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理美容分野の研究開発に関わるには?|関連企業と技術領域を特許データから可視化

 理美容という言葉からは化粧品やヘアケア製品、美容機器といったイメージが思い浮かびますが、実際にはそれだけにとどまらず、皮膚科学、毛髪科学、香料、材料開発、光学技術、医療機器、情報処理システムなど幅広い領域を含む分野です。

 そのため、理美容分野として明確に区切られた領域が存在するわけではなく、どこまでを理美容と捉えるかによって関係する企業や技術領域は大きく変わります。例えば、化粧品やヘアケア製品を開発する企業に加え、美容機器や光照射装置を開発する企業、皮膚や毛髪に関する材料・成分を研究する企業、さらにはセンシング技術や情報処理装置、データ解析によって個別最適化や美容支援システムを開発する企業など多様な分野の技術が関係しています。

 また、理美容分野は化学、材料、医療、電気、情報などさまざまな技術領域と密接に関係しており、単一の業界として整理することが難しい特徴があります。その結果、どの企業がどのような形で理美容分野に関わっているのかを直感的に把握することが難しいテーマでもあります。

 本記事では、「理容 美容」という検索キーワードをもとに特許情報を用いて関連企業を抽出し、それぞれの企業がどのような技術領域に関わっているのかを整理しました。

 あわせて、化学、材料、電気、情報、医療などの各専攻がどのような役割で理美容分野に関わっているのかについても広く俯瞰できる形でまとめています。

 本記事は理美容分野の全体像をつかむための入口記事として位置づけており、個別の技術や企業については、別記事でより詳しく解説しています。

全体像を把握し、関心のある領域を深く理解するためのガイドとして

自分の専攻がどのよう理美容分野に関わるのかを把握する出発点として

ご活用ください。

 

 結論(関連技術:結果の一部)

 研究開発が活発な技術分野と関連する専門分野、開発例は次の通りです(上から特許出願件数が多い順で表示)。結果全体については4.3の<表2>をご参照ください。

技術
分野
理美容における関連技術 専門専攻:開発具体例
A61K 医薬・化粧品組成:
スキンケア・
ヘアケア製剤、染毛剤
薬学系:ナノ粒子技術を用いた、有効成分を毛根まで届ける浸透処方の開発
G06Q 業務システム:
美容室予約管理、
顧客肌データ管理
IT系:過去の施術履歴と肌状態を分析し、最適なケアプランを提案するシステム
A45D 理容・美容用具:
ドライヤー、アイロン、
ハサミ
機械系:髪の水分量を保持しながら速乾を実現する、内部気流構造の最適化設計
A61B 診断・検査:
肌質・頭皮診断装置、
マイクロスコープ
電気系:特殊な波長の光を用いて、肌の深部の隠れシミを可視化するセンシング技術
C12N 微生物・遺伝子工学:
有用微生物(美肌菌)活用
生物系:皮膚常在菌のバランスを整え、バリア機能を高める新規原料の培養・抽出

 

 

1.理美容という分野の特徴

 理美容という分野は化粧品やヘアケア製品、美容機器といった対象が想起される一方、実際にはそれらに限らず、皮膚科学、毛髪科学、香料、光学技術、医療機器、情報処理システムなど多様な要素で構成されています。そのため、どこまでを理美容分野と捉えるかが曖昧であり、明確に区切られた産業として整理することが難しい特徴があります。

 例えば、化粧品やヘアケア製品の処方開発に加え、美容機器や光照射装置の開発、皮膚や毛髪に関する材料・成分研究、さらにはセンシング技術や情報処理装置を利用した美容支援システム、データ解析による個別最適化技術なども広い意味では理美容に含まれます。このように関係する技術領域が化学、材料、電気、情報、医療などにまたがっているため、単一の分野として整理することが困難です。

