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医療×IT分野の研究開発職|就職・転職で求められる技術領域・専門分野【特許データから分析】

 AIによる画像診断支援や手術支援ロボットの知能化が進む一方、日常生活においてもウェアラブルデバイスを通じた健康管理が浸透するなど、医学と情報技術の融合は今後伸びてくる技術分野だと言えます。

 研究開発職にはAIやデータサイエンスの高度なスキルだけでなく、医療現場特有のドメイン知識を統合する力が求められ、業種を超えて、さまざまな企業で技術開発が活発になっていくことが予測されます。

 しかし、通常の検索では、対象とする技術開発をおこなう主要企業は見えてきても、その技術分野の詳細まで体系的に把握することは難しいです。

 また、業界をまたがって、どのような周辺企業がその技術分野の開発に関わっているのかを把握することも容易ではありません。

 本記事では、特許情報を客観的なエビデンスとして、

医療×IT技術の研究開発にどの企業がどの程度注力しているのか

どのような技術領域でどのような専門分野が求められるのか

を周辺企業を含め分析しました。

 志望動機やキャリア形成の検討の一助になれば幸いです。

 

 結論(結果の一部)

 最も研究開発が活発(出願件数が最多)な技術分野において求められる専門分野と業務内容の例、各企業は次の通りです。

 

■診断・手術用機器(手術ロボットの精密制御や画像診断装置の知能化技術)の開発

 専門分野と業務内容の例です。

専門分野の例

生体医工学・精密機械工学(ロボット制御、メカトロニクス、医療機器設計)
情報工学・画像処理学(画像解析アルゴリズム、CAD、パターン認識)
応用物理学・計測工学(各種センサー技術、非侵襲計測、信号解析)

業務内容の例

画像診断支援アルゴリズム開発(AIを用いた病変の自動検知や病態解析の精度向上)
手術支援システム開発(ロボットの遠隔制御技術や自律動作のための知能化)
高度医療機器の精密制御設計(内視鏡やCT・MRI等の計測精度と安全性の両立)

 

■企業(主軸的、補完・探索的とは業界平均と比べた相対表現:参考6.3

特化係数 企業
2.0 以上
突出的開発
HOYA、ニデック
1.0 ~ 1.9
主軸的開発
エシコン エルエルシー、富士フイルム、
ハートフロー,インコーポレイテッド、キヤノンメディカルシステムズ、
東芝メディカルシステムズ、トプコン、バイオセンス・ウエブスター、
島津製作所、コーニングクレッカ フィリップス、キヤノン、東芝、
オリンパス、日立製作所、シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル、
フクダ電子、ソニー、カシオ計算機、テルモ、
コニカミノルタ、リコー、シャープ
1.0 未満
補完・探索的開発
パナソニックIPマネジメント、富士通、オムロンヘルスケア、
大日本印刷、日本電信電話、JVCケンウッド、
トヨタ自動車、日本電気

 

 

1.T医療とは

 ここでは、医療・医学技術と高度な情報処理・計算機技術が融合した技術分野のことです。

 具体的には以下のようなソリューション技術が挙げられます。

 ・知能化:AIによる精密な画像診断支援や手術ロボットの自律制御

 ・データ活用:電子カルテやバイタルデータの解析による疾患予測・予防

 ・効率化:遠隔医療プラットフォームや病院経営の最適化システム

 

2.一般的情報の限界

 一般的に公開されている情報では、開発の全体像や個別の工程を体系的に把握することは困難です。

 また、業界をまたいでどのような周辺企業が開発に関わっているのか、その実態を正確に捉えることも容易ではありません。

 

3.特許分析の意義

 特許情報は企業が将来を見据えて投じた開発の成果であり、客観的なエビデンスです。

 一般的な情報からは見えてこない開発の軌跡や注力分野を判断する有用な材料になります。

 本記事では、このデータを活用し、研究開発現場に求められる専門性や企業の立ち位置を可視化します。

 

4.特許分析方法

・2014年から2023年までに特許出願された情報を対象範囲にしました。

・対象とする技術内容をキーワードに特許検索しました。

 文献種別:国内文献

 検索キーワード:

