前回、医薬品業界(製薬企業売上上位6社)について紹介しました。
今回は先の記事の製薬企業の売上規模に続く企業についてです。
上位6社はがん治療薬の開発が多かったですが、売上規模が異なると開発において何か違いがあるのでしょうか。
これを特許情報からみていきます。
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
実際にどのような開発がおこなわれたのか特許情報に記載されています。
今回は、製薬企業8社の特許情報からどのような開発がおこなわれてきたのか、また、開発にどのような専門性が求められるのか読み解きました。
製薬企業では、創薬初期段階を担う「研究」部門、研究部門が見出した候補化合物の臨床試験などをおこなう「開発」部門があり、「開発」という言葉が他業界で言う「開発」と意味合いが異なる場合があります。本サイトにおける「開発」は上記製薬企業の「研究」、「開発」の両方の概念を含みます。
結論(概要)は以下の通りです。
・新薬などの探索(薬学系(薬化学、薬理学など)、化学系(有機化学、生物化学、分析化学など)、生物学系(分子生物学、免疫学、生物工学、応用微生物学など)
・新薬などの製品化(安全性検証など)(薬学系(薬理学、製剤学など)、医学系(皮膚科学、神経科学、各診療科など)、化学系(分析化学など)
・機械系分野(機械工学など)
・化学系その他分野(高分子化学、物理化学、応用微生物学、生化学など)
1 業界サーチの概要
特許情報は企業の開発情報だと言えます。
業界サーチは、業界における主要企業の特許情報から、その業界の企業がどのような開発をおこなってきたのか、客観的な情報を導き出そうとするものです。
特許分類(後述)からは、その特許に関わる開発の主な技術分野がわかります。
すなわち、その企業の開発職においてどのような専門性が求められるのか特許情報から推測できます。
2 医薬品業界
2.1 医薬品業界とは
ここでは、医薬品の研究開発、製造、販売をおこなう企業から構成される業界を意図します。
医療用医薬品と一般用医薬品の区別はしていません。
2.2 サーチ対象
以下の国内製薬企業8社を対象にしました。
(2)田辺三菱製薬(田辺三菱)
(3)協和キリン
(4)塩野義製薬(塩野義)
(5)小野薬品工業(小野薬品)
(6)参天製薬
(7)ツムラ
(8)久光製薬
以下、上記括弧内の略称で表記します。
2.3 使用プラットフォーム
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
3 サーチ結果
3.1 結果概要
開発イメージは下表のとおりです。
|
モノの開発 |
サービスの開発 |
|
|
個人向け |
・点眼液
|
|
|
法人向け |
・精神神経疾患用の化合物 |
・多能性幹細胞製品の製造方法 |
モノの開発としては、例えば、精神神経疾患用の化合物が挙げられます。
サービスの開発としては、例えば、多能性幹細胞製品の製造方法などが挙げられます。
3.2 出願件数の推移
下図は製薬8社の特許出願件数の推移です。

各社とも年によって出願件数が変動していますが、直近では50件/年以内で推移しています。
先の記事の製薬企業6社と比較すると件数は少ないですが、いずれの企業においても毎年の出願につながる開発が日々おこなわれていることが推測されます。
3.3 開発の活発度
特許出願件数≒開発の活発度、だと考えるなら、
住友ファーマ>塩野義>協和キリン>田辺三菱>小野薬品、久光製薬>参天製薬>ツムラ
です(総出願件数において小野薬品と久光製薬は同程度)。
ただし、薬の種類が大きく異なることもあるため、一概には言えません。
3.4 主な開発分野
各社ごとに特許出願件数が多かった技術分野を以下に示します。
各社の出願上位3つの技術分野を抽出して並べています(特許出願されていても、その企業の出願件数上位に入っていない技術分野は除外されています)。
各記号は発明の技術分類をあらわします。

分類参照:FIセクション/広域ファセット選択(特許情報プラットフォーム)
包帯や救急箱などがこれに該当します。
久光製薬がこの分野から多く出願しています。
放射性医薬用の容器などがこれに該当します。
参天製薬がこの分野から多く出願しています。
有機活性成分を有する医薬品製剤などがこれに該当します。
全8社がこの分野から多く出願しています。
医療用注入器などがこれに該当します。
久光製薬がこの分野から多く出願しています。
各種材料からなる容器などがこれに該当します。
参天製薬がこの分野から多く出願しています。
アルカンやシクロアルカンなどがこれに該当します。
小野薬品がこの分野から多く出願しています。
置換基のないラクタムの製造などがこれに該当します。
住友ファーマ、田辺三菱、共和キリン、塩野義、小野薬品がこの分野から多く出願しています。
微生物の培養などがこれに該当します。
住友ファーマ、田辺三菱、共和キリン、ツムラがこの分野から多く出願しています。
サンプリングなどがこれに該当します。
塩野義、ツムラがこの分野から多く出願しています。
3.5 製薬8社の近年の開発トレンドと求められる専門の例
特許情報の出願年数が新しいほど、その企業の開発実態を反映していると言えます。
ここ10年のトレンドは以下のとおりです。
発明の主要な技術分野(筆頭FI)の出願年ごとの出願件数です。
出願件数が少ない技術分野は除外しています。
発明の説明は、必ずしも特許請求の範囲を完全に表現したものではありません。
関連する専門分野の例はあくまでイメージです。また、専門の概念レベルを必ずしも同一レベルで表示してはいません。
特許は難解ですが、GeminiやChatGPTなどのテキスト生成AIを活用すると簡単に解読できます。以下の記事を参考にしてください。
(1)住友ファーマ|開発トレンドと専門性

