を可能にするアナログ回路およびデジタル回路の設計、電話回線インターフェースの最適化、ノイズ耐性の高い通信システムの構築、低消費電力で効率的に動作する端末装置のハードウェア設計)

 

3.5 共同出願人との開発例

 共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。

 技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。

 共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。

 

 出願件数が少ないので詳細は省略します。

 

4 開発に求められる専門性

 上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。

 上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。

 

(1)画像通信関連(H04N)

情報系、電気系の分野(情報科学、情報工学、電気電子工学など)

 原稿読取装置、動画像復号装置、画像や情報の処理装置などの出願が関係します。
 情報系では正確な画像処理などの所望のアルゴリズム設計やデータ処理パイプラインの最適化などが、電気系では映像信号を取得するためのセンサー選定や信号処理回路の設計、レンズや光源などの光学的な設計などが求められます。 

 

(2)データ処理関連(G06F)

情報系、電気系、物理系の分野(情報科学、電気電子工学、電気工学、電子工学、応用物理学など)

 指紋認証をおこなう情報処理装置、ジェスチャーを検出して入力処理をおこなう入力装置、タッチパネル装置などに関する出願が関係します。
 情報系ではユーザーが使いやすい画像処理をおこなうための表示設計、外部とのデータ連携のためのモジュール設計、所望のデータを取得するためのアルゴリズム設計などが、電気系では信号伝送のための回路設計、デバイス選定、光学系の設計などが、物理系ではタッチパネルに係る静電容量など物理的現象の分析、ノイズなどの装置に与える原因の特定、改善などが求められます。

 

(3)無線通信関連(H04W)

情報系の分野(通信工学、情報工学、情報科学など)

 テザリング機能を用いた通信に係るシステム、次世代移動通信システムにおける端末装置、無線LANにおける基地局装置などの出願が関係します。
 情報系ではデータ通信経路の設計や最適化、ユーザーインタフェースの設計、所望の通信をおこなためのアルゴリズム設計などが求められます。 

 

(4)エレクトログラフィー関連(G03G)

電気系、情報系、化学・材料系、物理系の分野(電子工学、制御工学、高分子化学、材料工学、応用物理学、機械工学など)

 画像形成装置、OA機器のトナー、電子写真感光体などの出願が関係します。
 電気系はセンサからの出力のデジタル変換処理や最適な回路設計などが、情報系では所望の情報処理をおこなうためのアルゴリズム設計やシステム設計などが、化学・材料系ではトナーなど対象物の物性評価、特性の最適化、製造プロセスの検討などが、物理系では感光体など対象物の電気的特性や光学特性などの物性評価、問題現象の解明などが、機械系では装置における力学的作用などの解析、装置動作を最適化するための設計などが求められます。 

 

(5)空調関連(F24F)

情報系、電気系、機械系、材料系の分野(制御工学、電気工学、電気電子工学、機械工学、材料工学など)

 エアコン、エアコンのフィルタ清掃装置、加湿装置の加湿フィルタ用カバー部材、   などに関する出願が関係します。
 情報系ではルーバーの駆動などの所望の処理をおこなうためのアルゴリズム設計、センサーやアクチュエータなどとの連携の設計などが、電気系では駆動部や制御部などを構成する電子部品の選定、回路設計などが、機械系では装置の動作など所望の効果を実現するための構造設計などが、材料系では集塵処理など目的に応じた材料の選定や評価などがなどが求められます。

 

(6)半導体関連(H01L)

材料、電気、機械系分野(材料科学、電子工学、精密工学など)

 LEDアレイ、太陽電池モジュール、薄膜トランジスタ基板などに関する出願が関係します。
 材料系では結晶成長条件などの評価、検討、光学的な特性や機械的特性などの機能評価、最適な素材の選定などが、電気系ではLEDアレイの駆動や画素制御、装置全体の電気的特性の最適化などが求められます。

 

(7)表示装置の制御関連(G09G)

情報系、電気系、その他の分野(情報科学、通信工学、電気電子工学、電子工学、デザイン工学など)

 表示装置、携帯端末装置、表示システム、自発光素子ディスプレイの制御装置などの出願が関係します。
 情報系では画像データなどの特性分析、分析結果に基づき所望の制御をおこなうためのアルゴリズム設計などが、電気系では表示装置の電子回路の設計、低電力などの所望の効果を得るための電圧や電流などの制御方法の検討などがが求められます。 

 

(8)掃除機関連(A47L)

機械系、材料系、電気系、情報系の分野(機械工学、材料科学、材料工学、電気工学、電子工学、情報科学など)

 電気掃除機の集塵装置、バッテリー式電気掃除機、電気掃除機の吸込口体などの出願が関係します。
 機械系では動力伝達機構などの対象装置の解析や機能を達成するための装置の構造設計などが、材料系では装置に用いられれる素材などの物理的、化学的特性などの評価や素材の選定などが、電気系ではバッテリーからの電力供給などの電気回路の設計、効率的な電力変換回路の設計などが、情報系ではバッテリー残量や運転モードなどのデータを効率的に処理するシステム設計や所望の処理をおこなうためのあるごりリズム設計などが求められます。 

 

(9)冷蔵庫関連(F25D)

情報系、電気系、機械系、材料系その他分野(通信工学、情報科学、情報工学、電気電子工学、機械工学、精密工学、材料科学、経営工学など)

 電気機器の異常情報を通知する通信制御装置、などの出願が関係します。
 情報系では外部の通信機器との通信プロトコルの設計、装置から得られる各種情報の収集・解析、装置の異常識別などの所望の情報処理をおこなうアルゴリズムの設計などが、電気系ではカメラなどの電子部品の選定、取得データを情報処理部に送信するための信号処理回路の設計などが、機械系では装置内の熱解析など設計に関わる要因の分析、耐久性や機能性を鑑みた材料選定、構造設計などが、材料系では装置の各部の材料の選定、劣化挙動の予測などが求められます。 

 

(10)電話通信関連(H04M)

情報系、電気系の分野(情報科学、電気電子工学など)

 電話詐欺被害を未然に防ぐためのネットワークシステム、などの出願が関係します。
 情報系では詐欺電話の識別などの所望の情報処理をおこなうためのアルゴリズム設計や学習済みモデルの構築などが、電気系では安定した通信をおこなうためのシステム設計、録音・再生などの目的を達成するための回路設計などが求められます。 

 

 ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。

 

5 まとめ

 エアコン、掃除機、冷蔵庫といった家電製品からトナーやOA機器関連などの法人向け製品まで広範囲で特許出願されており、おこなわれている開発や求められる専門性も多岐にわたると考えられます。

 大学の専攻と関連づけるとしたら、主に情報、電気、機械、材料における研究分野が該当する可能性があります。

 

 本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。

 興味を持った企業がある場合は、その企業に絞って調べることをおすすめします。

 参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4

 以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。

 

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<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社

<留意事項>
・本記事は、弁理士である管理人の視点で特許情報を独自に分析したものです。
・本サイトでは、特許情報を正確かつ最新の状態でお伝えするよう努めていますが、情報の完全性を保証するものではありません。
・特許情報のご活用や解釈は読者ご自身の責任でお願いいたします。
・詳細な確認や重要な判断が必要な場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。