  検索項目(ⅰ) FI「A61 」

  検索項目(ⅱ) FI「G06 G16 」

 検索条件:検索条件(ⅰ) AND 検索条件(ⅱ)

・出願件数が上位の特許出願人を対象技術の研究開発をおこなう主要企業、主要企業に続く特許出願人を周辺企業としました。ただし、出願順位がどこからどこまでが主要企業、といった明確な区分けはしません。

・上記特許出願された情報から特許分類(FI:筆頭FI)(※)を抽出しました。

 ※FIとは技術内容を分類するコードであり、その中で筆頭FIとは、リストの一番最初に記載れているものです。発明の最も本質的な技術特徴が筆頭FIです。

 FIコード照会(特許情報プラットフォーム):j-platpat

・上記筆頭FIに基づき、対象技術の研究開発職に求められる専門分野を導きだしました。

 

5.注意点

・分析結果は全ての企業にあてはまるものではありません。

・分社化などによる別法人での特許出願は反映されていません。

・特許検索結果は検索条件によって大きく変わってくることがあります。

・特許検索結果には情報ノイズが含まれることが多いです。

・本結果は情報のノイズを含め、検索結果のまま示しています。

・本分析はあくまで特許情報を活用した想定であり、実態と乖離している場合が多々あると考えられます。

 

6.結果

6.1 IT医療の研究開発企業(特許出願企業)

 上記検索条件に基づく特許出願件数が多い企業(研究開発を活発におこなっている企業)は以下の通りです。

 

 出願件数が多い企業であるほど研究開発の規模が大きいと考えられます。

 

6.2 IT医療の研究開発に関係する技術分野

 出願件数上位50社における主な技術分野(FI)は下表の通りです。

<表1> 各企業における開発の上位技術分野(表中の数字は出願件数)

    A61B G16H G06T G06Q G06F A61M A61J
  総計 診断・手術用機器:手術ロボットの精密制御や画像診断装置の知能化技術 ヘルスケア情報学:電子カルテ解析、疾患予測、遠隔医療等の医療データ活用技術 画像データ処理:AIによる医用画像の病変検知や3次元復元などの解析技術 管理・経営データ処理:病院経営最適化やヘルスケアサービスのビジネスモデル構築技術 情報処理基盤:医療ビッグデータの高速処理や強固なセキュリティを支える基盤技術 生体への導入装置:AIによる精密な薬液投与制御や人工呼吸器等の治療維持技術 容器・調剤用具:自動調剤ロボットや薬剤管理のIT化、スマート薬箱に関する技術
総計 11710 4764 1473 1262 1038 811 282 201

コーニンクレッカ
フィリップス

474 298 48 45 30 9 10 0

キヤノンメディカル
システムズ

390 257 76 23 7 7 0 0
キヤノン 371 224 25 48 33 20 1 0
富士フイルム 337 230 31 24 27 8 0 4
パナソニックIPマネジメント 231 87 14 16 32 21 7 0
コニカミノルタ 225 91 38 17 31 10 0 1
富士通 208 77 11 59 30 17 0 0
東芝 178 108 3 6 27 13 0 0
日本電気 165 32 8 70 8 8 1 1
日立製作所 151 82 4 34 13 7 1 0
オリンパス 125 73 1 9 16 6 0 1
ソニー 118 55 4 15 5 25 0 1
SBCメディカルグループ 109 5 95 0 3 0 0 0
トヨタ自動車 88 21 15 4 8 7 0 0
テルモ 83 34 11 3 10 5 15 0
JVCケンウッド 79 21 7 14 2 18 5 0
日本電信電話 78 24 3 5 8 23 0 0
カシオ計算機 73 32 1 13 4 8 0 0
湯山製作所 69 0 17 0 3 0 0 47
オムロンヘルスケア 69 26 8 0 20 9 0 0
リコー 68 27 7 4 7 4 0 1
東芝メディカルシステムズ 64 42 0 2 14 0 0 1
トプコン 64 42 3 7 7 0 0 0
大日本印刷 63 22 1 16 7 6 0 5