上図期間中、A61Kが最も多いです。次いでC07D、C12N、C07Kが多いです。
具体例としてセロトニン5-HT2A受容体および5-HT7受容体に対するアンタゴニスト活性を有する新規な脂肪族酸アミド誘導体またはその製薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物が挙げられます。
既存技術では5-HT2A受容体または5-HT7受容体に対するアンタゴニスト活性を単独で有する薬剤は存在するものの、両受容体に対して選択的かつ強力なアンタゴニスト活性を併せ持つ薬剤は報告されていませんでした。
これに対し、特定の化学式で表される新規な脂肪族酸アミド誘導体またはその製薬学的に許容される塩であり、アミド結合を介して連結された特定の置換基を有する脂肪酸部位と含窒素複素環部位を特徴とし、置換基が適切に選択されることで5-HT2A受容体および5-HT7受容体に対するバランスの取れたアンタゴニスト活性を発揮し、精神神経疾患の治療剤として有用な化合物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7655885/15/ja
関連する専門分野の例:創薬化学(化合物の構造と薬理活性(5-HT2Aおよび5-HT7受容体への結合能、アンタゴニスト活性)の関係性の予測、特定の化学式であらわされる構造を有する合成経路の設計)、薬理学(合成された化合物が受容体に結合しアンタゴニストとして機能するかどうかの評価のための実験系の構築、実施)
既存技術としてタンドスピロン含有経皮吸収製剤は存在するものの、十分な皮膚透過性や製剤の保存安定性の点で課題がありました。
これに対して、特定の有機酸であるレブリン酸の配合によりタンドスピロンの皮膚透過性を向上させ、多価アルコール脂肪酸エステルの併用により効果を相乗的に高め、タンドスピロンの経皮吸収効率が向上し、少ない塗布量や製剤面積で十分な薬効が得られる経皮吸収製剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7633227/15/ja
関連する専門分野の例:薬剤学(レブリン酸や多価アルコール脂肪酸エステルの配合による皮膚透過性向上メカニズムの解明、製剤の物理化学的安定性の評価、臨床試験に向けた製剤設計)、薬理学(in vitro皮膚透過試験による製剤の透過性評価、動物を用いた薬物血中濃度推移の確認、中枢神経系への薬物移行性の評価)
具体例として神経回路の過剰な興奮を抑制する作用を有する新規な2-ヘテロアリールアミノキナゾリノン誘導体またはその薬学的に許容される塩が挙げられます。
既存の抗てんかん薬には難治性てんかんに対して効果が不十分であったり、副作用、併発する神経・精神症状への効果がないといった問題がありました。
これに対して、特定の化学構造を有する新規キナゾリノン誘導体群を有効成分とする、神経回路の過剰興奮を抑制し、広範なてんかん発作やてんかん症候群、てんかんに併発する発達障害、精神障害、認知障害など神経興奮の異常が関与する疾患に効果が期待できる化合物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6996032/15/ja
関連する専門分野の例:創薬化学(新規化合物群の設計・合成、構造決定、物性評価(溶解性、安定性など))、薬理学(中枢神経系における薬理作用の評価、安全性試験(in vivo試験、毒性試験など))
既存の抗てんかん薬には難治性てんかんへの効果が限定的であり、副作用や併発する精神症状への効果がないなどの問題がありました。
これに対して、新規で特定の置換基を有するオキサジアゾール環と特定のアミドまたはスルホンアミド構造が結合することでGABA-A受容体賦活化作用を介した抗痙攣作用を発揮し、てんかん、うつ病、不安症などの精神疾患やGABA神経系機能低下が関与する疾患の治療・予防に有用な化合物またはその製薬学的に許容される塩が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7637121/15/ja
関連する専門分野の例:創薬化学(新規なオキサジアゾール誘導体を効率的に合成するための合成経路の確立、多様な置換基を導入した化合物の設計・合成、合成した化合物の溶解性、安定性、吸湿性などの物理化学的性質の評価)、薬理学(合成化合物が抗てんかん作用やGABA-A受容体賦活化作用を有するかどうかをin vitro/in vivo実験系を用いての評価)
具体例として医薬品製造原料として保存及び流通可能な多能性幹細胞製品の製造方法が挙げられます。
従来の多能性幹細胞の保存方法では解凍後の細胞回収率や生存率の低下、品質の不安定性といった問題がありました。
これに対して、多能性幹細胞をROCK阻害剤であるY-27632を含む細胞懸濁用媒体で処理し、細胞分散液中のY-27632濃度と細胞濃度を特定範囲に調整した後に気密容器に充填、特に、細胞懸濁用媒体を凍結保存用媒体に交換する際にROCK阻害剤を含む媒体での洗浄後にROCK阻害剤を含まない媒体で再度洗浄することで、解凍後の細胞生存率を向上させて細胞へのROCK阻害剤の残留濃度を最適化し、高い生存率と品質が維持された多能性幹細胞製品を安定的に製造する方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7428645/15/ja
関連する専門分野の例:分子生物学(特定の遺伝子やタンパク質の働きを解析して培養条件を検討、細胞の状態を評価するためのバイオマーカーの探索)、製剤学(細胞の安定性を確保するための凍結乾燥、懸濁化、投与方法に適した製剤設計)
具体例として標的細胞への特異性を高めて正常細胞への毒性を低減したヘミアスタリン誘導体と抗体薬物複合体(ADC)が挙げられます。
既存のヘミアスタリン誘導体は強力な抗がん作用を示すものの標的指向性がないため副作用が問題でした。また、マレイミド基を有するヘミアスタリン誘導体と抗体との複合体は結合部位が可逆的であるため安定性に課題がありました。
これに対して、特定の構造を有するヘミアスタリン誘導体を抗体と直接共有結合させることで安定性を向上させて標的細胞に特異的に薬物を送達するADCが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7235929/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(特定の化学式で示される新規なヘミアスタリン誘導体を効率的に合成するための合成経路の確立、さまざまな置換基を導入した誘導体の設計・合成、抗体との結合に適した官能基の探索)、免疫学(標的細胞に特異的に結合する抗体の選定または作製、選定された抗体の特性の評価)
(2)田辺三菱|開発トレンドと専門性