 また、理美容は化学産業、医療分野、家電分野、情報分野などさまざまな産業と密接に関係しており、それぞれの産業の中で異なる形で機能しています。そのため、理美容に関わる企業と言ってもその範囲は非常に広く、何をもって理美容分野とするのかが分かりにくい状況になりやすいと言えます。

 さらに、企業の採用情報や事業紹介だけではどの技術が理美容に関連しているのかを正確に把握することは難しく、研究開発の実態を捉えることは容易ではありません。

 本記事では、このように範囲が広く捉えづらい理美容分野について、「理容 美容」という検索キーワードで特許情報を検索し、実際にどのような企業がどのような技術で関わっているのかを整理することでその全体像を可視化しています。

 

2.特許分析方法

・2020年から2023年までに特許出願された情報を対象範囲にしました。

・対象とする技術内容をキーワードに特許検索しました。

 文献種別:国内文献

 検索キーワード:

  検索項目(ⅰ) 明細書「理容 美容」

  検索条件:検索条件(ⅰ)

  除外 明細書「処理容」

・上記特許出願された情報から特許分類(FI:筆頭FI)(※)を抽出しました。

 ※FIとは技術内容を分類するコードであり、その中で筆頭FIとは、リストの一番最初に記載れているものです。発明の最も本質的な技術特徴が筆頭FIです。

 FIコード照会(特許情報プラットフォーム):j-platpat

・上記筆頭FIに基づき、対象技術の研究開発職に求められる専門分野を導きだしました。

 

3.注意点

 特定の技術分野に絞らない調査をおこなっており、以下のような問題が少なからずありますので、ご注意ください。

理美容に直接的に関わらない技術(明細書中で間接的、結果的に理美容に資する技術として挙げられているだけの技術)も本検索範囲に含まれます。

・特許検索結果には情報ノイズが含まれることが多いです。

 

4.結果

4.1 理美容から出てくる研究開発企業(特許出願企業)

 上記検索条件に基づく特許出願件数が多い企業(研究開発を活発におこなっている企業)は以下の通りです。

 

 出願件数が多い企業であるほど研究開発の規模が大きいと考えられます。

 

4.2 研究開発をおこなう企業と技術分野

 開発件数(特許出願件数)上位企業と上位技術分野(FI)は下表の通りです。

<表1> 開発件数上位の企業および技術分野(表中の数字は出願件数)