バイオセンス・ウエブスター

60 40 2 16 0 2 0 0
島津製作所 53 34 6 5 2 0 0 0
セイコーエプソン 53 17 0 4 11 13 0 0
シャープ 53 22 1 11 5 1 0 1

シラグ・ゲーエムベーハー・
インターナショナル

52 28 23 1 0 0 0 0
富士ゼロックス 50 9 3 3 13 16 0 0
デックスコム 50 18 23 0 4 1 1 0
日本光電工業 49 18 5 1 12 3 1 0
京セラ 49 19 4 14 2 5 0 0
マジック リープ 48 11 2 16 0 11 0 0
パラマウントベッド 47 19 3 0 12 2 0 0

キヤノンマーケティング
ジャパン

45 14 6 1 13 2 0 3
ハートフロー 41 28 5 5 3 0 0 0
オムロン 40 17 0 10 5 1 0 0
アップル 40 11 4 2 0 20 0 0
エシコン 39 30 8 0 0 1 0 0
三菱電機 37 14 0 6 1 2 1 0
ポーラ化成工業 37 12 8 2 6 1 4 0
フクダ電子 37 20 10 0 4 3 0 0
花王 35 15 3 5 5 1 0 0
タニタ 35 16 6 0 2 2 0 0

ベクトン・ディキンソン・
アンド・カンパニー

34 3 16 0 1 0 13 0
ジャパンディスプレイ 32 6 0 13 0 4 0 0
IBM 32 13 7 4 0 4 0 0
HOYA 32 29 1 0 0 1 0 0
ニデック 31 26 3 1 0 0 0 0

 

 数字が大きいほど、その分野における研究開発の規模は大きいと推測されます。

 

6.3 IT医療の研究開発における注力技術分野

 上記4.2技術分野への各企業の注力度を分析しました。

 ここで、技術分野の注力度(特化係数)を以下のように算出しました。

 

 特化係数=(企業Aの技術分野Fの出願件数÷企業Aの上記総出願件数)/(全企業の技術分野Fの合計数÷全企業のそう出願件数)

 

 これは、その企業が業界平均と比べて何倍の密度でその技術に注力しているかを示す指標です(出願件数がある程度ある企業が対象)。

 

 数値の意味合いは以下の通りです。

特化係数 推定される開発スタイル
2.0 以上 業界平均を超える密度でおこなう突出的開発
1.0 ~ 1.9 その技術を自社の本流とする主軸的開発
1.0 未満 メイン技術を支えるための補完的、探索的な開発

 数字が大きいほど、その技術分野において集中的に開発していると言えます。

 

 各企業の各技術分野への注力度合いは下表の通りです。

<表2> 各企業の各技術分野への注力度合い(出願件数が20件以上が分析対象)

  A61B G16H G06T G06Q G06F A61M A61J
  診断・手術用機器:手術ロボットの精密制御や画像診断装置の知能化技術 ヘルスケア情報学:電子カルテ解析、疾患予測、遠隔医療等の医療データ活用技術 画像データ処理:AIによる医用画像の病変検知や3次元復元などの解析技術 管理・経営データ処理:病院経営最適化やヘルスケアサービスのビジネスモデル構築技術 情報処理基盤:医療ビッグデータの高速処理や強固なセキュリティを支える基盤技術 生体への導入装置:AIによる精密な薬液投与制御や人工呼吸器等の治療維持技術 容器・調剤用具:自動調剤ロボットや薬剤管理のIT化、スマート薬箱に関する技術