A61Kが最も多いです。次いでC07D、C12N、C07Kが多いです。
具体例としてがん細胞の目印となる間葉上皮転換因子(cMET)に特異的に結合する抗体を利用し、強力なDNA阻害作用を持つピロロベンゾジアゼピン(PBD)毒素をがん細胞へ選択的に届けて抗腫瘍効果を高めることを目的とした抗体薬物複合体 (ADC) が挙げられます。
既存の抗がん剤は正常細胞にも毒性を示すため副作用が課題であり、特定の腫瘍細胞へのターゲティングが求められていました。
これに対して、cMETを発現するがん細胞に特異的に結合する抗体またはその結合断片に細胞毒性を持つPBD毒素を共有結合させることで、がん細胞へ選択的に送達され、正常細胞への影響を低減しつつ抗腫瘍効果を発揮するADCが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7490736/15/ja
関連する専門分野の例:薬理学(抗体部分の標的細胞への結合特性、薬物部分の細胞毒性メカニズム、ADC全体の薬物動態、薬効の発現などの評価、安全性試験や毒性試験の実施)、免疫学(抗体部分の抗原認識機構、免疫応答の誘導能、自己免疫反応に関する評価)
既存の注射剤としてのエダラボンだと患者や介護者の負担が大きく経口投与製剤の開発が望まれていたところ、懸濁剤ではバイオアベイラビリティが低いという問題がありました。
これに対して、特定の種類と量の分散剤が用いられれることで、エダラボン粒子を水中に安定、均一に分散させて、保存後の再分散性を有し、特定の粒子径範囲のエダラボン粒子が用いられることで、注射剤と同等の高いバイオアベイラビリティを実現する経口懸濁剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7274502/15/ja
関連する専門分野の例:製剤学(ダラボン粒子の適切な粒子径、分散剤の種類と配合量、懸濁安定性を向上させるための増粘剤やその他添加剤の選定と配合、患者の服薬性を考慮した懸濁剤の粘度や味の調整、長期保存における物理化学的安定性の評価)、薬理学(細胞や組織、動物モデルを用いた実験)
具体例として糖尿病治療薬テネリグリプチンの合成中間体として有用な特定のプロリンアミド化合物の製造方法が挙げられます。
既存の製造方法では反応収率が不十分であったり、毒性のある試薬や高価な試薬を使用したり、反応条件の制御が困難であるなどの問題点があり、工業的な大量生産に適した安価で安全かつ効率的な製造方法が求められていました。
これに対して、特定のプロリン誘導体とチアゾリジンとの縮合反応においてアミド化試薬として毒性が低く安価なピバロイルクロリドを用い、塩基としてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)を用いることにより、過剰な試薬を用いることなく工業的なスケールにおいても高収率かつ高純度で目的のプロリンアミド化合物を得ることが可能な製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7279134/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(ピバロイルクロリドを活性化剤、DIPEAを塩基として用いる縮合反応の反応機構の検討、反応条件の最適化)、創薬化学(本中間体の製造方法が最終製品の品質、安全性、および製造コストに与える影響の評価、本製造方法で得られた中間体を用いたテネリグリプチンの合成、精製)
具体例として特定の変異を導入したRSV Fタンパク質が挙げられます。
既存のRSVワクチン開発では融合前の中和抗体標的となるタンパク質(pre型Fタンパク質)の不安定性や中和活性の低い抗体の誘導などが問題となっていました。
これに対して、配列番号2と高い相同性を持つRSV Fタンパク質において、特定のロイシン残基がシステインに置換されジスルフィド結合を形成することでpre型Fタンパク質の安定性を向上させ、pre型Fタンパク質に対する抗体を誘導する能力を持つ変異型RSV Fタンパク質が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7385680/15/ja
関連する専門分野の例:分子生物学(変異型RSV Fタンパク質をコードする遺伝子を設計、発現させたタンパク質の精製、翻訳後修飾の解析、ジスルフィド結合の形成の確認)、免疫学(誘導される抗体の特性の解析、抗体依存性細胞傷害活性や抗体依存性食作用活性の評価)
具体例として細胞表面のプロテオグリカンであるシンデカン-1またはその一部に特異的に結合する結合剤が挙げられます。
既存のシンデカン-1結合剤はその特異性や結合能において改善の余地があり、がんなどの疾患におけるシンデカン-1の役割をより効果的に標的化するツールの開発が求められていました。
これに対して、特定の配列番号で示されるCDR-L1~3およびCDR-H1~3のアミノ酸配列またはそれらと高い相同性(少なくとも80%)を有するアミノ酸配列を含むことで、シンデカン-1に対して高い特異的結合能を示す結合剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2020-517725/11/ja
関連する専門分野の例:免疫学(特定のアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体が目的抗原のシンデカン-1に特異的に結合することの検証、作製した抗体の結合親和性や特異性の評価)、分子生物学(特定のCDR配列をコードする遺伝子の設計、抗体遺伝子構築物(全長抗体、Fab、scFvなど)の作製、適切な発現系(哺乳類細胞、大腸菌、酵母など)による組換えタンパク質の発現)
(3)協和キリン|開発トレンドと専門性

A61Kが最も多いです。次いでC12N、C07K、C07Dが多いです。
具体例として特定の繰り返し単位を有する架橋ポリマーまたはその塩を含む粒子を有効成分とする高リン血症治療剤が挙げられます。
既存のポリマー系リン吸着薬は服薬量が多く患者の服薬アドヒアランス低下が問題でした。
これに対して、特定の化学構造を有する繰り返し単位を少なくとも有する架橋ポリマーを含む粒子であって、平均粒径が20~150μm、膨潤率が8~20mL/g、かつ球状粒子であることで、少ない服薬量で十分な血清リン低下作用が期待できる高リン血症治療剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7018451/15/ja
関連する専門分野の例:製剤学(架橋ポリマー粒子の製剤設計、錠剤やカプセル剤などの最終投与形態の検討、有効成分の安定性、溶出性、体内での分散性などの評価)、薬理学(動物モデルを用いた血清リン濃度低下作用の評価、既存薬との比較試験、作用機序の解明、安全性試験の実施)
従来の核酸内包脂質ナノ粒子は生体内のリパーゼによって構成脂質が分解され、内包された核酸が放出・分解されるため安定性および核酸の細胞内送達効率に課題がありました。
これに対して、sn-2位のエステル結合がリパーゼによって加水分解されにくい構造を有する特定の化学式で示されるグリセロール脂肪酸エステル類縁体が脂質ナノ粒子の構成成分とされたことで、生体内での安定性を向上させ核酸を保護しつつ標的細胞への効率的な送達を可能にする核酸含有脂質ナノ粒子が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7429536/15/ja
関連する専門分野の例:薬化学(出発物質の選定、反応経路の最適化、収率の向上、不純物の除去、構造解析、合成した類縁体の物理化学的性質(溶解性、安定性、自己組織化能など)の評価)、薬剤学(動物モデルを用いたナノ粒子の血中濃度推移、組織分布、細胞内取り込みなどの測定、リパーゼによる分解安定性のin vitro/in vivo評価)
具体例としてTfRとEGFRの両方に結合するバイスペシフィック抗体が挙げられます。
既存の多価抗体は凝集しやすく安定性や生産性に課題がありました。
これに対して、Transferrin Receptor(TfR)に結合するIgG部分の重鎖N末端に細胞表面抗原であるEpidermal Growth Factor Receptor(EGFR)に対する抗体のFab断片が直接またはリンカーを介して結合したTfRおよびEGFRに結合するバイスペシフィック抗体であって、該IgG部分が特定のCDR配列を有するVHおよびVLを含むことで、TfRを発現する細胞においてEGFRも発現している場合にEGFRを介した細胞内導入機構によりTfRを細胞内に引き込み、細胞増殖抑制効果を発揮するバイスペシフィック抗体が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7506607/15/ja
関連する専門分野の例:免疫学(作製されたバイスペシフィック抗体のTfRおよびEGFRへの結合特性(親和性、特異性)の評価、生体内での薬物動態(吸収、分布、代謝、排泄:ADME)や免疫原性の評価)、薬理学(バイスペシフィック抗体の細胞増殖抑制効果の作用機序の解明、最適な投与量や投与方法を検討するための評価、前臨床試験として動物モデルを用いた有効性や安全性の評価)
具体例として活性炭を用いた蛋白質の精製方法が挙げられます。
従来の活性炭による蛋白質精製では目的蛋白質を吸着させて不純物を分離する吸着モードが一般的でしたが、洗浄や溶出に複数の緩衝液が必要となり製造コストが増加する問題がありました。
これに対して、蛋白質含有水溶液の導電率を特定の範囲(0~1mS/㎝)に調整し、目的蛋白質の濃度を特定の範囲(5.5~23mg/ML)とした前処理液を活性炭に接触させ、目的蛋白質を吸着させない非吸着モードで不純物を分離することで、目的蛋白質の高回収率と不純物低減を両立し後段の精製工程の削減によって低コスト化する精製方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7063811/15/ja
関連する専門分野の例:生物化学(等電点、疎水性、分子サイズなど蛋白質や不純物の物理化学的特性が活性炭への吸着に与える影響の検証、最適な導電率と蛋白質濃度の条件の探索)、化学工学(活性炭カラムや膜を用いた連続処理システムの構築、最適な流速や接触時間、活性炭の再生方法などの検討)
具体例として抗がん活性等を有する特定のα、β不飽和アミド化合物またはその薬学的に許容される塩が挙げられます。
既存の抗がん剤には治療効果が不十分であったり副作用が強かったりする問題がありました。
これに対して、α、β不飽和アミドという基本的な骨格を持ち、その窒素原子に特定の環状構造(クロマンジイルなど)を含む複素環ジイルが結合し、この複素環ジイルのもう一方の結合手は酸素原子またはその他の特定の連結基を介して、特定の置換基を有していてもよい芳香環、脂環式炭化水素環、脂肪族複素環あるいはピリミジニル基以外の芳香族複素環と結合し、α、β不飽和アミドのカルボニル基の隣の炭素には水素原子または炭素数の少ないアルキル基が結合し、これらの各部分の構造と連結様式によって、新規な抗がん作用を示す化合物群が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7312227/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(出発原料の選定、各反応段階の条件最適化(反応温度、反応時間、触媒、溶媒など)、目的物の精製方法、最終生成物の構造同定や物性評価)、薬理学(各種がん細胞株を用いた細胞増殖阻害試験や細胞死誘導試験、動物モデルを用いた薬効試験や毒性試験の実施)
(4)塩野義|開発トレンドと専門性