  A61K G06Q A45D A61B C12N A23L A61N G16H G06F A61M F24C C07D A61L B65D A61H H04N C07K A61F A47J H01L G06T H05B H01M G01N C07C
  医薬・化粧品組成:
スキンケア・
ヘアケア製剤、染毛剤
業務システム:
美容室予約管理、
顧客肌データ管理
理容・美容用具:
ドライヤー、アイロン、
ハサミ
診断・検査:
肌質・頭皮診断装置、
マイクロスコープ
微生物・遺伝子工学:
有用微生物(美肌菌)活用
食品加工:
美容サプリ、
機能性表示食品
電気療法:
EMS美顔器、レーザー脱毛、
LED美容器
ヘルスケアIT:
遠隔カウンセリング、
診断支援AI
データ処理:
シミュレーターOS、
画像解析基盤
治療・導入装置:
美容液の微細噴霧器、
吸引器
加熱装置:
理美容用スチーマー、
温熱ケア機器
複素環化合物:
新規化粧品原料の合成、
紫外線吸収剤
消毒・滅菌:
理美容器具の除菌、
衛生資材
容器・包装:
化粧品ボトルの気密保持、
エコ容器
理学療法:
頭皮マッサージ機、
リラクゼーション機器
画像伝送:
オンライン診断映像、
スマートミラー
ペプチド:
抗老化成分
補綴器具:
ウィッグ、増毛技術、
インプラント
台所用品・調理:
美容・健康スムージーメーカー
半導体:
美容用LED素子、
小型センサーチップ
画像処理:
AI肌診断、
髪型シミュレーション
電気加熱:
ドライヤーのヒーター、
誘導加熱
電池:
コードレス美容器用バッテリー
材料分析:
成分分析、
粘度・質感測定
有機化合物:
香料成分、
界面活性剤、油脂
開発企業(総出願数が多い順) 3939 774 398 379 377 356 354 303 208 204 202 186 174 172 167 164 144 143 143 141 139 125 116 111 105
ロレアル 293 2 25 5 3 0 3 1 0 4 0 1 1 3 1 1 0 0 0 0 11 0 0 1 2
花王 161 4 14 12 0 14 0 1 1 9 0 0 1 21 3 0 0 5 0 0 6 0 0 11 0
資生堂 159 7 25 20 1 6 3 1 0 4 0 0 4 22 8 0 0 1 0 0 4 0 0 10 0
P&G 136 1 2 6 1 0 0 0 0 1 0 0 0 11 0 0 0 7 0 0 2 0 0 1 2
SBCメディカルグループ 7 11 0 17 0 0 0 184 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0
ソニーセミコンダクタソリューションズ 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 73 0 0 0 95 0 0 0 1 0
パナソニックIPマネジメント 1 17 25 0 0 0 18 3 6 0 6 0 1 1 5 12 0 0 5 3 3 32 0 1 0
コーセー 144 1 1 2 0 0 0 0 1 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 5 0 0 2 0
リンナイ 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 92 0 0 0 0 0 0 0 7 0 0 5 0 0 0
ソフトバンクグループ 0 61 0 0 0 0 0 4 45 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0
半導体エネルギー研究所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 106 0 0
ソニーグループ 0 2 0 2 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 47 0 0 0 11 20 0 0 0 0
丸善製薬 79 0 0 0 0 10 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
三菱電機ホーム機器 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 29 0 0 0 0 0 0 0 9 0 0 50 0 0 0
ポーラ化成工業 46 2 0 14 1 0 2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 8 0
日本メナード化粧品 71 1 0 2 3 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ 75 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2
東洋新薬 57 0 0 0 0 19 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
アルナイラム ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 31 0 0 0 43 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ロート製薬 67 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0
楽天グループ 0 57 0 0 0 0 0 1 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ヤーマン 0 2 8 0 0 0 38 1 0 1 0 0 0 0 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 9 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ヤフー 0 45 0 0 0 0 0 0 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0
ダッソー システムズ 0 0 0 0 0 0 0 0 33 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 15 0 0 0 0
ファンケル 43 0 1 1 0 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
凸版印刷 10 1 0 0 0 0 0 0 0 11 0 0 7 4 0 0 0 4 0 0 0 0 0 0 0
ノエビア 45 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
共栄化学工業 45 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
長谷川香料 5 0 0 0 0 11 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5
サンスター 25 0 0 1 0 10 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
三星ディスプレイ株式會社 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 11 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
クラシエホームプロダクツ 33 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
旭化成 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 8 0 0 0 0 0
ハーマン 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 24 0 0 0 0 0 0 0 7 0 0 0 0 0 0
トランスレイト バイオ, インコーポレイテッド 21 0 0 0 6 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3
日立製作所 0 6 0 1 0 0 0 1 23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0
信越化学工業 23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ミネベアミツミ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
マクセルホールディングス 0 8 5 5 0 0 7 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0
カネカ 2 1 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド 20 3 2 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
メルク パテント ゲーエムベーハー 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 0 14
タカラベルモント 6 2 9 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ホーユー 25 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
トキワ 13 0 16 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 27 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
MTG 0 1 4 0 0 0 8 0 0 0 0 0 0 0 12 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
富士フイルム 20 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ナリス化粧品 17 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 9 0
シャープ 0 0 19 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
アクセルロン ファーマ インコーポレイテッド 14 0 0 0 11 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0
グリー 0 7 0 0 0 0 0 0 5 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 14 0 0 0 0
日本触媒 20 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0
山田養蜂場本社 21 0 0 0 2 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
サントリーホールディングス 10 0 0 0 0 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