コーニンクレッカ
フィリップス

1.5 0.8 0.9 0.7 - - -

キヤノンメディカル
システムズ

1.6 1.5 0.5 - - - -
キヤノン 1.5 0.5 1.2 1.0 0.8 - -
富士フイルム 1.7 0.7 0.7 0.9 - - -
パナソニックIPマネジメント 0.9 - - 1.6 1.3 - -
コニカミノルタ 1.0 1.3 - 1.6 - - -
富士通 0.9 - 2.6 1.6 - - -
東芝 1.5 - - 1.7 - - -
日本電気 0.5 - 3.9 - - - -
日立製作所 1.3 - 2.1 - - - -
オリンパス 1.4 - - - - - -
ソニー 1.1 - - - 3.1 - -
SBCメディカルグループ - 6.9 - - - - -
トヨタ自動車 0.6 - - - - - -
テルモ 1.0 - - - - - -
JVCケンウッド 0.7 - - - - - -
日本電信電話 0.8 - - - 4.3 - -
カシオ計算機 1.1 - - - - - -
湯山製作所 - - - - - - 39.7
オムロンヘルスケア 0.9 - - 3.3 - - -
リコー 1.0 - - - - - -
東芝メディカルシステムズ 1.6 - - - - - -
トプコン 1.6 - - - - - -
大日本印刷 0.9 - - - - - -

バイオセンス・ウエブスター

1.6 - - - - - -
島津製作所 1.6 - - - - - -
セイコーエプソン - - - - - - -
シャープ 1.0 - - - - - -

シラグ・ゲーエムベーハー・
インターナショナル

1.3 3.5 - - - - -
富士ゼロックス - - - - - - -
デックスコム - 3.7 - - - - -
日本光電工業 - - - - - - -
京セラ - - - - - - -
マジック リープ - - - - - - -
パラマウントベッド - - - - - - -

キヤノンマーケティング
ジャパン

- - - - - - -
ハートフロー 1.7 - - - - - -
オムロン - - - - - - -
アップル - - - - 7.2 - -
エシコン 1.9 - - - - - -
三菱電機 - - - - - - -
ポーラ化成工業 - - - - - - -
フクダ電子 1.3 - - - - - -
花王 - - - - - - -
タニタ - - - - - - -

ベクトン・ディキンソン・
アンド・カンパニー

- - - - - - -
ジャパンディスプレイ - - - - - - -
IBM - - - - - - -
HOYA 2.2 - - - - - -
ニデック 2.1 - - - - - -

 

 以下は表2に基づきます。

 

キヤノン富士フイルムは、診断・手術用機器(A61B)や画像データ処理(G06T)で高い数値であり、光学・画像技術をベースにハードからソフトまで多角的に医療AIを開発していることが推測されます。

 

日本電気(NEC)や富士通日立製作所は、画像データ処理(G06T)が高く、AI読影支援や高度な画像解析アルゴリズムの開発に集中していることが推測されます。

 

・日本電信電話(NTT)やソニーは、情報処理基盤(G06F)の数値が高く、通信インフラや大規模データ処理に基づく医療ビッグデータの高速処理やセキュリティ基盤の開発への注力が推測されます。

 

・オムロンヘルスケアは、管理・経営データ処理(G06Q)の数値が高く、血圧計等のデバイスやデータを活用した健康管理サービスやビジネスモデルの構築を主軸に開発していることが推測されます。

 

・SBCメディカルグループは、ヘルスケア情報学(G16H)で高い数値を示しており、実際の医療現場から得られる電子カルテや疾患データの解析、予測AIの実装に特化していることが推測されます。

 

・湯山製作所は、容器・調剤用具(A61J)において高い数値を示しており、薬剤管理のIT化や自動調剤ロボットという特定の専門領域への注力が推測されます。

 

キヤノンメディカルシステムズコニカミノルタは、機器(A61B)と情報システム(G16H)の両面で数値が高く、医療現場のワークフローに即した実用的なIT医療ソリューションを並行して開発していることが推測されます。

 

パナソニックIPマネジメントや東芝は、管理システム(G06Q)や情報処理基盤(G06F)で高い数値であり、病院経営の最適化やシステム全体のインフラ構築への注力が推測されます。

 

6.4 上位の技術分野において求められる専門分野

 AIの開発に関係する主要な技術分野(FI)と求められることが推測される専門分野について整理しました。ただし、例示はAIによるものですので、内容に間違いがある場合もあります。

 

6.4.1 A61B(FI) 診断・手術用機器:手術ロボットの精密制御や画像診断装置の知能化技術

 専門分野と業務内容の例です。

専門分野の例

生体医工学・精密機械工学(ロボット制御、メカトロニクス、医療機器設計)
情報工学・画像処理学(画像解析アルゴリズム、CAD、パターン認識)
応用物理学・計測工学(各種センサー技術、非侵襲計測、信号解析)