C07Dが最も多いです。次いでA61K、G01Nが多いです。
具体例として抗コロナウイルス薬の有効成分となりうる新規な複素環式化合物の製造方法が挙げられます。
既存のコロナウイルス感染症治療薬には有効性や安全性、耐性株出現などの問題がありました。
これに対して、特定の構造を有する2種類の化合物を酸存在下で反応させることにより、コロナウイルスの増殖に必須な3CLプロテアーゼの阻害活性を有する新規な複素環式化合物またはその塩を高収率で製造する方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7261529/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(出発物質の合成方法の検討、得られた化合物の構造確認や物性評価、反応条件(酸の種類、量、溶媒、温度、時間など)の最適化)、薬理学(コロナウイルス3CLプロテアーゼに対する阻害活性の評価、各種細胞株を用いた抗ウイルス効果の検証、動物モデルを用いた薬効試験や安全性試験)
既存のHIV治療薬においては長期服用による副作用や耐性ウイルスの出現、注射剤における投与頻度や疼痛といった問題がありました。
これに対して、特定の多環性ピリドン骨格を基本として特定の環構造と置換基の組み合わせや特定の立体配置を有することで、HIVインテグラーゼに対して阻害活性を示し、既存薬とは異なる耐性プロファイルや薬物動態特性を持つ可能性のある新規化合物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7353707/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(出発物質や中間体の合成ルートの確立、得られた化合物の構造決定や物性の評価、副生成物の抑制、高純度な化合物の精製法の探索)、薬理学(HIVインテグラーゼに対する阻害活性の評価、各種細胞株を用いた抗HIV効果の検証、動物モデルを用いた薬効試験や安全性試験)
具体例として低含量の有効成分を含む固形製剤において含量均一性を向上させるための製造方法が挙げられます。
従来の直接打錠法では低含量の有効成分が偏在しやすく、含量均一性の確保が困難でした。また、含量均一性を高めるために煩雑な混合工程や造粒工程が必要となる場合があり製造効率の低下や有効成分の安定性への懸念がありました。
これに対して、平均粒子径が5μm以下の微細な有効成分に対し、平均粒子径が60μm以上かつ15倍以上の平均粒子径を有する賦形剤(特にD-マンニトール)を特定の条件下(20~37rpm)で混合し、溶媒を用いない直接打錠法または水を使用しない乾式造粒法で圧縮成形することにより、製剤中の有効成分含量の標準偏差を3%以内という高い均一性を実現する固形製剤の製造方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7272738/15/ja
関連する専門分野の例:製剤学(粉体物性の評価、混合シミュレーション、粒子表面観察、最適な製造条件と賦形剤の選定)、物理化学(粒子間力の測定、ゼータ電位測定による表面電荷の評価、粉体層のレオロジー特性評価、粒子径の組み合わせの検討、賦形剤の表面改質)
既存技術では、目的化合物等を乾式粉砕すると分解物が増加し安定性に問題がありました。
これに対して、特定の化学式で示される化合物を水、メタノール、2-プロパノール等の溶媒で湿式粉砕する工程、または当該化合物の無水和物結晶を水、あるいは特定の添加剤(ヒドロキシカルボン酸エステル類、多価アルコールエステル、ポリエーテル等)を含む水性溶媒とともに湿式練合及び/又は湿式造粒することで、分解物の生成を抑制して安定性に優れた医薬組成物を製造する方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7029875/15/ja
関連する専門分野の例:製剤学(溶媒の種類、処理条件が化合物の結晶性、粒子径、安定性、得られる医薬組成物の物理的特性に与える影響の評価)、有機化学(目的化合物が乾式粉砕などの物理的ストレスによって分解物を生成する反応機構の解明、湿式処理が分解物の生成を抑制するメカニズムの考察)
具体例として心不全リスク測定方法が挙げられます。
既存の心不全マーカーであるBNPやNT-proBNPは血液検査が必要であり、かかりつけ医の現場での日常的な使用には課題がありました。また、心臓超音波検査も非循環器専門医にはハードルが高い状況でした。
これに対して、採取した尿のアンジオテンシノーゲン量値を測定し、同じ被験者の以前の尿のアンジオテンシノーゲン量値と比較することにより、心不全の再発リスクや病態の変化を容易に把握することが可能とする心不全リスク測定方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7510649/15/ja
関連する専門分野の例:臨床検査学(異なる測定機器や試薬を用いた場合の測定値のばらつきの評価、施設間での測定値の互換性を確保するためのプロトコルの設計)、循環器内科学(心不全の診断補助、再発予測、治療効果判定、予後予測といった臨床的なアウトカムに対する尿中アンジオテンシノーゲンの変動の検証)
(5)小野薬品|開発トレンドと専門性