 数字が大きいほど、その分野における研究開発の規模は大きいと推測されます。

 

4.3 研究開発に係る技術分野と主に関連し得る専攻

 上表(表1)の出願件数上位の技術分野の開発において関連する可能性のある専攻をまとめました。

 下表の専攻はあくまでイメージです。実態については個別の特許情報で確認する必要があります。

<表2> 出願件数上位の技術分野と開発における専門分野等

技術
分野
理美容における関連技術 専門専攻:開発具体例
A61K 医薬・化粧品組成:
スキンケア・
ヘアケア製剤、染毛剤
薬学系:ナノ粒子技術を用いた有効成分を毛根まで届ける浸透処方の開発
G06Q 業務システム:
美容室予約管理、
顧客肌データ管理
IT系:過去の施術履歴と肌状態を分析し、最適なケアプランを提案するシステム
A45D 理容・美容用具:
ドライヤー、アイロン、
ハサミ
機械系:髪の水分量を保持しながら速乾を実現する内部気流構造の最適化設計
A61B 診断・検査:
肌質・頭皮診断装置、
マイクロスコープ
電気系:特殊な波長の光を用いて、肌の深部の隠れシミを可視化するセンシング技術
C12N 微生物・遺伝子工学:
有用微生物(美肌菌)活用
生物系:皮膚常在菌のバランスを整え、バリア機能を高める新規原料の培養・抽出
A23L 食品加工:
美容サプリ、
機能性表示食品
生物系:吸収効率を高めた低分子コラーゲンやビタミン誘導体の加工技術
A61N 電気療法:
EMS美顔器、レーザー脱毛、
LED美容器
電気系:痛みを抑えつつ筋肉や真皮層に効率よくエネルギーを届ける波形制御
G16H ヘルスケアIT:
遠隔カウンセリング、
診断支援AI
IT系:スマートフォンの写真から将来の肌状態を予測するシミュレーションAI
G06F データ処理:
シミュレーターOS、
画像解析基盤
数学系:膨大な肌画像データから、美しさの指標を数値化する多変量解析モデル
A61M 治療・導入装置:
美容液の微細噴霧器、
吸引器
機械系:美容液を霧状にして均一に塗布するための超音波振動子の微細制御
F24C 加熱装置:
理美容用スチーマー、
温熱ケア機器
電気系:瞬時に最適な温度の蒸気を発生させ、一定に保つ高精度な熱管理システム
C07D 複素環化合物:
新規化粧品原料の合成、
紫外線吸収剤
化学系:肌への刺激を抑えつつ高い紫外線カット効果を持つ新化合物の合成
A61L 消毒・滅菌:
理美容器具の除菌、
衛生資材
化学系:器具を傷めず、かつ短時間でウイルスを不活性化する除菌コーティング
B65D 容器・包装:
化粧品ボトルの気密保持、
エコ容器
材料系:植物由来のプラスチックを用い、酸化を防ぐ高い遮断性を持つ容器開発
A61H 理学療法:
頭皮マッサージ機、
リラクゼーション機器
機械系:プロの指の動きを再現し、筋肉のコリを効率的に解すマッサージ機構
H04N 画像伝送:
オンライン診断映像、
スマートミラー
電気系:鏡の中に肌診断結果やメイクの見本を遅延なく表示する映像処理技術
C07K ペプチド:
抗老化成分
化学系:肌の弾力を支えるエラスチンの生成を促進する機能性ペプチドの設計
A61F 補綴器具:
ウィッグ、増毛技術、
インプラント
材料系:本物の髪のような質感と蒸れにくさを両立した人工毛髪材料の開発
A47J 台所用品・調理:
美容・健康スムージーメーカー
機械系:食材の細胞壁を破壊して栄養吸収を助ける、特殊形状のカッター開発
H01L 半導体:
美容用LED素子、
小型センサーチップ
物理系:特定の美容効果(赤色LEDなど)を高めるための高出力発光素子の開発
G06T 画像処理:
AI肌診断、
髪型シミュレーション
IT系:自分の顔写真に流行の髪型やメイクをリアルに合成するAR技術
H05B 電気加熱:
ドライヤーのヒーター、
誘導加熱
電気系:消費電力を抑えつつ瞬時に高温を確保する次世代ヒーターユニット
H01M 電池:
コードレス美容器用バッテリー
材料系:小型・軽量で、かつ急速充電が可能なリチウムイオン二次電池の改良
G01N 材料分析:
成分分析、
粘度・質感測定
物理系:化粧品を肌に塗った際のしっとり感を摩擦係数等で客観的に評価
C07C 有機化合物:
香料成分、
界面活性剤、油脂
化学系:天然由来の油脂から肌に優しい洗浄力を維持した界面活性剤の精製