業務内容の例

画像診断支援アルゴリズム開発(AIを用いた病変の自動検知や病態解析の精度向上)
手術支援システム開発(ロボットの遠隔制御技術や自律動作のための知能化)
高度医療機器の精密制御設計(内視鏡やCT・MRI等の計測精度と安全性の両立)

 

 上記分析結果に基づく当該技術分野に関わる企業です。

特化係数 企業
2.0 以上
突出的開発
HOYA、ニデック
1.0 ~ 1.9
主軸的開発
エシコン エルエルシー、富士フイルム、ハートフロー、
キヤノンメディカルシステムズ、東芝メディカルシステムズ、
トプコン、バイオセンス・ウエブスター、島津製作所、
コーニングクレッカ フィリップス、東芝、オリンパス、
日立製作所、シラグ、フクダ電子、ソニー、カシオ計算機、
テルモ、コニカミノルタ、リコー、シャープ
1.0 未満
補完・探索的開発
パナソニックIPマネジメント、富士通、
オムロンヘルスケア、大日本印刷、日本電信電話、
JVCケンウッド、トヨタ自動車、日本電気

 

6.4.2 G16H(FI)ヘルスケア情報学:電子カルテ解析、疾患予測、遠隔医療等の医療データ活用技術

 専門分野と業務内容の例です。

専門分野の例

医療情報学・統計学(電子カルテ標準化、生存圏解析、臨床データマイニング)
情報工学・データサイエンス(自然言語処理によるカルテ解析、疾患発症予測モデル)
公衆衛生学・疫学(健康診断データの統計解析、パーソナルヘルスレコード(PHR)活用)

業務内容の例

疾患予測アルゴリズム開発(健康診断や生活習慣データに基づいた将来の疾患リスク評価モデルの構築)
医療テキストマイニング(自由記述形式の電子カルテ情報からの症状抽出や診断補助技術の開発)
医療ビッグデータ活用基盤の設計(複数の医療機関にまたがるデータの統合・匿名化と統計解析システムの運用)

 

 上記分析結果に基づく当該技術分野に関わる企業です。

特化係数 企業
2.0 以上
突出的開発
SBCメディカルグループ、デックススコム、シラグ
1.0 ~ 1.9
主軸的開発
キヤノンメディカルシステムズ、コニカミノルタ
1.0 未満
補完・探索的開発
コーニングクレッカ フィリップス、富士フイルム、キヤノン

 

6.4.3 G06T(FI)画像データ処理:AIによる医用画像の病変検知や3次元復元などの解析技術

 専門分野と業務内容の例です。

専門分野の例

情報工学・画像工学(コンピュータビジョン、パターン認識、多次元信号処理)
数理工学・幾何学(3次元形状復元、画像レジストレーション、最適化数学)
機械学習・AI(ディープラーニング、セグメンテーション、生成AI)

業務内容の例

病変部自動抽出技術の開発(CT・MRI画像からの腫瘍領域等の自動セグメンテーション)
画像高画質化・復元(低線量撮影データのノイズ除去や複数画像からの3次元モデル構築)
診断支援アルゴリズム実装(過去画像との比較による経時的変化の自動解析機能の構築)

 

 上記分析結果に基づく当該技術分野に関わる企業です。

特化係数 企業
2.0 以上
突出的開発
日本電気、富士通、日立製作所
1.0 ~ 1.9
主軸的開発
キヤノン
1.0 未満
補完・探索的開発
コーニングクレッカ フィリップス、富士フイルム、
キヤノンメディカルシステムズ

 

6.4.4 G06Q(FI)管理・経営データ処理:病院経営最適化やヘルスケアサービスのビジネスモデル構築技術

 専門分野と業務内容の例です。

専門分野の例

経営情報学・社会工学(病院経営管理、サプライチェーン最適化、行動経済学)
システム工学・データサイエンス(オペレーションズ・リサーチ、需要予測、プラットフォーム設計)
サービス工学(ヘルスケアサービスデザイン、ユーザー体験(UX)設計、医療経済学)