A61Kが最も多いです。次いでC07D、C07Cが多いです。
具体例としてPD-1とCD3の両方に特異的に結合する二重特異性タンパク質を有効成分とする血液がんの予防・治療剤が挙げられます。
既存のPD-1シグナル増強物質は自己免疫疾患治療への応用が示唆されていましたが血液がんへの有効性は知られていませんでした。
これに対して、がん細胞に発現するPD-1と免疫細胞であるT細胞に発現するCD3に同時に結合することで、T細胞をがん細胞近傍に誘導し、抗腫瘍効果を発揮する二重特異性タンパク質(好ましくは、抗体またはその抗体断片)を有効成分とする血液がんの予防、症状進展抑制、再発抑制および治療 のための薬剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7533330/15/ja
関連する専門分野の例:免疫学(PD-1/CD3同時結合によるT細胞の活性化、がん細胞への細胞傷害性誘導の分子メカニズムの解析)、薬理学(in vitro/in vivo試験系でタンパク質の血中濃度推移、組織分布、代謝経路、排泄経路の確認、有効性を示す濃度範囲や投与量、投与間隔の設定)
既存のフィルムコーティング製剤では可塑剤として一般的に用いられるポリエチレングリコールが一定量以上含まれる場合、多湿条件下で染料インクがにじむという問題がありました。
これに対して、フィルムコーティング中のポリエチレングリコールの含有率を特定の量(フィルムコーティング総量に対して22.3質量%未満、好ましくは10質量%以下)に制御されることで、多湿条件下でも染料インクのにじみや消失を抑制でき、製剤の識別性や外観を長期間維持できる固形製剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7623627/15/ja
関連する専門分野の例:製剤学(ポリエチレングリコール含有量を変化させたフィルムコーティングの物理化学的特性の評価、保存条件下での染料インクのにじみや消失の程度、製剤の品質変化を評価)、物理化学(フィルムコーティングの含水率とポリエチレングリコールの含有率の関係、染料インクの溶解性や拡散性に及ぼす影響の分析、多湿条件下でのフィルムコーティング表面や染料インクの状態変化の確認)
具体例としてABHD6(α/β-ヒドロラーゼドメイン含有6)阻害活性を有する新規な含窒素複素環化合物またはその薬学的に許容される塩が挙げられます。
従来、ABHD6阻害活性を有する化合物がいくつか報告されていたものの、本発明に係る特定の化合物については、そのABHD6阻害活性や医薬としての有用性は知られていませんでした。
これに対して、特定の化学構造を有する含窒素複素環化合物、すなわち[(3aS,4R,6aR)-4-[(6-ブロモ-3-ピリダジニル)アミノ]ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル](5-メチル-2-チエニル)メタノンまたはその薬学的に許容される塩を有効成分とすることで、ABHD6阻害作用を発揮し、ABHD6が関与する各種疾患の予防・治療に有用なことが見出されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7525058/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(本発明の化合物およびその類縁体を効率的かつ高収率で合成するための合成経路の確立)、薬理学(本発明の化合物が標的とするABHD6に対する阻害活性を評価するための実験系の確立、その阻害能の解析)
従来、KDM5阻害活性を有する化合物が報告されていたものの、本発明に係る特定の構造を有する化合物については、そのKDM5阻害活性や医薬としての有用性は十分に示されていませんでした。
これに対して、特定の化学構造、すなわち[(1R,5S,6R)-6-(5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル)-3-イル]メタノンまたはその塩を有効成分とすることで、KDM5の阻害作用を発揮し、KDM5が関与するがんやアルツハイマー病などの疾患の予防・治療に有用であることが見出されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7643466/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学( 本発明の化合物およびその類縁体を効率的かつ経済的に合成するための合成経路の確立)、薬理学( 本発明の化合物が標的とするKDM5に対する阻害活性を評価するための実験系の確立、その阻害能の解析)
具体例として特定の結晶形態を有する3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸が挙げられます。
既に当該化合物自体は知られていたものの、特定の結晶形に関する知見はなく、医薬品原薬としての取扱性や物性の点で課題がありました。
これに対して、粉末X線回折スペクトルおよび示差走査熱量測定によって特定されることにより、医薬品としての取り扱いやすさ、安定性、溶解性などの物性を向上させ、神経保護や修復作用を有する医薬品として有用な結晶が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7635724/15/ja
関連する専門分野の例:物理化学(本発明の結晶形の構造の解析、得られた結晶の熱的安定性、溶解度、吸湿性などの物理化学的性質の評価)、薬剤学(錠剤、カプセル剤、注射剤などの多様な剤形への適用性の検討、結晶の粉末特性の評価、添加剤との適合性試験、製剤の安定性試験、薬物放出挙動の評価)
(6)参天製薬|開発トレンドと専門性