 特許出願件数が多いものから上表にしました。ただし、上表に示される技術分野は一部に過ぎません。

 

5.独自分析のやり方

 本記事では「理容 美容」というワードを出願書類中に含むものを抽出したものです。

 そのため、理美容そのものを主目的としない技術(結果として理美容に役立つという程度で挙げられているに過ぎない技術)が多く含まれていると思われます。

 理美容そのものを主目的とするものか、ご自身が求めているものか、の確認は個別の特許情報を調べる必要があります。

 表1に記載の特定企業について開発内容(特許情報)を調べる方法は、以下の通りです。

(1)特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を開く

   特許実用新案検索:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p0100

 

(2)以下、①~③の操作

  ①「外国文献」からチェック(✓)を外す

  ②検索項目のプルダウンメニュー「明細書」でキーワード「理容 美容」と入力

  ③検索項目のプルダウンメニュー「出願人/権利者/著者所属」で企業名を入力

 

 

(3)検索結果を調べる。

 3000件を超える場合は表示されないので、検索オプションの「日付指定」で出願日を絞ってヒット件数を調節してください。

 

 検索の詳細は以下の記事等を参照してください。

 ・研究内容から企業を特定する方法【事例あり】

 

6.最後に

 本記事を通して理美容分野全般の研究開発についての理解の一助となれば幸いです。

 

7.次に何をすべきか迷っている方へ

自分の専攻を活かせる企業を知りたい方へ

👉 研究開発職に強い企業を専攻別に簡易的に整理した入口編です

  化学系情報系電気系機械系材料系物理系数学系生物系土木・建築系薬学系

👉 研究開発職に強い企業を分野別に簡易的に整理した入口編です

  航空宇宙分野エネルギー分野再生可能エネルギー分野農業分野医療分野ヘルスケア分野物流分野リサイクル分野理美容分野防災分野「食」関連分野スポーツテック分野半導体関連分野

 

研究開発職の全体像を知りたい方へ

👉 まずは全体を把握したい方

 ・理系の就職・転職先一覧|専攻・業界別の研究開発に強い企業

 ・研究開発職のキャリアマップ

👉 総合メーカー志望の方はこちら

 ・総合メーカーの就職・転職先一覧|研究開発に強い企業の技術分野

 ・総合メーカーの研究開発職の環境の相違

 

化学系で就職・転職できる業界を網羅的に知りたい方へ

 化学系の研究開発職の業界・企業一覧|需要特大(第1部)

 化学系の研究開発職の業界・企業一覧|需要大(第2部)

 化学系の研究開発職の業界・企業一覧|需要有(第3部)

 

<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年、2026年版 東洋経済新報社

<留意事項>
・本記事は、弁理士である管理人の視点で特許情報を独自に分析したものです。
・本サイトでは、特許情報を正確かつ最新の状態でお伝えするよう努めていますが、情報の完全性を保証するものではありません。
・特許情報のご活用や解釈は読者ご自身の責任でお願いいたします。
・詳細な確認や重要な判断が必要な場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。