業務内容の例

病院運営・経営支援システムの構築(スタッフ配置の最適化や病床稼働率向上のためのデータ解析基盤開発)
ヘルスケアプラットフォーム開発(患者と医療機関を繋ぐマッチングシステムや遠隔健康相談サービスの設計)
医療在庫・物流の自動化(RFIDやAIを活用した薬剤・医療消耗品の管理および発注最適化システムの構築)

 

 上記分析結果に基づく当該技術分野に関わる企業です。

特化係数 企業
2.0 以上
突出的開発
オムロンヘルスケア
1.0 ~ 1.9
主軸的開発
東芝、パナソニックIPマネジメント、
コニカミノルタ、富士通、キヤノン
1.0 未満
補完・探索的開発
富士フイルム、コーニングクレッカ フィリップス 

 

6.4.5 G06F(FI)情報処理基盤:医療ビッグデータの高速処理や強固なセキュリティを支える基盤技術

 専門分野と業務内容の例です。

専門分野の例

情報工学・計算機科学(分散システム、データベース設計、並列処理)
情報セキュリティ(暗号化技術、プライバシー保護、アクセス制御、ブロックチェーン)
システムインフラ工学(クラウドコンピューティング、エッジコンピューティング、ネットワーク最適化)

業務内容の例

医療ビッグデータ処理基盤の構築(膨大なバイタルデータや検査結果をリアルタイムで統合・解析するための分散処理システムの設計)
医療情報の高信頼セキュリティ実装(患者のプライバシーを保護しつつ医療機関間で安全にデータ連携するための認証・暗号化技術の開発)
エッジ・クラウド連携最適化(ウェアラブルデバイスからクラウドへデータを効率的かつ低遅延で転送するためのプロトコル実装)

 

 上記分析結果に基づく当該技術分野に関わる企業です。

特化係数 企業
2.0 以上
突出的開発
アップル 、日本電信電話、ソニー
1.0 ~ 1.9
主軸的開発
パナソニックIPマネジメント
1.0 未満
補完・探索的開発
キヤノン

 

6.4.6 A61M(FI)生体への導入装置:AIによる精密な薬液投与制御や人工呼吸器等の治療維持技術

 特許出願データ数が少ないため省略 

 

6.4.7 A61J(FI)容器・調剤用具:自動調剤ロボットや薬剤管理のIT化、スマート薬箱に関する技術

 専門分野と業務内容の例です。

専門分野の例

機械工学・ロボティクス(自動搬送システム、精密機構設計、アクチュエータ制御)
システム工学・制御工学(調剤プロセス最適化、ピッキング制御、画像認識)
情報工学・IoT(在庫管理システム、RFID、ウェアラブル通知デバイス設計)

業務内容の例

自動調剤システムの開発(処方データに基づき正確かつ高速に薬剤を仕分け・包装するロボットの設計)
スマート薬剤管理ソリューション(IoTを活用した服薬支援容器や病院・薬局内の在庫自動補充システムの構築)
調剤ミス防止技術の実装(画像認識技術を用いた薬剤の識別・照合および監査自動化システムの開発)

 

 上記分析結果に基づく当該技術分野に関わる企業です。

特化係数 企業
2.0 以上
突出的開発
湯山製作所
1.0 ~ 1.9
主軸的開発
(該当なし)
1.0 未満
補完・探索的開発
(該当なし)

 

 

7.最後に

 本記事ではIT医療技術の研究開発をおこなう企業(主要企業と周辺企業)、その注力度、求められる専門分野について分析しました。

 本記事を通してIT医療技術に関係する各業界の内側を想像する一助となれば幸いです。

 

8.次に何をすべきか迷っている方へ

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 半導体製造装置業界と半導体業界の相違点

 印刷業界と複写機業界の相違点

 建設業界と戸建住宅業界と住宅設備業界の相違点

 

<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年、2026年版 東洋経済新報社

<留意事項>
・本記事は、弁理士である管理人の視点で特許情報を独自に分析したものです。
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