A61Kが最も多いです。次いでA61J、A61Fが多いです。
具体例として特定の眼科疾患治療薬である(6-{[4-(ピラゾール-1-イル)ベンジル](ピリジン-3-イルスルホニル)アミノメチル}ピリジイルアミノ)酢酸イソプロピルまたはその塩の医薬組成物における安定化方法が挙げられます。
従来、当該化合物を含有する水性組成物は安定性に課題がありましたが特定の安定化剤に関する知見はありませんでした。
これに対して、ポリオキシエチレンヒマシ油を特定の重合度(5~100)で含有させることにより、当該化合物の分解を抑制し、医薬組成物中での安定性を向上させる方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7546027/15/ja
関連する専門分野の例:薬剤学(有効成分の物理化学的性質に基づいた製剤形態(点眼剤)の選択、添加剤の配合設計、製剤の安定性試験、薬物放出試験)、有機化学(化合物の分解経路の特定、分解生成物の同定、ポリオキシエチレンヒマシ油との相互作用の解析)
従来、ルテインやヒシ属植物の加工物が個別に脳機能への効果が示唆されていましたが、両者を組み合わせ、特に熱水抽出のトウビシ果皮エキスを用いることによる脳機能障害改善効果は知られていませんでした。
これに対して、ルテインと特定のヒシエキスの併用により、βアミロイド投与マウスにおいて記憶障害を改善し、海馬錐体細胞の減少を抑制し、アルツハイマー病や認知症の予防・改善に有用な組成物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7429739/15/ja
関連する専門分野の例:薬理学(動物モデルを用いた行動薬理試験による学習・記憶能の評価、脳内神経伝達物質や関連分子の変化の解析、神経細胞保護作用の検証)、栄養学(ルテインやヒシエキスの栄養成分としての特性の解析、食事からの摂取量と脳機能への影響の関連性の調査、他の食品成分との相互作用の検討)
既存のジクアホソル点眼液では十分な保存効力を得るために配合する防腐剤の種類によっては配合変化(白濁)が生じ、澄明な点眼液が得られないという問題がありました。
これに対して、ジクアホソルまたはその塩を唯一の有効成分として含有する塩化ポリドロニウムが用いられることで、広い濃度範囲で配合変化を起こさず安定であり、保存効力を有する澄明なジクアホソル点眼液が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7089131/15/ja
関連する専門分野の例:薬剤学(ジクアホソルまたはその塩と塩化ポリドロニウムの配合における安定性の評価、配合濃度、pH、等張化剤、緩衝剤などの他の添加剤との相互作用の検討)、分析化学(ジクアホソルまたはその塩と塩化ポリドロニウムの定量分析法の確立、製剤中の微量な不純物や分解生成物を特定・定量するための分析法の確立)
具体例として眼軟膏の眼軟膏収容容器が挙げられます。
従来の眼軟膏はチューブから直接または綿棒などを介して投与されるため、投与量の制御が困難であり過剰な塗布や不快感、投与ロスといった問題がありました。
これに対して、操作レバーの移動力を回転力に変換する機構、具体的には、操作レバーと連動する可動筒部のカム部が回転部材の爪部を所定の間隔で係止・回転させることで、定量吐出を実現する眼軟膏収容容器が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7092833/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(耐久性、操作性、信頼性の高い機構の設計)、製剤学(容器材料と眼軟膏の適合性、吐出される眼軟膏の無菌性維持、患者による操作の簡便性、携帯性、安全性などの検討)
具体例として眼内レンズを折り畳みつつ放出する眼内レンズ用インジェクタが挙げられます。
従来のインジェクタではプランジャによる眼内レンズの押し出し時にレンズがプランジャに乗り上げたり、プランジャがレンズの下をくぐり抜けたりする問題があり、適切な押し出しが困難でした。
これに対して、レンズホルダの蓋部に押え部材を設け、弾性力により眼内レンズを載置面へ向かって押圧する構成、具体的には、押え部材が溝部材、オーバーカバー部材、嵌め込みリブ部材、ヒンジリブ部材などで構成され、眼内レンズを安定的に保持することでプランジャによるスムーズな押し出しを可能にした眼内レンズ用インジェクタが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7339397/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(インジェクタ全体の機械的な構造と動作原理の検討、眼内レンズの保持機構、プランジャの駆動機構、ノズル部の設計)、高分子化学(眼内レンズ用インジェクタの各部材に使用される高分子材料の化学的特性と物理的特性の評価、眼内レンズや手術環境に適した材料の選定)
(7)ツムラ|開発トレンドと専門性

A01Gが最も多いです。次いでA61K、C07Dが多いです。
具体例としてチョレイマイタケとナラタケの共生効率を高め、栽培期間を短縮するための共生方法が挙げられます。
従来の土壌栽培では共生率が低く、栽培期間も長期に及ぶという問題がありました。
これに対して、広葉樹由来の木材粉砕物を含む菌床でナラタケを培養し根状菌糸束を形成させた後、その上部にチョレイマイタケを接種し、さらに木材粉砕物を被せて低温で培養する二段階培養により、ナラタケとチョレイマイタケの接触機会が増加させ、共生率を高め、その後、共生した菌糸塊を原木と共に土壌に埋設することで、チョレイマイタケの菌核を効率的に肥大させるチョレイマイタケとナラタケの共生方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6265083/15/ja
関連する専門分野の例:応用微生物学(ナラタケの根状菌糸束の形成段階とチョレイマイタケの接種時期の最適化、共生を促進する培養条件の特定、共生過程における両菌糸の生理学的変化の解析)、生化学(ナラタケとチョレイマイタケが共生する際に分泌・吸収する有機化合物の特定、それらが共生関係の成立や菌核の肥大に与える影響の分析)
具体例として薬理活性を有するグリチルリチン酸およびその類縁体であるガラクツログリチルリチン酸を化学合成するための製造方法が挙げられます。
既存のグリチルリチン酸合成法は工程が複雑で収率が低く、ガラクツログリチルリチン酸の合成法は報告されていませんでした。
これに対して、グリチルレチン酸を出発原料とし、特定のエポキシドを用いたグリコシル化、選択的なガラクトシル化またはグリコシル化、脱保護、一級水酸基の選択的酸化という工程を含む、簡便かつ効率的に目的化合物を製造する方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2018-104352/11/ja
関連する専門分野の例:有機化学(各反応工程における反応条件(試薬、溶媒、温度、反応時間など)の最適化、目的物の収率向上、副生成物の抑制、反応の選択性向上の検討)、薬理学(本化合物が持つ可能性のある薬効(例えば、抗炎症作用、肝保護作用など)の細胞レベルや動物実験などのin vitro/in vivo試験、安全性試験の実施)
具体例として不安定なアトラクチロジン類の長期保存を可能とするコバルト錯体化合物が挙げられます。
既存のアトラクチロジンは光や酸素により分解しやすく長期保存が困難であるという課題がありました。
これに対して、アトラクチロジン類を特定のコバルト化合物と反応させることで、長期保存が可能で、脱保護により高収率でアトラクチロジン類を再生できる安定なコバルト錯体化合物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2016-044161/11/ja
関連する専門分野の例:有機化学(アトラクチロジンとコバルト化合物との錯形成反応における反応条件の検討、高収率で安定な錯体を得るための条件の確立)、物理化学(コバルト錯体およびアトラクチロジンの熱的安定性、吸湿性、光安定性などの物理化学的性質の評価、長期保存に適した条件の探索)
(8)久光製薬|開発トレンドと専門性

A61Kが最も多いです。次いでA61M、B65Dが多いです。
具体例として皮膚との接触状態を維持するためのカバー材付き貼付剤が挙げられます。
従来のカバー材では付着性や皮膚への密着性が不十分であり、使用中に粘着剤が製剤周囲にはみ出してべたつきが生じるという問題がありました。
これに対して、カバー層(特定範囲の伸び率)に特定の伸び率を有する不織布が用いられ、カバー粘着層(特定範囲の動的粘弾性特性)に特定の損失正接を示すゴム系粘着剤が用いられることで、貼付剤の良好な皮膚接触状態を維持しつつ付着性とべたつきの抑制を両立させたカバー材付き貼付剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7641261/15/ja
関連する専門分野の例:製剤学(カバー材付き貼付剤における薬物の経皮吸収性の評価、貼付部位の皮膚刺激性や安全性の評価)、高分子化学(カバー層に用いられる不織布の材料、製法、物性とカバー粘着層に用いられるゴム系粘着剤の組成、分子量、架橋度などが貼付剤の付着性、皮膚への密着性および糊残りに与える影響の解析、最適な材料と配合の探索)
従来のケトプロフェン含有パップ剤は、保存中にケトプロフェンがエステル交換反応により分解しやすいという問題がありました。
これに対して、膏体層中にケトプロフェンまたはその塩、プロピレングリコール、l-メントール、水、特定の高分子(ポリ(アクリル酸メチル/アクリル酸2-エチルヘキシル)及びポリ(メタクリル酸/アクリル酸n-ブチル)の少なくとも1つ)、グリセリンおよび脂肪酸アルキルエステルを含有し、特にプロピレングリコールの質量がケトプロフェンの質量の3倍以下、l-メントールの含有量が0.1~0.5質量%、グリセリンの含有量が15~40質量%、脂肪酸アルキルエステルの含有量が0.5~15質量%、プロピレングリコールの含有量が1.5~6.5質量%に調整されたことで、ケトプロフェンの分解を抑制し、保存安定性を向上させたハップ剤が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7595635/15/ja
関連する専門分野の例:有機化学(プロピレングリコールやグリセリン、l-メントール、脂肪酸アルキルエステルなどの共存下でのケトプロフェンのエステル化反応の経路や速度の解析、反応を抑制するための要因特定、安定性の高いケトプロフェンの塩や誘導体の探索)、物理化学(膏体層の粘弾性、水分挙動、成分間の相互作用、支持体との界面特性などの測定・解析、これらの物性が経時変化や使用感に与える影響の分析)
既存のアセナピン含有貼付剤ではアセナピンの含有量や粘着剤の組成によっては皮膚感作性が認められる場合がありましたが、その原因は明確ではありませんでした。
これに対して、特定の組成(アセナピンフリー体2~5質量%、SIS 7~18質量%、PIB 0.5~10質量%、脂環族飽和炭化水素樹脂30~70質量%、流動パラフィン5~10質量%)を有する粘着剤を用いたアセナピン含有貼付剤において、モルモットを用いた皮膚透過試験におけるアセナピンの平均累積皮膚透過量(24時間、フリー体換算)を90~300μg/cm2の範囲内に制御することで、300μg/cm2を超える貼付剤と比較して皮膚感作性を低減させる方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7407873/15/ja
関連する専門分野の例:薬理学(アセナピンの皮膚透過量と皮膚免疫応答との関連性の評価、特定の透過量範囲が免疫細胞の活性化や炎症性メディエーターの放出に与える影響の評価)、皮膚科学(アセナピン含有貼付剤のヒト皮膚における安全性と有効性を評価するための臨床試験の計画・実施)
具体例としてマイクロニードルデバイスが挙げられます。
従来のマイクロニードルデバイスではマイクロニードルの密度を減らすと皮膚刺激は抑制できるものの薬物担持量が減少し十分な薬効が得られない場合がありました。
これに対して、マイクロニードル上に形成するコーティングにデクスメデトミジン塩酸塩とコンドロイチン硫酸ナトリウムを特定の質量比(0.01~0.36)および特定量(コーティング100質量部に対し1質量部以上27質量部以下)で含有させることで、マイクロニードル1本当たりの薬物担持量を増加させることを可能とするマイクロニードルデバイスが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7477558/15/ja
関連する専門分野の例:薬剤学(マイクロニードルデバイスにおけるデクスメデトミジン塩酸塩の放出挙動と皮膚透過性の評価、コンドロイチン硫酸ナトリウムの配合量や質量比が薬物の放出速度や吸収量に与える影響の分析)、材料科学(マイクロニードルデバイスの基板およびマイクロニードルのための最適な材料の探索・評価、マイクロニードルの微細構造の設計)
具体例として複数の折り畳まれた貼付剤を一枚ずつ取り出しやすくするための包装袋が挙げられます。
従来の包装袋では貼付剤が取り出しにくく複数の貼付剤が同時に出てしまうなどの問題がありました。
これに対して、取り出し口を開閉するフラップラベルにおいて、第1縁部に形成されたつまみとその反対側の第2縁部の内側に形成された特定形状の一対のL字状の切れ目を備え、この特定の切れ目形状(側縁部から内側へ弧状に進行後、第2縁部と平行な直線となり、次いで第2縁部へ直角に屈曲し、最後に側縁部へU字状を描く)によってフラップラベルの適切な剥離を促し、折り畳まれた複数の貼付剤を袋本体から一枚ずつスムーズに取り出すことを可能とする包装袋が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7371206/15/ja
関連する専門分野の例:機械工学(繰り返しの開閉動作に対して耐久性を有し意図した剥離性能を発揮する機構の解析・設計、切れ目の形状、材料の選定、粘着剤の特性などがフラップラベルの破断や意図しない剥がれに与える影響の検証)、人間工学(包装袋の設計がさまざまな使用者にとって無理なく容易に貼付剤を取り出せるようか検証)
(9)まとめ
医薬品や患者の治療に用いられる化合物や抗体が多いですが、企業によってその目的(対象となる疾患や用途)はさまざまです。
また、市場の違いから植物栽培やハップ剤など化学物質そのものとかけ離れた分野の出願もされています。
3.6 共同出願人との開発例
共同出願人からはビジネス的結びつきがわかります。
技術によっては、開発をアウトソーシングしている可能性もあります。
各社の共同出願人(筆頭出願人)は以下のとおりです。
(1)住友ファーマ

共同出願の例として、がん抑制遺伝子WT1に基づいて作られたWT1ペプチドまたはその類縁体による良性腫瘍の予防または治療薬が挙げられます。
従来、良性腫瘍に対する治療法や予防法は限られており、特に家族性大腸腺腫症に対しては効果が弱いアスピリン療法や根治的な治療法として大腸全摘出手術がおこなわれてきましたが、副作用や患者のQOLの低下が問題視されていました。
これに対し、WT1を発現する良性腫瘍に対し、WT1ペプチドまたはその類縁体を投与することで特異的な免疫応答を誘導し、腫瘍細胞を攻撃する細胞傷害性T細胞(CTL)やヘルパーT細胞を活性化させることにより、副作用が少なく、安全かつ効果的な良性腫瘍、特に家族性大腸腺腫症の予防および治療が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7393752/15/ja
既存技術では神経網膜と網膜色素上皮細胞が生体網膜のような正しい位置関係と構造を持たない細胞混合物や接着体しか得られず、移植後の長期生着性に課題がありました。
これに対し、神経網膜を含むコア部の表面を互いに接触する網膜色素上皮細胞を含む被覆部が覆い、視細胞層がコア部表面に接線方向に連続して存在し、かつ両細胞層間にハイドロゲルが存在する構造により、生体網膜に近い細胞配置を実現し、移植後の長期生着を有するスフェア状細胞凝集体が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7373174/15/ja
(2)田辺三菱

共同出願の例として神経変性疾患の予防・治療薬の活性成分として有用な特定のピリミドン化合物またはその塩等が挙げられます。
従来、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β(GSK3β)の異常活性がアルツハイマー病などの神経変性疾患に関与することが知られていましたが、有効な治療薬は限られていました。
これに対し、ピリミドン骨格の特定の位置にピリジン環またはピリミジン環、水素原子または低級アルキル基など、特定のヘテロ環式基などが結合した構造を有し、これらの置換基の種類や結合位置の組み合わせにより、GSK3βに対する阻害活性と神経変性疾患の治療に有用な薬理学的特性を有する新規なピリミドン化合物が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-5611837/15/ja
(3)協和キリン

(4)塩野義

共同出願の例としてアミロイドβ(Aβ)に関連する疾患の処置または予防物質をスクリーニングする方法が挙げられます。
従来、Aβの蓄積がアルツハイマー病などの神経変性疾患に関与することは知られていましたが、その詳細なメカニズムやそれを標的とした有効な治療薬のスクリーニング方法は確立されていませんでした。
これに対し、まず中性スフィンゴミエリナーゼ2(N-SMase2)および/またはスフィンゴミエリン合成酵素2(SMS2)のタンパク質と評価対象となる被験物質をそれぞれ接触させ、次に被験物質と接触させたN-SMase2および/またはSMS2の酵素活性を測定し、被験物質を接触させない場合の酵素活性と比較し、その結果、N-SMase2の酵素活性が上昇した場合、および/またはSMS2の酵素活性が低下した場合にその被験物質をAβに関連する疾患の処置または予防物質の候補として選択することにより、スフィンゴミエリン代謝に関わる特定の酵素の活性を調節する物質を効率的に見出すスクリーニング方法が開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6074746/15/ja
(5)小野薬品

件数が少ないので説明は省略します。
(6)参天製薬

件数が少ないので説明は省略します。
(7)ツムラ

件数が少ないので説明は省略します。
(8)久光製薬

共同出願の例として可塑剤バリア性と水蒸気バリア性を両立させるためのテープ材用支持フィルムが挙げられます。
従来のテープ材用支持フィルムでは可塑剤バリア性は確保されていたものの、アクリル系やシリコン系の粘着剤を用いた場合に求められる水蒸気バリア性が十分ではありませんでした。
これに対し、ポリウレタン製の支持体の一方の面に芳香族イソシアネート系ポリウレタンと層状無機化合物を含むバリア層が設けられ、可塑剤バリア性を維持しつつ層状無機化合物の積層による迷路効果で水蒸気バリア性を向上させたテープ材用支持フィルムが開発されています(以下URL)。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6948327/15/ja
(9)上記(1)~(8)(共同出願人)のまとめ
国立研究機関との共同出願が多いです。
ただし、出願件数自体は多くはないです。
4 開発に求められる専門性
上記3で示した特許分類≒開発人材に求められる専門性、だと仮定します。
上記各特許情報には以下の人材が関わっていると言えます。
新薬や治療方法の開発については、製薬企業6社に関する先の記事と同様に考えることができます。
・新薬などの探索(薬学系(薬化学、薬理学など)、化学系(有機化学、生物化学、分析化学など)、生物学系(分子生物学、免疫学、生物工学、応用微生物学など)
化合物の設計・合成、ターゲットとなる蛋白質や酵素の解析、有望な化学物質のスクリーニング、治療法の検討、遺伝子組み換えなどが求められます。
・新薬などの製品化(安全性検証など)(薬学系(薬理学、製剤学など)、医学系(皮膚科学、神経科学、各診療科など)、化学系(分析化学など)
前臨床試験や臨床試験、製剤設計などが求められます。
今回の製薬企業8社の出願からは、事業路線の相違もあり、求められる専門性が異なるものも多く確認されました。以下の例が挙げられます。
・機械系分野(機械工学など)
容器や装置の構造設計などが求められます。
・化学系その他分野(高分子化学、物理化学、応用微生物学、生化学など)
目的とする機能や効果を得るための分析、評価、設計などが求められます。
ただし、上記特許出願にあたっては、共同出願者やその他事業者に技術をアウトソースしている可能性もあります。
5 まとめ
全体としては新薬や治療に関わる化学物質、抗体、酵素などに関するものが多く当該分野の開発が多くおこなわれていることが推測されますが、各企業の事業路線の違いから開発内容が大きく相違する場合もあります。
大学の専攻と関連づけるとしたら、主に薬学、化学、生物、医学における研究分野が該当する可能性があります。場合によっては機械における研究分野も該当する可能性があります。
本記事の紹介情報は、サンプリングした特許情報に基づくものであり、企業の開発情報の一部に過ぎません。興味を持った企業がある場合は、その企業に絞ってより詳細を調べることをおすすめします。
参考記事:1社に絞って企業研究:特許検索して開発職を見つける方法4
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
<出典、参考>
・特許情報プラットフォーム(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にて公開されている情報
・会社四季報 業界地図2024年、2025年版 東洋経済新報社
<留意事項>
本サイトでは、特許情報を正確かつ最新の状態でお伝えするよう努めていますが、情報の完全性を保証するものではありません。
特許情報のご活用や解釈は読者ご自身の責任でお願いいたします。
詳細な確認や重要な判断が必要な場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。